JP3117336B2 - 全閉外扇形回転電機 - Google Patents

全閉外扇形回転電機

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JP3117336B2
JP3117336B2 JP05211141A JP21114193A JP3117336B2 JP 3117336 B2 JP3117336 B2 JP 3117336B2 JP 05211141 A JP05211141 A JP 05211141A JP 21114193 A JP21114193 A JP 21114193A JP 3117336 B2 JP3117336 B2 JP 3117336B2
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晴男 山西
純 中島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、全閉外扇形回転電機の
冷却改善,効率改善及び低騒化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固定子枠外周の円周上に複数列軸方向に
延びる冷却フィンを有し、ラジアルプレート式外扇を用
いている従来の全閉外扇形回転電機の構造について、図
15及び図16を参照して説明する。
【0003】これらの図において、1は固定子コイル、
2は固定子鉄心、3は固定子枠であり、その外周には円
周上複数列に軸方向に延びる冷却フィン3aを有する。
4は冷却フィン3aの相互間で形成される外気冷却風通
風路である。5は回転子であって、回転子軸6に嵌着さ
れている。7は回転子軸6に取付けられたラジアルプレ
ート式外扇であり、経験的に円周上の翼7aの枚数を1
0枚以上としている。回転子軸6は軸受8を介して軸受
ブラケット9に回転自在に支承されている。10は外扇
7を覆うカバーであり、外扇7の回転により発生した外
気冷却風を外気冷却風通風路4に導いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記全閉外扇形回転電
機においては、外気冷却風通風路4内入口部の風速は1
0〜15〔 /s〕の範囲にある。実験によれば、外気
冷却風通風路4内入口部の風速が18〔 /s〕ぐらい
までは、風速が速くなるほど、熱伝達率が増加し続け
る。従って外気冷却風の風量増加は冷却改善につなが
る。この為、従来においても外気冷却風の風量増加を図
る試みがなされていた。
【0005】しかし従来では外扇の特性を考慮した改善
はなされておらず、翼外径を大きくすることに注力され
ていた。そして翼幅,翼内径は既存の外扇を元にして、
翼外径を大きくした分だけ比例的に大きくさせたり、又
は何の考慮もなしに適当に決められていた。また翼枚数
は既存の外扇と全く同じとしていた。即ち、翼外径,翼
内径,翼幅,翼枚数が、外扇の特性に及ぼす影響につい
て全く考慮しないまま、翼外径を大きくしていた。
【0006】一方外扇カバーの外径は、回転電機の脚よ
り下側に形成できないこと、固定子枠外周に形成される
冷却フィンの高さに製造上の制約があることなどから、
常識的に大きさが決められ、その大きさを大きくするに
も制限がある。この為、翼外径を大きくすればするほ
ど、翼外径と外扇カバー内径間の隙間は小さくなる。こ
の隙間が小さくなればなるほど外気冷却風が流れにくく
なる。
【0007】このような結果として従来においては、翼
外径が大きくなった割には外気冷却風の風量は増加せず
冷却改善効果が少なく、逆に外扇の駆動動力及び騒音が
増加するという好ましくない状態を招いているという欠
点があった。
【0008】従来の欠点を低減させる方法としては、特
開昭55−160952がある。これは外扇の翼外径を
0 ,翼平均内径をDI ,外扇カバーの吐出口内径をD
l ,吸気口径をDA としたとき、DI /D0 =0.45
〜0.55,Dl /D0 =1.35〜1.45,DA
0 =0.9〜1.1とさせたもので、外気冷却風の風
量増加を図ったものである。
【0009】前記通り外扇カバーの外径(外扇カバーの
吐出口内径)には制限があり、Dl/D0 =1.35〜
1.45としていることは、翼我系にも制限を設けてい
ることであり、また翼平均内径についても制限を設けて
いて、従来よりも進歩が見られる。しかし、翼幅,翼枚
数については記載がなく外扇の特性を十分に考慮した改
善とはなっていない。また翼の形状、翼外径と外扇カバ
ー内径との回転子軸方向位置の関係についてもふれてい
ない。
【0010】即ち、この特許は、そこで適用する全閉外
扇形回転電機の通風抵抗と外扇の特性との関係を、従来
を肯定したうえで実験による比較を通して細かな改善を
行っているのである。従って多少の風量増加は図れる
が、大幅な風量増加は期待できない。従って、この特許
は従来の翼外径の大きなものに比べたら、翼外径を小さ
くしている分だけ、駆動動力及び騒音低減には効果があ
るが、風量増加は全く期待できないという欠点がある。
【0011】本発明は前記従来の欠点を除去する為にな
されるもので、翼外径,翼内径,翼幅及び翼枚数が、外
扇の特性に及ぼす影響を実験により充分把握したうえ
で、ここで対象としている全閉外扇形回転電機の通風抵
抗を考慮に入れて、最適な外扇特性が得られるような翼
外径,翼内径,翼幅及び翼枚数の関係を有した外扇を提
供する。更にその外扇特性を最大限に発揮するように、
外扇カバーを構成させることにより、外気冷却風の風量
増加による回転電機の冷却性能改善,外扇の駆動動力低
減による回転電機の効率改善及び騒音低減を図ることを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の全閉外扇形回転
電機においては、主板と反対側の翼外径端面からボス外
径まで回転子軸と直角に形成された翼を有するラジアル
プレート式外扇を用いて、翼外径をD0 、翼内径をD
I 、翼平均値をB、翼長をL、平均翼間ピッチをtとし
たとき、DI /D0 =0.3〜0.5,B/D0 =0.
14〜0.2,t/L=1.34となるように外扇を形
成させたものである。
【0013】そして、この外扇の効果を高める為に、外
扇カバーを吸気側に向けて外径が収縮するように回転子
軸方向のテーパを形成させ、収縮した側のテーパ端面位
置を吸気側翼端面の回転子軸方向位置と略一致させて、
その端面から吸気側に回転子軸と平行に延長させること
もできる。
【0014】また前記収縮した側のテーパ端面の外扇カ
バー内径と外扇の翼外径との隙間を10〔mm〕以下にす
ることが好ましい。一方前記効果を更に高める為に、外
扇カバーの吸気口部を例えば断面積の小さな外径の異な
る多数のリングで形成させて通風断面積を大きく取ると
共に、吸気口外径をDF とした時、DF /D0 =0.8
〜0.85とすることもできる。
【0015】
【作用】上記のように構成された全閉外扇形回転電機に
おいては、外扇の全圧−風量特性(以後P−Q特性と称
する)は図7に示す通り従来の外扇に比べ低圧力高風量
特性となる。
【0016】一方、ここで対象としている固定子枠外周
の円周上に複数列軸方向に延びる冷却フィンを有するタ
イプの全閉外扇形回転電機においては、外気冷却風の通
風抵抗は数mmH2 Oであり、非常に小さい。代表例の通
風抵抗を図7にR−Q曲線として追記している。P−Q
特性とR−Q曲線の交点が動作点となるから、本発明の
外扇は、従来の外扇に比べ高風量域で動作することにな
る。即ち、外扇の特性を変えることにより風量増加が図
れる。また本発明の外扇は翼外径が小さいままで風量増
加を図ったものであり、翼外径を大きくしている従来の
外扇に比べ駆動動力及び騒音は低減される。以上のこと
により、回転電機の冷却性能が向上すると共に効率も向
上し、更に低騒音化が図れる。
【0017】
【実施例】以下本発明の一実施例の構成について説明す
る。尚、以下の説明において図15及び図16と同じ部
分には同一符号を付け、その詳細な説明は省略する。こ
こで対象としているラジアルプレート式外扇は一般に高
圧力低風量形向きである。一方前記した通り、ここで対
象としている全閉外扇形回転電機の通風抵抗は小さい。
従って本来は、ここで対象としている全閉外扇形回転電
機にはラジアルプレート式外扇は不向きである。しか
し、このクラスの回転電機は両回転可能という仕様が多
く、やむを得ずラジアルプレート式外扇を用いているの
が実績である。
【0018】このラジアルプレート式外扇においては近
年、主板が翼と反対側の回転子軸方向に傾斜し、主板と
反対側の翼外径端面からボス外径まで、回転子軸と直角
に形成された翼を有する形状のものが良く用いられるよ
うになってきた。これは、このような形状にすることに
より翼の吸気側への出っ張りがなくなり、回転電機とし
て回転子軸方向の寸法が短くできる為である。
【0019】本発明は図1から図3に示す如く、前記し
た形状のラジアルプレート式外扇において、翼外径をD
0 、翼内径をDI 、翼平均幅をB、翼長をL、平均翼間
ピッチをtとした時、DI /D0 =0.3〜0.5,B
/D0 =0.14〜0.2,t/=1.34となるよう
に外扇11の翼11aを形成させたものである。
【0020】次に実施例の作用について説明する。前記
範囲はD0 を一定として、夫々をパラメータとした数種
類の比較実験により求めた訳であるが、その中から前記
範囲を求めるに至った。代表的なものを例に取り個々に
ついて説明する。前記の通りここで対象としている全閉
外扇形回転電機の通風抵抗は小さいので、低圧力範囲に
重点を置いた評価を行っている。なお、本範囲を求めた
順序は、t/L,DI /D0 ,B/D0 であり、以下こ
の順に記載する。 (1)t/Lについて 個々のパラメータを表1の通りに設定した4種類の外扇
のP−Q特性及び駆動動力−風量特性(以後L−Q特性
と称する)を図4に示す。なお4種類の外扇を表1に示
す通りI−A,I−B,I−C,I−Dとして区別し、
図4においても同一記号で表示している。
【0021】
【表1】
【0022】図4において、P−Q特性について見てみ
ると、I−A,I−B,I−Cの3種類は低圧力範囲で
ほとんど差が見られないが、I−Dは外の3種類に比べ
低圧力範囲で風量が少ない特性となっている。これはD
I /D0 の値を変えて行った実験においても同じような
結果であった。
【0023】即ち、t/Lが1.34以下であれば低圧
力範囲でP−Q特性は変化しないが、t/Lがそれより
も大きくなると低圧力範囲で風量が少ないP−Q特性と
なり好ましくなくなる。従ってP−Q特性からすればt
/L<1.34が好ましい範囲となる。一方、L−Q特
性について見てみると、t/Lが大きいほど低圧力範囲
で駆動動力は小さな値となっている。即ちL−Q特性か
らすればt/Lは大きいほど好ましいことになる。
【0024】以上のことからP−Q特性,L−Q特性の
両方から考えてt/L=1.34が最適な値となる。 (2)DI /D0 について 個々のパラメータを表2の通りに設定した3種類の外扇
のP−Q特性及びL−Q特性を図5に示す。なお3種類
の外扇を表2に示す通りII−A,II−B,II−Cと区別
し、図5においても同一記号で表示している。
【0025】
【表2】
【0026】なお、t/Lは後述するように翼枚数に関
係するものであり、全て同じ値に統一することはできな
かったが、なるべく近くになるように選定した。図5に
おいて、P−Q特性について見ると、II−A,II−B,
II−Cの3種類共、低圧力範囲でほとんど差が見られな
い。即ち、DI /D0 は0.3〜0.7の範囲におい
て、P−Q特性には大きな影響を及ぼしていないことに
なる。
【0027】一方、L−Q特性について見てみると、D
I /D0 が小さいほど低圧力範囲で駆動動力は小さな値
となっている。この意味について考えてみると次の通り
である。
【0028】いま翼枚数をZとすれば平均翼間ピッチt
は式(1)で与えられる。 t=π(D0 +DI )/2Z ………… (1) また翼長Lは式(2)で与えられる。
【0029】 L=(D0 −DI )/2 …………(2) 従ってt/Lは式(3)で与えられる。 t/L=(π/Z){(1+DI /D0 )/(1−DI /D0 )} …………(3) 式(3)を翼枚数Zについて整理すると式(4)とな
る。
【0030】 Z={π(t/L)}{(1+DI /D0 )/(1−DI /D0 )} …………(4) 式(4)より、t/Lが一定ならば、DI /D0 が小さ
いほど、翼枚数Zは小さな値となる。II−A,II−B,
II−Cのt/Lは、非常に近い値に設定しており、翼枚
数はII−Aが一番少なく、II−Cが一番多くなっている
のである。即ち翼枚数が少ないほど低圧力範囲で駆動動
力が少なくなっているのである。なおDI /D0 が小さ
いほど翼長Lは長くなるが、この翼長は、駆動動力に影
響を及ぼさないことを実験で確認している。
【0031】以上のことからP−Q特性,L−Q特性の
両方から考えてDI /D0 は小さい値ほど好まなくな
る。即ちボス外径を強度上許容できる範囲内で、できる
限り小さくするのが好ましいことになる。ここで対象と
している全閉外扇形回転電機の全範囲を考えた場合ボス
内径は翼外径の0.3〜0.5倍の範囲となる。従って
I /D0 =0.3〜0.5の範囲を最適範囲とした。 (3)B/D0 について 個々のパラメータを表3の通りに設定した4種類の外扇
のP−Q特性及びL−Q特性を図6に示す。なお4種類
の外扇を表3に示す通りIII-A,III-B,III-C,III-
Dと区別し、図6においても同一記号で表示している。
【0032】
【表3】
【0033】図6において、P−Q特性について見てみ
ると、III-C,III-Dはほとんど差が見られないが、II
I-A〜III-Cまでは低圧力範囲で風量がIII-A<III-B
<III-Cの通りになっている。そして、III-AとIII-B
の差は大きいが、III-BとIII-Cの差は小さくなってい
る。
【0034】即ち、B/D0 が0.2以下ではB/D0
が大きくなるほど低圧力範囲で風量は増えて行き、0.
14以下ではその変化は大きく0.14〜0.2の範囲
では変化が小さくなっている。一方L−Q特性について
見てみると、低圧力範囲でIII-A<III-B<III-C<II
I-Dの通り駆動動力に差が見られ、夫々の差はほぼ均等
になっている。即ち、駆動動力はB/D0 が大きくなる
に従い、低圧力範囲でほぼ比例的に増えていく。
【0035】以上のことから、P−Q特性,L−Q特性
の両方から考えてB/D0 =0.14〜0.2が最適な
範囲となる。本発明は前記(1)〜(3)の最適範囲を
網羅させたものである。本発明の外扇11のP−Q特性
及びL−Q特性を従来の外扇7と比較させて図7に示
す。又ここで対象としている全閉外扇形回転電機の代表
的な通風抵抗曲線(以後R−Q曲線と称する)を図7に
示す。
【0036】P−Q特性曲線とR−Q曲線が交わった点
で外扇は動作することになり、この点の風量が外扇によ
って得られる風量となる訳である。外扇11のP−Q特
性曲線とR−Q曲線の交点は、従来の外扇7のP−Q特
性曲線とR−Q曲線の交点よりも高風量側に位置する。
即ち、本発明の外扇11は従来の外扇7よりも高風量が
得られることになる。
【0037】本発明の外扇11は従来の外扇7に比べ締
め切り圧は低く、逆に低圧力範囲では風量が多い、いわ
ゆる低圧力高風量形となっている。ここで対象としてい
る全閉外扇形回転電機のように通風抵抗が小さな場合に
は、本発明の外扇11のように低圧力高風量形が有利で
あることを図7が如実に示している。
【0038】次にP−Q特性曲線とR−Q曲線の交点の
風量をL−Q特性曲線にスライドさせ交点を求めると外
扇の駆動動力Lが求まる。本発明の外扇11の駆動動力
は、従来の外扇7の駆動動力よりも大幅に低減されてい
る。これは本発明の外扇11が、従来の外扇7に比べ翼
外径が大幅に小さく、かつ翼枚数も少ない為であり、ム
ダな動力が低減されている為である。なお、本発明の外
扇11の翼枚数は、式(4)にt/L=1.34,D/
0 =0.3〜0.5を代入してZ=5〜7となる。即
ち、本発明の外扇11の翼枚数は従来の外扇7の翼枚数
(10枚以上)に比べ大幅に削減しているのである。
【0039】次に、本発明と従来の外扇の騒音比較を行
った結果を図8に示す。本発明の外扇11の方が、従来
の外扇7に比べ2〜3dB(A)騒音が低減されてい
る。これは、前記した通り、本発明の外扇11の方がム
ダな動力が少なく高圧エネルギーが低減されている為で
ある。なお、ここで対象としている全閉外扇形回転電機
の場合、主の騒音源は外扇によるものであり、外扇の騒
音を低減すれば即回転電機の騒音低減につながる。
【0040】以上により第1実施例によれば、外気冷却
風の風量増加による回転電機の冷却性能改善,外扇の駆
動動力低減による回転電機の効率改善及び低騒音化を図
ることができる。
【0041】(第2実施例)図9に示す第2実施例では
外扇カバー12を、吸気側に向けて外径が収縮するよう
に回転子軸方向のテーパ部12aを形成させ、収縮側の
テーパ端面位置12bを外扇11の吸気側翼端面の回転
子軸方向位置と略一致させて、その端面12bから吸気
側に回転子軸と平行に延長させて形成させている。
【0042】前記の通り、ここで対象としている全閉外
扇形回転電機の通風抵抗は小さい。しかしこの通風抵抗
を更に低減すれば風量も更に増加する。この通風抵抗低
減の一つの方法として、従来の外扇翼外径部で発生して
いる循環流を防止することが挙げられる。循環流とは外
扇翼外形部より吐出された外気冷却風の一部が外扇カバ
ー吸気口部に戻る流れのことである。
【0043】図9の通り構成することにより循環流が流
れにくくなり、その量を低減することができる。この循
環流の低減は実際には通風抵抗低減ではないが、外扇の
P−Q特性を固定して考えれば、通風抵抗低減による風
量増加と同じ効果となるのである。すなわち図10に示
す如く、見掛け上通風抵抗が低減し風量が増加すると考
えられるのである。
【0044】(第3実施例)図11に示す第3実施例で
は、前記外扇カバー12のテーパ端面12の内径と外扇
11の翼外径との隙間を10〔mm〕以下に形成させてい
る。図11の通り構成することにより、前記循環流を更
に低減させることができる。
【0045】(第4実施例)図12に示す第4実施例で
は、外扇カバー12の吸気口部12cを例えば断面積の
小さな外径の異なる多数のリングで構成させ、通風断面
積を大きく取ると共に、吸気口外径をDF としたときD
F /D0 =0.8〜0.85となるように形成させてい
る。
【0046】通風抵抗低減の二つ目の方法として、外扇
カバー吸気口部の通風断面積増加及び流れの円滑化が挙
げられる。通風断面積を増加させることは一般的に良く
行われているが、流れを円滑化させることについては行
われていない。
【0047】図12の通り構成させることにより、図1
3に示す如く外気冷却風は円滑に外扇カバー12の吸気
口部12cを通り抜けて外扇11に導かれ、図14に示
す通り、通風抵抗低減による風量増加が得られるのであ
る。
【0048】以上述べた第2実施例〜第4実施例はいず
れも通風抵抗低減が図れ、本発明の外扇11の低圧力高
風量形の特性を一層発揮させることができる。以上述べ
た本発明の具体的な効果を従来と比較すると次の表4の
通りである。
【0049】
【表4】 そして、代表機種で上記効果を回転電機としての効果と
して確認した結果は下記の表5の通りである。
【0050】
【表5】 なお、上記温度上昇低減により、最終的には回転電機の
小形化を図ることができる。
【0051】
【発明の効果】以上述べた通り本発明によれば、ここで
対象としている全閉外扇形回転電機の通風抵抗が小さい
ことに着目し、外扇を低圧力高風量形の特性にさせるこ
とにより、従来の外扇よりも翼外径を大幅に小形化させ
ながら風量増加を図り、かつ外扇駆動動力及び騒音の低
減を図ることができる。また外扇カバーを、通風抵抗を
更に低減させる構造にすることによって前記外扇の特性
を一層発揮させ、更に風量増加を図ることができる。そ
してこれらの結果として、回転電機の冷却性能改善,効
率改善及び低騒音化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全閉外扇形回転電機を示す
上半部縦断面図、
【図2】本発明の一実施例の装置を示す縦断面図、
【図3】図2の正面図、
【図4】本発明の一実施例の効果を説明する為のP−Q
特性についての比較図、
【図5】本発明の一実施例の効果を説明する為のL−Q
特性についての比較図、
【図6】本発明の一実施例の効果を説明する為のP−Q
特性、L−Q特性についての比較図、
【図7】P−Q特性,L−Q特性,R−Q曲線の従来と
本発明との比較図、
【図8】騒音についての従来と本発明の比較図、
【図9】本発明の他の実施例の装置を示す上半部縦断面
図、
【図10】図9の効果を示す図7相当図、
【図11】他の実施例を示す図9相当図、
【図12】他の実施例を示す図9相当図、
【図13】他の実施例の効果を示す上半部縦断面図、
【図14】他の実施例の効果を示す図7相当図、
【図15】従来の全閉外扇形回転電機を示す上半部縦断
面図、
【図16】図15のXVI−XVI線に沿う正面図。
【符号の説明】
1…固定子コイル, 2…固定子鉄心,
3…固定子枠, 3a…冷却フィ
ン,4…外気冷却風通風路, 5…回転子,
6…回転子軸, 7…外扇,7a,
11a…翼, 7b…主板,10,12
…外扇カバー, 11…外扇,11b…主板,
12a…テーパ部,12b…テー
パ端面, 12c…吸気口部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 9/00 - 9/28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主板が翼と反対側の回転子軸方向に傾斜
    し主板と反対側の翼外径端面からボス外径まで回転子軸
    と直角に形成された翼を有するラジアルプレート式外扇
    と、この外扇を包含する外扇カバーを装着し固定子枠外
    周の円周上に複数列軸方向に延びる冷却フィンに前記外
    扇により発生した冷却風を前記外扇カバーによって導び
    き冷却を行う全閉外扇形回転電機において、前記外扇の
    翼外径をD0 、翼内径をDI 、翼平均幅をB、翼長を
    L、平均翼間ピッチをtとしたときDI /D0 =0.3
    〜0.5,B/D0 =0.14〜0.2,t/L=1.
    34となるように外扇を形成させたことを特徴とする全
    閉外扇形回転電機。
  2. 【請求項2】 外扇カバーを、吸気側に向けて外径が収
    縮するように回転子軸方向のテーパ部を形成させ、収縮
    した側のテーパ端面位置を吸気側翼端面の回転子軸方向
    位置と略一致させて、その端面から吸気側に回転子軸と
    平行に延長させた請求項1記載の全閉外扇形回転電機。
  3. 【請求項3】 前記収縮した側のテーパ単面の外扇カバ
    ー内径と外扇外径との隙間を10〔mm〕以下にした請求
    項1記載の全閉外扇形回転電機。
  4. 【請求項4】 外扇カバーの吸気口部を、断面積の小さ
    な外径の異なる多数のリングで構成させ通風断面積を大
    きく取ると共に、吸気口外径をDF としたときDF /D
    0 =0.8〜0.85とした請求項1記載の全閉外扇形
    回転電機。
  5. 【請求項5】 主板が翼と反対側の回転子軸方向に傾斜
    し主板と反対側の翼外径端面からボス外径まで回転子軸
    と直角に形成された翼を有するラジアルプレート式外扇
    と、この外扇を包含する外扇カバーを装着し固定子枠外
    周の円周上に複数列軸方向に延びる冷却フィンに前記外
    扇により発生した冷却風を前記外扇カバーによって導び
    き冷却を行う全閉外扇形回転電機において、前記外扇の
    翼外径をD0 、翼内径をDI 、翼平均幅をB、翼長を
    L、平均翼間ピッチをtとしたときDI /D0 =0.3
    〜0.5,B/D0 =0.14〜0.2,t/L=1.
    34となるように外扇と、外扇カバーを吸気側に向けて
    外径が収縮するように回転子軸方向のテーパ部を形成さ
    せ、収縮した側のテーパ端面位置を吸気側翼端面の回転
    子軸方向位置と略一致させて、その端面から吸気側に回
    転子軸と平行に延長させた外扇カバーと、前記収縮した
    側のテーパ単面の外扇カバー内径と外扇外径との隙間を
    10〔mm〕以下に設定し、外扇カバーの吸気口部を、断
    面積の小さな外径の異なる多数のリングで構成させ通風
    断面積を大きく取ると共に、吸気口外径をDF としたと
    きDF /D0 =0.8〜0.85としたことを特徴とす
    る全閉外扇形回転電機。
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