JP3121889B2 - 水性マニキュア剤 - Google Patents

水性マニキュア剤

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JP3121889B2 JP03325860A JP32586091A JP3121889B2 JP 3121889 B2 JP3121889 B2 JP 3121889B2 JP 03325860 A JP03325860 A JP 03325860A JP 32586091 A JP32586091 A JP 32586091A JP 3121889 B2 JP3121889 B2 JP 3121889B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマニキュア剤に関し、さ
らに詳しくは、実質的に水性のマニキュア剤として提供
され、硬化後の樹脂被膜が水若しくは水と有機溶剤との
均一混合物により除去可能な水性マニキュア剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】爪の美観を高めるために使用されるマニ
キュア剤は、一般には、有機溶剤にニトロセルロース系
のラッカーを溶解させ、さらに種々の色調の顔料または
色素を加えて製造されたものである。この様なマニキュ
ア剤は、爪に塗布後、溶剤を揮発させることにより使用
され、短時間で光沢に優れた被膜を与える。一方、マニ
キュア被膜はトルエン等の有機溶剤を用いて拭き取るこ
とができる。
【0003】しかし、この型のマニキュア剤は本質的に
有機溶剤を含むものであり、使用に際して揮発する有機
溶剤を使用者が吸入するという問題があった。また、一
旦形成された被膜は水により容易に除去されず、多量の
有機溶剤により拭い取る必要があり、使用者の健康上好
ましくなかった。さらに、有機溶剤によって爪や皮膚の
生理機能が低下する場合もあった。このため、塗布に際
して有機溶剤を使用しない水性のマニキュア剤、また塗
布乾燥後の被膜が水若しくは水性溶剤により除去可能な
水性マニキュア剤の開発が望まれていた。
【0004】特開昭60−166605号公報には、水性分散状
のポリウレタン重合体等を含む水性マニキュア剤が開示
されている。しかし、該マニキュア剤は、硬化後の被膜
を引張ることにより爪から除去するものであり、水若し
くは溶剤により除去されるものではなかった(いわゆる
ストリッパブルマニキュア剤)。この様な物理的剥離が
可能なマニキュア剤は、爪と樹脂被膜の密着性が弱く、
機械的衝撃、耐水性、及び耐洗剤性に問題があり、特
に、入浴時や石鹸を使用した場合に容易に剥がれてしま
うという欠点があった。また、このマニキュア剤には、
親水基としてカルボン酸を有する水性ポリウレタンが使
用されている(例えば、商品名ネオレッツR-974なるポ
リウレタン)。しかしこの樹脂は、ポリウレタンの重合
過程でトリエチルアミンを使用して製造されている樹脂
であり、最終製品中に含有されるトリエチルアミンが皮
膚刺激や肝臓障害を惹起する可能性があることからマニ
キュア剤として好ましいものではなかった。
【0005】また、特開平3−112917号公報に
は、水性脂肪族ポリウレタンを含む水希釈可能なマニキ
ュア剤が開示されている。しかし、該マニキュア剤で使
用される脂肪族ポリウレタンにより形成された被膜の除
去性については同刊行物に記載されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するため
の手段】従って本発明は、実質的に水性のマニキュア剤
であって、使用に際して皮膚刺激や爪の損傷を惹起する
ことがなく、安全に塗布装用できるマニキュア剤を提供
することを目的とする。本発明者は上記の課題を解決す
べく鋭意努力した結果、樹脂成分として特定のポリウレ
タン、すなわち中和価が10ないし80であってトリエ
チルアミン等の三級アミンを使用することなく製造され
たポリウレタンが、有機溶剤を使用することなく容易に
被膜を形成することと、得られた被膜が爪に対して密着
性に優れており、光沢と硬度にも優れていることを見出
した。また本発明者は、上記の特定のポリウレタンによ
り形成された被膜が、水若しくは水と有機溶剤の均一混
合物により容易に除去されることを見出し、本発明を完
成するに至った。すなわち本発明は、ポリウレタンを含
む実質的に水性のマニキュア剤であって、該ポリウレタ
ンが10ないし80の中和価を有し三級アミンの非存在
下で重合されたポリウレタンであり、塗布乾燥後の樹脂
被膜が水若しくは水と有機溶剤の均一混合物により除去
可能な水性マニキュア剤を提供するものである。
【0007】本発明で使用されるポリウレタンは、中和
価が10ないし80の範囲であり、三級アミンの非存在
下で重合製造されたものである。この様なポリウレタン
は、例えばポリウレタンの繰り返し単位あたり2ないし
20個の酸基を有するものである。該ポリウレタンは、
一般に固形分5ないし60重量%の水性分散液として製
造される。本発明のマニキュア剤は、上記のポリウレタ
ン水性分散液用いて製造することができ、固形分として
上記のポリウレタンを3ないし100重量%の割合で含
むものである。
【0008】該ポリウレタンは、カルボン酸、スルホン
酸、硫酸エステル、またはリン酸エステル等の酸基を有
するポリウレタン及びそれらの金属塩であり、水性エマ
ルジョン中で酸基の全部または一部が解離した状態で存
在していてもよい。本明細書において中和価とは、酸基
としてカルボン酸を有するポリウレタン及びカルボン酸
以外の酸基を有するポリウレタンについて、樹脂1g中
に含まれる遊離酸を中和するのに必要な水酸化カリウム
のミリグラム数をいう。また、これらのポリウレタンの
分子量は、約10,000ないし約1000,000、好ましくは約5
0,000ないし約100,000 の範囲である。本発明のマニキ
ュア剤においてポリウレタンを2種以上を混合して使用
する場合には、三級アミンの非存在下で重合製造された
2種以上のポリウレタンの混合物の中和価が上記の範囲
内であればよい。
【0009】本発明の水性マニキュア剤には、カルボン
酸基を有するポリウレタンが特に好適に使用される。例
えば、ポリウレタンの中和価が10ないし80の範囲、
好ましくは20ないし50の範囲のポリウレタンが使用
できる。カルボン酸基を有するポリウレタンの場合、中
和価が80を越えると、硬化後の樹脂被膜の耐水性が悪
くなるので好ましくない。一方、中和価が20を下回る
と、ポリウレタンを水性エマルジョンとして調製するこ
とが困難になるので好ましくない。
【0010】これらのポリウレタンの製造方法の一例を
挙げれば、例えばアセトン等の有機溶剤中で、例えばジ
オール化合物としてポリプロピレングリコール、ジイソ
シアネート化合物としてイソホロンジイソシアネート、
ポリヒドロキシカルボン酸としてジメチロールプロピオ
ン酸を用いてプレポリマーを製造し、このプレポリマー
に水酸化ナトリウム等の塩基化合物を加えて乳化させた
後、ヘキサメチレンジアミン等の鎖延長剤を添加して高
分子化し、減圧しながら有機溶剤を留去すればよい。
【0011】ジオール化合物としては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,2-プロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、1,3-ブチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、水素添加ビスフェノー
ルA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド若しくは
プロピレンオキサイド付加物等の低分子量グリコール、
ポリオールであるポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール等のポリエーテル類、エチレングリコー
ルとアジピン酸の縮合物であるポリエステル、ヘキサン
ジオールとアジピン酸の縮合物であるポリエステル、エ
チレングリコールとフタル酸の縮合物であるポリエステ
ル、及びポリカプロラクトン等を挙げることができる。
鎖延長剤としては、エチレングリコール、プロピレング
リコール等のポリオール類;エチレンジアミン、プロピ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリレンジア
ミン、キシリレンジアミン、ジフェニルジアミン、ジア
ミノジフェニルメタン、ジアミノシクロヘキシルメタ
ン、ピぺラジン、イソホロンジアミン等のジアミン;及
び水を挙げることができる。ジイソシアネートとして
は、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイ
ソシアネート、m-フェニレンジイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシ
アネート、1,4-シクロヘキシレンジイソシアネート、4,
4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3'−
ジメチル−4,4'−ビフェニレンジイソシアネート、3,3'
−ジメトキシ−4,4'−ビフェニレンジイソシアネート、
1,5-ナフタレンジイソシアネート、1,5-テトラヒドロナ
フラレンジイソシアネート、及びイソホロンジイソシア
ネート等を挙げることができる。ポリヒドロキシカルボ
ン酸としては、2,2-ジメチロールプロピオン酸、2,2-ジ
メチロール酪酸、及び2,2-ジメチロール吉草酸を挙げる
ことができる。また、ポリウレタンの製造において使用
される塩基化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化リチウム、モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン等を挙げるこ
とができる。これらのグリコール類、鎖延長剤、ジイソ
シアネート、ポリヒドロキシカルボン酸は、いずれも任
意の割合の混合物で使用してもよい。これらの成分はす
べて例示の目的で列挙されたものであり、これらに限定
されることはなく、さらに当業者に周知のグリコール
類、鎖延長剤、ジイソシアネート、ポリヒドロキシカル
ボン酸を任意に使用することができる。
【0012】本発明の水性マニキュア剤は、上記のポリ
ウレタンを含みpHが3ないし11の範囲の水性組成物とし
て製造される。pHの調節にはアンモニア、トリエタノー
ルアミン等のアミン類や水酸化ナトリウム等のpH調節剤
を使用すればよい。さらにパール顔料、顔料ペースト等
の顔料;有機染料等の染料;ベントナイト、モンモリロ
ナイト等の分散助剤(沈降防止剤);ビタミンE等の薬
剤;紫外線吸収剤;殺菌剤;防腐剤;香料;例えばフタ
ル酸系やリン酸系の可塑剤;例えばグリコール系の被膜
形成剤;例えばシリコン系の被膜形成剤;又は例えばア
クリル系の合成増粘剤や例えばキサンダンガム等の天然
系増粘剤等を含んでもよい。これらの添加剤は、通常の
マニキュア剤に使用される割合で添加することができ、
例えば0.1ないし10重量%の範囲で使用される。また
本発明の水性マニキュア剤は、水性樹脂として、第一
級、第二級、第三級アミン等のカチオン基を有するポリ
ウレタン及びこれらの酸付加塩や第四級アンモニウム塩
であるカチオン性ポリウレタン;アミノ酸型若しくはベ
タイン型等の両性ポリウレタン;ポリエチレングリコー
ルや多価アルコール等をモノマー成分として製造される
ノニオン性ポリウレタン;及び水性アクリル、水性スチ
レン、水性アクリル−スチレン等の水性樹脂組成物を含
んでもよい。これらの水性樹脂は、硬度、光沢、耐候
性、密着性、または静電防止の目的で、マニキュア剤総
重量に対して、80重量%以下、好ましくは50重量%
以下、特に好ましくは30重量%で使用される。
【0013】本発明のマニキュア剤は、実質的に水性組
成物として提供されるが、該ポリウレタンの製造や上記
の水性樹脂の製造にあたり使用された有機溶剤が、皮膚
刺激等を惹起しないかぎりにおいて微量含有されていて
もよい。この様な有機溶剤としては、アセトン、N-メチ
ル−2-ピロリドン等を例示することができる。また、本
発明のマニキュア剤の樹脂被膜の乾燥を促進する目的や
殺菌の目的で、微量の揮発性水性有機溶剤を添加するこ
ともできる。このような揮発性水性有機溶剤として、エ
タノールやイソプロパノールを例示することができる。
これらの有機溶剤は、マニキュア剤の総重量に対して1
0重量%以下で使用される。
【0014】本発明のマニキュア剤の使用に際しては、
爪にハケ塗りすればよく、塗布後のマニキュア剤は短時
間で乾燥硬化して強靱な樹脂被膜を与える。爪に0.04
ミリ程度の厚さで本発明のマニキュア剤を塗布した場
合、樹脂被膜の硬化時間は、一般に室温で約10ないし
30分である。完全硬化にはさらに10時間程度を要す
るが、その場合のヌープ硬度は3程度である。硬化後の
被膜は、従来用いられていた有機溶剤を使用せず、水若
しくは水及び有機溶剤の均一混合物により除去可能であ
る。
【0015】除光液として使用される水及び有機溶剤の
均一混合物は、水と混じり合う性質を有する有機溶剤及
び水により形成される均一混合物であり、使用される有
機溶剤としては、例えば、アセトン、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エ
チレングリコールターシャリーブチルエーテル、エチレ
ングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコー
ルジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエー
テル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレン
グリコールジフェニルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチル
エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール
ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエー
テル、ジエチレングリコールジフェニルエーテル、エタ
ノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアル
コール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレング
リコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノフェニルエーテル、プロピレングリコールジメチルエ
ーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロ
ピレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコ
ールジフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノ
メチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロ
ピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリ
コールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジブ
チルエーテル、ジプロピレングリコールジフェニルエー
テル、プロパノール、プロピレングリコールメチルエー
テルアセテート、プロピレングリコールターシャリーブ
チルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテルア
セテート、トリプロピレングリコールメチルエーテル、
3-メチル−3-メトキシブタノール、及び3-メチル−3-メ
トキシブチルアセテート、またはこれらの混合物等を挙
げることができる。これらの有機溶剤には、水と任意の
割合で均一混合物を形成するもの、及び一定の割合の場
合に限り水と均一混合物を形成するものが含まれる。
【0016】本発明のマニキュア剤により形成された樹
脂被膜の除去には、水を単独で使用するか、若しくは上
記の有機溶剤及び水との均一混合物を使用する。水と有
機溶剤の混合物としては、例えば5ないし80重量%の
エタノール−水を使用することが好ましい。中和価の高
いポリウレタンを使用する場合には、水を単独で除光液
として使用すればよい。このようなマニキュア剤は、数
時間ないしは一日間の装用に特に適するものである。ま
た、中和価の低いポリウレタンを使用する場合には、耐
水性に優れた樹脂被膜が形成されるので、水と有機溶剤
の均一混合物を除光液として使用することが好ましい。
この様なマニキュア剤により形成された被膜は長期にわ
たり光沢が減少することがなく耐水性に優れるので、数
日間ないし数週間の装用にも好適である。本発明のマニ
キュア剤の硬化後の被膜は、水若しくは有機溶剤と水の
均一混合物を含浸させた布、ガーゼ、脱脂綿、テッシュ
ペーパー等を用いて数回拭うことにより容易に除去する
ことができる。本発明のマニキュア剤により形成された
樹脂被膜は、上記の有機溶剤または通常使用される有機
溶剤によっても除去可能であるが、本発明のマニキュア
剤の特徴的な効果は、本発明のマニキュア剤によって形
成された樹脂被膜が、水若しくは水と有機溶剤の均一混
合物によっても除去可能であるという点にあることが理
解されるべきである。
【0017】さらに樹脂被膜の除去性を高めるために、
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸
ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリ
オキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン系
界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、モ
ノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステ
アリン酸ポリエチレングリコール等のノニオン系界面活
性剤;ラウリルベンジルジメチルアンモニウムクロライ
ド、ラウリルジメチルアミンオキシド等のカチオン系界
面活性剤;ラウリルジメチルアミン酢酸ベタイン、ラウ
リルジメチルアミンオキシド等の両性界面活性剤;モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン等のアルカリ剤;エチレンジアミンテトラ酢酸
ナトリウム、ニトリロトリ酢酸ナトリウム等のキレート
剤等を、水若しくは水と有機溶剤の混合物に添加しても
よい。これらの配合量は、一般に10重量%以下とすれ
ばよい。
【0018】
【発明の効果】本発明のマニキュア剤は、実質的に水性
のマニキュア剤であり、有機溶剤の吸引による健康障害
や、爪の劣化等の問題がない。得られる樹脂被膜は、爪
に対して密着性がよく充分な硬度を有しており、光沢に
も優れたものである。また硬化後の被膜は、水若しくは
水及び有機溶剤の均一混合物により容易に除去すること
ができるので、有機溶剤を単独に用いる場合に惹起され
る健康障害や、爪の劣化等の心配がないので有用であ
る。。
【0019】
【実施例】以下に、本発明を実施例によりさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるこ
とはない。 ポリウレタンの製造方法 (1) 還流冷却器、温度計、及び攪拌装置を取りつけた反
応器に、ポリプロピレングリコール(分子量1000)
186.60g、イソポロンジイソシアネート87.20
g、ジメチロールプロピオン酸14.30g、及びアセト
ン190.00gを充填し、80〜100℃に保ちながら
ウレタン化反応を行って、プレポリマーを調製した。こ
のプレポリマーを、水酸化ナトリウム0.62gを含有す
る水溶液699.38g中にホモミキサーで混合しながら
注入して乳化し、直ちにヘキサメチレンジアミン5gを
加えて高分子化反応を行った。反応終了までに698.2
5gの水を加え、さらに減圧しながらアセトンを回収し
て表1のポリウレタンAを製造した。 (2) (1)と同様な操作により表1に示した原料を使用し
てポリウレタンB、C、D、E、及びFを製造した。 (3) 水酸化ナトリウムの代わりにトリエチルアミンを使
用したこと以外は、 (1)の方法に従い、ポリウレタンG
を製造した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】*1:第一工業製薬株式会社製の脂肪族系
水性ポリウレタン 商品名:スーパーフレックス110(有効成分30%) *2:メルク社製 COLORONA CHAMELEON ART. 17404 赤 *3:メルク社製 COLORONA CHAMELEON ART. 17374 オ
レンジ *4:花王株式会社製 商品名:ポイズ530 *5:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(E
O)40 *6:ロームアンドハース社製 商品名:プライマルB-
924(有効成分40%) *7:ロームアンドハース社製 商品名:プライマルB-
832(有効成分40%) *8:ロームアンドハース社製 商品名:プライマルB-
644(有効成分42%) *9:東邦化学工業株式会社製 商品名:ハイテックE-
4B (有効成分40%) *10:東邦化学工業株式会社製 商品名:ハイテックE-
4B (有効成分35%) *11:ロームアンドハース社製 商品名:プライマルAS
E60(有効成分28%) *12:ダウコーニング社製 商品名:ペインタッド57
(シリコン系) (評価方法) 1. 塗布性、レベリング性、乾燥速度、ベト付き性、皮
膚刺激性試験 10人の健常成人の爪に、本発明及び比較例のマニキュ
ア剤を同一の塗布器(ハケ)で同量塗布し、その時の塗
布し易さ、塗布後のレベリング性、乾燥速度、ベトツキ
性、皮膚刺激等を観察して評価した。 2. 引っ掻き性試験 塗布後24時間における被膜の艶、透明性を観察し、被
膜に張りつけたセロハンテープを引っ張った場合の剥離
の程度を密着性の指標として評価した。さらにHB硬度
の鉛筆で一定荷重をかけて引っ掻き傷の有無を観察し
た。 3. 耐水性試験 爪に塗布した被膜を24時間乾燥させた後、水中に10
分間浸漬し、被膜の白化状態を評価した。 4. 耐洗剤性試験 爪に塗布した被膜を24時間乾燥させた後、10%石鹸
液に10分間浸漬し、被膜の白化、剥離、艶の減少を観
察して評価した。 5. 除去性試験 爪に塗布した被膜を70重量%エチルアルコール溶液を
含浸させたガーゼで5回軽く拭い、除去性を観察して評
価した。評価基準は、優秀−良好−普通−劣るの4段階
とし、除光液として、以下の表4に示される組成物を使
用した。
【0024】
【表4】
【0025】性能評価
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/04 - 7/043

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリウレタンを含む実質的に水性のマニ
    キュア剤であって、該ポリウレタンが10ないし80の
    中和価を有し三級アミンの非存在下で重合されたポリウ
    レタンであり、塗布乾燥後の樹脂被膜が水若しくは水と
    有機溶剤との均一混合物により除去可能な水性マニキュ
    ア剤。
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