JP3119142U - 学習用地図教材 - Google Patents

Abstract

【課題】
地図上の位置を正確に認識、確認して記憶することができ、パズル的な楽しみも伴わせ興味を持たせて学習できる学習用地図教材を提供する。
【解決手段】
学習内容が記載されている学習書２と地図パネル５によって構成された学習用地図教材であって、学習書２に記載されている学習内容に関連する地域の特徴点が表示されて学習書２に固定されている図柄部材３を、地図パネル５上のそれぞれ該当する箇所に貼りつける構造を特徴とする。
【選択図】図１

Description

本考案は、地理学習に用いる学習用地図教材に関する。

従来、学校や家庭での地理に関する学習においては、教科書に記載されている地名を確認するために、紙面に印刷された地図表または地図帳が利用されている。また、別のものとして、特許文献１には、社会科学習書に地図が綴じ込まれており、学習内容と地図を並列して対照することができる学習書についての構造が開示されている。

実用新案登録第３００５１２５号

しかし、上記の地図表や地図が綴じ込まれた学習書は、学習する者が学習内容に関連する地名に触れたときに、地図上の位置を確認して眺めるものであり、地図を見ただけで内容を理解した気持ちになり、その地域の特徴等の情報と結びつけて記憶することが難しく、効果的に地理学習の効果を挙げることが困難であるといった問題点があった。

また、一般的な地図は、地名や地形が記載されているのみで、地図上の情報は不変であるために、地図を何度か利用するうちに飽きてしまい、地図を見る楽しみが失せてしまう欠点があった。

本考案の課題は、地図と関連する情報とその情報に関連する地図上の位置とを正確に認識、確認して記憶することができ、パズル的な楽しみも伴わせ興味を持たせて学習できる学習用地図教材を提供することにある。

考案を解決するための手段及び効果

上記課題を解決するために、本考案の学習用地図教材は、学習書と地図パネルとを有する学習用地図教材であって、
学習書は学習内容に関連した図柄部材を取り外し可能に備えており、
図柄部材は、学習書と地図パネルに保持するための付着機能部と、学習内容に関連する特徴点を表示する表示部とによって形成され、付着機能部によって学習書に固定されるとともに、
地図パネルは、学習内容に関連する地域が表示され、図柄部材の付着機能部に対応して、図柄部材を着脱可能に付着するための付着面を備えており、
図柄部材は、学習書から取り外され、地図パネル上の付着面に再剥離可能に付着されることを特徴とする。

本考案の学習用地図教材は上述のように、学習内容が記載されている学習書と学習内容に関連した図柄部材と図柄部材が保持される地図パネルによって構成され、学習する者が自ら地図パネルに学習内容を表示する図柄を付着させる構造となっている。すなわち、学習する者が、内容を理解して地図上の位置を探さないと付着させることができず、探す行為が新たな思考を生み、付着させた図柄から情報を読むことができ、より高い学習効果を得ることができる。

また、学習する者が子供である場合、図柄と地域とを結びつけて想像力を働かせ、付着させたり剥離させて遊びながら学習することができ、また、親も子供と一緒に地図上の情報に興味を持って地図を利用することができる。そして、実際に地図上で位置を確認、認識することにより、その地域に対して新たな興味が湧き、知識としての分野を広げるきっかけとなり、より学習意欲を湧かせることができる。

また、地図パネルは白地図であって、図柄部材の付着によって地図として完成される。このようにすると、付着された図柄部材の内容によってさまざまな地図情報を表示することができ、飽きることなく、使用するたびに表示内容に変化のある地図パネルを得ることができる。

地図パネルはシート状をなし、学習書に付属して折り畳み状態で収納されている。このように折り畳み可能な構造とすると、大きさのある地図パネルの保管や持ち運びがしやすくなり、普段使用しないときには、学習書と一緒に保管することができ便利である。

また、地図パネルは、はめ込み式に連結されてなる分解可能な部品パネルで形成され、分解して学習書に付属して収納されている構造とすることもできる。このように、分解可能な地図パネルとすることによっても、保管や持ち運びに便利であり、接続面は平面であるから、接続面に図柄部材が付着してもはがれにくい地図パネルを得ることができる。

図柄部材の付着機能部が、再剥離可能な粘着性のシールで構成されていることにより、地図パネルに付着保持可能な構造とすることができる。そして、学習書や地図パネルに何度も張ったり剥がしたりでき、応用性が高まる。

地図パネルは、磁着性を有する磁性体を備えてなる構造とすると、磁石等を磁着作用によって保持することが可能なパネルを得ることができる。

そして、図柄部材の前記付着機能部が、磁性板材で構成されていることにより、磁着性を有する地図パネルに対して図柄部材を着脱自在に磁着させることが可能となる。

以下、本考案の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図１は、本考案の一実施形態に係る学習用地図教材を示す図である。この学習用地図教材１は、学習書２と地図パネル５とで構成される。本実施形態の学習書２は、左綴じの書籍であり、各単元項目ごとに記載される単元ページ４を有しており、地域の特産物についての内容が記載されている。なお、学習書２は、右綴じや上綴じの書籍とすることもできる。そして、各ページの内容は、見開き１ページで１単元を記載してもよいし、複数ページで１単元を構成するとしてもよい。また、学習書の単元項目の内容は、地域の特産物に限定されるものではなく、地域の産業、地理、歴史、建築物、天気等の内容としてもよい。学習書２には、記載されている内容を表示するりんごの図柄部材３を有している。

図２は学習書を概略的に示す説明図である。図２（ａ）は、学習書２の各単元の記載内容の一例を示すものであり、学習書２の単元ページ４は、単元タイトル２１と見出し２２、２３と、解説欄２４、導入図２５から構成されている。そして、学習書の記載内容に触れたときに、すぐに興味を持って図柄部材を手に取ることができるように、学習書内の解説欄２４のすぐ隣に図柄部材の固定欄３１を設けて、図柄部材３を固定することができる。学習書の図柄部材の固定欄３１は、薄手の紙や合成樹脂などで作成され、表面は滑らかなコーティングが施されており、図柄部材が貼り付けられている。

また、図柄部材取り付けの他の実施例として、図２（ｂ）に示すように、学習書２に図柄部材３をまとめて固定するためのページ４１を設け、それぞれの単元ページ４の記載内容に対応させるための表示２６とともに、りんごを表す図柄部材３ｆ、ぶどうを表す図柄部材３ｇ、みかんを表す図柄部材３ｈ、柿を表す図柄部材３ｉをまとめて固定してもよい。また、学習書のページとは別のシート状の台紙を形成して図柄部材３をまとめて固定し、学習書に挟まれる構成としてもよい。

図６は図柄部材の構造を示す図であり、図６の右に示すように、図柄部材３は保持するための付着機能部３ｂと、学習内容に関連する特徴点を表示する表示部３ａとを有している。表示部３ａは、薄手の紙や合成樹脂などで形成され、表面はコーティング層３ｅを施すなどとしてもよい。

一方、地図パネル５は地図が印刷されている。図１に示すように、地図パネル５には付着するための付着面５ｔを有している。図１０は地図パネルの断面を示しており、図１０（ａ）の地図パネル５の断面図に示すように、印刷層５ｌと台紙５ｍによって形成され、表面はコーティング層５ｋなどとして形成してもよい。台紙５ｍは、丈夫な紙または合成樹脂によって形成されている。

図７は本考案の実施の形態に係る学習用地図教材の使用方法を説明する第一の図を、図８はその第二の図を示している。学習書２の単元項目が地域の特産物についての内容であるとき、図柄部材３の表示部３ａは地域の代表的な特産物を表示するもので形成されている。図７に示すように、学習する者が、学習書２の単元ページ４の果物にまつわる情報を読み、りんごの生産量が日本で一番多い地域は青森県だという情報に触れたときに、固定欄３１に付着機能部３ｂによって固定されているりんごの図柄部材３を手にとる。そして、図８に示すように、地図パネル５の付着面５ｔの青森県の位置に付着させる構造となっている。これにより、都道府県単位の地形状の理解と共に、固有の知識を習得することが可能になる。

地図パネル５は、白地図が印刷されており、図柄部材３が付着されることによって、地図として完成される。すなわち、図９の拡大図に示すように、白地図が印刷された地図パネル５は、付着させる図柄部材３の表示内容によって、さまざまな地図情報を適宜表示することができる。地図パネル５の白地図は、他の実施例として、日本地図に限らず、欧州、アメリカ、アフリカなどの大陸や世界地図として構成してもよいし、全体図ではなく県単位や市単位の拡大地図として構成してもよい。

図３は地図パネル構造の第一例を示すものである。地図パネル５はシート状をなし、学習書２に付属して折り畳み状態で収納されるような構造となっており、折り畳み前の地図パネルを図３（ａ）に示す。地図パネル５には、あらかじめ、折り畳みのための折り込み予定線５１、５２が設定されている。図３（ｂ）に示すように、シート状の地図パネル５の上下は、折り込み予定線５１の位置で、横長２つ折りに折り畳まれる。そして、図３（ｃ）に示すように、横長２つ折りに折り畳まれたシート状の地図パネル５は、折り込み予定線５２の位置で、更に４つ折りに折り畳まれる。このように折り畳み可能な構造とすると、大きさのある地図パネル５の保管や持ち運びがしやすくなり、普段使用しないときには、学習書と一緒に保管することができ便利である。

地図パネルの構造の他の実施例として、図４に地図パネル構造の第二例を説明する第一図を、図５に地図パネル構造の第二例を説明する第二図を示す。図５に示すように、地図パネル５は部品パネル５３，５４，５５，５６がはめ込み式に連結されてなり分解可能な地図パネル５であって、分解して学習書２に付属して収納されるような構造とすることが可能である。本実施形態では、地図パネルの４分の１の大きさの部品パネル４枚から構成されている。図４には、地図パネル５の左上部分を形成する部品パネル５３を拡大して示しており、部品パネル５３は、右側面に凹部５ｕが、下面に凸部５ｘが形成されている。そして、地図パネル５の右上部分を形成する部品パネル５４の左側面の凸部５ｖ（図５）がはめ込まれて連結され、地図パネル５の左下部分を形成する部品パネル５６とは凸部５ｘを介して連結される。このように、分解可能な地図パネルとすることによっても、保管や持ち運びに便利である。また、接続面は平面であるから、接続面に図柄部材が付着してもはがれにくい地図パネル５を得ることができる。

一方、図柄部材３を貼り付ける構造として、図６に示すように、図柄部材３の表示部３ａから見て裏面となる付着機能部３ｂは、再剥離可能な粘着性のシールで構成されるとすることで、学習書２や地図パネル５に何度も張ったり剥がしたりできる構造となる。

また、地図パネル５の構造の他の実施例として、地図パネル５を、磁着性を有する磁性体を備えて構成することもできる。この場合、地図パネル５は、図１０の（ｂ）に示すように、印刷層５ｌと台紙５ｍとともに、磁性体５ｎを備えて形成することで、磁石等を磁着作用によって保持することが可能な地図パネル５を得ることができる。

図６に示す図柄部材３の付着機能部３ｂが、磁性板材で構成することもできる。そして、磁着性を有する地図パネル５に対して、着脱自在に磁着させて何度も貼ったり剥がしたりすることができる構造により、一度記憶した知識の復習として再度確認するために使用することが可能である。また、貼り間違いをすぐに訂正することもできる。そして、貼られた図柄部材３の内容によってさまざまな地図情報を表示することができ、飽きることなく、使用するたびに表示内容に変化のある地図パネル５を得ることができる。

以下、本発明の他の実施例について説明する。
図柄部材３の表示部３ａは、地域の特産物を表示するものに限定されるものではなく、種々のものが採用可能である。図１１は、学習書２の単元項目が地域の産業についての内容である場合の実施形態を示す。この時、図柄部材３の表示部３ａが地域の代表的な産業（自動車、陶磁器など）を表示するもので形成することができる。例えば、自動車の図柄部材３２を、単元ページ４の自動車に関する情報を読むとともに、生産地として有名な愛知県の位置の付着面５ｔに付着させることにより、愛知県の位置を確認すると共に、愛知県には他にどんな産業があるのだろうかといった他の情報に興味を持つきっかけとなる。

図１２は、学習書２の単元項目が地域の地理的特色についての内容である場合の実施形態を示す。この時、図柄部材３の表示部３ａが地域の地理的特色（代表的な山、山脈、湖など）を示す図柄又は写真を表示するもので形成することができる。例えば、富士山の図柄部材３３を山梨県と静岡県の県境の位置の付着面５ｔに貼り付けて位置を確認すると共に、周りに南アルプスなどの山脈があることなどの情報を得ることができる。

図１３は、学習書２の単元項目が歴史についての内容である場合の実施形態を示す。この時、図柄部材３の表示部３ａが歴史上の人物の図柄又は写真を表示するもので形成することができる。例えば徳川家康の図柄部材３４を、関が原の合戦の情報に触れたときは岐阜県の関が原の位置の付着面５ｔに図柄部材３４を付着させる。そして、江戸幕府の情報に触れたときは現在の東京の位置の付着面５ｔに図柄部材３４を付着させるなどして、幅広い学習の効果を得ることができる。

また、図柄部材３の表示部３ａが建築物の図柄又は写真を表示するもので形成すると、図１４に示すように、観光地となるタワーの図柄部材３５を付着面５ｔに付着させながら位置を確認することができる。さらに、建築物の図柄又は写真を表示するものとして、歴史的建築物であるお城や、主要な施設などとすることもできる。

他に、図柄部材３の表示部３ａが気候を示す図柄を表示するもので形成すると、図１５に示すように、台風の図柄部材３６を地図パネル５に付着させ、テレビの天気予報を見ながら、台風の図柄部材３６を移動させることにより、台風の経路を実際に確認することができる。他に、気候を示す図柄として、晴れマーク、雨マーク、曇りマークなどとすることにより、各地の天気を位置とともに確認することもできる。

本考案の一実施形態に係る学習用地図教材を示す図。 学習書を概略的に示す説明図。 地図パネル構造の第一例を示す図。 地図パネル構造の第二例を説明する第一図。 地図パネル構造の第二例を説明する第二図。 図柄部材の構造示す図。 本考案の実施の形態に係る学習用地図教材の使用方法を説明する第一の図。 同じく第二の図。 図７のＸの部分を拡大して示す図。 地図パネルの断面を示す図。 本考案の第二実施形態を示す図。 本考案の第三実施形態を示す図。 本考案の第四実施形態を示す図。 本考案の第五実施形態を示す図。 本考案の第六実施形態を示す図。

符号の説明

１ 学習用地図教材
２ 学習書
３ 図柄部材
３ａ 表示部
３ｂ 付着機能部
４ 単元ページ
５ 地図パネル
５ｔ 付着面

Claims (13)

1. 学習書と地図パネルとを有する学習用地図教材であって、
   前記学習書は学習内容に関連した図柄部材を取り外し可能に備えており、
   前記図柄部材は、前記学習書と前記地図パネルに保持するための付着機能部と、前記学習内容に関連する特徴点を表示する表示部とによって形成され、前記付着機能部によって前記学習書に固定されるとともに、
   前記地図パネルは、前記学習内容に関連する地域が表示され、前記図柄部材の前記付着機能部に対応して、前記図柄部材を着脱可能に付着するための付着面を備えており、
   前記図柄部材は、前記学習書から取り外され、前記地図パネル上の前記付着面に再剥離可能に付着されることを特徴とする学習用地図教材。
2. 前記地図パネルは白地図であって、前記図柄部材の付着によって地図として完成される請求項１記載の学習用地図教材。
3. 前記地図パネルはシート状をなし、前記学習書に付属して折り畳み状態で収納されている請求項１または２に記載の学習用地図教材。
4. 前記地図パネルは、はめ込み式に連結されてなる分解可能な部品パネルで形成され、分解して前記学習書に付属して収納されている請求項１ないし３のいずれか１項に記載の学習用地図教材。
5. 前記図柄部材の前記付着機能部が、再剥離可能な粘着性のシールで構成されている請求項１ないし４のいずれか１項に記載の学習用地図教材。
6. 前記地図パネルは、磁着性を有する磁性体を備えてなる請求項１ないし５のいずれか１項に記載の学習用地図教材。
7. 前記図柄部材の前記付着機能部が、磁性板材で構成されている請求項１ないし６のいずれか１項に記載の学習用地図教材。
8. 前記図柄部材の前記表示部が、地域の代表的な特産物を表示するものである請求項１ないし７のいずれか１項に記載の学習用地図教材。
9. 前記図柄部材の前記表示部が、地域の代表的な産業を表示するものである請求項１ないし７のいずれか１項に記載の学習用地図教材。
10. 前記図柄部材の前記表示部が、地域の地理的特色を示す図柄又は写真を表示するものである請求項１ないし７のいずれか１項に記載の学習用地図教材。
11. 前記図柄部材の前記表示部が、歴史上の人物の図柄又は写真を表示するものである請求項１ないし７のいずれか１項に記載の学習用地図教材。
12. 前記図柄部材の前記表示部が、建築物の図柄又は写真を表示するものである請求項１ないし７のいずれか１項に記載の学習用地図教材。
13. 前記図柄部材の前記表示部が、気候を示す図柄を表示するものである請求項１ないし７のいずれか１項に記載の学習用地図教材。

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