JP3125769B2 - 高圧水銀ランプの点灯方法 - Google Patents

高圧水銀ランプの点灯方法

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尚 伊藤
晃彦 杉谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は高圧水銀ランプの
点灯方法に関する。特に、放電容器内に0.15mg/
mm3以上の多量の水銀が封入される高圧水銀ランプの
点灯方法に関する。
【0002】
【従来の技術】投射型の液晶ディスプレイ装置は、矩形
状のスクリーンに対して均一に、しかも十分な演色性を
もって画像を照明させることが要求され、このため、光
源として、水銀や金属ハロゲン化物を封入させたメタル
ハライドランプが使われる。また、メタルハライドラン
プでも、最近では、より一層の小型化、点光源化が進め
られ、電極間距離の極めて小さいものが実用化されてい
る。
【0003】このような背景のもと、最近では、メタル
ハライドランプに代わって、極めて高い水銀蒸気圧、例
えば200バール(約197気圧)以上、を持つランプが
提案されている。これは、水銀蒸気圧をより高くするこ
とで、アークの広がりを抑える(絞り込む)とともに、
より一層の光出力の向上を図るというものであり、例え
ば、特開平2−148561号、特開平6−52830
号に開示されている。
【0004】特開平2−148561号(米国特許第
5,109,181)には、タングステンからなる一対
の電極を有する放電容器に希ガスと、0.2mg/mm
3以上の水銀と、1×10-6〜1×10-4μmol/m
3の範囲のハロゲンを封入して、1W/mm2以上の管
壁負荷で動作させる高圧水銀ランプが開示されている。
【0005】水銀の封入量を0.2mg/mm3以上に
する理由は、水銀の圧力を高くして可視光領域、特に赤
色領域の連続スペクトルを増加させ演色性を改善するこ
とであり、管壁負荷を1W/mm2以上にする理由は、
水銀の圧力を高くするために最冷部の温度を高くする必
要があるからである。
【0006】一方、特開平6−52830号(米国特許
第5,497,049)には、上記の水銀量、管壁負荷
値、ハロゲン量に加えて、放電容器の形状や電極間距離
を規定して、さらにハロゲンの種類として臭素を使用す
ることが開示されている。
【0007】ところが、ここに紹介したような水銀量が
大きい放電ランプにあっては、ランプを点灯始動させた
初期段階において、放電状態が不安定となり、その結果
不点灯になるなどの好ましくない現象が良く発生する。
【0008】このような現象がなぜ発生するかは、必ず
しも明らかなところではないが、本発明者らの鋭意検討
の結果、以下のようであると考えられる。ここで、放電
ランプに絶縁破壊電圧を印加させると、電極間に電子が
飛ぶことで放電が開始する。このとき、陰極から電子が
放出されるわけであるが、陰極表面上の任意の位置から
電子が放出するというよりは、水銀が付着している位
置、あるいはその近傍から電子が放出されることが多
い。これは封入水銀量が多い放電ランプにおいては特に
顕著なことである。ところで、この状態における水銀
は、陰極表面上において、一般的に粒状となって分散し
ているので、水銀蒸発との関係で電子の放出位置も一箇
所にとどまることなく揺れ動いていることになる。つま
り、ある水銀粒を有する位置から電子が放出されても、
この水銀粒が蒸発しつくすと当該位置からの電子放射が
困難になり、場合によっては他の水銀粒の付着位置から
電子放出をすることができるが、このような引き継ぎが
できなくて不点灯となることもあると考えられる。この
ようなメカニズムが放電状態を不安定にして立ち消えを
起こすことになると考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、点灯開始時において電極表面上に水銀粒
を有する高圧放電ランプの点灯方法であって、点灯開始
時の確実に安定点灯状態まで移行させることができ、か
つ、点灯消滅などを起こさない方法を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の高圧水銀ラン
プの点灯方法は、石英ガラスからなる放電容器に、0.
15mg/mm 3 以上の水銀が封入された高圧水銀ラン
プの点灯方法であって、放電電極間を絶縁破壊させて点
灯開始させた後の点灯初期において、電極に付着した放
電起点となっている水銀粒が蒸発しつくすことで放電起
点が移動する。それよりも早い周期で当該電極に与える
電気的極性を変化させ、かつ、この極性変化は電極に熱
スポットが形成されて安定的に放電が起こるまで持続さ
せ、その後、所望の周波数、あるいは直流で点灯させる
ことを特徴とする。
【0011】さらに、点灯初期に印加する高周波交流
は、1KHz〜100KHzであることを特徴とする。
さらに、点灯初期に高周波交流を印加するときは、定常
点灯時に供給する電流量以下の電流量を印加することを
特徴とする。さらに、点灯初期に高周波交流を印加する
時間は、1〜5秒であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に本発明にかかる高圧水銀ラ
ンプを示す。放電ランプ1は石英ガラスよりなり、中央
の放電容器2とその両端につながる細長の封止部3より
構成される。放電容器2の中(以下、これを「発光空
間」ともいう)には、一対の電極4が、1.2mm程度
の間隙をもって配置される。電極4の後端は封止部3の
中に埋設されて金属箔5に溶接される。金属箔5の他端
は外部リード6が接合される。
【0013】発光空間には、発光物質として水銀が封入
され、また、点灯始動ガスとしてアルゴン、キセノン等
の希ガスが封入される。ここで、水銀の封入量は0.1
5mg/mm3以上であって、これは安定点灯時の蒸気
圧が11MPa以上になるものである。
【0014】このような高圧水銀ランプの一例を紹介す
ると、最大外径10.5mm、最大内径4.5mm、発
光空間長(ランプの軸方向の長さ)10.0mm、封入
水銀量17mg、発光空間の内容積75mm3、発光空
間の内表面積100mm2、管壁負荷1.5W/mm2
定格電力150Wである。
【0015】図2に上記一例の高圧水銀ランプによる分
光スペクトルを示す。図から明らかなように波長380
〜780nm付近の可視領域に効果的に放射されている
ことが示される。特に、波長600〜780nmの赤色
領域の連続放射が多く、これは水銀封入量0.05mg
/mm3以下のランプに比べてきわめて増加している。
【0016】図3はこの発明にかかる高圧水銀ランプの
点灯装置を示す。放電ランプ1の両端にはリレー部31
を介して主電源部32、高周波電源部33、コントロー
ル部34が図に示すような構成で接続されている。
【0017】図4は高圧水銀ランプを点灯開始させたと
きの電流波形を示す。横軸は点灯開始、厳密には放電電
極間に絶縁破壊が発生したときからの時間を示し、縦軸
は放電ランプに流れる電流値を示す。
【0018】次に、高圧水銀ランプの点灯開始から安定
点灯状態になるまでの図3に示す点灯装置における動
作、および、図4に示す電流波形の変化について説明す
る。ここには直流点灯のケースを示すが、交流点灯のラ
ンプの場合は高周波点灯に続いて所望の点灯周波数にて
同様な電流を流すことにより同じ効果が得られる。初期
状態において、リレー部31はaーa’状態に設定さ
れ、この状態から高周波電源部33に内蔵された起動器
(図示略)によって放電ランプ1の電極間に絶縁破壊に必
要な電圧を印加する。この電圧は、放電ランプとして定
格75V150W程度のものを使ったときは、15KV
程度の高電圧となる。なお、起動器は高周波電源部33
に内蔵されることに限定されるものではなく、その他の
部分、例えば、主電源部32に内蔵させたり、主電源部
32や高周波電源部33とは別に独立させて接続させて
もかまわない。
【0019】上記絶縁破壊電圧を上まわる電圧の印加に
より放電が開始すると高周波電源部33から高周波交流
電圧が印加される。図4の初期がこの状態を示してい
る。ここでの高周波交流とは、電極表面上に付着してい
る放電起点となっている水銀粒の近辺から電子が放出し
て当該電子放出に伴う水銀の蒸発しつくすことで、放電
起点が消滅して、次の放電起点に移動することができな
くなり、立ち切れとなることを防止するためのものであ
る。従って、高周波とは放電起点となっている水銀粒の
近辺から電子が放出して当該水銀粒が蒸発してなくなる
前に極性が切り替えることができるだけの周期を設定す
ることが必要となる。周波数は具体的には、例えば50
kHzであるが、封入水銀量、発光空間の内容積、電極
の体積、放電ランプ周囲の環境温度などのさまざまな条
件によって変わるものである。
【0020】このような高周波交流を放電ランプの電極
間に印加することで、放電起点となっている水銀粒が蒸
発するよりも早く、放電起点がもう一方の電極上に移行
する。このため、水銀粒の蒸発に伴う同一電極表面上で
の電極起点の消滅、すなわち放電起点となっている水銀
が蒸発して当該放電起点が消滅し、他の放電起点に良好
に移行することができずに立ち切れとなることを良好に
防止できる。そして、電極間の極性を切り替えているう
ちに電極表面上に熱スポットが形成されるので、この熱
スポットから良好に電子放射をすることができる。
【0021】このような熱スポットに移行した状態を図
において熱スポットで表す。一旦熱スポットが形成され
ると、放電時の電圧は数10Vとなり、放電が電極上の
一点で安定する。この放電が安定した状態になると定格
点灯時を上回る電流を流すことができ、すみやかにバル
ブを加熱しバルブ内の水銀を蒸発させ、定格点灯時の水
銀圧を得ることで光出力が立ち上がる。十分電圧が高く
なったら定格電流まで低下させ定常点灯となる。電流値
の一例を示すと、定格75V150Wの高圧水銀ランプ
において初期におけるランプ電流が1Aとすれば、この
熱スポット時におけるランプ電流は3Aであり、定常点
灯時におけるランプ電流が2Aである。
【0022】ここで、この高周波交流を放電ランプに印
加する状態におけるランプに供給する電流値は、定常点
灯状態においてランプに供給する電流値以下であること
が好ましい。この理由は、高周波点灯時にランプに供給
する電流が定常時を超えると始動時の電極ダメージが大
きく、また、バルブ黒化の原因となるためである。
【0023】また、高周波交流を放電ランプに印加する
期間は、1〜5秒であることが好ましい。この理由は1
秒以下では電極が熱するのに十分でなく、定常点灯に移
行することなく立ち消える場合が多く、また、5秒以上
では十分電極が熱せられて電極上の水銀粒が消滅してお
り、過剰な電流を流し続けることは電極ダメージをもた
らすことによる。、
【0024】このような高周波交流の印加により、放電
ランプは放電起点の移動による立ち消え等を起こすこと
なく安定点灯状態に向う。そして、電極上の一部に赤熱
したポイントが形成されると、電子放出はこの赤熱ポイ
ントから良好に電子放射を行なう。
【発明の効果】以上、説明したように本発明の高圧水銀
ランプの点灯方法によれば、点灯初期において、電極に
付着した放電起点となっている水銀粒が蒸発しつくすよ
りも早い周期で当該電極に与える電気的極性を変化さ
せ、かつ、この極性変化は電極に熱スポットが形成され
て安定的に放電が起こるまで持続させ、その後、低周波
数または直流で点灯させているので、以下の効果を有す
る。ランプを点灯始動させた初期段階において、放電状
態が不安定をなり、その結果不点灯になるなどの好まし
くない状態を激減させることができる。そして、点灯開
始時においては確実に安定点灯状態に移行させることが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる高圧水銀ランプを示す。
【図2】本発明にかかる高圧水銀ランプによる分光分布
を示す。
【図3】本発明の高圧水銀ランプの点灯装置を示す。
【図4】本発明の高圧水銀ランプを点灯開始したときの
電流波形を示す。
【符号の説明】 1:放電ランプ 2:放電容器 3:封止部 4:電極 5:金属箔 6:外部リード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/54 H01J 61/56 H05B 41/16 H05B 41/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石英ガラスからなる放電容器に、0.15
    mg/mm 3 以上の水銀が封入された高圧水銀ランプの
    点灯方法において、 放電電極間を絶縁破壊させて点灯開始させた後であっ
    て、 点灯初期において、電極に付着した放電起点となってい
    る水銀粒が蒸発しつくすよりも早い周期で当該電極に与
    える電気的極性を変化させ、かつ、この極性変化は電極
    に熱スポットが形成されて安定的に放電が起こるまで持
    続させ、 その後、低周波数または直流で点灯させることを特徴と
    する高圧水銀ランプの点灯方法。
  2. 【請求項2】前記点灯初期に印加する高周波交流は、1
    KHz〜100KHzであることを特徴とする請求項1
    に記載する高圧水銀ランプの点灯方法。
  3. 【請求項3】前記点灯初期に高周波交流を印加するとき
    は、定常点灯時に供給する電流量以下の電流量を印加す
    ることを特徴とする請求項1に記載する高圧水銀ランプ
    の点灯方法。
  4. 【請求項4】前記点灯初期に高周波交流を印加する時間
    は、1〜5秒であることを特徴とする請求項1に記載す
    る高圧水銀ランプの点灯方法。
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