JP3119440B2 - 強誘電体薄膜形成用塗布溶液 - Google Patents

強誘電体薄膜形成用塗布溶液

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JP3119440B2 JP08114323A JP11432396A JP3119440B2 JP 3119440 B2 JP3119440 B2 JP 3119440B2 JP 08114323 A JP08114323 A JP 08114323A JP 11432396 A JP11432396 A JP 11432396A JP 3119440 B2 JP3119440 B2 JP 3119440B2
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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板上に強誘電体薄膜
を形成するための塗布溶液に関する。さらに詳しく言え
ば、本発明は、ガラス、サファイア、チタン、白金等の
基板上に強誘電体薄膜を形成するための安全性の高い強
誘電体薄膜形成用塗布溶液に関する。
【0002】
【背景技術】Pb,Zr,Tiの複合金属酸化物である
チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、Bi,Tiの複合金
属酸化物であるチタン酸ビスマス(BIT)あるいはS
r,Bi,Taの複合金属酸化物であるSrBi2Ta2
9(SBT)などの複合金属酸化物は、高誘電性、強
誘電性、圧電性、焦電性などの性質を有することから、
その薄膜はDRAMやFRAMなどの半導体メモリ、コ
ンデンサー、センサー、アクチュエーターなどに利用さ
れている。
【0003】強誘電体薄膜の形成には強誘電体の成分と
なる金属アルコキシドなどの有機金属化合物と有機溶剤
とから調製される溶液が用いられている。この溶液の有
機溶剤としては、アルコール類、エチレングリコール誘
導体、キシレン、トルエンなどを使用することができる
が、従来、エチレングリコール誘導体がよいとされ、特
にエチレングリコールモノメチルエーテルが最も広く使
用されてきている(例えば特開平5-319958号公報、特開
平7-90594号公報など参照)。
【0004】しかしながら、最近、エチレングリコール
モノメチルエーテルなどのエチレングリコール誘導体の
有害性が問題となっている。エチレングリコール誘導体
の生殖機能への影響が発表されて以来、その安全性につ
いての詳細な検討が行われ、各国で法的規制の検討がな
されている。SEMIテクノロジーシンポジウム93講
演予稿集 P.145〜152、 NIKKEI MICRODEVICES 1993年8
月号 P.128〜129およびNIKKEI MATERIALS & TECHNOL
OGY 1993年12月号 P.83〜89などによると1984年に米
国環境保護局(EPA)が法的規制の意向を発表し、19
91年には国立職業安全衛生研究所(NIOSH)が発
育、生殖および血液毒性を考慮した規制値の推奨を行っ
たと報告している。その後、1993年に職業安全保険局
(OSHA)がNIOSHの提案を基に非常に厳しい規
制値の提案を発表して公聴会が開かれ、最終規制作成作
業が進められている。この間、スウェーデンでは1992年
1月からエチレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ートの使用が、また、米国カリフォルニア州では1997年
1月からエチレングリコールモノメチルエーテルおよび
ジエチレングリコールジメチルエーテルの使用が禁止さ
れる予定である。このような各国の動向を受けて、日本
国内においても電子工業界を中心にエチレングリコール
誘導体の使用を規制する動きが出てきている。従って、
エチレングリコール誘導体を使用しない強誘電体薄膜形
成用塗布溶液の開発が強く望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エチレング
リコール誘導体に代わる毒性が低く、かつ生殖機能への
影響が小さい有機溶剤を使用した強誘電体薄膜形成用塗
布溶液を提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0006】
【発明の開示】本発明者らは毒性が低く、かつ生殖機能
への影響が小さい有機溶剤を使用した強誘電体薄膜形成
用塗布溶液を開発するために鋭意研究を重ねた結果、有
機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテル
および/またはプロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテートを用いることにより安全性の高い新規な強
誘電体薄膜形成用塗布溶液を開発することに成功した。
すなわち、本発明は、プロピレングリコールモノメチル
エーテルおよび/またはプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテートと有機金属化合物とを含有し、か
つ酸及びアンモニウムのいずれをも添加することなく得
られることを特徴とする強誘電体薄膜形成用塗布溶液を
提供するものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
係る塗布溶液に使用されるプロピレングリコールモノメ
チルエーテルおよびプロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテートは、エチレングリコール誘導体との毒
性比較試験(曝露、急性毒性、物質代謝)において、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテルおよびプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテートは曝露試験
および急性毒性がエチレングリコール誘導体よりも非常
に低く、また、物質代謝試験でも毒性がほとんど無いこ
とが確認されている((株)クラレパンフレット参
照)。このように本発明に使用されるプロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテートは毒性が低く、かつ生殖機能へ
の影響の小さい安全な有機溶剤である。
【0008】次に、本発明に使用される有機金属化合物
をPZT、BIT、SBTを例にとって示す。鉛化合物
としては、鉛ジメトキシド、鉛ジエトキシド、鉛ジブト
キシドなどの鉛アルコキシドおよび酢酸鉛三水和物、無
水酢酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、n−オクタン酸
鉛、ナフテン酸鉛などがあげられる。好ましくは、酢酸
鉛三水和物、無水酢酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛であ
る。ジルコニウム化合物としては、ジルコニウムテトラ
メトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニ
ウムテトラプロポキシド、ジルコニウムテトラブトキシ
ドなどのジルコニウムアルコキシドおよびn−オクタン
酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウムなとがあげら
れる。好ましくは、ジルコニウムテトラプロポキシド、
ジルコニウムテトラブトキシドである。チタン化合物と
しては、チタニウムテトラメトキシド、チタニウムテト
ラエトキシド、チタニウムテトラプロポキシド、チタニ
ウムテトラブトキシドなどがあげられる。好ましくは、
チタニウムテトラプロポキシド、チタニウムテトラブト
キシドである。ビスマス化合物としては、ビスマストリ
メトキシド、ビスマストリエトキシド、ビスマストリプ
ロポキシド、ビスマストリブトキシドなどのビスマスア
ルコキシドおよび2−エチルヘキサン酸ビスマス、n−
オクタン酸ビスマス、ナフテン酸ビスマスなどがあげら
れる。好ましくは、2−エチルヘキサン酸ビスマスであ
る。ストロンチウム化合物としては、ストロンチウムジ
メトキシド、ストロンチウムジエトキシド、ストロンチ
ウムジプロポキシド、ストロンチウムジブトキシドなど
のストロンチウムアルコキシドおよび2−エチルヘキサ
ン酸ストロンチウム、n−オクタン酸ストロンチウム、
ナフテン酸ストロンチウムなどがあげられる。好ましく
は、2−エチルヘキサン酸ストロンチウムである。タン
タル化合物としては、タンタルペンタメトキシド、タン
タルペンタエトキシド、タンタルペンタプロポキシド、
タンタルペンタブトキシドなどのタンタルアルコキシド
および2−エチルヘキサン酸タンタルなどがあげられ
る。好ましくは、タンタルペンタエトキシド、2−エチ
ルヘキサン酸タンタルである。
【0009】これらの有機金属化合物をプロピレングリ
コールモノメチルエーテルおよび、またはプロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート中で反応させ
て、強誘電体薄膜形成用溶液を調製する。この溶液をそ
のまま使用することもできるが、一般にはモノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、アセチルアセトンなどの安定剤を添加したり、必要
に応じて加水分解して塗布溶液とする。
【0010】本発明の塗布溶液は、ガラス、サファイ
ア、チタン、白金などの基板上に塗布され、乾燥、中間
焼成、本焼成することで均一性に優れた強誘電体薄膜を
形成することができる。この場合の塗布方法としてはス
ピンコート法やディップ法などが使用できる。また、乾
燥、中間焼成、本焼成の加熱方法としてはホットプレー
ト加熱、オーブンや拡散炉による熱風加熱、赤外線加
熱、急速加熱(RTA法)などをあげることができる。
乾燥時の加熱温度は100℃以上、好ましくは120℃
以上である。中間焼成、本焼成時の加熱温度は、それぞ
れ300〜550℃、550〜900℃であるが、強誘
電体の種類により最適な加熱温度が異なるので適宜選択
する必要がある。
【0011】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
【0012】実施例1 プロピレングリコールモノメチルエーテル150g中に
酢酸鉛三水和物0.055molを添加して加熱還流溶
解させた後、脱水濃縮し、室温まで冷却して懸濁液
(A)を調製した。一方、ジルコニウムテトラ−n−プ
ロポキシド0.0260molをプロピレングリコール
モノメチルエーテル115g中に添加して加熱還流溶解
させた後、脱水濃縮し、室温まで冷却して溶液(B)を
調製した。さらに、チタニウムテトライソプロポキシド
0.024molをプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル60g中に添加して加熱還流溶解させた後、脱水
濃縮し、室温まで冷却して溶液(C)を調製した。その
後、溶液(B)と溶液(C)液を混合して1時間撹拌
後、懸濁液(A)中へ添加して2時間還流反応させた。
反応後、0.6mol/lまで濃縮し室温まで冷却し、
ジエタノールアミン0.05molを添加して、さらに
1時間還流反応させて室温まで冷却した。その後、水
2.5g+プロピレングリコールモノメチルエーテル
9.0gを添加して室温2時間、部分加水分解反応を行
った後、0.45μmフィルターで濾過してPZT薄膜
形成用塗布溶液を調製した。
【0013】次いで、塗布溶液をPt/SiO2/Si
基板上にスピンコートし、クリーンオーブン中で150
℃,30分間乾燥後、拡散炉中で350℃,60分間中
間焼成した。その後、再びスピンコート、乾燥、中間焼
成した後、拡散炉中で酸素雰囲気下、650℃,60分
間本焼成を行って1520ÅのPZT薄膜を形成した。
この薄膜をX線回折分析したところ、図1に示すX線回
折パターンが得られ、強誘電体特有のペロブスカイト構
造の膜であることが確認された。
【0014】実施例2 プロピレングリコールモノメチルエーテル150g中に
酢酸鉛三水和物0.055molを添加して加熱還流溶
解させた後、脱水濃縮し、室温まで冷却して懸濁液
(A)を調製した。一方、ジルコニウムテトラ−n−プ
ロポキシド0.0260molをプロピレングリコール
モノメチルエーテル115g中に添加して加熱還流溶解
させた後、脱水濃縮し、室温まで冷却して溶液(B)を
調製した。さらに、チタニウムテトライソプロポキシド
0.024molをプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル60g中に添加して加熱還流溶解させた後、脱水
濃縮し、室温まで冷却して溶液(C)を調製した。その
後、溶液(B)と溶液(C)液を混合して1時間撹拌
後、懸濁液(A)中へ添加して2時間還流反応させた。
反応後、0.6mol/lまで濃縮し室温まで冷却し、
アセチルアセトン0.05molを添加して、さらに1
時間還流反応させて室温まで冷却した。その後、水2.
5g+プロピレングリコールモノメチルエーテル9.0
gを添加して室温2時間、部分加水分解反応を行った
後、0.45μmフィルターで濾過してPZT薄膜形成
用塗布溶液を調製した。
【0015】次いで、塗布溶液をPt/SiO2/Si
基板上にスピンコートし、クリーンオーブン中で150
℃,30分間乾燥後、拡散炉中で450℃,60分間中
間焼成した。その後、再びスピンコート、乾燥、中間焼
成した後、拡散炉中で酸素雰囲気下、650℃,60分
間本焼成を行って1520ÅのPZT薄膜を形成した。
この薄膜をX線回折分析したところ、図2に示すX線回
折パターンが得られ、強誘電体特有のペロブスカイト構
造の膜であることが確認された。
【0016】実施例3 2−エチルヘキサン酸鉛0.055molをプロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート150g中に
添加して加熱還流溶解させた後、濃縮し、室温まで冷却
して溶液(A)を調製した。一方、ジルコニウムテトラ
−n−プロポキシド0.0260molをプロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート115g中に添
加して加熱還流溶解させた後、濃縮し、室温まで冷却し
て溶液(B)を調製した。さらに、チタニウムテトライ
ソプロポキシド0.024molをプロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート60g中に添加して加
熱還流させた後、濃縮し、室温まで冷却して溶液(C)
を調製した。その後、溶液(B)と溶液(C)を混合し
て1時間撹拌後、懸濁液(A)中へ添加して2時間還流
反応させた。反応後、0.6mol/lまで濃縮し室温
まで冷却し、ジエタノールアミン0.05molを添加
して、さらに1時間還流反応させて室温まで冷却し、
0.45μmフィルターで濾過してPZT薄膜形成用塗
布溶液を調製した。
【0017】次いで、塗布溶液をPt/SiO2/Si
基板上にスピンコートし、クリーンオーブン中で150
℃,30分間乾燥後、拡散炉中で450℃,60分間中
間焼成した。その後、再びスピンコート、乾燥、中間焼
成した後、拡散炉中で酸素雰囲気下、750℃,60分
間本焼成を行って1300ÅのPZT薄膜を形成した。
この薄膜をX線回折分析したところ、図3に示すX線回
折パターンが得られ、強誘電体特有のペロブスカイト構
造の膜であることが確認された。
【0018】実施例4 2−エチルヘキサン酸ビスマス0.0323molとチ
タニウムテトライソプロポキシド0.0202molお
よびジエタノールアミン0.0052molをプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル150g中に添加して
2時間加熱還流溶解させた後、0.1mol/lまで濃
縮し、室温まで冷却した。その後、水0.6g+プロピ
レングリコールモノメチルエーテル5.7gの水溶液を
添加して室温2時間部分加水分解を行った後、0.45
μmフィルターで濾過してBIT薄膜形成用塗布溶液を
調製した。
【0019】次いで、塗布溶液をPt/SiO2/Si
基板上にスピンコートし、クリーンオーブン中で150
℃,30分間乾燥後、拡散炉中で450℃,60分間中
間焼成した。その後、再びスピンコート、乾燥、中間焼
成した後、拡散炉中で酸素雰囲気下、900℃,60分
間本焼成を行って1360ÅのBIT薄膜を形成した。
この薄膜をX線回折分析したところ、図4に示すX線回
折パターンが得られ、強誘電体特有のビスマス層状ペロ
ブスカイト構造の膜であることが確認された。
【0020】実施例5 2−エチルヘキサン酸ビスマス0.0323molとチ
タニウムテトライソプロポキシド0.0202molお
よびジエタノールアミン0.0052molをプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート150g中
に添加して4時間加熱還流溶解させた後、0.1mol
/lまで濃縮して室温まで冷却し、0.45μmフィル
ターで濾過してBIT薄膜形成用塗布溶液を調製した。
【0021】次いで、塗布溶液をPt/SiO2/Si
基板上にスピンコートし、クリーンオーブン中で150
℃,30分間乾燥後、拡散炉中で450℃,60分間中
間焼成した。その後、再びスピンコート、乾燥、中間焼
成した後、拡散炉中で酸素雰囲気下、900℃,60分
間本焼成を行って860ÅのBIT薄膜を形成した。こ
の薄膜をX線回折分析したところ、図5に示すX線回折
パターンが得られ、強誘電体特有のビスマス層状ペロブ
スカイト構造の膜であることが確認された。
【0022】実施例6 2−エチルヘキサン酸ビスマス0.0200molと2
−エチルヘキサン酸ストロンチウム0.0100mol
およびタンタルペンタエトキシド0.0200molを
プロピレングリコールモノメチルエーテル中に添加して
加熱還流後、0.1mol/lまで濃縮し、室温まで冷
却した。その後、ジエタノールアミン0.0050mo
lを添加して30分間撹拌加熱還流反応させて室温まで
冷却し、水0.6g+プロピレングリコールモノメチル
エーテル5.7gの水溶液を添加して室温2時間部分加
水分解を行った後、0.45μmフィルターで濾過して
SBT薄膜形成用塗布溶液を調製した。
【0023】次いで、塗布溶液をPt/SiO2/Si
基板上にスピンコートし、クリーンオーブン中で150
℃,30分間乾燥後、拡散炉中で350℃,60分間中
間焼成した。その後、再びスピンコート、乾燥、中間焼
成した後、拡散炉中で酸素雰囲気下、800℃,60分
間本焼成を行って1560ÅのSBT薄膜を形成した。
この薄膜をX線回折分析したところ、図6に示すX線回
折パターンが得られ、強誘電体特有のビスマス層状ペロ
ブスカイト構造の膜であることが確認された。
【0024】実施例7 2−エチルヘキサン酸ビスマス0.0200molと2
−エチルヘキサン酸ストロンチウム0.0100mol
およびタンタルペンタエトキシド0.0200molを
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中
に添加して加熱還流後、0.1mol/lまで濃縮し、
室温まで冷却した。その後、ジエタノールアミン0.0
050molを添加して30分間撹拌加熱還流反応させ
て室温まで冷却した後、0.45μmフィルターで濾過
してSBT薄膜形成用塗布溶液を調製した。
【0025】次いで、塗布溶液をPt/SiO2/Si
基板上にスピンコートし、クリーンオーブン中で150
℃,30分間乾燥後、拡散炉中で350℃,60分間中
間焼成した。その後、再びスピンコート、乾燥、中間焼
成した後、拡散炉中で酸素雰囲気下、800℃,60分
間本焼成を行って1020ÅのSBT薄膜を形成した。
この薄膜をX線回折分析したところ、図7に示すX線回
折パターンが得られ、強誘電体特有のビスマス層状ペロ
ブスカイト構造の膜であることが確認された。
【0026】実施例8 2−エチルヘキサン酸ビスマス0.0200molと2
−エチルヘキサン酸ストロンチウム0.0100mol
およびタンタルペンタエトキシド0.0200molを
プロピレングリコールモノメチルエーテル中に添加して
加熱還流後、0.1mol/lまで濃縮し、室温まで冷
却した。その後、アセチルアセトン0.0050mol
を添加して30分間撹拌加熱還流反応させて室温まで冷
却した後、0.45μmフィルターで濾過してSBT薄
膜形成用塗布溶液を調製した。
【0027】次いで、塗布溶液をPt/SiO2/Si
基板上にスピンコートし、クリーンオーブン中で150
℃,30分間乾燥後、拡散炉中で350℃,60分間中
間焼成した。その後、再びスピンコート、乾燥、中間焼
成した後、拡散炉中で酸素雰囲気下、800℃,60分
間本焼成を行って860ÅのSBT薄膜を形成した。こ
の薄膜をX線回折分析したところ、図8に示すX線回折
パターンが得られ、強誘電体特有のビスマス層状ペロブ
スカイト構造の膜であることが確認された。
【0028】
【発明の効果】本発明の強誘電体薄膜形成用塗布溶液
は、従来の塗布溶液に比べて極めて毒性が低く、かつ生
殖機能への影響が小さい有機溶剤を使用しているため使
用時の作業環境が改善されるという利点を有し、基板上
に強誘電体薄膜を形成させるための塗布溶液として好適
なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のPZT薄膜のX線回折パタ
ーンである。
【図2】本発明の実施例2のPZT薄膜のX線回折パタ
ーンである。
【図3】本発明の実施例3のPZT薄膜のX線回折パタ
ーンである。
【図4】本発明の実施例4のBIT薄膜のX線回折パタ
ーンである。
【図5】本発明の実施例5のBIT薄膜のX線回折パタ
ーンである。
【図6】本発明の実施例6のSBT薄膜のX線回折パタ
ーンである。
【図7】本発明の実施例7のSBT薄膜のX線回折パタ
ーンである。
【図8】本発明の実施例8のSBT薄膜のX線回折パタ
ーンである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−315810(JP,A) 特開 平7−206442(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 13/32 C01G 25/00 C01G 29/00 C01G 35/00 CA(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレングリコールモノメチルエーテ
    ルおよび/またはプロピレングリコールモノメチルエー
    テルアセテートと有機金属化合物とを含有し、かつ酸及
    びアンモニアのいずれをも添加することなく得られるこ
    とを特徴とする強誘電体薄膜形成用塗布溶液。
  2. 【請求項2】 ジエタノールアミン又はアセチルアセト
    ンを含有する請求項1に記載の強誘電体薄膜形成用塗布
    溶液。
  3. 【請求項3】 上記有機金属化合物がPb、Zr及びT
    iからなる金属化合物である請求項1又は2に記載の強
    誘電体薄膜形成用塗布溶液。
  4. 【請求項4】 上記有機金属化合物がBi及びTiから
    なる金属化合物である請求項1又は2に記載の強誘電体
    薄膜形成用塗布溶液。
  5. 【請求項5】 上記有機金属化合物がSr、Bi及びT
    aからなる金属化合物である請求項1又は2に記載の強
    誘電体薄膜形成用塗布溶液。
JP08114323A 1996-04-12 1996-04-12 強誘電体薄膜形成用塗布溶液 Expired - Fee Related JP3119440B2 (ja)

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