JP3121254B2 - 電子写真式画像形成装置用定着ベルト - Google Patents
電子写真式画像形成装置用定着ベルトInfo
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- JP3121254B2 JP3121254B2 JP07349726A JP34972695A JP3121254B2 JP 3121254 B2 JP3121254 B2 JP 3121254B2 JP 07349726 A JP07349726 A JP 07349726A JP 34972695 A JP34972695 A JP 34972695A JP 3121254 B2 JP3121254 B2 JP 3121254B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
電子写真式プリンター等の電子写真式画像形成装置に使
用する定着ベルトに関するものであり、特にフルカラー
トナーを用いる画像形成装置用に好適な定着ベルトに関
する。
電子写真式プリンター等の電子写真式画像形成装置に使
用する定着ベルトに関するものであり、特にフルカラー
トナーを用いる画像形成装置用に好適な定着ベルトに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真複写機、電子写真式プリ
ンター等の電子写真式画像形成装置における、記録紙に
画像を転写・定着するための加熱定着方式は、ウォーム
アップ時間が短いという利点から従来のヒートロール方
式から定着ベルト(エンドレスベルト)方式に替わりつ
つある。この定着ベルトとしては、金属製、或いは耐熱
性樹脂製のベルト基材の表面にフッ素樹脂をコーティン
グした後、これを焼き付けたもの(特開平4−3554
87号公報参照)、前記のようなベルト基材の表面に硬
化性シリコーンゴム組成物を塗布した後、これを加熱・
硬化したもの(実公平4−67661号公報参照)、前
記のようなベルト基材の表面にシリコーンレジンを塗布
した後、これを加熱・硬化したもの(特開平5−265
337号公報参照)等が知られている。
ンター等の電子写真式画像形成装置における、記録紙に
画像を転写・定着するための加熱定着方式は、ウォーム
アップ時間が短いという利点から従来のヒートロール方
式から定着ベルト(エンドレスベルト)方式に替わりつ
つある。この定着ベルトとしては、金属製、或いは耐熱
性樹脂製のベルト基材の表面にフッ素樹脂をコーティン
グした後、これを焼き付けたもの(特開平4−3554
87号公報参照)、前記のようなベルト基材の表面に硬
化性シリコーンゴム組成物を塗布した後、これを加熱・
硬化したもの(実公平4−67661号公報参照)、前
記のようなベルト基材の表面にシリコーンレジンを塗布
した後、これを加熱・硬化したもの(特開平5−265
337号公報参照)等が知られている。
【0003】しかし、ベルト基材上にフッ素樹脂を焼き
付けた定着ベルトは、表面がシリコーンゴムであるもの
に比べてその表面が非常に硬質である。そのため定着時
に定着ベルトと記録紙とを圧着させた際に、該定着ベル
トの表面がトナー粒子の表面に沿って変形しない。つま
り、定着ベルトの表面がトナー粒子の大小(粒径の相
違)に追従して各トナー粒子に均一に密着しない。従っ
て、定着ベルト表面において各トナー粒子が均一に溶融
しないため、光沢のある高画質の画像を記録紙に形成す
ることができないという問題点がある。特に、フルカラ
ープリンターにこのような定着ベルトを使用した場合に
は、シアン、マゼンタ、イエローからなるカラートナー
が均一に溶融しないため特にこの問題点は顕著に現れ
る。また、この定着ベルトは、溶融したトナーの離型性
が悪いという欠点がある。そのため、画像の記録紙への
定着工程において、記録紙側に一旦転写した画像が定着
ベルト側に再転写し(オフセット現象)、記録紙の画質
が低下するという問題点がある。
付けた定着ベルトは、表面がシリコーンゴムであるもの
に比べてその表面が非常に硬質である。そのため定着時
に定着ベルトと記録紙とを圧着させた際に、該定着ベル
トの表面がトナー粒子の表面に沿って変形しない。つま
り、定着ベルトの表面がトナー粒子の大小(粒径の相
違)に追従して各トナー粒子に均一に密着しない。従っ
て、定着ベルト表面において各トナー粒子が均一に溶融
しないため、光沢のある高画質の画像を記録紙に形成す
ることができないという問題点がある。特に、フルカラ
ープリンターにこのような定着ベルトを使用した場合に
は、シアン、マゼンタ、イエローからなるカラートナー
が均一に溶融しないため特にこの問題点は顕著に現れ
る。また、この定着ベルトは、溶融したトナーの離型性
が悪いという欠点がある。そのため、画像の記録紙への
定着工程において、記録紙側に一旦転写した画像が定着
ベルト側に再転写し(オフセット現象)、記録紙の画質
が低下するという問題点がある。
【0004】一方、ベルト基材上に硬化性シリコーンゴ
ム組成物やシリコーンレジンを塗布後、これを加熱・硬
化した定着ベルトは、フルカラートナーを用いた場合で
もトナー離型性が良好であるという利点がある。その反
面、硬化性シリコーンゴム組成物には硬化物の機械的強
度を上げるための補強性シリカ等の充填剤を含み、シリ
コーンレジンには充填剤を含んでいないため、これらを
使用した前記の定着ベルトは熱伝導性が悪いという欠点
がある。その結果、画像の記録紙への定着工程におい
て、定着ベルト表面のトナーが均一に溶融しないため記
録紙に対する定着むらが生じ、転写した画像が低下する
という問題点がある。
ム組成物やシリコーンレジンを塗布後、これを加熱・硬
化した定着ベルトは、フルカラートナーを用いた場合で
もトナー離型性が良好であるという利点がある。その反
面、硬化性シリコーンゴム組成物には硬化物の機械的強
度を上げるための補強性シリカ等の充填剤を含み、シリ
コーンレジンには充填剤を含んでいないため、これらを
使用した前記の定着ベルトは熱伝導性が悪いという欠点
がある。その結果、画像の記録紙への定着工程におい
て、定着ベルト表面のトナーが均一に溶融しないため記
録紙に対する定着むらが生じ、転写した画像が低下する
という問題点がある。
【0005】また、定着ベルトの熱伝導性を向上させる
ために、硬化性シリコーンゴム組成物において、補強性
シリカ等の充填剤に代え、結晶質シリカ、アルミナ、窒
化アルミニウム等の熱伝導性充填剤を使用することも考
えられる。しかし、このよう硬化性シリコーンゴム組成
物をベルト基材上に塗布・硬化した定着ベルトでは、前
記のような定着むらは改善されるものの、トナーの離型
性が悪くなるため結果的に記録紙に転写した画像の質が
低下するという問題点がある。また、このような定着ベ
ルトは、トナーの離型性の寿命が短いという問題点もあ
る。
ために、硬化性シリコーンゴム組成物において、補強性
シリカ等の充填剤に代え、結晶質シリカ、アルミナ、窒
化アルミニウム等の熱伝導性充填剤を使用することも考
えられる。しかし、このよう硬化性シリコーンゴム組成
物をベルト基材上に塗布・硬化した定着ベルトでは、前
記のような定着むらは改善されるものの、トナーの離型
性が悪くなるため結果的に記録紙に転写した画像の質が
低下するという問題点がある。また、このような定着ベ
ルトは、トナーの離型性の寿命が短いという問題点もあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、トナ
ーの離型性が優れると共に離型性の寿命も長く、記録紙
に対する定着むらがなく、光沢があり高画質の画像を記
録紙に転写することができる電子写真式画像形成装置用
定着ベルトを提供することにある。
ーの離型性が優れると共に離型性の寿命も長く、記録紙
に対する定着むらがなく、光沢があり高画質の画像を記
録紙に転写することができる電子写真式画像形成装置用
定着ベルトを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベルト基材上
に、熱伝導率が1.0×10-3〜5.0×10-3cal/
(℃・sec ・cm)の付加型シリコーンゴムからなる中間
弾性層を介して下記硬化性シリコーンゴム組成物の硬化
物からなる表面弾性層を備えてなる電子写真式画像形成
装置用定着ベルトを提供する。
に、熱伝導率が1.0×10-3〜5.0×10-3cal/
(℃・sec ・cm)の付加型シリコーンゴムからなる中間
弾性層を介して下記硬化性シリコーンゴム組成物の硬化
物からなる表面弾性層を備えてなる電子写真式画像形成
装置用定着ベルトを提供する。
【0008】硬化性シリコーンゴム組成物: (a)アルケニル基を含有するオルガノポリシロキサ
ン、(b)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(c)ヒドロシリル化反応用触媒、及び(d)下記一般
式(4):
ン、(b)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(c)ヒドロシリル化反応用触媒、及び(d)下記一般
式(4):
【0009】
【化3】 [式中、R7 は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非
置換又は置換の1価炭化水素基であり、R8 は独立にメ
チル基及びフェニル基から選ばれる基であり、かつ各分
子中の全R8 の1〜30モル%がフェニル基であり、L
は、該成分(d)の25℃における粘度が100〜10
0,000cPとなる整数である]で表される非反応性オ
ルガノポリシロキサンを含有し、無機系充填剤を含有し
ない硬化性シリコーンゴム組成物。
置換又は置換の1価炭化水素基であり、R8 は独立にメ
チル基及びフェニル基から選ばれる基であり、かつ各分
子中の全R8 の1〜30モル%がフェニル基であり、L
は、該成分(d)の25℃における粘度が100〜10
0,000cPとなる整数である]で表される非反応性オ
ルガノポリシロキサンを含有し、無機系充填剤を含有し
ない硬化性シリコーンゴム組成物。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の定着ベルトは、ベルト基材上に下記の中間弾性
層を介して表面弾性層を備えた定着ベルトである。
本発明の定着ベルトは、ベルト基材上に下記の中間弾性
層を介して表面弾性層を備えた定着ベルトである。
【0011】ベルト基材 本発明に使用するベルト基材としては、公知の定着ベル
トに用いる材質のものでよく、例えば、ポリイミド樹
脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂等の150〜1
80℃で使用可能な耐熱性樹脂製ベルト;ステンレス
鋼、ニッケル等の金属製ベルトなどが挙げられる。ベル
ト基材の形状は公知のものと同様でよく、ベルト基材の
厚さも、特に限定されるものではないが、熱伝導性及び
耐熱性を考慮すると、10〜300μmが好ましく、さ
らに好ましくは30〜100μmである。
トに用いる材質のものでよく、例えば、ポリイミド樹
脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂等の150〜1
80℃で使用可能な耐熱性樹脂製ベルト;ステンレス
鋼、ニッケル等の金属製ベルトなどが挙げられる。ベル
ト基材の形状は公知のものと同様でよく、ベルト基材の
厚さも、特に限定されるものではないが、熱伝導性及び
耐熱性を考慮すると、10〜300μmが好ましく、さ
らに好ましくは30〜100μmである。
【0012】中間弾性層 中間弾性層は、熱伝導率が1.0×10-3〜5.0×1
0-3cal/(℃・sec ・cm)の付加型シリコーンゴムから
なる。本発明の定着ベルトでは、このような範囲の熱伝
導率を示す中間弾性層を有することにより、記録紙等の
被転写物にトナーを定着させる際、定着ベルト表面でト
ナーが十分に溶融するため被転写物に対する定着むらが
生じない。また、該中間弾性層は、付加型シリコーンゴ
ムからなるため、ベルト基材と該中間弾性層を介してベ
ルト基材上に形成する表面弾性層との接着力を強固にす
る。中間弾性層の厚さは、15〜195μm、特に50
〜150μmであることが好ましい。
0-3cal/(℃・sec ・cm)の付加型シリコーンゴムから
なる。本発明の定着ベルトでは、このような範囲の熱伝
導率を示す中間弾性層を有することにより、記録紙等の
被転写物にトナーを定着させる際、定着ベルト表面でト
ナーが十分に溶融するため被転写物に対する定着むらが
生じない。また、該中間弾性層は、付加型シリコーンゴ
ムからなるため、ベルト基材と該中間弾性層を介してベ
ルト基材上に形成する表面弾性層との接着力を強固にす
る。中間弾性層の厚さは、15〜195μm、特に50
〜150μmであることが好ましい。
【0013】この中間弾性層は、付加反応硬化型シリコ
ーンゴム組成物又はこれを適当な溶剤、例えば、トルエ
ン、キシレン、ヘプタン等で希釈した溶液を、前記のベ
ルト基材に塗布した後、加熱・硬化して形成する。ベル
ト基材への塗布方法としては一般的なコーティング方法
でよく、例えば、スプレーコート、ディップコート、ナ
イフコート等の方法が挙げられる。硬化条件としては、
50〜200℃程度で3〜90分間程度でよく、該中間
弾性層上に形成する表面弾性層の接着力を強固にするた
めに、中間弾性層の硬化状態が半硬化の状態になるよう
な条件に適宜に調節するのが好ましい。
ーンゴム組成物又はこれを適当な溶剤、例えば、トルエ
ン、キシレン、ヘプタン等で希釈した溶液を、前記のベ
ルト基材に塗布した後、加熱・硬化して形成する。ベル
ト基材への塗布方法としては一般的なコーティング方法
でよく、例えば、スプレーコート、ディップコート、ナ
イフコート等の方法が挙げられる。硬化条件としては、
50〜200℃程度で3〜90分間程度でよく、該中間
弾性層上に形成する表面弾性層の接着力を強固にするた
めに、中間弾性層の硬化状態が半硬化の状態になるよう
な条件に適宜に調節するのが好ましい。
【0014】中間弾性層を形成する付加反応硬化型シリ
コーンゴム組成物としては、(A)アルケニル基を含有
するオルガノポリシロキサン、(B)1分子中にケイ素
原子に結合する水素原子を2個以上含有するオルガノハ
イドロジェンポリシロキサン、(C)ヒドロシリル化反
応用触媒、及び(D)充填剤を含むものが挙げられる。
コーンゴム組成物としては、(A)アルケニル基を含有
するオルガノポリシロキサン、(B)1分子中にケイ素
原子に結合する水素原子を2個以上含有するオルガノハ
イドロジェンポリシロキサン、(C)ヒドロシリル化反
応用触媒、及び(D)充填剤を含むものが挙げられる。
【0015】成分(A) アルケニル基を含有するオルガノポリシロキサンは、一
分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有するもの
で、通常は主鎖部分が基本的にジオルガノシロキサン単
位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシ
ロキシ基で封鎖された直鎖状のものであるのが一般的で
あるが、これは分子構造の一部に分枝状の構造を含んだ
ものであってもよく、また環状体であってもよいが、硬
化物の機械的強度等の物性の点から直鎖状のジオルガノ
ポリシロキサンが好ましい。該アルケニル基は、分子鎖
の両末端にのみに存在していても、或いは分子鎖の両末
端及び分子鎖の途中に存在していてもよい。このような
アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンの代表例と
しては、例えば、下記一般式(1):
分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有するもの
で、通常は主鎖部分が基本的にジオルガノシロキサン単
位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシ
ロキシ基で封鎖された直鎖状のものであるのが一般的で
あるが、これは分子構造の一部に分枝状の構造を含んだ
ものであってもよく、また環状体であってもよいが、硬
化物の機械的強度等の物性の点から直鎖状のジオルガノ
ポリシロキサンが好ましい。該アルケニル基は、分子鎖
の両末端にのみに存在していても、或いは分子鎖の両末
端及び分子鎖の途中に存在していてもよい。このような
アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンの代表例と
しては、例えば、下記一般式(1):
【0016】
【化4】 [式中、R1 は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非
置換又は置換の1価炭化水素基であり、R2 はアルケニ
ル基であり、Xは水素原子又は下記式: −Si(R3 )3 (式中、R3 は独立に非置換又は置換の1価炭化水素基
である)で表されるトリオルガノシリル基であり、n及
びmは、0≦n、0≦mの整数であり、n+mは、25
℃における粘度が100〜10,000,000cSt
となる整数である。但し、式中、R3 の全てがアルケニ
ル基を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基である
場合には、mは2以上の整数である]で表されるジオル
ガノポリシロキサンが挙げられる。
置換又は置換の1価炭化水素基であり、R2 はアルケニ
ル基であり、Xは水素原子又は下記式: −Si(R3 )3 (式中、R3 は独立に非置換又は置換の1価炭化水素基
である)で表されるトリオルガノシリル基であり、n及
びmは、0≦n、0≦mの整数であり、n+mは、25
℃における粘度が100〜10,000,000cSt
となる整数である。但し、式中、R3 の全てがアルケニ
ル基を含まない非置換又は置換の1価炭化水素基である
場合には、mは2以上の整数である]で表されるジオル
ガノポリシロキサンが挙げられる。
【0017】式中、R1 の脂肪族不飽和結合を含有しな
い非置換又は置換の1価炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、
ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基;
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル
基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシ
リル基、ナフチル基、ビフェニリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、
メチルベンジル基等のアラルキル基;並びにこれらの基
の炭素原子に結合している水素原子の一部又は全部がフ
ッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基などで置
換された基、例えば、クロロメチル基、2−ブロモエチ
ル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオ
ロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル
基、シアノエチル基、3,3,4,4,5,5,6,
6,6−ノナフルオロヘキシル基などが挙げられ、代表
的なものは炭素原子数が1〜10、特に代表的なものは
炭素原子数が1〜6のものであり、好ましくは、メチル
基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、フェニル基
であり、メチル基が特に好ましい。
い非置換又は置換の1価炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、
ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基;
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル
基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシ
リル基、ナフチル基、ビフェニリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、
メチルベンジル基等のアラルキル基;並びにこれらの基
の炭素原子に結合している水素原子の一部又は全部がフ
ッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基などで置
換された基、例えば、クロロメチル基、2−ブロモエチ
ル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオ
ロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル
基、シアノエチル基、3,3,4,4,5,5,6,
6,6−ノナフルオロヘキシル基などが挙げられ、代表
的なものは炭素原子数が1〜10、特に代表的なものは
炭素原子数が1〜6のものであり、好ましくは、メチル
基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、フェニル基
であり、メチル基が特に好ましい。
【0018】式中、R2 のアルケニル基としては、例え
ば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニ
ル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基
等が挙げられ、中でもビニル基、アリル基等の炭素原子
数2〜3の低級アルケニル基が好ましく、特にビニル基
が好ましい。
ば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニ
ル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基
等が挙げられ、中でもビニル基、アリル基等の炭素原子
数2〜3の低級アルケニル基が好ましく、特にビニル基
が好ましい。
【0019】式中、R3 の非置換又は置換の1価炭化水
素基としては、R1 として例示した非置換又は置換の1
価炭化水素基、さらに加えて例えば、ビニル基、アリル
基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘ
キセニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基等が
挙げられ、好ましくはメチル基、ビニル基である。この
ようなR3 を有する前記のトリオルガノシリル基でも特
に好ましいのは、トリメチルシリル基、ジメチルビニル
シリル基、トリビニルシリル基であり、最も好ましいの
はジメチルビニルシリル基である。
素基としては、R1 として例示した非置換又は置換の1
価炭化水素基、さらに加えて例えば、ビニル基、アリル
基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘ
キセニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基等が
挙げられ、好ましくはメチル基、ビニル基である。この
ようなR3 を有する前記のトリオルガノシリル基でも特
に好ましいのは、トリメチルシリル基、ジメチルビニル
シリル基、トリビニルシリル基であり、最も好ましいの
はジメチルビニルシリル基である。
【0020】式中、n及びmは、0≦n、0≦mの整数
であり、n+mは、25℃における粘度が100〜1
0,000,000cStとなる整数である。但し、こ
の場合においても、R3 の全てがアルケニル基を含まな
い非置換又は置換の1価炭化水素基である場合には、m
は2以上の整数である必要がある。また、このようなア
ルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンは1種単独で
も或いは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
であり、n+mは、25℃における粘度が100〜1
0,000,000cStとなる整数である。但し、こ
の場合においても、R3 の全てがアルケニル基を含まな
い非置換又は置換の1価炭化水素基である場合には、m
は2以上の整数である必要がある。また、このようなア
ルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンは1種単独で
も或いは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0021】成分(B) オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、一分子中に
少なくとも2個、好ましくは3個以上のケイ素原子に結
合する水素原子(即ち、SiH基)を含有するものであ
り、直鎖状、分岐状、環状、或いは三次元網状構造の樹
脂状物のいずれでもよい。このようなオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンの代表例としては、例えば、下記
平均組成式(2): Ha R4 b SiO(4-a-b)/2 (2) (式中、R4 は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非
置換又は置換の1価炭化水素基であり、a及びbは、0
<a <2、0.8 ≦b≦2かつ0.8 <a+b≦3となる数
であり、好ましくは0.3 ≦a≦1、1.5 ≦b≦2かつ1.
8 ≦a+b≦2.7となる数である)で表されるオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
少なくとも2個、好ましくは3個以上のケイ素原子に結
合する水素原子(即ち、SiH基)を含有するものであ
り、直鎖状、分岐状、環状、或いは三次元網状構造の樹
脂状物のいずれでもよい。このようなオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンの代表例としては、例えば、下記
平均組成式(2): Ha R4 b SiO(4-a-b)/2 (2) (式中、R4 は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非
置換又は置換の1価炭化水素基であり、a及びbは、0
<a <2、0.8 ≦b≦2かつ0.8 <a+b≦3となる数
であり、好ましくは0.3 ≦a≦1、1.5 ≦b≦2かつ1.
8 ≦a+b≦2.7となる数である)で表されるオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
【0022】式中、R4 の脂肪族不飽和結合を含有しな
い非置換又は置換の1価炭化水素基としては、前記一般
式(1)のR1 として例示したものと同様のものが挙げ
られ、代表的なものは炭素原子数が1〜10、特に炭素原
子数が1〜7のものであり、好ましくはメチル基等の炭
素原子数1〜3の低級アルキル基、フェニル基、3 、3
、3-トリフルオロプロピル基である。このようなオル
ガノハイドロジェンポリシロキサンの例としては、例え
ば、1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7-テト
ラメチルテトラシクロシロキサン、1,3,5,7,8-ペンタメ
チルペンタシクロシロキサン等のシロキサンオリゴマ
ー;分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシ
ロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェ
ンシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖
メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端シ
ラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジ
ェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイド
ロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子
鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチル
ハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチル
ハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メ
チルハイドロジェンシロキサン共重合体等;R2 (H)
SiO1/2 単位とSiO4/2 単位からなり、任意にR3
SiO1/2 単位、R2 SiO2/2 単位、R(H)SiO
2/2 単位、(H)SiO3/2 単位又はRSiO3/2 単位
を含み得るシリコーンレジン(但し、式中、Rは前記の
R1 として例示した非置換又は置換の1価炭化水素基と
同様のものである)などが挙げられる。
い非置換又は置換の1価炭化水素基としては、前記一般
式(1)のR1 として例示したものと同様のものが挙げ
られ、代表的なものは炭素原子数が1〜10、特に炭素原
子数が1〜7のものであり、好ましくはメチル基等の炭
素原子数1〜3の低級アルキル基、フェニル基、3 、3
、3-トリフルオロプロピル基である。このようなオル
ガノハイドロジェンポリシロキサンの例としては、例え
ば、1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7-テト
ラメチルテトラシクロシロキサン、1,3,5,7,8-ペンタメ
チルペンタシクロシロキサン等のシロキサンオリゴマ
ー;分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシ
ロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェ
ンシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖
メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端シ
ラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジ
ェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイド
ロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子
鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチル
ハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチル
ハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メ
チルハイドロジェンシロキサン共重合体等;R2 (H)
SiO1/2 単位とSiO4/2 単位からなり、任意にR3
SiO1/2 単位、R2 SiO2/2 単位、R(H)SiO
2/2 単位、(H)SiO3/2 単位又はRSiO3/2 単位
を含み得るシリコーンレジン(但し、式中、Rは前記の
R1 として例示した非置換又は置換の1価炭化水素基と
同様のものである)などが挙げられる。
【0023】成分(B)の使用量は、成分(A)中のア
ルケニル基1個当たり、成分(B)中のケイ素原子に結
合する水素原子が、通常0.3〜10個となるような
量、好ましくは0.5〜5個となるような量である。
ルケニル基1個当たり、成分(B)中のケイ素原子に結
合する水素原子が、通常0.3〜10個となるような
量、好ましくは0.5〜5個となるような量である。
【0024】成分(C) ヒドロシリル化反応用触媒は、前記の成分(A)のアル
ケニル基と成分(B)のケイ素原子に結合する水素原子
との付加反応(ヒドロシリル化反応)を促進するための
触媒であり、公知の白金族金属系触媒である白金系触媒
及びロジウム系触媒等が挙げられ、特に白金系のものが
好適に使用される。白金系触媒としては、例えば、白金
黒;塩化白金酸;塩化白金酸塩とエチレン等のオレフィ
ン、アルコール、エーテル、アルデヒド、ビニル基含有
シラン、ビニル基含有シロキサン等との錯体などが挙げ
られる。
ケニル基と成分(B)のケイ素原子に結合する水素原子
との付加反応(ヒドロシリル化反応)を促進するための
触媒であり、公知の白金族金属系触媒である白金系触媒
及びロジウム系触媒等が挙げられ、特に白金系のものが
好適に使用される。白金系触媒としては、例えば、白金
黒;塩化白金酸;塩化白金酸塩とエチレン等のオレフィ
ン、アルコール、エーテル、アルデヒド、ビニル基含有
シラン、ビニル基含有シロキサン等との錯体などが挙げ
られる。
【0025】ヒドロシリル化反応用触媒の使用量は、所
謂触媒量でよく、通常、成分(A)に対して白金族金属
の重量換算で、通常1〜500ppm、好ましくは5〜20ppm
である。
謂触媒量でよく、通常、成分(A)に対して白金族金属
の重量換算で、通常1〜500ppm、好ましくは5〜20ppm
である。
【0026】成分(D) 充填剤は、中間弾性層を構成する付加型シリコーンゴム
の熱伝導率を1.0×10-3〜5.0×10-3cal/(cm
・sec ・℃)まで向上させるために不可欠な成分であ
る。上記シリコーンゴムのベースとなる成分(A)の熱
伝導率は約4×10-4cal/(cm・sec ・℃)程度である
が、熱伝導性付与材料として本成分を上記成分(A)〜
(C)に添加・混合することにより、上記シリコーンゴ
ムの熱伝導率を1.0×10-3〜5.0×10-3cal/
(cm・sec ・℃)に調節することができる。このような
充填剤としては、例えば、結晶質シリカ、アルミナ、酸
化マグネシウム、酸化ベリリウム等の金属酸化物;ボロ
ンナイトライド、窒化アルミニウム等の金属窒化物;炭
化ケイ素等の金属炭化物などで代表される熱伝導性付与
材料が挙げられ、中でも分散性、沈降性、付加毒等の観
点から結晶質シリカ、アルミナ、ボロンナイトライド、
窒化アルミニウムが好ましい。成分(D)の使用量は、
使用する熱伝導性付与材料の種類にも種類(熱伝導率)
にもよるが、通常、成分(A)100重量部当たり20
〜500重量部、好ましくは30〜200重量部であ
る。なお、必要に応じて煙霧シリカ、沈降性シリカ等の
補強性充填剤を配合してもよい。
の熱伝導率を1.0×10-3〜5.0×10-3cal/(cm
・sec ・℃)まで向上させるために不可欠な成分であ
る。上記シリコーンゴムのベースとなる成分(A)の熱
伝導率は約4×10-4cal/(cm・sec ・℃)程度である
が、熱伝導性付与材料として本成分を上記成分(A)〜
(C)に添加・混合することにより、上記シリコーンゴ
ムの熱伝導率を1.0×10-3〜5.0×10-3cal/
(cm・sec ・℃)に調節することができる。このような
充填剤としては、例えば、結晶質シリカ、アルミナ、酸
化マグネシウム、酸化ベリリウム等の金属酸化物;ボロ
ンナイトライド、窒化アルミニウム等の金属窒化物;炭
化ケイ素等の金属炭化物などで代表される熱伝導性付与
材料が挙げられ、中でも分散性、沈降性、付加毒等の観
点から結晶質シリカ、アルミナ、ボロンナイトライド、
窒化アルミニウムが好ましい。成分(D)の使用量は、
使用する熱伝導性付与材料の種類にも種類(熱伝導率)
にもよるが、通常、成分(A)100重量部当たり20
〜500重量部、好ましくは30〜200重量部であ
る。なお、必要に応じて煙霧シリカ、沈降性シリカ等の
補強性充填剤を配合してもよい。
【0027】その他の成分 中間弾性層を形成するための付加反応硬化型シリコーン
組成物には、前記の成分(A)、成分(B)、成分
(C)及び成分(D)以外に、必要に応じて、例えば、
ビニル基含有のシリコーンレジン等の補強剤;ジフェニ
ルシランジオール、25℃における粘度が100cP未
満の低重合度の分子鎖両末端が水酸基で停止したジメチ
ルポリシロキサン、ヘキサメチルジシラザン等の分散
剤;酸化第一鉄、酸化第二鉄、酸化セリウム等の耐熱性
向上剤;顔料等の着色剤などを配合することができる。
組成物には、前記の成分(A)、成分(B)、成分
(C)及び成分(D)以外に、必要に応じて、例えば、
ビニル基含有のシリコーンレジン等の補強剤;ジフェニ
ルシランジオール、25℃における粘度が100cP未
満の低重合度の分子鎖両末端が水酸基で停止したジメチ
ルポリシロキサン、ヘキサメチルジシラザン等の分散
剤;酸化第一鉄、酸化第二鉄、酸化セリウム等の耐熱性
向上剤;顔料等の着色剤などを配合することができる。
【0028】表面弾性層 表面弾性層は、ベルト基材上に前記の中間弾性層を介し
て形成する最外層であり、定着ベルトのトナー離型性を
向上して記録紙等の被転写物に転写した画像の質を良好
なものとする。また表面弾性層は、定着ベルトのトナー
離型性の寿命を長くするために必要な層でもある。この
表面弾性層は、下記成分(a)、成分(b)、成分
(c)及び成分(d)を含有し、無機系充填剤を含有し
ない硬化性シリコーンゴム組成物の硬化物からなる。
て形成する最外層であり、定着ベルトのトナー離型性を
向上して記録紙等の被転写物に転写した画像の質を良好
なものとする。また表面弾性層は、定着ベルトのトナー
離型性の寿命を長くするために必要な層でもある。この
表面弾性層は、下記成分(a)、成分(b)、成分
(c)及び成分(d)を含有し、無機系充填剤を含有し
ない硬化性シリコーンゴム組成物の硬化物からなる。
【0029】成分(a) 成分(a)は、アルケニル基を含有するオルガノポリシ
ロキサンである。このアルケニル基含有オルガノポリシ
ロキサンとしては、前記の中間弾性層を形成する付加反
応硬化型シリコーンゴム組成物中の成分(A)と同様の
ものを使用することができる。特に、表面弾性層の厚さ
の調節を容易にし、そして表面弾性層の表面に適度な平
滑性を付与するために、25℃における粘度が100 〜1
0,000cP程度のものが好ましい。
ロキサンである。このアルケニル基含有オルガノポリシ
ロキサンとしては、前記の中間弾性層を形成する付加反
応硬化型シリコーンゴム組成物中の成分(A)と同様の
ものを使用することができる。特に、表面弾性層の厚さ
の調節を容易にし、そして表面弾性層の表面に適度な平
滑性を付与するために、25℃における粘度が100 〜1
0,000cP程度のものが好ましい。
【0030】成分(b) 成分(b)は、オルガノハイドロジェンポリシロキサン
であり、前記の中間弾性層を形成する付加反応硬化型シ
リコーンゴム組成物中の成分(B)と同様のものを使用
することができるが、特に、下記一般式(3):
であり、前記の中間弾性層を形成する付加反応硬化型シ
リコーンゴム組成物中の成分(B)と同様のものを使用
することができるが、特に、下記一般式(3):
【0031】
【化5】 [式中、R5 は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非
置換又は置換の1価炭化水素基及び水素原子から選ばれ
る基であり、R6 は独立に脂肪族不飽和結合を含有しな
い非置換又は置換の1価炭化水素基であり、i及びj
は、3≦i、0≦j及び0.7≦i/(i+j)≦1を
満足する整数である]で表されるものが好ましい。
置換又は置換の1価炭化水素基及び水素原子から選ばれ
る基であり、R6 は独立に脂肪族不飽和結合を含有しな
い非置換又は置換の1価炭化水素基であり、i及びj
は、3≦i、0≦j及び0.7≦i/(i+j)≦1を
満足する整数である]で表されるものが好ましい。
【0032】式中、R5 及びR6 の脂肪族不飽和結合を
含有しない非置換又は置換の1価炭化水素としては、前
記のR1 として例示したものと同様のものが挙げられ、
好ましくは炭素原子数1〜5のアルキル基であり、さら
に好ましくはメチル基である。
含有しない非置換又は置換の1価炭化水素としては、前
記のR1 として例示したものと同様のものが挙げられ、
好ましくは炭素原子数1〜5のアルキル基であり、さら
に好ましくはメチル基である。
【0033】式中、i及びjは、前記成分(a)と架橋
して表面弾性層に所望の熱伝導性、軟性等の定着特性を
付与するために、3≦i、0≦jを満足する整数である
必要がある。そして、前記の中間弾性層に対する表面弾
性層の密着性を向上し、かつ表面弾性層の表面に十分な
トナーを付与するために、0.7≦i/(i+j)≦1
を満足する整数である必要がある。
して表面弾性層に所望の熱伝導性、軟性等の定着特性を
付与するために、3≦i、0≦jを満足する整数である
必要がある。そして、前記の中間弾性層に対する表面弾
性層の密着性を向上し、かつ表面弾性層の表面に十分な
トナーを付与するために、0.7≦i/(i+j)≦1
を満足する整数である必要がある。
【0034】このような成分(b)のオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンは、25℃における粘度が通常1
000cP以下のものが好ましく、さらに好ましくは30
0cP以下のものである。
ジェンポリシロキサンは、25℃における粘度が通常1
000cP以下のものが好ましく、さらに好ましくは30
0cP以下のものである。
【0035】成分(b)の使用量は、成分(a)中のア
ルケニル基1個当たり、成分(b)中のケイ素原子に結
合する水素原子の数が1個以上となるような量が好まし
く、さらに好ましくは、1〜5個となる量である。
ルケニル基1個当たり、成分(b)中のケイ素原子に結
合する水素原子の数が1個以上となるような量が好まし
く、さらに好ましくは、1〜5個となる量である。
【0036】成分(c) 成分(c)は、ヒドロシリル化反応用触媒であり、前記
の中間弾性層を形成する付加反応硬化型シリコーンゴム
組成物中の成分(C)と同様のものを使用することがで
きる。
の中間弾性層を形成する付加反応硬化型シリコーンゴム
組成物中の成分(C)と同様のものを使用することがで
きる。
【0037】成分(c)の使用量は、所謂触媒量でよ
く、通常、成分(a)に対して白金族金属の重量換算
で、通常1〜500ppm、好ましくは5〜20ppm である。
く、通常、成分(a)に対して白金族金属の重量換算
で、通常1〜500ppm、好ましくは5〜20ppm である。
【0038】成分(d) 成分(d)は、下記一般式(4):
【0039】
【化6】 [式中、R7 は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非
置換又は置換の1価炭化水素基であり、R8 は独立にメ
チル基及びフェニル基から選ばれる基であり、かつ各分
子中、全R8 の1〜30モル%がフェニル基であり、L
は、該成分(d)の25℃における粘度が100〜10
0,000cPとなる整数である]で表される非反応性オ
ルガノポリシロキサンである。このオルガノポリシロキ
サンは、表面弾性層を形成する硬化性シリコーンゴム組
成物中において、該組成物の硬化時に、成分(a)のア
ルケニル基含有オルガノポリシロキサンや、前記成分
(b)のオルガノイドロジェンポリシロキサンと反応し
ない成分である。そして、該成分(d)は、これを含む
硬化性シリコーンゴム組成物の硬化物からなる表面弾性
層の表面に適度にブリードしてトナーの離型剤として作
用する。
置換又は置換の1価炭化水素基であり、R8 は独立にメ
チル基及びフェニル基から選ばれる基であり、かつ各分
子中、全R8 の1〜30モル%がフェニル基であり、L
は、該成分(d)の25℃における粘度が100〜10
0,000cPとなる整数である]で表される非反応性オ
ルガノポリシロキサンである。このオルガノポリシロキ
サンは、表面弾性層を形成する硬化性シリコーンゴム組
成物中において、該組成物の硬化時に、成分(a)のア
ルケニル基含有オルガノポリシロキサンや、前記成分
(b)のオルガノイドロジェンポリシロキサンと反応し
ない成分である。そして、該成分(d)は、これを含む
硬化性シリコーンゴム組成物の硬化物からなる表面弾性
層の表面に適度にブリードしてトナーの離型剤として作
用する。
【0040】式中、R7 は独立に脂肪族不飽和結合を含
有しない非置換又は置換の1価炭化水素基としては、前
記のR1 として例示したものと同様のものが挙げられ、
好ましくは炭素原子数1〜5のアルキル基であり、さら
に好ましくはメチル基である。
有しない非置換又は置換の1価炭化水素基としては、前
記のR1 として例示したものと同様のものが挙げられ、
好ましくは炭素原子数1〜5のアルキル基であり、さら
に好ましくはメチル基である。
【0041】式中、R8 は独立にメチル基及びフェニル
基から選ばれる基であり、かつ該成分(d)中、全R8
の1〜30モル%、好ましくは3〜15モル%がフェニ
ル基である。このフェニル基含有量が少なすぎると、該
成分(d)はベースポリマーである前記成分(a)のア
ルケニル基含有オルガノポリシロキサンとの相溶性に富
むようになる。そして、成分(d)は、成分(a)に取
り込まれやすくなって形成した表面弾性層の表面から均
一にブリードしなくなり、トナーの離型性が不十分にな
る。これとは逆に、フェニル基含有量が多すぎると、成
分(a)との相溶性が悪くなるため、成分(d)のブリ
ード速度が速くなり、表面弾性層の表面に過度の成分
(d)が存在して均一にブリードさせるのが困難にな
る。また、トナーの離型性の経時の変動が大きく、長期
にわたって安定したトナーの離型性を維持することがで
きない。このように各分子中の全R8 のフェニル基の含
有量を1〜30モル%にすることにより過度のブリード
を防止し、表面弾性層の表面に成分(d)の適量を均一
にブリードさせることができる。また、このようなフェ
ニル基含有量の成分(d)を使用することにより、表面
弾性層に優れた初期トナー離型性及び長い離型性の寿命
を付与することができる。
基から選ばれる基であり、かつ該成分(d)中、全R8
の1〜30モル%、好ましくは3〜15モル%がフェニ
ル基である。このフェニル基含有量が少なすぎると、該
成分(d)はベースポリマーである前記成分(a)のア
ルケニル基含有オルガノポリシロキサンとの相溶性に富
むようになる。そして、成分(d)は、成分(a)に取
り込まれやすくなって形成した表面弾性層の表面から均
一にブリードしなくなり、トナーの離型性が不十分にな
る。これとは逆に、フェニル基含有量が多すぎると、成
分(a)との相溶性が悪くなるため、成分(d)のブリ
ード速度が速くなり、表面弾性層の表面に過度の成分
(d)が存在して均一にブリードさせるのが困難にな
る。また、トナーの離型性の経時の変動が大きく、長期
にわたって安定したトナーの離型性を維持することがで
きない。このように各分子中の全R8 のフェニル基の含
有量を1〜30モル%にすることにより過度のブリード
を防止し、表面弾性層の表面に成分(d)の適量を均一
にブリードさせることができる。また、このようなフェ
ニル基含有量の成分(d)を使用することにより、表面
弾性層に優れた初期トナー離型性及び長い離型性の寿命
を付与することができる。
【0042】このような成分(d)の非反応性オルガノ
シロキサンの粘度は、表面弾性層に優れたトナーの離型
性を付与することができる点で、25℃における粘度で
100〜100,000cPが好ましく、さらに好ましく
は300〜10,000cPである。この粘度が低すぎる
と、表面弾性層自体に取り込まれてブリードが不十分に
なり、トナーの離型効果が十分に発揮しない場合があ
る。これとは逆にこの粘度が高すぎると、表面弾性層の
表面に離型剤被膜を形成することが困難になる場合があ
る。
シロキサンの粘度は、表面弾性層に優れたトナーの離型
性を付与することができる点で、25℃における粘度で
100〜100,000cPが好ましく、さらに好ましく
は300〜10,000cPである。この粘度が低すぎる
と、表面弾性層自体に取り込まれてブリードが不十分に
なり、トナーの離型効果が十分に発揮しない場合があ
る。これとは逆にこの粘度が高すぎると、表面弾性層の
表面に離型剤被膜を形成することが困難になる場合があ
る。
【0043】成分(d)の使用量は、成分(a)100
重量部当たり、0.5〜30重量部が好ましく、さらに
好ましくは1〜10重量部である。
重量部当たり、0.5〜30重量部が好ましく、さらに
好ましくは1〜10重量部である。
【0044】その他の成分 表面弾性層を形成するための硬化型シリコーン組成物に
は、前記の成分(a)、成分(b)、成分(c)及び成
分(d)以外に、表面弾性層のトナー離型性を損なわな
い範囲において、成分(a)と成分(b)の付加反応を
制御するための反応抑制剤を添加することができる。反
応抑制剤としては、例えば、メチルビニルシクロテトラ
シロキサン、アセチレンアルコール類、シロキサン変性
アセチレンアルコール類等が挙げられる。
は、前記の成分(a)、成分(b)、成分(c)及び成
分(d)以外に、表面弾性層のトナー離型性を損なわな
い範囲において、成分(a)と成分(b)の付加反応を
制御するための反応抑制剤を添加することができる。反
応抑制剤としては、例えば、メチルビニルシクロテトラ
シロキサン、アセチレンアルコール類、シロキサン変性
アセチレンアルコール類等が挙げられる。
【0045】表面弾性層は、このような硬化型シリコー
ンゴム組成物又はこれを適当な溶剤、例えば、トルエ
ン、キシレン、ヘプタン等で希釈した溶液を、前記の中
間弾性層上に塗布した後、加熱・硬化して形成する。塗
布は、中間弾性層の硬化状態が半硬化の状態のうちに行
うのが好ましい。塗布方法としては中間弾性層を形成す
るときに使用した方法と同様の方法を使用することがで
きる。硬化条件としては、50〜200℃程度で30〜
120分間程度でよい。
ンゴム組成物又はこれを適当な溶剤、例えば、トルエ
ン、キシレン、ヘプタン等で希釈した溶液を、前記の中
間弾性層上に塗布した後、加熱・硬化して形成する。塗
布は、中間弾性層の硬化状態が半硬化の状態のうちに行
うのが好ましい。塗布方法としては中間弾性層を形成す
るときに使用した方法と同様の方法を使用することがで
きる。硬化条件としては、50〜200℃程度で30〜
120分間程度でよい。
【0046】表面弾性層の厚さは、最終的に得られる定
着ベルトの熱伝導性及びトナーの離型性の寿命のバラン
スを考慮すると、5〜50μmが好ましい。この厚さが
薄すぎると摩耗により、十分なトナーの離型性の寿命を
得ることができない場合がある。これとは逆に、厚すぎ
ると定着ベルトの熱伝導性が悪くなり、定着ベルト表面
でトナーが十分に溶融せず、被転写物に対する定着むら
が生じる場合がある。
着ベルトの熱伝導性及びトナーの離型性の寿命のバラン
スを考慮すると、5〜50μmが好ましい。この厚さが
薄すぎると摩耗により、十分なトナーの離型性の寿命を
得ることができない場合がある。これとは逆に、厚すぎ
ると定着ベルトの熱伝導性が悪くなり、定着ベルト表面
でトナーが十分に溶融せず、被転写物に対する定着むら
が生じる場合がある。
【0047】このようにして得られた定着ベルトは、中
間弾性層の厚さと表面弾性層の厚さの合計が20〜20
0μmのものが好ましい。この厚さが薄すぎると、両層
を構成するシリコーンゴムがもつ軟質性を十分に生かす
ことができず、特にフルカラートナーを使用した場合に
トナー粒子に対する定着ベルトの追従性が悪くなる場合
がある。その結果として、定着ベルト表面においてトナ
ーが均一に溶融せず、光沢のある高画質の画像を被転写
物に形成することができない場合がある。これとは逆に
厚すぎると、中間弾性層に所定の熱伝導率の範囲の付加
型シリコーンゴムを使用しても、得られる定着ベルトの
熱伝導が悪くなる場合がある。その結果として、定着ベ
ルト表面でトナーが十分に溶融せず、被転写物に対する
定着むらが生じる場合がある。
間弾性層の厚さと表面弾性層の厚さの合計が20〜20
0μmのものが好ましい。この厚さが薄すぎると、両層
を構成するシリコーンゴムがもつ軟質性を十分に生かす
ことができず、特にフルカラートナーを使用した場合に
トナー粒子に対する定着ベルトの追従性が悪くなる場合
がある。その結果として、定着ベルト表面においてトナ
ーが均一に溶融せず、光沢のある高画質の画像を被転写
物に形成することができない場合がある。これとは逆に
厚すぎると、中間弾性層に所定の熱伝導率の範囲の付加
型シリコーンゴムを使用しても、得られる定着ベルトの
熱伝導が悪くなる場合がある。その結果として、定着ベ
ルト表面でトナーが十分に溶融せず、被転写物に対する
定着むらが生じる場合がある。
【0048】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を示し、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限
定されるものではない。
さらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限
定されるものではない。
【0049】実施例1 (中間弾性層形成用溶液の調製)付加反応硬化型シリコ
ーンゴム組成物[信越化学工業(株)製、商品名:X−
34−1075A/B、硬化物の熱伝導率:1.7×1
0-3cal/(℃・sec ・cm)]をトルエンで希釈し、中間
弾性層形成用溶液を調製した。 (表面弾性層形成用溶液の調製)分子鎖両末端がジメチ
ルビニル基で停止したジメチルポリシロキサン(25℃
における粘度:500cP)100重量部、下記式:
ーンゴム組成物[信越化学工業(株)製、商品名:X−
34−1075A/B、硬化物の熱伝導率:1.7×1
0-3cal/(℃・sec ・cm)]をトルエンで希釈し、中間
弾性層形成用溶液を調製した。 (表面弾性層形成用溶液の調製)分子鎖両末端がジメチ
ルビニル基で停止したジメチルポリシロキサン(25℃
における粘度:500cP)100重量部、下記式:
【0050】
【化7】 [式中、Meはメチル基であり、iは平均で38であ
り、jは平均で5である]で表されるオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサン2.3重量部、分子鎖両末端がト
リメチルシリル基で停止したジオルガノポリシロキサン
であって、ジフェニルシロキサン単位10モル%、それ
以外の単位はジメチルオルガノポリシロキサン単位で構
成されているもの(25℃における粘度:1000cP)
5重量部、及びヒドロシリル化反応用触媒としての塩化
白金酸の2重量%アルコール溶液0.5重量部を混合
し、硬化性シリコーンゴム組成物を得た。そして該組成
物をトルエンで希釈して表面弾性層形成用溶液を調製し
た。
り、jは平均で5である]で表されるオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサン2.3重量部、分子鎖両末端がト
リメチルシリル基で停止したジオルガノポリシロキサン
であって、ジフェニルシロキサン単位10モル%、それ
以外の単位はジメチルオルガノポリシロキサン単位で構
成されているもの(25℃における粘度:1000cP)
5重量部、及びヒドロシリル化反応用触媒としての塩化
白金酸の2重量%アルコール溶液0.5重量部を混合
し、硬化性シリコーンゴム組成物を得た。そして該組成
物をトルエンで希釈して表面弾性層形成用溶液を調製し
た。
【0051】(定着ベルトの作製)ニッケル製のベルト
基材[厚さ50μm、形状:内径φ55mm、幅250
mm]の外周面に前記の中間弾性層形成用溶液を塗布し
た後、これを150℃で5分間加熱して半硬化状態の中
間弾性層を形成した。次に、半硬化状態の中間弾性層の
上に、前記の表面弾性層形成用溶液を塗布した後、これ
を180℃で1時間加熱して表面弾性層を形成した。得
られた中間弾性層及び表面弾性層は完全に硬化してお
り、中間弾性層と表面弾性層の合計厚さは80μmであ
り、表面弾性層の厚さは20μmであった。
基材[厚さ50μm、形状:内径φ55mm、幅250
mm]の外周面に前記の中間弾性層形成用溶液を塗布し
た後、これを150℃で5分間加熱して半硬化状態の中
間弾性層を形成した。次に、半硬化状態の中間弾性層の
上に、前記の表面弾性層形成用溶液を塗布した後、これ
を180℃で1時間加熱して表面弾性層を形成した。得
られた中間弾性層及び表面弾性層は完全に硬化してお
り、中間弾性層と表面弾性層の合計厚さは80μmであ
り、表面弾性層の厚さは20μmであった。
【0052】(定着ベルトの評価)作製した定着ベルト
をフルカラープリンターに組み込み、該プリンターを使
用して普通紙20,000枚に印刷を行った。そして、
10枚目、5000枚目、10000枚目、及び200
00枚目の印刷物について、定着むらの有無及び定着ベ
ルトへの逆転写によるオフセットの有無を目視で観察し
た。その結果を表1に示す。
をフルカラープリンターに組み込み、該プリンターを使
用して普通紙20,000枚に印刷を行った。そして、
10枚目、5000枚目、10000枚目、及び200
00枚目の印刷物について、定着むらの有無及び定着ベ
ルトへの逆転写によるオフセットの有無を目視で観察し
た。その結果を表1に示す。
【0053】比較例1 実施例1と同様のニッケル製のベルト基材上に、付加反
応硬化型シリコーンゴム組成物[信越化学工業(株)
製、商品名:KE1230A/B、硬化物の熱伝導率:
3.8×10-4cal/(℃・sec ・cm)]をトルエンで希
釈した溶液を塗布した後、これを180℃で1時間加熱
した。そして、ベルト基材上に80μmのシリコーンゴ
ム層のみを有する定着ベルトを作製した。作製した定着
ベルトについて、実施例1と同様にして印刷物の定着む
らの有無及び定着ベルトへの逆転写によるオフセットの
有無を目視で観察した。その結果を表1に示す。
応硬化型シリコーンゴム組成物[信越化学工業(株)
製、商品名:KE1230A/B、硬化物の熱伝導率:
3.8×10-4cal/(℃・sec ・cm)]をトルエンで希
釈した溶液を塗布した後、これを180℃で1時間加熱
した。そして、ベルト基材上に80μmのシリコーンゴ
ム層のみを有する定着ベルトを作製した。作製した定着
ベルトについて、実施例1と同様にして印刷物の定着む
らの有無及び定着ベルトへの逆転写によるオフセットの
有無を目視で観察した。その結果を表1に示す。
【0054】比較例2 実施例1と同様のニッケル製のベルト基材上に、付加反
応硬化型シリコーンゴム組成物[信越化学工業(株)
製、商品名:X−34−1079A/B、硬化物の熱伝
導率:1.2×10-3cal/(℃・sec ・cm)]をトルエ
ンで希釈した溶液を塗布した後、これを180℃で1時
間加熱した。そして、ベルト基材上に80μmのシリコ
ーンゴム層のみを有する定着ベルトを作製した。作製し
た定着ベルトについて、実施例1と同様にして印刷物の
定着むらの有無及び定着ベルトへの逆転写によるオフセ
ットの有無を目視で観察した。その結果を表1に示す。
応硬化型シリコーンゴム組成物[信越化学工業(株)
製、商品名:X−34−1079A/B、硬化物の熱伝
導率:1.2×10-3cal/(℃・sec ・cm)]をトルエ
ンで希釈した溶液を塗布した後、これを180℃で1時
間加熱した。そして、ベルト基材上に80μmのシリコ
ーンゴム層のみを有する定着ベルトを作製した。作製し
た定着ベルトについて、実施例1と同様にして印刷物の
定着むらの有無及び定着ベルトへの逆転写によるオフセ
ットの有無を目視で観察した。その結果を表1に示す。
【0055】比較例3 実施例1と同様のニッケル製のベルト基材上に、付加反
応硬化型シリコーンゴム組成物[信越化学工業(株)
製、商品名:KE1342A/B、硬化物の熱伝導率:
6.9×10-4cal/(℃・sec ・cm)]をトルエンで希
釈した溶液を塗布した後、これを150℃で5分間加熱
して半硬化状態の中間弾性層を形成した。次に、半硬化
状態の中間弾性層の上に実施例1と同様の表面弾性層を
形成した。この中間弾性層と表面弾性層の合計の厚さは
80μmであり、表面弾性層の厚さは20μmであっ
た。作製した定着ベルトについて、実施例1と同様にし
て印刷物の定着むらの有無及び定着ベルトへの逆転写に
よるオフセットの有無を目視で観察した。その結果を表
1に示す。
応硬化型シリコーンゴム組成物[信越化学工業(株)
製、商品名:KE1342A/B、硬化物の熱伝導率:
6.9×10-4cal/(℃・sec ・cm)]をトルエンで希
釈した溶液を塗布した後、これを150℃で5分間加熱
して半硬化状態の中間弾性層を形成した。次に、半硬化
状態の中間弾性層の上に実施例1と同様の表面弾性層を
形成した。この中間弾性層と表面弾性層の合計の厚さは
80μmであり、表面弾性層の厚さは20μmであっ
た。作製した定着ベルトについて、実施例1と同様にし
て印刷物の定着むらの有無及び定着ベルトへの逆転写に
よるオフセットの有無を目視で観察した。その結果を表
1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明の電子写真式画像形成装置用定着
ベルトは、トナーの離型性が優れると共に離型性の寿命
も長く、記録紙に対する定着むらがなく、光沢があり高
画質の画像を記録紙に転写することができる。
ベルトは、トナーの離型性が優れると共に離型性の寿命
も長く、記録紙に対する定着むらがなく、光沢があり高
画質の画像を記録紙に転写することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−232829(JP,A) 特開 昭62−255982(JP,A) 特開 昭63−239479(JP,A) 特開 昭63−131164(JP,A) 特開 平3−80281(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20
Claims (3)
- 【請求項1】 ベルト基材上に、熱伝導率が1.0×1
0-3〜5.0×10-3cal/(℃・sec ・cm)の付加型シ
リコーンゴムからなる中間弾性層を介して下記硬化性シ
リコーンゴム組成物の硬化物からなる表面弾性層を備え
てなる電子写真式画像形成装置用定着ベルト。 硬化性シリコーンゴム組成物: (a)アルケニル基を含有するオルガノポリシロキサ
ン、(b)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(c)ヒドロシリル化反応用触媒、及び(d)下記一般
式(4): 【化1】 [式中、R7 は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非
置換又は置換の1価炭化水素基であり、R8 は独立にメ
チル基及びフェニル基から選ばれる基であり、かつ各分
子中の全R8 の1〜30モル%がフェニル基であり、L
は、該成分(d)の25℃における粘度が100〜10
0,000cPとなる整数である]で表される非反応性オ
ルガノポリシロキサンを含有し、無機系充填剤を含有し
ない硬化性シリコーンゴム組成物。 - 【請求項2】 前記成分(b)のオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンが、下記一般式(3): 【化2】 [式中、R5 は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非
置換又は置換の1価炭化水素基及び水素原子から選ばれ
る基であり、R6 は独立に脂肪族不飽和結合を含有しな
い非置換又は置換の1価炭化水素基であり、i及びj
は、3≦i、0≦j及び0.7≦i/(i+j)≦1を
満足する整数である]で表されるものである請求項1に
記載の電子写真式画像形成装置用定着ベルト。 - 【請求項3】 前記の中間弾性層の厚さと表面弾性層の
厚さの合計が20〜200μmであり、表面弾性層の厚
さが5〜50μmである請求項1又は2に記載の電子写
真式画像形成装置用定着ベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07349726A JP3121254B2 (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 電子写真式画像形成装置用定着ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07349726A JP3121254B2 (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 電子写真式画像形成装置用定着ベルト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09179421A JPH09179421A (ja) | 1997-07-11 |
JP3121254B2 true JP3121254B2 (ja) | 2000-12-25 |
Family
ID=18405691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07349726A Expired - Fee Related JP3121254B2 (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 電子写真式画像形成装置用定着ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3121254B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004133324A (ja) * | 2002-10-11 | 2004-04-30 | Fuji Photo Film Co Ltd | 電子画像形成方法 |
-
1995
- 1995-12-21 JP JP07349726A patent/JP3121254B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09179421A (ja) | 1997-07-11 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |