JP3121268B2 - ドラムコアの製造方法 - Google Patents

ドラムコアの製造方法

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JP3121268B2
JP3121268B2 JP08188597A JP18859796A JP3121268B2 JP 3121268 B2 JP3121268 B2 JP 3121268B2 JP 08188597 A JP08188597 A JP 08188597A JP 18859796 A JP18859796 A JP 18859796A JP 3121268 B2 JP3121268 B2 JP 3121268B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は一般電子機器、電
子用品等に使用されるドラムコアの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】 従来フェライト成形物として例えば図
5に示すように筒状コア本体(2) の両端周面にフランジ
(3,3) をエポキシ樹脂接着剤等によって接着したドラム
コア(1) が提供されている。コア本体(2) を筒状にする
は、該コア本体(2) にコイルを巻く場合に治具を挿入
するためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 上記従来のドラムコ
ア(1) はコア本体 (2) が筒状であるために大きな接着面
積が得られず、それ故に接着部分の強度が小さく、また
フランジ(3,3) をコア本体(2) の軸に対して正確に直交
して取付けることが困難であり、フランジ(3,3) がコア
本体(2) の軸に対して図に示すように若干傾斜して接
着された場合、コイル(4) 巻き線時の外力で特にP点に
応力が集中し易く、コア本体(2) とフランジ(3,3) とが
離れてしまうと言う問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本発明は上記課題を解
決するための手段として、一端にフランジ(13,13) を一
体的に設けた筒状体(12A,12B) からなるフェライト成形
物(11A,11B) の一対を該筒状体(12A,12B) の端面を突
合わせて接合するにあたり、該筒状体(12A,12B) の一方
の接合面(14A) には凸部(15)および/または凹部(16)
が形成され、他方の接合面(14B) には凹部(16)および
/または凸部(15)が形成され、該凸部(15)の高さを該凹
部(16) の深さよりも小さくすることによって、該凸部(1
5)と該凹部(16)との間に接 着剤溜り(17)が形成されるよ
うにし、該一方の接合面(14A) の凸部(15)および/ま
たは凹部(16)を該他方の接合面(14B) の凹部(16)およ
び/または凸部(15)に嵌合すると共に、該筒状体(12A,1
2B) に使用したフェライトと同 種のフェライトを混合し
た接着剤(18)を使用して接着し焼成一体化する筒状体(1
2A,12B) の端面にフランジ(13,13) を有するドラムコア
(11)の製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】 本発明の一実施の形態を図1〜
図4に示す。図1に示すドラムコア(11)は筒状コア本体
(12)と、該筒状コア本体(12)の両端に一体的に形成され
るフランジ(13,13) とからなり、角孔(14)が貫通してい
る。該ドラムコア(11)を製造するには、まず図2に示す
ように筒状コア本体(12)中間部から二分割して一端にフ
ランジ(13)を一体的に有する筒状体(12A,12B) からなる
分割部分(11A,11B) を成形する。該分割部分(11A,11B)
の筒状体(12A,12B) の接合面(14A,14B) の各々には半円
状の凸部(15)と半円状の凹部(16)とが形成されている。
【0006】 上記ドラムコア(11)はフェライトを材料
とし、各分割部分(11A,11B) は該フェライト粉末に合成
樹脂バインダーを混合してプレス成形によって製造さ
れ、そして該一対の分割部分(11A,11B) 相互は図3に示
すように該分割部分(11A) の筒状体(12A) の接合面(14
A) の凸部(15)を該分割部分(11B) の筒状体(12B) の接
合面(14B) の凹部(16)に嵌合し、該分割部分(11A) の筒
状体(12A) の接合面(14A) の凹部(16)に該分割部分(11
B) の筒状体(12B) の接合面(14B) の凸部(15)を嵌合す
る。
【0007】 この場合該凸部(15)および/または凹部
(16)には合成樹脂接着剤を塗布しておく。該合成樹脂接
着剤には分割部分(11A,11B) に使用したフェライトと同
種のフェライトを混合しておく。
【0008】 更に図4に示すように該凸部(15)の高さ
を該凹部(16)の深さよりも小さく設定して該凸部(15)と
該凹部(16)との間に接着剤溜り(17) を形成して接着剤(1
8)を充分な量使用しても、該接着剤(18)が筒状体(12A,1
2B) の接合部分外面に溢出して凸部を形成すること
る。
【0009】 このようにして分割部分(11A,11B) の筒
状体(12A,12B)相互を接合した上で焼成すれば、該分割
部分(11A,11B) の筒状体(12A,12B)は一体化して筒状コ
ア本体(12)となって図1に示すようなドラムコア(11)が
製造される。該ドラムコア(11)には角孔(14)が貫通して
いるから、コイルを巻付ける場合図1に示すように該角
孔(14)に角棒状治具(19)を挿入して支持すれば、該ドラ
ムコア(11)は該治具(19)に対する回転を阻止され、コイ
ル巻き作業が容易になる。
【0010】
【発明の効果】 本発明では上記したように一端にフラ
ンジを一体的に設けた筒状体からなるフェライト成形物
の一対を該筒状体の端面を突合わせて接合するにあた
り、該筒状体の一方の接合に凸部および/または凹
形成、他方の接合面には凹部および/または凸
形成該凸部の 高さを該凹部の深さよりも小さく
設定して該凸部と該凹部との間に接着剤溜 りを形成して
おくから、該一方の接合面の凸部および/または凹部
を該他方の接合面の凹部および/または凸部に嵌合接
着して接着剤で接着した時 、該接着剤を充分な量使用し
ても、該接着剤が接合部分外面に溢出せず、し たがって
接合部分外面には溢出した接着剤による凸部も形成され
ない。そし て該接着剤には該筒状体に使用したフェライ
トと同種のフェライトを混合し ておくから、焼成するこ
とによって該一対の筒状体は一体化接着面積が 小さ
くても非常に高い接着強度が得られ、コイル巻き線時の
外力が及ぼされてもコア本体とフランジとが離れること
がないドラムコアを容易に製造することが出来る。
【図面の簡単な説明】
図1〜図4は本発明の一実施の形態を示すものである。
【図1】 ドラムコア斜視図
【図2】 ドラムコア分割状態斜視図
【図3】 ドラムコア接合状態側断面図
【図4】 接合部分拡大断面図
【図5】 従来の説明分解斜視図
【図6】 従来の接合状態側面図
【符号の説明】
11 ドラムコア 11A,11B 分割部分(フェライト成形物) 12 筒状コア本体 12A,12B 筒状体 14A,14B 接合面 15 凸部 16 凹部17 接着剤溜り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−297045(JP,A) 特開 昭59−55008(JP,A) 特開 昭59−50080(JP,A) 実開 平2−89811(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 1/00 - 1/44 H01F 27/00 - 27/42 H01F 30/00 - 31/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端にフランジを一体的に設けた筒状体か
    らなるフェライト成形物の一対を該筒状体の端面を突
    合わせて接合するにあたり、該筒状体の一方の接合
    には凸部および/または凹部が形成され、他方の接合
    面には凹部および/または凸部が形成され、該凸部の高
    さを該凹部の深さより も小さくすることによって、該凸
    部と該凹部との間に接着剤溜りが形成され るようにし、
    該一方の接合面の凸部および/または凹部を該他方の
    接合面の凹部および/または凸部に嵌合すると共に、
    該筒状体に使用したフェラ イトと同種のフェライトを混
    合した接着剤を使用して接着し焼成一体化することを特
    徴とする筒状体の端面にフランジを有するドラムコアの
    製造方法
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