JP3045835U

JP3045835U - 健康バンド

Info

Publication number: JP3045835U
Application number: JP1997007850U
Authority: JP
Inventors: 好宏平田
Original assignee: Phild Co Ltd
Current assignee: Phild Co Ltd
Priority date: 1997-07-31
Filing date: 1997-07-31
Publication date: 1998-02-20
Anticipated expiration: 2003-07-31
Also published as: US5901379A

Abstract

(57)【要約】【課題】金属アレルギーを起こすことなく、健康増
進、健康維持を行う簡単な構造とする。【解決手段】中間層５にチタン系素材７を分散させ、
中間層５を表面層４，裏面層６で挟み込んでバンド本体
２を形成する。バンド本体２を手首、足首に巻き付け、
保持部材３によって巻き付け状態を保持する。チタン系
素材７が血行促進，代謝促進を行うため、健康増進，健
康維持ができる。チタン系素材７が皮膚に直接に接触し
ないため、金属アレルギーを起こすことがない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、手首、足首等に巻き付けて使用される健康バンドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

健康バンドは、血行促進、代謝促進のため、手首、足首に巻き付けて着用される。従来の健康バンドとしては、永久磁石を鎖状に連結したチェーン形態あるいは永久磁石を樹脂製のバンド本体に保持させたバンド形態のものが使用されている。チェーン形態の健康バンドは、磁性体からなる金属片に永久磁石を接着、ロウ付け部材によって取り付けると共に、金属片をリング等の連結部材によって連結して鎖状としたものである。バンド形態の健康バンドは、樹脂からなるバンド本体に、その表面が露出するように永久磁石を埋め込んだものである。これらの従来の健康バンドは、手首等に巻回されることにより、永久磁石が直接に皮膚に接触して、永久磁石が有している磁力を血管内の血液や皮膚の細胞組織に作用させて刺激するものである。これにより健康状態の維持や健康の増進を図ることができる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の健康バンドは、永久磁石の磁力を有効に作用させるため、永久磁石が皮膚に直接に、あるいは磁性体金属を介して接触する構造となっている。このため、金属アレルギーを有している使用者は、着用中に湿疹やかゆみを伴い易く、使用に適さない問題がある。又、永久磁石を皮膚に接触させるために、永久磁石の取付構造が複雑となり、製造が面倒で、高価となっている。

【０００４】このようなことから、永久磁石を樹脂に練り込み、この樹脂をバンド状に成形して健康バンドとすることもなされている。ところが、この場合には、永久磁石の磁力が遮られるため、皮膚に達する磁力が少なくなり、健康維持や増進を有効に行うことができる問題を生じている。

【０００５】本考案は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、永久磁石を用いることなく健康の維持や増進を行うことができ、これにより金属アレルギーが起きることなく、しかも簡単な構造とすることが可能な健康バンドを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、請求項１の考案は、柔軟で可撓性のバンド本体と、このバンド本体の内部に分散されたチタン系素材と、バンド本体の巻回状態を保持する保持手段とを備えていることを特徴とする。

【０００７】チタン系素材は血行促進、代謝促進、さらには鎮静、吸熱などの作用を有している。又、これらの作用は、チタン系素材が皮膚と直接に接触しない場合にも、有効である。請求項１の考案では、チタン系素材がバンド本体に分散しており、保持手段によってバンド本体を手首、足首等に巻回した状態とすることにより、上述した作用がバンド本体の全体から手首、足首等に作用する。このため健康維持，健康促進を行うことができる。

【０００８】請求項２の考案は、表面層、中間層及び裏面層からなる少なくとも３層構造となっており、柔軟で可撓性を有したバンド本体と、前記中間層に分散されたチタン系素材と、表面層又は裏面層の一方側から他方側に係合し前記バンド本体の巻回状態を保持する保持手段とを備えていることを特徴とする。

【０００９】この考案では、チタン系素材がバンド本体の中間層に分散しており、この中間層を表面層及び裏面層が両側から積層している。従って、バンド本体を手首、足首等に巻き付けても、中間層、すなわちチタン系素材が皮膚と接触することがなく、金属アレルギーを起こすことがない。又、バンド本体は表面層、チタン系素材が分散した中間層及び裏面層を積層するだけであり、構造が簡単で、製造が容易となる。

【００１０】請求項３の考案は、請求項１又は２記載の健康バンドであって、複数の通気孔がバンド本体の厚さ方向に貫通していることを特徴とする。通気孔がバンド本体の厚さ方向に貫通することにより、通気孔から熱が逃げる。このため着用時に、蒸れることがなくなり、壮快な着用を行うことができる。

【００１１】請求項４の考案は、請求項２又は３記載の健康バンドであって、前記中間層は、チタン系素材が樹脂に練り込まれて形成されていることを特徴とする。

【００１２】樹脂にチタン系素材を練り込むことにより、チタン系素材は樹脂内に分散する。この練り込みは簡単であり、チタン系素材を容易に分散させることができる。このため、中間層を簡単に製造でき、健康バンドの製造も簡単となる。

【００１３】請求項５の考案は、請求項１〜３のいずれかに記載の健康バンドであって、前記保持部材はバンド本体の一方の面に設けられ、他方の面に係脱自在に係合する面ファスナーであることを特徴とする。

【００１４】面ファスナーは薄く、軽量であるため、バンド本体に取り付けても嵩張ることがないと共に、重量負担とならない。又、縫着が可能のため、バンド本体への取り付けを簡単に行うことができる。かかる面ファスナーはバンド本体の他方の面への押し付けだけで係合する一方、他方の面からの引き剥しによって係合から離脱する。このため係脱操作が容易であり、健康バンドの着用操作が簡単となる。

【００１５】

【考案の実施の形態】

図１及び図２は、本考案の実施の形態の健康バンド１を示し、横長の偏平矩形状に成形されたバンド本体２と、バンド本体２の片面に取り付けられた偏平な保持部材３とを備えている。

【００１６】バンド本体２は手首、足首に巻き付けられるものであり、例えば幅６０ｍｍ、長さ２４０ｍｍ等の巻き付け可能な寸法に成形される。このバンド本体２は表面層４、中間層５、裏面層６が上下方向に積層された積層構造となっている。

【００１７】表面層４はナイロンなどのポリアミド樹脂に毛状のウレタン樹脂を混合させた繊維からなり、この繊維が編成されることによって形成されている。この表面層４は毛状のウレタン樹脂が混合されることにより、起毛状態となっており、ソフトな肌ざわりとなっている。裏面層６はポリアミド樹脂繊維を編成することにより形成されているが、表面層４と同様な起毛処理を施しても良い。このような構成では、裏面層６もソフトな肌ざわりとなっている。

【００１８】健康バンド１は、これらの表面層４又は表面層６が皮膚と接触するように手首、足首に巻き付けられて着用される。このため着用感がソフトであり、壮快感のある使用ができる。

【００１９】中間層５には、図２に示すようにチタン系素材７が分散状に混入されている。中間層５は、ゴム状の樹脂を基材とするものである。ゴム状の樹脂としては、クロロプレン共重合体（ネオプレン）等の柔軟で、可撓性の樹脂あるいは合成ゴム樹脂が使用される。中間層５は、これらの樹脂の軟化状態でチタン系素材７が混入され、その後、加硫処理等することにより、柔軟で、且つ偏平の形状保持状態となる。中間層５に対するチタン系素材７への混合量は、チタン系素材７の効用の大小、チタン系素材７の形状、健康バンド１の重さ、その他の要因を考慮して適宜、変更される。

【００２０】通常の健康バンドとしての使用の場合においては、チタン系素材７は、中間層１ｍ^３当たり、５〜３０ｇ、好ましくは１０〜２０ｇ、さらに好ましくは１５ｇ前後が混合される。

【００２１】チタン系素材７は、チタン（Ｔｉ）を母体とした物体である。チタン系素材は医学、臨床学の分野で骨や歯の補修や矯正用に多用されている物質であり、それ自体、人体に無害であるばかりでなく、吸熱，鎮静，血行促進，代謝促進等の有効な生理作用を人体に及ぼすことが知られている。また、化学的にも安定であり、経時的な劣化、変質もなく、長期間その効力を維持している。さらに、本発明者が研究したところ、チタンは緩やかな電気及び電磁作用を有していることが判明した。この電気及び電磁作用は、血液中のヘモグロビン内の鉄元素に対して、その活性を行うように働くものである。

【００２２】チタン系素材７としては、チタン単体あるいはチタンを含有するチタン化合物やチタン合金である。この内、チタン化合物としては、ＴｉＨ_２、ＴｉＨ_４等の水素化物や、ＴｉＯ、Ｔｉ_２Ｏ_３、ＴｉＯ_２、Ｔｉ（ＯＨ）_２、Ｔｉ（ＯＨ）_３、Ｍ_２ＴｉＯ_３（Ｍは１価の金属である。）等の酸化物及びその関連化合物、さらにはＴｉＳ、Ｔｉ_２Ｓ_３、ＴｉＳ_２等の硫化物、Ｔｉ_２（ＳＯ_４）_３、Ｔｉ（ＳＯ_４）_２、ＴｉＰ_２Ｏ_７等の酸素酸塩を使用できる。

【００２３】さらにチタン化合物としては、Ｔｉ_２Ｂ、ＴｉＢ、ＴｉＢ_２、Ｔｉ_２Ｂ_５等のホウ素化合物、ＴｉＣからなる炭化チタン、ＴｉＳｉ_２、ＴｉＳｉ、Ｔｉ_５Ｓｉ_３等のケイ素化合物、ＴｉＮ、Ｔｉ_３Ｎ_４、Ｔｉ_３Ｎ_６、Ｔｉ_５Ｎ_６等の窒化物、ＴｉＰ_ｎからなるリン化合物を使用することができる。

【００２４】さらに、またチタンとハロゲンとの化合物を使用することができ、このハロゲン化物としては、例えばＴｉＣｌ_２、ＴｉＣｌ_３、ＴｉＣｌ_４、ＴｉＢｒ_２、ＴｉＢｒ_３、ＴｉＢｒ_４、ＴｉＩ_２、ＴｉＩ_３、ＴｉＩ_４等を選択できる。ハロゲン化物としては、これに加えて、Ｍ_２ＴｉＦ_５、Ｍ_３ＴｉＦ_６、Ｍ_２ＴｉＦ_６、Ｍ_２［ＴｉＣｌ_５（ＯＨ）_２］、Ｍ_２ＴｉＣｌ_６、［Ｔｉ（ＯＨ）_６］Ｃｌ_３、Ｍ_２［ＴｉＢｒ_６］等の複合塩も使用できる。

【００２５】一方、チタン合金としては、銅、スズ、鉄、アルミニウム、クロム、コバルト、モリブデン、タングステン等の金属とチタンとの合金を使用できる。このチタン合金としては、Ｔｉ−Ａｌ、Ｔｉ−Ｖ、Ｔｉ−Ｍｏ、Ｔｉ−Ｃｒ、Ｔｉ−Ｍｎ、Ｔｉ−Ｆｅ、Ｔｉ−Ａｌ−Ｃｒ、Ｔｉ−Ｃｒ−Ｆｅ−Ｏ等があり、それぞれの合金の組成比を任意に選定することができる。

【００２６】チタン系素材としては、チタンを含有するものであれば良く、このため、ルチル、イタチタン石、エイスイ石等を鉱物を使用することができるばかりでなく、ＣａＴｉＯ_３、ＳｒＴｉＯ_３、ＢａＴｉＯ_３、ＣｄＴｉＯ_３、ＰｂＴｉＯ_３等のチタン酸塩を使用することができ、さらには以上のチタン系素材を複数、併用しても良い。このようなチタン系素材は、粒状，微粒子状等の形態で中間層５に練り込まれ、この練り込みによってチタン系素材は中間層５内に均一に分散する。

【００２７】この実施の態様では、チタン系素材として、炭化チタンを選択した。この炭化チタンはチタンを炭化することにより生成される化合物である。炭化チタンはチタンの有する上述の作用をそのまま、踏襲している。実際、炭化チタンが吸熱、鎮静等の生理作用や電気及び電磁作用をチタンと同様に、有していることを本発明者は確認している。このような特性を有することに加えて、チタンを炭化したことにより、チタンよりもさらに化学的安定性、熱的安定性が増大している。すなわち炭化チタンはチタンが有する特性を有するばかりでなく、この特性が経時的に劣化することなく、そのまま継続的に保持することができる。これにより炭化チタンはチタン単体に比べて、さらに優れた臨床的な特性を有している。

【００２８】このようなチタン系素材７が練り込まれて均一に分散した中間層５は、溶着、接着、縫合等によって表面層４及び裏面層６に接合される。この接合状態では、これらの層４，５，６が上述した材質によって形成されているため、バンド本体２の全体を柔軟で、可撓性を有したものとすることができる。そして、このバンド本体２を図３に示すように、手首、足首等に巻き付けて着用する。この着用中には、炭化チタン等のチタン系素材７は皮膚に直接接触することがなく、金属アレルギーを有している使用者であっても、アレルギーを起こすことなく使用することができる。

【００２９】又、着用中には、チタン系素材７の血行促進、代謝促進、鎮静などの作用が表面層４又は裏面層６を通して皮膚に作用する。加えて、チタン系素材７の電気・磁気作用によって、皮膚や筋肉内の血液循環が促進される。このため健康バンド１を着用するだけで、肩こりや筋肉痛、さらには疲労を軽減させることができ、有効な健康促進、健康維持を行うことができる。

【００３０】保持部材３は裏面層６の一端側に、縫合、溶着等によって取り付けられている。この保持部材３は面ファスナーが使用されている。面ファスナーは偏平で薄く、しかも軽量であり、バンド本体２に取り付けても嵩張ったり、重量増大となることがない。従って、健康バンド１の全体の外観が低下することがない。

【００３１】かかる保持部材３は、図３に示すようにバンド本体２を手首１０に巻回し、起毛処理された表面層４に押し付けるだけで表面層４と簡単に係合する。この係合によってバンド本体２の巻回状態が保持されるため、健康バンド１の着用を安定して行うことができる。又、表面層４から引き剥すことにより、保持部材３は表面層４との係合から簡単に離脱する。このため、健康バンド１の着用及び取り外しを簡単に行うことができる。

【００３２】この実施の形態では、バンド本体２に通気孔８が形成されている。通気孔８は図２に示すように、バンド本体２の厚さ方向を貫通するように複数が整列状態（図１参照）で形成されている。通気孔８は、例えば、直径１〜３ｍｍの大きさに形成されており、バンド本体２の全体に均等に分布するようになっている。このような通気孔８を備えることにより、着用時における熱を逃がすことができ、着用時の蒸れを防止できる。従って、壮快な着用が可能となる。

【００３３】以上の構造では、チタン系素材７が分散した中間層５が表面層４、裏面層６の間に挟まれており、着用時にはチタン系素材７の血行促進、代謝促進さらには、電気・磁気作用が有効に刺激する。又、チタン系素材７が皮膚に直接に接触しないため、金属アレルギーの原因となることがない。このため、健康増進、健康維持を行うことができる。しかも、チタン系素材７を中間層５に練り込み、この中間層５を表面層４，裏面層６に挟み込むことによって形成されるため、構造が簡単で、製造も容易となる。

【００３４】本考案は以上の実施の形態に限定されることなく、種々変更が可能である。例えば、樹脂発泡体、ゴム状樹脂、その他の単一の材質だけでバンド本体を形成しても良く、この場合には、チタン系素材をバンド本体の成形前に混合しておくことにより、バンド本体に分散させることができる。又、バンド本体２の周囲を表皮によって覆っても良く、保持部材３としてはホック釦、その他のものを使用することができる。

【００３５】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、チタン系素材がバンド本体の内部に分散しており、その血行促進、代謝促進、電気・磁気作用を手首、足首等から刺激させることができるため、健康増進、健康維持を行うことができる。又、中間層にチタン系素材を分散させ、中間層を表面層、裏面層で挟み込むことにより、金属アレルギーを誘発することのない安全な使用ができる。さらには、全体の構造が簡単であり、製造も容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の形態の全体斜視図である。

【図２】図１の一部拡大縦断面図である。

【図３】着用状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１健康バンド２バンド本体３保持部材４表面層５中間層６裏面層７チタン系素材８通気孔１０手首

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】柔軟で可撓性のバンド本体と、このバン
ド本体の内部に分散されたチタン系素材と、バンド本体
の巻回状態を保持する保持手段とを備えていることを特
徴とする健康バンド。
【請求項２】表面層、中間層及び裏面層からなる少な
くとも３層構造となっており、柔軟で可撓性を有したバ
ンド本体と、前記中間層に分散されたチタン系素材と、
表面層又は裏面層の一方側から他方側に係合し前記バン
ド本体の巻回状態を保持する保持手段とを備えているこ
とを特徴とする健康バンド。
【請求項３】複数の通気孔が前記バンド本体の厚さ方
向に形成されていることを特徴とする請求項１又は２記
載の健康バンド。
【請求項４】前記中間層は、チタン系素材が樹脂に練
り込まれて形成されていることを特徴とする請求項２又
は３記載の健康バンド。
【請求項５】前記保持部材はバンド本体の一方の面に
設けられ、他方の面に係脱自在に係合する面ファスナー
であることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載
の健康バンド。