JP3117414B2 - ロボットの把持機構 - Google Patents

ロボットの把持機構

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JP3117414B2
JP3117414B2 JP09046508A JP4650897A JP3117414B2 JP 3117414 B2 JP3117414 B2 JP 3117414B2 JP 09046508 A JP09046508 A JP 09046508A JP 4650897 A JP4650897 A JP 4650897A JP 3117414 B2 JP3117414 B2 JP 3117414B2
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健一 米田
漸 平林
和己 山下
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロボットのアーム
先端に取り付けられて物品を把持するための把持機構に
関し、特に、冷凍状態の物品を把持する際に用いて好適
のロボットの把持機構に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、物品を自動的に搬送したり、物
品に対して自動的に各種処理を施したりする場合、ロボ
ットを用いて、そのアーム先端に取り付けられた把持機
構により物品を把持し、物品を移送することが行なわれ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ロボットの
把持機構によって把持する物品が冷凍状態のものである
場合、ロボットにより物品に対する処理を連続的に行な
っていると、把持機構自体が冷却され、その表面上に結
露が発生して滑りやすくなり、物品を把持し難くなると
いう課題があった。
【0004】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、把持対象の物品が冷凍状態のものであってそ
の物品を把持するための部材表面上に結露が生じても、
物品を確実に把持できるようにした、ロボットの把持機
構を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のロボットの把持機構(請求項1)は、ロボ
ットのアーム先端に取り付けられて物品を把持するため
のものであって、物品を少なくとも2方向から把持しう
るフィンガ部材と、各フィンガ部材を物品へ向けて押圧
する押圧手段とをそなえ、各フィンガ部材を、物品にそ
れぞれ当接しうる複数の当接部から構成するとともに、
押圧手段を、複数の当接部をそれぞれ物品へ向けて押圧
する複数のシリンダから構成し、複数の当接部のそれぞ
れに、結露した水を逃がすための縦溝を形成するととも
にホットエアを吹き出す吹き出し口を形成したことを特
徴としている。
【0006】このとき、複数のシリンダが伸長限界もし
くは収縮限界まで作動した場合に、複数の当接部が、物
品を変形させることなく押圧しながら把持可能な位置に
到達するように構成してもよい(請求項2)。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 〔1〕システムの全体構成および動作 まず、図6〜図8を参照しながら、本発明の一実施形態
としてのロボットの把持機構を適用される箱詰めシステ
ムの全体構成について説明する。ここで、図6はその平
面図、図7はその側面図、図8(a)および図8(b)
は、それぞれ、本実施形態の箱詰めシステムを適用され
るライン全体を示す平面図および側面図である。
【0008】本実施形態の箱詰めシステムでは、図8
(a)に示すように、円形の冷凍ケーキ1を12等分に
分割して得られる、トルテタイプのケーキ〔30度の扇
形(略二等辺三角形)の水平断面形状をもつ三角柱状の
ケーキ〕1aを箱詰め対象の物品としている。そして、
本実施形態の箱詰めシステムは、ケーキ1aを、図6お
よび図8(a)に示すごとく、交互に対向させて整列・
集積し、6個(所定数)ずつ1つの包装箱2に箱詰めす
るものである。
【0009】まず、図8(a)および図8(b)によ
り、本実施形態の箱詰めシステム10を適用されるライ
ン全体の構成について説明すると、これらの図8(a)
および図8(b)に示すように、本実施形態の箱詰めシ
ステム10の上流側(図中左側)には、ケーキ切り分け
ライン3,フィルム貼り付けライン4および金属探知ラ
イン5がそなえられ、箱詰めシステム10の下流側(図
中右側)には、カートナ6がそなえられている。
【0010】なお、本実施形態の箱詰めシステム10に
おいてはケーキ1aを受け取る受け入れコンベア11
(後述)が2列そなえられているので、各列に対応し
て、ケーキ切り分けライン3,フィルム貼り付けライン
4および金属探知ライン5も2列そなえられている。こ
こで、ケーキ切り分けライン3は、円形の冷凍ケーキ1
を30度の扇形ケーキ1aに12等分にカットし、その
ケーキ1aを1個ずつフィルム貼り付けライン4へ送り
出すものである。このとき、各ケーキ1aは、円弧面を
進行方向(図中右方向)へ向けて送り出される。
【0011】また、フィルム貼り付けライン4は、ケー
キ1aの外周にフィルム7aを貼り付けるためのもの
で、フィルム7aは、ライン4の両側に配置されたロー
ル7,7から繰り出され、ケーキ1aの進行方向(円弧
面)を覆うように配置されている。このフィルム貼り付
けライン4では、ケーキ1aがライン4上を搬送されて
くると、フィルム7aは、まずケーキ1aの円弧面に貼
り付いた後、ケーキ1aの搬送に伴ってケーキ1aの両
側に貼り付く。そして、ケーキ1aの後端側において、
図示省略の切断手段により、ロール7,7間のフィルム
7aを切断することなく、ケーキ1aの外周に貼り付い
たフィルム7aだけが切り離される。このようにしてフ
ィルム7aを外周に巻き付けられたケーキ1aが金属探
知ライン5へ送り出される。
【0012】金属探知ライン5は、金属探知機5aによ
りケーキ1a中における金属の有無を探知するためのも
のである。例えば機械の一部等が欠け誤ってケーキ1a
中に混入した場合には、その金属片の混入したケーキ1
aを、金属探知ライン5で検知することができ、確実に
除去できるようになっている。カートナ6は、箱詰めシ
ステム10の集積部コンベア37(後述)上において6
個のケーキ1aが集積されると、スタッカ6aにセット
されている、折り畳まれた状態の包装箱2を1つ取り出
し、その包装箱2を、折り畳まれた状態から6個のケー
キ1aを収納できる状態に拡げ、さらに、その拡げた状
態の包装箱2内に、箱詰めシステム10の充填装置16
(後述)により6個のケーキ1aを挿入されると、ケー
キ1aを覆うように包装箱2の蓋を閉めてから、搬出用
ローラ6b上へ送り出すものである。
【0013】そして、本実施形態の箱詰めシステム10
は、図6,図7,図8(a)および図8(b)に示すよ
うに、受け入れコンベア11,検出装置12,ケーキ移
載装置13,アルミシート供給装置14,整列・集積コ
ンベア15および充填装置16を有しているほか、箱詰
めシステム10の動作を管理・制御するための制御盤1
7も有している。この制御盤17には、作業者により各
種入力を行なうための操作パネル17aがそなえられて
いる。
【0014】受け入れコンベア11は、金属探知ライン
5からケーキ1aを受け取って、後述するケーキ移載装
置13側へ搬送するもので、前述した通り、本実施形態
では2列そなえられている。そして、各受け入れコンベ
ア11に対応して、検出装置12,ケーキ移送装置13
およびアルミシート供給装置14も、それぞれ一対そな
えられ、平行に配置された2列の受け入れコンベア1
1,11の間の中心線についてほぼ線対称に配置されて
いる。
【0015】なお、図示しないが、本実施形態では、受
け入れコンベア11に、ケーキ1aに巻き付けられたフ
ィルム7aをケーキ1aの側面に押し付けるための機構
がそなえられている。この機構は、例えば、フィルム7
aにエアを吹き付けるノズル、もしくは、フィルム7a
に直接的に接触してケーキ1a側へ押圧するブラシロー
ラなどにより構成される。このような機構を用いてフィ
ルム7aを確実にケーキ1aの側面に貼り付けておくこ
とで、後述する把持機構30によりケーキ1aを把持す
る際に、把持機構30とフィルム7aとが干渉し合うの
防止できるようになっている。
【0016】検出装置12は、受け入れコンベア11に
より搬送中のケーキ1aの位置(ケーキ1aを上方から
見た時の扇形の重心位置)および姿勢(搬送方向に対す
る角度)を検出するものである。ケーキ移載装置13
は、ロボット25,ターンテーブル26および送出装置
27から構成され、受け入れコンベア11を搬送されて
きたケーキ1aを、後述するタクト送りコンベア35
(整列・集積コンベア15)上へ移動させるものであ
る。
【0017】ここで、ロボット25は、検出装置12に
よる検出結果に応じて制御されて動作するもので、その
アーム先端には、検出装置12による検出結果に基づい
て受け入れコンベア11上のケーキ1aを把持する把持
機構30が取り付けられており、把持機構30により把
持されたケーキ1aは、ロボット25により、後述する
ターンテーブル26のケーキ載置部26aへ移載される
ようになっている。ロボット25は、図14に示すよう
に、鉛直方向の3軸R1,R2,R3周りに回転駆動可
能に、且つ、アーム先端25aに取り付けられた把持機
構30を昇降駆動可能に構成されている。この把持機構
30の詳細な構成については、図1〜図5を参照しなが
ら後述する。
【0018】ターンテーブル26は、90度間隔で4つ
のケーキ載置部26aを有しており、ロボット25の近
傍(移載ステーションST1)に配置されたケーキ載置
部26aには、ロボット25によりケーキ1aが移載さ
れる。そして、ターンテーブル26は、90度だけ回転
動作することによって、移載ステーションST1でケー
キ1aを移載されたケーキ載置部26aを、タクト送り
コンベア35の近傍(送り出しステーションST2)へ
回転移動させるように構成されている。
【0019】送出装置27は、タクト送りコンベア35
の近傍(送り出しステーションST2)に移動したケー
キ載置部26a上のケーキ1aを、タクト送りコンベア
35上に向け水平に送り出すもので、ケーキ1aと当接
・嵌合してこのケーキ1aを押し出すための当接爪27
aを有しており、この当接爪27aを往復駆動する単軸
ロボット27bにより構成されている。
【0020】本実施形態においては、受け入れコンベア
11上で円弧面を進行方向(図6〜図8中の右方向)に
向けて搬送されてきたケーキ1aは、ロボット25によ
り180度回転された状態で、移載ステーションST1
におけるケーキ載置部26aに載置される。そのケーキ
載置部26aが送り出しステーションST2へ回転移動
した時には、ケーキ1aは、その円弧面をタクト送りコ
ンベア35による搬送方向に直交する方向〔図6,図8
(a)の上方向または下方向〕に向けた状態になってい
る。このような状態で、ケーキ1aは、送出装置27に
より、停止中のタクト送りコンベア35上へ押し出され
るようになっている。
【0021】従って、トルテタイプのケーキ1aは、図
6および図8(a)に示すごとく、交互に対向するよう
に、左右一対のケーキ移載装置13,13からタクト送
りコンベア35上へ送り出され、整列・集積コンベア1
5(後述するコンベア35〜37)により、一側面を進
行方向に向けて搬送される。なお、本実施形態では、タ
ーンテーブル26の各ケーキ載置部26aは回転可能に
設けられている。これにより、2列の受け入れコンベア
11のうちの一方のみを使用しても、ターンテーブル2
6のケーキ載置部26aを交互に180度回転させれ
ば、図6や図8(a)に示すごとく、トルテタイプのケ
ーキ1aを交互に対向させてタクト送りコンベア35上
へ送り出すことができるようになっている。
【0022】ところで、本実施形態では、ケーキ1aを
アルミシート8上に載置した状態でタクト送りコンベア
35上へ送り出すために、アルミシート供給装置14が
そなえられている。このアルミシート供給装置14は、
移載ステーションST1に移動したケーキ載置部26a
上に予めアルミシート8を載置すべく、ターンテーブル
26上で移載ステーションST1とは180度ずれた位
置(アルミシート供給ステーションST3)において、
ケーキ載置部26aにアルミシート8を供給するもので
ある。
【0023】このアルミシート供給装置14は、多数枚
のアルミシート8を重ねて保持するマガジン部50と、
このマガジン部50に保持されたアルミシート8を1枚
ずつ吸着しマガジン部50からターンテーブル26上の
アルミシート供給ステーションST3におけるケーキ載
置部26aへ供給する吸着パッド51とを有して構成さ
れている。
【0024】吸着パッド51は、2個を1組とし、本実
施形態では2組そなえられている。2組の吸着パッド5
1,51;51,51は、それぞれ支持部材(吸着アー
ム)58,58に取り付けられ、180度反転駆動可能
に且つ昇降駆動可能にそなえられている。そして、一方
の組の吸着パッド51,51がマガジン部50のアルミ
シート8の上方に位置する時には、他方の組の吸着パッ
ド51,51が、アルミシート供給ステーションST3
におけるケーキ載置部26a上に位置するようになって
おり、これらの吸着パッド51を昇降駆動することによ
り、マガジン部50からのアルミシート8の吸着とケー
キ載置部26a上へのアルミシート8の供給とが同時に
行なわれるようになっている。また、ケーキ載置部26
a側には、供給されたアルミシート8を吸着すべく、図
示省略の真空発生器に接続された3つの吸着用孔(図示
省略)が開口形成されている。
【0025】一方、2列の受け入れコンベア11,11
の下流側において、これらのコンベア11,11の間の
中心線上には、整列・集積コンベア15が配置されてい
る。この整列・集積コンベア15は、ケーキ1aを整列
させながら搬送し6個だけ集積するもので、図9および
図10に示すように、タクト送りコンベア35,乗り継
ぎコンベア36および移載部コンベア37から構成され
ている。なお、図9および図10は、それぞれ整列・集
積コンベア15を示す平面図および側面図であり、図1
1および図12は、それぞれ図10のXI部およびXII 部
の拡大図である。
【0026】ここで、タクト送りコンベア35は、ケー
キ移載装置13によりケーキ1aを移載されると一定距
離だけケーキ1aを搬送するものであり、乗り継ぎコン
ベア36は、タクト送りコンベア35により搬送されて
きたケーキ1aを下流側へ受け渡すためのものであり、
移載部コンベア37は、乗り継ぎコンベア36により搬
送されてきたケーキ1aを6個集積して充填装置16に
受け渡すものである。乗り継ぎコンベア36および移載
部コンベア37は連続送りされている。
【0027】また、タクト送りコンベア35と移載部コ
ンベア37とにそれぞれ隣接する乗り継ぎコンベア36
の両端部において、図11および図12にそれぞれ示す
ように、この乗り継ぎコンベア36を構成するベルト3
6aは、ナイフエッジ形案内部材38,39により案内
されている。これらのナイフエッジ形案内部材38,3
9の先端部には、それぞれ、タクト送りコンベア35お
よび移載部コンベア37の端部でベルト35a,37a
を巻回されて案内するローラ35b,37bの径よりも
十分に小さい径の円弧部38a,39aが形成されてい
る。
【0028】そして、ナイフエッジ形案内部材38,3
9により案内されるベルト36aは、その両端部で、そ
れぞれタクト送りコンベア35および移載部コンベア3
7の端部におけるベルト35a,37aの上方にほぼ重
なって通過するように配置され、タクト送りコンベア3
5から乗り継ぎコンベア36へ至る搬送面、および、乗
り継ぎコンベア36から移載部コンベア37へ至る搬送
面が、いずれも略面一に構成されている。
【0029】移載部コンベア37には、この移載部コン
ベア37上を搬送されてくるケーキ1aの個数を計数す
べくケーキ1aの通過を検知する光電センサ40がそな
えられるほか、移載部コンベア37上でケーキ1aの搬
送空間を閉鎖してケーキ1aの搬送を阻止しうるゲート
(ストッパ)41と、このゲート41を開閉駆動するモ
ータ(駆動機構)42とがそなえられている。
【0030】ゲート41は、移載部コンベア37の上方
でコンベア37の搬送方向に直交する方向に且つ水平に
配置された回転軸41a周りに回動可能にそなえられ、
図10に破線で示すごとくコンベア37の搬送面に対し
て直交配置された状態でケーキ1aの搬送空間を閉鎖す
る一方、図10に二点鎖線で示すごとくコンベア37の
搬送面に対して平行に配置された状態でケーキ1aの搬
送空間を開放するように構成されている。
【0031】光電センサ40は、ゲート41よりも上流
側でコンベア37両側に配設された発光素子40aと受
光素子40bとから構成されている。受光素子40bで
は発光素子40aからの光を常時受光しているが、ケー
キ1aの通過により光が遮断されるようになっている。
従って、その光の遮断を光電センサ40で検知すること
により、移載部コンベア37によりゲート41側へ搬送
されゲート41の閉鎖により集積されたケーキ1aの個
数が計数されるようになっている。
【0032】そして、本実施形態では、制御盤17に内
蔵もしくは外付けされるコンピュータ等(図示省略)
が、光電センサ40からの信号により計数を行なう機能
を有しているほか、さらに、ゲート41を閉鎖した状態
で前述した計数機能によりケーキ1aが6個集積された
ことを検知すると、モータ42を作動させて、図10に
二点鎖線で示すようにゲート41を開放し、6個のケー
キ1aを1セットとして充填装置16へ送り出すように
制御する機能も有している。
【0033】上述したゲート41よりも下流側におい
て、移載部コンベア37上には、移載部コンベア37上
に集積された6個のケーキ1aを一まとめにしてカート
ナ6における包装箱2内へ送り込む充填装置16がそな
えられている。図13はこの充填装置16を示す平面図
で、この図13に示すように、本実施形態の充填装置1
6には、ゲート41の開放動作に伴い移載部コンベア3
7上を搬送されてきた6個のケーキ1aを受け止めるL
字形の枠部材16aがそなえられている。この枠部材1
6aのゲート41側には、閉鎖部材16bが、回転軸1
6c周りに回動可能に取り付けられ、図示省略のモータ
等によって回転駆動されるようになっている。
【0034】6個のケーキ1aを待機している状態で
は、枠部材16aは、移載部コンベア37上に配置され
るとともに、閉鎖部材16bは、図13に実線で示すご
とく開放位置に配置されている。そして、ゲート41の
開放動作に伴い6個のケーキ1aが枠部材16aにより
受け止められると、閉鎖部材16bは、図13に二点鎖
線で示すごとく閉鎖位置へモータ等により回転駆動さ
れ、枠部材16aと閉鎖部材16bとにより6個のケー
キ1aが保持される。
【0035】また、充填装置16には、枠部材16aを
矢印A方向(カートナ6内の包装箱2)へ水平に押し出
すシリンダ16dがそなえられており、枠部材16aお
よび閉鎖部材16bにより6個のケーキ1aを保持した
状態でシリンダ16dを作動させることで、6個のケー
キ1aが包装箱2に向け水平に送り出されるようになっ
ている。つまり、枠部材16a,閉鎖部材16bおよび
シリンダ16dにより送出機構が構成されている。
【0036】なお、図6および図8(a)中において、
符号18はセーフティガードで、このセーフティガード
18は、ケーキ移載装置13におけるロボット25,タ
ーンテーブル26,送出装置27を囲みこれらの可動部
分が作業者等に接触することを防止するものである。ま
た、図6および図8(a)中において、符号ST4はケ
ーキ載置部反転ステーションで、このケーキ載置部反転
ステーションST4では、箱詰めシステム10が受け入
れコンベア11を1列のみ使用して稼動する場合に、タ
ーンテーブル26上のケーキ載置部26aが1つおきに
180度回転駆動される。箱詰めシステム10が、上述
のごとく受け入れコンベア11を2列使用して稼働する
場合、このケーキ載置部反転ステーションST4では特
に何の動作も実行されない。
【0037】上述のごとく構成された本実施形態の箱詰
めシステム10では、以下のようにして、トルテタイプ
のケーキ1aが6個ずつ包装箱2内に箱詰めされる。そ
の動作について、図15および図16に示すフローチャ
ート(ステップS11〜S43)を参照しながら説明す
る。まず、ケーキ1aは、各ケーキ切り分けライン3に
おいて円形のケーキ1を12等分にカットすることによ
り切り出され(ステップS11)、1個ずつフィルム貼
り付けライン4に送り出される(ステップS12)。そ
して、各ケーキ1aは、フィルム貼り付けライン4にお
いて外周にフィルム7aを貼り付けられた後(ステップ
S13)、金属探知ライン5においてケーキ1a中の金
属の有無を検知され(ステップS14)、金属が検知さ
れなければ(NOルート)、そのまま、本実施形態の箱
詰めシステム10の各受け入れコンベア11に送り込ま
れる。一方、金属が検知された場合には(YESルー
ト)、受け入れコンベア11を停止し(ステップS1
5)、金属を検知されたケーキ(NGケーキ)1aを除
去してから(ステップS16)、受け入れコンベア11
を再起動する(ステップS17)。
【0038】なお、受け入れコンベア11,検出装置1
2,ケーキ移載装置13およびアルミシート供給装置1
4は、本実施形態では前述のごとく2系統そなえられて
いるが、各系統とも全く同じ動作を行なうので、以下の
説明では、一方の系統の動作についてのみ説明する。受
け入れコンベア11に送り込まれたケーキ1aは、この
受け入れコンベア11によりロボット25の近傍へ搬送
され、ロボット25近傍の所定位置(ケーキ重心/傾き
測定位置)に到達すると(ステップS18でYES判定
の場合)、検出装置12によりその重心位置および搬送
方向に対する角度が検出され(ステップS19)、その
検出データがロボット25へ転送される(ステップS2
0)。
【0039】そして、ロボット25近傍に配置された把
持位置到達センサ(図示省略)により、ケーキ1aが受
け入れコンベア11上で把持位置に到達したことが検知
されると(ステップS21からのONルート)、受け入
れコンベア11の搬送動作が一旦停止され(ステップS
22)、ロボット25は、検出データに応じて動作し、
アーム先端の把持機構30をケーキ1aの重心位置およ
び角度に応じた位置に移動させ、受け入れコンベア11
上を搬送されてくるケーキ1a毎にその重心位置や角度
に応じた姿勢をとって把持機構30により受け入れコン
ベア11上のケーキ1aを把持する(ステップS2
3)。
【0040】把持機構30によりケーキ1aを把持した
ロボット25は、そのケーキ1aを移載ステーションS
T1におけるターンテーブル26上のケーキ載置部26
aに移送する。この移載ステーションST1におけるケ
ーキ載置部26a上には、アルミシート供給ステーショ
ンST3でアルミシート供給装置14により予めアルミ
シート8を供給されており(後述するステップS25〜
S31)、ロボット25は、このアルミシート8上にケ
ーキ1aを載置して把持機構30による把持状態を解除
する(ステップS24)。
【0041】一方、アルミシート供給ステーションST
3では、アルミシート供給装置14によるアルミシート
8の供給が以下のようにして行なわれる。つまり、吸着
アーム58を下降させ(ステップS25)、ターンテー
ブル26のケーキ載置部26a側の吸着(前述の吸着用
孔による吸引)をON状態にし(ステップS26)、タ
ーンテーブル26側の吸着パッド51の吸引をOFF状
態にするとともに(ステップS27)、マガジン部50
側の吸着パッド51の吸引をONにする(ステップS2
8)。
【0042】これにより、マガジン部50からのアルミ
シート8の吸着とケーキ載置部26a上へのアルミシー
ト8の供給とが同時に行なわれる。この後、吸着アーム
58を上昇させ(ステップS29)、吸着アーム58を
180度反転させてから(ステップS30)、ターンテ
ーブル26を回転する(ステップS31)。このように
アルミシート8を載置されたケーキ載置部26a上に、
前述したステップS23でケーキ1aが移載される。
【0043】前述した把持位置到達センサが、ケーキ1
aの把持・移送によりOFFになると(ステップS32
からのOFFルート)、受け入れコンベア11の搬送動
作が再起動される(ステップS33)。さて、コンベア
11上からターンテーブル26上へのケーキ1aの移載
を完了すると(ステップS34からのYESルート)、
移載ステーションST1でケーキ1aを移載されたケー
キ載置部26aは、ターンテーブル26の回動によって
90度だけ回転移動し(ステップS35)、送り出しス
テーションST2に配置される。この送り出しステーシ
ョンST2においては、送出装置27により、ケーキ載
置部26a上のケーキ1aが、当接爪27aと当接・嵌
合しながら押し出され、停止中のタクト送りコンベア3
5上に向けて水平に送り出される(ステップS36)。
【0044】なお、ステーションST1,ST2,ST
3,ST4は、前述の通り、90度ごとに配置され、タ
ーンテーブル26上のケーキ載置部26aも90度ごと
に4つそなえられているので、各ステーションST1〜
ST4での動作(上述の実施形態ではステーションST
1〜ST3での動作)は同時に実行することができるよ
うになっている。
【0045】以上のようにして、ケーキ1aは、ケーキ
移載装置13により、受け入れコンベア11上からタク
ト送りコンベア35上へ移載される。タクト送りコンベ
ア35は、ケーキ1aを移載されると動作し、ケーキ1
aを一定距離だけ下流側へ搬送する。上述のような動作
を、線対称に配置された2系統の受け入れコンベア1
1,検出装置12,ケーキ移載装置13およびアルミシ
ート供給装置14が行なうことにより、ケーキ1aは、
図6および図8(a)に示すごとく、交互に対向するよ
うにタクト送りコンベア35上へ送り出され、このタク
ト送りコンベア35のタクト動作により適当な間隔をあ
けて整列した状態で搬送される。
【0046】そして、タクト送りコンベア35上に対向
する一対のケーキ1a,1aが送り出されている場合に
は(ステップS37からのYESルート)、タクト送り
コンベア35が一定距離だけ搬送動作を行なう(ステッ
プS38)。上述のような動作を、線対称に配置された
2系統の受け入れコンベア11,検出装置12,ケーキ
移載装置13およびアルミシート供給装置14が行なう
ことにより、ケーキ1aは、図6および図8(a)に示
すごとく、交互に対向するようにタクト送りコンベア3
5上へ送り出され、このタクト送りコンベア35のタク
ト動作により適当な間隔をあけて整列した状態で搬送さ
れる。
【0047】タクト送りコンベア35により搬送された
ケーキ1aは、連続送りされている乗り継ぎコンベア3
6に乗り移り、やはり連続送りされている移載部コンベ
ア37へ送り込まれる。このとき、図11および図12
により前述したように、乗り継ぎコンベア36のベルト
36aは、その両端部でそれぞれナイフエッジ形案内部
材38,39により案内されており、タクト送りコンベ
ア35から乗り継ぎコンベア36へ至る搬送面、およ
び、乗り継ぎコンベア36から移載部コンベア37へ至
る搬送面がいずれも略面一になっている。従って、乗り
継ぎコンベア36のベルト36aがコンベア35,37
の端部におけるローラ35b,37bと略同径のローラ
によって案内される場合に比べ、本実施形態では、コン
ベア35と36との間の凹部やコンベア36と37との
間の凹部が明らかに小さくなっている。
【0048】本実施形態の整列・集積コンベア15(コ
ンベア35〜37)上では、前述した通り、ケーキ1a
がその長手方向を搬送方向に対して直交させた状態(横
向きの状態)で搬送されているため、受け入れコンベア
11上のようにケーキ1aがその長手方向と搬送方向と
を平行にした状態(縦向きの状態)で搬送される場合に
比べて、ケーキ1aは倒れやすくなっている。このよう
な場合に、コンベア35〜37の相互間の凹部が大きい
と、ケーキ1aが転倒してしまうことになるが、本実施
形態では上述のごとくその凹部が極めて小さくなってい
るので、ケーキ1aは、転倒することなく、確実にコン
ベア35〜37によって搬送される。
【0049】一方、移載部コンベア37へ送り込まれた
ケーキ1aは、ゲート41によりせき止められて集積す
る。このとき、光電センサ40によりケーキ1aの通過
が1個ずつ検知され、その検知信号に基づき、図示省略
のコンピュータ等の計数機能によってゲート41により
集積されているケーキ1aの個数がカウントされる(ス
テップS39)。そして、その個数が、所定個数(ここ
では6個)になると(ステップS40からのYESルー
ト)、前記コンピュータ等によりモータ42が作動制御
されてゲート41が開放され(ステップS41)、6個
のケーキ1aが1セットとなって充填装置16へ送り出
される。このとき、同時に、計数機能によるカウント値
を0にクリアする。
【0050】そして、充填装置16では、図13に実線
で示すごとく閉鎖部材16bを開放させた状態で枠部材
16aが待機しており、ゲート41が開放されて6個の
ケーキ1aが移載部コンベア37により搬送されてくる
と、これらのケーキ1aは、枠部材16aにより受け止
められ、閉鎖部材16bを閉じて枠部材16aおよび閉
鎖部材16bにより保持された状態でシリンダ16dに
より水平に押し出されて、カートナ6で拡げられた状態
の包装箱2内へ一度に送り込まれる。
【0051】ケーキ1aの送出を終えた枠部材16aお
よび閉鎖部材16bは、シリンダ16dにより移載部コ
ンベア37上に引き戻され、図13に実線で示すように
閉鎖部材16bを開放した状態で、次に6個のケーキ1
aが搬送されてくるのを待機する。カートナ6では、箱
詰めシステム10の集積部コンベア37上において6個
のケーキ1aが集積されると、スタッカ6aにセットさ
れている、折り畳まれた状態の包装箱2が1つ取り出さ
れ、その包装箱2が、折り畳まれた状態から6個のケー
キ1aを収納できる状態に拡げられる。その拡げた状態
の包装箱2内に、前述のごとく充填装置16により6個
のケーキ1aが挿入されると、ケーキ1aを覆うように
包装箱2の蓋が閉められ、6個のケーキ1aを収容した
包装箱2が、搬出用ローラ6b上へ送り出される(ステ
ップS43)。
【0052】このように、本実施形態としての箱詰めシ
ステム10によれば、型崩れしやすいケーキ1aであっ
て加えて冷凍されていても、そのケーキ1aを、人手を
要することなく効率よく包装箱2内へ箱詰めすることが
でき、ケーキ1aの製造から包装までの一連の工程を完
全に自動化することができる。従って、作業者の負担が
大幅に軽減されるとともに、作業環境が大きく改善され
る。また、完全自動化により、ケーキ1aの製造コスト
が大幅に削減されるほか、食品衛生上の問題も解消され
る。
【0053】また、ケーキ移載装置13では、ロボット
25,ターンテーブル26および送出装置27を用い
て、ケーキ1aを受け入れコンベア11から整列・集積
コンベア15へ確実に移載することができるほか、縦方
向の状態で搬送されていたケーキ1aを、横方向の状態
に向きを変えてタクト送りコンベア35へ移載すること
ができる。
【0054】そして、本実施形態では、アルミシート供
給装置14により、ターンテーブル26のケーキ載置部
26a上に予めアルミシート8が供給され、その上にケ
ーキ1aが載置され、ケーキ1aを、受け入れコンベア
11から整列・集積コンベア15へ移載する間にアルミ
シート8により保持した状態にすることができ、各ケー
キ1aにアルミシート8を効率よく付与することができ
る。
【0055】さらに、本実施形態では、ターンテーブル
26上のケーキ載置部26aが90度ごとに4つそなえ
られ、4つのステーションST1〜ST4での同時に別
々の動作(上述の実施形態では、ケーキ移載,ケーキ送
出,アルミシート供給の3つの動作)を実行できるの
で、処理時間を大幅に短縮でき処理を効率化することが
できる。
【0056】また、本実施形態では、受け入れコンベア
11,検出装置12,ケーキ移載装置13およびアルミ
シート供給装置14を2系統そなえ、これら2系統から
1列の整列・集積コンベアにケーキ1aを交互に送り出
すように構成しているので、システム全体の処理時間を
大幅に短縮でき、さらなる処理の効率化を実現すること
ができる。
【0057】一方、整列・集積コンベア15をタクト送
りコンベア35,乗り継ぎコンベア36および移載部コ
ンベア37から構成することにより、ケーキ移載装置1
3により移載されたケーキ1aが、一定の間隔をあけて
整列した状態で送り出されるので、下流側でケーキ1a
の通過を1個ずつ光電センサ40により確実に検知して
ケーキ1aの通過個数を正確に計数できるほか、ゲート
41の開放時に6個よりも多いケーキ1aが送り出され
るのを防止でき、ケーキ1aを所定数だけ集積して充填
装置16へ送り出す処理を、個数を間違うことなく正確
に行なうことができる。
【0058】このとき、乗り継ぎコンベア36を構成す
るベルト36aを、その両端部において、ナイフエッジ
形案内部材38,39により案内することにより、コン
ベア35と36との間の凹部やコンベア36と37との
間の凹部を小さくすることができ、横向きの状態のケー
キ1aを、コンベア35〜37による搬送中に転倒させ
ることなく確実に搬送することができる。
【0059】また、ケーキ1aの流れをゲート41によ
り阻止し、所定数のケーキ1aがゲート41にて集積さ
れた場合のみ、モータ42が作動制御されてゲート41
が開放されるので、ケーキ1aを所定数だけ集積して充
填装置16へ送り出す処理を確実に行なうことができ
る。そして、充填装置16では、枠部材16a,閉鎖部
材16b,シリンダ16d等からなる送出機構により、
ゲート41の開放動作に伴い移載部コンベア37上を搬
送されてきた6個のケーキ1aが包装箱2に向け水平に
送り出されるので、カートナ6における包装箱2内へ6
個のケーキ1aを確実に充填することができる。
【0060】〔2〕把持機構30の構成および動作 次に、図1〜図5を参照しながら、ロボット25のアー
ム先端25a(図14参照)に取り付けられる、本発明
の一実施形態としての把持機構30の構成および動作に
ついて説明する。ここで、図1はその正面図、図2はそ
の側面図(図1のII矢視図)、図3は特殊フィンガ33
の配置状態を示す平面図、図4は図1のIV矢視図、図5
は特殊フィンガ33の作用を説明するための平面図であ
る。
【0061】本実施形態の把持機構30は、図1〜図3
に示すように、ロボットハンド取付治具31,ロボット
ハンド32および特殊フィンガ33を有して構成されて
いる。ロボットハンド取付治具31は、把持機構30を
ロボット25のアーム先端25a(図14参照)に取り
付けるためのもので、ロボットハンド32は、その下面
側に、後述する特殊フィンガ33を取り付けられ、この
特殊フィンガ33を駆動するための4つのシリンダ(押
圧手段)34を内蔵するものである。ロボットハンド3
2の両側からは、4つのシリンダ34のロッド34a
が、2本ずつ突出しており、各ロッド34の先端に、後
述する当接部33bが連結されている。
【0062】特殊フィンガ33は、ケーキ1aをその直
線部の両側から把持しうる左右一対のフィンガ部材33
a,33aから構成されており、さらに、各フィンガ部
材33aは、ケーキ1aの一側面にそれぞれ当接しうる
2枚の板状の当接部33b,33bから構成されてい
る。そして、本実施形態のフィンガ部材33a,33a
(当接部33b,33b)は、図3に示すように、ケー
キ1aの鋭角部の角度(30度)に合わせて配置されて
いる。
【0063】また、各当接部33bは、図1および図2
に示すように、ロッド34aに連結されており、特殊フ
ィンガ33は、各ロッド34aをシリンダ34により伸
縮することにより開閉駆動されるようになっている。つ
まり、ロッド34aを伸長させることで特殊フィンガ3
3は開放状態になり、ロッド34aを収縮させることで
各当接部33bをケーキ1aの側面に向けて押圧した把
持状態(閉鎖状態)になる。特に、把持状態では、シリ
ンダ34が収縮限界まで作動した場合に、各当接部33
bが、ケーキ1aを変形させることなく押圧しながら把
持可能な位置に到達するように構成されている。
【0064】一方、フィンガ部材33aの各当接部33
bは、下方へ向かって対向する当接部33bとの間隔を
狭めるように、1/100程度の傾斜を付与して形成さ
れている。また、図4に示すように、フィンガ部材33
aの各当接部33bの内側面(ケーキ1aとの当接面)
には、結露した水を逃がすための縦溝33cが形成され
るとともに、ホットエアを吹き出すべく図示省略のホッ
トエア供給源に連通接続されたホットエア吹き出し口3
3dが開口形成されている。
【0065】上述のごとく構成された本実施形態の把持
機構30によりケーキ1aを把持する際には、検出装置
12による検出結果に従ってロボット25が動作し把持
機構30の左右一対のフィンガ部材33a,33aがケ
ーキ1aの両側に配置される。このとき、フィンガ部材
33a,33aは、各シリンダ34のロッド34aを伸
長させることにより開放状態となっている。
【0066】そして、各シリンダ34のロッド34aを
収縮限界まで作動させることによって、各当接部33b
が、ケーキ1aを変形させることなく押圧しながら把持
可能な位置に到達し、ケーキ1aが特殊フィンガ33に
よって把持される。この後、ロボット25が動作してケ
ーキ1aはターンテーブル26のケーキ載置部26aへ
移送される。
【0067】このように、本実施形態では、各シリンダ
34のロッド34aを収縮限界まで作動させるだけで、
特殊フィンガ33によりケーキ1aを変形させることな
く把持することができるので、ケーキ1aを変形させな
いように把持するためにシリンダ34の伸縮状態を調整
してロッド34aの伸縮位置を制御する必要がなく、特
殊フィンガ33(把持機構30)の動作制御を極めて容
易に行なうことができる。
【0068】ところで、前述したようにケーキ1aが冷
凍されていると、把持機構30により長時間に亘ってケ
ーキ1aを把持する作業を行なった場合、フィンガ部材
33a自体が冷却され、その表面上に結露が発生して滑
りやすくなり、ケーキ1aを把持し難くなる。しかし、
本実施形態では、各フィンガ部材33aが複数(2枚)
の当接部33bから構成されているので、各フィンガ部
材33aを1枚の部材のみで構成した場合に比べ、把持
状態で各フィンガ部材33aがケーキ1aに対してなじ
み易くなり、冷凍状態のケーキ1aであっても滑ること
なく確実に把持することができる。
【0069】また、ケーキ1aの形状は基本的に全て同
じであるが、切り分け時に若干の形状の差異が生じる場
合がある。例えば図5に示すように、ケーキ1aの鋭角
部の角度が30度よりも若干小さくなったような場合、
その角度変動に対してフィンガ部材33a,33aの角
度を調整することはできないが、本実施形態の把持機構
30では、各フィンガ部材33aが2枚の当接部33b
から構成され、それぞれシリンダ34により押圧駆動さ
れるので、ケーキ1aの両側面を、それぞれ位置P1,
P2と位置P3,P4との2箇所ずつで押圧して把持す
ることができる。フィンガ部材33aが1枚である場合
には、各面での押圧箇所は1箇所になり、把持状態が極
めて不安定になってしまう。従って、本実施形態の把持
機構30(特殊フィンガ33)によれば、ケーキ1aの
形状に変動があっても確実に把持することが可能にな
る。
【0070】さらに、本実施形態では、フィンガ部材3
3aの各当接部33bには、下方へ向かって対向する当
接部33bとの間隔を狭めるように適度な傾斜が付与さ
れているので、ケーキ1aは、落下し難くなり、特殊フ
ィンガ33により把持された状態で確実に移送される。
またさらに、本実施形態では、フィンガ部材33aの各
当接部33bの内側面には縦溝33cが形成されている
ので、結露が発生しても縦溝33cにより結露した水を
逃がすことができ、滑り難くなり確実にケーキ1aを把
持できるほか、ホットエア吹き出し口33dから適度な
温度のホットエア吹き出すことで、フィンガ部材33a
自体が温められ、結露の発生を防止することもできる。
【0071】また、把持機構30およびロボット25に
よりケーキ1aをターンテーブル26側へ移載した後に
フィンガ部材33aをケーキ1aから離す際、吹き出し
口33dからケーキ1a(フィルム7a)に向けてエア
を吹き出すことにより、ケーキ1aの外周に巻き付けら
れたフィルム7aを当接部33bから確実に剥がすこと
ができ、フィルム7aがフィンガ部材33aに付着して
しまうのを防止することもできる。
【0072】〔3〕その他 なお、上述した本実施形態の把持機構30では、各フィ
ンガ部材33aが2枚の当接部33bから構成される場
合について説明したが、本発明はこれに限定されるもの
でなく、各フィンガ部材33aを3枚以上の当接部から
構成してもよい。
【0073】また、ケーキ1aの両側面(直線部)を押
圧するフィンガ部材33aに加え、ケーキ1aの円弧面
を押圧して支持するフィンガ部材をそなえて、ケーキ1
aを三方から押圧して把持するように構成してもよく、
この場合、ケーキ1aの把持(支持)の安定性がさらに
改善されることになる。さらに、上述した把持機構30
では、シリンダ34の収縮限界でケーキ1aを把持する
ように構成しているが、シリンダ34の伸長限界でケー
キ1aを把持するように構成してもよく、この場合も、
上述と同様の作用効果を得ることができる。
【0074】また、各フィンガ部材33aにヒータ等の
加熱手段を内蔵してもよく、この加熱手段により各フィ
ンガ部材33aを加熱することで、結露の発生を防止す
ることができる。さらに、上述した本実施形態では、本
発明をケーキ1aを箱詰めするシステム10に適用し、
トルテタイプのケーキ1aを把持する場合について説明
したが、本発明は、これに限定されるものではなく、立
方体形状のケーキ類や、ケーキ以外の物品を把持する場
合にも同様に適用され、上述した実施形態と同様の作用
効果を得ることができる。
【0075】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のロボット
の把持機構によれば、以下のような作用および効果を得
ることができる。 (1)各フィンガ部材が複数の当接部から構成されてい
るので、把持状態で各フィンガ部材が物品に対してなじ
み易くなり、把持対象の物品が冷凍状態のもので各フィ
ンガ部材上に結露が生じていても、また、物品の形状に
変動あっても、物品を確実に把持することができる。
また、フィンガ部材の各当接部に縦溝を形成することに
より、結露が発生しても、その縦溝によって結露した水
を逃がすことができるので、滑り難くなり確実に物品を
把持できる。さらに、ホットエア吹き出し口からホット
エア吹き出すことで、フィンガ部材自体が温められ、結
露の発生を防止することができる(請求項1)。
【0076】(2)各シリンダを伸長限界もしくは収縮
限界まで作動させるだけで、フィンガ部材により物品を
変形させることなく把持することができるので、物品を
変形させないように把持するためにシリンダの伸縮状態
を調整・制御する必要がなく、把持機構の動作制御を極
めて容易に行なうことができる(請求項2)。
【0077】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのロボットの把持機
構を示す正面図である。
【図2】本実施形態の把持機構を示す側面図(図1のII
矢視図)である。
【図3】本実施形態の把持機構における特殊フィンガの
配置状態を示す平面図である。
【図4】図1のIV矢視図である。
【図5】本実施形態の把持機構における特殊フィンガの
作用を説明するための平面図である。
【図6】本実施形態を適用される箱詰めシステムを示す
平面図である。
【図7】本実施形態を適用される箱詰めシステムを示す
側面図である。
【図8】(a)および(b)は、それぞれ、本実施形態
を適用される箱詰めシステムのライン全体を示す平面図
および側面図である。
【図9】本実施形態の整列・集積コンベアを示す平面図
である。
【図10】本実施形態の整列・集積コンベアを示す側面
図である。
【図11】図10のXI部拡大図である。
【図12】図10のXII 部拡大図である。
【図13】本実施形態の充填装置を示す平面図である。
【図14】本実施形態の把持機構を有するロボットを示
す側面図である。
【図15】本実施形態の箱詰めシステムの動作を説明す
るためのフローチャートである。
【図16】本実施形態の箱詰めシステムの動作を説明す
るためのフローチャートである。
【符号の説明】
1a ケーキ(物品) 10 箱詰めシステム 25 ロボット 30 把持機構 33 特殊フィンガ 33a フィンガ部材 33b 当接部 33c 縦溝 33d ホットエア吹き出し口 34 シリンダ(押圧手段) 34a ロッド
フロントページの続き (72)発明者 金澤 正樹 横浜市中区錦町12番地 菱日エンジニア リング株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−11077(JP,A) 実開 昭61−137502(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65B 35/36 B25J 15/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボットのアーム先端に取り付けられて
    物品を把持するための把持機構であって、 該物品を少なくとも2方向から把持しうるフィンガ部材
    と、 各フィンガ部材を該物品へ向けて押圧する押圧手段とを
    そなえ、 前記の各フィンガ部材が、該物品にそれぞれ当接しうる
    複数の当接部から構成されるとともに、 該押圧手段が、該複数の当接部をそれぞれ該物品へ向け
    て押圧する複数のシリンダから構成され 該複数の当接部のそれぞれに、結露した水を逃がすため
    の縦溝が形成されるとともにホットエアを吹き出す吹き
    出し口が形成され ていることを特徴とする、ロボットの
    把持機構。
  2. 【請求項2】 該複数のシリンダが伸長限界もしくは収
    縮限界まで作動した場合に、該複数の当接部が、該物品
    を変形させることなく押圧しながら把持可能な位置に到
    達するように構成されていることを特徴とする、請求項
    1記載のロボットの把持機構。
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