JP3118789B2 - ガラス板の徐冷方法 - Google Patents
ガラス板の徐冷方法Info
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- JP3118789B2 JP3118789B2 JP04170272A JP17027292A JP3118789B2 JP 3118789 B2 JP3118789 B2 JP 3118789B2 JP 04170272 A JP04170272 A JP 04170272A JP 17027292 A JP17027292 A JP 17027292A JP 3118789 B2 JP3118789 B2 JP 3118789B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス板の徐冷方法に
関し、特に電子機器に用いられるガラス板を徐冷するの
に好適な方法に関するものである。
関し、特に電子機器に用いられるガラス板を徐冷するの
に好適な方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、電子機器産業の発達に伴い各種電
子機器、とりわけ液晶やエレクトロルミネセンス、プラ
ズマディスプレイといった表示装置あるいはイメージセ
ンサ等の基板ガラスとして、厚さ０．０３〜１．５ｍｍ
のガラス板が多量に用いられるようになってきている。
子機器、とりわけ液晶やエレクトロルミネセンス、プラ
ズマディスプレイといった表示装置あるいはイメージセ
ンサ等の基板ガラスとして、厚さ０．０３〜１．５ｍｍ
のガラス板が多量に用いられるようになってきている。
【０００３】これらの用途に用いられる基板ガラスは、
その上に薄膜電気回路を形成するため、成膜熱処理、パ
ターニング等の処理を受ける。これらの処理は、基板ガ
ラスを高温下に曝す場合があり、そのため基板ガラスに
は、熱的寸法安定性の良いことが要求される。
その上に薄膜電気回路を形成するため、成膜熱処理、パ
ターニング等の処理を受ける。これらの処理は、基板ガ
ラスを高温下に曝す場合があり、そのため基板ガラスに
は、熱的寸法安定性の良いことが要求される。
【０００４】例えばＴＮ（Ｔｗｉｓｔｅｄ Ｎｅｍａｔ
ｉｃ）及びＳＴＮ（Ｓｕｐｅｒ Ｔｗｉｓｔｅｄ Ｎｅ
ｍａｔｉｃ）モードの液晶ディスプレイにおける透明導
電膜回路、ａ−ＳｉＴＦＴ（Ａｍｏｒｐｈｏｕｓ−Ｓｉ
Ｔｈｉｎ Ｆｉｌｍ Ｔｒａｎｓｉｓｔｏｒ）、ｐ−
ＳｉＴＦＴ（Ｐｏｌｙ−Ｓｉ Ｔｈｉｎ ＦｉｌｍＴｒ
ａｎｓｉｓｔｏｒ）やその他の各種金属膜や絶縁膜など
の組合せによって形成された液晶ディスプレイの薄膜電
気回路やエレクトロルミネッセンスの薄膜電気回路、プ
ラズマディスプレイの薄膜電気回路及びイメージセンサ
の薄膜電気回路等の製造工程において、基板ガラスが高
温度の熱処理を受けると、ガラスの寸法が変化して所定
寸法を維持できなくなったり、更には回路パターンが所
定の設計よりずれたりする虞れがある。この回路パター
ンのずれは、電気的な性能を維持できなくなるという致
命的な不良の原因となり、用途によっては、１００ｍｍ
当たり１μｍ以下の寸法変化も許されないことがある。
ｉｃ）及びＳＴＮ（Ｓｕｐｅｒ Ｔｗｉｓｔｅｄ Ｎｅ
ｍａｔｉｃ）モードの液晶ディスプレイにおける透明導
電膜回路、ａ−ＳｉＴＦＴ（Ａｍｏｒｐｈｏｕｓ−Ｓｉ
Ｔｈｉｎ Ｆｉｌｍ Ｔｒａｎｓｉｓｔｏｒ）、ｐ−
ＳｉＴＦＴ（Ｐｏｌｙ−Ｓｉ Ｔｈｉｎ ＦｉｌｍＴｒ
ａｎｓｉｓｔｏｒ）やその他の各種金属膜や絶縁膜など
の組合せによって形成された液晶ディスプレイの薄膜電
気回路やエレクトロルミネッセンスの薄膜電気回路、プ
ラズマディスプレイの薄膜電気回路及びイメージセンサ
の薄膜電気回路等の製造工程において、基板ガラスが高
温度の熱処理を受けると、ガラスの寸法が変化して所定
寸法を維持できなくなったり、更には回路パターンが所
定の設計よりずれたりする虞れがある。この回路パター
ンのずれは、電気的な性能を維持できなくなるという致
命的な不良の原因となり、用途によっては、１００ｍｍ
当たり１μｍ以下の寸法変化も許されないことがある。
【０００５】またこのような用途の基板ガラスには、反
りが少なく、ガラス表面の平坦性が良いことも要求され
る。すなわち基板ガラスの平坦性が悪いと露光距離が設
計どおりにならなくなったり、液晶の二枚の基板ガラス
の間隔に差が生じて表示性能を損なうという本質的な問
題から、自動化された製造工程での機械的操作に適合し
ないという付随的な問題まで様々な問題を引き起こし、
用途によっては、基板ガラス全体に亙って数μｍ〜数十
μｍの平坦性が要求される。
りが少なく、ガラス表面の平坦性が良いことも要求され
る。すなわち基板ガラスの平坦性が悪いと露光距離が設
計どおりにならなくなったり、液晶の二枚の基板ガラス
の間隔に差が生じて表示性能を損なうという本質的な問
題から、自動化された製造工程での機械的操作に適合し
ないという付随的な問題まで様々な問題を引き起こし、
用途によっては、基板ガラス全体に亙って数μｍ〜数十
μｍの平坦性が要求される。
【０００６】しかしながら公知の工業的な成形法によっ
て製造されたガラス板は、良好な熱的寸法安定性や平坦
性を有しておらず、そのためにガラス板を成形した後、
これを平坦性に優れた耐熱材料からなる下基板に載置し
た状態で、徐冷炉に入れ、歪点付近から軟化点付近の温
度まで加熱し、一定時間保持してから徐冷するという熱
処理工程を通す方法が一般に採られている。
て製造されたガラス板は、良好な熱的寸法安定性や平坦
性を有しておらず、そのためにガラス板を成形した後、
これを平坦性に優れた耐熱材料からなる下基板に載置し
た状態で、徐冷炉に入れ、歪点付近から軟化点付近の温
度まで加熱し、一定時間保持してから徐冷するという熱
処理工程を通す方法が一般に採られている。
【０００７】徐冷炉は、発熱体が設けられた耐火物から
なる内壁を備え、これによって内部が所定の温度、すな
わち歪点付近から軟化点付近の温度に設定されるように
なっている。
なる内壁を備え、これによって内部が所定の温度、すな
わち歪点付近から軟化点付近の温度に設定されるように
なっている。
【０００８】尚、歪点とは、ガラスの粘度が１０14.5ポ
イズの温度であり、軟化点とは、ガラスの粘度が１０
7.6 ポイズの温度であり、通常、電子機器の基板ガラス
として使用される無アルカリガラスの場合、歪点は、約
６３０〜７５０℃、軟化点は、約８４０〜９５０℃であ
る。またこの用途に使用される硼珪酸ガラスの場合、歪
点は、約５００〜５５０℃、軟化点は、約７５０〜８０
０℃である。
イズの温度であり、軟化点とは、ガラスの粘度が１０
7.6 ポイズの温度であり、通常、電子機器の基板ガラス
として使用される無アルカリガラスの場合、歪点は、約
６３０〜７５０℃、軟化点は、約８４０〜９５０℃であ
る。またこの用途に使用される硼珪酸ガラスの場合、歪
点は、約５００〜５５０℃、軟化点は、約７５０〜８０
０℃である。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】上記の徐冷方法による
と、ガラス板の熱的寸法安定性があらかじめ飽和値近く
まで進行するため、熱的寸法安定性が改善されると共
に、ガラス板の表面が軟化変形することによって平坦性
が改善されるが、生産性を上げる目的で、複数のガラス
板を下基板に積み重ねて載置した状態で熱処理すると、
各ガラス板の周辺部分と中央部分との間に温度差が生
じ、ガラス板に反りが発生しやすくなるという問題があ
る。
と、ガラス板の熱的寸法安定性があらかじめ飽和値近く
まで進行するため、熱的寸法安定性が改善されると共
に、ガラス板の表面が軟化変形することによって平坦性
が改善されるが、生産性を上げる目的で、複数のガラス
板を下基板に積み重ねて載置した状態で熱処理すると、
各ガラス板の周辺部分と中央部分との間に温度差が生
じ、ガラス板に反りが発生しやすくなるという問題があ
る。
【００１０】また下基板の上にガラス板を複数枚積層し
て載置する場合、各ガラス板を積層したり、熱処理後に
各ガラス板を解除する際に、ガラス同士が互いに擦れ合
ってガラス板の表面に多数の傷が付き易いという問題も
ある。
て載置する場合、各ガラス板を積層したり、熱処理後に
各ガラス板を解除する際に、ガラス同士が互いに擦れ合
ってガラス板の表面に多数の傷が付き易いという問題も
ある。
【００１１】本出願人は、この問題を解消する方法とし
て、ガラス板同士の間に耐熱性無機繊維織布あるいは不
織布を挟んでから徐冷する方法を考え、これを特開平２
−１０２１５０号公報において提案している。
て、ガラス板同士の間に耐熱性無機繊維織布あるいは不
織布を挟んでから徐冷する方法を考え、これを特開平２
−１０２１５０号公報において提案している。
【００１２】しかしながらこのような方法によると、耐
熱性無機繊維織布や不織布が高温下に長時間置かれるこ
とによって劣化して毛羽が発生し、これが炉内で微粉と
なり、ガラス板の表面に焼き付いて汚れの原因となる。
熱性無機繊維織布や不織布が高温下に長時間置かれるこ
とによって劣化して毛羽が発生し、これが炉内で微粉と
なり、ガラス板の表面に焼き付いて汚れの原因となる。
【００１３】電子機器に用いられる基板ガラスの場合、
表面の傷や汚れは、外観的に透明性が損なわれるといっ
た問題のみならず、基板上に施される薄膜電気回路が設
計どおりに形成されなくなるため、所望の電気特性が得
られなかったり、断線したりするといった致命的な不良
を引き起こす。特に微細な薄膜電気回路の場合には、わ
ずか数μｍの大きさの汚れでも問題となる。
表面の傷や汚れは、外観的に透明性が損なわれるといっ
た問題のみならず、基板上に施される薄膜電気回路が設
計どおりに形成されなくなるため、所望の電気特性が得
られなかったり、断線したりするといった致命的な不良
を引き起こす。特に微細な薄膜電気回路の場合には、わ
ずか数μｍの大きさの汚れでも問題となる。
【００１４】また汚れの場合は、ガラス板の表面を研磨
することによって除去することが可能であるが、研磨コ
ストがガラス板の価格を大幅に上昇させるため好ましく
ない。
することによって除去することが可能であるが、研磨コ
ストがガラス板の価格を大幅に上昇させるため好ましく
ない。
【００１５】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、その第一の目的は、耐熱性無機繊維織布や不織布
を使用せずに複数のガラス板を一度に徐冷しても、反り
や傷の発生を極力抑えることが可能なガラス板の徐冷方
法を提供することである。
あり、その第一の目的は、耐熱性無機繊維織布や不織布
を使用せずに複数のガラス板を一度に徐冷しても、反り
や傷の発生を極力抑えることが可能なガラス板の徐冷方
法を提供することである。
【００１６】また本発明の第二の目的は、ガラス板の徐
冷を生産性良く、しかも表面に汚れが付くのを防止しな
がら行う方法を提供することである。
冷を生産性良く、しかも表面に汚れが付くのを防止しな
がら行う方法を提供することである。
【００１７】
【課題を解決するための手段】本発明のガラス板の徐冷
方法は、一定間隔を設けて棚状に積み重ねた複数の平坦
性の良い耐熱性ガラスセラミック板の上に、熱的寸法安
定性及び／又は平坦性の悪いガラス板を載置した状態
で、徐冷炉に入れて熱処理することを特徴とする。
方法は、一定間隔を設けて棚状に積み重ねた複数の平坦
性の良い耐熱性ガラスセラミック板の上に、熱的寸法安
定性及び／又は平坦性の悪いガラス板を載置した状態
で、徐冷炉に入れて熱処理することを特徴とする。
【００１８】また本発明においては、徐冷炉が、ガラス
板を搬送する搬送コンベヤーを備え、ガラス板が入って
から出るまでの間に徐冷されるような温度分布を有し、
発熱体が設けられた内壁の内側に、熱線を透過する耐熱
性ガラスセラミック板からなる防塵壁が形成されてなる
ことを特徴とする。
板を搬送する搬送コンベヤーを備え、ガラス板が入って
から出るまでの間に徐冷されるような温度分布を有し、
発熱体が設けられた内壁の内側に、熱線を透過する耐熱
性ガラスセラミック板からなる防塵壁が形成されてなる
ことを特徴とする。
【００１９】本発明で使用する耐熱性ガラスセラミック
板としては、３０〜３８０℃の温度範囲において、−２
０〜２０×１０-7／℃の熱膨張係数を有するものが適し
ており、より具体的には、重量百分率で、ＳｉＯ2 ５
５〜７０％、Ａｌ2 Ｏ3 ２０〜３５％、Ｌｉ2 Ｏ ３
〜５％、ＴｉＯ2 １〜３％、ＺｒＯ2 １〜４％、Ｐ
2 Ｏ5 １〜５％、Ｎａ2 Ｏ ０〜４％、Ｋ2 Ｏ ０〜
４％の組成を有し、内部にβ−石英固溶体結晶、あるい
はβ−スポジューメン結晶のいずれかを析出したガラス
セラミックが適しており、特に防塵壁を構成する耐熱性
ガラスセラミック板としては、上記の組成を有し、β−
石英固溶体結晶を析出してなり、熱線が透過する透明材
料が好適である。
板としては、３０〜３８０℃の温度範囲において、−２
０〜２０×１０-7／℃の熱膨張係数を有するものが適し
ており、より具体的には、重量百分率で、ＳｉＯ2 ５
５〜７０％、Ａｌ2 Ｏ3 ２０〜３５％、Ｌｉ2 Ｏ ３
〜５％、ＴｉＯ2 １〜３％、ＺｒＯ2 １〜４％、Ｐ
2 Ｏ5 １〜５％、Ｎａ2 Ｏ ０〜４％、Ｋ2 Ｏ ０〜
４％の組成を有し、内部にβ−石英固溶体結晶、あるい
はβ−スポジューメン結晶のいずれかを析出したガラス
セラミックが適しており、特に防塵壁を構成する耐熱性
ガラスセラミック板としては、上記の組成を有し、β−
石英固溶体結晶を析出してなり、熱線が透過する透明材
料が好適である。
【００２０】本発明において、複数の平坦性の良い耐熱
性ガラスセラミック板を一定間隔を設けて棚状に積み重
ねる方法としては、各種の方法があるが、例えば、各ガ
ラスセラミック板の間に耐熱材料からなるスペーサ材を
介在させたり、ガラスセラミック板の表面にあらかじめ
複数の突起片や縁を形成しておき、それらを積み重ねる
方法が採られる。
性ガラスセラミック板を一定間隔を設けて棚状に積み重
ねる方法としては、各種の方法があるが、例えば、各ガ
ラスセラミック板の間に耐熱材料からなるスペーサ材を
介在させたり、ガラスセラミック板の表面にあらかじめ
複数の突起片や縁を形成しておき、それらを積み重ねる
方法が採られる。
【００２１】
【作用】本発明の方法によると、複数のガラス板を直接
積み重ねることがないため、ガラス板全体が均一に加熱
されて反りが少なくなり、しかもガラス板同士が接触し
ないため傷が発生することが少ない。
積み重ねることがないため、ガラス板全体が均一に加熱
されて反りが少なくなり、しかもガラス板同士が接触し
ないため傷が発生することが少ない。
【００２２】本発明において、ガラス板を搬送する搬送
コンベヤーを備え、ガラス板が入ってから出るまでの間
に徐冷されるような温度分布を有する徐冷炉を使用する
と、ガラス板を連続的に徐冷することができるため、高
い生産性が得られる。
コンベヤーを備え、ガラス板が入ってから出るまでの間
に徐冷されるような温度分布を有する徐冷炉を使用する
と、ガラス板を連続的に徐冷することができるため、高
い生産性が得られる。
【００２３】また徐冷炉内に防塵壁を形成すると、加熱
壁を構成する耐火物や発熱体から生じる微粉等がガラス
板に接触しないような密閉構造にすることができる。
壁を構成する耐火物や発熱体から生じる微粉等がガラス
板に接触しないような密閉構造にすることができる。
【００２４】さらにこの防塵壁は、熱線を透過する耐熱
性ガラスセラミック板で構成されるため、発熱体からの
熱線が効率良くガラス板に照射され、しかも熱処理を繰
り返し、あるいは連続的に行っても、防塵壁が錆付いた
り、疲労して劣化することがない。
性ガラスセラミック板で構成されるため、発熱体からの
熱線が効率良くガラス板に照射され、しかも熱処理を繰
り返し、あるいは連続的に行っても、防塵壁が錆付いた
り、疲労して劣化することがない。
【００２５】
【実施例】以下、本発明のガラス板の徐冷方法を実施例
に基づいて詳細に説明する。
に基づいて詳細に説明する。
【００２６】図１は、本発明において使用する徐冷炉１
０の説明図である。
０の説明図である。
【００２７】図中、徐冷炉１０の内壁１１は、所定の厚
みの耐火物の所定箇所に複数のニクロム系発熱体１２が
取り付けられた構造を有しており、その内側には、多数
の透明耐熱性ガラスセラミック板からなる防塵壁１３が
形成されている。防塵壁１３は、耐熱鋼からなる骨材
（図示せず）によって密閉構造となるように取り付けら
れ、また内壁１１の外側には、所定の厚みの鉄板からな
る外壁１４が形成されている。
みの耐火物の所定箇所に複数のニクロム系発熱体１２が
取り付けられた構造を有しており、その内側には、多数
の透明耐熱性ガラスセラミック板からなる防塵壁１３が
形成されている。防塵壁１３は、耐熱鋼からなる骨材
（図示せず）によって密閉構造となるように取り付けら
れ、また内壁１１の外側には、所定の厚みの鉄板からな
る外壁１４が形成されている。
【００２８】徐冷炉１０の内部には、耐熱鋼からなる搬
送コンベヤー１５が備え付けられており、駆動ローラー
１６が回転することによって、徐冷炉１０の長さ方向に
所定の速度で移動するようになっている。
送コンベヤー１５が備え付けられており、駆動ローラー
１６が回転することによって、徐冷炉１０の長さ方向に
所定の速度で移動するようになっている。
【００２９】防塵壁１３を構成する透明耐熱性ガラスセ
ラミック板としては、日本電気硝子（株）製のネオセラ
ムＮ−０が使用され、徐冷炉１０の内部は、複数の温度
域に熱仕切りされ、所定の温度分布となるように設定さ
れている。
ラミック板としては、日本電気硝子（株）製のネオセラ
ムＮ−０が使用され、徐冷炉１０の内部は、複数の温度
域に熱仕切りされ、所定の温度分布となるように設定さ
れている。
【００３０】図２は、一定間隔を設けて棚状に積み重ね
た３枚の平坦性の良い透明耐熱性ガラスセラミック板１
７の上に、熱的寸法安定性及び平坦性の悪い３枚のガラ
ス板１８を載置した状態を示す斜視図である。
た３枚の平坦性の良い透明耐熱性ガラスセラミック板１
７の上に、熱的寸法安定性及び平坦性の悪い３枚のガラ
ス板１８を載置した状態を示す斜視図である。
【００３１】各ガラス板１８は、歪点が７００℃、軟化
点が９００℃であり、３５０×４５０×１ｍｍの寸法を
有しており、これらを角部付近の表面に突起片１７ａが
形成されてなり、５００×５００×３ｍｍの寸法を有す
る３枚の透明耐熱性ガラスセラミック板（ネオセラムＮ
−０）１７の上に載置した後、これらの透明耐熱性ガラ
スセラミック板１７を一定間隔を設けて棚状に積み重ね
た。
点が９００℃であり、３５０×４５０×１ｍｍの寸法を
有しており、これらを角部付近の表面に突起片１７ａが
形成されてなり、５００×５００×３ｍｍの寸法を有す
る３枚の透明耐熱性ガラスセラミック板（ネオセラムＮ
−０）１７の上に載置した後、これらの透明耐熱性ガラ
スセラミック板１７を一定間隔を設けて棚状に積み重ね
た。
【００３２】次にこれを最高温度が７３０℃になるよう
に設定された徐冷炉１０内を移動する搬送コンベヤー１
５の上に載置し、所定の速度で徐冷炉１０内部を移動さ
せてから取り出し、洗浄した後、乾燥させた。
に設定された徐冷炉１０内を移動する搬送コンベヤー１
５の上に載置し、所定の速度で徐冷炉１０内部を移動さ
せてから取り出し、洗浄した後、乾燥させた。
【００３３】こうして徐冷した各ガラス板１８の平坦性
を調べたところ、反りが５０μｍ以内の良好な平坦性を
有しており、またこれに５００℃、３時間の熱処理を施
しても、１００ｍｍ当たり１μｍ以内の変化しかなく、
良好な熱的寸法安定性を有していることが確認された。
を調べたところ、反りが５０μｍ以内の良好な平坦性を
有しており、またこれに５００℃、３時間の熱処理を施
しても、１００ｍｍ当たり１μｍ以内の変化しかなく、
良好な熱的寸法安定性を有していることが確認された。
【００３４】またこれらのガラス板に３００００ルクス
のハロゲン光を照射して目視で観察したところ、その表
面には、問題となるように傷や汚れがないことが確認さ
れた。
のハロゲン光を照射して目視で観察したところ、その表
面には、問題となるように傷や汚れがないことが確認さ
れた。
【００３５】
【発明の効果】以上のように本発明のガラス板の徐冷方
法によると、複数のガラス板を一度に徐冷しても、ガラ
ス板の表面にほとんど傷や汚れを発生させることなく、
ガラス板の平坦性や熱的寸法安定性を良くすることが可
能である。
法によると、複数のガラス板を一度に徐冷しても、ガラ
ス板の表面にほとんど傷や汚れを発生させることなく、
ガラス板の平坦性や熱的寸法安定性を良くすることが可
能である。
【００３６】また徐冷炉内に熱線を透過する耐熱性ガラ
スセラミック板からなる防塵壁を形成することによっ
て、内壁を構成する耐火物や発熱体から生じる微粉等が
ガラス板に接触しないようにすることができ、さらにガ
ラス板を搬送コンベヤーに載せて移動させるようにする
と、より効率良く生産することが可能となる。
スセラミック板からなる防塵壁を形成することによっ
て、内壁を構成する耐火物や発熱体から生じる微粉等が
ガラス板に接触しないようにすることができ、さらにガ
ラス板を搬送コンベヤーに載せて移動させるようにする
と、より効率良く生産することが可能となる。
【図１】本発明の方法を実施するために用いる徐冷炉の
説明図である。
説明図である。
【図２】一定間隔を設けて棚状に積み重ねた３枚の平坦
性の良い透明耐熱性ガラスセラミック板の上に、熱的寸
法安定性及び平坦性の悪い３枚のガラス板を載置した状
態を示す斜視図である。
性の良い透明耐熱性ガラスセラミック板の上に、熱的寸
法安定性及び平坦性の悪い３枚のガラス板を載置した状
態を示す斜視図である。
１０ 徐冷炉 １１ 内壁 １２ 発熱体 １３ 防塵壁 １５ 搬送コンベヤー １７ 透明耐熱性ガラスセラミック板 １８ ガラス板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C03B 25/08 C03B 35/20
Claims (2)
- 【請求項１】 一定間隔を設けて棚状に積み重ねた複数
の平坦性の良い耐熱性ガラスセラミック板の上に、熱的
寸法安定性及び／又は平坦性の悪いガラス板を載置した
状態で、徐冷炉に入れて熱処理することを特徴とするガ
ラス板の徐冷方法。 - 【請求項２】 徐冷炉が、ガラス板を搬送する搬送コン
ベヤーを備え、ガラス板が入ってから出るまでの間に徐
冷されるような温度分布を有し、発熱体が設けられた内
壁の内側に、熱線を透過する耐熱性ガラスセラミック板
からなる防塵壁が形成されてなることを特徴とする請求
項１のガラス板の徐冷方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04170272A JP3118789B2 (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | ガラス板の徐冷方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04170272A JP3118789B2 (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | ガラス板の徐冷方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05330835A JPH05330835A (ja) | 1993-12-14 |
| JP3118789B2 true JP3118789B2 (ja) | 2000-12-18 |
Family
ID=15901869
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04170272A Expired - Fee Related JP3118789B2 (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | ガラス板の徐冷方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3118789B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012003139A1 (en) * | 2010-06-30 | 2012-01-05 | First Solar, Inc. | High-temperature activation process |
| US8826693B2 (en) * | 2010-08-30 | 2014-09-09 | Corning Incorporated | Apparatus and method for heat treating a glass substrate |
| WO2014163130A1 (ja) * | 2013-04-05 | 2014-10-09 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス基板及びその徐冷方法 |
| WO2017019840A1 (en) * | 2015-07-30 | 2017-02-02 | Corning Incorporated | Thermally strengthened consumer electronic glass and related systems and methods |
| US11097974B2 (en) | 2014-07-31 | 2021-08-24 | Corning Incorporated | Thermally strengthened consumer electronic glass and related systems and methods |
| JP6548993B2 (ja) * | 2015-08-31 | 2019-07-24 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス基板の熱処理方法およびガラス基板の製造方法 |
| KR102492060B1 (ko) | 2016-01-12 | 2023-01-26 | 코닝 인코포레이티드 | 얇은, 열적 및 화학적으로 강화된 유리-계 제품 |
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