JP3125624U - 健康促進シート - Google Patents
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Abstract
【課題】
健康促進シートがマイナスイオン発生層とゲルマニウム含有部とを備え、身体の所定の部位に巻き付けて固定し、血行を促進させて足・腕の疲れ、神経痛、腰痛などを速やかに取り去ることができる健康用バンドなどを提供する。
【解決手段】
柔軟な軟質樹脂シートの表面において、マイナスイオンまたは遠赤外線の発生物質の微粉末を樹脂バインダと混合して全面塗布したマイナスイオン発生層と、高純度の無機ゲルマニウムの微粉末を樹脂バインダと混合してマイナスイオン発生層の上に分散形成したゲルマニウム含有部とを備える。
【選択図】図1
健康促進シートがマイナスイオン発生層とゲルマニウム含有部とを備え、身体の所定の部位に巻き付けて固定し、血行を促進させて足・腕の疲れ、神経痛、腰痛などを速やかに取り去ることができる健康用バンドなどを提供する。
【解決手段】
柔軟な軟質樹脂シートの表面において、マイナスイオンまたは遠赤外線の発生物質の微粉末を樹脂バインダと混合して全面塗布したマイナスイオン発生層と、高純度の無機ゲルマニウムの微粉末を樹脂バインダと混合してマイナスイオン発生層の上に分散形成したゲルマニウム含有部とを備える。
【選択図】図1
Description
本考案は、マイナスイオン発生層とゲルマニウム含有部とを有する健康促進シートに関し、身体の所定の部位に巻き付けるバンドまたは帽子などに縫製すると、血行を促進させ、足・腕の疲れ、神経痛や腰痛のような痛みを取り去り、または抜け毛を防止して発毛を促進させうる健康促進シートに関する。
現代社会において、人々は自動車を常用して運動不足であり、その反面、仕事、家事、勉強などによって多忙であり、日々の疲れが積み重なって、日常的に肩こり、腰の痛み、筋肉の疲れ、脱毛などを訴えている。この疲れや痛みを解消させるために、数多くの消炎鎮痛プラスターや健康補助食品が市販されている。この消炎鎮痛プラスターには、消炎鎮痛薬剤として皮膚刺激成分を配合することが多く、l−メントールやdl−カンフルは局所刺激作用を有し、湿疹、かぶれなどが発現することがあり、サリチル酸メチルは、皮膚から容易に吸収される特性によって、同一の個所において長時間にわたる貼着を行うとかぶれやすい。
この消炎鎮痛プラスターは、支持体である布面全体に消炎鎮痛薬剤入りの粘着性物質を展延している。この消炎鎮痛プラスターは、その貼着が長時間に及ぶと、かぶれ易い人に限らず、通常の人でもそう痒または発赤が生じやすい。これを軽減するために、例えば特開2000−169366号では、シート状のプラスターにおいて、展延した外用剤のほぼ中央部位に限って厚盛り部を隆設する。また、特開平11−263724号は、温熱プラスターにおいて、粘着層を形成した支持体の周縁の内側に、施用部に対応させて温熱感を付与するトウガラシチンキなどを含む薬剤保持片を保持させ、該薬剤保持片の平面形状を長方形に定める。
鎮痛プラスターに関して、シート素材の中央に薬剤を厚盛りしたり、周囲に粘着層を形成した支持体の内側に長方形の薬剤保持片を保持させると、これらの薬剤によるかぶれや発赤などを軽減することはできても完全に回避することはできず、しかも治療効果の持続の点でも十分でない。一方、これらの薬剤の代わりにシート状のゲルマニウムを用いることは、特開昭58−1465号または特許第2572520号などで開示されている。ゲルマニウム半導体からはゲルマニウムイオンが発生し、生体電流を調和して筋肉の緊張をほぐし、血液の鬱血を解いて血行が良くなる。
特開2000−169366号公報
特開平11−263724号公報
特開昭58−1465号公報
特許第2572520号公報
特開昭58−1465号に開示の皮膚当接片は、ゲルマニウム粒子と金属粒子とを混合してシート状に成形しており、硬い板状であるので絆創膏や包帯で身体に固定すると違和感を回避できず、皮膚表面との接触性が良くない。また、特許第2572520号公報に開示の半導体治療剤は、p形半導体の一例としてゲルマニウム半導体薄膜または粉末を明記し、このp形半導体の薄膜をプラスチックなどの成形体表面に形成する。この半導体治療剤は、前記と同様に絆創膏などで身体に固定すると使用時の違和感を回避できない。ゲルマニウム粉末を市販の化粧水で練って使用する場合には、アルミニウムなどを添加するので純度が低下し、身体から散逸しやすいために所望の効果が長期間持続しない。
一方、比較的純度の高いゲルマニウムを含む製品には、ブレスレット、ネックレス、リングなどの装飾品が存在する。ゲルマニウム製のブレスレットは、磁石製ブレスレットなどに比べて効果を長期間維持する点で有利であるが、ブレスレットおよびネックレスは使用時に身体の皮膚との接触が少なく、ゲルマニウムによる有益な作用を十分に受容できない。ゲルマニウム製のリングは、身体の皮膚との接触は完全であっても接触場所と面積が限定され、その効果を局部的にしか享受できない。また、現状では、頭飾品として頭髪の育毛や発毛を促進するものは存在しない。
本考案は、ゲルマニウムを含む各種製品に関する前記の問題点を改善するために提案されたものであり、プラスターに代って健康用バンドおよび帽子などに永続的に使用できる健康促進シートを提供することを目的としている。本考案の他の目的は、適度な通気性を保ちながら、高純度のゲルマニウムに加えてマイナスイオンの発生物質を添加した健康用バンドを提供することである。本考案の別の目的は、適度な通気性を保ちながら、着用者に対して加温しながら、高純度のゲルマニウムに加えてマイナスイオンの発生物質を添加した健康用帽子を提供することを目的としている。
本考案に係る健康促進シートは、柔軟な軟質樹脂シートの表面において、マイナスイオンまたは遠赤外線の発生物質の微粉末を樹脂バインダと混合して全面塗布したマイナスイオン発生層と、高純度の無機ゲルマニウムの微粉末を樹脂バインダと混合してマイナスイオン発生層の上に分散形成したゲルマニウム含有部とを備える。この健康促進シートは、ゲルマニウム含有部の高さが50〜300μmであることにより、シート表面が着用者の肌に密接し、マイナスイオン発生層とゲルマニウム含有部とが直接肌と接触する際に所定の通気性を有する。
本考案に係る健康促進シートは、柔軟な軟質樹脂シートの表面において、高純度の無機ゲルマニウムの微粉末を樹脂バインダと混合して全面塗布したゲルマニウム含有層と、マイナスイオンまたは遠赤外線の発生物質の微粉末を樹脂バインダと混合してゲルマニウム含有層の上に分散形成したマイナスイオン発生部とを備えていてもよい。この健康促進シートは、マイナスイオン発生部の高さが50〜300μmであることにより、シート表面が着用者の肌に密接し、ゲルマニウム含有層とマイナスイオン発生部とが直接肌と接触する際に所定の通気性を有する。
本考案の健康促進シートにおいて、樹脂シートは補強布を介在させたウレタン系樹脂シートであり、小円形、矩形ないし星形平面のゲルマニウム含有部またはマイナスイオン発生部を分散形成すると好ましい。
本考案における健康用バンドは、前記の健康促進シートを所定の寸法に裁断してバンド本体を構成し、着用者の手首、足首、腰、頭部などに巻き付けて固定すると、マイナスイオン発生層とゲルマニウム含有部またはゲルマニウム含有層とマイナスイオン発生部が直接肌と接触する際に所定の通気性を有する。本考案の健康用バンドにおいて、バンド本体は表側のウレタン系樹脂シートの2枚合わせで構成し、該バンド本体の前端部に面ファスナの一方を縫着し且つ後端部に面ファスナの他方を縫着すると好ましい。
また、本考案における健康用帽子は、前記の健康促進シートを所定寸法と数のシート片に裁断して帽子形状に縫製することにより、帽子裏側において、マイナスイオン発生層とゲルマニウム含有部またはゲルマニウム含有層とマイナスイオン発生部が内側に露出して、かぶった際に着用者の頭皮と近接するとともに所定の通気性を有する。
本考案を図面によって説明すると、図1に本考案に係る健康促進シート1を示し、該シートは、一般に、平坦な上側樹脂層2と、中間に配置する補強布3と、該補強布とラミネートした下側樹脂層5との3層構造であり、該補強布によって引っ張り強度を高めている。この健康促進シートは、単層または下側に補強布を貼着したシート材であっても、下側樹脂層5の表面にエンボス加工によって細かいシボを全面に型押ししてもよい。
上側樹脂層2には、図2に示すように、マイナスイオン発生層7を実質的に全面塗布し、該マイナスイオン発生層の上に高さ50〜300μmのゲルマニウム含有部8を分散形成する。この結果、マイナスイオン発生層7およびゲルマニウム含有部8がいずれも上側樹脂層2上に露出し、健康用バンド10(図5)などの使用時にマイナスイオン発生層7とゲルマニウム含有部8とが同時に着用者の肌と接触する(図3参照)。
本考案の健康促進シートに関して、高さ50〜300μmのマイナスイオン発生部をゲルマニウム含有層の上に分散形成した場合も、前記と実質的にほぼ同一である。それ故に、以下では、マイナスイオン発生層7およびゲルマニウム含有部8の場合についてのみ説明する。
健康促進シート1において、ゲルマニウム含有部8は、マイナスイオン発生層7上において、分散した小円形(図2)、矩形または星形などからなる単純な平面形状を有し、その全表面積は、マイナスイオン発生層7の全露出面積よりも小さい。図3に例示するように、シート1が着用者12の肌14と直接接触する際に、ゲルマニウム含有部8が高さ50〜300μm表面から突出しているから、該含有部の周辺において肌とシート表面との間に空間16が発生し、これによってシート1は所定の通気性を有する。マイナスイオン発生層7またはゲルマニウム含有部8の全接触面積は、空間16の部分を除外すると、着用者12の肌14についてほぼ対応するものである。
マイナスイオン発生層7は、遠赤外線の放射物質の微粉末を樹脂バインダに添加して全面塗布し、このために被塗布側の上側樹脂層2の表面は通常平坦である。マイナスイオン発生層7において、セラミックス粉末を添加する場合、該セラミックス粉末が波長4〜20μmの遠赤外線を常温域で放射することが必要である。マイナスイオン発生層7は、シルクスクリーン法またはロールコータ法などによってまずシート1上に塗布され、その厚みは5〜30μmであればよい。この樹脂バインダは、放射物質の微粉末を均一に混練できれば、樹脂ラテックス、樹脂エマルジョン、樹脂懸濁液、親水性共重合体、化学反応性の水溶性樹脂などのいずれでもよい。
この種のセラミックスとして、例えば、アルミナ系(Al2 O3 )、マグネシア系(MgO)、ジルコニア系(ZrO2 )、チタニア系(TiO2 )、ランタン系のほかに、二酸化ケイ素(SiO2 )、酸化クロム(Cr2 O3 )、フェライト(FeO2 ・Fe3 O4 )、スピネル(MgO・Al2 O3 )、セリア(CeO2 )、ベリリア(BeO)などが使用できる。さらに、抗酸化力を有するEMセラミック(商品名:EM−X、アムロン製)も使用可能である。
シート1と一定時間接触すると、マイナスイオン発生層7から放散される遠赤外線が着用者12の肌14に当たり、遠赤外線の放射によって温度上昇し、その温熱効果によって発汗を促進してマイナスイオンを発生する。一般的に、セラミックスの放射特性は、同一の粉末素材でも粒径、粒子形状、表面状態、充填量、充填樹脂、分配構造などによって大幅に変わるため、高度な材料評価技術が不可欠である。例えば、アルミナ−シリカ系セラミックスや酸化物系セラミックスは、樹脂バインダ中に分散しても高い選択放射性を有し、非酸化物系セラミックス粉末は高い全域放射性を有する。
マイナスイオン発生層7に添加しうる遠赤外線の放射物質として、天然鉱物では、トルマリン、蛇紋石(マグネシウムの含水ケイ酸塩鉱物)、絹雲母、ヒスイ、ゼオライト、セリサイト、水晶、医王石、雲母石などが例示できる。これらは、微粉末になるように粉砕し、それ単独またはセラミックスなどとともに2種以上組み合わせて添加する。
一方、ゲルマニウム含有部8は、高純度の無機ゲルマニウムの微粉末を樹脂バインダと混合し、通常、シルクスクリーン法によってマイナスイオン発生層7の上に分散形成され、その高さが50〜300μm、好ましくは120〜175μmになるように複数回印刷すればよい。この樹脂バインダは、無機ゲルマニウムの微粉末を均一に混練できれば、樹脂ラテックス、樹脂エマルジョン、樹脂懸濁液、親水性共重合体、化学反応性の水溶性樹脂などのいずれでもよい。
ゲルマニウム含有部8について、ゲルマニウムは、空気中では変化しない原子番号32、原子量72.59の元素であり、金属様の外観であるが金属ではなく、真性半導体であるので本明細書では無機ゲルマニウムと記載している。ゲルマニウムは、ゲルマン鉱やレニエ鉱などの鉱石から四塩化物GeCl4として取り出し,蒸留によって精製した後に加水分解し、生成した二酸化物GeO2を水素で還元する。これを帯域溶融法で精製すると、灰白色でダイヤモンド構造を有する高純度の単体を得る。ゲルマニウムは、融点937.4℃,沸点2830℃,密度5.32g/cm3(25℃)、電子移動度3900cm2/V・s、正孔移動度1900cm2/V・s、磁化率−0.106×10−6cm3/g、熱伝導率59.9W/m・Kであり、高温で二酸化物GeO2となる.
無機ゲルマニウムのような半導体にはp形半導体とn形半導体とがあり、ゲルマニウムは電子不足のp形半導体である。p形半導体を人間の皮膚に接触させると、サーモグラフィやレーザスペックル血流計を用いた測定によって血流が増加し、毛細血管に滞留していた痛みの原因物質や疲労物質が除去され、首・肩のコリ、神経痛や筋肉痛を解消することができる。一般に、p形半導体については検体全体の約80%に治療効果が認められる。無機ゲルマニウムは、半導体治療剤として純度が高いほど筋肉痛などに関して顕著な治療効果が認められ、好ましくは純度99%以上、さらに好ましくは純度99.999%以上であると、接触によって痛いというような副作用は発生しない。
無機ゲルマニウムは、例えば5μm以下の微粉末の形態で使用し、この微粉末をポリウレタン系樹脂、アクリル樹脂ラテックスまたはこれと同等の軟質樹脂からなるバインダと均一且つ十分に混練する。無機ゲルマニウムの微粉末は、バインダの樹脂液に対して10〜25重量%添加する。この樹脂バインダはポリウレタン系樹脂であると好ましい。ポリウレタン系樹脂は、例えば熱架橋性または経時架橋性であり、一般に密度が小さいため、他の樹脂に比べてゲルマニウムのイオン透過性がいっそう良好である。ポリウレタン系樹脂は、伸び、耐磨耗性、反発弾性および圧縮疲労強さが優れており、患部に貼り付けた際に層剥離や亀裂の発生が少ない。
シート使用例である健康用バンド10は、図4に示すように細長いバンド本体18からなり、該バンド本体は健康促進シート1を所定の寸法に裁断して作製するかまたは表側シート20(図4,図6)を加えた2枚合わせである。バンド本体18において、両シート1,20の間に断熱シートなどを介在させることも可能である。バンド10の長さと幅は、巻き付け個所である足首22(図9)、手首24(図10)、頸部、頭部、胸部などに応じて異なり、女性用、男性用、子供用でも異なる。また、バンド10の長さに汎用性を付与するために、バンド本体の一部に伸縮シートを介在させてもよい。
バンド本体18の表側には、適当な着色および商標や図形などからなる模様を印刷すればよい。表側シート20が存在するならば、その表面に適当な着色および模様を印刷する。表側シート20は、模様印刷の上側樹脂層と、中間に配置する補強布と、該補強布とラミネートした下側樹脂層との3層構造であると好ましい。表側シート20では、一方の上側樹脂層に金属微粉末を添加したり、2層の樹脂層の間に金属箔や金属フィルムを挟着したり、一方の樹脂層表面にアルミニウムや銀などの金属を蒸着してもよい。
バンド10を巻き付けて固定するには、バンド本体18の前端部に面ファスナの一方を縫着し且つ後端部に面ファスナの他方を縫着すると望ましく、通常、バンド本体18の表側前端部に面ファスナのループ材26を縫着し、該バンド本体の裏側後端部に面ファスナのフック材28を縫着する。バンド10の固定には、面ファスナに代えてまたは該面ファスナとともに、公知のフックやボタンを取り付けてもよい。図示しないけれども、ループ材26とフック材28は、両者を立設したフック・ループ混在型でもよく、この混在型の面ファスナをともにバンド本体18の裏側端部に縫着してもよい
別の使用例である帽子30(図7,図8)は、健康促進シート1を所定寸法と数のシート片に裁断してから、ミシン縫製によって製造する。帽子30の防水性を高めるために、ミシン縫着線に沿ってテープで内側を包み込んだり、高周波ウェルダ、インパルス溶接法や超音波溶接法の圧子による加熱融着を用いたり、さらにこの融着に熱線溶接法または誘導加熱法などを利用することも可能である。
本考案に係る健康促進シートは、着用者の肌と接触すると、マイナスイオン発生層から遠赤外線が放散され、同時にゲルマニウム含有部からゲルマニウムイオンを発生し、着用者の患部に効果的に作用する。この健康促進シートは、マイナスイオンおよびゲルマニウムイオンを同時且つ効果的に発生することにより、多くの痛み、例えば首・肩のこり、神経痛、むち打ち症、五十肩、腰痛、ぎっくり腰、膝痛、足の痛み、ねんざ、座骨神経痛、慢性関節リュウマチ、耳鳴りなどに対する治療効果が期待できる。
本考案に係る健康促進シートは、着用者の肌と接触した際に、分散形成したゲルマニウム含有部またはマイナスイオン発生部が表面から突出していることにより、その周辺において肌とシート表面との間に空間が発生して所定の通気性を有し、シートと接触した肌が蒸れることを緩和する。また、このような分散突出により、その突出部分を比較的高くすると、健康促進シートを足裏などに接触させた場合に多少の指圧効果を付与できる。
本考案における健康用バンドは、患部に巻き付けて一定時間着用し続けると、バンド内側が遠赤外線の放射で温度上昇し、着用者の着用個所全体が暖まり、その温熱効果により発汗を促進してマイナスイオンを発生する。発生したマイナスイオンによって着用者の巻き付け個所における皮膚の皮下層がイオン化されやすくなり、皮膚の真皮に対するゲルマニウムイオンの浸透性を高める。本考案の健康用バンドは、柔軟であるので足首や手首などに巻き付けた際に、身体の動きに応じて伸縮できるので違和感が少なく、手首や足首に巻き付けたままで就眠または食事、体操やその他の作業を行うことが可能である。
本考案に係る健康用帽子は、軟質の健康促進シート製であるので肌触りが良くて帽子内の温熱を逃がすことがなく、しかも適度な通気性を有する。この健康用帽子では、マイナスイオン発生層から遠赤外線さらにマイナスイオンを放出し、且つゲルマニウム含有部からゲルマニウムイオンを発生することにより、着用者の頭部を心地よく暖めて頭皮部分の血行を良くするとともに、発生したゲルマニウムイオンによって発毛を促進し且つ抜け毛を防止する。
本考案の健康用帽子は、着用者の頭皮から発汗すると、この水分の存在によってマイナスイオンを発生する。発生したマイナスイオンが着用者の頭皮に作用すると、頭部において血液中のナトリウムやカルシウムのイオン化を促進し、酸性化している血液を弱アルカリ性にし、血液の新陳代謝を活発化して頭部の細胞の賦活作用を高める。特に、マイナスイオンとともにゲルマニウムイオンを放出する場合には、これらの作用を相乗的に高める効果があり、毛髪の健康促進などにとって有益である。
次に、本考案を実施例に基づいて説明するが、本考案は実施例に限定されるものではない。図1に示すように、健康促進シート1は、発泡ウレタン系の上側樹脂層2と、中間に配置するポリエステル薄布の補強布3と、該補強布とラミネートした発泡ウレタン系の下側樹脂層5との3層構造であり、厚さは約1mmである。
健康促進シート1において、平坦な上側樹脂層2には、マイナスイオンの発生物質の微粉末を含有する緑色のマイナスイオン発生層7を全面塗布する。マイナスイオン発生層7は、例えば、マイナスイオンの発生物質として、平均粒径1.2μmのアルミナ−シリカ系セラミックスであるセラミックス粉末を有する。
20重量%のアルミナ−シリカ系セラミックス粉末は、固形分20%のポリウレタン系樹脂溶液70〜90重量%と混合する。この混合溶液100gにシリカゲル2g、有機溶剤5gおよび緑色顔料を加えて攪拌し、さらにイソシアネートを5g添加する。マイナスイオン発生層7は、180メッシュのシルクスクリーン版によって、上側樹脂層2の上に全面形成され、厚さを約10μmにする。
ついで、マイナスイオン発生層7の上に、無機ゲルマニウムの微粉末を含有するゲルマニウム含有部8を分散形成する。黒色のゲルマニウム含有部8は、直径2mmの円形平面であり、縦方向間隔が約9mm、交互に並んだ横間隔が約4.5mmである。純度99.999%の無機ゲルマニウムは、2000メッシュの篩を通した平均粒径7μmの微粉末であり、この微粉末20重量%およびポリウレタン系樹脂ラテックス80重量%と十分に混練して製造する。ゲルマニウム含有部8は、シルクスクリーン版によって分散印刷され、同じスクリーン版で複数回刷りして高さを約150μmに定める。
図4から図6に示す健康用バンド10において、バンド本体18は、例えば、長さ350mm、幅60mmの帯状であり、図6に示すように、適宜に裁断した健康促進シート1と表側シート20との2枚合わせによって構成する。黒色の表側シート20は、健康促進シート1と同様に、発泡ウレタン系の上側樹脂層と、中間に配置するポリエステル薄布の補強布と、該補強布とラミネートした発泡ウレタン系の下側樹脂層との3層構造である。
バンド本体18は、表側シート3の前端部に縫着した面ファスナのループ材26を有し、該ループ材の長さは90mmである。また、健康促進シート1の後端部に面ファスナのフック材28を縫着し、該ループ材の長さは50mmである。これらの縫着後にシート1,20とを重合してミシンの縫い目を隠し、バンド本体18の全周を黒い縁布32を玉縫いする。
図9に例示するように、健康用バンド10を着用者33の足首22に巻き付けて固定すると、該バンドの上側樹脂層2が着用者の肌と近接し、マイナスイオン発生層7およびゲルマニウム含有部8が直接接触することにより、マイナスイオン発生層7から遠赤外線が放散され且つゲルマニウム含有部8からゲルマニウムイオンを発生し、着用者33の患部に作用する。バンド10を一定時間着用し続けると、足首22全体に遠赤外線が当たり、さらにバンド内側が遠赤外線の放射で温度上昇し、その温熱効果によって発汗を促進してマイナスイオンを発生する。
健康用バンド10において、マイナスイオンが発生すると着用者33の足首22における皮膚の皮下層がイオン化されやすくなり、皮膚の真皮に対するゲルマニウムイオンの浸透性を高める。ゲルマニウム含有部8から発生したゲルマニウムイオンは、足の皮膚を浸透しやすく、足における乱れた生体電流を瞬時に調和して筋肉の緊張をほぐし、血液の鬱血を解いて血行を良くして足の疲れや痛みを和らげる。ゲルマニウムイオンは、使用時にかぶれ、発赤、炎症などの副作用が発生することがなく、疲労を回復する効果が高い。
図10は本考案の変形例を示し、健康促進シート1において、マイナスイオン発生層には、遠赤外線の放射物質としてEMセラミック粉末を添加している。30重量%のEMセラミックス粉末を固形分20%のポリウレタン系樹脂溶液70〜90重量%と混合し、この混合溶液100gにシリカゲル2g、有機溶剤5gおよび緑色顔料を加えて攪拌し、さらにイソシアネートを5g添加する。このマイナスイオン発生層は厚さ約10μmである。一方、ゲルマニウム含有部として、平均粒径7μmの微粉末である純度99.999%の無機ゲルマニウムを用い、この微粉末20重量%およびポリウレタン系樹脂ラテックス80重量%と十分に混練して製造する。このゲルマニウム含有部は、マイナスイオン発生層の上に直径2mmの円形平面で分散印刷し、その高さは約150μmである。
健康用バンド34におけるバンド本体36は、長さ240mm、幅30mmの帯状であり、女性用は長さ215mmである。バンド本体36は、前記と同様に健康促進シート1と表側シートとの2枚合わせで構成する。バンド本体36は、表側シートの前端部に縫着した面ファスナのループ材を有し、該ループ材の長さは42mmである。また、細断シート1の後端部に面ファスナのフック材を縫着し、該ループ材の長さは20mmである。これらの縫着後に裁断シート1と表側シートとを重合し、さらにバンド本体36の全周を黒い縁布38を玉縫いする。
健康用バンド34は、着用者39の手首24に巻き付けて固定する。裁断シート1の上側樹脂層が着用者39の肌と近接し、マイナスイオン発生層から遠赤外線が放散されるとともに、ゲルマニウム含有部からゲルマニウムイオンを発生する。バンド34を一定時間着用し続けると、着用者39の手全体に遠赤外線が当たり、バンド内側が遠赤外線の放射で温度上昇し、その温熱効果により発汗を促進してマイナスイオンを発生する。
さらに別の変形例である健康用帽子30(図7,図8)において、用いる健康促進シート1は前記と同一であり、該シートの下側樹脂層の表面を黒色に着色し、6枚の三角形状の帽子片40と、2枚の三日月形の帽子片42に裁断する。つば部44では紙芯を入れて2枚合わせにし、これらの帽子片から帽体45を縫製し、びん皮46を縫着する。この野球帽では、着用者が帽子をかぶった際に頭部の温熱効果を高めるとともに適度の通気性を達成する。
帽子30は、単に健康促進用に用いるだけならば、つば部44を省略してもよい。また、帽体45の背後を切り欠き、フック・ループ混在型の面ファスナを裏面に縫着した折り返しバンド48を取り付けることにより、帽子30をフリーサイズにしてもよい。
帽子30を着用者の頭部に被ると、図8に示す帽子裏側において、マイナスイオン発生層7およびゲルマニウム含有部8が直接接触することにより、マイナスイオン発生層7から遠赤外線が放散され且つゲルマニウム含有部8からゲルマニウムイオンを発生する。帽子30を一定時間着用すると、頭部全体に遠赤外線が当たり、さらに帽子内部が遠赤外線の放射で温度上昇し、その温熱効果によって発汗を促進してマイナスイオンを発生する。一方、ゲルマニウム含有部8から発生したゲルマニウムイオンは、遠赤外線の放射と体温による温熱効果により、放出されるゲルマニウムイオンの頭部に対する浸透性が高められる。頭部における生体電流を瞬時に調和し、頭皮部分の血液の鬱血を解いて血行を良くすることにより、毛髪の発毛・育毛効果が高められる。
1 健康促進シート
2 上側樹脂層
5 下側樹脂層
7 マイナスイオン発生層
8 ゲルマニウム含有部
18 バンド本体
20 表側シート
26 面ファスナのループ材
28 面ファスナのフック材
2 上側樹脂層
5 下側樹脂層
7 マイナスイオン発生層
8 ゲルマニウム含有部
18 バンド本体
20 表側シート
26 面ファスナのループ材
28 面ファスナのフック材
Claims (6)
- 柔軟な軟質樹脂シートの表面において、マイナスイオンまたは遠赤外線の発生物質の微粉末を樹脂バインダと混合して全面塗布したマイナスイオン発生層と、高純度の無機ゲルマニウムの微粉末を樹脂バインダと混合してマイナスイオン発生層の上に分散形成したゲルマニウム含有部とを備え、該ゲルマニウム含有部の高さが50〜300μmであることにより、シート表面が着用者の肌に密接し、マイナスイオン発生層とゲルマニウム含有部とが直接肌と接触する際に所定の通気性を有する健康促進シート。
- 柔軟な軟質樹脂シートの表面において、高純度の無機ゲルマニウムの微粉末を樹脂バインダと混合して全面塗布したゲルマニウム含有層と、マイナスイオンまたは遠赤外線の発生物質の微粉末を樹脂バインダと混合してゲルマニウム含有層の上に分散形成したマイナスイオン発生部とを備え、該マイナスイオン発生部の高さが50〜300μmであることにより、シート表面が着用者の肌に密接し、ゲルマニウム含有層とマイナスイオン発生部とが直接肌と接触する際に所定の通気性を有する健康促進シート。
- 樹脂シートは補強布を介在させたウレタン系樹脂シートであり、小円形、矩形ないし星形平面のゲルマニウム含有部またはマイナスイオン発生部を分散形成する請求項1または2記載の健康促進シート。
- 請求項1または2記載の健康促進シートを所定の寸法に裁断してバンド本体を構成し、着用者の手首、足首、腰、頭部などに巻き付けて固定すると、マイナスイオン発生層とゲルマニウム含有部またはゲルマニウム含有層とマイナスイオン発生部が直接肌と接触する際に所定の通気性を有する健康用バンド。
- バンド本体は表側のウレタン系樹脂シートの2枚合わせで構成し、該バンド本体の前端部に面ファスナの一方を縫着し且つ後端部に面ファスナの他方を縫着する請求項4記載の健康用バンド。
- 請求項1または2記載の健康促進シートを所定寸法と数のシート片に裁断して帽子形状に縫製することにより、帽子裏側において、マイナスイオン発生層とゲルマニウム含有部またはゲルマニウム含有層とマイナスイオン発生部が内側に露出し、かぶった際に着用者の頭皮と近接するとともに所定の通気性を有する健康用帽子。
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WO2024177148A1 (ja) * | 2023-02-22 | 2024-08-29 | 株式会社身体機能研究所 | キャップ |
-
2006
- 2006-06-23 JP JP2006004969U patent/JP3125624U/ja not_active Expired - Fee Related
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