JP3122375B2 - 赤外線遮蔽材 - Google Patents

赤外線遮蔽材

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JP3122375B2 JP29768996A JP29768996A JP3122375B2 JP 3122375 B2 JP3122375 B2 JP 3122375B2 JP 29768996 A JP29768996 A JP 29768996A JP 29768996 A JP29768996 A JP 29768996A JP 3122375 B2 JP3122375 B2 JP 3122375B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗布法によって赤外
線遮蔽膜を形成するのに好適な赤外線遮蔽材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から酸化錫、酸化亜鉛あるいは錫含
有酸化インジウム(ITO)といった導電性材料は、そ
の導電性から太陽電池や液晶ディスプレイ等の透明電極
或いはエレクトロルミネッセンスディスプレイやタッチ
パネル等の透明導電膜として広く用いられる一方で、も
う1つの機能である選択透光性を利用しての熱線反射
(赤外線遮蔽)膜としても活用されている。具体的には
白熱電球やハロゲンランプの管球、あるいはランプハウ
ジング面に成膜し、それぞれの光源の強い熱線を遮断し
たり、あるいは熱線輻射を増大させたり、建築関係で
は、窓ガラス表面に応用し、冬期には室内暖気の放射損
失を防いだり、夏期には太陽光熱線の入射と室内冷気の
放出を防いで省エネルギー効果を発揮したりする。これ
らの導電性材料による薄膜の中でもITO膜はその可視
部での優れた透明性に加え、赤外部での反射率も高く、
この用途に最も適していると言える。そのようなITO
膜はスパッタリング法、真空蒸着法、塗布法等により形
成される。その中でも塗布法はスパッタリング法や真空
蒸着法では困難な大面積或いは複雑な形状への加工が可
能で、コスト的にも有利である。塗布法としては、無機
あるいは有機インジウム塩を用いてのいわゆるスプレー
熱分解法が一般的であるが、近年の微粒子製造技術の発
展に伴い、微粉末を用いてこれを塗布する方法が成膜温
度を低く抑えられ、基材材質の選択自由度を高め、コス
トも低減できる等から注目されている。
【0003】ITO微粉末を用い、これを塗料化、基材
上に塗布し薄膜とする場合、先ずその分散性が重要であ
り、これが不十分であると可視部での透過率及び赤外部
での反射率が低い数値に止まってしまう。分散性を向上
させるにはITO微粉末が微細であることと同時に、粗
大粒子が少なく、かつ粒度分布幅の狭いことが必須条件
である。
【0004】また、赤外部での反射性を向上させるに
は、膜の導電性を高くすることがDrudeの古典的分散理
論に基づくプラズマ波長とキャリアー濃度の関係(自由
電子による吸収が最大になるプラズマ波長は、キャリア
ー濃度が増大、即ち導電性が向上するに従い短波長側に
シフトし、その波長より長波長の光は反射する)より明
らかである。
【0005】従って、ITO微粉末を用いての赤外線遮
蔽材の場合には、ITO微粉末自体の導電性を向上させ
ることが赤外部での反射率を高めることにつながる。I
TO微粉末の導電性を向上させる手段としては、不活性
ガス雰囲気中あるいは還元性ガス雰囲気中で加熱し、脱
酸素処理することが知られている(特開平1−1000
23号)。
【0006】これまで、ITO微粉末を用いた赤外線遮
蔽材ということでは、特開平7−70363号、特開平
7−70445号、特開平7−70481号、特開平7
−70482号あるいは特開平8−41441号などが
提案されているが、これらは何れも従来からの導電性塗
料に用いるITO微粉末をその原料とし、その後に加圧
不活性ガス雰囲気中処理等の処理を施しているため、以
下のような問題点を含むものである。即ち、これらの赤
外線遮蔽材では、インジウムと錫の化合物の水溶液とア
ルカリ水溶液とを反応させることによりインジウムと錫
の水酸化物を共沈させたもの、あるいは該共沈水酸化物
を加熱処理したものを、更に加圧不活性ガス雰囲気中処
理、あるいはメタノール含有窒素ガス等により還元処理
して得られたITO微粉末を用いており、最初に生成す
る共沈水酸化物がいわゆるコロイド粒子故に加熱処理の
際に粗大粒子を生じやすく、また粒度分布幅も広くなら
ざるを得ず、塗料化する際の分散が難しく、従って得ら
れる膜は透明性・赤外線遮蔽性共、上記用途に充分と言
えないものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した問題点を解消し、透明性及び赤外線遮蔽性に優れた
錫含有酸化インジウム(ITO)膜を形成し得る赤外線
遮蔽材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は錫塩及びインジ
ウム塩の溶液に温度を30℃以下に保持しながらアルカ
リ水溶液を反応系のpHが最終的に5.0〜9.0となる
ように、0.5〜12時間の添加時間で添加して得られ
た酸化錫及び酸化インジウムの水和物を不活性ガス雰囲
気下あるいは還元性ガス雰囲気下加熱処理して得られた
錫含有酸化インジウム微粉末、塗料バインダー及び溶媒
を含有することを特徴とする赤外線遮蔽材に係る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において使用するITO微
粉末は錫塩及びインジウム塩の溶液に温度を30℃以下
に保持しながらアルカリ水溶液を添加して得られた酸化
錫及び酸化インジウムの水和物を不活性ガス雰囲気下あ
るいは還元性ガス雰囲気下加熱処理することにより得ら
れる。使用する錫塩及びインジウム塩は水溶性のもので
あれば良く、塩化錫、硫酸錫、硝酸錫、塩化インジウ
ム、硫酸インジウム、硝酸インジウム等が例示でき、又
錫塩は第1錫塩、第2錫塩何れでもよい。そのような錫
塩及びインジウム塩を水に溶解させ、必要によつてはア
ルコール、アセトン等の水溶性有機溶媒及び/又は塩
酸、硝酸等の鉱酸を加えた後、温度を30℃以下、好ま
しくは0〜20℃に保持しながらアルカリ水溶液を添加
する。30℃を超える場合には他の条件にもよるが概し
て粒度は粗くなり、針状形状を有するもの、凝集形態を
有するものが生成するようになる。0℃未満にしても特
に効果は上がらず冷却用の冷媒等のコストが上昇してし
まう。また、この場合の錫とインジウムの割合はSn
2:In23重量比にて1:99〜20:80、好まし
くは4:96〜15:85であり、この範囲より錫は多
すぎても、少なすぎても所望とする赤外線遮蔽性が得ら
れない。
【0010】このときの濃度は、反応終了時に(SnO2
+In23)濃度にて2〜50g/lの範囲が適当で、2g
/l未満では収量が少なく不経済であり、50g/lを越
えると粒度が粗くなつてしまう。
【0011】アルカリ水溶液としては、アンモニア水、
水酸化アルカリ、炭酸アルカリ、炭酸アンモニウム等の
水溶液を例示できるが、赤外線遮蔽性につながる導電性
を阻害する成分を含むアルカリ金属塩は適当でなく、ア
ンモニア水及びアンモニウム塩が好ましい。そして、そ
のようなアルカリ水溶液を最終的にpHが5.0〜9.0
となるように添加することにより酸化錫及び酸化インジ
ウムの水和物が生成する。pHが5.0未満では反応が不
完全であり、又、pHが9.0を越えると逆に一部生成物
の解膠が起き、何れもその後の加熱処理工程での焼結を
招き粗大粒子が生成してしまう。
【0012】又、アルカリ水溶液の添加時間は特に限定
するものではないが、30分から12時間程度が好まし
く、30分未満では生成物がゲル状となり濾過洗浄が困
難となる上、後の加熱処理工程での焼結を招く。12時
間以上の添加時間は生産性が低下する上、粒度も粗くな
つてくる。
【0013】以上のような条件により、一次粒子径0.
015〜0.05μm程度の酸化錫及び酸化インジウムの
水和物が生成する。本発明では、該水和物を必要によつ
ては副生してくる塩を除去した後、あるいは更に乾燥
後、不活性ガス雰囲気下あるいは還元性ガス雰囲気下、
200〜1200℃、好ましくは300〜1000℃に
て加熱処理することにより目的とする錫含有酸化インジ
ウム微粉末を得ることができる。不活性ガス雰囲気とし
ては窒素ガス雰囲気、アルゴンガス雰囲気等、あるいは
これらの混合ガス雰囲気が、還元性ガス雰囲気としては
水素ガス雰囲気、一酸化炭素ガス雰囲気、あるいはこれ
らと不活性ガスとの組み合わせによる混合ガス雰囲気が
あげられる。
【0014】得られるITO微粉末は、水和物として生
成する段階で従来法がコロイド粒子であるのに対し、既
に0.015〜0.05μm程度の一次粒子としての形骸
を有しており、その後の乾燥、加熱処理の過程で焼結を
招くことなく結晶化されるため、粗大粒子を含まない均
一な粒度を有する微粉末である。
【0015】本発明で用いる塗料バインダーとしては、
通常の塗料技術により使用できるものであればよく、例
えば、アクリル系、ビニル系、カーボネート系、ポリエ
ステル系、ウレタン系、エポキシ系、ポリプロピレン
系、フエノール系、ポリアミド系、ポリイミド系樹脂等
の有機系バインダー、及び水溶性珪酸塩、アルキルシリ
ケート等の無機系バインダーが挙げられる。又、これら
バインダーの混合物あるいは共重合体でもよく、機能性
樹脂としての耐熱性樹脂、紫外線(UV)硬化性樹脂な
ども使用できる。
【0016】ITO微粉末の含有量は、赤外線遮蔽材の
固形分中40〜95重量%となるように混合されること
が好ましい。ITO微粉末が40重量%未満では得られ
る塗膜の赤外線遮蔽効果が充分でなく、95重量%を超
えると分散が悪くなり塗膜の透明性・赤外線遮蔽性及び
基材との密着性が損なわれてしまう。
【0017】本発明の赤外線遮蔽材はITO微粉末と塗
料バインダーとを溶剤中に分散あるいは溶解させること
により得ることができる。溶剤としては、塗料バインダ
ーを溶解し得るものであれば使用でき、メタノール、エ
タノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−
ブタノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のエー
テル類、酢酸エチル、メチルセロソルブアセテート等の
エステル類、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キ
シレン等が例示できる。又、水溶性樹脂を用いた場合に
は溶剤として水を用いることもできる。これら溶剤の使
用割合は特に限定するものではなく、使用目的に応じ設
定すればよいが、分散、粘度等を考慮し塗料中の固形分
が10〜90重量%となるようにすることが好ましい。
【0018】本発明の赤外線遮蔽材の調製は上記したI
TO微粉末、塗料バインダー及び溶剤を通常用いられる
ボールミル、サンドミル、ペイントシェーカー、3本ロ
ールなどにて混合することにより行われる。又、その際
分散性を向上させる目的でシラン系あるいはチタネート
系等のカツプリング剤や界面活性剤などを添加してもよ
い。
【0019】以上のようにして調製された本発明の赤外
線遮蔽材はスプレー法、バーコート法、デイッピング
法、ドクターブレード法などの塗布法により基材に塗布
され、乾燥あるいは必要によっては加熱処理することに
よって実用に供される。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。
【0021】実施例1 塩化第2錫(SnCl4・5H2O)5.9g及び塩化インジ
ウム(InCl3)75.9gを水 4000mlに溶解し、こ
れに2%アンモニア水を58分かけて添加し、pHを最
終的に7.85とすることにより酸化錫及び酸化インジ
ウムの水和物を共沈させた。この間、液温は5℃を維持
するようにした。次いで、該共沈物を洗浄後乾燥、更に
窒素ガスと水素ガスの混合ガス(N2:H2=98.0:
2.0)雰囲気下で400℃にて3時間焼成することに
より、一次粒子径約0.02μmと微細でかつ粗大粒子を
含まない均一粒度を有する錫含有酸化インジウム(IT
O)微粉末を得た。該ITO微粉末 40g、ポリエステ
ル樹脂 8g、(トルエン−MEK−酢酸エチル)混合溶
剤 50g、及びノニオン系界面活性剤 1gをジルコニア
ビーズを分散メデイアとするペイントコンデイシヨナー
にて8時間混合し、赤外線遮蔽材を調製した。
【0022】実施例2 実施例1と同様にして得られた酸化錫及び酸化インジウ
ムの水和物の共沈物を洗浄後乾燥、更に窒素ガスと水素
ガスの混合ガス(N2:H2=99.8:0.2)雰囲気下
で400℃にて3時間焼成することにより、一次粒子径
約0.02μmと微細でかつ粗大粒子を含まない均一粒度
を有するITO微粉末を得た。該ITO微粉末 40g、
ポリアミド樹脂 8g、(トルエン−i−プロパノール)
混合溶剤50g、及びノニオン系界面活性剤 1gをジル
コニアビーズを分散メデイアとするペイントコンデイシ
ヨナーにて8時間混合し、赤外線遮蔽材を調製した。
【0023】実施例3 実施例1と同様にして得られた酸化錫及び酸化インジウ
ムの水和物の共沈物を洗浄後乾燥、更に窒素ガス雰囲気
下で400℃にて3時間焼成することにより、一次粒子
径約0.02μmと微細でかつ粗大粒子を含まない均一粒
度を有するITO微粉末を得た。該ITO微粉末 40
g、ポリアミド樹脂 8g、(トルエン−i−プロパノー
ル)混合溶剤 50g、及びノニオン系界面活性剤 1gを
ジルコニアビーズを分散メデイアとするペイントコンデ
イシヨナーにて8時間混合し、赤外線遮蔽材を調製し
た。
【0024】実施例4 塩化第1錫(SnCl2・2H2O)3.9g及び硝酸インジ
ウム〔In(NO3 3 ・3H2O〕121.6gを水400
0mlに溶解し、これに2%アンモニア水を73分かけて
添加し、pHを最終的に7.80とすることにより酸化錫
及び酸化インジウムの水和物を共沈させた。この間、液
温は20℃を維持するようにした。次いで該共沈物を洗
浄後乾燥、更に窒素ガスと水素ガスの混合ガス(N2
2=98.0:2.0)雰囲気下で700℃にて3時間
焼成することにより、一次粒子径約0.035μmと微細
でかつ粗大粒子を含まない均一粒度を有するITO微粉
末を得た。該ITO微粉末 40g、ウレタン樹脂 8g、
(キシレン−酢酸ブチル)混合溶剤 50g、及びノニオ
ン系界面活性剤 1gをジルコニアビーズを分散メデイア
とするペイントコンデイシヨナーにて8時間混合し、赤
外線遮蔽材を調製した。
【0025】実施例5 塩化第2錫(SnCl4・5H2O)5.9g及び塩化インジ
ウム(InCl3)75.9gを水4000mlに溶解し、こ
れに4.5%NH4HCO3水溶液を360分かけて添加
し、pHを最終的に5.8とすることにより酸化錫及び酸
化インジウムの水和物を共沈させた。この間、液温は2
5℃を維持するようにした。次いで該共沈物を洗浄後乾
燥、更に窒素ガスと水素ガスの混合ガス(N2:H2=9
8.0:2.0)雰囲気下で900℃にて3時間焼成し、
一次粒子径約0.045μmと微細でかつ粗大粒子を含ま
ない均一粒度を有するITO微粉末を得た。該ITO微
粉末を用い、実施例1と同様にして赤外線遮蔽材を調製
した。
【0026】比較例1 液温を35℃に維持する以外は実施例1と同様にしてI
TO微粉末を得た。該微粉末は短軸径0.05〜0.07
μm、長軸径0.30〜0.35μmの針状形状を有してい
た。該微粉末を用い、実施例1と同様にして赤外線遮蔽
材を調製した。
【0027】比較例2 pHを最終的に4.5とする以外は実施例1と同様にして
ITO微粉末を得た。該微粉末は粗大粒子を多く含むも
のであつた。該微粉末を用い、実施例1と同様にして赤
外線遮蔽材を調製した。
【0028】比較例3 pHを最終的に9.5とする以外は実施例1と同様にして
ITO微粉末を得た。該微粉末は比較例2と同様粗大粒
子を多く含むものであつた。該微粉末を用い、実施例1
と同様にして赤外線遮蔽材を調製した。
【0029】比較例4 添加時間を20分とする以外は実施例1と同様にしてI
TO微粉末を得た。該微粉末は比較例2と同様粗大粒子
を多く含むものであつた。該微粉末を用い、実施例1と
同様にして赤外線遮蔽材を調製した。
【0030】試験例1 実施例1〜5及び比較例1〜4で調製した各赤外線遮蔽
材をポリエステルシート上に1milのドクターブレード
を用いて塗布し、常温乾燥して塗膜を得た。各塗膜の分
光特性を分光光度計UV−3100PC(島津製作所
製)にて測定した結果を図1に示す。図1においては
実施例1、〜は比較例1〜4の結果を示す。図1か
ら本発明の赤外線遮蔽材により形成された膜は、可視光
域においては80%以上の透過率を維持しつつ、120
0nm以上の赤外線を有効に遮蔽することが明らかであ
る。一方、比較例1は赤外線遮蔽性は優れるが透過率が
低く、比較例2〜3は透過率は同等であるが赤外線遮蔽
性に劣り、比較例4は透過率及び赤外線遮蔽性の両方に
おいて不十分である。
【0031】
【発明の効果】本発明の赤外線遮蔽材は、粗大粒子を含
まない均一な粒度を有するITO微粉末を用いているた
め、これを用いて形成された塗膜は透明性及び赤外線遮
蔽性に優れ、白熱電球やハロゲンランプの管球、あるい
はランプハウジング面に成膜した場合には、それぞれの
光源の強い熱線を遮断したり、あるいは熱線輻射を増大
させ、また、建築関係では、窓ガラス表面に応用した場
合、冬期には室内暖気の放射損失を防いだり、夏期には
太陽光熱線の入射と室内冷気の放出を防いで省エネルギ
ー効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例及び比較例で得られた赤外線遮蔽材よ
り形成された膜の光透過スペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 均 兵庫県神戸市北区道場町生野96番地の1 富士チタン工業株式会社神戸研究所内 (72)発明者 神谷 朝夫 兵庫県神戸市北区道場町生野96番地の1 富士チタン工業株式会社神戸研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 201/00 C09D 5/33

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 錫塩及びインジウム塩の溶液に温度を3
    0℃以下に保持しながらアルカリ水溶液を反応系のpH
    が最終的に5.0〜9.0となるように、0.5〜12時
    間の添加時間で添加して得られた酸化錫及び酸化インジ
    ウムの水和物を不活性ガス雰囲気下あるいは還元性ガス
    雰囲気下加熱処理して得られた錫含有酸化インジウム微
    粉末、塗料バインダー及び溶媒を含有することを特徴と
    する赤外線遮蔽材。
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