JP3124351B2 - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JP3124351B2
JP3124351B2 JP04007065A JP706592A JP3124351B2 JP 3124351 B2 JP3124351 B2 JP 3124351B2 JP 04007065 A JP04007065 A JP 04007065A JP 706592 A JP706592 A JP 706592A JP 3124351 B2 JP3124351 B2 JP 3124351B2
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政光 西川
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  • Mounting And Adjusting Of Optical Elements (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、温度変化によるフォー
カスずれ等を補正するようにした光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】温度変化によるフォーカスずれを補正す
るようにした光学装置の第1の従来例としては、図4に
示すような温度センサを用いたフィードバック制御型の
ものがある。同図において、1は発光器及びコリメータ
レンズ等の第1の光学部品、2はフォーカス合わせレン
ズ等の第2の光学部品、3はミラー及び受光器等の第3
の光学部品であり、第1、第3の光学部品1,3は装置
基体(装置筐体)5に固定して設置され、第2の光学部
品2は駆動機構23を介して装置基体5に取付けられて
いる。21は環境温度検出用の温度センサであり、ドラ
イバ22を介して駆動機構23に接続されている。
【0003】そして、温度センサ21で検出された温度
変化に応じてドライバ22及び駆動機構23により補正
用の第2の光学部品2を光路方向に移動させ、温度変化
によるフォーカスずれが補正されるようになっている。
しかし、第1の従来例は、温度センサ、ドライバ及び駆
動機構を含むフィードバック機構を必要とするため、装
置が複雑で大型化しコスト高となってしまう。
【0004】図5は、第2の従来例であるフォーカスず
れ検知器を用いたフィードバック制御型の光学装置を示
している。この従来例は、温度センサに代えてフォーカ
スずれ検知器24が用いられている点を除いては、第1
の従来例とほぼ同じ構成となっている。
【0005】しかし、この第2の従来例においても、フ
ォーカスずれ検知器、ドライバ及び駆動機構を含むフィ
ードバック機構を必要とするため、装置が複雑で大型化
しコスト高になってしまう。
【0006】図6は、第3の従来例である手動のフォー
カス合わせ部と温度変化に応じて熱膨張する補正部材利
用の温度変化フォーカス補正部とを備えた光学装置を示
している。手動のフォーカス合わせ部は、第2の光学部
品2がフォーカス合わせ部25を介して装置基体5に取
付けられている。また、温度変化フォーカス補正部は、
装置基体5に固定された基体部保持具6とフォーカス合
わせレンズ等の第4の光学部品4に固定された光学部品
保持具7との間に、温度変化に応じて熱膨張する補正部
材26が取付けられている。
【0007】そして、フォーカス合わせ部25を手動調
整することにより光学部品等のばらつきによる初期のフ
ォーカスずれを補正し、その後の温度変化によるフォー
カスずれを補正部材26の熱膨張により第4の光学部品
4を移動させて補正するようになっている。しかし、第
3の従来例は、移動する光学部品が2個あり、さらに手
動のフォーカス合わせ部を必要とするため、装置が大型
化してコスト高となってしまう。
【0008】これに対し、図7は、温度変化フォーカス
補正部で初期のフォーカスずれ補正も行うようにした第
4の従来例を示している。即ち、この従来例では、光学
部品保持具7が補正部材26に対して移動調整可能にな
っている。
【0009】そして、補正部材26に対し、第4の光学
部品4を手動で移動させることにより、光学部品等のば
らつきによる初期のフォーカスずれを補正し、その後の
温度変化によるフォーカスずれは補正部材26の熱膨張
により補正するようになっている。
【0010】しかし、第4の従来例は、補正部材26上
に第4の光学部品4を移動させて光学部品等のばらつき
による初期のフォーカスずれを補正するようにしていた
ため、この初期補正により第4の光学部品4と装置基体
5との間の補正部材26の長さが変り、その後の温度変
化によるフォーカスずれ補正を精度よく行うことが困難
になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】第1の従来例は、温度
センサ、ドライバ及び駆動機構を含むフィードバック機
構を必要としていたため、装置が複雑で大型化しコスト
高になってしまうという問題があった。第2の従来例
は、フォーカスずれ検知器、ドライバ及び駆動機構を含
むフィードバック機構を必要としていたため、第1の従
来例と同様の問題があった。
【0012】第3の従来例は、移動する光学部品が2個
あり、また手動のフォーカスずれ合わせ部を必要として
いたため、装置が大型化してコスト高になってしまうと
いう問題があった。
【0013】また、第4の従来例は、補正部材上に第4
の光学部品を移動させて光学部品等のばらつきによる初
期のフォーカスずれを補正するようにしていたため、こ
の初期補正により第4の光学部品と装置基体との間の補
正部材の長さが変り、その後の温度変化によるフォーカ
スずれ補正を精度よく行うことが困難になるという問題
があった。
【0014】そこで、本発明は、光学部品等のばらつき
による初期のフォーカスずれを補正しても、その後の温
度変化によるフォーカスずれを、装置を大型化すること
なく、容易且つ精度よく補正することができる光学装置
を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、光学系における光路方向の熱膨張率の値が
当該光路方向の長さが大になるにしたがって所定の比率
で低下する補正部材の一端側を装置基体に取付け、該補
正部材の他端側に前記光学系を構成する光学部品を取付
け、該光学部品は前記装置基体に対する前記補正部材の
取付け部又は該補正部材と当該光学部品の取付け部の少
なくとも何れかの部分で前記光路方向に移動調整可能に
構成してなることを要旨とする。
【0016】
【作用】上記構成において、温度変化による補正部材の
長さの変化量は、その熱膨張率、そのときの補正部材の
長さ及び温度変化量を乗じたものとなる。いま、光学部
品のばらつきによる初期のフォーカスずれ補正のため、
装置基体と光学部品間の補正部材の長さが例えば長くな
る方向に光学部品を移動させたとする。このとき、光学
部品移動後の長さにおける補正部材の熱膨張率の平均値
は、移動前の長さにおける熱膨張率の平均値に比べて所
定値だけ低下する。したがって、初期のフォーカスずれ
補正のために補正部材の長さが長くなっても、その後の
温度変化による補正部材の長さの変化量、即ち光学部品
の補正移動量を初期のフォーカスずれ補正を行わなかっ
た場合と同じにすることができて精度のよい補正が可能
となる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1及び図2は、本発明の第1実施例を示す図で
ある。本実施例は、基本的な構成を示している。
【0018】なお、図1及び後述の第2実施例を示す図
において前記図4ないし図7における部材等と同一ない
し均等のものは、前記と同一符号を以って示し、重複し
た説明を省略する。まず、光学装置の構成を説明する。
【0019】本実施例は、前記図6の第3実施例に示し
たような光学部品等のばらつきによる初期のフォーカス
ずれを補正するための手動のフォーカス合わせ部はな
く、初期のフォーカスずれ補正は、温度変化フォーカス
補正部の中で行われるようになっている。
【0020】即ち、この実施例では、基体部保持具6と
光学部品保持具7との間に、図2に示すように、光路方
向の熱膨張率の値がその光路方向の長さが大になるにし
たがって所定の比率で低下する補正部材8が取付けられ
ている。なお、図2において補正部材8の長さゼロの基
準位置は基体部保持具6との取付け部6aの点にとり、
それより左方向への長さを補正部材8の長さと考えるも
のとする。そして、第4の光学部品4は、その補正部材
8と基体部保持具6との取付け部6a又は補正部材8と
光学部品保持具7との取付け部7aの少なくとも何れか
の部分で光路方向に移動調整可能となっている。この移
動調整により初期のフォーカスずれ補正が行われる。
【0021】長さが大になるにしたがって熱膨張率の値
が所定の比率で低下する補正部材8は、熱膨張率の異な
る複数の材料を長さ方向に組合わせることによって実現
することが可能である。次に、上述のように構成された
光学装置の作用を説明する。温度変化によるフォーカス
ずれを補正するため、温度によるフォーカスずれを測定
し、第4の光学部品4を予め at …(1) (a:係数=dl/dt、t:基準温度との差)だけ移
動させる。このときの補正部材8の長さをl1 、この長
さにおける熱膨張率の平均値をε1 とすると、a=l1
・ε1 であるところから、 l1 =a/ε1 …(2) として、長さl1 が決り、これにより、その後の温度変
化によるフォーカスずれを補正することが可能となる。
このあと、光学部品等のばらつきによる初期のフォーカ
スずれ補正が行われる。
【0022】この補正のため、第4の光学部品4をΔl
2 だけ移動させて補正部材8の長さが(l1 +Δl2
になったとする。この長さにおける補正部材8の熱膨張
率の平均値がε2 になったとすると、次式を満足すれば ε1 ・l1 =ε2 ・(l1 +Δl2 ) ε2 =ε1 ・l1 /(l1 +Δl2 ) …(3)
【0023】初期のフォーカスずれ補正のため補正部材
8の長さがΔl2 だけ変ってもその後の温度変化による
フォーカスずれ補正が精度よく行われることになる。図
2に示す補正部材8の熱膨張率の傾斜特性は、このよう
に調整されている。
【0024】次いで、図3には、本発明の第2実施例を
示す。本実施例は、表面検査装置に適用されている。同
図において11はレーザ光を出射する半導体レーザ、1
0はそのレーザ光をコリメートするコリメータレンズ系
であり、フォーカス補正部を備えたフォーカス合わせレ
ンズ14を含んでいる。12はレーザ光を集光して被検
査物16上に照射するための集光レンズ、13はハーフ
ミラー、15は被検査物16表面からの反射光を受光し
て電気信号に変換する光電変換器である。
【0025】被検査物16上にレーザ光が集光するよう
に、光学部品等のばらつきによる初期のフォーカスずれ
補正及び補正部材8によるその後の温度変化によるフォ
ーカスずれ補正が精度よく行われる作用は、前記第1実
施例の場合とほぼ同様である。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
装置基体と光学部品との間に、光路方向の熱膨張率の値
が当該光路方向の長さが大になるにしたがって所定の比
率で低下する補正部材を設けたため、光学部品等のばら
つきによる初期のフォーカスずれ補正のために、装置基
体と光学部品間の補正部材の長さが変っても、その後の
温度変化による補正部材の長さの変化量、即ち光学部品
の補正移動量を初期のフォーカスずれ補正を行わなかっ
た場合と同じにすることが可能となって、温度変化によ
るフォーカスずれ補正を、装置を特に大型化することな
く、容易且つ精度よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学装置の第1実施例を示す構成
図である。
【図2】図1における補正部材の熱膨張率特性を示す図
である。
【図3】本発明の第2実施例の構成図である。
【図4】光学装置の第1の従来例を示す構成図である。
【図5】第2の従来例を示す構成図である。
【図6】第3の従来例を示す構成図である。
【図7】第4の従来例を示す構成図である。
【符号の説明】
1,3,4 光学系を構成する光学部品 5 装置基体 6 基体部保持具 6a 補正部材と基体部保持具との取付け部 7 光学部品保持具 7a 補正部材と光学部品保持具との取付け部 8 補正部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学系における光路方向の熱膨張率の値
    が当該光路方向の長さが大になるにしたがって所定の比
    率で低下する補正部材の一端側を装置基体に取付け、該
    補正部材の他端側に前記光学系を構成する光学部品を取
    付け、該光学部品は前記装置基体に対する前記補正部材
    の取付け部又は該補正部材と当該光学部品の取付け部の
    少なくとも何れかの部分で前記光路方向に移動調整可能
    に構成してなることを特徴とする光学装置。
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