JP3122212B2 - アンチスキッドブレーキ制御システムにおけるモジュレータの故障検出装置 - Google Patents

アンチスキッドブレーキ制御システムにおけるモジュレータの故障検出装置

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JP3122212B2
JP3122212B2 JP04002860A JP286092A JP3122212B2 JP 3122212 B2 JP3122212 B2 JP 3122212B2 JP 04002860 A JP04002860 A JP 04002860A JP 286092 A JP286092 A JP 286092A JP 3122212 B2 JP3122212 B2 JP 3122212B2
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昌行 志村
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ボッシュ ブレーキ システム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンチスキッドブレー
キ制御時、電子制御装置からの制御信号によりブレーキ
圧力を制御するモジュレータ等の複数の負荷を備えた車
両のアンチスキッドブレーキ制御システムに関し、特
に、各モジュレータソレノイドが電源にショートする天
絡、各モジュレータソレノイドがグランドにショートす
る地絡およびモジュレータソレノイドどうしの短絡の故
障を検出するアンチスキッドブレーキ制御システムにお
けるモジュレータの故障検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にアンチスキッドブレーキ制御は、
制動時に車輪がロック傾向となったことを検出したと
き、その車輪のブレーキ力を弱めてロック傾向を解消
し、その後再びブレーキ力を大きくすることにより、車
両の操縦を安定させると共に、制動距離ができるだけ短
くなるようにブレーキ制御を行うものである。
【0003】従来、このようなアンチスキッドブレーキ
制御システムにおいては、アンチスキッドブレーキ制御
時に、電子制御装置からの制御信号によりブレーキ圧力
を制御するために、モジュレータが用いられている。そ
の場合、よりきめ細かくかつより正確にアンチスキッド
ブレーキ制御を行うようにするために、アンチスキッド
ブレーキ制御システムは、全輪独立、前輪左右共通後輪
独立等の複数のチャンネルで形成されている場合が多
く、したがってこれに伴いモジュレータもそれらのチャ
ンネルに合わせて複数個配設されている。
【0004】これらのモジュレータにはそれぞれ所定数
の電磁弁が用いられており、アンチスキッドブレーキ制
御時に、電子制御装置からの制御信号によりそれらの電
磁弁をオン・オフすることによりブレーキ圧力を制御す
るようになっている。
【0005】ところで、このようなモジュレータを用い
てアンチスキッドブレーキ制御を行う場合、アンチスキ
ッドブレーキ制御が正確に行われるようにしなければな
らないが、そのためにはモジュレータの電磁弁が必要時
に確実に動作してブレーキ圧力を正確に制御することが
求められる。そこで、従来はモジュレータを診断して、
モジュレータの故障を確実に検出するようにしている。
【0006】電磁弁等の負荷が複数存在する場合のモジ
ュレータの故障検出装置として、例えば図9に示す装置
がある。図9に示すように、この故障検出装置では、例
えば3個の負荷であるモジュレータソレノイド1,2,3
が設けられている。これらのモジュレータソレノイド
1,2,3に対応する各ドライバ4,5,6の各出力側が、
各ドライバ毎にそれぞれインターフェイスI/F7,8,
9を介して電子制御装置のコントローラCPU10の入
力ポート10a,10b,10cに接続されている。
【0007】そして、この故障検出装置においては、ド
ライバ4,5,6の各出力を2値化して、各ドライバ毎に
インターフェイスI/F7,8,9を介してCPU10に
入力し、このCPU10は、各ドライバ4,5,6の出力
の2値化信号に基づいて各モジュレータソレノイド1,
2,3を監視することにより、各モジュレータソレノイ
ド1,2,3の天絡、地絡およびモジュレータソレノイド
どうしの短絡の故障を検出している。
【0008】この故障検出装置による故障検出方法を具
体的に説明すると、例えばモジュレータソレノイド1が
正常である場合には、図10(a)に示すようにドライ
バ4をOFFからONにした後再びOFFにすると、I
/F7の出力すなわちCPU10の入力ポート10aに
入力される電圧は、ドライバ4のOFF状態ではLow
となるとともにドライバ4のON状態ではHighとな
る。CPU10はこのI/F7の出力電圧に基づいてモ
ジュレータソレノイド1が正常であると判断する。
【0009】例えばモジュレータソレノイド1における
ドライバ4の出力側であるA点が天絡している場合に
は、同図(b)に示すようにドライバ4のON・OFF
状態に関係なく、I/F7の出力電圧が常時Highと
なる。CPU10はこのI/F7の出力電圧に基づいて
A点が天絡していると判断し、モジュレータソレノイド
1の故障を検出する。
【0010】また、例えばモジュレータソレノイド1に
おけるA点が地絡している場合には、同図(c)に示す
ようにドライバ4のON・OFF状態に関係なく、I/
F7の出力電圧が常時Lowとなる。CPU10はこの
I/F7の出力電圧に基づいてA点が地絡していると判
断し、モジュレータソレノイド1の故障を検出する。更
に、モジュレータソレノイド1におけるA点と他の例え
ばモジュレータソレノイド2におけるA点とがショート
している場合には、同図(d)に示すようにドライバ4
のOFF状態ではI/F7の出力電圧はLowとなると
ともに、ドライバ4のON状態ではI/F7の出力電圧
はHighとなる。しかし、この場合には、他のドライ
バ5のON状態でもI/F7の出力電圧はHighとな
る。したがって、CPU10はこのI/F7の出力電圧
に基づいて両A点が互いにショートしていると判断し、
モジュレータソレノイド1,2の故障を検出する。他の
モジュレータソレノイド2,3についても同様にCPU
10が順次監視することにより、それらの故障を検出す
るようになっている。
【0011】図11は従来の他のモジュレータの故障検
出装置を示す図である。図11に示すように、このモジ
ュレータの故障検出装置は、各ドライバ4,5,6のそれ
ぞれの出力側が、各ドライバ毎にダイオード11,12,
13を介して一つのI/F14に接続され、更にこのI
/F14がCPU10の一つの入力ポート10dに接続
されている。そして、この故障検出装置においては、前
述と同様に各ドライバ4,5,6の各出力電圧を2値化し
て、順次I/F14を介してCPU10に入力し、この
CPU10が各モジュレータソレノイド1,2,3を順次
監視し、各ドライバ4,5,6の出力電圧の2値化信号に
基づいて各モジュレータソレノイド1,2,3の天絡、短
絡およびモジュレータソレノイドどうしの短絡の故障を
順次検出するようになっている。
【0012】このモジュレータの故障検出装置によれ
ば、前述の故障検出装置と同様にA点での天絡およびA
点での地絡が検出できるようになる。また、CPU10
の入力ポート10dが一つで済むようになる。ただし、
この場合にはどのA点すなわちどのモジュレータソレノ
イドが天絡しているかを検出することはできなく、各モ
ジュレータソレノイドのうち、少なくとも一つが天絡し
ていることのみが検出できる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来の各故障検出装置では、次のような問題がある。図
9に示すモジュレータの故障検出装置においては、各モ
ジュレータソレノイド1,2,3毎にCPU10の入力ポ
ート10a,10b,10cを配設しているので、入力ポート数と
I/F回路が多くなってしまい、経済的でない。特にチ
ャンネル数の多い商用車等の場合、例えば6チャンネル
システムでは、12個のI/Fと12個の入力ポートと
が必要になってしまい、現実的でない。また、図11に
示すモジュレータの故障検出装置においては、モジュレ
ータソレノイドどうしが短絡する故障については検出す
ることができない。
【0014】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであって、その目的は入力ポート数をほとんど増加
することなく、各モジュレータソレノイド毎の天絡また
は地絡の故障を検出することができるとともに、モジュ
レータソレノイドどうしの短絡をも検出することのでき
るアンチスキッドブレーキ制御システムにおけるモジュ
レータの故障検出装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、電子制御装置からの制御信号
に基づいて複数のモジュレータがそれらのモジュレータ
に対応するブレーキ圧力を制御することにより、アンチ
スキッドブレーキ制御を行うアンチスキッドブレーキ制
御システムにおいて、入力側が電源に接続された前記複
数のモジュレータに対応して配設されたドライバと、そ
れらのドライバの出力側にそれぞれ一端側が接続される
とともに他端側が互いに接続された前記モジュレータと
同数の抵抗と、入力側に前記抵抗の他端側が接続された
第1のインターフェイスと、前記第1のインターフェイ
スの出力のアナログ値が第1入力ポートを介して入力さ
れるとともにそのアナログ値をデジタル値に変換するA
/Dコンバータと、前記電子制御装置に設けられ、前記
第1のインターフェイスの出力の前記アナログ値が予め
定められている設定値の範囲内にあるか否かを演算しそ
の演算結果に基づいて前記モジュレータが正常であるか
故障であるかを判断する判断手段とを備えていることを
特徴としている。
【0016】また、請求項2の発明は、前記抵抗のそれ
ぞれの抵抗値が互いに異なるように設定されていること
を特徴としている。更に請求項4の発明は、入力側に前
記電源が接続された第2のインターフェイスと、前記A
/Dコンバータに設けられ、前記第2のインターフェイ
スの出力側が接続される第2入力ポートと、前記電子制
御装置に設けられ、前記第2入力ポートから入力された
前記第2のインターフェイスの出力に基づいて前記電源
電圧が変動したときその電圧の変動に対応して前記設定
値を調整する設定値調整手段とを備えていることを特徴
としている。
【0017】
【作用】このような構成をした請求項1の発明によるア
ンチスキッドブレーキ制御システムにおけるモジュレー
タの故障検出装置においては、各モジュレータソレノイ
ドの正常状態あるいは天絡、地絡またはモジュレータソ
レノイドどうしの短絡の故障状態に対応して、各ドライ
バのON時またはOFF時に、第1のインターフェイス
を介して電子制御装置におけるA/Dコンバータの第1
入力ポートに出力電圧が入力されるとともに、A/Dコ
ンバータにより、第1のインターフェイスから出力され
る電圧のアナログ値がデジタル値に変換される。その場
合、各モジュレータソレノイドの正常状態あるいは故障
状態に対応して各抵抗の配列が異なる回路が形成される
ので、このアナログ値の大きさは、各モジュレータソレ
ノイドの正常状態と故障状態とで異なるばかりでなく、
モジュレータソレノイドの天絡、地絡およびモジュレー
タソレノイドどうしの短絡の故障の内容によっても異な
る。
【0018】したがって、電子制御装置は、その判断手
段によりこのアナログ値が予め定められている設定値の
範囲内にあるか否かを演算しその演算結果に基づいてモ
ジュレータが正常であるかまたは故障であるかを判断す
ることができるとともに、更には故障の内容、すなわち
モジュレータソレノイドが天絡、地絡およびモジュレー
タソレノイドどうしの短絡のいずれの故障であるかを判
断することができる。
【0019】また請求項2の発明では、各ドライバの出
力側に接続される抵抗の大きさが異なるので、モジュレ
ータの天絡、地絡およびモジュレータどうしの短絡のい
ずれの故障であるかを判断できるばかりでなく、どのモ
ジュレータが天絡または地絡しているか、あるいはどの
モジュレータとどのモジュレータが互いに短絡している
かを判断することができる。
【0020】更に請求項4の発明では、設定値調整手段
により、電源電圧が変動したときその電圧の変動に対応
して第1のインターフェイスのアナログ値を比較するた
めの設定値を調整することができるようになる。したが
って、電源電圧が変動することにより第1のインターフ
ェイスのアナログ値が変動しても、判断手段はより正確
にモジュレータの正常または故障を判断することができ
るようになる。
【0021】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明に係るアンチスキッドブレーキ制御シ
ステムにおけるモジュレータの故障検出装置の一実施例
を示す図である。なお、前述の従来のモジュレータの故
障検出装置と同じ構成要素には同じ符号を付すことによ
り、その説明は省略する。
【0022】図1に示すように、本実施例では、図11
に示す従来のモジュレータの故障検出装置におけるダイ
オード11,12,13の代わりに互いに異なる大きさの
抵抗RA15,RB16,RC17が配設されている。そし
て、これらの抵抗RA15,RB16,RC17の下流側の
B点がI/F14を介してCPU10内に配設されたA
/Dコンバータ18の入力ポート18aに接続されてい
る。また電源を、もう一つのI/F19を介してA/D
コンバータ18の他の入力ポート18bに接続してい
る。したがって、本実施例のモジュレータの故障検出装
置では、A/Dコンバータ18により、I/F14,1
9のアナログ出力電圧値がデジタル値に変換され、CP
U10はI/F14,19の出力を電圧値でチェックす
るようになる。また、本実施例の場合、入力ポート数は
二つ設けられることになる。
【0023】A/Dコンバータ18にはCPU10内の
判断手段20が接続されている。この判断手段20は、
I/F14の出力のアナログ値が予め定められている設
定値の範囲内にあるか否かを演算し、その演算結果に基
づいてモジュレータが正常であるか故障であるかを判断
するようになっている。更に、この判断手段20には表
示手段21が接続されていて、この表示手段21により
判断手段20の判断結果、すなわちモジュレータの正常
または故障が表示されるようになっている。
【0024】また、CPU10の出力ポート23からは
各ドライバへの駆動指示信号線が接続されており、サイ
クリックに一定期間毎に駆動指示信号を出力して異常監
視を可能としている。
【0025】ところで、電源電圧はエンジン始動時にお
けるセルモータの駆動時やランプ点灯時等により変化す
る。例えば電源電圧の定格値が24Voltであるとする
と、電源電圧は約18〜36Volt位変化するようにな
る。この電源電圧の変化にともない、B点の電圧、すな
わちI/F14の出力電圧値も変化してしまう。このた
め、単純にI/F14の出力電圧値を検出し、その電圧
値でモジュレータの正常または故障を判断したのでは、
誤判断をしてしまうおそれがある。
【0026】そこで、CPU10内には設定値調整手段
22がA/Dコンバータ18および判断手段20に接続
されて、設けられている。この設定値調整手段22は、
電源電圧が変化したときはその電圧変化量に応じて設定
値を調整する。したがって、判断手段20は、電源電圧
が変化した場合には調整された設定値に基づいてI/F
14の出力電圧値を比較判断し、より正確な判断を行う
ことができるようになっている。
【0027】このように構成された本実施例のアンチス
キッドブレーキ制御システムにおけるモジュレータの故
障検出装置においては、正常時には、例えばドライバ4
をONとしたとき、通常モジュレータソレノイドの抵抗
値は100Ω以下であり、RA15〜RC17等の抵抗
値を10kΩ以上とすると、各モジュレータソレノイド
1,2,3の抵抗が各抵抗RA15,RB16,RC17に比
しきわめて小さくてほぼ0とみなせるので、図2に示す
ように抵抗RBと抵抗RCとの並列回路に抵抗RAを直列
に接続した回路が形成されることになる。
【0028】したがって、ドライバ4のON時にはB点
に出力電圧が発生し、このB点の電圧は、ドライバ4の
ONによりほぼ電源電圧24Volt(実際にはドライバ4
の内部抵抗により若干電圧が降下するので、これより若
干小さい値となる)となっているA点での電圧より、抵
抗RAを電流が流れることによる電圧降下の分だけ低い
値となる。
【0029】CPU10の判断手段20は、このB点の
電圧をA/Dコンバータ18を介してアナログ的に把握
する。そして、判断手段20は、I/F19およびA/
Dコンバータ18介して入力される電源電圧24Voltを
考慮して、B点の電圧のアナログ値が抵抗RAを電流が
流れることによる電圧降下に見合う予め設定された設定
値の範囲内にあることを検出したときは、モジュレータ
ソレノイド1が正常であると判断する。
【0030】更に他のモジュレータソレノイド2,3に
ついても順次監視することにより、判断手段20は同様
の方法で正常であることを判断する。そして、この判断
手段20の判断結果が表示手段21に表示される。
【0031】また、モジュレータソレノイド1における
A点が天絡しているとすると、ドライバ4がOFF状態
でも、図3に示すようにA点が電源電圧24Voltとなっ
た、抵抗RBと抵抗RCとの並列回路に抵抗RAを直列に
接続した回路が形成される。したがって、B点に出力電
圧が発生し、その場合B点での出力電圧は、電源電圧2
4Voltより、抵抗RAを電流が流れることによる電圧降
下の分だけ低い値となっている。
【0032】そこで、判断手段20は、ドライバ4のO
FF状態でB点に出力電圧があり、その電圧のアナログ
値が抵抗RAを電流が流れることによる電圧降下に見合
った設定値の範囲内にあることを検出したときは、モジ
ュレータソレノイド1のA点が天絡していると判断す
る。他のモジュレータソレノイド2,3についても順次
監視し、これらのモジュレータソレノイド2,3おける
A点が天絡している場合にも、判断手段20は、同様の
方法でそれらのA点の天絡を検出する。そして、前述と
同様に判断結果が表示手段21に表示される。
【0033】そして、各ドライバ4,5,6がOFF状態
にあってもB点に出力電圧が発生している場合、そのB
点の出力電圧は、各抵抗RA,RB,RCの大きさが異なる
ことから、各モジュレータソレノイド1,2,3毎に大き
さが異なる。したがって、判断手段20は、B点での出
力電圧のアナログ値の大きさに応じて、どのモジュレー
タソレノイド1,2,3におけるA点が天絡しているかを
判断することができ、表示手段21はその判断結果を表
示する。
【0034】更に、各モジュレータソレノイド1,2,3
における各A点のうち、2箇所、例えばモジュレータソ
レノイド1,2における各A点がともに天絡している場
合には、図4に示すように二つのドライバ4,5がとも
にOFFであっても、A点が電源電圧24Voltとなっ
た、抵抗RAと抵抗RBとの並列回路に抵抗RCを直列に
接続した回路が形成される。
【0035】したがって、B点に出力電圧が発生し、そ
の場合B点の出力電圧は、電源電圧24Voltより、抵抗
Aと抵抗RBとの並列回路の合成抵抗による電圧降下の
分だけ低い値となる。そこで、判断手段20は、ドライ
バ4のOFF状態でB点に出力電圧があり、その電圧の
アナログ値がRAとRBとの合成抵抗による電圧降下に見
合った設定値の範囲内にあることを検出したときは、モ
ジュレータソレノイド1および2のA点が天絡している
と判断する。
【0036】他の二つの組合せのモジュレータソレノイ
ドがともに天絡している場合にも、同様の方法でそれら
のA点での天絡が検出できる。その場合、判断手段20
は、各ドライバがともにOFF状態にあってもB点に出
力電圧が発生していると、前述と同様にB点での出力電
圧のアナログ値の大きさに応じて、3つのモジュレータ
ソレノイド1,2,3のうち、どのモジュレータソレノイ
ドとどのモジュレータソレノイドとにおけるA点が天絡
しているかを判断することができる。
【0037】更に、3つのモジュレータソレノイド1,
2,3における各A点がともに天絡している場合には、
図5に示すようにA点が電源電圧24Voltとなった、抵
抗RAと抵抗RBと抵抗RCとの並列回路が形成される。
したがって、B点の出力電圧は、電源電圧24Voltよ
り、抵抗RAと抵抗RBと抵抗RCとの並列回路の合成抵
抗による電圧降下の分だけ低い値となる。
【0038】そこで、判断手段20は、ドライバ4,5,
6がともにOFF状態でB点に出力電圧があり、その電
圧のアナログ値がRAとRBと抵抗RCとの合成抵抗によ
る電圧降下に見合った設定値の範囲内にあることを検出
したときは、モジュレータソレノイド1,2,3の各A点
がすべて天絡していると判断する。
【0039】なお、本実施例では各抵抗RA,RB,RC
互いに異なるものとしているが、各抵抗RA,RB,RC
すべて等しく設定することもできる。しかしその場合に
は、CPU10に入力されるB点での電圧値が天絡して
いるA点に関係なく等しくなるので、どのA点が天絡し
ているのかを判断手段20は判断することができない。
しかし、この場合には抵抗の誤組付けのおそれがないの
で、モジュレータの故障検出装置を簡単にかつ安価に製
造することができる。
【0040】またモジュレータソレノイドどうしが短絡
している場合には、CPU10の判断手段20は次のよ
うに判断する。例えば、モジュレータソレノイド1とモ
ジュレータソレノイド2とにおけるA点どうしが短絡し
ている場合、図6に示すようにドライバ4又は5の少な
くともいずれか一方がONであると、A点が電源電圧2
4Voltとなった、抵抗RAと抵抗RBとの並列回路に抵抗
Cを直列に接続した回路が形成される。
【0041】したがって、B点に出力電圧が発生し、そ
の場合B点での出力電圧は、電源電圧24Voltより、抵
抗RAと抵抗RBとの並列回路の合成抵抗による電圧降下
の分だけ低い値となる。そこで、判断手段20は、ドラ
イバ4又は5の少なくともいずれか一方がON状態でB
点に出力電圧があり、その電圧のアナログ値がRAとRB
との合成抵抗による電圧降下に見合った設定値の範囲内
にあることを検出したときは、モジュレータソレノイド
1,2のA点どうしが短絡していると判断する。 他の
二つの組合せのモジュレータソレノイドどうしがともに
短絡している場合にも、同様の方法でそれらモジュレー
タソレノイドどうしのA点での短絡が検出できる。その
場合、判断手段20は、その短絡しているモジュレータ
ソレノイドに対応するドライバの少なくともいずれか一
方がON状態でB点に出力電圧が発生していると、B点
での出力電圧のアナログ値の大きさに応じて、3つのモ
ジュレータソレノイド1,2,3のうち、どのモジュレー
タソレノイドとどのモジュレータソレノイドとにおける
A点どうしが短絡しているかを判断することができる。
【0042】更に、3つのモジュレータソレノイド1,
2,3における各A点がともに短絡している場合には、
図7に示すようにドライバ4,5,6のうち少なくとも一
つがON時にすべてのA点が電源電圧24Voltとなっ
た、抵抗RAと抵抗RBと抵抗RCとの並列回路なり、B
点はほとんど電源電圧24Voltとなる。そこで、判断手
段20は、すべてのドライバ4,5,6のうち少なくとも
一つがON時にB点に出力電圧があり、その電圧のアナ
ログ値がほぼ電源電圧24Voltであることを検出したと
きは、すべてのモジュレータソレノイド1,2,3のA点
どうしが短絡していると判断する。
【0043】次に、例えばモジュレータソレノイド1の
A点が地絡している場合には、ドライバ4がONして
も、図8に示すようにA点での電圧が0Voltであり、そ
の結果B点での出力電圧は0Voltとなる。そこで、判断
手段20は、ドライバ4のON状態でもB点の出力電圧
が0Voltであることを検出したときは、モジュレータソ
レノイド1のA点が地絡していると判断する。
【0044】他のモジュレータソレノイド2,3のいず
れかにおけるA点が地絡している場合にも、同様の方法
でそれらのA点での地絡が検出できる。すなわち、CP
U1Oは、ドライバがON時にそのドライバに対応する
B点の出力電圧が0Voltであることを検出したときは、
ON状態のドライバに対応するモジュレータソレノイド
のA点が地絡していると判断する。
【0045】各モジュレータソレノイド1,2,3におけ
る各A点のうち、少なくとも2箇所以上のA点がともに
地絡している場合にも、同様にドライバ4,5,6の一つ
がON時に図8に示すようにA点での電圧が0Voltであ
り、その結果B点での出力電圧は0Voltとなる。そこ
で、判断手段20は、ドライバのON状態でもB点の出
力電圧が0Voltであることを検出したときは、そのON
状態のドライバに対応するモジュレータソレノイドのA
点が地絡していると判断する。
【0046】なお、前述の実施例では、モジュレータソ
レノイドが3個配設されている場合について説明してい
るが、本発明はこれに限定されるものではなく、モジュ
レータソレノイドが複数個設けられているシステムであ
れば、どのようなアンチスキッドブレーキ制御システム
にも適用することができる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るアンチスキッドブレーキ制御システムにおけるモ
ジュレータの故障検出装置によれば、各モジュレータソ
レノイドの正常状態あるいは故障状態に対応して各抵抗
の配列が異なる回路が形成されるので、モジュレータが
正常であるかまたは故障であるかを判断することができ
るとともに、更には故障の内容、すなわちモジュレータ
ソレノイドが天絡、地絡およびモジュレータソレノイド
どうしの短絡のいずれの故障であるかを判断することが
できる。しかも、入力ポート数が一つで済むので、入力
ポート数の増加を回避できる。
【0048】また請求項2の発明によれば、各ドライバ
の出力側に接続される抵抗の大きさが異なるので、モジ
ュレータソレノイドの天絡、地絡およびモジュレータソ
レノイドどうしの短絡のいずれの故障であるかを判断で
きるばかりでなく、どのモジュレータソレノイドが天絡
または地絡しているか、あるいはどのモジュレータソレ
ノイドとどのモジュレータソレノイドが互いに短絡して
いるを判断することができる。
【0049】更に請求項3の発明によれば、各ドライバ
の出力側に接続される抵抗の大きさが等しいので、抵抗
の誤組付けのおそれがないので、モジュレータの故障検
出装置を簡単にかつ安価に製造することができる。更に
請求項4の発明によれば、電源電圧が変動しても設定値
が調整されるので、モジュレータの正常または故障をよ
り一層正確に判断することができるようになる。この場
合、入力ポート数が一つ増加するだけであるので、実用
性を損なうことなく、誤判断を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るアンチスキッドブレーキ制御シ
ステムにおけるモジュレータの故障検出装置の一実施例
を示す図である。
【図2】 この実施例における正常時の抵抗の配列状態
を示す図である。
【図3】 この実施例におけるモジュレータソレノイド
の天絡時の抵抗の配列状態を示す図である。
【図4】 この実施例における2個のモジュレータソレ
ノイドの天絡時の抵抗の配列状態を示す図である。
【図5】 この実施例における3個のモジュレータソレ
ノイドの天絡時の抵抗の配列状態を示す図である。
【図6】 この実施例における2個のモジュレータソレ
ノイドどうしの短絡時の抵抗の配列状態を示す図であ
る。
【図7】 この実施例における3個のモジュレータソレ
ノイドどうしの短絡時の抵抗の配列状態を示す図であ
る。
【図8】 この実施例におけるモジュレータソレノイド
の地絡時の抵抗の配列状態を示す図である。
【図9】 従来のアンチスキッドブレーキ制御システム
におけるモジュレータの故障検出装置を示す図である。
【図10】 この従来のアンチスキッドブレーキ制御シ
ステムにおけるモジュレータの故障検出装置の作動を説
明する図である。
【図11】 従来の他のアンチスキッドブレーキ制御シ
ステムにおけるモジュレータの故障検出装置を示す図で
ある。
【符号の説明】
1,2,3…負荷(モジュレータソレノイド)、4,5,6
…ドライバ、7,8,9,14,19…インターフェイス
(I/F)、10…コントローラ(CPU)、11,1
2,13…ダイオード、15,16,17…抵抗RA,RB,
C、18…A/Dコンバータ、10a,10b,10c,
18a,18b…入力ポート、20…判断手段、21…
表示手段、22…設定値調整手段、23…駆動指示出力
用ポート

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子制御装置からの制御信号に基づいて
    複数のモジュレータがそれらのモジュレータに対応する
    車輪のブレーキ圧力を制御することにより、アンチスキ
    ッドブレーキ制御を行うアンチスキッドブレーキ制御シ
    ステムにおいて、 入力側が電源に接続された前記複数のモジュレータに対
    応して配設されたドライバと、それらのドライバの出力
    側にそれぞれ一端側が接続されるとともに他端側が互い
    に接続された前記モジュレータと同数の抵抗と、入力側
    に前記抵抗の他端側が接続された第1のインターフェイ
    スと、前記第1のインターフェイスの出力のアナログ値
    が第1入力ポートを介して入力されるとともにそのアナ
    ログ値をデジタル値に変換するA/Dコンバータと、前
    記電子制御装置に設けられ、前記第1のインターフェイ
    スの出力の前記アナログ値が予め定められている設定値
    の範囲内にあるか否かを演算しその演算結果に基づいて
    前記モジュレータが正常であるか故障であるかを判断す
    る判断手段とを備えていることを特徴とするアンチスキ
    ッドブレーキ制御システムにおけるモジュレータの故障
    検出装置。
  2. 【請求項2】 前記抵抗のそれぞれの抵抗値が互いに異
    なるように設定されていることを特徴とする請求項1記
    載のアンチスキッドブレーキ制御システムにおけるモジ
    ュレータの故障検出装置。
  3. 【請求項3】 前記抵抗のそれぞれの抵抗値が互いに等
    しく設定されていることを特徴とする請求項1記載のア
    ンチスキッドブレーキ制御システムにおけるモジュレー
    タの故障検出装置。
  4. 【請求項4】 入力側に前記電源が接続された第2のイ
    ンターフェイスと、前記A/Dコンバータに設けられ、
    前記第2のインターフェイスの出力側が接続される第2
    入力ポートと、前記電子制御装置に設けられ、前記第2
    入力ポートから入力された前記第2のインターフェイス
    の出力に基づいて前記電源電圧が変動したときその電圧
    の変動に対応して前記設定値を調整する設定値調整手段
    とを備えていることを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれか1記載のアンチスキッドブレーキ制御システムに
    おけるモジュレータの故障検出装置。
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