JP3117746U - 家具 - Google Patents

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三男 河口
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株式会社河口家具製作所
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Abstract

【課題】
棚を手前にスライドさせて奥の方のものを取り出し易くした食器棚を提供する。奥の方のものを取り出し易くしながらも収容部内の収容効率を損なわないようにした食器棚を提供する。
【解決手段】
食器棚S1の内部には収容部1がある。収容部1の前部側には開き戸2が設けてある。収容部1は開き戸2によって区画可能である。収容部1内には開き戸2を開けたときに水平な状態で手前側に突出するよう移動可能な可動棚3が設けられている。可動棚3は、棚板30の下面が下側に形成される空間部の天井部を構成するよう収容部1内に固定した状態で取り付けてある。
【選択図】図3

Description

本考案は家具に関する。更に詳しくは、棚板を収容部から突出するよう手前方向に引き出して奥の方のものが取り出し易くしたものに関する。また、奥の方のものを取り出し易くしながらも収容部内の収容効率を損なわないようにしたものに関する。
例えば、食器棚は収容部内に複数の棚板を備えて構成してあり、その前部側には、収容部内に埃やチリ等が入り難いよう区画する開き戸や引き戸が設けられている。食器棚の各棚板は、食器を載せる前の状態であれば、食器等の大きさ(高さ)に合うよう位置が変更できる。しかし、食器を載せた後では実質的に固定された状態となるので動かせない。そのため棚板の奥の方に収容したものは、手前側のものを一旦取り出したりしなければ取り出し難い。
この課題の解決を目的とするものとして、従来、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この食器棚は、収容部の横幅の約半分の大きさを有する二つの棚体を備えており、それぞれの棚体を収容部内の前側と後側に、互いに横方向に移動できるように設けた構成を有している。
この食器棚によれば、棚体を横方向に移動させて棚体が置かれていた手前側に空間をつくることができるので、棚体を動かせば手前側のものを取り出すことなく、奥のものを取り出すことができる。
特開平11−75965号公報
しかし、特許文献1に開示された食器棚には、次のような課題があった。
即ち、棚体を横方向に移動して、棚板が置かれていた手前側に空間をつくった場合でも、奥の方のものは依然として収容部内に手を入れて取り出さなければならなかったので、奥の方のものの取り出し難さはそれほど変わらなかった。
また、棚体を収容部内で移動させなければならなかったので、収容部内には棚体を移動可能にするだけの空間を確保しておかなければならなかった。そのため収容部は、空間容積の割りに収容効率が悪かった。
本考案の目的は、棚板の奥の方のものが取り出し易い家具を提供することにある。
本考案の他の目的は、棚板の奥の方のものを取り出し易くしながらも収容部内の収容効率を損なわない家具を提供することにある。
また、本考案の他の目的は、奥の方のものを取り出し易くする棚板の取り付け位置が任意に変更できる家具を提供することにある。
更に、本考案の他の目的は、収容部から突出するよう手前方向に引き出し可能な棚板であって、下面が下側に形成される空間部の天井部を構成するよう設けることができる家具を提供することにある。
更にまた、本考案の他の目的は、収容部から突出するよう手前方向に引き出し可能な棚板であって、この棚板を収容部内へ設ける固定部材の取り付け及び取り外しが、工具を要さずに簡単にできる家具を提供することにある。
上記目的を達成するために講じた本考案の手段は次のとおりである。
第1の考案にあっては、
収容部を有する家具であって、
上記収容部内に設けられる棚板と、
上記棚板の向かい合う両側壁部側に設けてあるスライド手段と、
上記スライド手段に設けてあり、上記収容部内の所要位置に着脱自在に取り付け可能な固定部材と、
を備えており、
上記棚板は、下面が当該棚板の下側に形成される空間部の天井部を構成するよう上記固定部材を収容部内の所要位置に取り付けて、上記スライド手段によって収容部から突出するよう手前方向に引き出し可能に設けてあることを特徴とする、
家具である。
第2の考案にあっては、
収容部を有する家具であって、
上記収容部内に設けられる棚板と、
上記棚板の向かい合う両側壁部に設けてあるスライド手段と、
上記棚板の側部に位置するよう上記スライド手段に設けてあり、上記収容部内の所要位置に着脱自在に取り付け可能な固定部材と、
を備えており、
上記棚板は、下面が当該棚板の下側に形成される空間部の天井部を構成するよう上記固定部材を収容部内の所要位置に取り付けて、上記スライド手段によって収容部から突出するよう手前方向に引き出し可能に設けてあることを特徴とする、
家具である。
第3の考案にあっては、
固定部材は、棚板の上面または下面より延出した延出部を有しており、当該延出部には、家具にねじ込む螺合手段を通す貫通孔またはネジ孔が設けてあることを特徴とする、
第1または第2の考案に係る家具である。
第4の考案にあっては、
固定部材を固定する螺合手段の頭部側には、硬貨の一部分を差し込んで螺合手段を回すことが可能な差込溝が形成してあることを特徴とする、
第3の考案に係る家具である。
本考案に係る家具としては、収容部を有する、例えば、食器棚、テレビボード、リビングボード、サイドボード、書棚等を挙げることができるが、これに限定するものではない。
(作 用)
本考案に係る家具の作用を説明する。なお、ここでは本考案の各構成要件のそれぞれに、後述する実施の形態において各部に付与した符号を対応させて付与して説明するが、この符号の付与はあくまで説明の理解を容易にするためであって各構成要件の上記各部への限定を意味するものではない。
本考案に係る家具において収容部(1)内に設けられる棚板(30)は、向かい合う両側壁部(300)側にスライド手段(31)を設けて、このスライド手段(31)に固定部材(32)を設けて構成してある。棚板(30)は、下面がこの棚板(30)の下側に形成される空間部の天井部を構成するよう固定部材(32)を収容部(1)内の所要位置に取り付けて設けられる。
棚板(30)は、家具の収容部(1)内に設けてある状態で棚板(30)を手前方向に引く。これにより棚板(30)は収容部(1)から突出するよう手前方向に引き出される。
棚板(30)は、固定部材(32)が収容部(1)内の所要位置に着脱自在に取り付け可能であるので、棚板(30)の取り付け位置が任意に変更できる。
固定部材(32)が延出部(320)を有するものは、延出部(320)に設けられた貫通孔またはネジ孔に螺合手段(33)を通して家具にねじ込むことで棚板(30)が取り付けられる。
螺合手段(33)の頭部側に差込溝(330)が形成してあるものは、差込溝(330)に硬貨の一部分を差し込んで螺合手段を回すことで螺合手段(33)を家具にねじ込むことができる。
本考案は上記構成を備え、次の効果を有する。
(a)本考案によれば、収容部から突出するよう手前方向に引き出し可能な棚板を備えているので、引き出すことで収容部の奥の方に収容された収容物でも取り出し易い。また、収容物は手前側からだけでなく側方からも出し入れし易い。
(b)本考案によれば、棚板が収容部から突出するよう手前方向に引き出し可能であり、従来のもののように収容部内で移動しないので、収容部内に棚板を移動可能にするだけの空間を確保する必要がなく、収容部内の収容効率は低下しない。
(c)本考案によれば、棚板を収容部内へ設ける固定部材が着脱自在に取り付け可能であるので、例えば、食器等の大きさ(高さ)に合わせて棚板の取り付け位置が任意に変更可能である。
(d)本考案によれば、収容部から突出するよう手前方向に引き出し可能な棚板でも、この下面によって下側に形成される空間部の天井部が構成されるので、棚板は、引き出すことのできない通常の棚板と同じように使用でき、下側の空間部の容積を狭くしたりしない。
(e)固定部材が延出部を有するものは、延出部に設けられた貫通孔またはネジ孔に螺合手段を通して家具にねじ込むことで取り付けられる。特に、螺合手段の頭部側に差込溝が形成してあるものは、ドライバー等の工具を要さずに硬貨の一部分を差込溝に差し込んで螺合手段を回すことができるので、収容部内への取り付け及び取り外しが簡単である。
本考案の実施の形態を図面に基づき更に詳細に説明する。
図1は本考案に係る家具である食器棚の一実施の形態を示す斜視説明図、
図2は図1に示す食器棚の縦断面図、
図3は棚板を手前側に引き出した状態を示す斜視説明図、
図4は図3に示す食器棚の縦断面図である。
符号S1は家具である食器棚を示している。食器棚S1は所要の高さを有しており、上部側の内部には食器等を収容する収容部1が設けられている。収容部1の前部側には開き戸2,2が設けられている。収容部1は、開き戸2,2によって埃やチリ等が入り難いよう区画可能である。
食器棚S1における収容部1内の側壁には、可動棚3(後述)を取り付けるネジ穴10・・・が所要間隔を設けて複数箇所に形成してある。
収容部1内には、開き戸2,2を開けたときに収容部から突出するよう手前方向に引き出し可能な可動棚3が設けられている。
可動棚3は所要の板厚を有し、長方形状に形成してある棚板30を備えている。棚板30の長さの短い側の向かい合う両側壁部300,300には、それぞれスライド手段であるスライドレール31,31が設けてある。各スライドレール31には、収容部1内の所要位置に着脱自在に取り付け可能な固定部材32が、棚板30の側部に位置するようそれぞれ設けてある。
詳しくは各スライドレール31は、内レール310、中レール311、外レール312を備えており、それぞれの間にボールベアリング(図では見えない)を挟んで入子式に組み合わせて構成されている。このうち外レール312の内側基部には、所要の厚みを有し、弾性を備えたゴム製の緩衝固定具313が接着して設けてある。緩衝固定具313は、棚板30を収容部1内に収容したときに中レール311の端部と係合し、停止したときの衝撃をやわらげ、かつ収容部1内に収容された状態が簡易的に固定されて維持できるようにするものである。従って、棚板30は、所要以上の力をもって引き出さなければ中レール311と緩衝固定具313との係合状態が解除できず、収容部1内から引き出されない。
スライドレール31は、内レール310が棚板30の側壁部300に固定した状態で取り付けてあり、外レール312が固定部材32に固定した状態で取り付けてある。
固定部材32は、棚板30の側壁部300と略同じ長さで、所要の板厚を有する長方形状に形成してあり、スライドレール31を介した棚板30の両側壁部300側から垂下して、棚板30の上面から実質的に突出しないよう設けてある。固定部材32のうち棚板30の下面から延出した部分は延出部320である。
延出部320の両端側(手前側と奥側)には、家具にねじ込む螺合手段である固定ネジ33が貫通可能な貫通孔(符号省略)が形成してある。可動棚3の取り付け時には貫通孔に固定ネジ33が貫通して設けられる。固定ネジ33は、頭部に硬貨の一部分を差し込んで回すことが可能な差込溝330が形成してあるものを使用する。
可動棚3は、固定部材32の延出部320に形成してある貫通孔を通して、固定ネジ33をネジ穴10にねじ込むことにより、棚板30の下面が下側に形成される空間部の天井部を構成するよう収容部1内に固定した状態で取り付けてある。
(作 用)
図1ないし図4を参照して、食器棚S1の使い方と可動棚3の作用を説明する。
まず、開き戸2,2を開き、収容部1の前部側を開放状態にする。可動棚3は、棚板30の前部側を掴んで所要以上の力で手前方向に引く。これにより中レール311と緩衝固定具313の係合状態が解除され、スライドレール31によって棚板30が収容部から突出するよう引き出される。
このように可動棚3の棚板30は、収容部1から突出するよう引き出すことができるので、引き出すことで収容部1の奥の方に収容された収容物でも取り出し易い。
また、棚板30は引き出して突出しているので、収容物は手前側からだけでなく引き出した側方からも出し入れし易い。
可動棚3は、棚板30を手前方向に突出するよう引き出す構造を有しており、従来のもののように収容部内で移動させるものではないので、収容部内に棚板を移動可能にするだけの空間を確保する必要がなく、収容部1内の収容効率は低下しない。
棚板30は、中レール311と緩衝固定具313が係合した状態で収容部1内に収容されており、所要以上の力で手前方向に引っ張って上記の係合状態を解除しなければ収容部1より引き出されない。従って、例えば、開き戸2,2を開け放した状態のときに地震等が発生しても、簡単にはスライドしない。
可動棚3は、固定ネジ33をネジ穴10にねじ込むことによって収容部1内に取り付けてある。従って、可動棚3は、固定ネジ33を外すことができ、収容部1内において所要の高さの位置につけ替えることができる。つまり、例えば、食器等の大きさ(高さ)に合わせて取り付け位置が任意に変更可能である。
また、可動棚3は、頭部に硬貨の一部分を差し込んで回すことができる差込溝330が形成してある固定ネジ33を使用して取り付けられており、この固定ネジ33はドライバー等の工具を要さずに硬貨の一部分を差込溝に差し込んで回すことができるので、収容部内への取り付け及び取り外しが簡単である。
可動棚3は、棚板30の側壁部300,300にスライドレール31,31と固定部材32,32を設けて形成されているので、既存の棚板と比べても外観的にさほど変わらない。従って、デザインの違和感も少なく、従来からある食器棚に慣れ親しんだ消費者でも受け入れ易い。
可動棚3は、棚板30の下面が下側に形成される空間部の天井部を構成するよう収容部1内に固定した状態で取り付けてあるので、可動棚3は、引き出すことのできない通常の棚板と同じように使用でき、下側の空間部の容積を狭くしたりしない。
本実施の形態で示す可動棚3は、棚板30がスライドレール31を使用して手前方向に引き出せるように構成したが、これは限定するものではなく、種々の公知手段のものが使用可能である。また、スライドレールの構成も上記したものに限定しない。
また、本実施の形態では説明していないが、例えば、可動棚3の棚板30上には、食器等の収容物を保持するための保持具や、収容物の落下防止を図るための落下防止柵等を設けることも可能である。
更に、棚板30には、例えば、指を引っ掛ける引掛部や取っ手等を設けることができ、これにより引き出し操作をし易くすることもできる。
本実施の形態では、中レール311の端部と緩衝固定具313が係合することにより、棚板30の固定状態が維持できるようにしたが、これは限定するものではなく、この固定手段は、例えば、磁石等の性質を利用したもの等を使用しても良い。
本実施の形態では家具として開き戸2を有する食器棚を例示したが、これは限定するものではなく、例えば、引き戸によって収容部が区画されるようにしてあるものを使用することもできる。
本明細書で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本考案の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
本考案に係る家具である食器棚の一実施の形態を示す斜視説明図。 図1に示す食器棚の縦断面図。 棚板を手前側に引き出した状態を示す斜視説明図。 図3に示す食器棚の縦断面図。
符号の説明
S1 食器棚
1 収容部
10 ネジ穴
2 開き戸
3 可動棚
30 棚板
31 スライドレール
32 固定部材
33 固定ネジ
300 側壁部
310 内レール
311 中レール
312 外レール
313 緩衝固定具
320 延出部
330 差込溝

Claims (4)

  1. 収容部(1)を有する家具であって、
    上記収容部(1)内に設けられる棚板(30)と、
    上記棚板(30)の向かい合う両側壁部(300)側に設けてあるスライド手段(31)と、
    上記スライド手段(31)に設けてあり、上記収容部(1)内の所要位置に着脱自在に取り付け可能な固定部材(32)と、
    を備えており、
    上記棚板(30)は、下面が当該棚板(30)の下側に形成される空間部の天井部を構成するよう上記固定部材(32)を収容部(1)内の所要位置に取り付けて、上記スライド手段(31)によって収容部(1)から突出するよう手前方向に引き出し可能に設けてあることを特徴とする、
    家具。
  2. 収容部(1)を有する家具であって、
    上記収容部(1)内に設けられる棚板(30)と、
    上記棚板(30)の向かい合う両側壁部(300)に設けてあるスライド手段(31)と、
    上記棚板(30)の側部に位置するよう上記スライド手段(31)に設けてあり、上記収容部(1)内の所要位置に着脱自在に取り付け可能な固定部材(32)と、
    を備えており、
    上記棚板(30)は、下面が当該棚板(30)の下側に形成される空間部の天井部を構成するよう上記固定部材(32)を収容部(1)内の所要位置に取り付けて、上記スライド手段(31)によって収容部(1)から突出するよう手前方向に引き出し可能に設けてあることを特徴とする、
    家具。
  3. 固定部材(32)は、棚板(30)の上面または下面より延出した延出部(320)を有しており、当該延出部(320)には、家具にねじ込む螺合手段(33)を通す貫通孔またはネジ孔が設けてあることを特徴とする、
    請求項1または2記載の家具。
  4. 固定部材(32)を固定する螺合手段(33)の頭部側には、硬貨の一部分を差し込んで螺合手段を回すことが可能な差込溝(330)が形成してあることを特徴とする、
    請求項3記載の家具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015012973A (ja) * 2013-07-04 2015-01-22 株式会社ハウステック スライド収納装置
KR102066869B1 (ko) * 2019-04-08 2020-01-16 주식회사 선정퍼니처 내진 보강 구조를 가지는 싱크대

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