JP3123116U - 自動洗車ブラシ - Google Patents

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重臣 酒井
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Abstract

【課題】ブラシ形状の保持性に優れるとともに、車体突出物へのフリンジ片の絡み付きを防止できる自動洗車ブラシを提供する。
【解決手段】回転軸25の周囲に洗浄シート1の一端側を束ねて取り付けてブラシ部とし、車体表面にブラシ部を回転接触させて洗車を行う自動洗車ブラシであって、洗浄シート1は合成樹脂発泡体シート11と洗浄布21とからなり、合成樹脂発泡体シート11は、一側が複数のフリンジ形成スリット12により複数のフリンジ片13に細分され、さらに各フリンジ片13の先端部が先端分割スリット15により複数の先端片16に分割形成され、合成樹脂発泡体シート11上に少なくとも先端片16を露出させるように洗浄布21を重ね合わせ、フリンジ片13側を自由端として回転軸25に取り付ける。
【選択図】図1

Description

本考案は、自動洗車機に用いられる自動洗車ブラシに関する。更に詳しくは、ブラシ材として合成樹脂発泡体シートと洗浄布とを重ね合わせた洗浄シートを用いた自動洗車ブラシに関する。
従来、回転軸の周囲に洗浄シートの一端部を束ねて取り付けてブラシ部とした自動洗車ブラシとして、例えば洗浄シートを長尺の布で形成することとし、この長尺の洗浄布の一端側に所定間隔ごとに複数のスリットを形成し、スリット間に挟まれた部分をそれぞれ束ね、しかも束ねた部分を回転軸に取り付けることにより、螺旋状に装着しているものが知られている(特許文献1参照)。
また、合成樹脂発泡体製の自動洗車ブラシとして、一側をフリンジ形成スリットで多数のフリンジ片に細分すると共に、フリンジ片の先端部を先端分割スリットでさらに複数の先端片に細分し、車体への当たりを柔らかくすると共に、細かな凹凸の汚れも拭い易くした洗浄シートのフリンジ片側を自由端として回転軸の周囲に取り付けたものが知られている(特許文献2参照)。
特開平8−318828号公報 実用新案登録第3079414号公報
ところで、洗浄布製のブラシには不織布やトリコット地等が用いられており、この布ブラシは面で洗浄するため洗浄効果は良好であるが、腰が弱くブラシ形状の保持性に劣り、自重や含水により垂れ下がり易いという問題がある。
他方、スポンジシート等の合成樹脂発泡体製のブラシは腰が強くブラシ形状の保持性に優れているが、自由端側の複数のフリンジ片がミラーやワイパーなどの車体突出物に絡み付き易いという問題があった。
本考案は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、ブラシ形状の保持性に優れるとともに、車体突出物へのフリンジ片の絡み付きを防止できる自動洗車ブラシを提供することを目的とする。
このために本考案は、回転軸の周囲に洗浄シートの一端側を束ねて取り付けてブラシ部とし、車体表面にブラシ部の自由端側を回転接触させて洗車を行う自動洗車ブラシにおいて、
前記洗浄シートは合成樹脂発泡体シートと洗浄布とからなり、
合成樹脂発泡体シートは、一側が複数のフリンジ形成スリットにより複数のフリンジ片に細分され、さらに各フリンジ片の先端部が先端分割スリットにより複数の先端片に分割形成され、
合成樹脂発泡体シート上に少なくとも先端片を露出させるように洗浄布を重ね合わせ、前記フリンジ片側を自由端として回転軸に取り付けることを特徴とする自動洗車ブラシを提供するものである。
上記本考案は、
洗浄布に防水加工が施されていること、
合成樹脂発泡体シートの少なくとも表面に加熱処理が施されていること、
合成樹脂発泡体シートと洗浄布とが一体化されていること、
先端分割スリットの内端部付近に窪み状の押し潰し痕である末端凹部が形成されていると共に、先端片の先端分割スリット側の側縁部に窪み状の押し潰し痕である中間凹部が形成されていること、
中間凹部が、先端片の先端分割スリット側の側縁部に沿って2箇所以上形成されていること、
中間凹部が、先端分割スリットを挟んで相隣接する先端片に跨って形成された押し潰し痕であること、
末端凹部と中間凹部が円柱形又は半球形の凹部であること、
先端分割スリットが波形であること、
洗浄シートは、所定の幅で山折り谷折りを繰り返して屏風畳み状態にされ、該屏風畳み状態の一方を束ねた要部を回転軸への取り付け側とし、自由端側を広げて扇体として取り付けられること、
谷折り部に水抜き孔が開口されていること、
洗浄シートは、その重畳方向の中央に位置する折り部の基端側に切り込みを形成し、該切り込みの両側に位置する束ね部分をそれぞれ重畳方向外方に屈曲させて、回転軸に取り付けられること、
を好ましい態様として含むものである。
本考案に係る自動洗車ブラシによれば、合成樹脂発泡体シート上に少なくとも先端片を露出させるように洗浄布が重ね合わされているので、垂れ下がり易い洗浄布が腰の強い合成樹脂発泡体シートによって支えられ、洗浄シート全体としてブラシ形状が保持されることになる。他方、合成樹脂発泡体シートはフリンジ片の先端の先端片を露出させて洗浄布により覆われているので、車体突出物へのフリンジ片の絡み付きを防止できる。
洗浄布には防水加工が施されているので、洗浄シートの防水性を高めて含水による車体への衝撃の増大を防止でき、冬季や寒冷地における凍結を防止できる。
合成樹脂発泡体シートの少なくとも表面には加熱処理が施されているので、発泡体の表面状態が緻密になるように加工され、軽量性と防水性とを兼ね備えている。
また、合成樹脂発泡体シートと洗浄布とが一体化されているので、回転軸を回転させてもこれらがずれることがなく、ブラシ形状の保持性を高めることができる。
末端凹部および中間凹部の残留歪みにより各先端分割スリットにより分割された先端片がV字形に開かせてばらけさせることができ、細い先端片によって確実に細かな凹凸の汚れも拭うことができると共に、水に濡れても先端片の開いた状態を確実に維持することができる。
先端分割スリットを波形にすることにより、水に濡れても先端片同士が密着してつき難くなる。
また洗浄シートは、所定の幅で山折り谷折りを繰り返して屏風畳み状態にされ、自由端側を広げて扇体として回転軸に取り付けられるので、回転軸を縦に設置した場合に、扇状の洗浄シートで構成されるブラシ部に適度な腰の強さを付与することができる。
前記谷折り部には水抜き孔が開口されているので、回転軸を縦に設置した場合に、扇状の洗浄シートの各谷折り部に集まる洗浄水を水抜き孔から迅速に落下させることができる。
さらに、洗浄シートの重畳方向の中央に位置する切り込みの両側に位置する束ね部分をそれぞれ重畳方向外方に屈曲させて回転軸に取り付けられるので、いずれの回転方向に対しても安定した強固な取り付け状態が得られる。
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明するが、本考案は本実施形態に限られない。
図1は本考案に係る自動洗車ブラシの洗浄シートの一例を示す平面図、図2は図1の洗浄シートの裏面図である。図3は合成樹脂発泡体シートの平面図である。図4において、(a)は合成樹脂発泡体シートのフリンジ片先端部分の拡大平面図、(b)はフリンジ片先端部分の断面図である。図5は洗浄シートを屏風畳み状態とし、扇状に束ねた状態を示す斜視図である。図6は洗浄シートの回転軸への付け構造を示す要部斜視図である。
なお、図5において、図示の便宜上から先端分割スリット15、先端片16を省略している。
本考案に係る自動洗車ブラシは、ブラシ材として合成樹脂発泡体シート11と洗浄布21とから構成される洗浄シート1を用い、合成樹脂発泡体シート上に少なくとも先端片16を露出させるように洗浄布21を重ね合わせ(図1および図4参照)、所定の形状に束ねて回転軸25に多数取り付けられる。
合成樹脂発泡体シート11を形成する合成樹脂としては、熱可塑性樹脂、各種エラストマーや合成ゴムを用いることができる。一般的な熱可塑性樹脂としては、例えばEVA、ポリエチレン、ポリウレタン、各種ブレンド品を挙げることができる。エラストマーとしては熱可塑性エラストマーが好ましく、例えばスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマーなどを用いることができる。合成樹脂発泡体シート11は発泡倍率が1.1〜1.7倍の低発泡体とすると、車体への当たりを和らげ、車体への傷付きを防止できるので好ましい。
合成樹脂発泡体シート11の一側は、フリンジ形成スリット12により多数のフリンジ片13に細分されている。フリンジ形成スリット12は深浅交互に形成されており、しかも各フリンジ形成スリット12の内端に連なって円孔14が形成されている。フリンジ形成スリット12を深浅交互に形成しているのは、この円孔14の位置を交互にずらし、円孔14同士の間隔をとり易くするためのものである。また、円孔14は、各フリンジ形成スリット12の内端に引き裂き力が加わったときに、この力を分散させて、フリンジ形成スリット12の内端が裂け広がるのを防止するためのものである。
フリンジ形成スリット12の間隔および長さは、合成樹脂発泡体シート11の材質、厚み、大きさなどによっても相違するが、車体への当たりを和らげ、細かな凹凸の汚れを拭い取りやすくする上で、間隔は3mm〜20mm、長さは100mm〜500mm程度が好ましい。深いフリンジ形成スリット12と浅いフリンジ形成スリット12の長さの差や円孔14の直径は、フリンジ形成スリット12の間隔によっても相違するが、長さの差は5mm〜20mm程度が好ましく、円孔14の直径は2mm〜3mm程度が好ましい。
上記フリンジ形成スリット12により形成された各フリンジ13片の先端部には、浅い先端分割スリット15が形成されており、この先端分割スリット15によって各フリンジ片13の先端部はさらに複数の先端片16に細分されている。先端分割スリット15は各フリンジ片13の先端幅を当分するように形成されており、その長さは、形成される先端片16がちぎれにくく、しかも次に述べる末端凹部17aと中間凹部17bで先端片16を確実にばらけさせることができるので、20mm〜80mm程度が好ましい。また、フリンジ形成スリット12により形成される先端片16は、フリンジ片13の細さも維持できるようにする上で、図示される2本とすることが好ましい。
各先端分割スリット15の内端部付近には、窪み状の押し潰し痕である末端凹部17aが形成されている。本例における末端凹部17aは円柱形をなし(図4(b)参照)、その中心が先端分割スリット15の内端上に位置するように形成されている。この末端凹部17aは、先端分割スリット15の内端部付近を上方から強く押圧することで形成されたもので、その形成時の残留歪みにより、各先端分割スリット15により分割された先端片16が左右にV字形に開いたものとなる。このため、各先端片16をばらけさせることができる。
また、各先端片16の先端分割スリット15側の側縁部には窪み状の押し潰し痕である中間凹部17bが形成されている。この中間凹部17bは、先端片16の先端分割スリット15側の側縁部を上方から強く押圧することで形成されたもので、その形成時の残留歪みにより、当該側縁部が押し伸ばされた状態となり、先端片16をさらにV字形に開いてその状態を維持し易くなる。中間凹部17bは、各先端片16の先端分割スリット15側の側縁部に1箇所だけ形成してもよいが、先端片16を押し広げる力が十分得られるようにするために、本実施形態のように当該側縁部に沿って2箇所以上形成されていることが好ましい。
上記末端凹部17a及び中間凹部17bは、例えば先端分割スリット15の形成時に上方から合成樹脂発泡体シート11に押し付けられる切断刃の端部(先端分割スリット15の内端側端部)及び中間部に、この切断刃の刃先よりやや引っ込んだ位置まで突出した突起を設けておくことで、切断刃による先端分割スリット15の形成と同時に形成することができる。また、先端分割スリット15の形成後に別途突起を押し当てて形成することもできる。
本例における中間凹部17bは、先端分割スリット15を挟んで相隣接する先端片16に跨って形成された押し潰し痕として形成されている。このような押し潰し痕として形成すると、上記1つの突起で2つの先端片16への中間凹部17bの形成を同時に行うことができ、中間凹部17bの加工が容易となる。
先端分割スリット15を挟んで相隣接する先端片16に跨って形成された本例の中間凹部17bは全体として円柱形の押し潰し痕となっており、本例の末端凹部17aも円柱形の押し潰し痕となっているが、本例における末端凹部17a及び中間凹部17bの形状はこれに限定されるものではなく、半球形、四角柱形、楕円柱形、三角柱形などとすることもできる。ただし、裂けを生じにくいことから、円柱形又は半球形が好ましい。
上述した例における末端凹部17aの形成位置は、円柱形の場合、中心が先端分割スリット5の内端上となる位置、先端分割スリット15の内端と外接する位置、内接する位置のいずれでもよく、形成位置の許容範囲が広いが、より確実に先端片16を大きくV字形に開かせ易いことから、中心が先端分割スリット15の内端上となる位置が最も好ましい。
さらに、図4(a)に示される先端分割スリット15は波形となっているが、直線状の先端分割スリット15とすることもできる。この波形の先端分割スリット15とすると、洗車によって水に濡れても先端片16同士が密着してくっつき難く、先端片16のV字形の開きを確保し易くなる。また、先端片16の表面積が増大するので、洗浄効果も増す。
なお、合成樹脂発泡体シート11の少なくとも表面には、例えば加熱ローラやアイロン等により加熱処理を施すことが好ましく、発泡体の表面状態が緻密になるように加工され、軽量性と防水性とを兼ね備えた発泡体シート11として形成される。
洗浄布21は、合成樹脂発泡体シート11上に少なくとも先端片16を露出させるように重ね合わされる。合成樹脂発泡体シート11上に洗浄布21を重ね合わせるのは、合成樹脂発泡体シート11が下側から洗浄布21を支えるようにした方が洗浄布21の垂れ下がりを防止することができるからである。
洗浄布21は、天然繊維でも合成繊維でもよく、織布、不織布、織物のいずれをも使用することができるが、強度的に合成繊維の織物又は編み物が好ましい。また、布の片面又は両面をピン付きローラで毛羽立てた所謂起毛品が好ましい。起毛品の場合、布の柔軟性を向上させてタッチをソフトにすることができる。
また洗浄布21には、樹脂ダイレクトコーティング等による防水加工が施されていることが好ましい。この樹脂ダイレクトコーティングを施した布を用いると、洗浄布21の防水性を高めて含水による車体への衝撃の増大を防止できる他、冬季または寒冷地における凍結を防止でき、構成繊維および布目に浸透して形成された樹脂被膜によって土砂の付着を防止できるとともに、後述する屏風畳み状態を維持し易くなる。樹脂ダイレクトコーティングは、起毛品、非起毛品に拘わらず、片面または両面のいずれでもよいが、起毛品の場合、片面起毛品とし、非起毛面側から樹脂ダイレクトコーティングを施すことが好ましい。このようにすると、起毛面の風合いを損なうことなく防水性を付与することができる。特に非起毛面から布の厚み方向全体に樹脂が浸透するように樹脂ダイレクトコーティングを施すと良好な防水性を得ることができ、起毛面に付着した水滴も簡単に払い落とすことができるので好ましい。
樹脂ダイレクトコーティングは、樹脂と必要な添加剤を溶剤に混合溶解させて適宜の粘度に調整したコーティング剤を布に塗布した後乾燥することで、布を構成する繊維および繊維間に樹脂被膜を形成する防水加工である。この樹脂ダイレクトコーティングのコーティング剤としては、アクリル系樹脂やウレタン系樹脂のコーティング剤を用いることもできるが、水酸基または水素基を有する反応性オルガノポリシロキサンと、オルガノポリシロキサンの反応触媒と、ポリイソシアネート化合物と、有機溶剤とを混合したものが好ましい。
上記好ましいコーティング剤を更に説明すると、特に、水酸基または水素基を有する反応性オルガノポリシロキサン100重量部と、オルガノポリシロキサンの反応触媒0.1〜10重量部と、ポリイソシアネート化合物0.1〜40重量部と、適宜の量の有機溶剤とを混合し、粘度を1000〜100000Cpに調整したコーティング剤による樹脂ダイレクトコーティングを施すことが好ましい。このようなコーティング剤を用いると、コーティング剤の塗布、乾燥後、更に熱処理することで、反応性オルガノポリシロキサンとポリイソシアネート化合物の間で付加、重合ないし架橋反応を完結させて、形成される樹脂被膜を一層強固なものとすることができる。
上記反応性オルガノポリシロキサンとしては、例えば(株)トウペ製の「TBS−25ER」を用いることができる。この製品は、水酸基を有する反応性液状オルガノシリコーンポリマと、反応性水素基を有する液状オルガノシリコーンポリマとをトリクレンに溶解した固形分を15%含有する繊維用防水加工剤である。
この反応性オルガノポリシロキサンの反応触媒としては、同社製の製品である「Cat・TM」を用いることができるが、一般的には亜鉛、鉛、ジルコニウム、錫などの有機酸や有機金属化合物の有機酸塩を使用することができる。
なお、同社製の製品である「Cat・TD」を混合すれば、コーティング剤と布表面との接着性を向上させることができる。
ポリイソシアネート化合物としては、ジフェニールメタンジイソシアネート、例えば日本ポリウレタン工業(株)製の「ミリオネートHT」を使用することができる。その他にも例えばトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等を使用することができる。なお、必要に応じて、これらのポリイソシアネート化合物を組み合わせて使用してもよく、ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基の一部をポリオールにより封鎖して使用してもよい。
有機溶剤は、シート表面への塗布作業を容易にすると共に、繊維間への浸透性を補助するためのものであり、例えばトリクロロエチレン、パークロルエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、トルエン、キシレン、ミネラルスピリット等を用いることができる。
好ましいコーティング剤の組成比は上述した範囲であることが望ましく、特に、ポリイソシアネート化合物を過剰に配合すると樹脂被膜の防水性の低下を来すので、ポリイソシアネート化合物はコーティング剤全量の1/3〜1/15の重量比で混合することが好ましい。また、上述の好ましいコーティング剤は、アクリル樹脂系やウレタン樹脂系等の他のコーティング剤と組み合わせて使用することもできる。
防水加工としては、樹脂ダイレクトコーティング以外に、フィルムのラミネート加工や撥水加工等も考えられるが、フィルムのラミネート加工では短時間の使用でフィルムが剥離し易く、撥水加工では短時間で撥水力が低下するので、樹脂ダイレクトコーティングとすることが好ましい。
前述の好ましいコーティング剤を用いた樹脂ダイレクトコーティングによる防水加工は、例えば次のようにして行うことができる。
まず、コーティング剤の粘度を有機溶剤によって1000〜100000Cpの範囲内の粘度に調整する。粘度は、使用する洗浄布21の材質や塗布装置の性能等に応じて適宜調整する。
次に、洗浄布21の両面または片面上に、ナイフコータやロールコータ等の塗布装置を使用して、連続的にコーティング剤を直接塗布する。塗布量は、コーティング剤や布の種類等によっても相違するが、ウエット状態で130〜350g/m2程度である。
そして、コーティング剤を塗布した洗浄布21を60〜100℃の温度下で30秒間〜5分間程度放置して、有機溶剤を蒸発させて樹脂被膜を乾燥させる。この乾燥工程完了後、樹脂被膜で覆われた洗浄シート1を、120〜180℃の温度下で10秒間〜5分間程度加熱処理を行い、反応性オルガノポリシロキサンとポリイソシアネート化合物との間に付加、重合ないし架橋反応を完結させることにより、防水加工が完了する。
このように、好ましいコーティング剤によると、コーティング剤を布の繊維および布目に充分に浸透させて樹脂被膜を形成できるだけでなく、その後に付加、重合ないし架橋反応を行わせるので、樹脂被膜が布目に強固に付着する。また、付加、重合ないし架橋反応により、防水成分である反応性オルガノポリシロキサンがポリイソシアネート化合物のイソシアネート基と結び付けられるので、防水性を長期間維持することができる。また、コーティング剤に抗菌剤を添加しておくと、カビの発生を確実に防止することができる。
合成樹脂発泡体シート11と洗浄布21とからなる洗浄シート1の厚みは、選択する材質や合成樹脂発泡体シート11の発泡倍率にもよるが、1.5〜5mm程度が好ましい。薄すぎると必要な強度や腰の強さが得にくく、厚すぎると車体への当たりが強くなり易い。
合成樹脂発泡体シート11と洗浄布21とは屏風畳み状態にして束ねられるので、合成樹脂発泡体シート11上に洗浄布21を単に重ね合わせただけでもよいが、図2に示されるように洗浄布21の長手方向両端部を合成樹脂発泡体シート11の裏面側に折り返して、縫製や接着等により一体化させることがより好ましい。
この洗浄シート1は、上記フリンジ片13の先端の先端片16が露出された一側を自由端側とし、他側を回転軸25(図6参照)に取り付けられるものとなっている。回転軸25への取り付け側である他側は、両コーナー部が斜めに切断されていると共に、等間隔でV字形の切り込み18が形成されている。また、この切り込み18間には、それぞれ同じ位置に合成樹脂発泡体シート11および洗浄布21を貫通する固定孔19が形成されている。
なお、この固定孔19は、本実施形態のように展開状態において固定孔19を形成した後に屏風畳み状態にしてもよく、また屏風畳み状態にした後に一度に形成するようにしてもよい。前者の方が固定孔19の加工はし易いが、後者の方が孔同士の位置ずれが起こり難い。
本考案に係る自動洗浄ブラシは、合成樹脂発泡体シート11と洗浄布21とからなる洗浄シート1を屏風畳み状にし、図5に示されるように、洗浄布21から露出したフリンジ片13の先端の先端片16側を自由端として広げ、他方を束ねた扇体の要部1aを回転軸25の周囲に多数取り付けたもので、洗浄シート1の回転軸25への取り付けは、図6に示されるように、洗浄シート1を上記切り込み18の頂点部分を介して山折りと谷折りを繰り返して屏風畳み状に折り、図6に示されるように、折曲げ部分を上下方向にして、束ねた要部1aをそれぞれ重畳方向外方に屈曲させて左右に分けて回転軸25の周面に宛い、分けられた要部1aに位置する固定孔19にリベットやタッピングネジなどの固定ピン26を通して、回転軸25に固定することができる。このように洗浄シート1の重畳方向の中央に位置する切欠き部18の両側に位置する束ね部分をそれぞれ重畳方向外方に屈曲させて回転軸25に取り付けられるので、いずれの回転方向に対しても安定した強固な取り付け状態が得られる。洗浄シート1は、このようにして多数回転軸25の周囲に取り付けられて、自動洗車ブラシを構成するものである。
洗浄シート1の扇体における各谷折り部には、その折り目に沿って複数の水抜き孔20(図6参照)が開設されている。特に回転軸25が縦に設置された場合に、扇体の各谷折り部に集まる洗浄水をこの水抜き孔20から迅速に落下させることができ、洗浄水が扇体上を流れる時間を短縮することができる。これにより、扇体上を流れる洗浄水の重量による扇体の垂れ下がりや、洗浄水で扇体の重量が増加することによる車体への衝撃増加を抑制することができる。また、洗浄シート1上での水たまりを防止できるので、冬季や寒冷地における凍結を防止できると共に、上段の洗浄シート1の水抜き孔20から落下した洗浄水が下段の洗浄シート1上に落下し、ブラシ全体へ洗浄水がまわり易くなって、洗浄効果も高くなる。
以上のように構成された本実施形態の自動洗車ブラシによれば、合成樹脂発泡体シート11上に少なくともフリンジ片13の先端の先端片16を露出させるように洗浄布21が重ね合わされているので、垂れ下がり易い洗浄布21が腰の強い合成樹脂発泡体シート11によって下側から支えられ、洗浄シート1全体としてブラシ形状が保持されることになる。他方、合成樹脂発泡体シート11はフリンジ片13の先端の先端片16を露出させて洗浄布21により覆われているので、ワイパーやミラー等の車体突出物へのフリンジ片13の絡み付きが防止されるものである。
また洗浄シート1は、山折り谷折りを繰り返して屏風畳み状態にされ、フリンジ片13の先端の先端片16の存する自由端側を広げて扇体として回転軸25に取り付けられるので、回転軸25を縦に設置した場合に、扇状の洗浄シート1で構成されるブラシ部に適度な腰の強さを付与することができる。
本考案に係る自動洗車ブラシの洗浄シートの一例を示す平面図である。第1の実施形態の自動洗車ブラシに用いる洗浄シートの展開状態を示す平面図である。 図1の洗浄シートの裏面図である。 合成樹脂発泡体シートの平面図である。 (a)は合成樹脂発泡体シートのフリンジ片先端部分の拡大平面図、(b)はフリンジ片先端部分の断面図である。 洗浄シートを屏風畳み状態とし、扇状に束ねた状態を示す斜視図である。 洗浄シートの回転軸への付け構造を示す要部斜視図である。
符号の説明
1 洗浄シート
1a 要部
11 合成樹脂発泡体シート
12 フリンジ形成スリット
13 フリンジ片
14 円孔
15 先端分割スリット
16 先端片
17a 末端凹部
17b 中間凹部
18 切り込み
19 固定孔
20 水抜き孔
25 回転軸
26 固定ピン

Claims (12)

  1. 回転軸の周囲に洗浄シートの一端側を束ねて取り付けてブラシ部とし、車体表面にブラシ部の自由端側を回転接触させて洗車を行う自動洗車ブラシにおいて、
    前記洗浄シートは合成樹脂発泡体シートと洗浄布とからなり、
    合成樹脂発泡体シートは、一側が複数のフリンジ形成スリットにより複数のフリンジ片に細分され、さらに各フリンジ片の先端部が先端分割スリットにより複数の先端片に分割形成され、
    合成樹脂発泡体シート上に少なくとも先端片を露出させるように洗浄布を重ね合わせ、前記フリンジ片側を自由端として回転軸に取り付けることを特徴とする自動洗車ブラシ。
  2. 前記洗浄布に防水加工が施されていることを特徴とする請求項1に記載の自動洗車ブラシ。
  3. 合成樹脂発泡体シートの少なくとも表面に加熱処理が施されていることを特徴とする請求項1または2に記載の自動洗車ブラシ。
  4. 合成樹脂発泡体シートと洗浄布とが一体化されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の自動洗車ブラシ。
  5. 先端分割スリットの内端部付近に窪み状の押し潰し痕である末端凹部が形成されていると共に、先端片の先端分割スリット側の側縁部に窪み状の押し潰し痕である中間凹部が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の自動洗車ブラシ。
  6. 中間凹部が、先端片の先端分割スリット側の側縁部に沿って2箇所以上形成されていることを特徴とする請求項5に記載の自動洗車ブラシ。
  7. 中間凹部が、先端分割スリットを挟んで相隣接する先端片に跨って形成された押し潰し痕であることを特徴とする請求項5または6に記載の自動洗車ブラシ。
  8. 末端凹部と中間凹部が円柱形又は半球形の凹部であることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の自動洗車ブラシ。
  9. 先端分割スリットが波形であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の自動洗車ブラシ。
  10. 前記洗浄シートは、所定の幅で山折り谷折りを繰り返して屏風畳み状態にされ、該屏風畳み状態の一方を束ねた要部を回転軸への取り付け側とし、自由端側を広げて扇体として取り付けられることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の自動洗車ブラシ。
  11. 前記谷折り部に水抜き孔が開口されていることを特徴とする請求項10に記載の自動洗車ブラシ。
  12. 前記洗浄シートは、その重畳方向の中央に位置する折り部の基端側に切り込みを形成し、該切り込みの両側に位置する束ね部分をそれぞれ重畳方向外方に屈曲させて、回転軸に取り付けられることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の自動洗車ブラシ。
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