JP3122122B2 - 液体ポリマー組成物及びその製造方法 - Google Patents

液体ポリマー組成物及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、液体ポリマー及びポリオール組成物、これ
らから製造される固体の架橋されたポリマー組成物、及
びフィルム及び表面コーティングのコーティングの性質
を改良するための方法に関する。本発明は、さらにフェ
ノール官能基で末端がキャップされたポリマー及びポリ
オールの製造に関する。
コーティング配合物は、通常多くの成分を含む。第一
の成分は樹脂であり、これは天然又は合成でありうる。
樹脂は、ポリマーコーティング結合剤として作用する
か、又はコーティング配合物のためのポリマーコーティ
ングビヒクルとして作用する。さらに、大部分のコーテ
ィングは、溶媒を必要とし、そしてコーティングはさら
に広範囲の種類の添加剤を含みうる。さらに、多くのコ
ーティングは架橋剤を含み、これは、コーティングビヒ
クルを基材に塗布した後、硬化段階で樹脂と化学的に反
応して架橋ネットワークを含むフィルムを製造する。架
橋ネットワークは、良好なフィルムの性質を得るために
必要である。硬化段階は、周囲条件(“自然乾燥システ
ム”)で、又は上昇させた温度(“焼き付けシステ
ム”)で行いうる。いずれの場合も、溶媒は硬化段階の
間に蒸発し、コーティングフィルムが得られる。コーテ
ィングフィルムには、硬度、柔軟性、耐候性、化学品抵
抗性、溶媒抵抗性、耐腐食性、種々の基材への接着性、
耐衝撃性等を含む多くの性質が重要である。性質は、樹
脂の型、分子量、モノマーの組成、及びガラス転移温度
(Tg)、並びに架橋剤の型及び量、硬化条件、硬化触
媒、並びに添加剤を含む多くの要因に依存する。これら
のパラメーターの変更は、多くの種々の用途の要求に適
合するように広範囲にわたって異なるフィルムの性質を
得るために用いられうる。しかしながら、所望の性質の
全てを同時に最適なものとするのは常に可能であるとは
限らない。
例えば、硬度と耐衝撃性は、コーティングの二つの望
ましい性質であるが、通常、硬度が高いとTgが高いフィ
ルムとなるため、幾分背反する性質である。逆に、高い
耐衝撃性を有する場合は、Tgが低くなる。このため、高
い硬度と高い耐衝撃性の間の兼ね合いの考慮が必要とな
る。これらの性質の一方を最適なものとすると、他方が
損なわれるということがしばしば起こりうる。
1988年3月28日に提出され、1988年10月19日に公開さ
れた、Jones等のヨーロッパ特許出願第0287233号におい
て、液晶(L.C.)ポリマーを用いることにより、コーテ
ィングに高い硬度及び高い耐衝撃性の両方を同時に得る
方法が示唆されている。L.C.ポリマーは、ポリマーに液
晶性を付与するメソゲニック(mesogenic)基を含むこ
とを特徴とする。mesogenic基は、少なくとも二つ、し
ばしばそれ以上の硬質部位、パラ位に共有結合又は他の
硬質又は半硬質化学結合により結合した芳香環の硬質配
列を含む化学構造である。メソゲニック基に加えて、ポ
リマーは、共有結合によりメソゲンに結合した慣用のポ
リマー単位を含む。
Jonesは、焼き付けにより硬化して高い硬度及び高い
耐衝撃性の両方を有するフィルムを製造するコーティン
グビヒクルを製造するために、これらのL.C.ポリマーを
適当な架橋樹脂、例えばアミノプラスト樹脂と配合して
いる。向上した性質は、種々のポリマー鎖のL.C.相互作
用に起因する。しばしば使用されるメソゲンは、2分子
又はそれ以上のp−ヒドロキシ安息香酸(PHBA)の内部
エステルからなる。このメソゲンは、ポリオールのOH基
とメソゲンの残りのカルボキシル基とのエステル化によ
り、高分子量ポリオールに結合する。
L.C.ポリマーは、良好な性質を有するが、いくつかの
欠点も有する。先ず、メソゲン基を合成又はポリマーに
導入するのは通常高価であることである。例えば、複数
のPHBA末端基のために、大量のPHBAが必要となり、この
ため樹脂の価格が著しく上昇する。第二に、合成が複雑
である。一つの方法においては、合成は高価で毒性のジ
シクロヘキシカルボジイミドの使用に基づき、このため
この方法は商業的見地からも実用的でない。別の方法
は、PHBAの230℃におけるp−トルエンスルホン酸(p
−TSA)の存在下でのポリエステルジオールによる直接
のエステル化に基づく。Jonesは、優れたL.C.フェノー
ル性オリゴエステルを製造するために、酸触媒を使用
し、温度を調節することが重要であると示唆している。
しかしながら、Jonesの技術によって製造されるポリマ
ーは、着色性に乏しく、ジカルボキシル化によるPHBAの
損失が許容しえないほど高く、そして、無水物形成によ
るポリマーからのフタル酸の損失がかなり大きい。商業
的に魅力あるものであるためには、上記の付随する問題
なしに、JonesのL.C.ポリマーのような向上した性質を
提供することが非常に望ましい。
硬化特性又は製造されるコーティングの性質を向上す
るために、有効なフェノール官能性をポリマーコーティ
ングビヒクルに導入する努力がなされてきた。しかしな
がら、従来技術により製造されたコーティングは、通
常、製造における欠点又は困難性を有する。
米国特許第4,446,302号、再登録された特許第32,136
号および米国特許第4,416,965号は、全てSandhu等によ
るものであり、ジオール及び二酸から誘導される反復単
位、並びにp−ヒドロキシ安息香酸から誘導される反復
単位を有するポリエステルを開示している。これらのポ
リエステルはエレクトログラフィック現像液組成物に使
用される。Sandhu等に開示されたポリマーはいくつかの
欠点を有する。PHBAから誘導される反復単位は2個もし
くはそれ以上のPHBA単位のブロックである。また、該ポ
リマーは、約0.3〜0.7の高い内部粘度により明らかなよ
うに高い分子量を有する(MW50,000〜200,000)。最後
に、ポリマーはp−アセトキシ安息香酸から製造される
ので、カルボキシ末端である。
Heinrichの米国特許第2,979,473号は、ポリ酸、ポリ
オール及び改質剤から製造され、約50〜100モル%の2,4
−ジメチル安息香酸を含む30〜70モル%のモノカルボキ
シ芳香族酸を含むアルキドに関する。
Heinrichの米国特許第2,993,873号は、ヒドロキシ安
息香酸との反応により改質され、周囲条件で硬化する
か、又は焼き付けにより硬化するアルキド樹脂に関す
る。いずれの場合も架橋剤は添加しない。むしろ、アル
キド樹脂の不飽和部位により硬化が進行し、それにより
製造されたコーティングは、架橋剤の混合により達成さ
れる利点は有しない。
Shalabyによる米国特許第4,543,952号は、PHBA、酸無
水物及びジオールの重縮合により形成されるコポリマー
を開示している。しかしながら、Sandhu et al及びHein
richの特許のように、製造されたポリマーはPHBA末端キ
ャップされておらず、むしろランダム構造を有する。
Taftによる米国特許第3,836,491号及びBlegenによる
米国特許第4,343,839号、米国特許第4,374,181号、米国
特許第4,365,039号及び米国特許第4,374,167号には、第
三アミンにより室温で硬化されうるフェノール末端ポリ
エステル成分及びポリイソシアネート硬化剤を含む組成
物が開示されている。これらの系は室温で不安定であ
り、適用直前に混合される2つの分離した包装で貯蔵し
なければならない。Taftは、カルボキシフェノールと反
応して、次の反応のための広範な種類のキャップされた
ヒドロキシ含有ポリマーを提供しうる多数のキャップさ
れていないプレポリマー成分を開示している。
しかしながら、Taft及びBlegenは、ポリマーとポリイ
ソシアネートの第三アミン(塩基性触媒)の存在下での
混合及び続いての反応により、室温で急速に(数分内
で)硬化する組成物が得られる2つの包装のポリウレタ
ンシステムに言及する。この方法により製造されるコー
ティングは、コーティングを焼き付けて硬化することに
より達成される改良された性質を示さない。さらに、ヒ
ドロキシ安息香酸の直接のエステル化を避けるため、Ta
ftはヒドロキシ安息香酸のメチルエステルの困難なトラ
ンスエステル化に頼っている。従って、許容されうる転
化を提供するために、著しく過剰(約2倍)のメチルサ
リチレート、即ちヒドロキシ安息香酸のメチルエステル
を使用しなければならず、これにより過剰のメチルサリ
チレートを除去するために0.05mmHgで350゜Fに加熱する
ことによる真空ストリッピング操作がさらに必要とな
る。さらに、約25%のメチルサリチレートは除去され得
ない。従って、これにより、Taftに開示された生成物及
び方法は商業的に望ましくなく、競争力がないものとな
っている。
Lindenの米国特許第4,331,782号は、“フェノール官
能性ポリエステルポリマー”を開示している。該特許に
よると、ヒドロキシ安息香酸は最初の工程でCardura E
(ネオペンタデカン酸のグリシジルエステル)のような
エポキシ化合物と予め反応させて、下記のように付加物
を製造する。
この段階は、PHBAのカルボキシル基を保護し、脱カル
ボキシル化を妨げ、そして、他の成分との次の反応を容
易にするために、さらに反応性のヒドロキシ部位を付加
物の上に形成する。第二の段階においては、付加物をネ
オペンチルグリコール、アジピン酸及びイソフタル酸と
反応させてフェノール官能性ポリエステルを製造する。
Lindenは、ポリエステルの合成のためのヒドロキシ安
息香酸とポリオールとの直接の反応が、ヒドロキシ安息
香酸の劣化が優勢するので実用的でないことを示唆す
る。この特許は、さらに達成される利点が、フェノール
官能性ポリマーを、ヒドロキシ安息香酸を脱炭酸しやす
い条件の曝すことなく合成する能力を含むことを開示し
ている。
Lindenはさらに、製造されるコーティング組成物のポ
ットライフを増加するために反応性脂肪族水酸基を実質
的に含まないポリエステルポリマーを製造する方法を開
示している。しかしながら、反応性の脂肪族水酸基は場
合によっては望ましく、必須でさえある。
Thankachan等の米国特許第4,267,239号及び第4,298,6
58号には、PHBAとの反応により改質された遊離の水酸基
を含むアルキド樹脂を開示している。改質されたアルキ
ドは、アミン蒸気の存在下で室温でジ−又はポリイソシ
アネートを用いる蒸気硬化方法により硬化される。これ
らも、別々に貯蔵しなければならない2パッケージシス
テムである。この方法により製造されるコーティング
は、アミノ架橋剤が配合されず、高めた温度で焼き付け
られるので、性質に限界がある。
日本国特許第52−73929号、52−81342号及び53−4233
8号は、フェノール性水酸基を有し、40℃〜150℃の軟化
温度を有するアミノ樹脂及びポリエステル樹脂を含む粉
末コーティング組成物に関する。日本国特許第52−8134
1号及び53−42341号は似ているが、アミノ架橋樹脂によ
り要求される架橋の量を減少し、そして必要とされるア
ミノ樹脂の量を減少するために、ポリエステル構造に二
重結合を導入し、架橋の第二のモード(酸化性)を可能
にする。しかしながら、これらの特許は全て、樹脂系が
適用条件で固体であることを要求する粉末コーティング
に関する。従って、それらは高い軟化温度を有しなけれ
ばならず、即ちポリエステル樹脂のガラス転移温度が高
くなければならない。さらに、粉末コーティングは特殊
な塗布技術を必要とし、広い用途では使用されない。さ
らに一般的な技術のためには液体系であることが必要と
される。
本発明は、向上された性質を有する改良されたコーテ
ィングのための液体ポリマー及び液体ポリオール組成物
に関する。これらのコーティングは、高い硬度及び高い
耐衝撃性、良好な耐候性、良好な腐食抵抗性及び加水分
解安定性、溶媒抵抗性、接着性、低い接着性及び低い不
純物レベルを同時に提供する。これらの性質は、L.C.ポ
リマー又はメソゲニック基の導入なしに得られ、従っ
て、L.C.ポリマーの多くの欠点を避けることができる。
例えば、本発明は高価なメソゲニック基なしにポリマー
を提供し、経費が節減される。第二に、本発明は改良さ
れた、安価で、より容易な合成方法であって、実質的に
改良されたポリマーの着色が得られる方法を提供する。
これは、重要なマーケティング要因である淡色及び白色
のコーティングの製造を可能にするので、商業的観点か
ら重要である。さらに、改良された合成方法によると、
L.C.ポリエステルベースのポリマーの別の欠点、即ちフ
タル酸無水物が大量に形成されるポリマーのポリエステ
ル部の分解が避けられる。このフタル酸無水物はL.C.ポ
リマー混合物に残っており、そしてコーティングの塗布
及び硬化における有害な作用を有しうる容易に揮発する
材料を提供する。
さらに、個々のパッケージを別々に貯蔵し、二つのパ
ッケージを塗布直前に予備混合する慣用の2パッケージ
ポリウレタンコーティングシステムとは異なり、本発明
の液体ポリマー又はポリオール組成物は完全に混合され
た殆ど無限の貯蔵期間を示し、その後硬化することによ
り優れた性質を有する架橋されたポリマーを製造しうる
均一な混合物として塗布されうる。
本発明はさらに、ヒドロキシ安息香酸出発物質の脱炭
酸が大量に起こることを避けうる、ヒドロキシ安息香酸
キャップポリマー又はポリオールの製造方法にも関す
る。
これらの及び他の目的は、本発明のポリマーの硬化に
より製造される固体の、架橋されたポリマー組成物に加
えて、非液晶のエステルフェノールキャップポリマー及
びアミノ架橋剤を含む液体ポリマー組成物を提供するこ
とにより達成される。非液晶エステルフェノールキャッ
プ多価アルコール及びアミノ架橋剤を含む液体ポリオー
ル組成物も提供される。慣用のフィルム及び液体フィル
ム形成又はコーティング配合物を硬化することにより製
造される通常のフィルム又は表面コーティングの性質
を、硬化前のフィルム形成又はコーティング配合物にお
いて、エステルフェノールキャップポリマー又はエステ
ルフェノールキャップ多価アルコールで、各々慣用の脂
肪族ヒドロキシ−又はエポキシ−官能性ポリマー又は多
価アルコールの全部又は一部を置き換えることにより改
良する方法が提供される。
ヒドロキシ安息香酸キャップポリマー又は多価アルコ
ールは、脂肪族ヒドロキシ官能性ポリマー又は多価アル
コールをヒドロキシ安息香酸と200℃以下の反応温度で
直接エステル化することにより製造される。別の実施態
様において、ヒドロキシ安息香酸キャップポリマーは、
1モル過剰の脂肪族ヒドロキシ官能性ポリマー又は多価
アルコールをヒドロキシ安息香酸と200℃以下の反応温
度で反応させ、部分的にポリマー又は多価アルコールを
エステル化することにより製造される。その後、反応混
合物を200℃以下で多塩基酸又は酸誘導体と、カルボキ
シ基のエステルへの転化が所望のレベルまで達成される
まで反応させる。
本発明の別の実施態様は、全ての反応体(多価アルコ
ール、多塩基酸、ヒドロキシ安息香酸)を同時に入れ
て、200℃以下の温度で、カルボキシ基からエステル基
への必要な転化が達成されるまで反応混合物のエステル
化を行うことにより行われる。
本発明のさらに別の観点においては、改良された液体
ポリマー及びポリオール組成物を、溶媒、触媒及び添加
剤の添加によりコーティング配合物とする。
本発明の液体ポリマー及びポリオール組成物は、表面
コーティング、フィルム、接着剤、及び同様の性質の要
求される他のあらゆる用途において有用である。
本発明によると、向上した性質を有する塗布されたポ
リマーが得られる改良されたコーティング組成物のため
の液体ポリマービヒクル又は液体ポリオールビヒクル、
並びにそれらの製造方法が提供される。改良された液体
ポリマービヒクルは、(a)エステルフェノールキャッ
プポリマー(オリゴマー)、及び(b)アミノ架橋剤、
及び所望により(c)有機溶媒を含んでいてもよい。改
良された液体ポリオールビヒクルは、(d)エステルフ
ェノールキャップ中分子量ポリオール、例えば炭素原子
数12ないし40の多価アルコール及び(b)アミノ架橋
剤、及び所望により(c)有機溶媒を含んでいてもよ
い。改良された液体ポリマービヒクル又は液体ポリオー
ルビヒクルは、液晶ポリマー又はメソゲニック基を含ま
ない。該液体ビヒクルは通常の溶媒、顔料及び流れ調整
剤の安定剤のようなコーティング組成物中に使用される
添加剤を添加することにより、コーティング配合物とさ
れる。コーティング配合物は、通常の方法、例えばハケ
塗り、噴霧、ローラーコーティング、又は浸漬により、
基材に塗布される。その後、コーティングされた基材を
焼き付け、同時に溶媒を蒸発させ、混合物(a)又は
(d)をアミノ架橋樹脂で架橋することにより最終的な
フィルムを形成する。本発明のフィルムは、同様の(分
子量、官能性等において)ポリマービヒクルであってエ
ステルフェノール基を有しないものにより形成されたフ
ィルムと比較して改良された性質を有すること、例えば
高い硬度と高い耐衝撃性を同時に有すること、良好な耐
候性、良好な腐食抵抗性及び加水分解安定性、溶媒抵抗
性、低い着色性及び低い不純物レベル、並びに良好な接
着性を有することを特徴とする。
本発明を記述するために、下記の用語を定義する。
“液体ポリマー組成物”は室温で液体のポリマー組成
物を意味する。
“ヒドロキシ液晶ポリマー”は、Dimian,A.F.,Jones,
F.N.,J.Polym.Mater.Sci.Eng.1987,56に記載されたX線
解析技術及び/又は偏光顕微鏡技術(optical polarizi
ng microscopy techniques)により測定したときに検出
可能な量の液晶が存在しないことを特徴とするポリマー
を意味する。
“から誘導”(例えば、“ポリマーから誘導される1
価の基”又は“ポリマーから誘導される多価の基”)
は、(1)ポリエステル、アルキド又はアクリルポリマ
ーのいずれかから少なくとも1個のヒドロキシ基を除去
すること、又は(2)エポキシドポリマーの少なくとも
1個のエポキシ基の配置を変えることにより得られる1
価又は多価の基を意味する(例えば、ポリマーが2個又
はそれ以上の脂肪族ヒドロキシ基を有するヒドロキシ末
端ポリエステルである場合、そのようなポリマーから誘
導される1価の基とは、1個のヒドロキシ基を除去する
ことにより生成される1価の基であり、そのようなポリ
マーから誘導される多価の基とは、2個又はそれ以上の
ヒドロキシ基を除去することにより生成される2価(多
価)の基であり;ポリマーが2個又はそれ以上のエポキ
シ基を有するエポキシドである場合、そのようなエポキ
シドポリマーから誘導される1価の基とは、β−ヒドロ
キシ置換基部位を生成させるためにエポキシ基の1個の
配置を変えることにより生成される1級の1価の基を表
し、多価の基とはβ−ヒドロキシ置換基を生成するため
にエポキシ基の2個又はそれ以上のエポキシ基の配置を
変えることにより生成される1級の2価(多価)の基で
ある);この用語は、1価又は多価の基がポリマー前躯
体から製造されなければならないことを意味するもので
はない。
“ハイドロカルビレン”の用語は、2価の炭化水素基
を意味する。
“オキシハイドロカルビレン”の用語は、酸素含有
基、例えばカルボニル基、エステル基、エーテル基、ヒ
ドロキシ基、又はフェノール基を有する2価の炭化水素
基を意味する。
“酸誘導体”の用語は、酸と実質的に同じ化学反応、
例えばエステル化を進行させることができる酸の誘導体
を意味する(そのような誘導体は酸ハライド、エステル
及び酸無水物を含むが、それに限定されることはな
い)。
改良された液体ポリマービヒクルの成分(a)の非液
晶エステルフェノールキャップポリマーは下記式 (I)で表される。
(式中、Rは少なくとも2個の脂肪族ヒドロキシ基又は
エポキシ官能基を有するポリマーから誘導される約200
〜約10,000の数平均分子量を有する多価の基を表し、 R1は直接結合を表すか、炭素原子数1ないし20のハイ
ドロカルビレン基、又は炭素原子数1ないし20のオキシ
ハイドロカルビレン基を表し(R1は好ましくは直接結合
を表す)、 R2は水素原子、水酸基、ハロゲン原子、炭素原子数1
ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコ
キシ基、又は炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボ
ニル基を表し(R2は好ましくは水素原子を表す)、そし
て nは2から10の整数を表す(好ましくはnは2〜6の整
数を表し、さらに好ましくは2〜4の整数を表し、そし
て最も好ましくは2を表す。)) 基Rは、所望によりエステル結合、エポキシ結合又は
エーテル結合を有することができる2価又は多価の炭化
水素(芳香族、脂肪族又はそれらの混合物)の基を表
す。数平均分子量は、約200〜10,000の範囲、好ましく
は約200〜6000の範囲である。一つの実施態様におい
て、Rは、エステルフェノールキャップポリマーを、特
にエステル化反応により合成するために使用することが
できるジ−又はポリヒドロキシオリゴマー前駆体から誘
導されうる。これらのオリゴマー前駆体の好ましい例
は、ジ(ポリ)ヒドロキシポリエステル、アルキド又は
アクリルである。他の実施態様において、Rは特に、ヒ
ドロキシ置換エステルフェノールキャップポリマーを製
造するためのキャップ化合物のカルボキシル基との反応
により、エステルフェノールキャップポリマーを合成す
るために使用されうるジ−又はポリエポキシドから誘導
されうる。さもなければ、下記の構造式の官能基を有す
る前駆体を、液体ポリマービヒクルを製造するために使
用することができる。
(上記式中、Qは水素原子又はアルキル基を表す。) 好ましくは、改良された液体ポリマービヒクルの成分
(a)の非液晶エステルフェノールキャップポリマーは
下記の式で表される。
(式中、R3はヒドロキシ末端ポリエステルから誘導され
る数平均分子量が約200〜10,000である2価の基を表
す。)該ポリエステルは、好ましくは1種類又はそれ以
上の多価アルコール及び1種類又はそれ以上の多塩基又
はその誘導体から製造される。) 本発明の別の実施態様において、主鎖の基であるR
は、単純な中程度の分子量の分子、例えばエステルフェ
ノールでキャップされた炭素原子数12ないし40の多価ア
ルコールから誘導することができる。その場合には、液
体ポリマー組成物は、液体ポリオール組成物としてさら
に正確に定義される。しかしながら、簡略化のために、
明細書中では“液体ポリマービヒクル”、“液体ポリマ
ー組成物”及び“液体ポリオール組成物”の語を同じ意
味に用いており、液体ポリマービヒクルの好ましい実施
態様は、液体ポリオール組成物に同じように適用され
る。好ましくは、液体ポリオール組成物は下記式で表さ
れる。
(式中、R4は炭素原子数12ないし40のジオールから誘導
される2価の基を表す。) 下記の一般式は、エステルフェノールキャップ基を表
す。
(式中、R1はフェノール基のエステル基への結合を示
し、直接結合、酸素原子、又は所望によりカルボニル基
若しくはフェノール基を含んでいてもよい2価及び脂肪
族又は芳香族基を表す。) R1が2価の基を表す場合、1〜20、好ましくは1〜1
1、そしてさらに好ましくは1〜7個の炭素原子を含む
ことができる。R2は上記の意味を表す。
エステルフェノールキャップ基が誘導される化合物の
例を下記に示す。
R1が直接結合を合わす場合、上記式はo−、p−若し
くはm−でありうるヒドロキシ安息香酸に限定される。
好ましい実施態様は、p−ヒドロキシ安息香酸(PHBA)
である。
改良された液体ポリマービヒクルの成分(a)の非液
晶エステルフェノールキャップポリマー(I)は、実質
的に純粋な化合物であっても、他の化合物の混合物とし
て使用されてもよい。一つの実施態様においては、
(I)は、異なる出発物質から製造される混合物を配合
することにより製造され、似ているが異なる化合物のる
混合物として使用されうる。好ましい実施態様において
は、(I)は、製造に使用される出発物質と製造におけ
る中間体化合物との混合物として使用される。この実施
態様において、エステルフェノールキャップポリマー
は、高分子量ジ(ポリ)オール(ポリエステル、アルキ
ド又はアクリル)又は高分子量ジ(ポリ)エポキシド前
駆体から連続した工程で製造される。前駆体は、連続し
た工程でキャップ基と反応させる。最初の工程において
は、ポリマーの一方の側のみにエステルフェノールキャ
ップ基を有するモノ置換誘導体(II)が製造される。次
の工程においては、ポリマーの両側にエステルフェノー
ル基を有する誘導体が製造される。さらにポリマーの他
の部位を反応させることも可能であるが、本発明の目的
のためには必須ではない。連続した工程を下記に示す。
(式中:Rは数平均分子量が約200〜10,000である、少な
くとも2個の脂肪族ヒドロキシ基又はエポキシ官能基を
有するポリマーから誘導される多価の基を表し、 R1は、直接結合、炭素原子数1ないし20のハイドロカ
ルビレン基、又は炭素原子数1ないし20のオキシハイド
ロカルビレン基を表し(好ましくはR1は直接結合を表
し)、 R2は水素原子、水酸基、ハロゲン原子、炭素原子数1
ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコ
キシ基、又は炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボ
ニル基を表し(好ましくはR2は水素原子を表し)、 R5は少なくとも2個の脂肪族ヒドロキシ基又はエポキ
シ官能基を有するポリマーから誘導される数平均分子量
が約200〜10,000である1価の基を表し、 nは2から10の整数を表し(好ましくはnは2〜6の
整数、さらに好ましくは2〜4、最も好ましくは2を表
す。) 一つの実施態様において、エステルフェノールキャッ
プポリマーの合成に使用しうるオリゴマー前駆体は、低
分子量のポリエステルジオールである。これは、ジ−又
はポリオールとジ−又はポリ酸との縮合反応により生成
しうる。ポリオールは、通常2〜約8個、好ましくは2
〜6個の炭素原子、及び2〜6個、好ましくは2〜4個
の水酸基を有する。好ましいポリオールの例は、下記の
ポリオールの1種類又はそれ以上である:ネオペンチル
グリコール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ヘキサメチレンジオール、1,2−
シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジ
メタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ヘキシレングリコール、2−メチル−2
−エチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−
ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、チオジグ
リコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,2,
4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,2−シクロ
ヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4
−シクロヘキサンジオール、グリセロール、トリメチロ
ールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,4−ブタン
ジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ジペンタエリ
トリトール、トリペンタエリトリトール、マンニトー
ル、ソルビトール、メチルグリコシド、及び当該技術分
野の技術者に明らかな同様の化合物、並びにそれらの混
合物。ポリ酸は、脂肪族又は芳香族部分に約2〜34個の
炭素原子を有し、少なくとも2個、好ましくは4個以下
の無水物の形で存在してもよいカルボキシル基を有す
る。ポリ酸は好ましくは下記の酸の1種類又はそれ以上
である:フタル酸無水物、テレフタル酸、イソフタル
酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、マ
レイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリメリット
酸無水物、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ピ
ロメリット酸二無水物、置換されたマレイン酸及びフマ
ル酸、例えばシトラコン酸、クロロマレイン酸、メサコ
ン酸、並びに置換されたコハク酸、例えばアコニチン酸
及びイタコン酸。ポリオール又はポリ酸の混合物、又は
その双方を使用することができる。
好ましい実施態様においては、ポリエステルジオール
(II)を段階的な形式で下記のようにPHBAと反応させ
て、エステルフェノールキャップポリマーを製造する。
最初の工程においては、PHBAをポリエステルジオール
の一方の端と反応させて、1個の脂肪族ヒドロキシ基及
び1個のエステルフェノール基(IV)を有するポリマー
を製造する。第二の工程においては、第二のPHBAをIVと
反応させて、エステルフェノールキャップポリマー
(V)を製造する。反応生成物の分布は、PHBAの使用量
により制御する。化学量論量のPHBAを用いると、反応に
より殆ど独占的にVが製造され、又、より少ないPHBAを
用いると、III、IV及びVの混合物を与えるように早期
に反応を停止しうる。この混合物も、本発明の好ましい
実施態様を構成する。低量のPHBAを用いると、IIIが優
勢となり、少量のIV、及び非常に少量のVを製造しう
る。より多量のPHBAを用いると、IVが増加し、IIIが減
り、Vが増加し始める。さらに多量のPHBAを用いると、
IV及びVが主成分となり、少量のIIIが存在する。さら
に、非常に多量のPHBAを用いると、Vが独占的に生成さ
れる。
別の実施態様においては、多量のPHBAを用いることに
よりジオールが硬度に転化して、Vが優勢となり、ほん
の少量のIII及びIVを伴うように反応を行うことができ
る。その後、好ましい種類の1種類を製造するために、
この成分を、追加の未反応の出発材料IIIと配合するこ
とができる。得られた配合物はV及びIIIが優勢であ
り、IVが非常に少量存在する。
他の実施態様においては、エステルフェノールキャッ
プポリマーの合成に使用されるジ−又はポリヒドロキシ
オリゴマー前駆体は、アルキド樹脂である。アルキド樹
脂は油変性ポリエステル樹脂であり、より広くは2価又
は多価アルコールと、二又は多塩基酸若しくは酸誘導体
と、改質剤として作用するような油脂、脂肪又は油又は
脂肪から誘導されたカルボン酸との反応生成物である。
そのような改質剤は、典型的には乾性油である。第一工
程で使用される2価又は多価アルコールは、好ましくは
脂肪族アルコールであり、適するアルコールには、グリ
コール、1,2−又は1,3−プロピレングリコール、ブタン
ジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、グリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロ
ールプロパン及びペンタエリトリトールが含まれる。特
にヒドロキシ基の望ましい含有量を提供するために、ア
ルコールの混合物を使用することもできる。アルコール
成分としてペンタエリトリトールを単独で使用すると、
ヒドロキシ基間で架橋する傾向があり、より脆いコーテ
ィングが形成される。二塩基酸若しくは多塩基酸、又は
対応する無水物は、種々の脂肪族及び芳香族カルボン酸
から選択されうる。適する酸及び酸無水物には、例えば
コハク酸、アジピン酸、フタル酸無水物、イソフタル
酸、トリメリット酸無水物及びビス3,3′,4,4′−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸無水物が含まれる。一定の
性質を得るために、これらの酸及び無水物の混合物を使
用することもできる。乾性油又は脂肪酸として、炭素原
子数12ないし22の飽和又は不飽和脂肪酸又は対応するト
リグリセリド、即ち対応する脂肪又は油脂、例えば動物
性又は植物性脂肪又は油脂に含まれるものが使用に適し
ている。適する脂肪及び油脂には、タル油、ヒマシ油、
ココナッツ油、ラード油、アマニ油、ヤシ油、ピーナッ
ツ油、ナタネ油、大豆油及び牛脂が含まれる。そのよう
な脂肪及び油脂には、脂肪酸、例えばカプリル酸、カプ
リン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及び
ステアリン酸、並びに不飽和脂肪酸、例えばオレイン
酸、エラシン酸、リシノール酸、リノール酸及びリノレ
ン酸のトリグリセリドの混合物が含まれる。化学的に
は、これらの脂肪及び油脂は、通常この群の2種類又は
それ以上の混合物である。
上記に示したように、ポリマー前駆体基R、2価の基
R3又は1価の基R5の数平均分子量は、一般的に約200〜
約10,000の範囲である。ある種の用途には、さらに柔軟
性のコーティング、例えばコイルコーティングが必要と
され、これらの基の分子量はこの範囲の高い側であるの
が好ましく、少なくとも約3,000であり、より好ましく
は約3,000〜約6,000である。より高い硬度を有するコー
ティングが望まれている他の用途の大部分においては、
これらの基の分子量は上記範囲の低い側にあり、約3,00
0以下、より好ましくは約200〜約1,500の範囲である。
主鎖の基Rが誘導されるオリゴマー前駆体がポリエス
テル又はアルキド樹脂である場合、数平均分子量は好ま
しくは上記の200〜6,000の範囲である。
さらに別の実施態様においては、エステルフェノール
キャップポリマーを合成するために使用されるジ−又は
ポリヒドロキシオリゴマー前駆体はアクリルコポリマー
樹脂である。アクリルコポリマー樹脂は、少なくとも1
種類のヒドロキシ置換アルキルアクリレート(メタクリ
レート)及び少なくとも1種類の非ヒドロキシ置換アル
キルアクリレート(メタクリレート)から製造される。
モノマーとして使用されうるヒドロキシ置換アルキルア
クリレート(メタクリレート)は、下記のアクリル又は
メタクリル酸及び脂肪族グリコールのエステルからなる
群から選ばれる構成部分を含む:2−ヒドロキシエチルア
クリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアク
リレート;1−ヒドロキシ−2−アクリロキシプロパン、
2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート;2,3−ジヒドロキシプロピルアク
リレート;3−ヒドロキシブチルアクリレート;2−ヒドロ
キシブチルアクリレート;4−ヒドロキシブチルアクリレ
ート;ジエチレングリコールアクリレート;5−ヒドロキ
シペンチルアクリレート;6−ヒドロキシヘキシルアクリ
レート;トリエチレングリコールアクリレート;7−ヒド
ロキシヘプチルアクリレート;1−ヒドロキシ−2−メタ
クリロキシプロパン;2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート;2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート;2−ヒ
ドロキシブチルメタクリレート;3−ヒドロキシブチルメ
タクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート;4−
ヒドロキシブチルメタクリレート;3,4−ジヒドロキシブ
チルメタクリレート;5−ヒドロキシペンチルメタクリレ
ート;及び7−ヒドロキシヘプチルメタクリレートであ
る。当該技術分野の技術者は上記のリストを含む多くの
異なるヒドロキシ置換アルキルアクリレート(メタクリ
レート)を使用しうること、本発明の樹脂に使用するた
めの好ましいヒドロキシ官能性モノマーが、合計で5〜
7個の炭素原子を有するヒドロキシ置換アルキルアクリ
レート(メタクリレート)、即ち炭素原子数2ないし3
の2価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのエ
ステルであることを理解するであろう。特に適するヒド
ロキシ置換アルキルアクリレート(メタクリレート)モ
ノマーの例は、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシブ
チルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、及び2−ヒドロキシプロピルアクリレートである。
使用されうる非ヒドロキシ置換アルキルアクリレート
(メタクリレート)モノマーの中では、アルキルアクリ
レート(メタクリレート)(前記のようにアクリル酸又
はメタクリル酸のエステルを意味する)が好ましい。好
ましい非ヒドロキシ不飽和モノマーは、炭素原子数1な
いし12の1価のアルコールとアクリル酸若しくはメタク
リル酸のエステル、例えばメチルメタクリレート、ヘキ
シルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
ラウリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等
である。特に適するモノマーの例はブチルアクリレー
ト、ブチルメタクリレート及びメチルメタクリレートで
ある。
さらに、本発明のアクリルコポリマー樹脂は、組成物
中に他のモノマー、例えばアクリル酸及びメタクリル
酸、炭素原子数8ないし12のモノビニル芳香族炭化水素
(例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、第三ブチルスチレン、クロロスチレン等)、ビニル
クロライド、ビニリデンクロライド、アクロニトリル及
びメタクリロニトリル)を含みうる。
アクリルコポリマーは好ましくは約1000〜6000、さら
に好ましくは約2000〜5000の数平均分子量を有する。
別の実施態様において、エポキシ樹脂は、エステルフ
ェノールキャップポリマーの合成に使用される。本発明
のエポキシ樹脂は、2種類又はそれ以上の3員の環状エ
ーテル基(エポキシ基又は1,2−エポキシド)が存在す
ることを特徴とし、そして1,2−ジオールの無水物型と
して理解されうる。エポキシ樹脂からのエステルフェノ
ールキャップポリマーの合成は、上記で論じたポリオー
ルの単純なエステル化とは異なり、下記の反応をベース
とする。
化合物VIIIは、1分子当たり4個又はそれ以上の官能
基を有する(R6の構造に依存する)。最も広く使用され
るエポキシ樹脂は、ビスフェノールAのジグリシジルエ
ーテルである。商業的に生産されている他のジエポキシ
樹脂はヒダントインをベースとするもの(例えば、Ciba
Geigy Epoxy Resin0163)、及び脂環式型(Union Carb
ide)である。マルチエポキシ官能性は、エポキシフェ
ノールノボラック(Dow Chemical CompanyのDEN431,DEN
438,DEN439)に認められる。PHBAとエポキシ樹脂との反
応は、ジ(ポリ)オールのエステル化に比べ、より穏や
かな条件下(より低い温度、より短い時間)で進行し、
PHBAの分解の危険性が減少する。しかしながら、この化
学はビス−又はポリ−エポキシ樹脂又は化合物について
のみ当てはまり、従って、対応するエポキシ樹脂に対す
るエステルフェノールキャップポリマーの可能な構造に
ついては限界がある。
本発明により使用されるアミノ架橋剤は、周知の市販
品である。それらは下記の一般構造式で表される有機化
合物である。
(式中、 u>2; R7=H,又は炭素原子数1ないし4のアルキル基 R8=H,−CH2OR5, 又は炭素原子数1ないし4のアルキル基 上記式中、Q及びR5は前記で定義したのと同じ意味を
表し、Mは下記のメラミン、ベンゾグアナミン、尿素又
はグリコールウリルの残基を表す。
アミノ架橋性樹脂は、例えばAmerican Cyanamid,Mons
anto等により製造され、ジ(ポリ)アミド(アミン)化
合物とホルムアルデヒド、及び所望により低級アルコー
ルとの反応により製造される。
現在商業的に生産されているアミノ架橋樹脂は下記の
化合物をベースとする。
本発明において、有効な架橋基、即ちアミノ架橋剤の
メチロール(アルコキシメチル)基の、エステルフェノ
ールキャップポリマー又は多価アルコールのフェノール
基に対する比は、望ましくは約1.0:1.0〜15.0:1.0、よ
り好ましくは約1.0:1.0〜5.0:1.0であり、最も好ましく
は約1.5:1.0〜4.0:1.0である。
架橋性結合剤を硬化するために有効なアミノ架橋剤の
量は、アミノ架橋剤、エステルフェノールキャップポリ
マー及び組成物のあらゆる架橋性ポリマー成分の合計量
をベースとして、重量基準で一般的に約3〜約50重量
部、さらに好ましくは約10〜約40重量部の範囲である。
通常、組成物を硬化するのに要する架橋剤の量は、エス
テルフェノールキャップポリマー組成物の数平均分子量
に反比例する。比較的低い数平均分子量、例えば約200
〜約3,000を有するエステルフェノールキャップポリマ
ー組成物を適当に硬化するためには、前記範囲の高い方
の側の量の架橋剤が必要とされ、一方、より高い数平均
分子量、例えば約3,000〜約10,000を有するエステルフ
ェノールキャップポリマーを適当に硬化するためには、
より低量の架橋剤が必要とされる。
液体ビヒクルのための適当なアミノ架橋樹脂の例を下
記に示す。
メラミンベース 式中、Rは下記の意味を表す R=CH3(CymelTM300,301,303); R=CH3,C2H5(CymelTM1116); R=CH3,C4H9(CymelTM1130,1133); R=C4H9(CymelTM1156);若しくは R=CH3,H(CymelTM370,373,380,385) 好ましいメラミンはヘキサメトキシメチルメラミンであ
る。
ベンゾクアナミンベース樹脂 式中、R=CH3,C2H5(CymelTM1123) 尿素ベース樹脂 式中、Rは下記の意味を表す。
R=CH3,H(Beetle60,Beetle65);若しくは R=C4H3(Beetle80). グリコールウリルベース樹脂 式中、Rは下記の意味を表す。
R=CH3,C2H5(CymelTM1171);若しくは R=C4H9(CymelTM1170). 液体ポリマービヒクルはさらに顔料を含むこともでき
る。好ましくは、顔料はビヒクル中のエステルフェノー
ルキャップポリマー及びアミノ架橋剤の合計に対して、
約0.5:1.0〜2.0:1.0、より好ましくは0.8:1.0〜1.1:1.0
の範囲の重量比で存在する。
本発明は、向上した性質を有する、例えば高い硬度と
高い衝撃値を同時に有するフィルムを提供するための改
良されたポリマービヒクルを提供する。高い衝撃値は、
高い柔軟性を反映し、高い柔軟性は、成分(a)のTg値
に依存する。高い柔軟性を付与するためには、成分
(a)のTgは約40℃以下であるべきであり、好ましくは
−40℃〜40℃、より好ましくは−30℃〜35℃であり、そ
して最も好ましくは−20℃〜30℃である。成分(a)は
混合物であり、混合物のTgは慣用手段により測定される
か、又は下記の式から計算される。
式中、W I、W II及びW IIIは式I、II及びIIIの成分
の重量部を示し、Tg I、Tg II及びTg IIIは対応するガ
ラス転移温度を示す。
慣用のコーティングシステムには、アミノ架橋性樹脂
で硬化するために酸性触媒が必要とされる。しかしなが
ら、本発明においては、別の硬化経路を使用でき、驚く
べきことに、酸触媒は要求されない。実際に、触媒は要
求されない。所望の架橋反応は、単に液体ポリマービヒ
クルを加熱することにより得られる。時間及び温度は特
定の反応システムに依存し、条件は一般的に酸触媒とと
もに使用されるものと同様である。本発明の別の驚くべ
き性質は、本発明において塩基触媒を使用することが有
利であると見出されたことである。適する塩基は、弱酸
のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩、例えばネオデ
カン酸カリウムである。この触媒は、強酸触媒と同じ量
で使用することができ、焼き付け方法も同様である。
本発明の別の目的は、エステルフェノールキャップオ
リゴマーの製造を含む。文献において論じられている慣
用の導入方法にはいくつかの問題がある。ポリオールの
ヒドロキシ安息香酸による直接のエステル化において
は、大量のヒドロキシ安息香酸の脱炭酸が起こり、フェ
ノールと二酸化炭素が生成することは従来技術において
何度も示されている。実際、Lindenの米国特許第4,331,
782号は、ポリエステルの合成のためのヒドロキシ安息
香酸のポリオールによる直接の反応は、ヒドロキシ安息
香酸の分解が起こるため実際的でないことを示唆してい
る。従って、大量の脱炭酸により、高価なヒドロキシ安
息香酸が大量に破壊されるため、方法が実用的でないも
のとなる。直接のエステル化のための他の問題も、該方
法の重要な欠点となる。Jonesは、1988年3月28日に出
願され、1988年10月19日に公開されたヨーロッパ特許出
願第287233号において、p−TSA触媒及び高沸点芳香族
溶媒を用いてのPHBAによるオリゴマー(フタル酸、アジ
ピン酸及びネオペンチルグリコールを含む)の直接エス
テル化を示唆している。しかしながら、この方法は非常
に強く着色した生成物が得られ、大量のオリゴマーが分
解してフタル酸無水物になることを特徴とする。従っ
て、この生成物を淡色又は白色の塗料の製造に使用する
のは非常に困難である。大量のフタル酸無水物が存在す
ることも、塗料の用途のための方法によっては使用を困
難なものとする。さらに、揮発分の蒸発量が増加する問
題も存在する。本発明の方法において、方法の選択によ
り、これらの問題の全てを克服して直接エステル化する
ことが可能になることが見出された。
本発明において、上記の問題を最小限にするか又はな
くすために、2つの方法を、例えば(1)反応条件の正
確な調整、即ちヒドロキシ安息香酸の高温への暴露を最
小限にすること、及び(2)塩基性不純物を全く含まな
いか、又は非常に少量含むヒドロキシ安息香酸を使用す
ることを別々に又は合わせて用いる。
一つの実施態様において、2段階の反応が用いられ
る。最初の段階においては、ヒドロキシ安息香酸を1モ
ル過剰の炭素原子数2ないし8の多価アルコール、例え
ばネオペンチルグリコールと混合する。好ましくは、炭
素原子数2ないし8の多価アルコール:ヒドロキシ安息
香酸の比は、約1:1〜10:1の範囲である。適する溶媒及
び所望により触媒が添加され、該溶液は攪拌され、140
〜200℃に加熱される。過剰量のネオペンチルグリコー
ルが続いて反応し、質量作用効果により反応が起こるの
を助け、結果としてより低い反応温度を用いて、より速
い反応速度が得られる。反応水の大部分が除去された
後、他のモノマー、例えば多塩基酸又はその誘導体を添
加し、反応の第二段階を140〜200℃の温度で行う。この
技術は200℃以下の温度を保ち、ヒドロキシ安息香酸の
脱炭酸を最小限にする。反応は、反応温度を上昇させる
こと、好ましくは約200〜230℃にして残りの反応体をエ
ステル化することにより完結しうる。
別の実施態様においては、1工程反応を用いる。反応
体の全て、触媒(所望により)及び溶媒を合わせ、140
〜200℃の温度に加熱する。このレベルでは温度を少な
くとも約5%、好ましくは70%、さらに好ましくは少な
くとも約80%のエステル化反応が起こるように維持する
のが重要である。反応水を、反応の進行をモニターする
のに使用する。適時に、温度を例えば約230℃に上げ、
反応を完結しうる。
第三の実施態様においては、脂肪族ヒドロキシ官能性
ポリマーをヒドロキシ安息香酸の不存在下で慣用方法に
より製造することができる。その後、このポリマー又は
炭素原子数12ないし40の多価アルコールをヒドロキシ安
息香酸に添加して、140〜200℃の温度で少なくとも5
%、好ましくは70%、さらに好ましくは少なくとも80%
の転化が得られるまで反応させることができる。この温
度を、その後約230℃に上げ、反応を完結さえる。この
導入法は、いくつかの場合においてエステルフェノール
キャップポリマー又はポリオールの合成に、狭い分子量
分布を得るのに有利でありうる。
一般的に、ヒドロキシ安息香酸キャップポリマー又は
ポリオールを製造するために、5重量%以上の脂肪族ヒ
ドロキシ官能性ポリマー又は炭素原子数12ないし40の多
価アルコールがエステル化される。さらに、脂肪族ヒド
ロキシ官能性ポリマー又は炭素原子数12ないし40の多価
アルコールをエステル化するために使用されるヒドロキ
シ安息香酸の量は、ポリマー又はアルコール1.0当量に
対して約0.05〜1.25当量の範囲であり、好ましくはポリ
マー又はアルコール1.0当量に対してヒドロキシ安息香
酸0.25〜1.0当量である。
反応は触媒の存在下又は不存在下で行うことができ
る。反応は、触媒なしに完結するまで進行させる良好な
品質のエステルフェノールキャップオリゴマーを生成さ
せることができるが、適当な触媒を添加すれば、反応の
促進に有利である。反応のための適当な触媒には、エス
テル化及びエステル交換のための触媒として知られる多
種のII族〜V族の金属、例えばZn、Sn、Al、Mn、及びTi
の酸化物、塩、及びアルコラートが含まれる。他の触媒
としては、B2O3、H3BO3、Sb2O3、As2O3等のようなメタ
ロイド化合物が挙げられる。使用される触媒は、弱酸、
例えば亜リン酸、リン酸、次亜リン酸、又は強酸触媒、
例えばp−トルエンスルホン酸及びメタンスルホン酸で
ありうる。これらの触媒は、約0.01重量%〜約2.0重量
%の範囲の量で使用されうる。
いくつかの場合、溶媒はエステルフェノールキャップ
液体ポリマー又はポリオールの合成の間要求されない。
他の場合、1種類又はそれ以上の溶媒を反応物を溶解す
るために使用しうる。溶媒を使用する場合、それらはエ
ステル化反応の間不活性であるべきである。炭化水素溶
媒が好ましく、芳香族炭化水素溶媒が最も好ましい。
反応をモニターして、約4時間〜約30時間、好ましく
は6〜20時間の範囲で変化しうる反応を終了するのに適
当な時間を決定するために、水の留出が使用される。化
合物I及びII、並びにIIIの相対量は、化学量論によ
り、又はヒドロキシ安息香酸の量により決定される。
本発明において、脱カルボキシル化を触媒するある種
の不純物を最小限に抑えるか又は排除すると、ヒドロキ
シ安息香酸の脱カルボキシル化を最小限に抑えられるこ
とが見出された。そのような不純物は塩基性化合物、特
に弱酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩であ
る。これらの塩基性不純物物の最も一般的な例は、PHBA
のカリウム塩及び/又はカリウムフェノラートであり、
これは市販のPHBAに不純物としてしばしば存在する。カ
リウム塩の存在は、PHBAの製造の中間体であるp−ヒド
ロキシ安息香酸カリウム、又はカリウムフェノキシドの
不完全な中和により起こる。他の塩基性化合物であっ
て、PHBAと反応してPHBAアニオンを生じるものも脱カル
ボキシル化を促進する。この目的のために、脱カルボキ
シル化を避けるために非常に低量の塩基、例えばカリウ
ム塩を含む高純度PHBAを使用すべきであることが見出さ
れている。脱カルボキシル化を避けるための別の方法
は、エステル化方法を触媒するために使用される酸で塩
基性不純物を中和する方法である。該方法においては、
過剰の酸性触媒は焼き付けられたフィルムの製造に有害
である傾向にあるので、酸性触媒が過剰になることを避
けることに注意を払うべきである。好ましくは、エステ
ル化反応混合物は、0.2%以下、最も好ましくは0.0001
%以下の塩基性不純物、特に弱酸のアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属塩、例えばPHBA又はカリウムフェノラー
トのカリウム塩を含む。
本発明は、成分(a)、アミノ架橋剤、及び(所望に
より)溶媒を合わせることにより形成される新規なコー
ティングビヒクルに関する。コーティング配合物の塗布
は、慣用方法、例えば噴霧、ローラーコーティング、浸
漬コーティング等により行われ、その後塗布された系を
焼き付けることにより硬化する。反応剤を溶解するため
のエステルフェノールキャップポリマー又はポリオール
ビヒクルの反応中に所望により使用される同一の又は異
なる溶媒をコーティング組成物の配合中に添加して、通
常約10センチポアズ〜10ポアズの粘度の配合物が提供さ
れるように粘度を調整しても良い。1種類又はそれ以上
の溶媒を使用しうる。多くの場合、単一の溶媒が系を溶
解するために使用される。しかしながら、最良の溶解性
を得るために溶媒混合物を使用するのが望ましい場合も
しばしばあり、特に芳香族溶媒と酸素化溶媒の組み合わ
せが特に好ましい。適当な芳香族溶媒には、トルエン、
キシレン、エチルベンゼン、テトラリン、ナフタレン、
及び炭素原子数8ないし13の芳香族を含む狭い留出温度
範囲の(narrow cut)芳香族溶媒、例えばExxon Compan
y U.S.A.からAromatic100、Aromatic150及びAromatic20
0の名称で市販されているものが含まれる。酸素化溶媒
は、極性が著しく高く芳香族溶媒と不相溶性となるもの
であるべきではない。適当な酸素化溶媒には、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレ
ングリコールプロピルエーテルアセテート、エチルエト
キシプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネー
ト、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレン
グリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール
モノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモ
ノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ
ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテルアセテート、二塩基
酸エステル(Dupontにより販売されている二塩基酸のエ
ステルの混合物)、エチルアセテート、n−プロピルア
セテート、イソプロピルアセテート、ブチルアセテー
ト、イソブチルアセテート、アミルアセテート、イソア
ミルアセテート、ヘキシルアセテートの混合物、例えば
Exxon Chemical CompanyからExxate 600の商標名で市
販されているもの、ヘプチルアセテートの混合物、例え
ばExxon Chemical CompanyからExxate 700の商標名で
市販されているもの、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチル
イソアミルケトン、メチルヘプチルケトン、イソホロ
ン、イソプロパノール、n−ブタノール、第二ブタノー
ル、イソブタノール、アミルアルコール、イソアミルア
ルコール、ヘキサノール、及びヘプタノールである。上
記のリストは本発明を限定するものと解するべきではな
く、本発明において有用な溶媒の例として解するべきで
ある。溶媒の型及び濃度は、コーティングとして塗布し
焼き付けるのに適する配合物粘度及び蒸発率が得られる
ように選択される。典型的な溶媒濃度は、0〜約75重量
%、好ましくは約5〜50重量%、そして最も好ましくは
約10〜40重量%である。固形分の多いコーティングの製
造の場合、コーティング配合物に使用される溶媒の量は
好ましくは配合物の重量の40%未満である。
本発明の配合物の好ましい焼き付け方法は広い範囲で
変化し、限定されないが、大きな装置に適用する場合に
は200〜220゜Fの温度で約20〜30分間の低温焼き付け、
コイルコーティング塗布の場合には600〜700゜F空気で
約5〜10秒間の高温焼き付けが行われる。一般的に基板
とコーティングは、実質的に全ての溶媒がフィルムから
蒸発し、ポリマーと架橋剤との反応が所望の完結度まで
進行するのに充分長い時間、充分高い温度で行われるべ
きである。所望の完結度は広い範囲で変化し、与えられ
た用途に要求される特定の硬化フィルムの性質の組み合
わせに依存する。
要求される焼き付け条件も配合物に添加される触媒の
型及び濃度並びに塗布されたコーティングフィルムの厚
さにも依存する。一般的に、より高い触媒濃度を用いる
と、より薄いフィルム及びコーティングを、より容易
に、即ち、より低い温度及び/又はより短い焼き付け時
間で硬化することができる。
酸触媒をヘキサメトキシメチルメラミン及び他のアミ
ノ架橋剤を含む系を硬化するのに使用することができ、
種々の適する酸触媒が当該技術分野の技術者に知られて
いる。これらには、例えばp−トルエンスルホン酸、メ
タンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、ジノニル
ナフタレンジスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン
酸、リン酸、フェニル酸ホスフェート、ブチルホスフェ
ート、ブチルマレエート等、並びにそれらの相溶性混合
物が含まれる。これらの酸触媒は、それらの純粋なブロ
ックされていない型で、又はアミンのような適当なブロ
ック剤と合わせて使用することができる。典型的な非ブ
ロック触媒の例には、商標名がK−Cure(R)であるTh
e King Industries,Inc.の生成物が挙げられる。ブロッ
クされた触媒の例には、商標名がNACURE(R)であるTh
e King Industries,Inc.の生成物が挙げられる。
触媒使用量は、典型的には焼き付け条件の厳しさに反
比例して変化する。特に、焼き付け温度がより高いか、
又は焼き付け時間がより長い場合には、通常、より低い
温度の触媒が要求される。中程度の焼き付け条件(275
゜Fで15〜30分間)のための典型的な触媒濃度は、ポリ
マー及び架橋剤の固体当たり約0.3〜0.5重量%の触媒固
体でありうる。より低い温度又はより短い時間の硬化の
ためには、約2重量%以下のより高い濃度の触媒を使用
することができ、より高い温度又はより長い時間で硬化
する場合には、酸触媒は必要とされない。
架橋剤としてヘキサメトキシメチルメラミンを含み、
触媒としてp−トルエンスルホン酸を含む本発明の配合
のためには、約1milの厚さの乾燥フィルム厚さを得る場
合の好ましい硬化条件は、約0〜0.6重量%(ポリマー
及び架橋剤固体当たりの固形分)の触媒濃度、250〜400
゜Fの焼き付け温度、及び約5〜約60分間の焼き付け時
間である。最も好ましい硬化条件は、0〜約0.3重量%
の触媒濃度、約300〜350゜Fの焼き付け温度、及び約20
〜40分の焼き付け時間である。
上記のように、本発明の液体ポリマービヒクル耐候性
が改良されていることを特徴とする。しかしながら、安
定剤及び安定剤系を用いた配合により、この性質及び他
の性質においてさらに改良を達成することができる。耐
候性に改良を与える化合物は特に、HALS(立体障害性ア
ミン光安定剤)、UVスクリーナー、酸化防止剤等であ
る。所望の色彩を得るために、液体ポリマービヒクル
は、種々の顔料を配合することもできる。顔料がコーテ
ィング配合物に添加される場合、顔料のエステルフェノ
ールキャップポリマー又はポリオール及びアミノ架橋剤
に対する比は、望ましくは約0.5:1.0〜2.0:1.0、好まし
くは約0.8:1.0〜1.1:1.0である。耐候性を改良するため
の他の配合手段は、塩基性ポリマー材料の一部を置き換
えるために、並びに系全体により良好な耐候性を付与す
るために使用されるシリコン樹脂である。これらの配合
の試みの全ては、本発明の液体ポリマービヒクルに用い
ることができる。
下記の実施例は、本発明を説明するためのものであ
り、本発明を限定することを意図するものではない。
実施例1 下記の実施例は典型的な方法によるポリエステルジオ
ールの製造を示す。
メカニカルスターラー、加熱マントル、窒素スパージ
ャー、ディーンスタークトラップ(Dean Stark trap)
及び還流冷却器を上部に有するガラスビーズを詰めた10
インチのカラム、並びに温度調節器を備えた温度計を備
えた2の4口フラスコに、222gのフタル酸無水物(P
A)、219gのアジピン酸(AA)、468gのネオペンチルグ
リコール(NPG)、及び200gのAromatic150溶媒(合衆国
のExxon Companyより市販されている炭素原子数9ない
し12の芳香族のナローカット溶媒)を入れる。中味を溶
融するまで加熱し、攪拌し、そして加熱を溶媒/水共沸
による蒸発が開始する温度である約160℃まで続ける。
続いて溶媒をディーンスタークトラップから除去し、フ
ラスコに戻す。水の除去を反応をモニターするために使
用する。加熱を続け、温度を水が除去されるので温度が
207℃の最終温度まで上昇する。理論量の水が除去され
たら(8時間要する)、反応を止める。生成物を冷却
し、容器から出す。生成物はNVM(不揮発分)が84.1%
であり、酸価が5.8であり、水酸化が168であり、そして
換算粘度が氷酢酸の10%溶液において0.058であった。
このポリエステルジオールは下記のように略することが
できる:NPG/AA/PA=3/1/1。
他の同様のポリエステルジオールを、モノマー、モノ
マー比、及び溶媒を単に置き換えることにより製造す
る。
実施例2 下記の実施例は、PHBAの過剰量を用いて、高めた温度
(約230℃)で、強酸触媒の存在下でエステルフェノー
ルキャップポリエステル(PHBA/NPG/AA/PA)を製造する
ことにより、強く着色した生成物が生じ、ポリエステル
ジオール主鎖の分解による第二段階において大量のフタ
ル酸無水物を生成することを示す。
フタル酸無水物(740g、5.0モル)、アジピン酸(730
g、5.0モル)、ネオペンチルグリコール(1560g、15.0
モル)、及びキシレン(130g)を、温度計、加熱マント
ル、エアモーターにより駆動されるスターラー及びディ
ーンスタークトラップを備えた5の4口フラスコに入
れる。還流冷却器をディーンスタークトラップの上に付
け、還流させる。反応器システムに窒素の弱い流れ(40
cc/分)を流す。固体を加熱し、固体が溶融し始めたら
攪拌を開始する。反応温度が150℃になると水の生成が
始まる。温度は7時間かけてゆっくり230℃まで上昇す
る。水性オーバーヘッドのガスクロマトグラフィーによ
る分析により、これらの条件下で水と共沸するネオペン
チルグリコールが確認された。反応混合物を230℃でさ
らに6時間還流し、その後溶媒を留去した。生成物の不
揮発分(NVM)は97%以下である(1時間、150℃)。酸
化は1.4mgKOH/gである。水性オーバーヘッドの分析によ
り、ネオペンチルグリコール168gが蒸発により失われた
ことが示された。オリゴエステルジオールの最終的なNP
G/AA/PAの全組成物の比は2.68/1/1である。収量は合計3
141gである。IR及び低い酸価から、残留するPAがほんの
わずかであることがわかる。
上記のオリゴエステルジオール(2293g)の一部を同
じ装置に、PHBA(1537g)、p−TSA(7.6g)、及びArom
atic150(364g)と共に再び入れる。流出ガスを、ドリ
エンテ(Dorienete)(水トラップ)を含む小さなカラ
ムに、つづいてアスカリテ(Ascarite)(CO2トラッ
プ)に通す。スラリーを攪拌しながら加熱する。水の生
成は約190℃以下で起こる。温度は9時間かけてゆっく
りと230℃まで上がる。反応混合物をさらに9時間230℃
に維持して、エステル化を完結させる。収量は3979gで
ある。不揮発分(150℃で1時間)は82%である。生成
物のガードナーカラーは14である。赤外スペクトルによ
り、14%(重量)のフタル酸無水物が生成物に溶解して
存在することが示される。13CNMRにより、生成物中のフ
タル酸無水物の量が確認された。添加されたPHBAの約0.
2%(捕えられたCO2を基準として)が、反応中に脱カル
ボキシル化する。
実施例3 下記の実施例により、改良された、より低温で少量の
PAのみを含む低着色生成物が得られるエステルフェノー
ルキャップポリエステルの1工程製造方法を示す。
実施例1で使用したのと同様の装置に、312gのNPG、2
90gのp−ヒドロキシ安息香酸(PHBA)、即ち148gのP
A、148gのPA、146gのAA(PHBA/NPG/AA/PA:2/3/1/1)、
並びにAromatic100溶媒200g(Exxon Company USAにより
市販されているナローカットの炭素原子数8ないし10の
芳香族溶媒)。
フラスコ及びその中味を加熱して溶融し、攪拌し、そ
の後加熱を溶媒水共沸が開始して留出する温度である15
0℃まで続ける。続いて、溶媒を反応フラスコに戻し、
水の生成を反応をモニターするために用いた。加熱を続
け、水が除去されると温度が上昇した。2時間後に転化
が58%に、温度が175℃になり、水の除去率及び温度上
昇が顕著に減少する。反応を促進するために、溶媒60g
をシステムから除去すると、温度の上昇率および水の除
去が顕著に増加した。さらに4時間後、温度は194℃に
なり、水の除去を基準とした転化は理論量の87%になっ
た。その後、さらに8時間の間に温度は198℃に上昇し
た。転化は実質的に定量的である。フラスコ中の生成物
を約180℃に冷却し、60gのAromatic100を粘度を低下さ
せるために添加する。NVMは76.4%であり、フェノール
性水酸基価は129であり、酸価は28.3であり、そして換
算粘度は氷酢酸中の10%の溶液の場合0.055である。ガ
ードナーカラーは1未満である。IR及びNMRスペクトル
は所望の構造を含み、生成物中のフタル酸無水物はほん
の少量(約0.4重量%)であること示す。
同様の方法により、モノマーの量及び/又は型を変え
ることにより、他のポリマーを製造することができる。
他の溶媒も使用されうる。変化に伴い、いくらか温度/
時間の関係が異なることもある。
実施例4 下記の実施例により、改良された、低温の、2工程の
エステルフェノールキャップポリエステルの製造を示
す。
実施例1に使用したのと同じ装置を、フラスコは5
のものに変えて使用した。1092gのNPG、1050gのPHBA、
及び400gのAromatic100溶媒(Exxon Company U.S.Aによ
り市販されている炭素原子数7ないし9の芳香族のナロ
ーカット溶媒)を入れる。フラスコ及びその内容物を溶
媒/水共沸がが開始して蒸発が始まる温度である170℃
まで加熱し続ける。温度を170℃〜180℃で11時間保持
し、この間に水層137gが蒸発する。フラスコ及びその中
味を室温に冷却し、511gのAA及び518gのPAを反応容器に
入れる。その後、フラスコ及びその中味を170〜198℃に
13時間加熱し、水層203gを除去する。系を約160℃に冷
却し、Aromatic100溶媒544gを添加し、そして得られた
混合物を室温に冷却する。NVMは73.6%であり、酸価は4
2.3%であり、そしてフェノール性水酸基価は101であ
る。IR及びNMRスペクトルは、提案されたエステルフェ
ノールキャップポリエステル構造を含む、着色は非常に
低く、生成物中のPAはごく僅かである。
実施例5 下記の実施例は、反応率の増加のために、反応の最終
工程の間反応温度を上げる点を変更した1工程方法によ
るエステルフェノールキャップポリエステルの製造を示
す。
実施例3において使用したのと同じ装置に、1050gのP
HBA、511gのAA、518gのPA、1092gのNPG及びキシレン150
gを入れる。フラスコ及びその中味を、溶融するまで加
熱し、攪拌を開始し、そして加熱を溶媒/水共沸物が蒸
留し始める温度である154℃まで続ける。温度を徐々に
上げ、5時間かけて200℃にして、水267g(理論量の82
%)を除去する。加熱を6時間かけて230℃まで続け、
さらに59gの水を除去する。水の除去は実質的に定量的
である。生成物を150℃に冷却し、キシレン675gを添加
する。中味を室温に冷却し、容器から出す。NVMは75.9
%であり、酸価は23であり、フェノール性水酸基価は10
5であり、CO2の発生量は2.7%のPHBAの脱カルボキシル
化に相当する。
実施例6 下記の実施例は、エステルフェノールキャップポリエ
ステルの合成に異なる触媒を用いた場合を示す。
合成方法は実施例2に記載したものと同じであり、下
記に示すようにいくつかの異なる触媒を異なる濃度で使
用する。反応温度、反応時間及び転化量も下記に示す。
実施例7 下記の実施例は、透明な塗料配合物の製造を示す。
典型的な透明な配合剤を、下記の成分を清浄なガラス
ビン(又は金属缶)に添加することにより製造する。
実施例2に記載したのと同様のエステルフェノールキャ
ップポリエステル樹脂(不揮発分76.5%) 20.6g Cymel−303のようなヘキサメトキシメチルメラミン(HM
MM) 5.2g メチルアミルケトン 1.8g メチルエチルケトン 1.8g n−BuOH中25%に希釈されたByk−Chemie Product VP−
451(アミンブロック触媒、n−BuOHで希釈した後4.45
%の活性なp−TSA) 0.6g 合計 30.0g その後、ビン又は缶の蓋を閉めるか又は密封し、ロー
ラー上に置き、均一な溶液が得られるまで混合する(約
30分間)。混合した後、ビン又は缶をさらに約30分間放
置して全ての気泡を除去することができる。その後、溶
液をドローダウンロッド又は噴霧装置を介して金属試験
パネル上に塗布するために準備する。この特別な溶液は
下記の計算値の性質を示す。
不揮発分 70重量% Cymel〜TM303(HMMM)バインダー固形分(ポリエステル
+HMMM)の25重量% 触媒 バインダー固形分の0.13重量%のp−TSA 同様の配合剤は、多くの異なるポリエステル樹脂又は
エステルフェノールキャップポリエステルを用いて製造
される。他の変法は、バインダー固形分の18〜40重量%
の濃度のCymel〜TM303、50〜75重量%の不揮発分、バイ
ンダー固形分の0〜1.5重量%の触媒量のアミンブロッ
クp−TSA、ネオデカン酸カリウム、リン酸又は亜リン
酸触媒、種々の溶媒、例えばキシレン、EXXATE 600(E
xxon Chemical Companyから市販されているヘキシルア
セテートの混合物)、n−ブタノール、Aromatic100、A
romatic150、メチルアミルケトン及びメチルエチルケト
ン、並びに配合物の合計に対して0〜0.1重量%のDow C
orning57流れ調整剤の原液を含む。
さらに粘性の樹脂のために、方法を、ポリエステル樹
脂及び溶媒を最初にビンに入れるようにわずかに変化さ
せる。
この希釈された樹脂溶液を水蒸気浴中で温め、ローラ
ー上で均一な溶液が得られるまで混合する。この溶液を
室温に冷却した後、残りの成分を添加し、完全な配合物
を再びローラー上で均一な溶液が得られるまで混合す
る。
実施例8 下記の実施例により、着色塗料の製造を記載する。
着色塗料は一般的に、Byk−Chemie DISPERMAT Model
CVのような高速ディスクディスパーサーを用いて二酸
化チタン(TiO2)を透明な溶液中で錬磨することにより
製造される。最初にTiO2を含むミルベース、ポリエステ
ル樹脂又はエステルフェノールキャップポリエステル樹
脂及び溶媒を錬磨し、その後、該ミルベースを配合物の
残りの成分と共に放置する。塗料の一例についての特定
の重量を下記に示す。
ミルベース: エステルフェノールキャップポリエステル樹脂(実施例
2に記載した樹脂と同じだが、NVMを85.5%としたも
の) 300g TiO2(DuPont TI−PURE R−960) 300g キシレン 20g 完全な配合物: ミルベース 220g エステルフェノールキャップポリエステル樹脂(不揮発
分85.5%) 9.6g Cymel〜TM303(HMMM) 31.1g Byk−Chemie Product VP−451(アミンブロックp−TS
A) 2.0g EXXATE 700(Exxon Chemical Companyにより市販され
ているヘプチルアセテートの混合物) 21.7g キシレン 29.7g この特定の顔料は不揮発分が75.5重量%であり、顔料
/バインダー重量比が0.8であり、HMMM濃度がバインダ
ーの24重量%であり、p−TSAがバインダーに対しての
触媒量の0.27重量%である。異なる樹脂、バインダーの
20〜35重量%のHMMM濃度、0.6重量%の触媒量のアミン
ブロックp−TSA、ネオデカン酸カリウム若しくはリン
酸触媒、顔料/バインダー比が0.8〜1.1の顔料、及びAr
omatic100、Aromatic150、キシレン、n−ブタノール、
EXXATE 600溶媒、EXXATE 700溶媒、メチルアミルケト
ン及びメチルエチルケトンの混合物を含む種々の溶媒を
用いて他の塗料を製造することもできる。
いくつかの市販の顔料湿潤剤/分散剤を塗料に性にお
いて顕著な改良を示したことを示す。硬度の改良は約7
〜9ヌープ硬度単位であり、総合的な衝撃試験値の保持
の認められた。さらに、エステルフィールドキャップポ
リマーの耐候性が驚くべきほど改良された。QUVテスタ
ー中306時間後、エステルフェノールキャップポリマー
の初期の光沢は約60〜80%保持されたのに対し、キャッ
プされないポリマーの光沢は11〜15%保持されたにすぎ
なかった。
実施例12 下記の実施例は、透明フィルムの硬度及び衝撃強さへ
の硬化条件の効果を示す。
実施例2に使用したのと同様の方法によりエステルフ
ェノールキャップポリエステルを、NPG/AA/PA/PHBAの3/
1/1/2のモノマー比で製造する。この樹脂の透明な配合
物は、0.25%の触媒(ブロックされたp−TSA)及び種
々の量の架橋剤(HMMM)を用いて実施例7の方法により
製造される。透明なパネルは、実施例9の方法により製
造され、その後、異なる配合物を、種々の条件の焼成時
間及び焼成温度の下で硬化する。種々のパネルの硬度及
び裏面衝撃値を第II表に示す。焼成時間又は焼成温度が
増加すると、通常、通常硬度が増加し、裏面衝撃強さが
低下する結果となる。
実施例13 下記の実施例は、透明なフィルムの性質への触媒量の
効果を示す。
実施例12に記載したのと同様の樹脂を、Cymel−TM/ポ
リマーの比を0.35/1として配合し、3種類の量のp−TS
Aにより触媒した。透明なパネルを350゜Fで30分間焼成
し、機械的性質を測定した。第III表に示すように、触
媒量が減少しても、硬度は比較的影響を受けないが、裏
面衝撃強さは増加する。
実施例14 下記の実施例は、CymelTM〜303量の透明なフィルムの
性質への効果を示す。
実施例13と同じ樹脂をp−TSA触媒(0.8%)の量を一
定にして、CymelTM〜303架橋剤の量を変化させて配合す
る。透明なパネルを350゜Fで15分間焼成し、機械的性質
を測定する。第IV表に示すように、裏面衝撃強さは減少
するが、硬度は影響を受けなかった。
実施例15 下記の実施例は、合成されたいくつかの他のエステル
フェノールキャップポリエステル樹脂を挙げる。
いくつかの他のエステルフェノールキャップポリエス
テル樹脂を実施例2及び3の方法により合成し、そのリ
ストを第V表に示す。
実施例16 下記の実施例は、異なる硬化触媒系により、非常に異
なる透明フィルムの性質が得られること、及びこれらの
フィルムの性質の変化が使用される樹脂系により変化し
うることを示す。
実施例12と同様のエステルフェノールキャッKHプポリ
エステル、及びこれと同じ材料60%と対応するキャップ
されないポリエステルジオール40%との配合物を製造す
る。各材料を33%CymelTM〜303、芳香族/アルコールの
混合溶媒と配合し、1milの焼成した透明フィルムを与え
るのに充分な厚さで、引き落とし棒を用いて冷却した巻
取鋼パネルに塗布し、その後350゜Fで30分間焼成する。
各樹脂系について三つの配合物を製造し、異なる触媒
系、即ち(1)p−トルエンスルホン酸(p−TSA)
(バインダーの0.14%)、(2)なし、及び(3)0.5
重量%のネオデカン酸カリウムを用いた。結果は、第VI
表に示すように、純粋なエステルフェノールキャップポ
リエステルについては塩基触媒系が硬度と衝撃強さを合
わせた性質について優れている。しかしながら、エステ
ルフェノールキャップポリエステルと非キャップポリエ
ステルジオールを配合すると、塩基触媒系が最も劣る結
果を与え、最も良好な結果は非触媒系により達成され
る。触媒系の最適な選択は、樹脂系に依存し、これは系
によって変化する。
実施例17 下記の実施例は、段階的添加技術によるエステルフェ
ノールキャップポリエステルを含むイソフタル酸の製造
方法を記載する。
NPG(3.0モル、312g)、イソフタル酸(IPA)(1.0モ
ル,166g)及び130gのAromatic150を、エアモーターによ
り駆動されたスターラー、加熱マントル、温度系及び上
部にディーンスタークトラップを付けた20gの直径6mmに
ガラスビーズを詰めた10インチのカラムを備えた2の
4口フラスコに入れる。還流冷却器をDean Stark trap
の上部に付けて、還流させる。反応器システムに窒素の
弱い流れを流す(40cc/分)。留出ガスはDrierite(水
トラップ)を含む小さなカラムに、続いてAscarite(CO
2トラップ)を詰めたカラムに通す。スラリーを加熱す
ると、水、Aromatic150及びネオペンチルグリコールを
含む共沸が195゜で開始する。混合物を全てのIPAが溶液
(透明な黄色の溶液)になるまで約3時間加熱すると、
温度が約200℃に上昇する。約70gの水層が、反応段階で
集められる。
溶液を冷却し、反応器に、AA(1.0モル、146g)及びP
HBA(2.0モル、276)を入れる。第一段階で得られ、い
くつかの共沸NPGを含む水性の蒸発物を、反応器に付け
た125mlの滴下漏斗に入れる。その後、反応混合物を約1
65℃に加熱し、この時間に水性蒸発物が反応器に戻って
NPGに戻り、水が蒸発物から分離される。全ての水性の
蒸発物がリサイクルすると、温度が徐々に250℃まで上
がる。蒸発による反応中のネオペンチルグリコールの損
失は、水性の蒸発物の少量の試料の蒸発及び残留量によ
りモニターされる。合成の間に失われたネオペンチルグ
リコールは所望の化学量論量を維持するために、新しい
材料で置き換えられる。理論量の95%以上の水が除去さ
れた時、生成物を冷却し、入れた酸の合計の添加率を、
溶媒としてメタノールを用いて電位差滴定を行うことに
より求める。PHBAの脱カルボキシル化量は、反応中に捕
集されたCO2の重量に基づいて計算し、実施例18の表VII
に示す。
実施例18 下記の実施例は、エステルフェノールキャップポリエ
ステルを含むいくつかのIPAの製造を示す。
ポリエステルを含むいく種類かの異なったエステルフ
ェノールでキャップされたIPAを、実施例17の方法によ
り製造する。ポリエステルジオールの主鎖は種々の割合
の3つのモノマー、即ちIPA、AA及びNPGを含む。二酸の
合計量に対するNPGの比を増加させると、エステルフェ
ノールでキャップされたポリエステルジオールの分子量
が減少し、AA及びIPAの比を変化させると、系の柔軟性
が変化する。合成はリン酸触媒を用いて行うものもある
が、全く触媒を用いずに行うものもある。生成物の酸
価、合成中のPHBAの脱カルボキシル化量、最終生成物の
不揮発分及びガードナー色を含む結果を、第VII表に示
す。
実施例19 下記の実施例は、エステルフェノールキャップポリエ
ステル及びそれから誘導されうる対応するポリエステル
ジオール主鎖の配合物が、純粋なエステルフェノールキ
ャップポリエステルより良好な透明フィルムの性質有す
ることを示す。
NPG/AA/PA:3/1/1のモノマー組成物を用いて、実施例
1に示すようポリエステルジオールを製造する。さら
に、対応するエステルフェノールキャップポリマーを、
PHBA/NPG/AA/PA:2/3/1/1を用いて、実施例3と同様に製
造する。そして、配合物は80%のエステルフェノールキ
ャップポリエステルジオール及び20%のポリエステルジ
オールからなる。この配合物を、25%のCymelTM303及び
0.6%のネオデカン酸カリウムと配合し、透明なパネル
を製造し、350゜Fで30分間焼成する。純粋なエステルフ
ェノールキャップポリエステルジオールを、25%のCyme
lTM303及び0.15%のp−TSAと配合し、透明なパネルを
製造し、350゜Fで15分間焼成する。配合及び焼成方法
は、各々の系に適合するように調整されるので異なる。
パネルに、いくつかの試験を行い、結果を第VIII表に示
す。結果は配合系が優れていることを示す。
実施例20 下記の実施例は、エステルフェノールキャップポリエ
ステルといくつかの市販の樹脂との配合を示す。
実施例19のポリマーブレンドのエステルフェノールキ
ャップポリエステル及びポリエステルジオールからなる
ポリマーを、いくつかの市販のコーティング樹脂と配合
して、満足なフィルムが得られるか調べる。市販の樹脂
は、例えばアクリル樹脂、短若しくは長油アルキド樹
脂、エポキシ/フェノール樹脂、エポキシ/アクリル樹
脂、芳香族及び脂肪族ウレタン樹脂、ニトロセルロース
樹脂、塩素化ゴム及び他のポリエステル樹脂である。各
々の場合に、エステルフェノールキャップポリエステル
系及び市販の樹脂の配合は固形分重量で1:10〜10:1であ
り、市販の樹脂はそれらの透明な配合と適当に合わせる
ことにより製造される。実施例19から得られる配合物
は、実施例19に示されるように配合され、市販の樹脂の
透明な配合物は、顔料を全く含まずに製造され、当業者
に推奨されるものである。
全ての溶液は、最初に不相溶性(濁り又は分離)を調
べる。相溶性であるものを引き落とし、室温で乾燥し、
そして相溶性を再びチェックする。相溶系を復活するた
めに、その後、フィルムを引き落とし、主な樹脂成分の
方法を用いて焼き付けする。この焼き付け/乾燥後に透
明な、非粘着性の硬化フィルムを製造する配合物は相溶
性であるとみなされる。第VIII表に特定の市販樹脂及び
それらの相溶性を示す。
製造者 (1)NL Chemicals (2)Rohm & Haas (3)Ciba Geigy (4)Borden Chemical (5)Reichhold Chemical (6)Mobay Chemical (7)Hercules,Inc. 実施例21 下記の実施例は、少量のエステルフェノールキャップ
ポリマーと市販のアルキド樹脂の配合がアルキドの化学
品抵抗性を改良することを示す。
非液晶エステルフェノールキャップポリエステルを実
施例2の製造方法に従って、PHBA/NPG/AA/PA:2/3/1/1を
用いて製造する。その後、この材料(80部)を対応する
キャップされていないポリエステルジオール(NPG/AA/P
A:3/1/1)20部と配合する。その後、この変形されたエ
ステルフェノールキャップ混合物を、市販のアルキド樹
脂(NL Chemicalsにより市販されているAroplaz 623
5)と、アルキド樹脂89重量%及び変形されたエステル
フェノール11重量%の割合で配合するために使用する。
配合物を、26%のCymelTM303、0.47%のp−TSA、芳香
族/アルコール溶媒混合物と配合し、パネルを実施例9
に記載したように製造する。得られたパネルをエステル
フェノールキャップポリマーを用いずにアルキド樹脂か
ら製造したパネルと比較する。第X表は、化学品抵抗性
試験の結果を示し、配合されたパネルの顕著な改良を示
す。
実施例22 下記の実施例は、良好な機械的性質を得るために、Tg
<40のエステルフェノールキャップポリエステルを含む
ことの重要性を示す。
表XIにEPCP1、EPCP2及びEPCP3として示した三つの異
なるエステルフェノールキャップポリエステルジオール
を、実施例3の方法により合成し、第XI表にPEDIOL1(N
PG/AA/PA:3/1/1:Tg=−11℃)及びPEDIOL2(NPG/PA:4/
3:Tg=33℃)として示した二つのポリエステルジオール
を実施例1の方法により製造する。樹脂のTgは、Torsio
nal Braid分析により調べる。樹脂のいくつかは、別の
樹脂を製造するために、互いに配合される。樹脂/配合
物は、硬化触媒なしに33%のCymelTM303と配合し、パネ
ルに塗布され、350゜Fで30分間焼き付ける。結果は、第
XI表に示すように、Tg<40℃の樹脂又は樹脂配合物は、
良好な硬度及び耐衝撃性の組み合わせを有する透明なフ
ィルムを形成するが、Tg>40℃の樹脂又は樹脂配合物
は、硬度は高いが、実質的に裏面衝撃強さのないフィル
ムを形成することを示す。
実施例23 下記の実施例は、エステルフェノールキャップアクリ
ル樹脂の製造方法を示す。
攪拌器、加熱マントル、Dean Starkトラップ、及び窒
素パージシステムを備えた1のフラスコに、モノマー
組成がヒドロキシエチルメタクリレート28.4モル%、ス
チレン23.6モル%、及びブチルアクリレート48.6モル%
である400gのアクリル樹脂(NVM66.7%)を入れる。そ
の後、100gのキシレン中の0.3gのp−TSA及び86.2gのPH
BAを添加し、系に窒素を分散する(約40cc/分)。
混合物を攪拌しながら加熱すると、約166℃で水の発
生が始まる。さらに5時間の加熱時間の後、理論量の81
%の水が生成する。生成物を室温に冷却し、移し変え
る。フェノール性水酸基価は102mgKOH/gポリマーであ
り、脂肪族水酸基価は19.3gKOH/gポリマーである。
実施例24 下記の実施例は、着色配合物の製造及びそれにより製
造されたパネルの性質を示す。
実施例18に記載したものと同様のエステルフェノール
キャップポリエステル/ポリエステルジオール配合物
を、二酸化チタン顔料、ICI分散剤SOLSPERSE24000及びD
ow Corning57流れ調整剤と配合する。配合物を、下記の
処方により、実施例7に記載した方法により製造する。
MILL BASE(重量基準) ポリエステルジオール(固形分71.4%) 7.5 SOLSPERSE24000溶液(固形分24%) 25 TiO2(DuPont TI−PURE'R−960) 31.7 LET−DOWN(重量基準) エステルフェノールキャップポリエステルジオール(固
形分73.6%) 27.5 ポリエステルジオール(固形分71.4%) 5.7 HMMM(American Cyanamid Cymel〜303) 14.8 Dow Corning57(n−ブタノール中、25重量%に希釈)
0.3 n−ブタノール 7.8 Aromatic100 7.2 全量(重量基準) 100.0 パネルを実施例8に記載したように引き落とし、350
゜Fで30分間の条件で焼き付ける。その後、フィルムを
実施例9に記載した方法と同様の方法を用いて評価す
る。下記の性質の食み合わせが得られる。
ヌープ硬度数 13 直接衝撃試験 >160(1b) 表面衝撃試験 93(1b) 20度光沢 初期値 72 250時間Quv後 36 実施例25 下記の実施例は、弱塩基のアルカリ金属塩が、エステ
ル化反応中のPHBAの脱カルボキシル化を触媒することを
示す。
ポリエステルジオールを実施例2のように製造する。
その後、PHBAをKOHでで中和し、含まれる水を蒸発させ
ることにより製造されるPHBAのカリウム塩を種々の量で
含むPHBA試料を、ジオールと反応させる。ジオールと種
々のPHBA試料との反応は、下記のように行われる:138g
のポリエステルジオール、92gのPHBA、適当な量のPHBA
のカリウム塩、及び50gのAromatic150を、温度計、メカ
ニカルスターラー、加熱マントル、ディーンスタークト
ラップ、及び窒素流入管を備えた1の4口フラスコに
入れる。ディーンスタークトラップの最上部に還流冷却
器を付ける。反応系に、わずかな窒素流(40cc/分)を
分散する。流出ガスをDrierite(水トラップ)に通し、
続いてAscareteを詰めたカラム(CO2トラップ)に通
す。スラリーを攪拌しながら加熱し、反応の進行を、生
じた水の量(%)と反応時間をプロットすることにより
維持する。脱炭酸の程度を、捕集されたCO2の重量から
わかる反応時間の最後に調べる。結果を第XII表に示
す。エステル化されたPHBAの量(%)を、“%PHBAエス
テル”で表し、脱カルボキシル化された量(%)を“PH
BA Decarb"で表す。
結果は、明らかにカリウム量が多い程、PHBAの脱カル
ボキシル化量が多く、破壊が生じ、PHBAエステル化の減
少及びエステルフェノールキャップオリゴマーへの混入
を伴うことを示す。
実施例26 下記の実施例は、エステルフェノールキャップシンプ
ルジオールの製造を示す。
実施例1で使用したのと同じだが、容量が1の装置
に、1,12−ドデカンジオール200g、PHBA290g、リン酸5g
及びキシレン100gを入れる。フラスコ及びその中味を、
溶融するまで加熱し、そして攪拌し、加熱を溶媒水共沸
物が流出し始める170℃まで続ける。溶媒を連続的に反
応フラスコに戻し、水の生成を反応をモニターするため
に使用する。加熱を続け、温度を水が除去されるように
上げる。6時間後、転化率は56%、温度は199℃にな
る。温度を200〜210℃でさらに21時間保持する。転化は
実質的に定量的である。中味を冷却し、移し変える。白
色固体であるジエステルをアセトンに溶解し、蒸留水を
添加することにより沈澱させる。得られた固体材料を濾
過し、乾燥する。固体は440の分子量及び255のフェノー
ル性水酸基価を有する。
実施例27 下記の実施例は、数平均分子量が約4000のエステルフ
ェノールキャップポリエステルの製造を示す。
メカニカルスターラー、加熱マントル、窒素スパージ
ャー、10インチのカラムを備え、その上部にディーンス
タークトラップ及び還流冷却器を備え、並びに温度調節
装置を備えた温度計を備えた5の4口フラスコに、39
4gのフタル酸無水物(PA)、742gのイソフタル酸(IP
A)、1042gのネオペンチルグリコール(NPG)、及び150
gのAromatic100溶媒(合衆国のExxon Companyにより市
販されている炭素原子数9ないし12の芳香族のナローカ
ット溶媒)を入れる。中味を溶融するまで加熱し、攪拌
し、そして加熱を溶媒/水の共沸物が流出し始める約17
0℃の温度まで続ける。水の除去を反応の維持のために
用いる。加熱を続け、温度を水が除去されるようにさら
に220℃の最終温度まで上昇させる。集めた全流出物
は、原則としてネオペンチルグリコール及び水の混合物
であり、243gである。反応混合物を冷却し、347gのアジ
ピン酸(AA)及び138gのp−ヒドロキシ安息香酸(PHB
A)を添加する。反応器の中味を攪拌し、加熱を温度が
約140℃に達するまで続ける。その後、反応の第一層に
集めた留出物を、NPGから留出物中に存在する水を離す
ために滴下する。反応蒸留物により生じた水が留出する
ように、加熱を続け、温度をゆっくり250℃に上げる。
理論量の水が除去された後、約19時間後に、反応を止め
る。反応生成物を冷却し、酸価を調べる(7.0mgROH/
g)。その後、生成物を、633gのエチル3−エトキシプ
ロピオネート(EEP)及びAromatic100溶媒510gを添加す
ることにより希釈する。不揮発分(NVM)を測定したと
ころ、65.5%であった(150℃で1時間)。氷酢酸及び
メチルアミルケトン(MAK)の50/50混合物中の10%(w/
v)の樹脂の換算粘度は0.182であり、数平均分量は約4,
000である。該ポリエステルは次のように略すことがで
きる。
NPG/AA/IPA/PHBA:20/4.75/5.32/8.93/2 塗料を実施例8に記載したように製造し、パネルを実
施例9に記載したように製造した。優れた機械的性質、
例えば0のT−ベンド、200より大きい裏面耐衝撃性、1
6ヌープの硬度、2Hの鉛筆硬度、250より大きいMEKrub、
並びに5Bのクロスハッチ接着を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 167/02 C09D 167/02 // C08L 33:14 63:00 67:02 (72)発明者 ウィリアム エドワード ウェルマン アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08820 エディソン ウェイン コート 10 (72)発明者 ラルフ マーティン コワリク アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08807 ブリッジウォーター カントリ ークラブ ロード 880 (72)発明者 ジョージ アンドリュー ヌードセン アメリカ合衆国 ニュージャージー州 07076 スコッチ プレインズ メアリ ーエレン レーン 1932 (72)発明者 マイケル ジェラルド ロマネリ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11217 ブリックリン サウス ポート ランド アベニュー 41 (56)参考文献 特開 昭50−97691(JP,A) 特開 昭52−73929(JP,A) 特開 昭59−193921(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91 C08G 59/16 C08L 67/00 - 67/08 C09D 167/00 - 167/08 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)下記の一般式(I): (式中、Rは少なくとも2個の脂肪族ヒドロキシ官能基
    又はエポキシ官能基を有するポリマーから誘導される20
    0〜10,000の数平均分子量を有する多価の基を表し、 R1は直接結合を表すか、炭素原子数1ないし20のハイド
    ロカルビレン基、又は炭素原子数1ないし20のオキシハ
    イドロカルビレン基を表し、 R2は水素原子、水酸基、ハロゲン原子、炭素原子数1な
    いし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキ
    シ基、又は炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボニ
    ル基を表し、そして nは2から10の整数を表す。) で表される、非液晶の、エステルフェノールでキャップ
    されたポリマー、及び (b)エステルフェノールでキャップされたポリマーの
    硬化に有効な量のアミノ架橋剤 の均一な混合物を含む、液体ポリマー組成物。
  2. 【請求項2】エステルフェノールでキャップされたポリ
    マーのガラス転移温度が−40℃〜40℃である、請求項
    (1)記載の液体ポリマー組成物。
  3. 【請求項3】非液晶の、エステルフェノールでキャップ
    されたポリマーが、下記の一般式: (式中、R3は少なくとも1種類の多価アルコールと少な
    くとも1種類の多塩基酸又は酸誘導体との縮合反応生成
    物から製造されるヒドロキシ末端ポリエステルから誘導
    される数平均分子量が200〜1500である2価の基を表
    す。) で表される、請求項(1)記載の液体ポリマー組成物。
  4. 【請求項4】さらに、コーティング配合物の粘度が10セ
    ンチポアズ〜100ポアズとなるのに有効な量の溶媒を含
    み、該溶媒の量が液体ポリマー組成物の重量の40%未満
    である、請求項(1)記載の液体ポリマー組成物。
  5. 【請求項5】さらに、前記液体ポリマー組成物から製造
    されるフィルム又は表面コーティングに所望の着色を付
    与するのに有効な量の少なくとも1種類の顔料を含む、
    請求項(1)記載の液体ポリマー組成物。
  6. 【請求項6】請求項(1)記載の液体ポリマー組成物を
    硬化することにより製造される、固体の、架橋されたポ
    リマー組成物。
  7. 【請求項7】さらに、少なくとも1種類の下記のポリマ
    ー化合物: (a) 少なくとも2個の脂肪族ヒドロキシ官能基又は
    エポキシ官能基を有するポリマー、 (b) 下記の一般式: (式中、R1は各々独立に直接結合を表すか、又は炭素原
    子数1ないし20のハイドロカルビレン基、又は炭素原子
    数1ないし20のオキシハイドロカルビレン基を表し、 R2は各々独立に水素原子、水酸基、ハロゲン原子、炭素
    原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4
    のアルコキシ基、又は炭素原子数1ないし4のアルコキ
    シカルボニル基を表し、そして R5は少なくとも2個の脂肪族ヒドロキシ基又はエポキシ
    官能基を有するポリマーから誘導される数平均分子量が
    200〜10,000である1価の基を表す。) で表される、非液晶の、エステルフェノールで機能化さ
    れたポリマー、 (c) 少なくとも2個の脂肪族ヒドロキシ官能基又は
    エポキシ官能基を有する200〜10,000の数平均分子量を
    有する第二のポリマー、 (d) 請求項(1)に記載の一般式(I)で表され
    る、第二の非液晶の、エステルフェノールで機能化され
    たポリマー を含む、請求項(1)記載の液体ポリマー組成物。
  8. 【請求項8】請求項(1)に記載の一般式(I)におい
    て、Rが炭素原子数12ないし40の多価アルコールから誘
    導される多価の基を表す、請求項(1)記載の液体ポリ
    マー組成物。
  9. 【請求項9】(a) 請求項(1)に記載の一般式
    (I)で表される、非液晶の、エステルフェノールでキ
    ャップされたポリマー、及び (b) アミノ架橋剤 を含む、フィルム又はコーティング製造用組成物。
  10. 【請求項10】さらに、少なくとも2個の脂肪族ヒドロ
    キシ官能基又はエポキシ官能基を有する数平均分子量が
    200〜10,000であるポリマーを含む、請求項(9)記載
    の組成物。
  11. 【請求項11】エステルフェノールでキャップされたポ
    リマーが、下記の一般式: (式中、R3は少なくとも1種類の多価アルコールと少な
    くとも1種類の多塩基酸又は酸誘導体との縮合反応生成
    物から製造されるヒドロキシ末端ポリエステルから誘導
    される数平均分子量が200〜1500である2価の基を表
    す。) で表される、請求項(9)又は(10)記載の組成物。
  12. 【請求項12】請求項(1)に記載の一般式(I)にお
    いて、Rが炭素原子数12ないし40の多価アルコールから
    誘導される多価の基を表す、請求項(9)記載の組成
    物。
  13. 【請求項13】さらに、炭素原子数12ないし40の多価ア
    ルコールを含む、請求項(12)記載の組成物。
  14. 【請求項14】請求項(9)〜(13)のいずれか1項に
    記載の組成物を使用して製造される、フィルム又はコー
    ティング。
  15. 【請求項15】脂肪族ヒドロキシ官能性ポリマーを有効
    量のヒドロキシ安息香酸により直接エステル化する工程
    を含み、該エステル化工程を200℃以下の反応温度で行
    う、請求項(1)に記載の一般式(I)で表されるエス
    テルフェノールでキャップされたポリマーの製造方法。
  16. 【請求項16】1モル過剰の炭素原子数2ないし8の多
    価アルコールをヒドロキシ安息香酸と反応させ、これに
    より多価アルコールを部分的にエステル化し、その後部
    分的にエステル化した多価アルコールの反応混合物及び
    炭素原子数2ないし8の多価アルコールと、200〜10,00
    0の数平均分子量を達成するのに有効な量の少なくとも
    1種類の多塩基酸若しくは酸誘導体と反応させることを
    含み、これらの反応を200℃以下の反応温度で行う、請
    求項(1)に記載の一般式(I)で表されるエステルフ
    ェノールでキャップされたポリマーの製造方法。
  17. 【請求項17】炭素原子数12ないし40の多価アルコール
    を有効量のヒドロキシ安息香酸により直接エステル化す
    る工程を含み、該エステル化工程を200℃以下の反応温
    度で行う、請求項(1)に記載の一般式(I)で表され
    るエステルフェノールでキャップされたポリマーの製造
    方法。
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