JP3125520B2 - 加速度センサおよびその製造方法 - Google Patents

加速度センサおよびその製造方法

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JP3125520B2
JP3125520B2 JP05139554A JP13955493A JP3125520B2 JP 3125520 B2 JP3125520 B2 JP 3125520B2 JP 05139554 A JP05139554 A JP 05139554A JP 13955493 A JP13955493 A JP 13955493A JP 3125520 B2 JP3125520 B2 JP 3125520B2
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泰宏 根来
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車両等の加速度
を検出するのに好適に用いられる加速度センサおよびそ
の製造方法に関し、特に製造時の歩留りを向上できるよ
うにした加速度センサおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両等の加速度や回転方向を検
出するのに用いられる加速度センサは、電極板間の静電
容量を利用して検出するもので、例えば特開平3−94
169号公報および特開昭62−232171号公報等
によって知られている。
【0003】しかし、これらの加速度センサは、固定部
と可動部との電極間の有効面積が小さくその離間寸法が
大きいために、検出感度が小さくなり高精度の加速度検
出を行うことができなかった。
【0004】一方、例えば特開平4−115165号公
報に記載の加速度センサ(以下、「他の従来技術」とい
う)では、固定電極および可動電極にくし状電極を用
い、電極間の有効面積を大きくして検出感度を向上させ
るようにしている。
【0005】そして、この他の従来技術による加速度セ
ンサは、一端がベースに固定され他端が水平方向に振動
可能な重りとなった片持梁と、該片持梁に一体形成され
た可動側のくし歯状電極部と、該可動側のくし歯状電極
部と非接触でかみ合わされた固定側のくし歯状電極部を
有し、前記ベースに固定されたくし歯状固定板とから構
成され、前記重りに加速度が加わったときに、可動側の
くし歯状電極部と固定側のくし歯状電極部との有効面積
を変化させ、この変化を静電容量として検出し、加速度
に応じた検出信号を得るものである。
【0006】しかし、この他の従来技術では、シリコン
のエッチング加工技術を利用して各くし歯状電極部を形
成するときに、シリコンの一側面からのみエッチング処
理を施しているから、それぞれのエッチング面が傾いて
しまい、各電極部間の離間寸法を小さくすると、シリコ
ンの他側面部位で各電極部が接触してしまうことがあ
り、各電極部間の離間寸法を小さくできないという欠点
がある。
【0007】即ち、シリコンウエハの厚さは数百μmの
ものが通常使用され、この厚さをそのまま各電極部の厚
さ寸法とすると、先の理由によりエッチング面が傾いて
離間寸法を小さくすることが困難となる。一方、始めか
ら厚さが数10μm程度に形成されたシリコンウエハを
用いることも考えられるが、この場合にはシリコンウエ
ハの強度が弱くなり、運搬時等に破損してしまう。
【0008】そこで、上述した従来技術の問題を解消す
るために、本発明者は先に図10ないし図20に示す如
き加速度センサおよびその製造方法を検討した(以下、
「先行技術」という)。
【0009】即ち、図10ないし図20において、1は
加速度センサ、2は絶縁基板としてのガラス基板を示
し、該ガラス基板2上には後述する固定部3,3および
可動部5が形成されている。また、該ガラス基板2には
矩形状の凹溝2Aが形成され、該凹溝2A上に位置する
可動部5の質量部8および可動側くし状電極9は矢示A
方向(加速度が加わる方向)に変位可能となっている。
【0010】3,3は低抵抗を有するシリコン材料によ
り形成された一対の固定部を示し、該各固定部3は前記
ガラス基板2の左,右に離間して位置し、それぞれ対向
する内側面には複数(例えば5枚)の薄板状の電極板4
A,4A,…が突出形成され、該各電極板4Aは固定電
極としての固定側くし状電極4,4をそれぞれ構成して
いる。
【0011】5は低抵抗を有するシリコン材料により形
成された可動部を示し、該可動部5は、前記ガラス基板
2の前,後に離間してガラス基板2に固着された支持部
6,6と、該各支持部6に梁7,7を介して支持され、
前記各固定部3の間に配設された質量部8と、該質量部
8から左,右方向にそれぞれ突出形成された複数(例え
ば5枚)の薄板状の電極板9A,9A,…を有する可動
側くし状電極9,9とから構成され、前記各梁7は質量
部8を矢示A方向に変位させるように薄板状に形成され
ている。そして、前記各可動側くし状電極9の各電極板
9Aは前記各固定側くし状電極4の各電極板4Aと微小
隙間を介して互いに対向するようになっている。
【0012】次に、図12ないし図20に先行技術によ
る加速度センサ1の製造方法について述べる。
【0013】まず、図12中の11はシリコン板として
のシリコンウエハを示し、該シリコンウエハ11は例え
ば直径7.5〜15.5(cm),厚さ300μm程度
の円板状に形成されている。
【0014】次に、前記シリコンウエハ11の一側面に
固定部3および可動部5を分離して形成するため、溝1
2以外の部分をマスキングした後に、第1のエッチング
工程によって、一側面から所定時間の間、ドライエッチ
ングとしてのRIE(リアクティブイオンエッチング)
またはウエットエッチングとしての異方性エッチングを
施し、図13のように所定深さの溝12を形成する。な
お、シリコンウエハ11には図18および図20に示す
ように、複数個の加速度センサ1を一度に形成するため
に、溝12はシリコンウエハ11の一側面で全て連通す
るようになっている。
【0015】一方、図14に示すようにシリコンウエハ
11と同じ大きさとなる円板状のガラス基板13を用意
しておき、該ガラス基板13の一側面にはガラスエッチ
ング(ガラスエッチング工程)を施すことにより、図1
5のような矩形状の凹部13A(凹溝2A)を形成す
る。
【0016】次に、図16に示す接合工程では、前記第
1のエッチング工程で溝12を図13の如く形成したシ
リコンウエハ11を一側面が下側に向くように反転さ
せ、凹部13Aが形成されたガラス基板13の一側面に
シリコンウエハ11の一側面を陽極接合させ、シリコン
ウエハ11とガラス基板13とを一体にする。
【0017】さらに、図17に示す第2のエッチング工
程では、シリコンウエハ11の厚みを薄くするように、
該シリコンウエハ11の他側面からRIEまたはウエッ
トエッチングを施し、前記溝12が貫通するまでエッチ
ングを行う(即ち、前記溝12のレベルまでシリコンウ
エハ11を上側から溶かして削除する)ことにより、加
速度センサ1となる固定部3および可動部5をガラス基
板13上に複数個形成する(図18および図20参
照)。なお、可動部5では支持部6,6のみがガラス基
板13上に固着され、梁7,7、質量部8および可動側
くし状電極9,9は前記凹部13A上に位置して、該質
量部8等は各梁7により矢示A方向に移動可能になって
いる。
【0018】そして、図20に示すように、ガラス基板
13上に形成された複数個の加速度センサ1をチップ
(5mm角)の大きさに点線の位置で切断することによ
って、一度の製造工程で加速度センサ1を例えば52個
製造する。
【0019】このように構成される先行技術の加速度セ
ンサ1は、外部から矢示A方向の加速度が加わると、質
量部8が各支持部6に対し各梁7を介して変位し、可動
側くし状電極9の各電極板9Aが固定側くし状電極4の
各電極板4Aに対して接近または離間するので、このと
きの離間寸法の変位を静電容量の変化として外部の図示
しない信号処理回路に出力し、該信号処理回路ではこの
静電容量の変化に基づき前記加速度に応じた信号を出力
する。
【0020】そして、この加速度センサ1では、可動側
くし状電極9および固定側くし状電極4の各電極板9
A,4Aの間で静電容量の変化として加速度を検出して
おり、該各電極板9A,4Aはそれぞれ電気的に並列接
続されているから、各電極板9A,4A間の静電容量を
それぞれ加算した値となる全体の静電容量から加速度を
検出でき、検出感度を高め、加速度の検出精度を向上さ
せることができる。
【0021】また、先行技術による加速度センサ1の製
造方法においては、例えば厚さ300μmのシリコンウ
エハ11を第2のエッチング工程で数10μm程度まで
薄くすることによって、固定部3および可動部5等を分
離して形成しており、第1のエッチング工程で形成され
る溝12の深さ寸法に基づき固定部3,可動部5等の厚
さ寸法が決められるから、溝12の深さ寸法を調整する
ことによって、各電極板4A,9Aの有効面積を調整す
ることができる。また、シリコンウエハ11の一側面お
よび他側面に対して第1および第2のエッチング工程で
それぞれエッチング処理を行っているから、シリコンウ
エハ11の厚さをガラス基板13上で薄くでき、くし状
電極4,9の各電極板4A,9Aの離間寸法を微小隙間
として確保できる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した先
行技術では、第2のエッチング工程において、シリコン
ウエハ11のエッチング速度が各加速度センサ1の該当
部位でばらついた場合に、速く溝12が貫通するところ
と貫通しないところとができる。そして、この第2のエ
ッチング工程では、溝12のうち、速く貫通したところ
からエッチング剤(RIEの場合にはプラズマ、ウエッ
トエッチングの場合にはエッチング液)が他の加速度セ
ンサ1の部分に溝12を介して浸入してしまう。
【0023】即ち、図19に示すように前,後に位置し
た加速度センサ1,1を例に挙げると、各加速度センサ
1間には仕切りはなく、一方の加速度センサ1側から他
方の加速度センサ1側にエッチング剤が矢示B方向に浸
入すると、他方の加速度センサ1側ではエッチング剤が
過剰に供給され、薄板状に形成された電極板4A,9A
および梁7等を破壊または変形するという問題がある。
これによって、シリコンウエハ11から製造される複数
の加速度センサ1,1,…のうち、ほとんどの加速度セ
ンサ1が不良品となり、歩留りが悪化し、生産性を著し
く低下させるという問題がある。
【0024】本発明は上述した先行技術の問題に鑑みな
されたもので、例えばシリコンウエハから加速度センサ
を製造するときの歩留りを向上し、生産性を大幅に高め
ることができるようにした加速度センサおよびその製造
方法を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明による加速度センサは、絶縁基板と、該
絶縁基板上に設けられ、シリコン板をエッチング処理す
ることにより互いに分離して形成された固定部および可
動部とを備え、該固定部には固定電極を一体に形成し、
前記可動部には、該固定電極と微小隙間を介して対向す
る可動電極と、外部からの加速度により該可動電極を固
定電極に対して接近,離間させる質量部と、該質量部に
梁を介して連結され、該質量部および可動電極を前記絶
縁基板上で変位可能に支持する支持部とを一体に形成す
ることによって構成される。そして、本発明が採用する
構成の特徴は、前記絶縁基板上には、前記固定部および
可動部を周囲から取囲むガードを形成したことにある。
【0026】この場合、前記可動部の可動電極は、質量
部からくし状に突出する複数の電極板によって形成し、
前記固定部の固定電極は、該可動電極の各電極板に対し
て微小隙間を介して対向するくし状の複数の電極板によ
って形成することが望ましい。
【0027】また、本発明による加速度センサの製造方
法は、シリコン板に一側面からエッチング処理を施し、
固定部と可動部とを分離するための溝をシリコン板の一
側面に形成する第1のエッチング工程と、前記シリコン
板に前記溝を形成した後に、該シリコン板の他側面が上
側になるように該シリコン板を反転し、該シリコン板の
一側面を絶縁基板上に接合する接合工程と、前記シリコ
ン板を絶縁基板上に接合した状態で、前記シリコン板の
他側面からエッチング処理を施し、前記シリコン板に固
定部と可動部とを分離して形成する第2のエッチング工
程とを含み、前記第1のエッチング工程ではシリコン板
の一側面に前記固定部および可動部を周囲から取囲むよ
うにガード用溝を形成し、前記第2のエッチング工程で
は前記固定部および可動部の周囲に位置して該固定部お
よび可動部から分離され、前記絶縁基板上に接合された
ガードを形成したことにある。
【0028】
【作用】上述の如く、絶縁基板上には固定部および可動
部を周囲から取囲むガードを形成することにより、個々
の加速度センサをそれぞれのガードで仕切ることができ
るから、エッチング剤(プラズマまたはエッチング液)
が一方の加速度センサ部分から他方の加速度センサの固
定部および可動部等に浸入するのを防止でき、エッチン
グ速度のばらつきによる不具合を確実に解消することが
できる。
【0029】また、前記可動部の可動電極および固定部
の固定電極をくし状の電極として形成することにより、
電極間の有効面積を大きくでき、それぞれの電極板を微
小隙間を介して対向させることができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図9に基
づいて説明する。なお、実施例では前述した先行技術と
同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略す
るものとする。
【0031】図中、31は本実施例による加速度センサ
を示し、該加速度センサ31は先行技術による加速度セ
ンサ1とほぼ同様に構成され、絶縁基板としてのガラス
基板2上には後述する固定部32,32および可動部3
4等が一体的に形成されている。
【0032】32,32は固定部を示し、該各固定部3
2は固定電極としての固定側くし状電極33,33を有
してガラス基板2の左,右に離間して形成され、それぞ
れ対向する内側面に複数の薄板状の電極板33A,33
A,…が突出されている。
【0033】34は可動部を示し、該可動部34は、ガ
ラス基板2の前,後に離間して配設された支持部35,
35と、該各支持部35に梁36,36を介して支持さ
れ、前記各固定部32間に配設された質量部37と、該
質量部37から左,右方向に突出形成された薄板状の電
極板38A,38A,…を有する可動側くし状電極3
8,38とを一体的に形成することによって構成されて
いる。
【0034】39は本実施例のガードを示し、該ガード
39はガラス基板2上に位置し、前記各固定部32およ
び可動部34を周囲から取囲むようにシリコン材により
矩形状に形成され、高さは各固定部32および可動部3
4とほぼ同じ高さになっている。
【0035】本実施例の加速度センサ31は上述の如き
構成を有するもので、次に、図3ないし図9を参照し
て、当該加速度センサ31の製造方法について述べる。
【0036】まず、シリコン板としてのシリコンウエハ
41には一側面に溝42およびガード39を形成するガ
ード用溝43以外の部分をマスキングした後に、第1の
エッチング工程によって、一側面から所定時間の間、ド
ライエッチングとしてのRIE(リアクティブイオンエ
ッチング)またはウエットエッチングとしての異方性エ
ッチングを施し、図4のように所定深さの溝42および
ガード用溝43を形成する。なお、各加速度センサ31
となる固定部32,可動部34が形成される溝42は、
ガード用溝43によりそれぞれ取囲まれるようになって
いる。
【0037】次に、図5に示す接合工程では、図4のシ
リコンウエハ41を一側面が下側を向くように反転さ
せ、一側面に凹部13Aを有するガラス基板13上にシ
リコンウエハ41の一側面を陽極接合してシリコンウエ
ハ41とガラス基板13とを一体にする。
【0038】さらに、図6に示す第2のエッチング工程
では、シリコンウエハ41の他側面からRIEまたはウ
エットエッチングを施し、前記溝42およびガード用溝
43が貫通するまでエッチングを行う(即ち、図5に点
線で示す厚さTのレベルまでシリコンウエハ41を上側
から溶かして削除する)ことにより、加速度センサ31
となる固定部32,可動部34およびガード39をガラ
ス基板13上に複数個形成する(図7および図9参
照)。この後に、ガラス基板13を図7の点線に沿って
切断することにより加速度センサ31を複数個製造す
る。
【0039】このように形成されるガード39は、図
7,図8および図9に示す如く、各加速度センサ31
(固定部32および可動部34)間をそれぞれ仕切るよ
うにして取囲んでいる。この結果、第2のエッチング工
程でエッチング速度にばらつきが生じ、一方の加速度セ
ンサ31の溝42が貫通する前に他方の加速度センサ3
1の溝42が貫通した場合でも、この他方の加速度セン
サ31からのエッチング剤が一方の加速度センサ31に
浸入するのをガード39によって確実に防止でき、この
エッチング剤を個々の加速度センサ31内に封じ込めて
おくことが可能となる。
【0040】従って、本実施例によれば、ガード39に
より各加速度センサ31を個別に仕切るようにしたか
ら、第2のエッチング工程でエッチング速度のばらつき
により、他方の加速度センサ31側から一方の加速度セ
ンサ31内にエッチング剤が過剰に供給されてしまうの
を確実に防止でき、当該加速度センサ31の固定部3
2,可動部34がこのときのエッチング剤で損傷される
のを効果的に防止できる。これにより、当該加速度セン
サ31の製造工程における歩留りを高めることができ、
加速度センサ31の生産性を大幅に向上できる。
【0041】なお、前記実施例では、図1に示すよう
に、加速度センサ31の周囲にガード39を残すものと
して述べたが、本発明はこれに限らず、ガード39はガ
ラス基板13の切断時に加速度センサ31から切り落と
してもよい。また、ガード39を高くしてカバーを接合
して加速度センサ31をパッケージ化することも可能で
あり、この場合には、第2のエッチング工程時でガード
39の部分をマスキングし、ガード用溝43のみをエッ
チングして貫通させればよい。さらに、ガード用溝43
を2本ずつ形成し、各加速度センサ31毎にそれぞれ別
個にガード39を形成するようにしてもよい。
【0042】また、前記実施例では、第1および第2の
エッチング工程において、ドライエッチングまたはウエ
ットエッチングのいずれかを選択するものとして述べた
が、特に、加工精度の面からみればドライエッチングを
用いるのがよく、コスト面からみればウエットエッチン
グを用いるのがよい。
【0043】さらに、前記実施例の加速度センサ31
は、固定部32の固定電極を固定側くし状電極33と
し、可動部34の可動電極を可動側くし状電極38と
し、各電極板33A,38Aを微小隙間を介して対向さ
せるものとして述べたが、本発明はこれに限らず、一般
的な絶縁基板と、該絶縁基板上に基端側が固定され、自
由端側に可動電極となる質量部を有する可動部と、質量
部の移動方向に固定電極となる固定部を形成した加速度
センサに用いてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明では、絶縁基
板上に固定部および可動部を周囲から取囲むガードを形
成し、該ガードによって各加速度センサを仕切るように
したから、当該加速度センサの製造時にエッチング剤が
一方の加速度センサから他方の加速度センサ側へと浸入
するのを確実に防止でき、当該加速度センサ内にエッチ
ング剤が過剰に供給されて固定部および可動部等の損傷
を防止し、製造時の歩留りを効果的に向上でき、生産性
を大幅に高めることができる。
【0045】また、前記可動部の可動電極および固定部
の固定電極をそれぞれ複数の電極板からくし状に形成す
れば、電極間の有効面積を確実に大きくすることがで
き、加速度に対する静電容量の変化を大きくでき、加速
度センサとしての検出感度を向上させることができる。
【0046】さらに、本発明の製造方法によれば、絶縁
基板上にシリコン板より形成された固定部および可動部
の厚さを薄くでき、該固定部の固定電極および可動部の
可動電極との離間寸法を微小隙間として確実に確保でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による加速度センサを示す平面
図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみた縦断面図であ
る。
【図3】加速度センサの固定部,可動部およびガードを
形成するために用いるシリコンウエハの縦断面図であ
る。
【図4】第1のエッチング工程によりシリコンウエハの
一側面に溝を形成した状態を示す縦断面図である。
【図5】図4による第1のエッチング工程に続く接合工
程により、シリコンウエハの一側面とガラス基板とを接
合させた状態を示す縦断面図である。
【図6】図5による接合工程に続く第2のエッチング工
程により、シリコンウエハに固定部,可動部およびガー
ドを形成した状態を示す図7中の矢示VI−VI方向からみ
た縦断面図である。
【図7】図6による第2のエッチング工程により、ガラ
ス基板上に形成された固定部,可動部およびガードを示
す平面図である。
【図8】図7中の矢示VIII−VIII方向からみた縦断面図
である。
【図9】ガラス板上にシリコンウエハにより固定部,可
動部およびガードを形成した状態を示す平面図である。
【図10】先行技術による加速度センサを示す平面図で
ある。
【図11】図10中の矢示XI−XI方向からみた縦断面図
である。
【図12】加速度センサの固定部および可動部を形成す
るために用いるシリコンウエハの縦断面図である。
【図13】第1のエッチング工程によりシリコンウエハ
の一側面に溝を形成した状態を示す縦断面図である。
【図14】加速度センサのガラス基板を示す縦断面図で
ある。
【図15】ガラスエッチング工程によりガラス基板に凹
溝を形成した状態を示す縦断面図である。
【図16】図13による第1のエッチング工程および図
15によるガラスエッチング工程に続く接合工程によ
り、シリコンウエハの一側面とガラス基板とを接合させ
た状態を示す縦断面図である。
【図17】図16による接合工程に続く第2のエッチン
グ工程により、シリコンウエハに固定部および可動部を
形成した状態を示す図18中の矢示XVII−XVII方向から
みた縦断面図である。
【図18】図17による第2のエッチング工程により、
ガラス基板上に形成された固定部および可動部を示す平
面図である。
【図19】図18中の矢示XIX −XIX 方向からみた縦断
面図である。
【図20】ガラス板上にシリコンウエハにより固定部お
よび可動部を形成した状態を示す平面図である。
【符号の説明】
2(13) ガラス基板(絶縁基板) 31 加速度センサ 32 固定部 33 固定側くし状電極(固定電極) 34 可動部 35 支持部 36 梁 37 質量部 38 可動側くし状電極(可動電極) 39 ガード 41 シリコンウエハ(シリコン板) 42 溝 43 ガード用溝

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板と、該絶縁基板上に設けられ、
    シリコン板をエッチング処理することにより互いに分離
    して形成された固定部および可動部とを備え、該固定部
    には固定電極を一体に形成し、前記可動部には、該固定
    電極と微小隙間を介して対向する可動電極と、外部から
    の加速度により該可動電極を固定電極に対して接近,離
    間させる質量部と、該質量部に梁を介して連結され、該
    質量部および可動電極を前記絶縁基板上で変位可能に支
    持する支持部とを一体に形成してなる加速度センサにお
    いて、前記絶縁基板上には、前記固定部および可動部を
    周囲から取囲むガードを形成したことを特徴とする加速
    度センサ。
  2. 【請求項2】 前記可動部の可動電極は質量部からくし
    状に突出する複数の電極板によって形成し、前記固定部
    の固定電極は該可動電極の各電極板に対して微小隙間を
    介して対向するくし状の複数の電極板によって形成して
    なる請求項1記載の加速度センサ。
  3. 【請求項3】 シリコン板に一側面からエッチング処理
    を施し、固定部と可動部とを分離するための溝をシリコ
    ン板の一側面に形成する第1のエッチング工程と、前記
    シリコン板に前記溝を形成した後に、該シリコン板の他
    側面が上側になるように該シリコン板を反転し、該シリ
    コン板の一側面を絶縁基板上に接合する接合工程と、前
    記シリコン板を絶縁基板上に接合した状態で、前記シリ
    コン板の他側面からエッチング処理を施し、前記シリコ
    ン板に固定部と可動部とを分離して形成する第2のエッ
    チング工程とを含み、前記第1のエッチング工程ではシ
    リコン板の一側面に前記固定部および可動部を周囲から
    取囲むようにガード用溝を形成し、前記第2のエッチン
    グ工程では前記固定部および可動部の周囲に位置して該
    固定部および可動部から分離され、前記絶縁基板上に接
    合されたガードを形成してなる加速度センサの製造方
    法。
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