JP3125694U - 商品陳列用容器 - Google Patents

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秀夫 本間
正文 山内
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Abstract

【課題】運送用の容器をそのまま陳列用の容器として使用することができ、陳列作業の手間を省くことが可能となるとともに、ディスプレイ効果にも優れている商品陳列用容器を提供すること。
【解決手段】上面が開放されて内部に複数の商品を収容可能な空間を有する容器本体と、該容器本体の開放上面を覆うように被せられる蓋体と、前記容器本体の内底面に敷設される底上げ部材と、該底上げ部材の上面に立設固定される仕切り部材とから構成されており、前記仕切り部材は、前記容器本体の後方側に配置されて商品の一端側の側面を囲繞保持する後方仕切り部材と、前記容器本体の前方側に配置されて商品の他端側の側面を囲繞保持する前方仕切り部材とからなり、これら2つの仕切り部材は、前記底上げ部材に対して着脱可能に固定される商品陳列用容器とする。
【選択図】図1

Description

本考案は商品陳列用容器に関し、より詳しくは、運送用の容器をそのまま陳列用の容器として使用することができ、陳列作業の手間を省くことが可能となるとともに、ディスプレイ効果にも優れた商品陳列用容器に関するものである。
従来、量販店等で販売される商品を陳列する場合には、ダンボール箱等からなる運送用容器に収容された状態で納品された商品を、該容器から取り出して別の陳列用容器に移し替えて陳列していた。
しかしながら、このような移し替えによる陳列作業には手間がかかる上に、店側で陳列用容器を用意しなければならなかった。
このような陳列作業時の移し替えの手間を省くために、運送用容器をそのまま陳列用容器として使用できるようにした容器が従来より提案されており、例えば下記特許文献1に開示された包装用箱はその一例である。
特許文献1に開示された包装用箱は、上方に開口部を有する下箱と、この下箱の上部に被せられる蓋体とからなり、蓋体を外した状態において下箱の開口部を拡開可能に構成されたものである。
この包装用箱は、下箱に蓋体を被せた状態では運送用容器として使用でき、蓋体を外した状態では陳列用容器として使用できるため、移し替えによる陳列作業の手間を省くことができ、店側で専用の陳列用容器を用意しなくてもよい。
しかしながら、この特許文献1に開示された包装用容器は、下箱内に収容された被収容物の動きを規制するものが無いため、運送中に被収容物が下箱内で動き回り、その結果、蓋体を外した状態では被収容物の向きが不規則なバラバラの状態になる。
そのため、通常整然と並んだ状態では輸送されないキャンディ等の陳列用容器としては使用できても、不規則でバラバラの状態では輸送中に変形し易い商品用の陳列用容器としては使用できない。
また、特許文献1に開示された包装用容器を陳列用容器として使用した場合、下箱に収容された被収容物が少なくなると、客から被収容物が見えにくくなり、ディスプレイ効果が大きく低下してしまうという問題もあった。
実用新案登録第3042617号公報
本考案は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、運送用の容器をそのまま陳列用の容器として使用することができ、陳列作業の手間を省くことが可能となるとともに、ディスプレイ効果にも優れている商品陳列用容器を提供するものである。
請求項1に係る考案は、上面が開放されて内部に複数の商品を収容可能な空間を有する容器本体と、該容器本体の開放上面を覆うように被せられる蓋体と、前記容器本体の内底面に敷設される底上げ部材と、該底上げ部材の上面に立設固定される仕切り部材とから構成されており、前記仕切り部材は、前記容器本体の後方側に配置されて商品の一端側の側面を囲繞保持する後方仕切り部材と、前記容器本体の前方側に配置されて商品の他端側の側面を囲繞保持する前方仕切り部材とからなり、これら2つの仕切り部材は、前記底上げ部材に対して着脱可能に固定されることを特徴とする商品陳列用容器に関する。
請求項2に係る考案は、前記仕切り部材は、平板状部材を複数箇所で折り曲げることにより、平面視において複数の直線の組み合わせからなる概略半円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の商品陳列用容器に関する。
請求項3に係る考案は、前記底上げ部材は、前記容器本体の前方から後方に向けて高くなるように上面が傾斜していることを特徴とする請求項1又は2記載の商品陳列用容器に関する。
請求項4に係る考案は、前記容器本体が略直方体形状であって、左右の側面上部に、後方側から前方側に向けて低くなるように傾斜した切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の商品陳列用容器に関する。
請求項5に係る考案は、前記底上げ部材の上面に複数の溝穴が形成され、前記仕切り部材の下端に、該溝穴に挿入可能な差込用突起が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の商品陳列用容器に関する。
請求項6に係る考案は、前記2つの仕切り部材の間に収容された商品を上方から押さえる押さえ部材を備えていることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の商品陳列用容器に関する。
請求項7に係る考案は、前記押さえ部材が、前記容器本体の内底面に対して直角に立設される板状部材であって、該容器本体の右側内面から左側内面に亘って配置される中央板部と、該中央板部の左右端部から略直角に且つ互いに反対向きに折曲されて夫々前記右側内面及び左側内面に沿って当接する当接板部とからなり、前記中央板部は、下端部から上方に向けて正面視凸形の切欠部が形成されていることを特徴とする請求項6記載の商品陳列用容器に関する。
請求項8に係る考案は、前記押さえ部材が、前記容器本体の内底面に対して平行に配置される板状部材であって、該容器本体の前方から後方に亘って配置される中央板部と、該中央板部の前後端部から略直角に且つ上向きに折曲されて夫々前記前方仕切り部材及び後方仕切り部材の内面に沿って当接する当接板部とからなり、前記中央板部の側縁輪郭形状は、後方側において前記後方仕切り部材の内面に沿う形状とされ、前方側において前記前方仕切り部材の内面に沿う形状とされていることを特徴とする請求項6記載の商品陳列用容器に関する。
請求項9に係る考案は、前記蓋体と仕切り部材と押さえ部材とが一体化されていることを特徴とする請求項6乃至8いずれかに記載の商品陳列用容器に関する。
請求項10に係る考案は、全体が紙から形成されていることを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の商品陳列用容器に関する。
請求項1に係る考案によれば、複数の商品を内部に収容して運送用容器として使用できるとともに、商品の一端部と他端部の側面が仕切り部材により囲繞保持され、仕切り部材が着脱可能であることにより、運送時において商品の整列状態が保たれて商品が変形することがなく、蓋体と仕切り部材を取り外すとそのまま陳列用の容器として使用することが可能となり、陳列作業の手間を省くことができる。また、商品は仕切り部材の形状に合わせて収容され、そのまま陳列されるため、陳列作業時における間違いも防ぐことができる。
請求項2に係る考案によれば、仕切り部材が、平板状部材を複数箇所で折り曲げることにより、平面視において複数の直線の組み合わせからなる概略半円弧状に形成されていることによって、仕切り部材の内面を商品の側面の輪郭にほぼ沿わせることができ、しかも内面に角が形成されるため、囲繞保持された商品が動きにくくなって運送中の振動などによりばらけることが防止される。
請求項3に係る考案によれば、底上げ部材が容器本体の前方から後方に向けて高くなるように上面が傾斜していることにより、容器本体に収容された商品が購買者の目に入り易くなり、しかも商品が少なくなってもボリューム感が出るため、ディスプレイ効果に優れたものとなる。また、購買者が容器本体から商品を取り出し易い。
請求項4に係る考案によれば、容器本体の左右の側面に形成された切欠部により、容器本体に収容された商品が購買者の目に入り易くなる効果と、購買者が容器本体から商品を取り出し易くなる効果が一層高められる。
請求項5に係る考案によれば、底上げ部材の上面に形成された複数の溝穴に、仕切り部材の下端に形成された差込用突起を挿入することにより、仕切り部材を底上げ部材に固定することができるので、組立てが簡単であるとともに、陳列時において仕切り部材を容易に抜き取ることが可能となり、陳列の作業性に優れたものとなる。
請求項6に係る考案によれば、2つの仕切り部材の間に収容された商品を、押さえ部材により上方から押さえることができるため、容器内で商品が乱れたり、ぶつかったりすることを確実に防ぐことが可能となる。
請求項7に係る考案によれば、当接板部により押さえ部材を容器本体に対してしっかりと固定しつつ、切欠部により商品を保持することが可能となる。また、切欠部が正面視凸形に形成されているため、容器本体へと差し込む作業を容易に行うことができる。
請求項8に係る考案によれば、押さえ部材の前方及び後方が2つの仕切り部材により保持されることにより、押さえ部材を容器本体に対してしっかりと固定しつつ商品を保持することが可能となる。
請求項9に係る考案によれば、蓋体と仕切り部材と押さえ部材とが一体化されていることにより、蓋体を外すと仕切り部材と押さえ部材とが一緒に外れるため、仕切り部材と押さえ部材を一々外すことなく、すぐに陳列作業が可能となる。
請求項10に係る考案によれば、全体が紙から形成されていることにより、軽量に構成することができて運送が容易となる上に、廉価に製造することができ、また不要になったら再生紙としてリサイクルできる環境に優しい製品となる。
以下、本考案に係る商品陳列用容器の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2は本考案に係る商品陳列用容器の全体構成を示す図であって、図1は蓋体を開けた状態を示す図、図2は組み立て方法を示す分解図である。
本考案に係る商品陳列用容器は、上面が開放されて内部に複数の商品を収容可能な空間を有する容器本体(1)と、容器本体(1)の開放上面を覆うように被せられる蓋体(2)と、容器本体(1)の内底面に敷設される底上げ部材(3)と、底上げ部材(3)の上面に立設固定される仕切り部材(4)とから構成されている。
図3は容器本体(1)の斜視図である。
容器本体(1)は、略直方体形状であって、前後方向が左右方向に比べて長い長方形状の底面と、該底面の四辺から夫々垂直上向きに延出された前後左右の側面とから形成されている。
4つの側面のうち左右の側面上部には、後方側から前方側に向けて低くなるように傾斜した切欠部(5)が形成されている。これらの切欠部(5)は、容器本体(1)に収容された商品が購買者の目に入り易くなる効果と、購買者が容器本体から商品を取り出し易くなる効果を発揮する。
また、容器本体(1)の前方の側面に、商品名、商品写真、商品説明等を表示することができるため、購買者が商品を間違うことがなく判り易い。
図4は蓋体(2)の斜視図であり、裏向きの状態を示している。
蓋体(2)は、容器本体(1)に対して被せることが可能なように、容器本体(1)よりも僅かに大きい略直方体形状とされている。但し、容器本体(1)のように切欠部は形成されていない。
図5は底上げ部材(3)の斜視図である。
底上げ部材(3)は、長方形状であって前方から後方に向けて高くなるように傾斜した上面(6)と、上面(6)の左右両辺から夫々垂直下向きに延出された三角形状の左右の側面(7)と、上面(6)の後辺から垂直下向きに延出された長方形状の後面(8)とから形成されている。
底上げ部材(3)の上面には、複数の溝穴(9)が形成されている。
溝穴(9)は貫通穴であって、上面の前方寄りの位置と後方寄りの位置に夫々断続的に形成されている。前方寄り位置の溝穴は、後述する前方仕切り部材(4a)を立設固定するために用いられ、後方寄り位置の溝穴は、後述する後方仕切り部材(4b)を立設固定するために用いられる。
底上げ部材(3)は、容器本体(1)の内底面に敷設されることにより、該内底面を前方から後方に向けて高くなるように底上げする。
これにより、容器本体(1)に収容された商品が購買者の目に入り易くなり、しかも商品が少なくなってもボリューム感が出るため、ディスプレイ効果に優れている。また、購買者が容器本体から商品を取り出し易くなるという効果も得られる。
図6は仕切り部材(4)の斜視図である。
仕切り部材(4)は、容器本体(1)の前方側に配置されて商品の他端側の側面を囲繞保持する前方仕切り部材(4a)と、容器本体(1)の後方側に配置されて商品の一端側の側面を囲繞保持する後方仕切り部材(4b)とからなる。
仕切り部材(4)の下端には、底上げ部材(3)の上面に形成された溝穴(9)に挿入可能な差込用突起(10)が複数形成されている。
前方仕切り部材(4a)の下端に形成された差込用突起(10)は、底上げ部材(3)の前方寄り位置に形成された溝穴(9)に差し込まれ、後方仕切り部材(4b)の下端に形成された差込用突起(10)は、底上げ部材(3)の後方寄り位置に形成された溝穴(9)に差し込まれる。
これにより、図1に示すように、前方仕切り部材(4a)が底上げ部材(3)の上面前方寄り位置に、後方仕切り部材(4b)が底上げ部材(3)の上面後方寄り位置に、夫々立設固定される。尚、この固定は差込みによりなされるため、簡単に固定することができ、取り外すことも容易である。
前方仕切り部材(4a)及び後方仕切り部材(4b)は、平面視において概略半円弧状を呈しており、半円弧の開放側が互いに対向するように、底上げ部材(3)に立設固定される。
前方仕切り部材(4a)及び後方仕切り部材(4b)は、より具体的には、1枚の平板状部材を複数箇所で折り曲げることにより概略半円弧状に形成されている。つまり、概略半円弧は、曲線ではなく複数の直線の組み合わせにより形成されている。
この複数の直線の組み合わせにより形成される輪郭は、容器本体(1)に収容される商品の一端部の側面及び他端部の側面の輪郭にほぼ沿う形状とされる。
本考案において容器本体(1)に収容される商品の種類は特に限定されないが、例えば、図示例のように商品が刷毛(筋違い刷毛)である場合、刷毛の毛部側に配置される仕切り部材の輪郭は、刷毛の毛部側の側面の輪郭にほぼ沿う形状とされ、刷毛の柄部側に配置される仕切り部材の輪郭は、刷毛の柄部側の側面の輪郭にほぼ沿う形状とされる。
図示例では、図7に示すように、容器本体(1)内において、後方側に毛部を向けて配置された刷毛が二列、前方側に毛部を向けて配置された刷毛が一列に配置されているため、後方仕切り部材(4b)は二列に並んだ刷毛の毛部側の側面にほぼ沿う形状とされ、前方仕切り部材(4a)は一列の刷毛の毛部側の側面にほぼ沿う形状とされている。
このように仕切り部材(4a)(4b)が、平面視において複数の直線の組み合わせからなることにより、仕切り部材の内面を商品の側面の輪郭にほぼ沿わせることができる。また内面に角が形成されることにより、囲繞保持された商品が動きにくくなり、運送中の振動などによりばらけることや変形することが防止される。
以下、上記した本考案に係る商品陳列用容器の使用方法について説明する。
先ず、メーカー等の商品を出荷する側(以下、出荷者という)では、図2に示すようにして組み立てられた商品陳列用容器を用意し、その内部に出荷する商品を収容する。
商品は、蓋体(2)を取り外した容器本体(1)内に収容される。具体的には、図7に示すように、商品(S)(図示例では刷毛)の一端側の側面が後方仕切り部材(4b)により、商品(S)の他端側の側面が前方仕切り部材(4a)により、夫々囲繞保持されるように収容される。
出荷者は、このようにして商品(S)を容器本体(1)内に収容した後、蓋体(2)を容器本体(1)に被せ、商品陳列用容器に収容された状態の商品を出荷する。
出荷者から商品用容器の納品を受けた量販店等の商品を販売する側(以下、販売者という)は、先ず蓋体(2)を容器本体(1)から取り外す。この蓋体(2)を取り外した状態では、図7に示すように、商品(S)は仕切り部材(4a)(4b)により保持されているため、変形せずに出荷時と変わらない整然と配列された状態となっている。
次いで、図8及び図9に示すように、仕切り部材(4a)(4b)を底上げ部材(3)から引き抜くことにより順次取り外す。
仕切り部材(4a)(4b)が取り外されることにより、商品(S)の配列は若干崩れる場合があるものの、出荷時に並べられた状態から大きく崩れることはなく、綺麗に並んだ状態がほぼ保たれる(図10参照)。
そのため、仕切り部材(4a)(4b)を取り外した状態でそのまま陳列用容器として使用することが可能であり、別の陳列用容器に移し替える作業を省くことができる。また、販売者側で陳列用容器を用意する必要がない。
そして、容器本体(1)に収容されて陳列された商品(S)は、切欠部(5)の存在と底上げ部材(3)による傾斜をつけた底上げにより、購買者の目に入り易く、ボリューム感をもって認識されるため、優れたディスプレイ効果が得られる。
図11乃至図13は本考案に係る商品陳列用容器の第二実施形態の説明図であり、図14乃至図16は本考案に係る商品陳列用容器の第三実施形態の説明図である。
これら第二及び第三実施形態に係る商品陳列用容器が前述した実施形態と異なる点は、2つの仕切り部材(4a)(4b)の形状と、これら2つの仕切り部材(4a)(4b)の間に収容された商品を上方から押さえる押さえ部材(11)を備えている点であり、その他の点は前述した実施形態と同様である。
第二実施形態に係る商品陳列用容器においても商品の種類は特に限定されないが、図示例では商品が刷毛である場合が示されている。
容器本体(1)内においては、後方側に毛部を向けて配置された刷毛が一列に、前方側に毛部を向けて配置された刷毛が一列に配置される。そのため、後方仕切り部材(4b)は後方側に毛部を向けて配置された一列の刷毛の毛部側の側面にほぼ沿う形状とされ、前方仕切り部材(4a)は前方側に毛部を向けて配置された一列の刷毛の毛部側の側面にほぼ沿う形状とされている。
第二実施形態では、商品となる刷毛が筋違い刷毛である場合が示されており、2つの仕切り部材(4a)(4b)の形状はこの刷毛の形状に合わせて形成されている。
第二実施形態における押さえ部材(11)は、容器本体(1)の内底面に対して直角に立設される板状部材であって、図12に示すように、該容器本体(1)の右側内面から左側内面に亘って配置される中央板部(11a)と、該中央板部(11a)の左右端部から略直角に且つ互いに反対向きに折曲されて夫々容器本体(1)の右側内面及び左側内面に沿って当接する当接板部(11b)とからなる。
中央板部(11a)は、下端部から上方に向けて正面視凸形の切欠部(12)が形成されている。すなわち、中央板部(11a)には、全幅に亘って切り欠かれた部分(12a)と、幅方向中央付近における狭い幅(商品の幅に合わせる)のみが切り欠かれた部分(12b)が形成されている。
凸形に形成された切欠部(12)のうち、全幅に亘る切欠部分(12a)は押さえ部材(11)の差し込み作業を容易にする役割を果たし、中央付近の狭い幅の切欠部分(12b)は商品を左右両側及び上方から囲繞保持する役割を果たす。
第三実施形態に係る商品陳列用容器においても商品の種類は特に限定されないが、図示例では商品が刷毛である場合が示されている。
容器本体(1)内においては、後方側に毛部を向けて配置された刷毛が一列に、前方側に毛部を向けて配置された刷毛が一列に配置される。そのため、後方仕切り部材(4b)は後方側に毛部を向けて配置された一列の刷毛の毛部側の側面にほぼ沿う形状とされ、前方仕切り部材(4a)は前方側に毛部を向けて配置された一列の刷毛の毛部側の側面にほぼ沿う形状とされている。
第三実施形態では、商品となる刷毛が平刷毛である場合が示されており、2つの仕切り部材(4a)(4b)の形状はこの刷毛の形状に合わせて形成されている。
第三実施形態における押さえ部材(11)は、容器本体(1)の内底面に対して平行に配置される板状部材であって、容器本体(1)の前方から後方に亘って配置される中央板部(11a)と、該中央板部(11a)の前後端部から略直角に且つ上向きに折曲されて夫々前方仕切り部材(4a)及び後方仕切り部材(4b)の内面に沿って当接する当接板部(11b)とからなる。
中央板部(11a)の側縁輪郭形状は、後方側において後方仕切り部材(4b)の内面に沿う形状とされ、前方側において前方仕切り部材(4a)の内面に沿う形状とされている。
そのため、中央板部(11a)は2つの仕切り部材(4a)(4b)の内側にしっかりと挟まれる。そして、当接板部(11b)が2つの仕切り部材(4a)(4b)の内面に沿って当接することによって、押さえ部材(11)の傾きが防がれて安定した状態で保持される。
上記した第二及び第三実施形態に係る商品陳列容器の使用方法は、押さえ部材(11)の着脱作業を行う点のみが上述した使用方法と異なり、他の点は同様である。
すなわち、出荷者は、商品(S)の一端側の側面が後方仕切り部材(4b)により、商品(S)の他端側の側面が前方仕切り部材(4a)により、夫々囲繞保持されるように収容した後、押さえ部材(11)を挿入して商品(S)を上方から押さえる(図11及び図14参照)。
その後、蓋体(2)を容器本体(1)に被せ、商品陳列用容器に収容された状態の商品を出荷する。
販売者は、先ず蓋体(2)を容器本体(1)から取り外す。この蓋体(2)を取り外した状態では、図11及び図14に示すように、商品(S)は仕切り部材(4a)(4b)及び押さえ部材(11)により保持されているため、変形せずに出荷時と変わらない整然と配列された状態となっている。
次いで、押さえ部材(11)を取り外し(図13及び図16参照)、更に仕切り部材(4a)(4b)を底上げ部材(3)から引き抜くことにより順次取り外すことによって、そのまま陳列用容器として使用することができる。
本考案において、仕切り部材(4a)(4b)の具体的形状は、収容される商品の形状や列数に応じて適宜変更されるものであり、図示例の形状に限定されるものではない。
また、本考案に係る商品陳列用容器を構成する素材は特に限定されないが、全ての部材、即ち容器本体(1)、蓋体(2)、底上げ部材(3)、仕切り部材(4)、押さえ部材(11)を、段ボールや厚紙等の紙製とすることが好ましい。
紙製とすることにより、軽量で取り扱い性に優れたものとなる上に、製造コスト面でも有利であり、また不要になったら再生紙にリサイクル可能であるため環境にも優しい。
更に、本考案においては、蓋体(2)と仕切り部材(4)と押さえ部材(11)とを一体化する構成を採用すると、蓋体(2)を外すと仕切り部材(4)と押さえ部材(11)とが一緒に外れるため、仕切り部材と押さえ部材を一々外すことなく、すぐに陳列作業が可能となることが好ましい。
本考案に係る商品陳列用容器は、商品の運送用容器と陳列用容器の両方を兼用可能な容器として利用することができる。
本考案に係る商品陳列用容器の全体構成を示す図であって、蓋体を開けた状態を示す図である。 本考案に係る商品陳列用容器の全体構成を示す図であって、組み立て方を示す分解図である。 容器本体の斜視図である。 蓋体の裏向き状態の斜視図である。 底上げ部材の斜視図である。 仕切り部材の斜視図である。 本考案に係る商品陳列用容器の使用方法を示す図であって、刷毛を容器本体に収容した状態である。 本考案に係る商品陳列用容器の使用方法を示す図であって、後方仕切り部材を取り外している状態である。 本考案に係る商品陳列用容器の使用方法を示す図であって、前方仕切り部材を取り外している状態である。 本考案に係る商品陳列用容器の使用方法を示す図であって、陳列時の状態である。 本考案に係る商品陳列用容器の第二実施形態の説明図であって、商品陳列用容器の蓋体を開けた状態を示す図である。 本考案に係る商品陳列用容器の第二実施形態の説明図であって、押さえ部材を示す図である。 本考案に係る商品陳列用容器の第二実施形態の説明図であって、押さえ部材の取り付け又は取り外しを行っている状態を示す図である。 本考案に係る商品陳列用容器の第三実施形態の説明図であって、商品陳列用容器の蓋体を開けた状態を示す図である。 本考案に係る商品陳列用容器の第三実施形態の説明図であって、押さえ部材を示す図である。 本考案に係る商品陳列用容器の第三実施形態の説明図であって、押さえ部材の取り付け又は取り外しを行っている状態を示す図である。
符号の説明
1 容器本体
2 蓋体
3 底上げ部材
4 仕切り部材
4a 前方仕切り部材
4b 後方仕切り部材
5 切欠部
6 底上げ部材の上面
9 溝穴
10 差込用突起
11 押さえ部材
11a 中央板部
11b 当接板部
12 切欠部
S 商品

Claims (10)

  1. 上面が開放されて内部に複数の商品を収容可能な空間を有する容器本体と、
    該容器本体の開放上面を覆うように被せられる蓋体と、
    前記容器本体の内底面に敷設される底上げ部材と、
    該底上げ部材の上面に立設固定される仕切り部材とから構成されており、
    前記仕切り部材は、前記容器本体の後方側に配置されて商品の一端側の側面を囲繞保持する後方仕切り部材と、前記容器本体の前方側に配置されて商品の他端側の側面を囲繞保持する前方仕切り部材とからなり、
    これら2つの仕切り部材は、前記底上げ部材に対して着脱可能に固定される
    ことを特徴とする商品陳列用容器。
  2. 前記仕切り部材は、平板状部材を複数箇所で折り曲げることにより、平面視において複数の直線の組み合わせからなる概略半円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の商品陳列用容器。
  3. 前記底上げ部材は、前記容器本体の前方から後方に向けて高くなるように上面が傾斜していることを特徴とする請求項1又は2記載の商品陳列用容器。
  4. 前記容器本体が略直方体形状であって、
    左右の側面上部に、後方側から前方側に向けて低くなるように傾斜した切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の商品陳列用容器。
  5. 前記底上げ部材の上面に複数の溝穴が形成され、
    前記仕切り部材の下端に、該溝穴に挿入可能な差込用突起が形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の商品陳列用容器。
  6. 前記2つの仕切り部材の間に収容された商品を上方から押さえる押さえ部材を備えていることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の商品陳列用容器。
  7. 前記押さえ部材が、前記容器本体の内底面に対して直角に立設される板状部材であって、
    該容器本体の右側内面から左側内面に亘って配置される中央板部と、該中央板部の左右端部から略直角に且つ互いに反対向きに折曲されて夫々前記右側内面及び左側内面に沿って当接する当接板部とからなり、
    前記中央板部は、下端部から上方に向けて正面視凸形の切欠部が形成されている
    ことを特徴とする請求項6記載の商品陳列用容器。
  8. 前記押さえ部材が、前記容器本体の内底面に対して平行に配置される板状部材であって、
    該容器本体の前方から後方に亘って配置される中央板部と、該中央板部の前後端部から略直角に且つ上向きに折曲されて夫々前記前方仕切り部材及び後方仕切り部材の内面に沿って当接する当接板部とからなり、
    前記中央板部の側縁輪郭形状は、後方側において前記後方仕切り部材の内面に沿う形状とされ、前方側において前記前方仕切り部材の内面に沿う形状とされている
    ことを特徴とする請求項6記載の商品陳列用容器。
  9. 前記蓋体と仕切り部材と押さえ部材とが一体化されていることを特徴とする請求項6乃至8いずれかに記載の商品陳列用容器。
  10. 全体が紙から形成されていることを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の商品陳列用容器。
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