JP3125481B2 - 粒界絶縁層型半導体磁器組成物 - Google Patents
粒界絶縁層型半導体磁器組成物Info
- Publication number
- JP3125481B2 JP3125481B2 JP04309969A JP30996992A JP3125481B2 JP 3125481 B2 JP3125481 B2 JP 3125481B2 JP 04309969 A JP04309969 A JP 04309969A JP 30996992 A JP30996992 A JP 30996992A JP 3125481 B2 JP3125481 B2 JP 3125481B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insulating layer
- grain boundary
- type semiconductor
- layer type
- boundary insulating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はコンデンサー等の電子部
品用の材料として用いられる粒界絶縁層型半導体磁器組
成物に関するものである。
品用の材料として用いられる粒界絶縁層型半導体磁器組
成物に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、信頼性の向上
が図られ、これに装着される電子部品についても小型で
高性能のものが要求されている。粒界絶縁層型半導体磁
器コンデンサーについても小型・高性能の要求が強く、
粒界絶縁層型半導体磁器組成物の見かけの誘電率や破壊
電圧の向上へ向け種々研究開発されている。
が図られ、これに装着される電子部品についても小型で
高性能のものが要求されている。粒界絶縁層型半導体磁
器コンデンサーについても小型・高性能の要求が強く、
粒界絶縁層型半導体磁器組成物の見かけの誘電率や破壊
電圧の向上へ向け種々研究開発されている。
【０００３】以下、従来の粒界絶縁層型半導体磁器コン
デンサーについて説明する。高誘電率型の粒界絶縁層型
半導体磁器組成物としては、例えばチタン酸バリウム
（ＢａＴｉＯ3）あるいはチタン酸バリウム固溶体や、
チタン酸ストロンチウム（ＳｒＴｉＯ3）あるいはチタ
ン酸ストロンチウム固溶体を主成分にし、これに副成分
としてＮｂ，Ｌａなどの原子価制御剤等を微量添加して
中性または還元性雰囲気中で焼成して半導体磁器素子を
作製する。次いで、半導体磁器素子にビスマス（Ｂ
ｉ），銅（Ｃｕ）などの金属酸化物からなるペーストを
塗布した後空気中で熱処理をして、結晶粒界を絶縁化し
粒界絶縁層型半導体磁器素子を作製する。この粒界絶縁
層型半導体磁器素子の表面に対向する電極を設けてコン
デンサーとしている。
デンサーについて説明する。高誘電率型の粒界絶縁層型
半導体磁器組成物としては、例えばチタン酸バリウム
（ＢａＴｉＯ3）あるいはチタン酸バリウム固溶体や、
チタン酸ストロンチウム（ＳｒＴｉＯ3）あるいはチタ
ン酸ストロンチウム固溶体を主成分にし、これに副成分
としてＮｂ，Ｌａなどの原子価制御剤等を微量添加して
中性または還元性雰囲気中で焼成して半導体磁器素子を
作製する。次いで、半導体磁器素子にビスマス（Ｂ
ｉ），銅（Ｃｕ）などの金属酸化物からなるペーストを
塗布した後空気中で熱処理をして、結晶粒界を絶縁化し
粒界絶縁層型半導体磁器素子を作製する。この粒界絶縁
層型半導体磁器素子の表面に対向する電極を設けてコン
デンサーとしている。
【０００４】ＢａＴｉＯ3系の粒界絶縁層型半導体磁器
は高い見かけの誘電率が得られるために、コンデンサー
の小型化には適しているが、ＢａＴｉＯ3は誘電率の温
度依存性が大きいため、ＢａＴｉＯ3系の粒界絶縁層型
半導体磁器の静電容量の変化率は−２５℃から＋８５℃
の温度範囲で、２０℃を基準にしたとき±１５％以上と
大きく、またＢａＴｉＯ3が室温付近で強誘電性を示す
ために、室温付近で非線形効果による波形歪やヒステリ
シスを生じ、また誘電損失（ｔａｎδ）も５％と大きく
種々の欠点を有していた。
は高い見かけの誘電率が得られるために、コンデンサー
の小型化には適しているが、ＢａＴｉＯ3は誘電率の温
度依存性が大きいため、ＢａＴｉＯ3系の粒界絶縁層型
半導体磁器の静電容量の変化率は−２５℃から＋８５℃
の温度範囲で、２０℃を基準にしたとき±１５％以上と
大きく、またＢａＴｉＯ3が室温付近で強誘電性を示す
ために、室温付近で非線形効果による波形歪やヒステリ
シスを生じ、また誘電損失（ｔａｎδ）も５％と大きく
種々の欠点を有していた。
【０００５】これらの欠点を改良した粒界絶縁層型半導
体磁器組成物としてチタン酸ストロンチウムもしくはそ
の固溶体を主成分とするものが報告されている。例え
ば、特公昭６３−１２３７２号公報には（Ｓｒ（１−
ｘ）Ｃａ）ＴｉｙＯ（２ｙ＋１）（但し、ｘ＝０．３１
〜０．５２，ｙ＝０．９９〜１．０１）０．０１〜２．
００％のＣｅＯ2，Ｌａ2Ｏ3，ＷＯ3，Ｇｄ2Ｏ3，Ｙ
2Ｏ3，Ｄｙ2Ｏ3のうち少なくとも１種の金属酸化物を含
み、０．０５〜２．５０％のＣｕＯ，ＭｎＯ2，Ｂｉ2Ｏ
3，ＰｂＯの少なくとも１種を含む金属酸化物で構成さ
れたコンデンサー素子の構成が開示されている。
体磁器組成物としてチタン酸ストロンチウムもしくはそ
の固溶体を主成分とするものが報告されている。例え
ば、特公昭６３−１２３７２号公報には（Ｓｒ（１−
ｘ）Ｃａ）ＴｉｙＯ（２ｙ＋１）（但し、ｘ＝０．３１
〜０．５２，ｙ＝０．９９〜１．０１）０．０１〜２．
００％のＣｅＯ2，Ｌａ2Ｏ3，ＷＯ3，Ｇｄ2Ｏ3，Ｙ
2Ｏ3，Ｄｙ2Ｏ3のうち少なくとも１種の金属酸化物を含
み、０．０５〜２．５０％のＣｕＯ，ＭｎＯ2，Ｂｉ2Ｏ
3，ＰｂＯの少なくとも１種を含む金属酸化物で構成さ
れたコンデンサー素子の構成が開示されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、見かけの誘電率が７００００、誘電損失が
１．５％、静電容量の温度変化率が±７％以下、絶縁抵
抗が１００００ＭΩ以上の特性を有しており上記のＢａ
ＴｉＯ3系の組成物に比較して誘電率の温度変化率・誘
電体損失が改善されているが、見かけの誘電率が低いと
いう問題点を有していた。その結果使用範囲が著しく限
定されるとともに信頼性にも欠けるという問題点を有し
ている。
の構成では、見かけの誘電率が７００００、誘電損失が
１．５％、静電容量の温度変化率が±７％以下、絶縁抵
抗が１００００ＭΩ以上の特性を有しており上記のＢａ
ＴｉＯ3系の組成物に比較して誘電率の温度変化率・誘
電体損失が改善されているが、見かけの誘電率が低いと
いう問題点を有していた。その結果使用範囲が著しく限
定されるとともに信頼性にも欠けるという問題点を有し
ている。
【０００７】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、極めて高い見かけの誘電率を有し、誘電損失は１．
０％以下でまた絶縁抵抗、昇圧破壊電圧等も極めて高
く、かつ誘電損失及び見かけの誘電率の温度変化が極め
て小さい、信頼性に優れた粒界絶縁層型半導体磁器組成
物を提供することを目的とする。
で、極めて高い見かけの誘電率を有し、誘電損失は１．
０％以下でまた絶縁抵抗、昇圧破壊電圧等も極めて高
く、かつ誘電損失及び見かけの誘電率の温度変化が極め
て小さい、信頼性に優れた粒界絶縁層型半導体磁器組成
物を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項１に記載の発明は、主成分が（Ｓｒ（１−ｘ−
ｙ）ＣａｘＭ１ｙ）ｐ（Ｔｉ（１−ｚ）Ｍ２ｚ）Ｏ
3（但しＭ１はＣｅ，Ｙ，Ｎｄ，Ｌａのいずれか１種以
上からなる金属元素群であり、Ｍ２はＮｄ，Ｔａ，Ｗの
いずれか１種以上からなる金属元素群である）の一般式
で表されｘ，ｙ，ｚ，ｐがそれぞれ０＜ｘ≦０．２，
０．００１≦ｙ＋ｚ≦０．０３，０．９９０≦ｐ≦０．
９９９の組成範囲にあり、その結晶粒界が金属化合物に
よって絶縁化されてなる粒界絶縁層型半導体磁器組成物
に関するものである。
に請求項１に記載の発明は、主成分が（Ｓｒ（１−ｘ−
ｙ）ＣａｘＭ１ｙ）ｐ（Ｔｉ（１−ｚ）Ｍ２ｚ）Ｏ
3（但しＭ１はＣｅ，Ｙ，Ｎｄ，Ｌａのいずれか１種以
上からなる金属元素群であり、Ｍ２はＮｄ，Ｔａ，Ｗの
いずれか１種以上からなる金属元素群である）の一般式
で表されｘ，ｙ，ｚ，ｐがそれぞれ０＜ｘ≦０．２，
０．００１≦ｙ＋ｚ≦０．０３，０．９９０≦ｐ≦０．
９９９の組成範囲にあり、その結晶粒界が金属化合物に
よって絶縁化されてなる粒界絶縁層型半導体磁器組成物
に関するものである。
【０００９】請求項２に記載の発明は、拡散剤がＢｉ，
Ｃｕ，Ｐｂのグループのうちから選択される少なくとも
１種類以上の金属成分からなる請求項１に記載の粒界絶
縁層型半導体磁器組成物に関するものである。
Ｃｕ，Ｐｂのグループのうちから選択される少なくとも
１種類以上の金属成分からなる請求項１に記載の粒界絶
縁層型半導体磁器組成物に関するものである。
【００１０】請求項３に記載の発明は、副成分としてＭ
ｇＯまたはＡｌ2 Ｏ3 のうち少なくとも１種類が０＜α
≦０．０５モル分率（但しα＝ｑ＋ｒ；ｑ，ｒはＭｇ
Ｏ，Ａｌ2Ｏ3の添加量で、ＭｇＯ，Ａｌ2Ｏ3あるいはＭ
ｇＯとＡｌ2Ｏ3の主成分に対するモル分率である）添加
され、かつ、その結晶粒界が拡散剤で絶縁されている請
求項１に記載の粒界絶縁層型半導体磁器組成物に関する
ものである。
ｇＯまたはＡｌ2 Ｏ3 のうち少なくとも１種類が０＜α
≦０．０５モル分率（但しα＝ｑ＋ｒ；ｑ，ｒはＭｇ
Ｏ，Ａｌ2Ｏ3の添加量で、ＭｇＯ，Ａｌ2Ｏ3あるいはＭ
ｇＯとＡｌ2Ｏ3の主成分に対するモル分率である）添加
され、かつ、その結晶粒界が拡散剤で絶縁されている請
求項１に記載の粒界絶縁層型半導体磁器組成物に関する
ものである。
【００１１】ここで、ｘが０では耐電圧、絶縁抵抗が低
下するので好ましくなく、０．２を越えると半導体磁器
の結晶粒径が小さくなり見かけの誘電率が低下する傾向
が認められるので好ましくない。
下するので好ましくなく、０．２を越えると半導体磁器
の結晶粒径が小さくなり見かけの誘電率が低下する傾向
が認められるので好ましくない。
【００１２】ｙ＋ｚが０．００１より少ないと中性ある
いは還元性ガス雰囲気中で焼成しても目的とする比抵抗
を有する半導体磁器を得られず、０．０３を越えると絶
縁抵抗、破壊電圧が低下する傾向があり何れも好ましく
ない。
いは還元性ガス雰囲気中で焼成しても目的とする比抵抗
を有する半導体磁器を得られず、０．０３を越えると絶
縁抵抗、破壊電圧が低下する傾向があり何れも好ましく
ない。
【００１３】ｐの組成が０．９９０未満では半導体磁器
の雰囲気焼成中に異常粒成長を起こし易く、その結果誘
電率、破壊電圧の安定性、信頼性を損なう傾向が認めら
れ、また０．９９９を越えると半導体磁器の結晶粒径が
小さくなって十分な見かけの誘電率を得難い傾向が認め
られるので好ましくない。
の雰囲気焼成中に異常粒成長を起こし易く、その結果誘
電率、破壊電圧の安定性、信頼性を損なう傾向が認めら
れ、また０．９９９を越えると半導体磁器の結晶粒径が
小さくなって十分な見かけの誘電率を得難い傾向が認め
られるので好ましくない。
【００１４】また副成分としてＡｌ2Ｏ3及びＭｇＯのう
ち少なくとも１種類を含有させることにより、焼成温度
を低下させ、絶縁抵抗、破壊電圧値を大きくすることが
できるが、その添加量が０．０５を越すと、粒成長が抑
制され、誘電率が低下する傾向があり好ましくない。
ち少なくとも１種類を含有させることにより、焼成温度
を低下させ、絶縁抵抗、破壊電圧値を大きくすることが
できるが、その添加量が０．０５を越すと、粒成長が抑
制され、誘電率が低下する傾向があり好ましくない。
【００１５】
【作用】この構成によって、見かけの誘電率を高めるこ
とができる。また誘電損失や昇圧破壊電圧を著しく低く
することができる。更に静電容量の温度変化率を少なく
することが可能である。また、ＭｇＯ，Ａｌ2Ｏ3を添加
することにより見かけの誘電率を更に高くすることがで
き、電子部品の信頼性を向上させることができる。
とができる。また誘電損失や昇圧破壊電圧を著しく低く
することができる。更に静電容量の温度変化率を少なく
することが可能である。また、ＭｇＯ，Ａｌ2Ｏ3を添加
することにより見かけの誘電率を更に高くすることがで
き、電子部品の信頼性を向上させることができる。
【００１６】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて詳細に説明す
る。
る。
【００１７】説明を解り易くするためにチタン酸ストロ
ンチウム系の半導体セラミックスの製造方法について述
べるが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。
ンチウム系の半導体セラミックスの製造方法について述
べるが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。
【００１８】（半導体磁器の調製）出発原料としてＳｒ
ＣＯ3，ＣａＣＯ3，ＴｉＯ2，Ｙ2Ｏ3，Ｎｂ2Ｏ5，Ｎｄ2
Ｏ 3，Ｃｅ2Ｏ3，Ｌａ2Ｏ3，ＷＯ3，ＭｇＯ，Ａｌ2Ｏ3塩
を準備し、これらの原料を（表１），（表２）に示す配
合比になるように秤量し配合原料を得た。
ＣＯ3，ＣａＣＯ3，ＴｉＯ2，Ｙ2Ｏ3，Ｎｂ2Ｏ5，Ｎｄ2
Ｏ 3，Ｃｅ2Ｏ3，Ｌａ2Ｏ3，ＷＯ3，ＭｇＯ，Ａｌ2Ｏ3塩
を準備し、これらの原料を（表１），（表２）に示す配
合比になるように秤量し配合原料を得た。
【００１９】
【表１】
【００２０】
【表２】
【００２１】この配合原料に混合メディアとしてウレタ
ンボールを用い２０時間湿式混合を行い混合後蒸発，脱
水，乾燥を行いその後１１２０℃の温度で４時間仮焼を
行い仮焼物を得た。
ンボールを用い２０時間湿式混合を行い混合後蒸発，脱
水，乾燥を行いその後１１２０℃の温度で４時間仮焼を
行い仮焼物を得た。
【００２２】この仮焼粉末を平均粒径２．５μｍに粉砕
し、１０wt％ポリビニールアルコール水溶液をバインダ
ーとして添加、混合し、３２メッシュパスに整粒し、そ
の整粒粉を１０００kg／cm2の圧力で直径９．６mm、厚
さ０．３６mmの円板形に成形し成形物を得た。
し、１０wt％ポリビニールアルコール水溶液をバインダ
ーとして添加、混合し、３２メッシュパスに整粒し、そ
の整粒粉を１０００kg／cm2の圧力で直径９．６mm、厚
さ０．３６mmの円板形に成形し成形物を得た。
【００２３】次に円板形の成形物を１０００℃の温度で
４時間加熱しバインダーアウトし、更に９０％Ｎ2−１
０％Ｈ2の混合ガス気流中で１４００℃の温度で４時間
焼成し直径８mm、厚さ０．３０mmの円板形の半導体磁器
を得た。
４時間加熱しバインダーアウトし、更に９０％Ｎ2−１
０％Ｈ2の混合ガス気流中で１４００℃の温度で４時間
焼成し直径８mm、厚さ０．３０mmの円板形の半導体磁器
を得た。
【００２４】（拡散剤の調製）原料としてナフテン酸
銅，オクチル酸ビスマス，オクチル酸鉛の有機金属石鹸
液を準備し、配合比が（表３）に示すように秤量し有機
金属混合液からなる拡散剤を得る。
銅，オクチル酸ビスマス，オクチル酸鉛の有機金属石鹸
液を準備し、配合比が（表３）に示すように秤量し有機
金属混合液からなる拡散剤を得る。
【００２５】
【表３】
【００２６】半導体素子の絶縁化は、得られた半導体磁
器の表面に粒界絶縁体化剤としての（表３）の区分に示
すような（Ｉ），（II）及び(III) のうち１種類を素子
重量に対して３．０wt％の割合で塗布し、大気中１０５
０℃〜１１５０℃の温度で１時間〜８時間熱処理をし、
結晶粒界に被拡散元素を拡散させ絶縁化する。
器の表面に粒界絶縁体化剤としての（表３）の区分に示
すような（Ｉ），（II）及び(III) のうち１種類を素子
重量に対して３．０wt％の割合で塗布し、大気中１０５
０℃〜１１５０℃の温度で１時間〜８時間熱処理をし、
結晶粒界に被拡散元素を拡散させ絶縁化する。
【００２７】（試料の作製）上記のようにして得られた
粒界絶縁層型半導体磁器素子の両面にＡｇペーストを印
刷塗布し８００℃の温度で３０分間焼き付けて対向する
電極を形成し試料としてのコンデンサー素子を得た。
粒界絶縁層型半導体磁器素子の両面にＡｇペーストを印
刷塗布し８００℃の温度で３０分間焼き付けて対向する
電極を形成し試料としてのコンデンサー素子を得た。
【００２８】（試料の評価）上記試料を用い、見かけの
誘電率（εａｐｐ）、誘電損失（ｔａｎδ）、絶縁抵抗
（ＩＲ）、破壊電圧（ＢＤＶ）、静電容量温度変化率
（ε−Ｔｃ）を測定した。測定の条件として、静電容
量、誘電損失は周波数１ｋＨｚ、電圧１ＶＤＣの条件で
測定した。更に絶縁抵抗は２０℃の温度で試料の厚み１
mm当たり１６Ｖの直流電圧を３０秒間印加し、その３０
秒後に測定した。また破壊電圧は、直流電圧を試料に印
加し、印加電圧を次第に上昇させる方法によって求め
た。なお、静電容量の温度変化率は２０℃における静電
容量値を基準にして、−２５℃から＋８５℃の温度範囲
における最大容量変化率を求めた。変化率の計算は（Ｃ
ｔ−Ｃ２０）／Ｃ２０×１００の計算式から求めた。こ
こでＣｔは−２５℃から＋８５℃の温度範囲の任意の温
度での、またＣ２０は２０℃での各々静電容量値を示
す。
誘電率（εａｐｐ）、誘電損失（ｔａｎδ）、絶縁抵抗
（ＩＲ）、破壊電圧（ＢＤＶ）、静電容量温度変化率
（ε−Ｔｃ）を測定した。測定の条件として、静電容
量、誘電損失は周波数１ｋＨｚ、電圧１ＶＤＣの条件で
測定した。更に絶縁抵抗は２０℃の温度で試料の厚み１
mm当たり１６Ｖの直流電圧を３０秒間印加し、その３０
秒後に測定した。また破壊電圧は、直流電圧を試料に印
加し、印加電圧を次第に上昇させる方法によって求め
た。なお、静電容量の温度変化率は２０℃における静電
容量値を基準にして、−２５℃から＋８５℃の温度範囲
における最大容量変化率を求めた。変化率の計算は（Ｃ
ｔ−Ｃ２０）／Ｃ２０×１００の計算式から求めた。こ
こでＣｔは−２５℃から＋８５℃の温度範囲の任意の温
度での、またＣ２０は２０℃での各々静電容量値を示
す。
【００２９】なお比較例としてＳｒＴｉＯ3，Ｎｂ2Ｏ5
を、ＳｒＴｉＯ3が１００モル部、Ｎｂ2Ｏ5が０．４モ
ル部の割合で秤量し、実施例で記載した方法で粒界絶縁
層型半導体磁器コンデンサーを作製し、その特性を調べ
た。
を、ＳｒＴｉＯ3が１００モル部、Ｎｂ2Ｏ5が０．４モ
ル部の割合で秤量し、実施例で記載した方法で粒界絶縁
層型半導体磁器コンデンサーを作製し、その特性を調べ
た。
【００３０】測定結果を（表４），（表５）に示した。
【００３１】
【表４】
【００３２】
【表５】
【００３３】この（表４），（表５）から明らかなよう
に本実施例の粒界絶縁層型半導体磁器組成物は、見かけ
の誘電率が著しく高く、また誘電損失は非常に小さく特
に、誘電率の温度変化率が著しく小さい粒界絶縁層型半
導体磁器組成物であることがわかった。
に本実施例の粒界絶縁層型半導体磁器組成物は、見かけ
の誘電率が著しく高く、また誘電損失は非常に小さく特
に、誘電率の温度変化率が著しく小さい粒界絶縁層型半
導体磁器組成物であることがわかった。
【００３４】なお（表１），（表２），（表４），（表
５）中の＊印を付したものは、一つもしくは二つ以上の
特性が所期の目標値より劣るものであって、本発明の範
囲外の組成物であり、それ以外はすべてこの発明の範囲
内のものである。
５）中の＊印を付したものは、一つもしくは二つ以上の
特性が所期の目標値より劣るものであって、本発明の範
囲外の組成物であり、それ以外はすべてこの発明の範囲
内のものである。
【００３５】なお上記実施例では、半導体磁器の結晶粒
界の絶縁化にＭｎとＢｉ，Ｃｕ，Ｐｂの金属石鹸からな
る液状の混合物を半導体磁器表面に塗布する方法を用い
金属を粒界に偏析させることによって絶縁化したが、浸
漬、蒸着等の方法を用いて、金属またはその化合物を半
導体表面に付与できる。また半導体磁器に付与する金属
量及び熱処理温度は、各金属またはその化合物によって
異なり、本実施例のみに限定されるものでない。
界の絶縁化にＭｎとＢｉ，Ｃｕ，Ｐｂの金属石鹸からな
る液状の混合物を半導体磁器表面に塗布する方法を用い
金属を粒界に偏析させることによって絶縁化したが、浸
漬、蒸着等の方法を用いて、金属またはその化合物を半
導体表面に付与できる。また半導体磁器に付与する金属
量及び熱処理温度は、各金属またはその化合物によって
異なり、本実施例のみに限定されるものでない。
【００３６】
【発明の効果】以上のように本発明は、見かけの誘電率
が著しく高く、誘電損失は非常に小さく、また静電容量
の温度変化率は著しく小さいため小型で高性能で優れた
電気特性を有する半導体磁器コンデンサーを低原価で量
産を可能とするとともに、使用範囲を拡大することがで
きる優れた粒界絶縁層型半導体磁器組成物を実現できる
ものである。
が著しく高く、誘電損失は非常に小さく、また静電容量
の温度変化率は著しく小さいため小型で高性能で優れた
電気特性を有する半導体磁器コンデンサーを低原価で量
産を可能とするとともに、使用範囲を拡大することがで
きる優れた粒界絶縁層型半導体磁器組成物を実現できる
ものである。
フロントページの続き (72)発明者 多木 宏光 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平２−220305（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−111412（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−51820（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01G 4/00 - 4/40
Claims (1)
- 【請求項１】 主成分が（Ｓｒ（１−ｘ−ｙ）ＣａｘＭ
１・ｙ）ｐ（Ｔｉ（１−ｚ）Ｍ２・ｚ）Ｏ3（但しＭ１
はＣｅ，Ｙ，Ｎｄ，Ｌａのいずれか１種以上からなる金
属元素群であり、Ｍ２はＮｂ，Ｔａ，Ｗのいずれか１種
以上からなる金属元素群である）の一般式で表されｘ，
ｙ，ｚ，ｐがそれぞれ０＜ｘ≦０．２，０．９９０≦ｐ
≦０．９９９，０．００１≦ｙ＋ｚ≦０．０３の組成範
囲にあり、副成分として、ＭｇＯ及びＡｌ 2 Ｏ 3 が、０＜
α≦０．０５モル分率（但しα＝ｑ＋ｒ；ｑ，ｒはＭｇ
Ｏ，Ａｌ 2 Ｏ 3 の添加量で、ＭｇＯとＡｌ 2 Ｏ 3 の主成分に
対するモル分率である）添加され、その結晶粒界が、Ｂ
ｉ，Ｃｕ，Ｐｂのグループのうちから選択される少なく
とも１種以上の金属成分からなる拡散剤によって絶縁化
されていることを特徴とする粒界絶縁層型半導体磁器組
成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04309969A JP3125481B2 (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | 粒界絶縁層型半導体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04309969A JP3125481B2 (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | 粒界絶縁層型半導体磁器組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06163310A JPH06163310A (ja) | 1994-06-10 |
| JP3125481B2 true JP3125481B2 (ja) | 2001-01-15 |
Family
ID=17999551
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04309969A Expired - Fee Related JP3125481B2 (ja) | 1992-11-19 | 1992-11-19 | 粒界絶縁層型半導体磁器組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3125481B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| SE533157C2 (sv) * | 2007-11-08 | 2010-07-13 | Tyre Save Sweden Ab | Anordning för automatisk separation av däck och fälg i ett fordonshjul |
| UA115716C2 (uk) * | 2016-04-18 | 2017-12-11 | Генрік Генрікович Шумінський | Генератор електроенергії |
| JP2019156662A (ja) | 2018-03-08 | 2019-09-19 | Tdk株式会社 | 複合体構造、複合体構造を有する焼成体、複合体構造を有する粒子を含む粉末、および、複合体構造を有する誘電体を備える誘電体素子 |
-
1992
- 1992-11-19 JP JP04309969A patent/JP3125481B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06163310A (ja) | 1994-06-10 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR100475347B1 (ko) | 유전체 자기 조성물 및 그것을 사용한 커패시터 | |
| JP3046436B2 (ja) | セラミックコンデンサ | |
| JP2001506425A (ja) | セラミック多層キャパシタ | |
| JP3125481B2 (ja) | 粒界絶縁層型半導体磁器組成物 | |
| JP2958819B2 (ja) | 非還元性誘電体磁器組成物 | |
| JP2958818B2 (ja) | 非還元性誘電体磁器組成物 | |
| JPS6249977B2 (ja) | ||
| JPH08151260A (ja) | 誘電体磁器組成物 | |
| JP2934387B2 (ja) | 半導体磁器の製造方法 | |
| KR910001347B1 (ko) | 초저온에서 소결되는 세라믹 조성물 및 그 제조방법 | |
| JPS6046811B2 (ja) | 半導体磁器コンデンサ用組成物 | |
| JPS6249976B2 (ja) | ||
| KR890002696B1 (ko) | 고유전율 세라믹 재료 및 그 제조방법 | |
| JP2972052B2 (ja) | 半導体磁器及びその製造方法 | |
| JP2970405B2 (ja) | 粒界絶縁型半導体磁器組成物及びその製造方法 | |
| JP2872513B2 (ja) | 誘電体磁器及び磁器コンデンサ | |
| JPH0360787B2 (ja) | ||
| JPS6048897B2 (ja) | 半導体磁器コンデンサ用組成物 | |
| JPS6249975B2 (ja) | ||
| JP2900687B2 (ja) | 半導体磁器組成物及びその製造方法 | |
| JPH04363012A (ja) | セラミックコンデンサ | |
| JPH0510765B2 (ja) | ||
| JPH0472368B2 (ja) | ||
| JPH0734416B2 (ja) | 粒界絶縁型磁器組成物 | |
| JPH0478577B2 (ja) |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |