JP2002121025A - チタン酸ランタンビスマス形成用前駆体溶液組成物 - Google Patents

チタン酸ランタンビスマス形成用前駆体溶液組成物

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bismuth
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な強誘電性を示すチタン酸ランタ
ンビスマス膜を、実用的で安価に形成できる薄膜形成用
前駆体溶液組成物を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表わされる化合物
及び一般式(2)で表される化合物: NH3−n(COH) (1) (式中nは2又は3を表わす) NH(CNH)H (2) (式中mは2又は3を表わす)からなる群から選択され
る1又は2種以上の化合物とビスマス化合物、チタン化
合物、ランタン化合物および有機溶剤を含有することを
特徴とするチタン酸ランタンビスマス形成用前駆体溶液
組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強誘電体メモリ、
アクチュエーター、赤外線センサなどとしての利用が期
待されるチタン酸ランタンビスマス形成用前駆体溶液組
成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、ゾルゲル法
によるチタン酸ランタンビスマス形成用前駆体溶液組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】強誘電性を有する化合物は、圧電性、焦
電性を併せ持ち、これらの特性を利用して強誘電体メモ
リ、アクチュエーター、赤外線センサなどとして実用化
されている。
【0003】従来、これらの用途に利用されている化合
物は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの鉛含有化
合物が殆どであるが、近年、環境保護の問題から鉛を含
まない強誘電性化合物の利用が検討されている。
【0004】ビスマス系強誘電性化合物は、その代替と
して有望視されている材料の1つであるが、そのなかで
もチタン酸ビスマス(BiTi12)は強誘電性
を有する代表的化合物である。この化合物中のビスマス
の一部をランタンに置き換えたチタン酸ランタンビスマ
ス(Bi4−xLaTi12、(0<x≦1))
は、チタン酸ビスマスと比較して残留分極が向上し、x
=0.75付近で残留分極値が最大となることが報告さ
れている。(Ferroelectrics、1981、Vol.38,pp.769−77
2)
【0005】一方、このような金属酸化物の形成方法と
してゾルゲル法、スパッタリング法、CVD法などが知
られている。これらのなかでもゾルゲル法は、より均質
な金属酸化物を簡便に得ることができるという利点があ
る。さらに、この方法は前駆体溶液組成物を基板上に塗
布又は浸漬し、加熱(焼成)するという簡便な操作だけ
で金属酸化物膜が得られることから、他の方法と比較し
て高価な装置を必要としないという利点がある。また、
加熱(焼成)のみでもパウダー状の金属酸化物を形成す
ることも可能である。
【0006】ゾルゲル法にてチタン酸ビスマスを形成し
た例としては、Jpn.J.Appl.Phys.Vol.32(1993)pp.415
8−4162、Appl.Phys.Lett.68(9)pp.1209やAppl.Phys.
Lett.59(19)pp.2389、Jpn.J.Appl.Phys.Vol.31(199
2)pp.4016−4017などに報告例があるが、チタン酸ラン
タンビスマスをゾルゲル法により形成した報告例は極め
て少ない。
【0007】その例としては、1999年日本セラミッ
クス協会年会、講演番号1A05での報告が挙げられる
が、ここで使用されているランタン原料のランタントリ
メトキシエトキシは、非常に高価であるため実用性に乏
しい。
【0008】一方、前駆体溶液組成物を作成するために
安定化剤を使用する場合があり、その例としてはβ−ジ
ケトン類が挙げられ、なかでもアセチルアセトンが最も
代表的である。先に示した報告例のなかでもJpn.J.App
l.Phys.Vol.31(1992)pp.4016−4017や1999年日本
セラミックス協会年会、講演番号1A05で安定化剤と
してアセチルアセトンが用いられている。
【0009】チタン酸ジルコン酸鉛形成用前駆体溶液組
成物に安定化剤としてアセチルアセトンを用いた報告例
としては、J.Am.Ceram.Soc.,74[1]67−71(199
1)、J.Am.Ceram.Soc.,74[6]1407−10(1991)など
が挙げられる。
【0010】また、安定化剤としてアミン類を用いた例
もある。その例としては、チタン酸ジルコン酸鉛形成用
前駆体溶液組成物に安定化剤としてジエタノールアミン
が用いられた報告例があり、具体例としては日本セラミ
ックス協会学術論文誌98[8]754−58(199
0)などが挙げられる。
【0011】一般的なランタン原料としては、酢酸ラン
タン・1.5水和物が挙げられるが、有機溶剤に対する
溶解性が悪く、チタン酸ランタンビスマス形成用前駆体
溶液組成物を製造する上での問題点となる。この酢酸ラ
ンタン・1.5水和物は、一般的に前駆体溶液組成物に
使用される2−メトキシエタノールにも殆ど溶解しな
い。
【0012】このようにランタン化合物は有機溶剤に対
する溶解性が悪いために、実用的なチタン酸ランタンビ
スマス形成用前駆体溶液組成物は得られていない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、良好な強誘電性を示すチタン酸ランタンビスマス膜
を、実用的で安価に形成できる薄膜形成用前駆体溶液組
成物を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、その解決手段を見
出すに至った。即ち、本発明は、下記一般式(1)で表
わされる化合物及び一般式(2)で表される化合物: NH3−n(COH) (1) (式中nは2又は3を表わす) NH(CNH)H (2) (式中mは2又は3を表わす)からなる群から選択され
る1又は2種以上の化合物とビスマス化合物、チタン化
合物、ランタン化合物および有機溶剤を含有することを
特徴とするチタン酸ランタンビスマス形成用前駆体溶液
組成物に関する。また、本発明は、ランタン化合物とし
て酢酸ランタン・1.5水和物を含有することを特徴と
する、前記のチタン酸ランタンビスマス形成用前駆体溶
液組成物に関する。さらに、本発明は、有機溶剤として
2−メトキシエタノールを含有することを特徴とする、
前記のチタン酸ランタンビスマス形成用前駆体溶液組成
物に関する。
【0015】本発明による組成物は、チタン酸ビスマス
と比較して良好な強誘電性を示すチタン酸ランタンビス
マス薄膜を、実用的で安価に形成することを可能にす
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明で使用される前記一般式
(1)で表わされる化合物(2)で表わされる化合物か
らなる群から選択される化合物は1種でもよいが、必要
に応じて2種以上の化合物を組み合わせて使用すること
ができる。またその含有量は、透明溶液が得られるのに
十分な量であればよいが、好ましくは前駆体溶液中の金
属合計量1molに対して0.1〜3molの範囲であ
り、より好ましくは0.5〜1.0molの範囲であ
る。
【0017】次に本発明で使用される金属化合物の例を
示す。ビスマス化合物としては、ビスマスエトキシドな
どのアルコキシド類や酢酸酸化ビスマス、酢酸ビスマ
ス、硝酸ビスマス・5水和物、硝酸ビスマス、オキシ硝
酸ビスマス、2−エチルヘキサン酸ビスマス、オクタン
酸ビスマス、ナフテン酸ビスマス、次没食子酸ビスマ
ス、次サリチル酸ビスマス、塩化ビスマス、などが考え
られるが、より好ましい原料としては、酢酸酸化ビスマ
ス、酢酸ビスマスが挙げられる。
【0018】チタン化合物としては、チタニウムテトラ
エトキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタ
ニウムテトラノルマルブトキシド、チタニウムジイソプ
ロポキシドビス(2,4−ペンタンジオナート)、塩化
チタン、フッ化チタンなどが考えられるが、より好まし
い原料としては、チタニウムテトライソプロポキシド、
チタニウムテトラノルマルブトキシドが挙げられる。
【0019】ランタン化合物としては、酢酸ランタン・
1.5水和物、酢酸ランタン、硝酸ランタン・6水和
物、硝酸ランタン、ランタンアセチルアセトナート・2
水和物、ランタンアセチルアセトナート、塩化ランタン
・7水和物、塩化ランタン、2−エチルヘキサン酸ラン
タン、ランタントリメトキシド、ランタントリエトキシ
ド、ランタントリイソプロポキシド、ランタントリノル
マルプロポキシド、ランタントリメトキシエトキシドな
どが考えられるが、より好ましい原料としては、酢酸ラ
ンタン・1.5水和物が挙げられる。
【0020】さらに、本発明に使用される有機溶剤の例
を示す。有機溶剤としてはメタノール、エタノール、1
−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、
2−メチル−2−プロパノール、エチレングリコール、
2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2
−n−ブトキシエタノール、ジエチレングリコール、2
−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エ
トキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエト
キシ)エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、
1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2
−プロパノール、1−ブトキシ−2−プロパノールなど
のアルコール類やこれらのアルコールのアセテートが考
えられるが、より好ましい材料としては2−メトキシエ
タノールが挙げられる。
【0021】これらの溶剤は、2種類以上を組み合わせ
た混合溶剤として使用してもよい。
【0022】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、あくまでも本発明の理解のために説明するもの
であって、本発明はこれらの実施例に制限されるもので
はない。
【0023】〔実施例1〕酢酸酸化ビスマス(43.8
75mmol)と酢酸ランタン・1.5水和物(10.
125mmol)に酢酸(300ml)を加え常圧にて
濃縮した。この、酢酸添加と濃縮を3回繰り返した後、
減圧下で酢酸を除去し、酢酸ビスマスと酢酸ランタン・
1.5水和物の混合粉末を得た。この粉末に2−メトキ
シエタノール(180ml)を添加し、スラリー状の酢
酸ビスマス、酢酸ランタン1.5水和物溶液を得た。
【0024】次いで、チタニウムテトライソプロポキシ
ド(40.5mmol)に2−メトキシエタノール(3
00ml)を加えて、還流、濃縮を行うことによりチタ
ニウムテトライソプロポキシド溶液を得た。
【0025】このようにして得られた2種類の溶液を混
合した後、2−メトキシエタノールで希釈したトリエタ
ノールアミン(94.5mmol)を添加し、還流・濃
縮を行うことにより透明溶液を得た。これを総重量が2
26gになるように2−メトキシエタノールにて濃度を
調整し、チタン酸ランタンビスマスとして7重量%のチ
タン酸ランタンビスマス前駆体溶液組成物を得ることが
できた。
【0026】このようにして得られた前駆体溶液組成物
を電極としてPt/Tiが形成されたSiウェハ上に3
000rpmでスピンコートし、200℃、10min
のプレベークと450℃、30minの仮焼成を行っ
た。スピンコートから仮焼成までを4回繰り返した後に
急速加熱(RTA、Rapid Thermal Ann
eal)により薄膜を形成した。
【0027】このようにして得られた薄膜をX線回折に
より分析したところ、チタン酸ランタンビスマス単相で
あることがわかった。X線回折図を図1に示す。
【0028】〔実施例2〕酢酸酸化ビスマス(43.8
75mmol)と酢酸ランタン・1.5水和物(10.
125mmol)に酢酸(300ml)を加え常圧にて
濃縮した。この、酢酸添加と濃縮を3回繰り返した後、
減圧下で酢酸を除去し、酢酸ビスマスと酢酸ランタン・
1.5水和物の混合粉末を得た。この粉末に2−メトキ
シエタノール(180ml)を添加し、スラリー状の酢
酸ビスマス、酢酸ランタン1.5水和物溶液を得た。
【0029】次いで、チタニウムテトライソプロポキシ
ド(40.5mmol)に2−メトキシエタノール(3
00ml)を加えて、還流、濃縮を行うことによりチタ
ニウムテトライソプロポキシド溶液を得た。
【0030】このようにして得られた2種類の溶液を混
合した後、2−メトキシエタノールで希釈したジエタノ
ールアミン(94.5mmol)を添加し、還流・濃縮
を行うことにより透明溶液を得た。これを総重量が22
6gになるように2−メトキシエタノールにて濃度を調
整し、チタン酸ランタンビスマスとして7重量%のチタ
ン酸ランタンビスマス前駆体溶液組成物を得ることがで
きた。
【0031】〔実施例3〕酢酸酸化ビスマス(43.8
75mmol)と酢酸ランタン・1.5水和物(10.
125mmol)に酢酸(300ml)を加え常圧にて
濃縮した。この、酢酸添加と濃縮を3回繰り返した後、
減圧下で酢酸を除去し、酢酸ビスマスと酢酸ランタン・
1.5水和物の混合粉末を得た。この粉末に2−メトキ
シエタノール(180ml)を添加し、スラリー状の酢
酸ビスマス、酢酸ランタン1.5水和物溶液を得た。
【0032】次いで、チタニウムテトライソプロポキシ
ド(40.5mmol)に2−メトキシエタノール(3
00ml)を加えて、還流、濃縮を行うことによりチタ
ニウムテトライソプロポキシド溶液を得た。
【0033】このようにして得られた2種類の溶液を混
合した後、2−メトキシエタノールで希釈したトリエチ
レンテトラミン(94.5mmol)を添加し、還流・
濃縮を行うことにより透明溶液を得た。これを総重量が
226gになるように2−メトキシエタノールにて濃度
を調整し、チタン酸ランタンビスマスとして7重量%の
チタン酸ランタンビスマス前駆体溶液組成物を得ること
ができた。
【0034】〔実施例4〕酢酸酸化ビスマス(43.8
75mmol)と酢酸ランタン・1.5水和物(10.
125mmol)に酢酸(300ml)を加え常圧にて
濃縮した。この、酢酸添加と濃縮を3回繰り返した後、
減圧下で酢酸を除去し、酢酸ビスマスと酢酸ランタン・
1.5水和物の混合粉末を得た。この粉末に2−メトキ
シエタノール(180ml)を添加し、スラリー状の酢
酸ビスマス、酢酸ランタン1.5水和物溶液を得た。
【0035】次いで、チタニウムテトライソプロポキシ
ド(40.5mmol)に2−メトキシエタノール(3
00ml)を加えて、還流、濃縮を行うことによりチタ
ニウムテトライソプロポキシド溶液を得た。
【0036】このようにして得られた2種類の溶液を混
合した後、2−メトキシエタノールで希釈したジエチレ
ントリアミン(94.5mmol)を添加することによ
り透明溶液を得た。これを濃縮し、総重量が226gに
なるように2−メトキシエタノールにて濃度を調整し、
チタン酸ランタンビスマスとして7重量%のチタン酸ラ
ンタンビスマス前駆体溶液組成物を得ることができた。
【0037】〔比較例1〕酢酸酸化ビスマス(43.8
75mmol)と酢酸ランタン・1.5水和物(10.
125mmol)に酢酸(300ml)を加え常圧にて
濃縮した。この、酢酸添加と濃縮を3回繰り返した後、
減圧下で酢酸を除去し、酢酸ビスマスと酢酸ランタン・
1.5水和物の混合粉末を得た。この粉末に2−メトキ
シエタノール(180ml)を添加し、スラリー状の酢
酸ビスマス、酢酸ランタン1.5水和物溶液を得た。
【0038】次いで、チタニウムテトライソプロポキシ
ド(40.5mmol)に2−メトキシエタノール(3
00ml)を加えて、還流、濃縮を行うことによりチタ
ニウムテトライソプロポキシド溶液を得た。
【0039】このようにして得られた2種類の溶液を混
合した後、何も添加せずに還流反応を行ったが、析出物
の溶解は見られず、チタン酸ランタンビスマス前駆体溶
液組成物を得ることができなかった。
【0040】〔比較例2〕酢酸酸化ビスマス(43.8
75mmol)と酢酸ランタン・1.5水和物(10.
125mmol)に酢酸(300ml)を加え常圧にて
濃縮した。この、酢酸添加と濃縮を3回繰り返した後、
減圧下で酢酸を除去し、酢酸ビスマスと酢酸ランタン・
1.5水和物の混合粉末を得た。この粉末に2−メトキ
シエタノール(180ml)を添加し、スラリー状の酢
酸ビスマス、酢酸ランタン1.5水和物溶液を得た。
【0041】次いで、チタニウムテトライソプロポキシ
ド(40.5mmol)に2−メトキシエタノール(3
00ml)を加えて、還流、濃縮を行うことによりチタ
ニウムテトライソプロポキシド溶液を得た。
【0042】このようにして得られた2種類の溶液を混
合した後、2−メトキシエタノールで希釈したアセチル
アセトン(94.5mmol)を添加し、還流反応を行
ったが、析出物の溶解は見られず、チタン酸ランタンビ
スマス前駆体溶液組成物を得ることができなかった。
【0043】以上の結果からわかるように、実施例では
一般式(1)及び/又は(2)で表される化合物を用い
ることによりビスマス化合物、チタン化合物、ランタン
化合物を有機溶剤に溶解せしめ、チタン酸ランタンビス
マス形成用前駆体溶液組成物を得ることができた。これ
に対し、一般式(1)及び/又は(2)で表される化合
物を添加しない場合や安定化剤として一般的に使用され
るアセチルアセトンを用いた場合は、実施例と同様の方
法では、スラリー状の懸濁液しか得られず、チタン酸ラ
ンタンビスマス形成用前駆体溶液組成物を得ることがで
きなかった。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、一般式(1)及び/又
は(2)で表される化合物を用いることによりビスマス
化合物、チタン化合物、ランタン化合物を有機溶剤に溶
解せしめ、チタン酸ランタンビスマス形成用前駆体溶液
組成物を得ることができる。しかも、これらの前駆体溶
液組成物は保存安定性に優れていた。
【0045】このようにして得られたチタン酸ランタン
ビスマス形成用前駆体溶液組成物を電極としてPt/T
iが積層された熱酸化膜付Si基板上に塗布し、450
℃での乾燥を経て、800℃で焼成することによりチタ
ン酸ランタンビスマス膜を得ることができる。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1により得られたチタン酸ランタンビス
マス薄膜のX線回折図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で表わされる化合物及び
    一般式(2)で表される化合物: NH3−n(COH) (1) (式中nは2又は3を表わす) NH(CNH)H (2) (式中mは2又は3を表わす)からなる群から選択され
    る1又は2種以上の化合物とビスマス化合物、チタン化
    合物、ランタン化合物および有機溶剤を含有することを
    特徴とするチタン酸ランタンビスマス形成用前駆体溶液
    組成物。
  2. 【請求項2】ランタン化合物として酢酸ランタン・1.
    5水和物を含有することを特徴とする、請求項1に記載
    のチタン酸ランタンビスマス形成用前駆体溶液組成物。
  3. 【請求項3】有機溶剤として2−メトキシエタノールを
    含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のチ
    タン酸ランタンビスマス形成用前駆体溶液組成物。
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