JP3125010B2 - 荷電粒子ビーム装置 - Google Patents
荷電粒子ビーム装置Info
- Publication number
- JP3125010B2 JP3125010B2 JP03091619A JP9161991A JP3125010B2 JP 3125010 B2 JP3125010 B2 JP 3125010B2 JP 03091619 A JP03091619 A JP 03091619A JP 9161991 A JP9161991 A JP 9161991A JP 3125010 B2 JP3125010 B2 JP 3125010B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image data
- charged particle
- particle beam
- image
- optical system
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 239000002245 particle Substances 0.000 title claims description 14
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 claims description 15
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 claims description 15
- 238000003860 storage Methods 0.000 claims description 10
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 9
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 8
- 238000001914 filtration Methods 0.000 claims description 7
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 25
- 238000010894 electron beam technology Methods 0.000 description 10
- 238000012937 correction Methods 0.000 description 7
- 201000009310 astigmatism Diseases 0.000 description 5
- 238000013480 data collection Methods 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 238000013441 quality evaluation Methods 0.000 description 2
- 238000012935 Averaging Methods 0.000 description 1
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000009499 grossing Methods 0.000 description 1
- 230000010354 integration Effects 0.000 description 1
- 238000010884 ion-beam technique Methods 0.000 description 1
- 238000004904 shortening Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Image Processing (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は走査形電子顕微鏡やイオ
ンビーム装置等の荷電粒子ビーム装置において、特に電
子光学系を自動調整処理する機能を備えた荷電粒子ビー
ム装置に関する。
ンビーム装置等の荷電粒子ビーム装置において、特に電
子光学系を自動調整処理する機能を備えた荷電粒子ビー
ム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば走査形電子顕微鏡は、試料表面上
にフォーカシングした電子ビームを走査することによ
り、試料面から発生する二次電子を検出し、この検出信
号を処理してCRT等の表示装置に表示するようにして
いる。
にフォーカシングした電子ビームを走査することによ
り、試料面から発生する二次電子を検出し、この検出信
号を処理してCRT等の表示装置に表示するようにして
いる。
【0003】しかし、かかる走査形電子顕微鏡における
画像信号には、種々のノイズが含まれており、特に二次
電子の検出として使用されている二次電子増倍管(以下
PMTと略称する)から発生するノイズの影響が大きい
ため、高品質の画像データを収集することは困難であ
る。
画像信号には、種々のノイズが含まれており、特に二次
電子の検出として使用されている二次電子増倍管(以下
PMTと略称する)から発生するノイズの影響が大きい
ため、高品質の画像データを収集することは困難であ
る。
【0004】そこで、従来ではこれらのノイズを低減さ
せる手段として、電子ビームを試料面に対し複数回繰返
し走査して各走査毎に試料面から発生する同一走査位置
の二次電子をそれぞれ検出し、その検出信号をA/D変
換して加算し、複数回の走査において積算された信号を
画像データとして用いることにより、S/N比を改善す
るようにしたものがある。
せる手段として、電子ビームを試料面に対し複数回繰返
し走査して各走査毎に試料面から発生する同一走査位置
の二次電子をそれぞれ検出し、その検出信号をA/D変
換して加算し、複数回の走査において積算された信号を
画像データとして用いることにより、S/N比を改善す
るようにしたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように走査型電子
顕微鏡等の自動焦点および非点補正装置は、高い的中精
度と処理時間の短縮化が求められている。従来の自動焦
点および非点補正装置は、暗い試料(2次電子発生効率
の低いまたは試料ダメージの関係で加速電圧を上げられ
ない試料)のとき、高倍率観察での的中率の低下が顕著
だった。
顕微鏡等の自動焦点および非点補正装置は、高い的中精
度と処理時間の短縮化が求められている。従来の自動焦
点および非点補正装置は、暗い試料(2次電子発生効率
の低いまたは試料ダメージの関係で加速電圧を上げられ
ない試料)のとき、高倍率観察での的中率の低下が顕著
だった。
【0006】高い的中精度を達成するためには、ノイズ
が検出信号と同程度の場合もあり、ローパスフィルタや
同一画像上での横方向のランニングアベレージ処理で
は、目的の画像信号成分を消失させるため、走査速度を
下げて積分乗数を長くするか同一画像の加算処理によっ
て画質の向上を図るしか方法がなく、的中程度の向上は
処理時間の増大化を招いていた。
が検出信号と同程度の場合もあり、ローパスフィルタや
同一画像上での横方向のランニングアベレージ処理で
は、目的の画像信号成分を消失させるため、走査速度を
下げて積分乗数を長くするか同一画像の加算処理によっ
て画質の向上を図るしか方法がなく、的中程度の向上は
処理時間の増大化を招いていた。
【0007】このため、現在の自動焦点および非点補正
装置を始めとする電子光学系の最適ビーム条件の調整
は、高い的中精度の要求と処理時間の短縮化のジレンマ
を抱えている。
装置を始めとする電子光学系の最適ビーム条件の調整
は、高い的中精度の要求と処理時間の短縮化のジレンマ
を抱えている。
【0008】本発明の目的は、このジレンマを解決する
ため、必要最小限の画像データの収集を基に画像データ
収集時間を短縮させ、焦点および非点補正を始めとする
電子光学系の最適ビーム条件を自動設定することを可能
とする荷電粒子ビーム装置を提供することにある。
ため、必要最小限の画像データの収集を基に画像データ
収集時間を短縮させ、焦点および非点補正を始めとする
電子光学系の最適ビーム条件を自動設定することを可能
とする荷電粒子ビーム装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、荷電粒子ビームを走査しながら電子光学系
を通して試料面に照射し、該試料面から発生する信号を
検出して画像表示装置に表示するようにした荷電粒子ビ
ーム装置において、前記電子光学系を調整して荷電粒子
ビームの収束点を変化させる調整手段と、この調整手段
により収束点が調整される毎に検出される前記試料面か
らの検出信号を画像データとして記憶する記憶手段と、
この記憶手段に記憶された画像データより全てのフレー
ムに対して任意のフレームおよびその前後のフレームの
同一走査位置の画像データを全走査位置について重み付
け演算によるフィルタ処理を行う演算手段と、この演算
手段でフィルタ処理された画像データを基に変化させた
各段階の前記電子光学系の評価値を求める評価値演算手
段と、この評価値演算手段で求められた評価値から適正
な画像データを判定する判定手段とを備えたものであ
る。
成するため、荷電粒子ビームを走査しながら電子光学系
を通して試料面に照射し、該試料面から発生する信号を
検出して画像表示装置に表示するようにした荷電粒子ビ
ーム装置において、前記電子光学系を調整して荷電粒子
ビームの収束点を変化させる調整手段と、この調整手段
により収束点が調整される毎に検出される前記試料面か
らの検出信号を画像データとして記憶する記憶手段と、
この記憶手段に記憶された画像データより全てのフレー
ムに対して任意のフレームおよびその前後のフレームの
同一走査位置の画像データを全走査位置について重み付
け演算によるフィルタ処理を行う演算手段と、この演算
手段でフィルタ処理された画像データを基に変化させた
各段階の前記電子光学系の評価値を求める評価値演算手
段と、この評価値演算手段で求められた評価値から適正
な画像データを判定する判定手段とを備えたものであ
る。
【0010】
【作用】このような構成の荷電粒子ビーム装置にあって
は、電子光学系調整手段により電子光学系が調整される
毎に検出される試料面からの検出信号が画像データとし
て記憶手段に記憶される機能と、演算手段により注目す
るフレームおよびその前後のフレームの同一走査位置の
画像データを全走査位置について重み付け演算する機能
がそれぞれ並列処理されることにより処理時間の短縮化
を図ることができる。
は、電子光学系調整手段により電子光学系が調整される
毎に検出される試料面からの検出信号が画像データとし
て記憶手段に記憶される機能と、演算手段により注目す
るフレームおよびその前後のフレームの同一走査位置の
画像データを全走査位置について重み付け演算する機能
がそれぞれ並列処理されることにより処理時間の短縮化
を図ることができる。
【0011】また、その演算後の画像データは元画像デ
ータより数倍のS/N比を期待でき、それを基にした評
価演算手段により変化させた各段階の電子光学系の画質
評価値を求めて適正な画質が得られるように電子光学光
学系自動調整することで、必要最小限の画像信号の収集
によってノイズを低減させることが可能となり、画像信
号の処理時間を大幅に短縮できると共に高品質の画像デ
ータに基いた的中率の向上を図ることができる。
ータより数倍のS/N比を期待でき、それを基にした評
価演算手段により変化させた各段階の電子光学系の画質
評価値を求めて適正な画質が得られるように電子光学光
学系自動調整することで、必要最小限の画像信号の収集
によってノイズを低減させることが可能となり、画像信
号の処理時間を大幅に短縮できると共に高品質の画像デ
ータに基いた的中率の向上を図ることができる。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。
する。
【0013】図1は本発明を走査形電子顕微鏡の自動焦
点補正機能に適用した場合の構成例を示すものである。
図1において、図示しない電子銃から放出される電子ビ
ーム1は電磁レンズ2によって試料3の表面上に収束す
る。このときの収束状態は電磁レンズ2のレンズ強度を
制御するレンズ電源制御系4の出力を変化させることで
調整される。
点補正機能に適用した場合の構成例を示すものである。
図1において、図示しない電子銃から放出される電子ビ
ーム1は電磁レンズ2によって試料3の表面上に収束す
る。このときの収束状態は電磁レンズ2のレンズ強度を
制御するレンズ電源制御系4の出力を変化させることで
調整される。
【0014】また、この電子ビーム1はその経路中に設
けられた偏向コイル5により偏向され、電子ビーム1を
試料3の表面上を走査する。このときの走査状態は偏向
電源系6からの出力を変化させることで調整される。
けられた偏向コイル5により偏向され、電子ビーム1を
試料3の表面上を走査する。このときの走査状態は偏向
電源系6からの出力を変化させることで調整される。
【0015】さらに、電子ビーム1の照射により試料3
面から発生する二次電子はPMT等の検出器7により検
出され、電気信号に変換される。この検出器7より出力
される電気信号は増幅器8を通してA/D変換器9に入
力され、ここでA/D変換されて画像入出力装置10に
加えられる。
面から発生する二次電子はPMT等の検出器7により検
出され、電気信号に変換される。この検出器7より出力
される電気信号は増幅器8を通してA/D変換器9に入
力され、ここでA/D変換されて画像入出力装置10に
加えられる。
【0016】一方、中央制御装置(CPU)11は走査
形電子顕微鏡全体の制御の中心を担うもので、レンズ電
源制御系4、偏向電源系6、画像入出力装置10にデー
タバスを介して接続されている。このCPU11は、レ
ンズ電源制御系4に電磁レンズ2への電流値Io を変化
させる指令を与えると共にフォーカシングの偏向モード
を行うための制御信号を与える制御部11aと、画像信
号等の諸データを記憶する記憶部11bと、フィルタ処
理のための演算や焦点位置等を検出するための評価演算
等を行う演算部11cと、この演算部11cの演算結果
に対して画質の評価判定を行う判定部11dとを備えて
いる。
形電子顕微鏡全体の制御の中心を担うもので、レンズ電
源制御系4、偏向電源系6、画像入出力装置10にデー
タバスを介して接続されている。このCPU11は、レ
ンズ電源制御系4に電磁レンズ2への電流値Io を変化
させる指令を与えると共にフォーカシングの偏向モード
を行うための制御信号を与える制御部11aと、画像信
号等の諸データを記憶する記憶部11bと、フィルタ処
理のための演算や焦点位置等を検出するための評価演算
等を行う演算部11cと、この演算部11cの演算結果
に対して画質の評価判定を行う判定部11dとを備えて
いる。
【0017】また、12はCPU11に対して設定条件
や起動指令を与えるための設定部、また13は画像入出
力装置10に接続されたCRT等の画像表示装置で、こ
の画像表示装置10は通常の観察を行う場合に利用され
る。
や起動指令を与えるための設定部、また13は画像入出
力装置10に接続されたCRT等の画像表示装置で、こ
の画像表示装置10は通常の観察を行う場合に利用され
る。
【0018】次に上記のように構成された走査形電子顕
微鏡のオートフォーカスの作用を図2に示すフローチャ
ートを参照しながら説明する。いま、設定部12のスイ
ッチにより中央制御装置11に起動指令を与えると、ス
テップS1でオートフォーカスの初期条件、つまりレン
ズ電源制御系4に対しては電磁レンズ2の電流値Ioを
変化させる条件すなわちj=0を、偏向電源系6に対し
てはオートフォーカス専用または汎用の電子ビームの走
査条件を、目的とする変化条件と対応するフレーム枚数
を、また重み付け等の演算条件を、そして画像入出力装
置10に対しては検出器7で検出され、A/D変換器9
を通して得られる画像信号を直接データバスに転送させ
る条件等の設定を行う。
微鏡のオートフォーカスの作用を図2に示すフローチャ
ートを参照しながら説明する。いま、設定部12のスイ
ッチにより中央制御装置11に起動指令を与えると、ス
テップS1でオートフォーカスの初期条件、つまりレン
ズ電源制御系4に対しては電磁レンズ2の電流値Ioを
変化させる条件すなわちj=0を、偏向電源系6に対し
てはオートフォーカス専用または汎用の電子ビームの走
査条件を、目的とする変化条件と対応するフレーム枚数
を、また重み付け等の演算条件を、そして画像入出力装
置10に対しては検出器7で検出され、A/D変換器9
を通して得られる画像信号を直接データバスに転送させ
る条件等の設定を行う。
【0019】次にステップS2では上記設定条件に基い
て電磁レンズ2の電流値Io を少しづつ変化させ、ステ
ップS3ではそのときの2次電子が検出器7により検出
され、A/D変換器9でA/D変換された画像信号をC
PU11の記憶部11bに転送する。ステップS4では
記憶部11bに記憶された画像信号が設定フレーム枚数
(フィルタ処理可能枚数)Faに達したか否かを判定
し、設定フレーム枚数に達していなければ、そのフレー
ム枚数に達するまで画像信号を記憶部11bに記憶す
る。
て電磁レンズ2の電流値Io を少しづつ変化させ、ステ
ップS3ではそのときの2次電子が検出器7により検出
され、A/D変換器9でA/D変換された画像信号をC
PU11の記憶部11bに転送する。ステップS4では
記憶部11bに記憶された画像信号が設定フレーム枚数
(フィルタ処理可能枚数)Faに達したか否かを判定
し、設定フレーム枚数に達していなければ、そのフレー
ム枚数に達するまで画像信号を記憶部11bに記憶す
る。
【0020】そして、ステップS4で画像信号の取込み
が設定フレーム枚数に達したと判定されると、ステップ
S5に進み、演算部11cにより画像信号Snj (n=
走査位置、j=フィルタ処理の基準となるレンズ条件)
の前後のデータ(Sn j-1 ,Sn j ,Sn j+1 )を用い
て重み付け加算演算、つまりフィルタ処理を行う。ここ
で、画像データ前後の重み付けが(1,2,1)とした
場合のフィルタ処理の一例を図3に示す。即ち、図3に
おいて、画像信号Sn j-1 の重み付けを“1”とし、S
n j の重み付けを“2”とし、Sn j+1 の重み付けを
“1”とすると重み付け加算平均Fj は図示する値とな
る。
が設定フレーム枚数に達したと判定されると、ステップ
S5に進み、演算部11cにより画像信号Snj (n=
走査位置、j=フィルタ処理の基準となるレンズ条件)
の前後のデータ(Sn j-1 ,Sn j ,Sn j+1 )を用い
て重み付け加算演算、つまりフィルタ処理を行う。ここ
で、画像データ前後の重み付けが(1,2,1)とした
場合のフィルタ処理の一例を図3に示す。即ち、図3に
おいて、画像信号Sn j-1 の重み付けを“1”とし、S
n j の重み付けを“2”とし、Sn j+1 の重み付けを
“1”とすると重み付け加算平均Fj は図示する値とな
る。
【0021】さらに、ステップS6では重み付け加算平
均値をもとに画素間のコントラスト成分を積算、つまり
画素間のコントラスト成分の変化分を加算して画像デー
タの評価値fi を得る。
均値をもとに画素間のコントラスト成分を積算、つまり
画素間のコントラスト成分の変化分を加算して画像デー
タの評価値fi を得る。
【0022】次にステップS7では電磁レンズの電流値
Io と対応する画像データの評価値fj-1 の取得回数が
設定回数に達したか否かを判定し、設定回数に達したこ
とが判定されると、ステップS8により全ての評価値f
i の中で最大となる値、またはfi でピークをとる2点
間の中央を最適な電磁レンズの条件Io bfを判別して取
出し、これを正しい焦点位置のデータとして利用する。
Io と対応する画像データの評価値fj-1 の取得回数が
設定回数に達したか否かを判定し、設定回数に達したこ
とが判定されると、ステップS8により全ての評価値f
i の中で最大となる値、またはfi でピークをとる2点
間の中央を最適な電磁レンズの条件Io bfを判別して取
出し、これを正しい焦点位置のデータとして利用する。
【0023】ここで、ステップS5,S6でのフィルタ
リングの効果について述べる。
リングの効果について述べる。
【0024】一般にノイズを大量に含むデータの加算処
理は、加算するデータ量nの増加に伴い、ノイズ量が1
/n1/2 に低下し、S/N比がn1/2 倍改善されること
が知られている。
理は、加算するデータ量nの増加に伴い、ノイズ量が1
/n1/2 に低下し、S/N比がn1/2 倍改善されること
が知られている。
【0025】いま、PMTに含まれるノイズの影響を仮
に1/2に低下させることにより、画質評価上満足なS
/N比が得られるとすると、同一画像データの加算処理
では1電磁レンズ条件について4枚分の画像を取込む必
要があるが、本実施例では1回分の画像データを取込め
ばよいため、画像データの収集時間はそれだけで1/4
に低下する。また、最終段階の画像のコントラスト評価
用のfj はPMT等のノイズによって滑らかな変化を示
すことはまれなため、あらかじめ評価用fj の算出前に
ランニングアベレージ処理等でスムージングを実行して
から、最適レンズ条件を算出することが多い。この点に
ついても全ての画像データの各走査位置間でフィルタリ
ング処理後にコントラスト成分の変化分を加算して画像
データの評価を行っているため、上記のような処理が必
要なくなる。
に1/2に低下させることにより、画質評価上満足なS
/N比が得られるとすると、同一画像データの加算処理
では1電磁レンズ条件について4枚分の画像を取込む必
要があるが、本実施例では1回分の画像データを取込め
ばよいため、画像データの収集時間はそれだけで1/4
に低下する。また、最終段階の画像のコントラスト評価
用のfj はPMT等のノイズによって滑らかな変化を示
すことはまれなため、あらかじめ評価用fj の算出前に
ランニングアベレージ処理等でスムージングを実行して
から、最適レンズ条件を算出することが多い。この点に
ついても全ての画像データの各走査位置間でフィルタリ
ング処理後にコントラスト成分の変化分を加算して画像
データの評価を行っているため、上記のような処理が必
要なくなる。
【0026】これらの点を数値として表現すると、例え
ば1フレームの画像を収集する時間を仮に10msecと
し、また電磁レンズに設定する値を60ステップ、マシ
ン自体の計算に要する時間を仮に本実施例でのフィルタ
処理と同一レンズ条件での画像データの加算処理と同一
と見なして100 (msec)としたときの一連の計算に必要と
する時間は以下の通りとなる。
ば1フレームの画像を収集する時間を仮に10msecと
し、また電磁レンズに設定する値を60ステップ、マシ
ン自体の計算に要する時間を仮に本実施例でのフィルタ
処理と同一レンズ条件での画像データの加算処理と同一
と見なして100 (msec)としたときの一連の計算に必要と
する時間は以下の通りとなる。
【0027】同一画像データの加算処理によるフィルタ
処理の場合 10(msec)×4 (枚)×60(ステップ)+100 (msec)=25
00(msec)で約2.5 秒 本実施例でのフィルタ処理の場合 10(msec)×60(ステップ)+100 (msec)=700 (msec)で
約0.7 秒 また、ノイズの影響を1/4,1/5と低下させる必要
がある場合には、同一レンズ条件での加算処理では、必
要とするフレーム枚数が16枚、25枚と増加するが、
本実施例のフィルタ処理ではフィルタ処理の時間増加の
みで必要とする画像データの収集時間は増加しない。
処理の場合 10(msec)×4 (枚)×60(ステップ)+100 (msec)=25
00(msec)で約2.5 秒 本実施例でのフィルタ処理の場合 10(msec)×60(ステップ)+100 (msec)=700 (msec)で
約0.7 秒 また、ノイズの影響を1/4,1/5と低下させる必要
がある場合には、同一レンズ条件での加算処理では、必
要とするフレーム枚数が16枚、25枚と増加するが、
本実施例のフィルタ処理ではフィルタ処理の時間増加の
みで必要とする画像データの収集時間は増加しない。
【0028】このような数値例からも明らかなように、
必要最小限の画像信号の収集によってノイズを低減させ
ることができるので、画像信号の処理時間を大幅に短縮
できると共に高品質の画像データを得ることができる。
必要最小限の画像信号の収集によってノイズを低減させ
ることができるので、画像信号の処理時間を大幅に短縮
できると共に高品質の画像データを得ることができる。
【0029】なお、以上述べた画像処理機能を用いるこ
とにより次のような処理にも利用することができる。 (1)非点補正コイル電流をX軸とY軸とでそれぞれ独
立に前記実施例同様に変化させること等で画質の向上を
図る自動非点補正処理。 (2)電子源等からの電子ビーム等の放射位置を上記と
同様にX軸とY軸とで独立に調整し、画質の明るさレベ
ルが最も高い条件(検出効率最適)に位置調整をする自
動GUNアライメント処理。 (3)電子光学系の非球面レンズを上記(2)と同様に
調整しつつ、上記実施例での電磁レンズの変化で画像位
置全体にずれが生じないレンズアライメント条件を調整
する自動アライメント処理。 (4)上記(1)〜(3)の補正の処理を組合わせた荷
電粒子ビーム装置等の一連の画像調整処理。
とにより次のような処理にも利用することができる。 (1)非点補正コイル電流をX軸とY軸とでそれぞれ独
立に前記実施例同様に変化させること等で画質の向上を
図る自動非点補正処理。 (2)電子源等からの電子ビーム等の放射位置を上記と
同様にX軸とY軸とで独立に調整し、画質の明るさレベ
ルが最も高い条件(検出効率最適)に位置調整をする自
動GUNアライメント処理。 (3)電子光学系の非球面レンズを上記(2)と同様に
調整しつつ、上記実施例での電磁レンズの変化で画像位
置全体にずれが生じないレンズアライメント条件を調整
する自動アライメント処理。 (4)上記(1)〜(3)の補正の処理を組合わせた荷
電粒子ビーム装置等の一連の画像調整処理。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、必要
最小限の画像信号の収集によってノイズを低減させるよ
うにしたので、電子光学系の自動調整時に必要とする画
像信号の収集時間を大幅に短縮させ、かつ画像評価用デ
ータが高品質化するので自動調整の的中率が向上した荷
電粒子ビーム装置を提供できる。
最小限の画像信号の収集によってノイズを低減させるよ
うにしたので、電子光学系の自動調整時に必要とする画
像信号の収集時間を大幅に短縮させ、かつ画像評価用デ
ータが高品質化するので自動調整の的中率が向上した荷
電粒子ビーム装置を提供できる。
【図1】本発明を走査形電子顕微鏡に適用した場合の一
実施例を示す構成説明図。
実施例を示す構成説明図。
【図2】同実施例の作用を説明するためのフローチャー
ト。
ト。
【図3】同実施例における重み付け加算平均での処理例
を示す図。
を示す図。
1……電子ビーム、2……電磁レンズ、3……試料、4
……レンズ電源制御系、5……偏向コイル、6……偏向
電源制御系、7……検出器、8……増幅器、9……A/
D変換器、10……画像入出力装置、11……中央制御
装置、11a……制御部、11b……記憶部、11c…
…演算部、11d……判定部。
……レンズ電源制御系、5……偏向コイル、6……偏向
電源制御系、7……検出器、8……増幅器、9……A/
D変換器、10……画像入出力装置、11……中央制御
装置、11a……制御部、11b……記憶部、11c…
…演算部、11d……判定部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/21 G06T 5/00 H01J 37/153 H01J 37/22 H04N 5/232
Claims (1)
- 【請求項1】 荷電粒子ビームを走査しながら電子光学
系を通して試料面に照射し、該試料面から発生する信号
を検出して画像表示装置に表示するようにした荷電粒子
ビーム装置において、前記電子光学系を調整して荷電粒
子ビームの収束点を変化させる調整手段と、この調整手
段により収束点が調整される毎に検出される前記試料面
からの検出信号を画像データとして記憶する記憶手段
と、この記憶手段に記憶された画像データより全てのフ
レームに対して任意のフレームおよびその前後のフレー
ムの同一走査位置の画像データを全走査位置について重
み付け演算によるフィルタ処理を行う演算手段と、この
演算手段でフィルタ処理された画像データを基に変化さ
せた各段階の前記電子光学系の評価値を求める評価値演
算手段と、この評価値演算手段で求められた評価値から
適正な画像データを判定する判定手段とを備えたことを
特徴とする荷電粒子ビーム装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03091619A JP3125010B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | 荷電粒子ビーム装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03091619A JP3125010B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | 荷電粒子ビーム装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04303545A JPH04303545A (ja) | 1992-10-27 |
JP3125010B2 true JP3125010B2 (ja) | 2001-01-15 |
Family
ID=14031593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03091619A Expired - Fee Related JP3125010B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | 荷電粒子ビーム装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3125010B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20080099675A1 (en) * | 2006-10-31 | 2008-05-01 | Hitachi High-Technologies Corporation | Inspection apparatus and an inspection method |
JP5034570B2 (ja) * | 2007-03-09 | 2012-09-26 | 凸版印刷株式会社 | 走査型電子顕微鏡装置の評価方法及び評価装置 |
-
1991
- 1991-03-29 JP JP03091619A patent/JP3125010B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04303545A (ja) | 1992-10-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA1309166C (en) | Image sensing apparatus having automatic iris function of automatically adjusting exposure in response to video signal | |
US7442929B2 (en) | Scanning electron microscope | |
US7126120B2 (en) | Electron microscope | |
JP2877624B2 (ja) | 走査電子顕微鏡の対物レンズアライメント制御装置及び制御方法 | |
JP2001084944A (ja) | 荷電粒子線装置 | |
JP4359232B2 (ja) | 荷電粒子線装置 | |
JP2833836B2 (ja) | 走査型電子顕微鏡のオートフォーカス方法 | |
JP3956584B2 (ja) | 全焦点画像合成方法及び装置 | |
JP3125010B2 (ja) | 荷電粒子ビーム装置 | |
US8153967B2 (en) | Method of generating particle beam images using a particle beam apparatus | |
JP2011254182A (ja) | 動き検出装置及び動き検出方法 | |
JPH04192244A (ja) | 電子顕微鏡 | |
US8294118B2 (en) | Method for adjusting optical axis of charged particle radiation and charged particle radiation device | |
JPH05234555A (ja) | 電子ビーム装置における自動焦点合わせと非点収差補正方法 | |
US5101275A (en) | Video camera with automatic intensity control | |
CN116124418A (zh) | 像增强器闪烁噪声量化评测方法与测试系统 | |
JP3101089B2 (ja) | 走査電子顕微鏡における輝度補正方法 | |
JP3364400B2 (ja) | 走査電子顕微鏡における電子ビームの調整方法ならびに走査電子顕微鏡 | |
JP3112548B2 (ja) | 荷電粒子ビーム装置における像信号処理方法 | |
JP3114416B2 (ja) | 荷電粒子ビーム装置における焦点合わせ方法 | |
JPH07153407A (ja) | 走査型荷電粒子線装置の調節方法並びに装置 | |
JP3037006B2 (ja) | 走査電子顕微鏡における自動画像調整方法 | |
JPH0487246A (ja) | 走査型電子顕微鏡のオートフォーカス方式 | |
JP2012018758A (ja) | 走査電子顕微鏡 | |
JP3790629B2 (ja) | 走査型荷電粒子ビーム装置及び走査型荷電粒子ビーム装置の動作方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071102 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081102 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091102 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091102 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |