JP3118810B2 - 分離膜モジュール - Google Patents

分離膜モジュール

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JP3118810B2
JP3118810B2 JP02119787A JP11978790A JP3118810B2 JP 3118810 B2 JP3118810 B2 JP 3118810B2 JP 02119787 A JP02119787 A JP 02119787A JP 11978790 A JP11978790 A JP 11978790A JP 3118810 B2 JP3118810 B2 JP 3118810B2
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芳美 角谷
史夫 稲葉
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は分離膜モジュールに関する。
(従来の技術) 分離膜モジュールは、平膜状、スパイラル状、中空糸
状の分離膜を、ケースに充填し、分離膜間隙及び分離膜
とケースの間隙をケース端部等において、接着剤、樹脂
等にて封止固着させている。ケース材質は、用途に応じ
て使い分けられているが、医薬品や醗酵生産物の分離に
おいては、90℃以上の熱により殺菌を行ないプロセスの
安定化を図るため、分離膜及びケース等の材質として、
耐熱性樹脂が用いられる。その代表例としてポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン等が挙げられる。
ところが、ポリスルホンやポリエーテルスルホンは耐
有機溶剤性に乏しいため、ケースの外表面に付着した汚
れをアセトン等の有機溶剤で拭きとろうとしたり、ある
いは酢酸エチル等の有機溶剤蒸気が雰囲気に存在すると
ケースにクラックが発生し、分離膜モジュールとしての
使用に耐えないという問題点があった。その解決のた
め、ポリエチレンのような耐有機溶剤性に富む透明フィ
ルムをケース外表面にまきつけるという工夫がなされた
が、ノズル部分を覆いにくい上、有機溶媒で汚れを拭き
とれる一方で、耐熱性に問題があり、例えば、モジュー
ルが90℃の熱水殺菌や、121℃高温熱水滅菌、蒸気滅菌
等の熱履歴をうけると、ポリスルホンとポリエチレンの
熱膨張率のちがいのため、フィルムが剥離して隙間が生
じてしまい以降保護の役目を果たさなくなることがあ
り、さらに特に分離膜の汚染状況を目視で観察する目的
で、合成樹脂製の透明ケースを用いる場合にあっては、
フィルムの剥離で内部が見えなくなるという新たな問題
が発生した。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、耐
熱、耐有機溶剤性に富むと共にモジュール内の状況観察
が容易な透明性の分離膜モジュールを提供することを目
的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の分離膜モジュールは、樹脂製透明モジュール
ケース外表面に、ケース材質より耐薬品性に富む、透明
性のエポキシ樹脂がコーティングされていることを特徴
とする分離膜モジュールである。
ここで、分離膜とは、逆浸透膜、限外濾過膜、精密濾
過膜、気体分離膜、浸透気化膜など、成分の一部を透過
させる能力をもつ膜をいい、その形状は平膜状、スパイ
ラル状、中空糸状など従来公知の形状よりなる。その素
材としては、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィン、
ポリスルホン等、従来公知の素材が用いられる。
モジュールケースは、用途にもよるが、通常は円筒状
で、処理液の供給等に用いられるノズルを側面に有して
いる。ケース材質は、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネー
ト、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等、従来公知
の素材が使用できるが、耐熱性からポリスルホン、ポリ
エーテルスルホンが特に好ましい。
分離膜はモジュールケースの中に充填され、分離膜の
間隙及び分離膜とケースの間隙を少なくとも1ケ所以上
で、エポキシ樹脂やウレタン樹脂等の接着剤及び/また
はOリング等で封止固着されている。本発明では、耐約
品性においてケース材質より優れた樹脂を用いてケース
外表面のコーティングを行なう。
ここで「耐薬品性」とは、アセトンや酢酸エチルなど
の有機溶剤に対する耐性の外に、酸、アルカリに対する
耐性をも含む。
また、「コーティング」とは、溶媒に溶解した樹脂溶
液、液体状樹脂またはエマルジョン状に分散した樹脂を
塗布、吹付等後述する方法で基材(ケース)の上にコー
トした後、乾燥して溶媒を飛散させたり架橋反応等で固
化させ、被覆層を形成させることをいう。
コーティング樹脂としては、エポキシ樹脂(ここでは
エポキシ樹脂硬化物のことをいう)、ウレタン樹脂、フ
ェノール樹脂等があるが、ケース材質との熱膨張率の差
があまり大きく離れていないことが好ましい。
耐薬品性さらに透明性の観点からはエポキシ樹脂硬化
物が最も好ましい。エポキシ樹脂の主剤、硬化剤は特に
限定されるものではない。主剤、硬化剤1種ずつを用い
てもよいし、数種ずつを混合して用いることも可能であ
る。目的とする耐薬品性向上のためには、ビスフェノー
ルA型の主剤と芳香族ポリアミン系の硬化剤がより好ま
しい。
混合後、硬化前の樹脂の流動性が高いと、塗布後にコ
ーティングの厚みむらが発生することがあるが、高分子
量の主剤、高粘度の硬化剤、流れ止め剤、溶剤の添加等
によって流動性をかえることができる。
溶媒に溶解させる場合は、ケースが当該溶媒に耐える
ことが必須であるが、条件を満たす限り使用できる。
コーティングされるケースの外表面には、処理液の入
口等として用いられるノズルの外表面も含まれる。
コーティング層の厚みは、局部的なピンホールを避け
るため10μm以上あることが好ましく、透明性とのかね
あいから実用上50〜1000μm好ましくは50〜500μmで
ある。
コーティングの方法としては、樹脂の吹きつけ法(ス
プレー法)、はけぬり法、浸漬法等、従来公知の方法が
用いられる。この中でも、吹きつけ法がむらなくコーテ
ィングする上で好ましい。吹きつけ法を用いるときの組
成物粘度は100〜1000cps、吹きつけ圧力は0.5〜5.0kg/c
m2程度がよい。また、目標厚みを得るため多層コーティ
ングしてもよい。また、ケース樹脂及びコーティング樹
脂の透明性の点については、分離膜モジュール内の状況
観察等の点から、モジュールケース樹脂とコーティング
樹脂が共に透明性の樹脂である場合が特に好ましい。以
下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
(実施例1) ポリスルホン製中空糸状限外濾過膜がエポキシ樹脂に
より透明なポリスルホン製円筒ケースに固着している分
離膜モジュールケース(外径約10cm、長さ約1m)の外表
面露出部分に、エポキシ樹脂主剤(旭化成工業(株)製
AER−331)100重量部、硬化剤(三和化学(株)製サン
マイドM−1001)40重量部、エチルセロソルブ50重量
部、イソプロピルアルコール30重量部、酢酸エチル20重
量部の混合物を、はけぬりして、エポキシ樹脂コーティ
ング層を形成した。ひきつづき50℃の乾燥器中で1週間
放置した後、95℃の乾燥器中にて24時間キュアリングを
行なった。
この分離膜モジュールの外表面の1点にアセトンを5c
c滴下した。アセトンは巾2cm程度ケースの周囲を流れた
が、ケース外表面に異常はなく、また、内部の状態も外
からよく観察できる透明度が維持されていた。
次に、モジュールに90℃熱水を30分、20℃冷水を30分
流す冷熱サイクルを100回くりかえしたが、ケース透明
度、外表面の状態共に異常はなかった。
次に、90℃の熱水が流れている状態で、アセトンをし
めした布でケース外表面をこすったが、異常は見られな
かった。実験終了後、解体して、エポキシ樹脂コーティ
ング層の厚みを5ケ所顕微鏡にて測定したところ、38
5、227、486、363、217μmであった。
(比較例1) エポキシ樹脂コーティングをしないモジュールに対
し、実施例1と同様の操作を行なったところ、常温でア
セトンを滴下した段階で微小なクラックが発生し、冷熱
サイクルが73回に達したところで、内側の液体がクラッ
ク部から吹き出した。
(実施例2) コーティング方法を吹きつけ法にかえた以外は実施例
1と同じ条件で、エポキシ樹脂コーティングモジュール
を作った。吹きつけ圧力は3.2kg/cm2で、30分自然放置
を含め計3回吹きつけした。
この分離膜モジュールについて、アセトンの入ったビ
ーカーをモジュールノズル口から5cmのところに放置し
た状態で90℃熱水を30分、20℃冷水を30分流す冷熱サイ
クルを100回くりかえしたが、ノズル付近、ケース共に
異常はなかった。
つづいて実施例1と同様の評価を行なった結果、異常
は認められなかった。コーティング層の厚みは、5ケ所
にて、215、247、285、300、320μmであり、実施例1
よりも均一な層が形成されていた。
(発明の効果) 本発明によれば、耐熱、耐薬品性に優れ、特に外部か
らの有機溶剤の接触に対しても安定で、かつ透明なケー
スからなる分離膜モジュールが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−13965(JP,A) 特開 昭63−97287(JP,A) 特開 昭57−23632(JP,A) 特開 昭63−81033(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂製透明モジュールケース外表面に、ケ
    ース材質より耐薬品性に富む、透明性のエポキシ樹脂が
    コーティングされていることを特徴とする分離膜モジュ
    ール。
JP02119787A 1990-05-11 1990-05-11 分離膜モジュール Expired - Lifetime JP3118810B2 (ja)

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CA2160649C (en) 1994-10-17 1999-11-23 Yoshiya Nomura Toner container, toner container assembling method, process cartridge, and electrophotographic image forming apparatus
JP3332813B2 (ja) * 1997-08-01 2002-10-07 キヤノン株式会社 プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置
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