JP3118556B2 - 魚肉水溶性タンパク質により油脂を高濃度に含有させた魚肉乳化すり身及びその製造法 - Google Patents

魚肉水溶性タンパク質により油脂を高濃度に含有させた魚肉乳化すり身及びその製造法

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恵美子 岡崎
裕 福田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドコサヘキサエン
酸(DHA) 、エイコサペンタエン酸(EPA) 等の機能栄養成
分を多量に含有する魚油あるいはその他の栄養価の高い
油脂を多量に含有させた高脂肪含有魚肉乳化すり身、そ
の製造法及びそれを用いた水産練製品の製造法に関す
る。また、本発明は、すり身あるいは練製品製造時に副
生する魚肉水溶性タンパク質をすり身あるいは水産練製
品原料として有効利用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かまぼこ、ちくわ等の水産練製品
の原料として用いられる冷凍すり身は、魚肉の落し身を
水晒しし、これに砂糖その他の冷凍変性防止剤を加えて
擂潰し、凍結を行なって製造している。また、かまぼ
こ、ちくわ等の水産練製品は、この冷凍すり身を原料と
するかあるいは魚肉の落し身を水晒しし、食塩を加えて
擂潰し、得られる擂潰肉を原料とし、これらの原料を成
型、加熱して製造している。
【0003】これらのいずれの製造法においてもすり身
製造の工程で落し身 (魚肉) 中の皮下脂肪、血液、血合
肉等がすり身に混入し、また魚臭が強くて落し身をその
まま原料として使ったのでは、製品が着色したり、臭気
が付いたりする欠点があった。従って、これらの欠点を
除くために、落し身を水でよく洗って前記成分を除去精
製する、いわゆる水晒し工程を行なう必要があった。し
かし、水晒しによって魚肉中のエキス分、水溶性タンパ
ク質などが晒し水中に移行し、歩留りが低下する問題が
あった。また、この水溶性タンパク質は、多くの場合、
未利用のまま廃棄されていた。
【0004】一方、近年、魚肉すり身を基本材料として
これに DHA、EPA 等を豊富に含む魚油を強化した食品の
開発が行なわれている。例えばマイワシ油とすり身との
混合物を 2.0〜4.0kbar の高圧で処理して、すり身とマ
イワシ脂質とを組織化する方法が報告されている (日食
工誌第43巻第2号第 146〜156 頁(1996 年))。しかし、
この方法によると高圧処理のために高価な装置を必要と
しなければならない。また、この方法では、魚油は20%
まで混合されているが、魚油の混合量が多くなるに従っ
て魚肉すり身の物性値が低下している。
【0005】さらに、魚肉すり身に油脂を混入する方法
として含水アルコール処理した大豆タンパク質を油脂と
ともにすり身に混入し、凍結する冷凍すり身の製造法
(特開昭60-78561号公報) 、10℃の水に対する水溶性蛋
白指数が40以上の大豆蛋白と食用油を 3:2〜5 の重量比
で混入してなる素材を水産練製品の製造原料として用い
る方法 (特開平6-225703号公報) あるいは水晒しした魚
肉に血漿乾燥物等を油とともに添加して冷凍すり身を製
造する方法 (特開平2-104261号公報) などが提案されて
いるが、これらはいずれも前記したすり身製造のさいに
副生する魚肉水溶性タンパク質を有効利用しようとする
ものでもなく、また油脂として大豆油、ヒマワリ油、ナ
タネ油等の植物油が用いられており、前記したような D
HA, EPA 等の高度不飽和脂肪酸を多量に含む魚油を水産
練製品やすり身中に含有させようとする方法でもなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な現状に鑑み、魚肉の乳化特性を明らかにし、油脂、特
に DHA、EPA を多く含む魚油を簡単な手段によりすり身
中に多量に含有させることを目的としてなされたもので
ある。しかも本発明による乳化すり身(以下、通常のす
り身を「すり身」、魚油等の油脂を乳化させたすり身を
「乳化すり身」という)は、これを原料として油脂の存
在による風味、食感を損なわない水産練製品を製造した
りあるいはこの乳化すり身をマヨネーズ様食品の素材と
して用いることができる。さらに、本発明は、従来ほと
んど利用されていなかった水溶性タンパク質を有効に利
用することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、魚肉の乳化特
性を明らかにすることを目的として、特に実際の食品の
系に近い条件下での乳化現象を把握することに重点をお
き、魚肉の筋原繊維タンパク質と水溶性タンパク質の乳
化特性について検討した。その結果、乳化容量(後述す
るように、水溶性タンパク質に油脂をどの程度の量乳化
させることができるかを示す指標、水溶性タンパク質溶
液1g に油脂を加えて水中油滴型から油中水滴型に転相
するに要した油脂の量、以下同じ)は、タンパク質の濃
度、前処理温度等に大きく影響され、タンパク質濃度が
極めて低い場合には、いずれのタンパク質の乳化容量に
も著しい差違は無かったが、すり身のようにタンパク質
濃度が高い場合は筋原繊維タンパク質の乳化容量は著し
く低くなり、一方水溶性タンパク質は高い乳化容量を保
持することを見出した。そしてこの知見をすり身の製造
に応用できないかどうかについて検討したところ、魚肉
水溶性タンパク質をすり身タンパク質の一部と置き換え
ることによってすり身の油脂に対する乳化容量を高め、
この乳化すり身から得られる水産練製品は物性値あるい
は食感において魚肉水溶性タンパク質を添加しない乳化
すり身を原料としたものにくらべて何等遜色がなく品質
の高いものとなることを見出した。
【0008】すなわち、本発明は、魚肉水溶性タンパク
質、油脂及び魚肉すり身が混合され乳化されている油脂
が多量に含有されている魚肉乳化すり身に関する。本発
明における魚肉水溶性タンパク質は、魚肉中から単離精
製して用いることもできるが、前記したように水晒し液
中に含有される水溶性タンパク質を濃縮あるいは回収し
て用いることもできる。また、油脂は、DHA 、EPA 等を
多量に含有する魚油、あるいは大豆油、ナタネ油等の植
物油を用いることができる。これらのなかで、特にDH
A、EPA等を多量に含有する魚油を用いることが望ま
しい。すり身は通常のすり身、冷蔵すり身あるいは冷凍
すり身の形で用いられる。
【0009】本発明の魚肉乳化すり身は、魚肉すり身
に、魚肉水溶性タンパク質及び油脂を加えて混合乳化し
て製造する。魚肉すり身、魚肉水溶性タンパク質及び油
脂の混合乳化は、魚肉水溶性タンパク質と油脂とを魚肉
とともに擂潰して製造したり、魚肉水溶性タンパク質、
油脂及び魚肉すり身を混合して製造したり、あるいは魚
肉水溶性タンパク質と油脂とを乳化し、この乳化物を魚
肉すり身と徐々に混合したりすることによって行うこと
ができる。また、魚肉水溶性タンパク質と魚肉すり身と
をまず混合し、その後これに油脂を徐々に混合してもよ
い。しかし、魚肉水溶性タンパク質、油脂及び魚肉すり
身あるいは魚肉の3者を同時に配合すると転相するおそ
れがあるので注意しなければならない。
【0010】また、本発明は、魚肉水溶性タンパク質、
油脂及び魚肉あるいは魚肉すり身を擂潰又は混合し、こ
れを成型し、加熱して高脂肪含有水産練製品を製造する
方法に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明における魚肉水溶性タンパ
ク質は、水溶性タンパク質の一般的調製法によって魚肉
から調製してもよいし、また魚肉の水晒し液から従来提
案されている種々の水溶性タンパク質の回収方法に従っ
て、タンパク質を沈澱させ、これを精製することによっ
て調製してもよい。また、水晒し液から水溶性タンパク
質を濃縮して魚肉水溶性タンパク質として用いることも
できる。例えば、魚肉磨砕物に希薄塩類水溶液を加えて
水溶性タンパク質を抽出し、この抽出液を脱水濃縮して
もよい。魚肉水溶性タンパク質は粉末の形態でも濃縮
液、例えばタンパク質濃度25〜200mg/ml程度の濃縮液の
形態でも使用することができる。粉末の形態にするため
には、前記抽出液あるいは濃縮物を噴霧乾燥してもよい
しあるいは凍結乾燥してもよい。魚肉としてはスケトウ
ダラ、グチ、エソ、カジキ、サバ、イワシ等の魚肉を用
いることができる。
【0012】油脂としては、イワシ油、サバ油等の DHA
あるいは EPAを多量に含有している魚油、あるいは大豆
油、ナタネ油等の植物油を用いることができる。しか
し、 DHAあるいはEPA を多量に含有した魚油を用い製品
に生理活性 (血清総コレステロールの量を低下させ高血
圧を予防する、動脈硬化症、血栓症等を予防する、老化
を防止する等) を持たせることが望ましい。
【0013】また、魚肉すり身あるいは水産練製品製造
に用いられる魚肉は、従来これらの魚肉すり身あるいは
水産練製品の製造原料として用いられた魚肉が用いられ
る。通常は、その漁獲量が多いことからみてスケトウダ
ラが用いられるが、それ以外に前記したようなグチ、エ
ソ、カジキ、イワシその他の魚肉を用いることができ
る。
【0014】本発明では、水溶性タンパク質に魚油をど
の程度の量乳化させることができるかを示す乳化の指標
として乳化容量を用いた。乳化容量は、タンパク質溶液
1gに魚油を加え水中油滴型から油中水滴型に転相するに
要した魚油の量と定義した。転相点の判定は、主として
外観観察によったが、外観観察が困難な低タンパク質濃
度溶液の場合は、乳化物の電気抵抗値を測定し、電気抵
抗値が急激に上昇する点とした。
【0015】本発明では、まずこの方法によって乳化容
量に及ぼすタンパク質濃度(1〜200mg/ml)およびタンパ
ク質の前処理温度 (30〜80℃、各30分)の影響を検討し
た。この実験は次の方法に従って実施した。
【0016】1.実験材料 (1) 水溶性タンパク質 スケトウダラ落し身を、0.05MKCl水溶液中で1分間ホモ
ジナイズし、3,000 Xg で20分遠心分離して上清と沈澱
とに分離した。得られた上清 (水溶性タンパク質) を透
析チューブに充填し、ポリエチレングリコール(M.W.20,
000)により脱水濃縮し、水溶性タンパク質濃縮物を調製
した。これを水溶性タンパク質として用いた。 (2) 筋原繊維タンパク質 筋原繊維タンパク質は日水誌第43巻第7号第857-867 頁
(1977 年) に記載の方法に準じて、スケトウダラ冷凍す
り身から調製した。 (3) スケトウダラすり身 スケトウダラすり身は、マルハ(株)製SA級すり身を用
いた。
【0017】2.実験方法 乳化処理;前記水溶性タンパク質溶液1gを図1(a) に
示す小型容器(1) に入れ、ポリトロンホモジナイザー
(2) により10,000 rpmで攪拌した。イワシ油 (精製マイ
ワシ油((株) 日本油脂製))を容器(4) に入れ水槽(5) 中
で冷却し10℃以下に保持し、ペリスタポンプ(3) により
一定速度で水溶性タンパク質溶液中に滴下した。イワシ
油には赤色の脂溶性色素を混合し、乳化状態がほぼ観察
できるようにした。またホモジナイザーのシャフトに電
流測定器(6) の端子(7) をとりつけ、連続的に電気抵抗
を測定した。最終的な乳化物の品温は、25℃を越えない
ように留意した。添加するイワシ油の量が多くなり乳化
物のなかに取り込めなくなると、図1(b)に示すように水
中油滴型(o/w) から油中水滴型(w/o) に転相した。この
ときの魚油の添加量から、乳化容量を求めた。適度な粘
度の乳化物の場合は外観のみで転相が判断でき、このと
き電気抵抗が急激に増大して電流が流れなくなる時点と
一致していた。粘度の低い乳化物の場合は、外観の観察
だけでは不明瞭であったので、電気抵抗の変化のみから
判断した。
【0018】3.実験結果 (1) 温度を変えて加熱処理した水溶性タンパク質を乳化
させたときの処理温度と粘度変化との関係 水溶性タンパク質溶液に油を加えていくと、徐々に粘度
が高くなっていき、あるところで急激に粘度が低くなっ
た (図2)。この点が転相を示している。加熱処理してい
ないものでは、かなり粘度の高い、マヨネーズ状の乳化
物が生成し、これに対し、加熱したものでは、処理温度
の高いものほど粘度が低下し、80℃で加熱したものから
はかなりさらさらした流動状態の乳化物が生成した。こ
れを同じ濃度に調製した筋原繊維タンパク質を用いた場
合(図3)と比較すると、かなり異なった傾向を示して
いた。すなわち、加熱処理した筋原繊維タンパク質で
も、かなり高い粘性をもった乳化物を形成した。また加
熱した場合のほうが乳化容量が増大した。これらのこと
から、水溶性タンパク質の乳化特性は筋原繊維タンパク
質の場合と異なっていることが示された。また、加熱し
たものでは、取り込む油の量(乳化容量)も若干少なく
なっていることが判明した。
【0019】(2) 水溶性タンパク質溶液を種々の温度で
加熱処理したときの処理温度と乳化容量の変化 水溶性タンパク質の濃度が30mg/ml 及び200mg/mlの異な
ったタンパク質濃度の溶液を用いて温度に対する乳化容
量の変化を検討した。いずれの場合も、図4(a)及び(b)
に示すように加熱温度が高いほど、乳化容量は減少する
ことが判明した。
【0020】(3) 種々の濃度の水溶性タンパク質溶液の
乳化に伴なう粘度の変化 水溶性タンパク質濃度が6mg/ml、30mg/ml 、60mg/ml 及
び100mg/mlの異なったタンパク質濃度の溶液を用いて乳
化に伴なう粘度の変化を検討した。この結果を図5に示
す。図に示すように、タンパク質濃度が高まるほど、ま
た加える魚油の量が多くなるほど、形成される乳化物の
粘度が高くなり、転相の直前で最も高い値を示した。転
相するまでに加える油の量をみると、30mg/ml, 60mg/m
l, 100mg/mlではほとんど違いが認められなかった。6mg
/mlのものについてのみ、若干油の量の少ないところで
転相していることが観察された。
【0021】(4) 水溶性タンパク質溶液のタンパク質濃
度と乳化容量との関係 種々の濃度のタンパク質溶液について、乳化容量を比較
した。図6に示されるように水溶性タンパク質の場合、
タンパク質濃度 20mg/ml以下のタンパク質濃度の低い領
域においては、タンパク質濃度の増加に伴って、乳化容
量は増加するが、一定濃度以上の高いタンパク質濃度の
領域においては、それ以上の油を取り込むことはできな
くなることがわかった。
【0022】一方、図7に示されるように筋原繊維タン
パク質の場合はかなり様子が異なっていた。すなわち、
タンパク質濃度が低い方が乳化容量が高く、逆にタンパ
ク質濃度が高くなると、乳化容量が著しく低くなるとい
う現象が観察された。従って、タンパク質濃度の著しく
低い領域では、筋原繊維タンパク質が水溶性タンパク質
よりも乳化容量が高い値を示すにも拘わらず、これが冷
凍すり身のようなタンパク質濃度の高い、例えば100mg/
ml付近においては、水溶性タンパク質の方が遙かに高い
乳化容量を示すことが明らかとなった。また、加熱処理
の影響は、水溶性タンパク質の場合は、図5に示したよ
うに加熱処理温度と乳化容量とが対応しており、加熱し
たものの方が乳化容量が低くなっているが、筋原繊維タ
ンパク質の場合は異なっている。すなわち、タンパク質
濃度が低い領域では、未加熱のものは加熱処理したもの
よりも乳化容量が高くなっているが、タンパク質濃度の
高い領域では、逆に加熱したものの方が乳化容量が高い
という結果となった。
【0023】(5) 筋原繊維タンパク質溶液の乳化容量に
対する加熱処理の影響 前記逆転現象を、種々の濃度の筋原繊維タンパク質溶液
について乳化容量に対する加熱処理の影響を検討した。
このために、筋原繊維タンパク質溶液として冷凍すり身
そのものを希釈してその筋原繊維タンパク質濃度を1mg/
ml、4mg/ml、30mg/ml 、75mg/ml 、130mg/mlとし、種々
の温度で60分間加熱した後、その乳化容量を検討した。
その結果を図8に示す。タンパク質の濃度が4mg/ml, 3
0 mg/ml, 75 mg/ml, 130mg/ml と、タンパク質濃度が高
くなるのに伴って、先に述べたように乳化容量が低くな
った。筋原繊維タンパク質濃度の高い130mg/ml, 75mg/m
l では、加熱処理によって乳化容量が高まる傾向を示し
た。一方、中間のタンパク質濃度 4mg/ml, 30mg/mlで
は、30℃から40℃付近で乳化容量が高くなり、その後低
下した。
【0024】そして、タンパク質濃度が極めて希薄な、
1mg/mlの場合についてのみ、加熱処理温度と乳化容量と
が直線的に対応している関係が認められた。以上の実験
の結果、魚肉水溶性タンパク質の乳化容量は、一般的な
食品系の濃度域では筋原繊維タンパク質よりも高い傾向
を示すこと、また得られた魚肉水溶性タンパク質乳化物
の粘度は、全般的に筋原繊維タンパク質の場合よりも低
いことが明らかとなった。
【0025】そこで、次に魚肉水溶性タンパク質のこの
ような性質を魚肉の冷凍すり身との混合系においてうま
く活用していくことを検討した。すなわち、冷凍すり身
のなかに油脂、特に魚油を取り込ませるためには高い攪
拌能力が要求されることがすでに明らかにされている
が、乳化容量が高い水溶性タンパク質を冷凍すり身に含
ませることによって、魚油を混合しやすくなるのではな
いかと想定した。また、このような方法によって水溶性
タンパク質を混合させた場合、得られた乳化すり身の加
工特性、特にゲル形成能がどのように変化するのかにつ
いても検討した。
【0026】すなわち、次の実験2を行なった。 1.実験方法 乳化容量の測定;冷凍すり身を細かく砕き、ステファン
社製の冷却式真空高速攪拌機により魚油を少量加え、低
速度で系全体をよく混合した後に 3,000回転の高速攪拌
を行ない、油を乳化させた。油が完全にペースト状に取
り込まれたことを外観で確認した。この操作を繰り返し
ていき、乳化状態が破壊されたときの油の量を測定し
た。なお、水溶性のタンパク質は、実験1と同様のもの
を、冷凍すり身は、実験1と同様にスケトウダラすり身
(マルハ製SA級) をまた、魚油は、精製魚油(日本油脂
(株)製)を使用した。
【0027】2.実験結果 (1) スケトウダラ冷凍すり身(水分78.9%) につい
て、取り込まれる油の量を測定した。すり身100gに対
し、魚油 43.4gの割合となった。
【0028】(2) 次に、すり身のタンパク質の一部を
水溶性タンパク質に置き換えた。すなわち、前記(1) の
冷凍すり身の場合とタンパク質量、添加物、水分の量が
同じになるように調整し、水溶性タンパク質とすり身の
タンパク質の含まれる比率が、1:4になるようにし
て、乳化できる油の量を測定した。その結果、系全体を
100gとしたとき、魚油110gを乳化できた。このことか
ら、水溶性タンパク質は、魚肉すり身の乳化容量を増大
させる作用のあることが確認された。
【0029】(3) 次に、前記魚肉水溶性タンパク質
が、魚肉すり身の乳化容量を増大させる作用が、魚肉水
溶性タンパク質独自のものかあるいはその他のタンパク
質を配合した場合についても同様の作用があるかどうか
を検討した。その他のタンパク質としては、乳清アルブ
ミン (サンラクトN-5, 太陽化学 (株))、牛血漿粉末
(BPP-10),太陽化学 (株))、カゼインナトリウム (サン
ラクトS,太陽化学(株))、卵白粉末を使用した。こ
れらのタンパク質はいずれも優れた乳化特性をもち、食
品素材として広く用いられているものである。
【0030】これらのタンパク質素材を、それぞれすり
身タンパク質の30%が置き換わるようにすり身に混合し
た。またこのとき、水分が80%、蛋白質12.6%、その他
の成分が7.4 %になるように調整した (これらの%は、
いずれも重量%を示す。以下同じ) 。すり身 100%の場
合、乳化できる魚油の量はすり身100gに対して 50gだっ
たが、すり身タンパク質の30%を水溶性タンパク質と置
き換えると、約 185gの魚油を乳化できるようになっ
た。これを他のタンパク質で置換すると、表1に示すよ
うにいずれもすり身のみの場合に比べて多量の魚油を乳
化できるようになった。しかし、魚肉水溶性タンパク質
を添加した場合の魚油乳化量が特に高い値を示した。従
って、魚肉水溶性タンパク質は、高い乳化力をもつこと
が知られているこれらのタンパク質と同じレベル以上の
高い乳化効果をすり身に与えていることが認められた。
【0031】
【表1】 ──────────────────────────────── 添加タンパク質* すり身100gに対して取り 乳化容量 込める魚油の量(g) ──────────────────────────────── すり身タンパク質 (対照) 50 0.5 魚肉水溶性タンパク質 185 1.85 牛血漿タンパク質 170 1.70 乳清アルブミン 145 1.45 カゼインナトリウム 140 1.40 卵白 100 1.0 ──────────────────────────────── * いずれもすり身タンパク質12.6%、水分80%、その他の成分 7.4%よりなる 魚肉すり身のタンパク質の30%を他のタンパク質で置換したもの。
【0032】(4) 前述のように、種々のタンパク質を
用いると乳化すり身の乳化容量が増大するが、このよう
な添加物を加えると乳化すり身の加工特性、特にゲル化
特性にどのような影響を与えるかについて検討した。 1) まず、これらのタンパク質をそれぞれ25%加え、魚
油を30%加えまたは加えずにタンパク質濃度が11%、水
分80%その他の成分9%となるようにして調製したすり
身に食塩 2.5%を加えて塩ずりし、30℃の坐り温度帯で
2時間加熱した。得られたゲルの破断強度を図9にまた
凹み値を図10に示した。図9及び10のそれぞれ右側 (対
照) は、魚油の代わりに水を加えて得られたゲルの破断
強度及び凹み値、左側には魚油30%を加えて得られたゲ
ルのこれらの値をそれぞれ示す。図9に示されるよう
に、魚油を含まない対照(右側)の坐り加熱によるゲル
強度は、すり身のみのものが最も高く、他のタンパク質
を含むものはすり身のみの場合の50%以下と明らかに低
い値になった。従って、他のタンパク質成分の添加によ
り、すり身の坐りが抑制されていることが認められた。
これに対し、それぞれのすり身と他種タンパク質との混
合物に対して30%の魚油を含むように添加して調製した
乳化物を、同様に30℃で加熱してゲル化させると、いず
れのタンパク質成分を含むものも、魚油と乳化させるこ
とによって明らかにゲル強度が高くなり、高い組織化性
をもったゲルが形成された (左側) 。
【0033】2) また、同様に調製した塩すり身を80℃
で加熱させてゲルを形成させた。得られたゲルの破断強
度を図11に、また凹み値を図12に示した。いずれの図も
右側 (対照) は、魚油を加えずに得られたゲルの破断強
度及び凹み値を、左側が魚油を加えて得られるこれらの
値をそれぞれ示す。これらは、いずれもすり身のみを用
いて加熱したものが破断強度や凹み値のいずれにおいて
も高い値を示し、他種タンパク質を添加することによっ
てこれらの値が著しく低下した。また官能的にも脆いゲ
ルとなっていた。しかし、魚油を添加すると、魚肉水溶
性タンパク質を用いたものでは、魚油と乳化させること
によって明らかにゲル強度が高くなり、高い組織化性を
もったゲルが形成された。
【0034】3) さらに、同様に調製した塩すり身を30
℃で2時間坐り加熱した後85℃で30分加熱してゲルを形
成させた。得られたゲルの破断強度を図13に、また凹み
値を図14に示した。いずれの図にも示されるように、前
記実験結果と同様の結果が得られた。
【0035】これらのことからみて、他種タンパク質を
配合するとすり身の加熱ゲル形成性を阻害する作用が見
られるが、魚油と混合することにより組織化性が高ま
り、特に魚肉水溶性タンパク質を配合し魚油で乳化した
すり身をゲル化したものは、すり身のみを魚油と乳化さ
せたものと非常に近い加工特性値を示すことが判明し
た。本発明では、魚肉すり身あるいは魚肉に対し、魚肉
水溶性タンパク質を20〜30%、油脂としては、特に魚油
を添加することが望ましい。魚油の量は、すり身と水溶
性タンパク質の混合物に対し、ほぼ 100%まで、乳化素
材の使用目的に応じた量を添加することができる。前記
した魚肉を水晒し、脱水後、魚肉水溶性タンパク質、油
脂及び糖または糖アルコールなどの冷凍変性防止剤・乳
化安定剤等を加えて常法に従って擂潰混合してすり身と
する。この場合加塩すり身としてもよいし、無塩すり身
としてもよい。得られたすり身は、そのままでも、ある
いは冷蔵してもよく、さらに、これを−20℃以下に凍結
し、冷凍すり身としてもよい。魚肉水溶性タンパク質
は、油脂と混合して乳化させ、この乳化物を魚肉すり身
に徐々に添加し混合してもよいし、また、魚肉すり身と
まず混合し、その後油脂を徐々に混合してもよい。ま
た、すり身に代えて魚肉を水晒しし、脱水した魚肉を用
いて、魚肉水溶性タンパク質と魚肉とを混合し、これに
油脂を徐々に加えて、あるいは魚肉水溶性タンパク質と
油脂との乳化物を魚肉に加えて擂潰してすり身を製造し
てもよい。また、すり身は無塩すり身を用いても加塩す
り身を用いてもよい。無塩すり身を用いた場合は、無塩
すり身に食塩を混合し、この混合物に魚油を添加して乳
化すり身とし、これを直ちに加熱すると最も品質 (風
味、破断強度、凹み値等) のよい水産練製品を得ること
ができる。また、この乳化すり身を密封し、凍結せず0
℃に放置しても乳化状態は安定に保持され、油の分離は
生じない。これを加熱しても品質のよい水産練製品を得
ることができる。また練製品を製造するときは、このよ
うにして得られたすり身を適当な形に成型し、これを坐
らせあるいは坐らせることなく蒸煮、焼成、その他の加
熱手段で練製品を製造するとよい。このさい、練製品製
造に用いられる澱粉、植物タンパク質、弾力増強剤、調
味料等を使用しても差支えない。さらに、このようにし
て得られた高脂肪含有すり身を通常のすり身と任意の割
合で混合して使用することもできる。
【0036】次に実施例を示して本発明を具体的に説明
する。
【実施例1】実験例1に示される方法で魚肉(スケトウ
ダラ)水溶性タンパク質の20%濃縮液 (水分約80%) を
調製した。この魚肉水溶性タンパク質をスケトウダラす
り身に水溶性タンパク質とスケトウダラすり身タンパク
質のタンパク質含量が1:4になるように加えながら精
製魚油 (日本油脂 (株))を全すり身含量の50%になるよ
うに徐々に添加しステファン社製真空高速攪拌機で 600
〜1000 rpmで充分攪拌し、引き続き2000〜3000 rpmで高
速攪拌し、この低速攪拌と高速攪拌との攪拌操作を繰り
返して全体を乳化させてすり身を製造した。また、精製
イワシ油と魚肉水溶性タンパク質とをまず乳化し、この
乳化物をスケトウダラすり身に加えて攪拌しても同様の
品質の冷凍すり身を得ることができた。
【0037】
【実施例2】すり身タンパク質、水溶性タンパク質の量
比が7:3、水分80%、タンパク質11%、その他9%と
なるようにスケトウダラ冷凍すり身、実験例1の濃縮水
溶性タンパク質、水等を攪拌混合してすり身混合物を調
製した。このすり身混合物に食塩2.5gを混合し、すり身
混合物と等量の魚油を加えて攪拌乳化し、魚肉乳化すり
身を調製した。この乳化すり身のすり身:魚油の量比は
1:1であった。得られた魚肉乳化すり身をケーシング
に詰めて成型し、80℃で蒸煮してケーシング詰めかまぼ
こを得た。得られたかまぼこは、固めのプリン様でつる
つるしたなめらかな食感を有し、保存中油が分離するこ
とがなかった。
【0038】
【実施例3】実施例2で得られた魚肉乳化すり身をケー
シングに詰めて成型し、−20℃以下で凍結し、解凍後80
℃で蒸煮してケーシング詰めかまぼこを得た。得られた
かまぼこは実施例2とほぼ同様の食感を有し、保存中油
が分離することがなかった。
【0039】
【実施例4】実施例2の魚肉乳化すり身を0℃で2日間
放置した。この乳化すり身は、乳化状態が安定してお
り、油の分離はなかった。これを再攪拌しても乳化状態
は安定であり、乳化処理直後と同様のペースト状のもの
となった。これをケーシングに充填し、80℃で蒸煮する
と実施例1とほとんど同様のかまぼこが得られた。
【0040】
【発明の効果】本発明において用いられる魚肉水溶性タ
ンパク質、魚油はいずれも本来魚肉そのものに含まれて
いる構成成分であるが、すり身や練製品製造のさいそれ
ぞれ分離され、単独で利用されるかあるいはほとんど未
利用のまま廃棄されていた。本発明では、これらの成分
を乳化して再構成することにより、生理活性の高い機能
性に富んだ乳化すり身を得ることができる。得られたす
り身は、すり身自体としてあるいはマヨネーズ様食品素
材や水産練製品の原料として用いることができる。これ
を原料として水産練製品を製造すると、嗜好性に富んだ
新規な食感の製品が得られるが、その物性値、食感等に
おいては、水溶性タンパク質を加えずにすり身と魚油を
再構成させたものと比較して遜色のないものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 本発明で乳化容量の測定に用いた測定装
置の概略を示す。 (b) 魚肉乳化物が水中油滴型から油中水滴型に転相す
る概念図を示す。
【符号の説明】
1 魚肉水溶性タンパク質を入れる小型容器 2 ポリトロンホモジナイザー 3 ペリスタポンプ 4 魚肉を入れる容器 5 恒温水槽 6 電流測定機 7 その端子
【図2】種々の温度で加熱処理した魚肉水溶性タンパク
質(30mg/ml,I=0.05) の乳化に伴う粘度変化を示す。
【図3】種々の温度で加熱処理した筋原繊維タンパク質
(30mg/ml,I=0.05) の乳化に伴う粘度変化を示す。
【図4】種々の温度で加熱処理した魚肉水溶性タンパク
質の乳化容量の変化を示す。 (a) 30mg タンパク質 /ml (b) 200mgタンパク質 /ml
【図5】濃度の異なる水溶性タンパク質溶液の乳化に伴
う粘度変化を示す。
【図6】魚肉水溶性タンパク質を加熱した場合と未加熱
の場合とのタンパク質濃度の変化に伴う乳化容量の変化
を示す。
【図7】筋原線維タンパク質を加熱した場合と未加熱の
場合とのタンパク質濃度の変化に伴う乳化容量の変化を
示す。
【図8】種々の濃度におけるすり身タンパク質溶液の加
熱温度と乳化容量との関係を示す。
【図9】種々のタンパク質、魚油及びすり身を擂潰し、
30℃で加熱して坐らせたすり身の破断強度(g) を示す。
【図10】種々のタンパク質、魚油及びすり身を擂潰
し、30℃で加熱して坐らせたすり身の凹み値(mm)を示
す。
【図11】種々のタンパク質、魚油及びすり身を擂潰
し、80℃で加熱して坐らせたすり身の破断強度(g) を示
す。
【図12】種々のタンパク質、魚油及びすり身を擂潰
し、80℃で加熱して坐らせたすり身の凹み値(mm)を示
す。
【図13】種々のタンパク質、魚油及びすり身を擂潰
し、2段加熱して坐らせたすり身の破断強度(g) を示
す。
【図14】種々のタンパク質、魚油及びすり身を擂潰
し、2段加熱して坐らせたすり身の凹み値(mm)を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−123926(JP,A) 特開 平3−49667(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/325 A23L 1/30 A23L 1/305

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚肉すり身に魚肉水溶性タンパク質及び
    油脂を加えて混合乳化し油脂を多量に含んだ魚肉乳化す
    り身。
  2. 【請求項2】 油脂が魚油である請求項1記載のすり
    身。
  3. 【請求項3】 魚肉すり身が冷凍すり身または冷蔵すり
    身である請求項1または2記載のすり身。
  4. 【請求項4】 魚肉水溶性タンパク質とすり身とを混合
    するかあるいは魚肉水溶性タンパク質を魚肉とともに擂
    潰して混合し、これに油脂を加えて乳化することを特徴
    とする油脂を多量に含んだ魚肉乳化すり身の製造法。
  5. 【請求項5】 魚肉水溶性タンパク質と油脂とを乳化
    し、これを魚肉すり身と混合するかあるいは魚肉と擂潰
    して乳化することを特徴とする油脂を多量に含んだ魚肉
    乳化すり身の製造法。
  6. 【請求項6】 魚肉すり身に魚肉水溶性タンパク質及び
    油脂を加えて混合乳化して、魚肉乳化すり身を調製し、
    これを成型し、加熱することを特徴とする油脂を多量に
    含んだ水産練製品の製造法。
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