JP3118008U - 弾球遊技機 - Google Patents

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隆寛 内ヶ島
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Abstract

【課題】パチンコ機において、高確率状態で遊技者をハラハラさせる。
【解決手段】高確率状態で第2始動口12に入球すると、大当たり抽選に先行して転落抽選が行われ、その転落抽選で通常確率にするとの抽選結果が出たときは、大当たり遊技を前提とせずに、大当たり確率を通常確率に設定する。この転落抽選は、結果次第で遊技者にデメリットを与えることになるが、遊技者にメリットを与えるか否かの抽選(例えば大当たり抽選)以外に、遊技者にデメリットを与えるか否かの転落抽選を行うようにしたので、遊技者は常にハラハラしながら遊技することになり趣向性に富んだパチンコ機が可能になる。
【選択図】図13

Description

本考案は、弾球遊技機の技術分野に属する。
パチンコ機等の弾球遊技機では、遊技球が始動口に入球すると乱数を取得し、その乱数に基づいて大当たりか否かを判断し、大当たりであった場合には、大当たりであることを遊技者に図柄で報知してから、遊技者に有利な大当たり遊技を実行する弾球遊技機が一般的である。
なお、大当たりの種類には、大当たり遊技終了後に大当たり抽選の確率を高確率にする確変大当たりと大当たり抽選の確率を高確率から通常確率に戻すか通常確率を継続する通常大当たりがあり、その大当たりの種類も図柄によって遊技者に報知していた。
また、高確率状態は、ほぼ次の大当りが発生するまでこれを継続し、その新たに発生した大当たりの種類が確変大当たりであった場合には、大当たり遊技終了後に再び高確率状態になる構成が多い。
また、高確率状態では、羽根を開閉させる可変式の始動口の開放時間を長くしたり、この開放を行うか否かの抽選結果を早期に報知したりして、始動口に遊技球を入賞させ易い状態にしている。その結果、始動口入賞による賞球の獲得数が増えるので、高確率状態では持ち球が余り減らないようになっている。
なお、最近の弾球遊技機では、同じ抽選確率の始動口を2つ設け、片方の始動口のみ上記の可変式にした構成が多い。
特開2000―325579号公報 特開2005―074118号公報 特開2001−259179号公報
上記のような従来の弾球遊技機では、高確率状態時には、持ち球の増減変化に乏しく、ただ単に次の大当たりが発生するのを待つだけであったり、遊技者にとってメリットになることだけ抽選していて、趣向性が乏しいところがあった。また、せっかく、2つの始動口を設けているのにも係らず、その特性を活かし切れていなかった。
なお、特許文献1には、大当たり遊技終了後の所定抽選回数まで、抽選確率を高確率状態にする弾球遊技機が提案されているが、高確率状態が終了する時期が決まっているので、その高確率状態中に早く大当りが発生してほしいという気持ちは生まれるが、終了時期直前までは従来の遊技機と変わらず趣向性が乏しい。
また、特許文献2の弾球遊技機は、大当たり遊技終了後に行われる特定遊技の実行回数を設定し、その特定遊技の終了後に再度特定遊技を実行するか否かを決定する継続判定手段を備えた弾球遊技機であるが、特許文献1と同様に終了時期までは従来の構成と変わりない。
また、特許文献3には、振分装置内に低確率始動口と高確率始動口とを設け、振分装置内に入った遊技球を低確率始動口か高確率始動口かに振り分ける構成が開示されているが、この構成では、大当たり状態以外に遊技者にとって有利な期間、不利な期間が存在せず、常に一定の状態で遊技することになりメリハリがない弾球遊技機になってしまう。
請求項1記載の弾球遊技機は、
複数の始動口と、
前記複数の始動口のいずれかに入球したことを必須条件として大当たり抽選を行う抽選手段であって、前記大当たり抽選で当たりになる確率(以下、「大当たり確率」)を前記始動口毎に異ならせることなく同じ確率で前記大当たり抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段による前記大当たり抽選で当たりになったことを必須条件として大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段と、
前記大当たり確率を、相対的に該確率が低い通常確率にするか相対的に該確率が高い高確率にするか選択する確率選択手段と、
前記大当たり確率を前記確率選択手段の選択に従って前記通常確率又は高確率に設定する確率設定手段であり、前記大当たり遊技が実行されるときは、該大当たり遊技終了後に前記通常確率又は高確率に設定する確率設定手段とを備える
弾球遊技機において、
前記複数の始動口の少なくとも1つは、前記大当たり確率が前記高確率に設定されている高確率状態で遊技球が入球すると、前記抽選手段による前記大当たり抽選に先だって前記大当たり確率を前記通常確率にするか否かの転落抽選が行われる転落抽選口とされ、
前記確率設定手段は、前記転落抽選で前記通常確率にするとの抽選結果が出たときは、前記大当たり遊技を前提とせずに、前記大当たり確率を前記通常確率に設定する
ことを特徴とする。
この弾球遊技機は複数の始動口を備えており、それら複数の始動口のいずれかに入球したことを必須条件として大当たり抽選を行う(抽選手段)。但し、大当たり抽選で当たりになる確率(大当たり確率)は始動口毎に異ならせることはなく、どの始動口でも同じ大当たり確率(通常確率又は高確率)で抽選される。
この抽選手段による大当たり抽選で当たりになったことを必須条件として、遊技者に有利な大当たり遊技を実行する(大当たり遊技実行手段)。この大当たり遊技は、どの始動口に入って抽選された場合でも同じ大当たり遊技が行われる。
また、大当たり確率を、相対的に該確率が低い通常確率にするか相対的に該確率が高い高確率にするかを確率選択手段により選択するが、この選択は大当たり遊技の実行を前提として(例えば大当たり抽選で当たりになったときに)行われるのが普通である。
そして、確率設定手段により、大当たり確率を確率選択手段の選択に従って通常確率又は高確率に設定するが、大当たり遊技が実行されるときは、その大当たり遊技終了後で前記大当たり抽選が行われるより前に通常確率又は高確率に設定する。
大当たり遊技中は大当たり確率が通常確率にされるのが普通であるが、大当たり遊技中はまた大当たり抽選も行わないのが普通である。従って、通常確率から高確率に変更するときは、大当たり遊技終了後に大当たり抽選が行われるより前に高確率に設定すれば充分である。一方、高確率から通常確率に変更するときは、大当たり遊技の開始に伴って通常確率にされたままを維持すればよいし、大当たり遊技の終了後に改めて通常確率に設定してもよい。
この弾球遊技機では、複数の始動口の少なくとも1つは、大当たり確率が高確率に設定されている高確率状態で遊技球が入球すると、抽選手段による大当たり抽選に先だって大当たり確率を通常確率にするか否かの転落抽選が行われる転落抽選口とされている。従って、転落抽選口ではない始動口に入球しても転落抽選は行われない。
そして、確率設定手段は、転落抽選で通常確率にするとの抽選結果が出たときは、大当たり遊技を前提とせずに、大当たり確率を通常確率に設定する。
この転落抽選は、結果次第で遊技者にデメリットを与えることになるが、遊技者にメリットを与えるか否かの抽選(例えば大当たり抽選)以外に、遊技者にデメリットを与えるか否かの転落抽選を行うようにしたので、遊技者は常にハラハラしながら遊技することになり趣向性に富んだ弾球遊技機が出来る。
また、大当たり遊技前提とせずに高確率状態から低確率状態に戻すようにしたので、従来の高確率状態での持ち球の量もほとんど変わらず、ただ単に大当たりを待つだけという単調な状態が継続するという欠点を解消することが出来る。
さらに、転落抽選の起因となる転落抽選口は大当たり抽選の起因となる始動口であるから、遊技者に必ず転落抽選を行わせることが出来る。
また、大当たり抽選の確率が同じ確率の始動口を複数設け、それら複数の始動口には、大当たり抽選のみ行う始動口と大当たり抽選及び転落抽選を行う始動口とを設けることで、遊技者にあっちの始動口に入って欲しいという感情を与えることが出来、パチンコ遊技の特徴である球の挙動での楽しさを増すことが可能になる。
また、先に大当たり抽選を行ってから転落抽選を行うようにした場合だと、仮に大当たり抽選で大当たりと決定され、しかも確率選択手段で高確率が選択されても、転落抽選で通常確率に転落すると抽選されてしまった場合には、高確率状態での抽選を1回も行わないままで高確率状態が終了してしまうという事態が発生してしまう可能性がある。しかし、先に転落抽選を行ってから大当たり抽選を行うようにすれば、そのような不都合は発生しない。
請求項2記載の弾球遊技機は、
請求項1記載の弾球遊技機において、
前記転落抽選口は、遊技球が入球し易い開放状態と遊技球が入球し難い又は入球不可能な閉鎖状態とに可変の開閉部材を備え、
前記高確率状態では、前記大当たり確率が前記通常確率に設定されている通常確率状態よりも、前記転落抽選口に遊技球が入球する確率が高められる
ことを特徴とする。
転落抽選口には、遊技球が入球し易い開放状態と遊技球が入球し難い又は入球不可能な閉鎖状態とに可変の開閉部材を備え、高確率状態では、大当たり確率が通常確率に設定されている通常確率状態よりも、転落抽選口に遊技球が入球する確率が高められる構成であるから、通常確率状態では、転落抽選口に入球しても何の意味もないのであまり入球させずに、転落抽選口が機能を発揮する高確率状態で転落抽選口に入球し易くし、転落抽選という機能を存分に発揮させることができる。
なお、遊技球が入球し易い開放状態と遊技球が入球し難い又は入球不可能な閉鎖状態とに可変の開閉部材を備える入賞装置としてはチューリップ式の可変入賞装置やアタッカー式の可変入賞装置が例示される。そのような転落抽選口に遊技球が入球する確率を高める手法としては、開放時間を通常確率状態のときよりも延長したり、時間当たりの開放頻度を高めたりすればよい。
また、高確率状態でも転落抽選を行わない始動口にメリットを与えることが出来る。
従来、大当たり確率は同じで上記のような可変式の始動口と可変式ではない始動口とを設け、高確率状態のときは可変式の始動口に遊技球が入球し易いようにしていた弾球遊技機があるが、高確率遊技中にせっかく片方の始動口を入球し易い状態にしているにも係らず、通常確率状態と入球確率が変わらないもう一方の始動口に入球することがある。このような時、遊技者は損をした気分になってしまうという問題が生じていた。
しかし、この請求項2の構成にすることで、可変式でない始動口(通常確率と高確率とで入球率が変化しない始動口)に入球すると転落抽選は行わず大当たり抽選のみが行われるので、遊技者にとってはメリットになる。
請求項3記載の弾球遊技機は、
請求項2記載の弾球遊技機において、
遊技球が入球したことで払出される賞球数は、前記転落抽選口の方が他の前記始動口よりも多い
ことを特徴とする。
遊技者の要望としては、当然、良く大当たりして沢山の賞球が出る遊技機で遊技したいと思っている。しかし、そのような弾球遊技機では遊技店の経営が成り立たない。つまり、遊技者と遊技店とでバランスが取れた弾球遊技機を作る必要がある。
そこで考えられるのは、遊技者にとって有利な状態(大当たり状態、高確率状態、時短状態)は、より遊技者にとって有利な状態にし、逆に遊技者にとって不利な状態(通常確率状態)は、より遊技者にとって不利な状態にすることである。このような構成なら、遊技者の要望に応えつつ、従来通り遊技者と遊技店でバランスが取れた遊技機が作れるようになる。
遊技者に有利な状態をより有利な状態にする方法としては、従来、確変当たりになる確率は1/2(確変当たり/全ての大当たり)であるが、それを2/3(確変当たり/全ての大当たり)などにし、良く確変当たりで大当たりするようにするなどが考えられる。
一方、遊技者に不利な状態をより不利な状態にする方法としては、通常確率状態の大当たり確率を低くし、遊技球が始動口に入賞した時に払い出す賞球数を少なくすることが考えられる。しかし、始動口に遊技球が入賞した時に払い出す賞球を少なくしてしまうと、高確率状態中に大当たりが中々発生しなかった場合に、高確率状態にも係わらず遊技球を多く使ってしまうことになり、遊技者が有利な状態ではなくなってしまう。
そこで、請求項3記載の構成にすれば、上記の高確率遊技中の球減りの問題が解決できる。これにより、遊技者とホールとの利益バランスをとりつつ、遊技者の希望に添った弾球遊技機を実現可能となる。
請求項4記載の弾球遊技機は、
請求項2又は3記載の弾球遊技機において、
前記高確率状態は前記大当たり遊技終了後に開始される構成であり、
前記転落抽選で前記通常確率にするとの抽選結果が出たときに、前記大当り遊技後に開始された高確率状態における前記大当たり抽選の回数が所定数内であれば、前記大当たり抽選の回数が該所定数に達するまでは前記転落抽選口に遊技球が入球する確率が高められた状態を維持し、前記大当たり抽選の回数が該所定数以上であれば前記転落抽選口に遊技球が入球する確率が高められた状態を終了する
ことを特徴とする。
高確率状態から大当たり遊技をせずに低確率状態に戻すことは、遊技者にとっては、大きな不利益であるため、高確率状態でいきなり通常確率に転落した場合には遊技者は一気に期待感を失い、遊技を止めてしまう可能性もある。
しかし、請求項4の弾球遊技機は、高確率状態における大当たり抽選の回数が所定数になるまでは、転落抽選が行われなくなった転落抽選口への入賞が容易な状態を維持しておくので、期待感を維持させることが出来る。
請求項5記載の弾球遊技機は、
請求項2〜4のいずれか記載の弾球遊技機において、
前記転落抽選を行わない始動口を上に、前記転落抽選口を下に配して一体化した複合入賞装置であって、
前記転落抽選を行わない始動口に入球した遊技球及び転落抽選口に入球した遊技球が通過する鉛直な共通路と、
前記転落抽選を行わない始動口に入球した遊技球を前記共通路に導く第1誘導路と、
前記転落抽選口に入球した遊技球を前記共通路に導く第2誘導路と、
前記共通路を通過する遊技球を検出する球検出手段であり、該球検出手段によって遊技球が検出されると前記抽選手段が前記大当たり抽選のための乱数を取得する球検出手段と
を備え、
前記第2誘導路の傾斜角度は前記第1誘導路の傾斜角度よりも緩やかである
複合入賞装置を備えた
ことを特徴とする。
この複合入賞装置は2つの始動口を備えるが、大当たり抽選用の乱数を取得するための球検出手段は両始動口で共通にしているので制御が複雑化しない。
また、転落抽選を行わない始動口を上に、転落抽選口を下に配してあり、転落抽選を行わない始動口に入球した遊技球を第1誘導路で共通路に導き、転落抽選口に入球した遊技球を第2誘導路で共通路に導いて、球検出手段で検出する構成であるので、球検出手段までの道のりは転落抽選を行わない始動口の方が長くなる。しかし、第2誘導路の傾斜角度は第1誘導路の傾斜角度よりも緩やかであるから、入球から球検出手段によって検出されるまでに要する時間は2つの始動口でほぼ同じになる。従って、球検出手段によって検出されるタイミングは、ほぼ入球した順番通りになる。これにより、入球した順番に従って大当たり抽選が行われるので、例えば確変大当たりと通常大当たりの順番が前後して遊技者に不利益を与えたり、逆に過剰な利益を与えたりするような不都合を極力回避することが出来る。
なお、上の始動口には開閉部材が無く、下の始動口(転落抽選口)には開閉部材が有る構成にすることで、開閉部材が有る始動口が開放しても開閉部材が無い始動口への入球の妨げにはならない。
次に、本考案の実施例等により考案の実施の形態を説明する。なお、本考案は下記の実施例等に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは言うまでもない。
[実施例1]
図1は弾球遊技機の一種である、本実施例のパチンコ機の遊技盤の正面図である。なお、このパチンコ機の全体的な構成は公知技術に従っているので図示及び説明を省略する。
遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘4が打ち付けられている。
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(全体の図示は省略)の画面6aを臨ませる窓5a等を備えている。
窓5aの上側にはドットマトリクスの普通図柄表示装置7及び4個のLEDからなる普通図柄保留記憶表示装置8が設置され、下側には7セグメントの特別図柄表示装置9及び4個のLEDからなる特別図柄保留記憶表示装置10が設置されている。
センターケース5の向かって左横には普通図柄作動ゲート17が配置されている。
センターケース5の下方には、第1始動口11と第2始動口12とがユニット化された複合入賞装置13が配置されている。
複合入賞装置13の下方にはアタッカー式の大入賞口14が配置され、その下方にはアウト穴15が設けられている。
また、大入賞口14の左右には、ガイドレール2bに沿うようにして普通入賞口16が配置されている。
複合入賞装置13の構造は様々にできるが、いくつかの例を図2〜4に示す。
第1始動口11は、いわゆるチャッカーであり、常時入球可能である。
図2(正面図)に示すように、第2始動口12は一対の羽根21(開閉部材に該当)を備えた、いわゆる電動チューリップであり、周知の電動チューリップと同様に開閉変化する(図2の正面図は一対の羽根21を左右に倒した開放状態)。なお、図2〜4の各図は、説明を簡明にするために羽根21を開閉駆動するための機構を省略してある。
第2始動口12の上方に第1始動口11があるために、第2始動口12が閉鎖状態(図1参照)のときは、第2始動口12に遊技球を入球させることができない。しかし、遊技球が普通図柄作動ゲート17を通過すると行われる普通図柄抽選で当たり、普通図柄表示装置7に当たりの普通図柄が確定表示されると、第2始動口12は開放されて入球容易になる。
図2に示すA構成、B構成とも、第1始動口11に入球した遊技球は第1誘導路22によって鉛直な共通路23に導かれ、第2始動口12に入球した遊技球は第2誘導路24によって共通路23に導かれる。
共通路23の下端部には球検出センサ25が装着されており、共通路23を通過する遊技球は球検出センサ25によって検出される。
図示するように共通路23の軸線(鉛直線)と第1誘導路22の軸線との角度は約70度、共通路23の軸線(鉛直線)と第2誘導路24の軸線との角度は約81度で、水平に対する傾斜角度は第2誘導路24の方が第1誘導路22よりも緩やかである。このため、第1誘導路22を通る遊技球の速度は第2誘導路24を通る遊技球の速度よりも速くなる。そして、この速度差により、遊技球が第1始動口11の入口11aから球検出センサ25に到着するまでに要する時間と、第2始動口12の入口12aから球検出センサ25に到着するまでに要する時間とがほぼ等しくなる(図2に示すA構成、B構成とも約500ms)。
また、A構成では、第1始動口11に入球した遊技球を検出するための球検出センサ26が、第2誘導路24との合流点よりも上流側の共通路23に設置され、B構成では、第2始動口12に入球した遊技球を検出するための球検出センサ27が第2誘導路24に設置されている。
従って、球検出センサ26又は27の検出信号と球検出センサ25の検出信号とを照合することで、第1始動口11に入球した遊技球と第2始動口12に入球した遊技球とを判別できる。
球検出センサ25は、後述する転落抽選及び大当たり抽選用の乱数取得及び賞球払出に使用される。賞球数は第1始動口11が3個、第2始動口12が4個であるが、上述したとおり、どちらに入賞したかを判別できるから問題はない。
A構成では、遊技球が乱数取得用の球検出センサ25に検出されたときに、入球口判定用の球検出センサ26に検出されていたか否かを確認し、検出されていた場合には第1始動口11に入った遊技球と判断して賞球を3個払出し、取得した乱数及び第1始動口11に入ったことを記憶する。一方、球検出センサ26に検出されていなかった場合には、第2始動口12に入ったものだと判断して賞球を4個払出し、取得した乱数及び第2始動口12に入ったことを記憶する。
B構成はA構成の逆であり、遊技球が乱数取得用の球検出センサ25に検出されたときに、入球口判定用の球検出センサ27に検出されていた場合には第2始動口12に入った遊技球と判断して上記と同様に処理し、球検出センサ27に検出されていなければ第1始動口11に入ったと判断して上記と同様に処理する。
なお、A構成の場合、球検出センサ26を第1誘導路22に設けてもよい。
図3に示すC構成〜E構成は、第1誘導路22、第2誘導路24及び共通路23の構造、球検出センサ25及び球検出センサ27の設置位置がB構成と同様である。
しかし、C構成では球検出センサ27が第2始動口12に入球した遊技球の識別用と1個の賞球払出に使用され、球検出センサ25は、転落抽選及び大当たり抽選用の乱数取得及び3個の賞球払出に使用される点がB構成とは異なる。
C構成は賞球数が多い方の誘導路(第2誘導路24)に賞球差の数を払出すための球検出センサ27を設け、乱数取得用の球検出センサ25に球が検出された時は少ないほうの賞球数が払いだされる構成にしている。なお、賞球差の数を払出すための球検出センサ27は第1始動口11への入球か第2始動口12への入球を判別するためにも使用される。
同様にD構成では球検出センサ27が第2始動口12に入球した遊技球に対する1個の賞球払出及び転落抽選用の乱数取得に使用され、球検出センサ25は、大当たり抽選用の乱数取得及び3個の賞球払出に使用される点がB構成とは異なる。
D構成はC構成とは違い、賞球差の数を払出すための球検出センサ27にて、転落抽選用の乱数を抽出する構成になっている。つまり、大当たり抽選用乱数を抽出するための球検出センサ25では転落抽選用の乱数は取得しない構成になっている。この構成では、第1始動口11への入球か第2始動口12への入球かの判断は必要ない。判断しなくても、賞球に違いを出せるし、片方(第2始動口12への入球)のみ転落抽選を行える。
また、E構成では球検出センサ27が第2始動口12に入球した遊技球の識別用及び転落抽選用の乱数取得に使用され、球検出センサ25は、大当たり抽選用の乱数取得及び3個又は4個の賞球払出に使用される点がB構成とは異なる。
図4に示すF構成の複合入賞装置13では、第1始動口11に入球した遊技球を誘導するための第1誘導路22aと第2始動口12に入球した遊技球を誘導するための第2誘導路24aとを合流させておらず、第1誘導路22aには第1球検出センサ28を、第2誘導路24aには第2球検出センサ29を設置してある。
第1始動口11の入口11aから球検出センサ28までの経路長と、第2始動口12の入口12aから球検出センサ29までの経路長はほぼ等しい(図示の例では、ともに約40mm)。また、第1誘導路22aは傾斜部分が長くて鉛直部分が短いが、第2誘導路24aは傾斜部分が短く鉛直部分が長い構成で、傾斜部分の傾斜角度は第2誘導路24aの方が第1誘導路22aよりも緩やかである。このように構成したので、上述のA〜E構成と同様に、入球してから球検出センサ28、29に到着するまでに要する時間がほぼ等しく(約500ms)なっている。
そして、第1球検出センサ28で遊技球を検出した場合には、大当たり抽選用の乱数を取得し、3個の賞球を払い出す。また、第2球検出センサ29で遊技球を検出した場合には、転落抽選用の乱数及び大当たり抽選用の乱数を取得し、4個の賞球を払い出す。
これらD、E及びF構成の場合には必ず第2始動口12に入った遊技球にて転落抽選用の乱数を取得するがA〜C構成であると極稀に第1始動口11に入った遊技球にて転落抽選用の乱数を取得して転落抽選を行ってしまうことがある。
なお、本実施例ではB構成の複合入賞装置13を採用している。
また、本実施例ではB構成の複合入賞装置13を採用しているので、第1始動口11に入った時でも転落抽選用の乱数を取得し記憶するが、その取得して記憶した転落抽選用の乱数を使用しない構成、つまり、第1始動口11に入ったか第2始動口12に入ったかを判断し、第1始動口11なら、転落抽選を行わない構成になっている。しかし、これに限るわけではなく、第1始動口11に入ったものについては転落抽選用の乱数を取得しない構成又は取得しても記憶しない構成等にしてもよい。
本実施例パチンコ機の電気的構成は、図5のブロック図に示すとおり、主制御装置40を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置40、払出制御装置45、発射制御装置44、音声・ランプ統合制御装置46、演出図柄制御装置47は、いずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。
主制御装置40には、下皿の満タンスイッチ、球タンクの球切れスイッチ、前述の球検出センサ25(以後は、「始動口共通スイッチ25」と呼ぶ。)、
第2始動口12に入球した遊技球を検出する球検出センサ27(以後は「始動口判定用スイッチ27」と呼ぶ。)、普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球して特定領域に進入した遊技球を検出するVスイッチ14a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14b、普通入賞口16に入球した遊技球を検出する普通入賞口スイッチ16a等の検出信号が入力される。
主制御装置40は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置45及び音声・ランプ統合制御装置46に出力する。
また主制御装置40は、図柄中継基板41を介して接続されている特別図柄表示装置9及び普通図柄表示装置7の表示、特別図柄保留記憶表示装置10及び普通図柄保留記憶表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置40は、大入賞口ソレノイド51を制御することで大入賞口14の開閉を制御し、Vソレノイド52を制御することで大入賞口14内の特定領域の開閉を制御し、普通役物ソレノイド53を制御することで第2始動口12の開閉を制御する。
主制御装置40からの出力信号は試験信号端子にも出力され、また図柄変動や大当たり等の管理用の信号が盤用外部接続端子に出力されてホールメインコンピュータに送られる。
主制御装置40と払出制御装置45とは双方向通信が可能である。
払出制御装置45は、主制御装置40から送られてくるコマンドに応じて賞球モータを稼働させて賞球を払い出させる。賞球として払い出される遊技球を計数するための賞球センサーの検出信号は払出制御装置45と主制御装置40とに入力され、払出制御装置45と主制御装置40の双方で賞球の計数が行われる。
パチンコ機にプリペイドカードユニット(CRユニット)が付属する場合、払出制御装置45は、CRユニット及びCR精算表示装置と通信して、球貸ソレノイドを制御して貸球の払い出しも行う。貸球として払い出される遊技球の計数は、球貸しセンサーの検出信号に基づいて払出制御装置45が行う。
また、払出制御装置45は、主制御装置40から送られてきたコマンドを中継して発射制御装置44に送信する。
発射制御装置44は、払出制御装置45経由で主制御装置40から送られてくるコマンド、タッチスイッチのタッチ信号、発射ハンドルの回動量信号及び発射停止スイッチの信号に基づいて発射モータを制御することで遊技球の発射を制御する。
音声・ランプ統合制御装置46はサブ制御装置に該当し、主制御装置40から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置47に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカからの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LEDや各種ランプを制御する。
音声・ランプ統合制御装置46と演出図柄制御装置47とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置47は、音声・ランプ統合制御装置46から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置40から送信されてきたものと音声・ランプ統合制御装置46が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、疑似図柄等の演出画像を画面6aに表示させる。
次に、このパチンコ機の基本仕様を図6に従って説明する。なお、この図中で始動口1とあるのは第1始動口11を、始動口2は第2始動口12を示す。
通常確率状態と高確率状態とは特別図柄の大当たり確率によって区別され、通常確率状態と時間短縮状態とは特別図柄の平均変動時間及び普通図柄の平均変動時間の違い、即ち図柄の変動時間の長短で区別される。
変動短縮機能は時間短縮状態及び高確率状態で作動し、その場合、特別図柄の平均変動時間は約6秒、最短変動時間は約5秒になる。また、通常確率状態でも、特別図柄の変動開始時に保留記憶が2個以上あると、その特別図柄の変動について変動短縮機能が作動して、変動時間は上記と同様になる。
開放延長機能は時間短縮状態及び高確率状態で作動し、その場合、第2始動口12の開放時間の上限が基底時間の0.3秒(未作動時)から4秒に延長される。但し、規定数(本実施例では3個)の入球があれば、上限時間に達していなくても閉鎖される。
特別図柄の大当たり確率は、通常確率状態(1/491)と高確率状態(1/49.1)とで異なるが、第1始動口11と第2始動口12とでは差がない。
転落抽選は高確率状態で第2始動口12に入球したときのみ行われ、その抽選確率は1/98.2である。
普通図柄の当たり確率は、通常確率状態、時間短縮状態及び高確率状態とも同じ(1/2)である。
特別図柄の平均変動時間、特別図柄の最短変動時間、普通図柄の平均変動時間及び第2始動口12の開放時間(上限)は、図示並びに上述のとおりである。
特別図柄が大当たりしたときに高確率状態になる確率(いわゆる確変突入率)は各状態とも同じ(9/10)である。
1入賞あたりの賞球数は図示の通りであり、普通図柄作動ゲート17は通過口であるので賞球はない。
次に、主制御装置40が実行する各種処理に従って、パチンコ機の動作を説明する。
図7に示すのは主制御装置40が実行するメインルーチンのフローチャートである。主制御装置40は、まず大当たり抽選用の乱数カウンタ(大当たり乱数カウンタ)、転落抽選用の乱数カウンタ(転落乱数カウンタ)、大当たり図柄決定用乱数カウンタ(大当たり図柄カウンタ)、リーチ判定用乱数カウンタ、変動パターン決定用乱数カウンタ、外れ図柄用乱数カウンタ、初期値乱数1(大当たり用)カウンタ、初期値乱数2(転落用)カウンタ等の値を更新するための各種乱数の更新処理(S1)を行う。
各カウンタは各種乱数更新処理(S1)を実行する毎に1ずつインクリメントされ、その際に上限値に達していれば0に戻されることで、0〜上限値(カウンタ毎に異なる)を繰り返す構成である。なお、各乱数の構成は図8に示すとおりである。
次の各種入力処理(S2)では、上述したスイッチ類の検出信号等を入力し、また入力の種類によっては(例えば普通図柄作動スイッチ17aや始動口共通スイッチ25の球検出信号等は)、対応する乱数カウンタの値の読み込みや記憶(保留記憶)が行われる。
続くデータ作成処理(S3)では、前述したコマンドの生成、大入賞口ソレノイド51、Vソレノイド52、普通役物ソレノイド53、特別図柄表示装置9、普通図柄表示装置7、特別図柄保留記憶表示装置10、普通図柄保留記憶表示装置8等の動作を制御するためのデータ作成等が行われる。
そうしたデータ作成の前提となる大当たり抽選、大当たり遊技のための処理、普通図柄抽選もデータ作成処理(S3)のサブルーチンとして行われる。大当たり抽選のための当否判定処理及び大当たり遊技のための特別遊技処理の詳細は後述する。その他の処理は公知の手法によって行われるので、説明を省略する。
次の各出力処理(S4)では、S3で生成したコマンドの出力、大入賞口ソレノイド51、Vソレノイド52、普通役物ソレノイド53、特別図柄表示装置9、普通図柄表示装置7、特別図柄保留記憶表示装置10、普通図柄保留記憶表示装置8等の動作を制御するための出力等が行われる。
各出力処理(S4)に続く外れ図柄乱数更新処理(S5)では外れ図柄用乱数カウンタの値を更新し、次の初期値用乱数更新処理(S6)では初期値乱数1(大当たり用)カウンタ及び初期値乱数2(転落用)カウンタの値を更新する。外れ図柄乱数更新処理(S5)と初期値用乱数更新処理(S6)は、内部INTがあるまで(S7:NOであるかぎり)繰り返される。
S7の処理は、主制御装置40のCPUに内蔵のタイマで計測した時間が所定時間(本例では4ms)になる毎にセットされる内部INTフラグの有無を確認する処理である。
S7で肯定判断ならS1に回帰して上述の処理が繰り返される。内部INTフラグはS1の開始に伴ってクリアされ、またタイマによる4msの計測もS1の開始に伴ってリセットされるので、メインルーチンは4ms周期で実行されることになる。
しかし、本処理に要する時間は一定ではなく、従って残余処理に費やされる時間も一定にはならないから、大当たり乱数カウンタの値と初期値乱数1(大当たり用)カウンタの値、転落乱数カウンタの値と初期値乱数2(転落用)カウンタの値は同期しなくなる。
そして、大当たり乱数カウンタの値が一周すると、大当たり乱数カウンタは初期値乱数1(大当たり用)カウンタの値を初期値としてカウントを開始するので、このときに大当たり乱数カウンタの値が不連続になる(周期性が崩れる。)。転落乱数カウンタも同様である。
図9に示すのは各種入力処理(S2)のサブルーチンとして行われる始動入賞確認処理のフローチャートである。
この処理では、主制御装置40は、始動口共通スイッチ25の検出信号に基づいて、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞したか否かを判断する(S11)。
肯定判断なら、特別図柄保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S12)。
保留記憶が満杯でなければ(S12:NO)、始動口判定用スイッチ27の検出信号に基づいて、第1始動口11と第2始動口12のどちらに入賞した遊技球であるかを判断する(S13)。
そして、大当たり判定用乱数、大当たり図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、特別図柄保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S12)。
保留記憶が満杯でなければ(S12:NO)、上記の各乱数及び入賞したのが第1始動口11か第2始動口12かを示すデータを特別図柄保留記憶として記憶し、特別図柄保留記憶表示装置10の点灯数を1増加させる(S13)。既に4個の保留記憶があれば(S12:YES)保留記憶せず、特別図柄保留記憶表示装置10の点灯数も増やさない。
図10〜12に示す当否判定処理では、主制御装置40は、条件装置の作動中か否かを大当たりフラグに基づいて判断する(S21)。
否定判断で、特別図柄の変動中でなく(S22:NO)、確定図柄の表示中でもなければ(S23:NO)、特別図柄保留記憶(上記、S13による保留記憶)があるか否かを判断する(S24)。
この保留記憶があれば(S24:YES)、確変フラグがセットされているか(高確率状態か)否かを判定する(S25)。
否定判断であれば(S25:NO)、特別図柄保留記憶の中で最も古いもの読み込んで(その特別図柄保留記憶は保留記憶から消去し)、読み込んだ大当たり抽選用乱数を通常テーブルに記録されている当たり値と照合する(S26)。
肯定判断であれば(S25:YES)、特別図柄保留記憶の中で最も古いもの読み込んで(その特別図柄保留記憶は保留記憶から消去し)、それが第2始動口12の入賞球についてのデータであるか否かを判断する(S27)。
否定判断、つまり第1始動口11の入賞球についてのデータであれば(S27:NO)、読み込んだ大当たり抽選用乱数を確変テーブルに記録されている当たり値と照合する(S28)。
本実施例の場合、図8に示すとおり大当たり抽選用乱数は0〜490の整数値のいずれかであり、確変テーブルに記録されている当たり値は3、17、29、61、83、101、151、223、283、353の10個、通常テーブルに記録されている当たり値は17だけであるから、大当たり抽選用乱数が当たり値のいずれかと一致する確率、すなわち大当たりの確率はS26なら1/491、S28なら1/49.1である。
一方、S27で肯定判断、つまり第2始動口12の入賞球についてのデータであれば(S27:YES)、図11に示すように、読み込んだ転落抽選用乱数を転落抽選テーブルに記録されている転落当たり値と照合して、大当たり確率を通常確率にするか否か、すなわち高確率状態から通常確率状態に転落するか否かを判断する(S29)。図8に示すとおり転落抽選用乱数は0〜490の整数値のいずれかであり、転落抽選テーブルに記録されている転落当たり値は11、47、113、241、401の5個であるから、転落抽選用乱数が転落当たり値のいずれかと一致する確率、すなわち転落する確率は1/98.2である。S29の転落抽選が行われることから明らかではあるが、第2始動口12は転落抽選口である。
S29の転落抽選の結果が転落であれば(S29:YES)、確変フラグをクリアし(S30)、この高確率状態での大当たり抽選の実行回数が100以上であるか否かを判断する(S31)。
この抽選回数が100以上であれば(S31:YES)、時短フラグをクリアし(S32)、大当たり抽選の実行回数カウンタを0にする(S33)。なお、時短フラグは確変フラグと同時にセットされている。
一方、抽選回数が100未満であれば(S31:NO)、この抽選回数と100との差を時短回数カウンタの値とする(S34)。
S29の転落抽選の結果が転落でないときは(S29:NO)、高確率状態が継続するから、S28を実行する。一方、S33又はS34を実行した場合は、高確率状態から通常確率状態に転落したので、S26を実行する。
S26又はS28の判定で当たりなら(S35:YES)、大当たり図柄決定用乱数によって大当たり図柄を決定し(S36)、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定する(S37)。
大当たり図柄決定用乱数は、図8に示すとおり0〜9の整数値のいずれかであり、その値が0であると通常大当たり、その値が0以外(1〜9のいずれか)であれば確変大当たりとなる。つまり、確変突入率は9/10である。
また、外れのときは(S35:NO)、外れ図柄を決定するが(S38)、このとき、リーチ判定用乱数に基づいてリーチ表示の有無を決める。そして、変動パターンを決定する(S39)。
S37又はS39に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当たり図柄、確変大当たり図柄、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)図柄、リーチ表示無しの外れ図柄のいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンドを音声・ランプ統合制御装置46に出力し、また特別図柄表示装置9を制御して特別図柄の変動表示を開始させる(S40)。従って、変動開始コマンドに基づけば大当たり図柄又は外れ図柄(以下、まとめて確定図柄)、リーチの有無及び変動時間を判別できる。
変動開始コマンドを受信した音声・ランプ統合制御装置46は、特別図柄の変動表示に呼応した音声及びランプの演出制御を行い、また演出図柄制御装置47に変動開始コマンドを送る。
演出図柄制御装置47は、変動開始コマンドを受信すると、確定図柄及び変動パターンに基づいて確定表示する疑似図柄及び変動演出を決定し、演出図柄表示装置6を制御して疑似図柄の変動表示を行わせる。
主制御装置40は、特別図柄の変動中であれば(S22:YES)、図12(a)に示すように、図柄変動時間(S37又はS39の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判断する(S41)。
肯定判断なら図柄停止コマンドを音声・ランプ統合制御装置46に出力し、また特別図柄表示装置9を制御して確定図柄を確定表示させる(S42)。
図柄停止コマンドを受信した音声・ランプ統合制御装置46は、特別図柄の変動表示に呼応した音声及びランプの演出を終了させ、また演出図柄制御装置47に図柄停止コマンドを送る。演出図柄制御装置47は、図柄停止コマンドを受信すると、演出図柄表示装置6を制御して、変動開始コマンドに従って決めておいた疑似図柄を確定表示させる。
主制御装置40は、確定表示させた特別図柄が大当たりになる表示であれば(S43:YES)、確定図柄表示設定(S44)を行い、条件装置作動開始処理(S45)により、大当たりフラグをセットする。
続いて、確変フラグがセットされているか否かを判定し(S46)、肯定判断なら確変フラグをクリアする(S47)、大当たり抽選の実行回数カウンタを0にする(S48)。否定判断なら、時短フラグがセットされているか(時間短縮状態か)否かを判定し(S49)、肯定判断なら時短フラグをクリアし(S50)、時短回数カウンタの値を0にする(S51)。
確定表示させた特別図柄が大当たりにならない表示(つまり外れ)のときは(S43:NO)、確定図柄表示設定(S52)を行う。
そして、確変フラグがセットされている(高確率状態)ときは(S53:YES)、大当たり抽選の実行回数カウンタを+1する(S54)。
確変フラグがセットされておらず(S53:NO)、時短フラグがセットされている(時間短縮状態)ときは(S55:YES)、時短回数カウンタを−1して(S56)、このカウンタの値が0になったなら(S57:YES)、時短フラグをクリアする(S58)。S55又はS57で否定判断ならリターンする。
S23で確定図柄の表示中であれば(S23:YES)、図12(b)に示すように、確定図柄表示設定(S44又はS52)で設定された確定図柄表示時間を経過したか否かを判断し(S59)、経過していれば(S59:YES)、確定図柄表示終了処理(S60)により特別図柄表示装置9を制御して特別図柄の確定表示を終了させ、また音声・ランプ統合制御装置46経由で演出図柄制御装置47に指示して、疑似図柄の確定表示を終了させる。
図13に示す特別遊技処理では、主制御装置40は、条件装置の作動中か否かを大当たりフラグに基づいて判断する(S61)。
条件装置の作動中なら(S61:YES)、大入賞口14が開放中か否かを判断する(S62)。
大入賞口14の開放中でなく(S62:NO)、大当たり開始演出中でなく(S63:NO)、インターバル中でもなく(S64:NO)、大当たり終了演出中でもなければ(S65:NO)、大当たり図柄及び大当たりした状態を記憶し(S66)、大当たり開始演出処理(S67)により、音声・ランプ統合制御装置46に大当たり開始コマンドを送信し、また大入賞口14を開放させる。
音声・ランプ統合制御装置46は大当たり用の音声及びランプの演出を開始し、また演出図柄制御装置47に大当たり開始コマンドを送る。大当たりコマンドを受信した演出図柄制御装置47は、演出図柄表示装置6を制御して大当たり開始演出(いわゆるファンファーレ画面)を表示させる。上記大入賞口14の開放は、この大当たり開始演出を待って行われる。
S63、S64又はS65で肯定判断のときはリターンする。
S62で肯定判断のときは大入賞口14への入賞球が10個になったか否かをカウントスイッチ14bの検出信号に基づいて判断し(S68)、否定判断なら大入賞口開放時間の終了か否かを判断する(S69)。S69で否定判断ならリターンし、S68又はS69で肯定判断なら大入賞口14を閉鎖させる(S70)。
続いて、最終ラウンドであったか否かを判断し(S71)、否定判断なら遊技球が特定領域を通過していたか否かをVスイッチ14aからの入力信号に基づいて判断する(S72)。肯定判断なら大当たりインターバル処理(S73)により、音声・ランプ統合制御装置46にインターバルコマンドを送信し、音声・ランプ統合制御装置46からインターバルコマンドを受信した演出図柄制御装置47の制御で演出図柄表示装置6の画面表示が変更されるのを待って、大入賞口14を開放させる。
S71で肯定判断又はS72で否定判断のときは大当たり作動は継続しないので、大当たり終了演出処理(S74)を実行してから、条件装置停止処理(S75)により条件装置を停止させる(大当たりフラグをクリアする)。
そして、S44で特別図柄表示装置9に確定表示させS66で記憶した大当たりした図柄が確変図柄であれば(S76:YES)、確変フラグ・時短フラグ作動処理(S77)を行い、確変フラグと時短フラグをセットする。
確変図柄でないときは(S76:NO)、時短フラグ作動処理(S78)により時短フラグをセットし(時間短縮状態の開始)、時短回数カウンタを100にセットする。
図9〜13で説明したパチンコ機の動作例について、図14のタイムチャートを参照して説明する。
まず、パチンコ機の電源投入後などで、大当たり抽選の確率が通常確率、開放延長機能も変動短縮機能も未作動、すなわち図6に示す通常確率状態のときに、A:転落当たりとなる転落抽選用乱数を取得しても、転落抽選が行われないから状態は変化しない。
通常確率状態のときに、B:確変図柄で大当たりした場合、大当たり遊技中は大当たり抽選の確率は通常確率にされ、開放延長機能も変動短縮機能も終了されるので、通常確率状態が継続している。
確変図柄の大当たり遊技が終了すれば、大当たり抽選の確率が高確率になり、開放延長機能及び変動短縮機能が作動して、図6に示す高確率状態になる。
その高確率状態中に、C:大当たり抽選の実行回数が100回以上になってから、D:確変図柄で大当たりした場合、大当たり遊技中は大当たり抽選の確率は通常確率にされ、開放延長機能も変動短縮機能も終了されるが、その大当たり遊技が終了すれば、再び高確率状態になる。
その高確率状態中に、E:通常図柄(非確変図柄)で大当たりした場合、大当たり遊技中は大当たり抽選の確率は通常確率にされ、開放延長機能も変動短縮機能も終了されるが、その大当たり遊技が終了すれば、開放延長機能と変動短縮機能が作動する。つまり、図6に示す時間短縮状態になる。
この時間短縮状態は、F:大当たり抽選の実行回数が100回(時短回数カウンタが0)になれば終了して、通常確率状態になる。
通常確率状態のときに、G:確変図柄で大当たりし、その大当たり遊技が終了して高確率状態になり、H:大当たり抽選の実行回数が100回以上になってから、I:転落抽選が行われて転落当たりになると通常確率状態に転落する。
この後、J:確変図柄で大当たりし、大当たり遊技が終了して高確率状態になり、K:転落抽選が行われて転落当たりになっても、大当たり抽選の実行回数が100回に達していないので、大当たり抽選の確率は通常確率にされるが開放延長機能と変動短縮機能は作動を継続する。つまり、高確率状態から時間短縮状態になる。そして、L:大当たり遊技が終了してからの大当たり抽選の実行回数が100回に達すると、時間短縮状態は終了して通常確率状態になる。
以上のように、本実施例のパチンコ機は、第1始動口11と第2始動口12のいずれかに入球すると大当たり抽選を行うが、その大当たり抽選での大当たり確率は入球した始動口に応じて異なるわけではなく、第1始動口11と第2始動口12で同じである。但し、通常確率と高確率との違いはある。
その大当たり抽選で当たりになると大当たり遊技を実行する。また、大当たり抽選で当たりになると大当たり確率を通常確率にするか高確率にするかの選択が行われて、大当たり遊技終了後に大当たり抽選が行われるより前に、その選択に従って通常確率又は高確率に設定する。
また、高確率状態で第2始動口12に入球すると、大当たり抽選に先行して転落抽選が行われ、その転落抽選で通常確率にするとの抽選結果が出たときは、大当たり遊技を前提とせずに、大当たり確率を通常確率に設定する。なお、第1始動口11は転落抽選口ではないので、これに入球しても転落抽選は行われない。
この転落抽選は、結果次第で遊技者にデメリットを与えることになるが、遊技者にメリットを与えるか否かの抽選(例えば大当たり抽選)以外に、遊技者にデメリットを与えるか否かの転落抽選を行うようにしたので、遊技者は常にハラハラしながら遊技することになり趣向性に富んだパチンコ機が可能になる。
また、大当たり遊技前提とせずに高確率状態から低確率状態に戻すようにしたので、従来の高確率状態での持ち球の量もほとんど変わらず、ただ単に大当たりを待つだけという単調な状態が継続するという欠点を解消することも可能になる。
さらに、転落抽選の起因となる転落抽選口(第2始動口12)は大当たり抽選の起因となる始動口であるから、遊技者に必ず転落抽選を行わせることが出来る。
また、大当たり抽選の確率が同じ確率の始動口(第1始動口11、第2始動口12)を複数設け、それら複数の始動口には、大当たり抽選のみ行う第1始動口11と大当たり抽選及び転落抽選を行う第2始動口12とを設けることで、遊技者にあっちの始動口に入って欲しいという感情を与えることが出来、パチンコ遊技の特徴である球の挙動での楽しさを増すことが可能になる。
また、先に大当たり抽選を行ってから転落抽選を行うようにした場合だと、仮に大当たり抽選で大当たりと決定され、しかも確率選択手段で高確率が選択されても、転落抽選で通常確率に転落すると抽選されてしまった場合には、高確率状態での抽選を1回も行わないままで高確率状態が終了してしまうという事態が発生してしまう可能性がある。しかし、先に転落抽選を行ってから大当たり抽選を行うようにすれば、そのような不都合は発生しない。
また、このパチンコ機では、転落抽選口となる第2始動口12は、遊技球が入球し易い開放状態と遊技球が入球不可能な閉鎖状態とに可変で、高確率状態では、通常確率状態よりも、第2始動口12に遊技球が入球する確率が高められるから、通常確率状態では、第2始動口12に入球しても何の意味もないのであまり入球させずに、第2始動口12が転落抽選口としての機能を発揮する高確率状態で第2始動口12に入球し易くし、転落抽選という機能を存分に発揮させることができる。
また、高確率状態でも転落抽選を行わない第1始動口11にメリットを与えることが出来る。
従来、大当たり確率は同じで上記のような可変式の始動口と可変式ではない始動口とを設け、高確率状態のときは可変式の始動口に遊技球が入球し易いようにしていた弾球遊技機があるが、高確率遊技中にせっかく片方の始動口を入球し易い状態にしているにも係らず、通常確率状態と入球確率が変わらないもう一方の始動口に入球することがある。このような時、遊技者は損をした気分になってしまうという問題が生じていた。
しかし、本実施例の構成にすることで、可変式でない第1始動口11に入球すれば転落抽選は行わず大当たり抽選のみが行われるので、遊技者にとってはメリットになる。
また、本実施例のパチンコ機では、
遊技球が入球したことで払出される賞球数は、転落抽選口となる第2始動口12の方が第1始動口11よりも多いので、高確率状態中の球減りの問題が解決でき、遊技者とホールとの利益バランスをとりつつ、遊技者の希望に添った弾球遊技機を実現可能となる。
更に、本実施例のパチンコ機は、高確率状態は大当たり遊技終了後に開始される構成であり、転落抽選で通常確率にするとの抽選結果が出たときに、大当り遊技後に開始された高確率状態における大当たり抽選の回数が所定数内であれば、大当たり抽選の回数が所定数に達するまでは転落抽選口となる第2始動口12に遊技球が入球する確率が高められた状態を維持し、大当たり抽選の回数が所定数以上であれば転落抽選口となる第2始動口12に遊技球が入球する確率が高められた状態を終了する。
高確率状態から大当たり遊技をせずに低確率状態に戻すことは、遊技者にとっては、大きな不利益であるため、高確率状態でいきなり通常確率に転落した場合には遊技者は一気に期待感を失い、遊技を止めてしまう可能性もある。
しかし、このように構成すれば、高確率状態における大当たり抽選の回数が所定数になるまでは、転落抽選が行われなくなった第2始動口12への入賞が容易な状態を維持しておくので、期待感を維持させることが出来る。
ところで、本実施例では図2に示したB構成の複合入賞装置13を採用している。また、図2〜4に示したA構成、C〜F構成の複合入賞装置13を用いることもできる。これらA〜F構成の複合入賞装置13を用いる理由を、以下に説明する。
図2〜4に示した複合入賞装置13(A〜F構成)では、遊技球が第1始動口11の入口11aを通過してから球検出センサ25(又は28)に検出されるまでの時間と、第2始動口12の入口12aを通過してから球検出センサ25(又は29)に検出されるまでの時間をほぼ等しく(約500ms)している。
これに対して、この入口11a、12aを通過してから検出されるまでの時間が異なる場合には、図15に示すような問題がある。なお、図15に示す例の複合入賞装置は、図4に示したF構成の複合入賞装置13と同様に、各始動口A、Bそれぞれに専用の球検出センサを設けた構造であるが、始動口Aの入口を通過してから球検出センサに検出されるまでの時間aの方が始動口Bの入口を通過してから球検出センサに検出されるまでの時間bよりも短い。
このような構成であると、実際は始動口Bに入球したタイミング(W)が早くて、始動口Aに入球したタイミング(X)の方が遅くても、始動口Aに入球した遊技球の方が先に検出されてしまうことがある。大当たり抽選は検出された順番に従って行われるから、遅れて入球した始動口Aの方が先に大当たり抽選の対象となる。
このように入球の先後と検出の先後とが逆になったとき、例えば高確率状態で、それぞれの大当たり抽選用乱数と大当たり図柄決定用乱数が図15(b)に示すものであった場合は、次のようになる。
まず、始動口Aの大当たり抽選が先に行われると、大当たり抽選用乱数17で大当たりして大当たり遊技が実行され、大当たり図柄決定用乱数が0であったので通常確率状態になり、その通常確率で始動口Bの大当たり抽選が行われるから、こちらの大当たり抽選用乱数83は大当たりにならない。一方、始動口Bの大当たり抽選が先に行われると、大当たり抽選用乱数83で大当たりして大当たり遊技が実行され、大当たり図柄決定用乱数が7であったので大当たり遊技の終了後に高確率状態になり、その高確率で始動口Aの大当たり抽選が行われるから、こちらの大当たり抽選用乱数17も大当たりになる。つまり、大当たりが1回になるか2回になるかの違いができる。
また、同じく高確率状態で、それぞれの大当たり抽選用乱数と大当たり図柄決定用乱数が図15(c)に示すものであった場合、始動口Aの大当たり抽選が先に行われると、大当たり抽選用乱数17で大当たりして大当たり遊技が実行され、大当たり図柄決定用乱数が3であったので大当たり遊技終了後に高確率状態になり、その高確率で始動口Bの大当たり抽選が行われるから、こちらの大当たり抽選用乱数29も大当たりになる。しかし、始動口Bの大当たり図柄決定用乱数が0であるから、大当たり遊技の終了後に通常確率状態になる。このため、次の大当たりの期待度は低い。一方、始動口Bの大当たり抽選が先に行われると、大当たり抽選用乱数29で大当たりして大当たり遊技が実行され、大当たり図柄決定用乱数が0であったので大当たり遊技の終了後に通常確率状態になるが、始動口Aの大当たり抽選用乱数17は通常確率でも大当たりになる。そして、始動口Aの大当たり図柄決定用乱数が3であるから、大当たり遊技の終了後に高確率状態になり、その高確率状態で次の大当たりが発生する可能性が高い。つまり、大当たりが2回になるか3回になるかの違いができる。
或いは、同じく高確率状態で、それぞれの大当たり抽選用乱数と始動口A(転落抽選口である)の転落抽選用乱数が図15(d)に示すものであった場合、始動口Aの転落抽選及び大当たり抽選が先に行われると、転落抽選用乱数47により通常確率状態に転落し、大当たり抽選は外れである。始動口Bの大当たり抽選は、転落後の通常確率で行われるので、大当たり抽選用乱数83は大当たりにならない。しかし、始動口Bの大当たり抽選が先に行われれば、高確率状態であるから大当たり抽選用乱数83で大当たりする。つまり、大当たりが0回か1回かの違いができる。
2つの始動口A、Bで入球の先後と検出の先後とが逆になり得る複合入賞装置であると、このような問題が発生する。
しかし、図2〜4に示した複合入賞装置13(A〜F構成)では、遊技球が第1始動口11の入口11aを通過してから球検出センサ25(又は28)に検出されるまでの時間と、第2始動口12の入口12aを通過してから球検出センサ25(又は29)に検出されるまでの時間をほぼ等しく(約500ms)しているので、入球の先後と検出の先後とが逆になることはなく、上述のような問題は生じない。
[転落抽選の変形例]
実施例では高確率状態での転落抽選で転落当たりになると通常確率状態に転落する例を示したが、図14に例示した各イベントを図16のように変形することもできる。
図16(イ)に示す例は、通常確率状態のときにも転落抽選用乱数による抽選(抽選そのものは転落抽選と同じである。)を行って、A’:転落当たりとなる転落抽選用乱数を取得したときには、高確率状態になり、開放延長機能も変動短縮機能も作動させる。そして、X’:この状態での大当たり抽選の実行回数が100回になれば、大当たり抽選の確率は通常確率に戻し、開放延長機能も変動短縮機能も終了する。
図16(ロ)に示す例は、(イ)と同様に通常確率状態のときにも転落抽選用乱数による抽選を行って、A”:転落当たりとなる転落抽選用乱数を取得したときには、通常確率のままで、開放延長機能と変動短縮機能も作動させる。そして、X”:この状態での大当たり抽選の実行回数が100回になれば、開放延長機能も変動短縮機能も終了する。
図16(ハ)に示す例は、(イ)と同様に通常確率状態のときにも転落抽選用乱数による抽選を行って、A’’’:転落当たりとなる転落抽選用乱数を取得したときには、通常確率から高確率状態になるが、開放延長機能も変動短縮機能も作動させない。そして、X’’’:この状態での大当たり抽選の実行回数が100回になれば通常確率に戻す。
図16(イ)〜(ハ)のように、通常確率状態のときにも転落抽選用乱数による抽選(抽選そのものは転落抽選と同じ)を行って、その抽選で当たったときには、遊技者にとってメリットとなる構成にできる。
図16(ニ)に示す例は、通常確率状態のときに、G’:確変図柄で大当たりし、その大当たり遊技が終了して高確率状態になり、H’:大当たり抽選の実行回数が100回以上になると開放延長機能と変動短縮機能は終了するが、大当たり抽選の確率は高確率のままで、I’:転落抽選が行われて転落当たりになると通常確率状態に転落する。
図16(ホ)に示す例は、通常確率状態のときに、J’:確変図柄で大当たりし、大当たり遊技が終了して高確率状態になり、K’:転落抽選が行われて転落当たりになると、大当たり抽選の実行回数が何回であろうと(L’:100回)、大当たり抽選の確率は通常確率に戻し、開放延長機能も変動短縮機能も終了する。
高確率状態での大当たり抽選の実行回数及び転落抽選の結果と開放延長機能及び変動短縮機能との関係を、これら図16(ニ)、(ホ)のようにしてもよい。
[その他]
実施例では、転落抽選をしたあとに転落抽選の結果に応じた大当たり抽選(転落すると決まったら、その時の大当たり抽選から通常確率で判断する)を行うようにしたが、転落抽選で転落と決まった場合には、その時の大当たり抽選は行わない構成にしてもよい。その際には、大当たり抽選用乱数で転落させるか否かを判定する構成が望ましい。実施例の場合、大当たり抽選用乱数の通常確率での当たり値は「17」、高確率での当たり値は「3、17、29、61、83、101、151、223、283、353」、転落となる値は、上記の当たり値以外の例えば「11、47、113、241、401」とすればよい。
また実施例では、第1始動口11に入っても第2始動口12に入っても同じ特別図柄が変動するようにしているが、第1始動口11に入った時には第1の特別図柄が変動し、第2始動口12に入った時には第2の特別図柄が変動する構成にしてもよい。つまり、第1の特別図柄の抽選は通常確率状態でも高確率状態でも大当たり判断のみ行い、第2の特別図柄の抽選は通常確率状態では大当たり抽選のみ行い、高確率状態では大当たり抽選よりも前に転落抽選を行う構成としてもよい。なお、第1特別図柄と第2の特別図柄は同時変動可能な構成にしてもよいし、第1特別図柄と第2の特別図柄は同時変動出来ない構成にし、始動口に入った順に変動させる構成にしてもよい。また、第1始動口11に入った球(第1の特別図柄)で大当たりした場合に開放される大入賞口と第2始動口12に入った球(第2の特別図柄)で大当りした場合に開放される大入賞口を異なる構成にしてもよい。
実施例のパチンコ機の遊技盤の正面図。 複合入賞装置の構造説明図(その1)。 複合入賞装置の構造説明図(その2)。 複合入賞装置の構造説明図(その3)。 実施例のパチンコ機の電気ブロック図。 実施例のパチンコ機の仕様説明図。 実施例の主制御装置が実行するメインルーチンのフローチャート。 実施例のパチンコ機における乱数の構成説明図。 実施例の主制御装置が実行する始動入力確認処理のフローチャート。 実施例の主制御装置が実行する当否判定処理のフローチャート(1)。 実施例の主制御装置が実行する当否判定処理のフローチャート(2)。 実施例の主制御装置が実行する当否判定処理のフローチャート(3)。 実施例の主制御装置が実行する特別遊技処理のフローチャート。 実施例のパチンコ機の動作を説明するためのタイミングチャート。 複合入賞装置における問題点の説明図。 図14の変形例を説明するためのタイミングチャート。
符号の説明
1・・・遊技盤、
3・・・遊技領域、
6・・・演出図柄表示装置、
7・・・普通図柄表示装置、
9・・・特別図柄表示装置、
10・・・特別図柄保留記憶表示装置、
11・・・第1始動口、
12・・・第2始動口、
13・・・複合入賞装置、
14・・・大入賞口、
16・・・普通入賞口、
17・・・普通図柄作動ゲート、
21・・・羽根、
22、22a・・・第1誘導路、
23・・・共通路、
24、24a・・・第2誘導路、
25・・・球検出センサ(始動口共通スイッチ)、
27・・・球検出センサ(始動口判定用スイッチ)、
28・・・第1球検出センサ、
29・・・第2球検出センサ、
40・・・主制御装置、
47・・・演出図柄制御装置。

Claims (5)

  1. 複数の始動口と、
    前記複数の始動口のいずれかに入球したことを必須条件として大当たり抽選を行う抽選手段であって、前記大当たり抽選で当たりになる確率(以下、「大当たり確率」)を前記始動口毎に異ならせることなく同じ確率で前記大当たり抽選を行う抽選手段と、
    前記抽選手段による前記大当たり抽選で当たりになったことを必須条件として大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段と、
    前記大当たり確率を、相対的に該確率が低い通常確率にするか相対的に該確率が高い高確率にするか選択する確率選択手段と、
    前記大当たり確率を前記確率選択手段の選択に従って前記通常確率又は高確率に設定する確率設定手段であり、前記大当たり遊技が実行されるときは、該大当たり遊技終了後に前記通常確率又は高確率に設定する確率設定手段とを備える
    弾球遊技機において、
    前記複数の始動口の少なくとも1つは、前記大当たり確率が前記高確率に設定されている高確率状態で遊技球が入球すると、前記抽選手段による前記大当たり抽選に先だって前記大当たり確率を前記通常確率にするか否かの転落抽選が行われる転落抽選口とされ、
    前記確率設定手段は、前記転落抽選で前記通常確率にするとの抽選結果が出たときは、前記大当たり遊技を前提とせずに、前記大当たり確率を前記通常確率に設定する
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 請求項1記載の弾球遊技機において、
    前記転落抽選口は、遊技球が入球し易い開放状態と遊技球が入球し難い又は入球不可能な閉鎖状態とに可変の開閉部材を備え、
    前記高確率状態では、前記大当たり確率が前記通常確率に設定されている通常確率状態よりも、前記転落抽選口に遊技球が入球する確率が高められる
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  3. 請求項2記載の弾球遊技機において、
    遊技球が入球したことで払出される賞球数は、前記転落抽選口の方が他の前記始動口よりも多い
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  4. 請求項2又は3記載の弾球遊技機において、
    前記高確率状態は前記大当たり遊技終了後に開始される構成であり、
    前記転落抽選で前記通常確率にするとの抽選結果が出たときに、前記大当り遊技後に開始された高確率状態における前記大当たり抽選の回数が所定数内であれば、前記大当たり抽選の回数が該所定数に達するまでは前記転落抽選口に遊技球が入球する確率が高められた状態を維持し、前記大当たり抽選の回数が該所定数以上であれば前記転落抽選口に遊技球が入球する確率が高められた状態を終了する
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  5. 請求項2〜4のいずれか記載の弾球遊技機において、
    前記転落抽選を行わない始動口を上に、前記転落抽選口を下に配して一体化した複合入賞装置であって、
    前記転落抽選を行わない始動口に入球した遊技球及び転落抽選口に入球した遊技球が通過する鉛直な共通路と、
    前記転落抽選を行わない始動口に入球した遊技球を前記共通路に導く第1誘導路と、
    前記転落抽選口に入球した遊技球を前記共通路に導く第2誘導路と、
    前記共通路を通過する遊技球を検出する球検出手段であり、該球検出手段によって遊技球が検出されると前記抽選手段が前記大当たり抽選のための乱数を取得する球検出手段と
    を備え、
    前記第2誘導路の傾斜角度は前記第1誘導路の傾斜角度よりも緩やかである
    複合入賞装置を備えた
    ことを特徴とする弾球遊技機。
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