JP3124614B2 - セラミックス基板の製造方法 - Google Patents

セラミックス基板の製造方法

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JP3124614B2
JP3124614B2 JP04062355A JP6235592A JP3124614B2 JP 3124614 B2 JP3124614 B2 JP 3124614B2 JP 04062355 A JP04062355 A JP 04062355A JP 6235592 A JP6235592 A JP 6235592A JP 3124614 B2 JP3124614 B2 JP 3124614B2
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腰 古川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス基板の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の基板の製造方法におい
て、窒化アルミニウム等のセラミックス製グリーンシー
トの表面には、タングステン粉末を含有するペーストに
よって導体回路等が形成される。前記グリーンシートに
は所定温度にて焼成が施され、ペーストとグリーンシー
トとが同時に焼成される。その際、グリーンシートが1
5%〜16%程度収縮するのに対して、前記ペーストは
特に自己収縮することはなく、当初の寸法をほぼ維持し
た状態で焼結する。また、タングステン及びセラミック
スの焼結温度はそれぞれ1400℃〜1700℃、17
00℃〜1900℃程度であるため、通常、ペーストの
方がグリーンシートよりも先に焼結を開始する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
にグリーンシートとペーストとの焼成開始温度の差が大
きいと、グリーンシートが焼結開始温度に達する前に、
ペーストの焼結がほぼ完了してしまう。また、両者の収
縮率の差が大きいため、グリーンシートが焼成収縮する
際に、基板に反りが発生し易くなる。よって、従来この
問題を解消するために、グリーンシート上に錘(セラミ
ックスの焼成品)を配置することを余儀なくされてい
る。
【0004】しかしながら、錘の重量が大き過ぎると、
焼結時においてグリーンシートがその平面方向に沿って
収縮し得なくなるという不都合が生じる。この場合、グ
リーンシートが完全に焼結できなくなり、かつ基板の寸
法精度の向上を図ることも困難になる。
【0005】また、錘を用いる方法は、平坦な基板を焼
成する際には有効であるものの、他の形状を有する基板
に応用することは難しいという欠点がある。本発明は上
記の事情に鑑みて成されたものであり、その目的は、導
体回路等を形成するためのタングステンペーストとセラ
ミックス製グリーンシートとの焼結開始温度の差を小さ
くすることにより、平滑で反りのない基板を確実に形成
し得るセラミックス基板の製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明では、タングステン粉末を含有するペース
トを用いてセラミックス製グリーンシートに所望のパタ
ーンを形成した後、ペーストとグリーンシートとを焼成
するセラミックス基板の製造方法において、前記タング
ステン粉末の平均粒径は8.0μm以上であり、粒度分
散は1.0μm以下であることを特徴としている。
【0007】
【作用】上記のようなタングステン粉末を用いた場合、
単位体積あたりのタングステン粒子の接触面積が減少す
るため、1400℃〜1600℃程度の低い温度ではタ
ングステンペーストが焼結し難くなる。その結果、ペー
ストとグリーンシートとの焼結開始温度の差が小さくな
り、両者の焼結開始時間のズレも小さくなる。すると、
ペーストが完全に焼結してしまう前にグリーンシートが
焼結を開始する。従って、平滑で反りのない基板を確実
に形成することができる。また、従来とは異なり、グリ
ーンシート上に錘を配置することが不要になる。
【0008】本発明では、タングステン粉末の平均粒径
を8.0μm以上にし、粒度分散を1.0μm以下にす
ることが必須である。その理由は、平均粒径が8.0μ
m未満の場合または粒度分散が1.0μmを越える場合
には、単位体積あたりのタングステン粒子の接触面積を
充分に減少できず、ペーストの焼結開始温度を高くする
ことができないからである。
【0009】以下に、本発明のセラミックス基板の製造
方法について工程順に詳しく説明する。前記タングステ
ン粉末には、所定量のバインダ、溶剤、分散剤等が配合
される。その後、前記混合物を混練することにより、乾
燥密度が9.0g/cm3 以下のタングステンペーストが調
製される。
【0010】バインダとしては、例えばジエチレングリ
コールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ノルマルブ
チルメタクリレート等の有機系バインダが用いられ、溶
剤としては、例えばα−テルピネオール、ブチラール、
グリコール等が用いられる。また、分散剤としては、例
えばリン酸塩、脂肪族アミン塩、芳香族アミン塩等のア
ニオン系活性剤や、エステル型、エーテル型等のノニオ
ン系活性剤が用いられる。
【0011】また、本発明のグリーンシートを形成する
セラミックス材料としては、窒化アルミニウム、炭化珪
素、窒化珪素等があり、中でも電気絶縁性、熱伝導性等
に優れた窒化アルミニウムを選択することが好適であ
る。
【0012】このグリーンシート上には、前記ペースト
を用いて所望のパターンが形成される。その際、パター
ン形成にはスクリーン印刷等の常法が適用される。次い
で、グリーンシートは適宜積層されかつラミネートされ
た後、所定温度にて脱脂が施される。そして、このグリ
ーンシートに所定温度にて焼成を施すことにより、ペー
ストとグリーンシートとがほぼ同時に焼結される。
【0013】グリーンシート上に形成されるパターン
は、導体回路とダイパッドとであることが望ましい。そ
の理由は、ダイパッドを形成した場合、基板の放熱性を
向上できるからである。また、ダイパッドはアースとし
ても機能すると共に、基板から静電気を除去する作用を
も有しているからである。
【0014】前記ダイパッドは、例えばグリーンシート
の略中央にキャビティを設け、このキャビティにペース
トを埋め込み、焼成を施すことによって形成される。従
来、ダイパッドを備える基板では、ペーストとグリーン
シートとの焼成収縮率の相違に起因して、ダイパッドの
周縁部分に大きな歪みが生じ易かった。しかし、本発明
によれば上記問題は確実に解消されるため、歪みの少な
い基板を形成することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を窒化アルミニウム基板の製造
方法に具体化した一実施例について図1(a)及び
(b)に基づき詳細に説明する。
【0016】本実施例では、タングステン粉末として平
均粒径が10.0μm(ブレイン法による測定値)、粒
度分散が1.0μmのもの(東京タングステン株式会社
製)を使用した。そして、このタングステン粉末に、バ
インダとしてのノルマルブチルメタクリレート(協和油
化製:KSA-215)1.9重量%、溶剤としてのジエチレ
ングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(協和
油化製:0X-20)3.0重量%、分散剤としてのアニオ
ン系活性剤(協和油化製:プライサーフ)0.1重量%
を配合した。その後、前記混合物を三本ロールミルで均
一に混練して、乾燥密度が9.0g/cm3以下のタングス
テンペーストPに調製した。
【0017】そして、窒化アルミニウムを主成分とする
グリーンシート1(厚さ1mm,60mm角)の表面中央部
を研削してキャビティCを形成した。その後、図1
(a)及び(b)に示すように、前記キャビティCにペ
ーストPをスクリーン印刷法に従って印刷することによ
り、厚さ1.0mmで20mm角のパターン2(本実施例で
はダイパッド2bのみ)を形成した。次いで、このグリ
ーンシート1に窒素雰囲気下で、1560℃,10時間
の脱脂を施した後、更に1830℃,2時間の焼成を施
して、ペーストPとグリーンシート1とをほぼ同時に焼
結させた。上記の工程を経ることによって、所望のダイ
パッド2bを備えた窒化アルミニウム基板を製造した。
【0018】上記の基板における反りの度合いを評価す
るために、サーフコム920A(株式会社東京精密製)
を測定手段として用い、WCM(濾波うねり曲線の測定距
離中の最大高さ)の値を測定した。その際、図1(a)
の測定線Lに示すように、導体回路2が形成された基板
表面の対角線に沿って上記の測定を行った。その結果を
表1に示す。尚、WCMとは、前記測定手段によって得ら
れたうねり曲線のうち、ローパスフィルタを通過した低
周波数成分における最大値と最小値との差(μm)のこ
とである。
【0019】また、実施例に対する比較例では、JIS
H2116の標準タングステン粉B10,C60を使
用して、前記実施例と同様にタングステンペーストを製
造した。尚、B10の平均粒径は1.0μmで、粒度分
散は1.9μmである。また、C60の平均粒径は3.
6μmで、粒度分散は3.2μmである。尚、これらの
平均粒径の値はブレイン法による測定値である。
【0020】そして、前記各ペーストを実施例の方法に
従ってグリーンシート上に印刷し、実施例1と同サイズ
のダイパッドを形成した。その後、このグリーンシート
に脱脂及び焼成を施し、得られた基板をそれぞれ比較例
1,比較例2とした。各比較例1,2について同様の測
定を行った結果を表1に共に示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1から明らかなように、実施例ではWCM
の測定値が極めて小さく、基板に殆ど反りが生じていな
いことが判明した。一方、比較例1,2では、WCMの測
定値は前記実施例の測定値よりも1オーダー大きく、基
板に反りが生じていることが判った。この結果から、実
施例の窒化アルミニウム基板の製造方法が比較例1,2
に比して優れているという結論に達する。
【0023】尚、本発明は上記実施例のみに限定される
ことはなく、以下のように変更することが可能である。
例えば、 (a)実施例のようにタングステン粉末のみを用いるこ
とに代え、モリブデン、タンタル、ニオブ等のような高
融点金属を配合したペーストとしても良い。この場合で
あっても、各粉末の平均粒径及び粒度分散を上述の範囲
に設定して、ペーストの焼結開始温度を高くする必要が
ある。 (b)グリーンシートは適宜積層しても良く、その場合
グリーンシートにスルーホールを形成しても勿論良い。 (c)前記(b)のような多層基板を製造する場合に
は、表層に位置するグリーンシートに予めキャビティ形
成用孔を形成しておき、その後、各グリーンシートを積
層及びラミネートしても良い。 (d)パターン2としてダイパッド2bのみを形成した
前記実施例に代えて、図2に示すように、導体回路2a
とダイパッド2bとを両方形成することも勿論好適であ
る。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のセラミッ
クス基板の製造方法によれば、導体回路等を形成するた
めのタングステンペーストとセラミックス製グリーンシ
ートとの焼結開始温度の差を小さくすることにより、平
滑で反りのない基板を確実に形成することができるとい
う優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の窒化アルミニウム基板を示
す平面図であり、(b)は(a)のA−A線における断
面図である。
【図2】導体回路とダイパッドとを備えた別例の基板を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 グリーンシート、2 パターン、2a 導体回路、
2b ダイパッド、P(タングステン)ペースト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 1/09 H05K 3/46 C04B 41/88

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タングステン粉末を含有するペースト
    (P)を用いてセラミックス製グリーンシート(1)に
    所望のパターン(2)を形成した後、ペースト(P)と
    グリーンシート(1)とを焼成するセラミックス基板の
    製造方法において、 前記タングステン粉末の平均粒径は8.0μm以上であ
    り、粒度分散は1.0μm以下であることを特徴とする
    セラミックス基板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記グリーンシート(1)上に形成される
    パターン(2)は、導体回路(2a)とダイパッド(2
    b)とであることを特徴とする請求項1に記載のセラミ
    ックス基板の製造方法。
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