JP3116704U - 建築用パネル取付具及び建築用パネルの取付構造 - Google Patents

建築用パネル取付具及び建築用パネルの取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 回り止め部材が不要であって、形状が簡単で加工し易く、しかも施工のし易い建築用パネル取付具を提供すること。
【解決手段】 建築用パネル12を建物の上下の各下地材13に取り付ける建築用パネル取付具11において、建築用パネル12との間に下地材13を挟み込む挟持部16と、ボルト孔21を有しこのボルト孔21に挿通されるボルト20で建築用パネル12に固定される基端部17と、挟持部16と基端部17とを互いに結合する結合部18とを備え、結合部18の内側面18aが、下地材13の下縁13aと対向して配置されるように形成され、かつ、建築用パネル12に圧接される基端部17の圧接面17aに対して略直角を成す構成である。
【選択図】 図1

Description

本考案は、外壁パネル等の建築用パネルを建物の下地材に取り付けるための建築用パネル取付具及び建築用パネルの取付構造に関する。
従来の建築用パネル取付具の一例として、例えば図5(a)、(b)に示すものがある。図5(a)は、この建築用パネル取付具1を使用して、建築用パネル2の上部を上側下地材(アングル)3に取り付けている状態を示しており、図5(b)は、この建築用パネル取付具1を使用して、建築用パネル2の下部を下側下地材(アングル)4に取り付けている状態を示している。これら図5(a)、(b)に示す上側及び下側のそれぞれの建築用パネルの取付構造は、上下対称の構造であるので、図5(a)に示す上側の取付構造を説明し、図5(b)に示す下側の取付構造の説明を省略する。
上側の取付構造は、図5(a)及び図6に示すように、建築用パネル取付具1の基端部5がボルト7と、ナット8とによって建築用パネル2に締付け固定されており、この状態で、このパネル取付具1の挟持部6が、建築用パネル2との間に上側下地材3を挟み込んでいる。このようにして、建築用パネル2の上部を上側下地材3に取り付けることができる。この上側下地材3は、建物の梁9に溶接されている。
しかし、図5(a)、(b)及び図6に示す建築用パネル取付具1を使用した建築用パネルの取付構造では、例えば地震等によって建物が揺れると、図7に示すように、建築用パネル取付具1がボルト7を中心にして回動して、挟持部6の下地材3に対する挟持位置が変更し、その結果、挟持部6が下地材3を挟持する挟持面積が減少することがある。この図7に示すように挟持面積が減少すると、建築用パネル取付具1による建築用パネル2の下地材3に対する取付け強度が小さくなるという問題がある。
なお、地震等によって建物が揺れたときに、建築用パネル取付具1がボルト7を中心にして回動して、挟持部6の下地材3に対する挟持位置が変更するのは、図6に示すように、建築用パネル取付具1の挟持部6と基端部5とを互いに結合する結合部10の内側面10aが、傾斜面として形成されているからである。つまり、地震等によって建物に層間変位が生じると、梁9に溶接されている下地材3と、建築用パネル2にボルト7で締結されている建築用パネル取付具1とが互いに接近する方向に移動することがある。この際、図8に示すように、下地材3の下縁3aは、結合部10の内側面(傾斜面)10aに案内されて基端部5と建築用パネル2の表面との間に入り込み、建築用パネル取付具1の基端部5が下地材3の下縁3a上に乗り上げた状態となる。そして、このように基端部5が下地材3の下縁3a上に乗り上げた状態で、建築用パネル取付具1に対して、ボルト7を中心にして回動する方向の力が掛かると、図7及び図8に示すように、建築用パネル取付具1が回動した状態となり、建築用パネル取付具1によって建築用パネル2を下地材3に取り付けている取付け強度が低下する。
そこで、建築用パネル取付具1がボルト7を中心にして回動しないようにするために、パネル取付具1の挟持部6を下地材3、4に溶接方法がある。
しかし、パネル取付具1の挟持部6を下地材3、4に溶接する作業は、地上ではなく、建築用パネル2を建物の下地材3、4に対してパネル取付具1及びボルト7で取り付けた状態にして、その建物の上で行う必要がある。よって、溶接作業が困難であり、建築用パネルの取付けの施工性を低下させる要因となっている。
そこで、図には示さないが、建築用パネル取付具1がボルト7を中心にして回動しないように、回り止め部材を建築用パネル取付具1に装着する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。また、建築用パネル取付具1に対して回り止め部分を形成したものもある(例えば、特許文献2参照。)。
実公平8−4486号公報 実公平8−4487号公報
しかし、建築用パネル取付具1がボルト7を中心にして回動しないように、回り止め部材を建築用パネル取付具1に装着する方法では、施工時に、回り止め部材を建築用パネル取付具1に装着する必要があるので、作業に手間が掛かり、施工性が低下する。そして、回り止め部材の分だけコストが増加する。
そして、建築用パネル取付具1に対して回り止め部分を形成したものでは、建築用パネル取付具の形状が複雑となり、加工し難く、加工費用が嵩む。
本考案は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、回り止め部材が不要であって、形状が簡単で加工し易く、しかも施工のし易い建築用パネル取付具及び建築用パネルの取付構造を提供することを目的としている。
本考案は、建築用パネルを建物の下地材に取り付ける建築用パネル取付具において、前記建築用パネルとの間に前記下地材を挟み込む挟持部と、ボルト孔を有しこのボルト孔に挿通されるボルトで前記建築用パネルに固定される基端部と、前記挟持部と前記基端部とを互いに結合する結合部とを備え、前記結合部の内側面が、前記下地材の縁部と対向して配置されるように形成され、かつ、前記建築用パネルに圧接される前記基端部の圧接面に対して直角又はそれに近い角度を成すことを特徴とするものである。
この考案に係る建築用パネル取付具によると、その基端部を建築用パネルに対してボルトで締め付けて固定した状態で、挟持部と建築用パネルとの間に下地材を挟み込むことができ、このようにして、建築用パネルを下地材に取り付けることができる。この取付けた状態で、地震等によって建物に層間変位が生じた場合に、例えば梁に溶接されている下地材と、建築用パネルにボルトで締結されている建築用パネル取付具とが互いに接近する方向に力が掛かることがある。この際、下地材の縁部は、結合部の内側面に圧接することがあるが、基端部と建築用パネルの表面との間に入り込むことがない。なぜなら、結合部の内側面が建築用パネルに圧接される基端部の圧接面に対して直角又はそれに近い角度を成すように形成されているので、結合部の内側面に圧接する下地材の縁部がこの内側面に案内されて、基端部と建築用パネルの表面との間に入り込むことがないからである。このように、結合部の内側面が下地材の縁部をその圧接位置で保持できるので、建築用パネル取付具に対して、ボルトを中心にして回動する方向の力が掛かることがあっても、建築用パネル取付具の結合部の内側面が下地材の縁部に係合することとなり、これによって、基端部が下地材の縁部を乗り越えて回動しないようにすることができる。
そして、この考案に係る建築用パネル取付具において、前記結合部は、前記建築用パネル取付具を使用して前記建築用パネルを前記下地材に取り付けた状態で、前記挟持部の両側のそれぞれの縁部と対応する両側の各端部から、又はいずれか一方の端部から前記下地材の縁部に沿う方向に突出する突出部を有するようにするとよい。このようにすると、建築用パネル取付具がボルトを中心にして回動することがあっても、突出部が下地材の縁部と当接してこのパネル取付具の回動を所定の回動角度以下に係止することができる。よって、突出部を長くするほどパネル取付具の回動角度を小さくすることができ、建築用パネルが下地材から外れることを防止できる。
また、この考案に係る建築用パネル取付具において、前記建築用パネル取付具を使用して前記建築用パネルを前記下地材に取り付けた状態で、前記挟持部が前記下地材と面接触すると共に、前記基端部が前記建築用パネルと面接触するようにそれぞれの表面を平坦面として形成するとよい。このようにすると、基端部(建築用パネル取付具)を建築用パネルに強固に固定することができるし、挟持部と建築用パネルとの間に下地材をしっかりと挟持することができる。
更に、この考案に係る建築用パネルの取付構造は、この考案の建築用パネル取付具を使用して前記建築用パネルを建物の下地材に取り付ける建築用パネルの取付構造において、前記挟持部と前記建築用パネルとの間に前記下地材を挟み込み、前記ボルト孔に挿通する前記ボルトで前記基端部が前記建築用パネルに固定され、前記結合部の前記内側面と、前記下地材の縁部とが互いに平行して当接することを特徴とすることを特徴とするものである。
この考案に係る建築用パネルの取付構造によると、例えば建物が地震等によって揺れたときに、建築用パネル取付具に対して、この取付具を取り付けているボルトを中心にして回動させる方向の力が掛かることがあっても、結合部の内側面と、下地材の縁部とが互いに平行して当接しているので、建築用パネル取付具が回動することを下地材の縁部で係止することができる。よって、建築用パネル取付具の挟持部が下地材を挟持する挟持面積が変更しないようにすることができる。
そして、他の考案に係る建築用パネルの取付構造は、この考案の建築用パネル取付具を使用して前記建築用パネルを建物の下地材に取り付ける建築用パネルの取付構造において、前記挟持部と前記建築用パネルとの間に前記下地材を挟み込むと共に、前記下地材と前記建築用パネルとの間にパッキンを挟み込み、前記ボルト孔に挿通する前記ボルトで前記基端部が前記建築用パネルに固定され、前記結合部の前記内側面と、前記下地材の縁部とが互いに対向して配置されていることを特徴とするものである。
この考案に係る建築用パネルの取付構造によると、下地材と建築用パネルとの間にパッキンを挟み込んでいるので、例えば下地材の厚みにばらつきがあっても、パッキンの弾性変形によって、挟持部と建築用パネルとの間に下地材を適切な力で挟み込むことができる。また、下地材の縁部を、パネル取付具の基端部と建築用パネルとの接触面からパッキンの厚み分だけ引き離すことができるので、下地材の縁部が当該接触面に入り込み難くすることができる。
この考案に係る建築用パネル取付具によると、結合部の内側面が、建築用パネルに圧接される基端部の圧接面に対して直角又はそれに近い角度を成す構成としたので、例えば建物が地震等によって揺れたときに、建築用パネル取付具に対して、ボルトを中心にして回動する方向の力が掛かったとしても、結合部の内側面が下地材の縁部を保持することができる。よって、建築用パネル取付具の基端部が下地材の縁部を乗り越えて回動することがない。従って、建物が揺れた場合でも、建築用パネル取付具の挟持部が下地材を挟持する状態を維持することができ、建築用パネルが下地材から外れることを確実に防止できる。
また、従来の建築用パネル取付具のように、回り止め部材を別個に用意したり、建築用パネル取付具に回り止め部分を形成する必要がないので、回り止め部材の費用を低減できるし、複雑な形状の回り止め部分の加工費用も削減できる。そして、回り止め部材や回り止め部分を不要とすることができるので、施工もし易いという効果がる。
更に、この考案に係る建築用パネルの取付構造によると、本考案の建築用パネル取付具を使用しているので、例えば建物が地震等によって揺れたとしても、建築用パネル取付具の挟持部が下地材を挟持する挟持面積が変更しないようにすることができる。従って、建物が揺れた場合でも、建築用パネル取付具の挟持部が下地材を挟持する状態を元の挟持状態で維持することができ、建築用パネルが下地材から外れることを確実に防止できる。
そして、他の考案に係る建築用パネルの取付構造によると、例えば下地材の厚みにばらつきがあっても、パッキンの弾性変形によって、建築用パネルを確実に下地材に取り付けることができる。また、下地材の縁部を、パネル取付具の基端部と建築用パネルとの接触面からパッキンの厚み分だけ引き離すことができるので、下地材の縁部が当該接触面に入り込み難くすることができる。よって、建物が揺れた場合でも、建築用パネルが下地材から外れることを確実に防止できる。
以下、本考案に係る建築用パネル取付具(以下、単に「パネル取付具」と言うこともある。)11、及びこのパネル取付具11を使用する建築用パネルの取付構造(以下、単に「パネルの取付構造」と言うこともある。)の一実施形態を図1〜図4を参照して説明する。図4は、複数の建築用パネル取付具11を使用して、建築用パネル12の上部及び下部を、それぞれ上側下地材(アングル)13及び下側下地材(アングル)14に取り付けている状態を示している。この上側下地材13及び下側下地材14は、例えば建物の梁9に溶接されている。また、建築用パネル12は、例えば外壁パネルであり、中空の押出成形セメント板である。
図1は、この建築用パネル12の上部を上側下地材13に取り付けている上側のパネル取付構造15を示す部分縦断面図であり、図2(a)及び図3(a)、(b)、(c)は建築用パネル取付具11を示している。
建築用パネル取付具11は、図2(a)及び図3(a)、(b)、(c)に示すように、略矩形板状体で形成された挟持部16を有し、この挟持部16の下縁と、略矩形板状体で形成された基端部17の上縁とを結合部18を介して互いに結合したものである。
挟持部16は、図1に示すように挟持面16aを有し、この挟持面16aと建築用パネル12との間に上側下地材13(又は下側下地材14)を挟み込む部分である。そして、基端部17は、建築用パネル12に固定される部分である。また、この挟持部16の挟持面16a、及び基端部17の圧接面17aは、それぞれが平坦面として形成され、互いに平行している。このように、挟持面16a及び圧接面17aが形成されていることによって、この建築用パネル取付具11を使用して建築用パネル12を上下の各下地材13、14に取り付けた状態で、挟持面16aが下地材13、14の表面と面接触すると共に、圧接面17aが建築用パネル12の表面と面接触することができる。また、挟持面16aと圧接面17aとは、互いに所定の間隔を隔てて配置されている。この挟持面16aと圧接面17aとの間隔は、図1に示すように、下地材13(又は14)及びパッキン19を介在させることができる寸法である。そして、基端部17の中央部には、ボルト20が挿通されるボルト孔21が形成されている。このボルト孔21は、基端部17から挟持部16に向かう方向に長く形成された長孔である。
結合部18は、図1、図3(a)、(b)、(c)等に示すように、横長の略矩形板状体で形成され、上面が下地材13、14と対向して配置される内側面18aとして形成されている。この内側面18aは、建築用パネル12に圧接される基端部17の圧接面17aに対して直角又は略直角を成すように形成されている。
また、図3(a)に示すように、挟持部16及び基端部17の横幅は同一である。そして、結合部18の両端部は、挟持部16及び基端部17のそれぞれの両側の各側縁よりも外側に所定長さだけ突出する突出部22、22によって形成されている。この突出部22、22は、結合部18をその長さ方向に延ばして形成したものである。
つまり、結合部18の両端部に形成されている突出部22、22は、建築用パネル取付具11を使用して建築用パネル12を下地材13、14に取り付けた状態で、挟持部16及び基端部17の両側のそれぞれの側縁から下地材13、14の縁部13a、14aと平行する方向に突出するように形成されている。
次に、図1及び図4等を参照して、建築用パネル取付具11を使用して建築用パネル12を上側及び下側のそれぞれの下地材13、14に取り付ける手順を説明する。まず、図1及び図4に示すように、例えばこの建築用パネル12を上側及び下側の各下地材13、14に対する取付け位置に配置する前の段階で、複数の各ボルト20を複数の各建築用パネル取付具11及び建築用パネル12に設けたそれぞれのボルト孔21に挿通する。そして、それぞれのボルト20を、建築用パネル12の中空部12aに配置したそれぞれのナット23に螺合させる。なお、建築用パネル12の上部及び下部に取り付けられた複数の各パネル取付具11は、建築用パネル12を上下の下地材13、14に位置決めするときに、挟持部16が邪魔にならないようにするために、それぞれの挟持部16を建築用パネル12の中央部に向かうように仮止めしてある。なお、各ボルト20には、バネワッシャ及び座金が挿通している。そして、各ナット23は、矩形板状体であり、建築用パネル12の中空部12aに回動しないように配置されている。
次に、上記のようにして複数の建築用パネル取付具11が仮止めされた建築用パネル12を、図1及び図4に示すように、上下の各下地材13、14に対する所定の取付け位置に配置する。次に、同各図に示すように、それぞれのパネル取付具11を、それぞれのボルト20を中心にして約180°回動させて、それぞれの挟持部16が対応する上側及び下側の各下地材13、14を覆う位置に移動させる。そして、各パネル取付具11を基端部17に形成されているボルト孔21の長さ方向に移動させて、それぞれの結合部18の内側面18aを、上側下地材13の下縁13a及び下側下地材14の上縁14aにそれぞれ当接させる。しかる後に、それぞれのボルト20を対応する各ナット23に対して締め付ける。これによって、複数の建築用パネル取付具11を使用して、建築用パネル12の上部及び下部を上下の各下地材13、14に取り付けることができる。
つまり、図1に示すように、上側の建築用パネル取付具11の基端部17は、ボルト20と、このボルト20に螺合するナット23とによって建築用パネル12の上部に締付け固定されている。この状態で、パネル取付具11の挟持部16が、建築用パネル12との間に上側下地材13を挟み込んでいる。なお、上側下地材13と建築用パネル12との間にはパッキン19が挟み込まれている。同様にして、下側の建築用パネル取付具11も、建築用パネル12の下部を下側下地材14に取り付けている。
次に、図1及び図4に示すように構成された上下の各建築用パネルの取付構造15について説明する。例えば地震等によって建物に層間変位が生じた場合に、梁9に溶接されている上側下地材13(又は下側下地材14)と、建築用パネル12にボルト20で締結されている上側の建築用パネル取付具11(又は下側の建築用パネル取付具11)とが互いに接近する方向に力が掛かることがある。この際、例えば上側下地材13の下縁13aは、結合部18の内側面18aに圧接することがあるが、基端部17と建築用パネル12の表面との間に入り込むことがない。
なぜなら、結合部18の内側面18aが建築用パネル12に圧接される基端部17の圧接面17aに対して直角又は略直角を成すように形成されているので、結合部18の内側面18aに圧接する下地材13の下縁13aがこの内側面18aに案内されて、基端部17と建築用パネル12の表面との間に入り込むことがないからである。このように、結合部18の内側面18aが下地材13の下縁13aをその圧接位置で保持できるので、この状態で建築用パネル取付具11に対して、ボルト20を中心にして回動する方向の力が掛かることがあっても、建築用パネル取付具11の基端部17が下地材13の縁部13aを乗り越えて回動しないようにすることができる。従って、建物が揺れた場合でも、上側の建築用パネル取付具11の挟持部16が上側下地材13を挟持する状態を維持することができる。
同様に、下側の建築用パネル取付具11の挟持部16も、下側下地材14を挟持する状態を維持することができる。よって、建築用パネル12が上下の各下地材13、14から外れることを防止できる。
また、この建築用パネル取付具11によると、従来の建築用パネル取付具のように、回り止め部材を別個に用意したり、建築用パネル取付具に回り止め部分を形成する必要がないので、回り止め部材の費用を低減できるし、複雑な形状の回り止め部分の加工費用も削減できる。そして、回り止め部材や回り止め部分を不要とすることができるので、施工もし易いという効果がる。
更に、例えば建物が地震等によって揺れたときに、例えば上側の建築用パネル取付具11に対して、この取付具11を取り付けているボルト20を中心にして回動させる方向の力が掛かることがあっても、結合部18の内側面18aと、上側下地材13の下縁13aとが互いに平行して当接しているので、建築用パネル取付具11が回動することを下地材13の下縁13aで係止することができる。よって、上側の建築用パネル取付具11の挟持部16が上側下地材13を挟持する挟持面積が変更しないようにすることができる。従って、上側の建築用パネル取付具11の挟持部16が上側下地材13を挟持する状態を元の挟持状態で維持することができる。
同様に、下側の建築用パネル取付具11の挟持部16が下側下地材14を挟持する状態を元の挟持状態で維持することができる。よって、建築用パネル12が上下の各下地材13、14から外れることを防止できる。
そして、図3(a)に示すように、結合部18の両方の各端部に突出部22が形成されているので、建築用パネル取付具11がボルト20を中心にして回動する方向の力が掛かることがあっても、左右の各突出部22が下地材13、14の下縁13a又は上縁14aと当接して、このパネル取付具11の回動を係止することができる。よって、突出部22を長くするほどパネル取付具11の回動に対する係止力を大きくすることができ、建築用パネル12が下地材から外れることを確実に防止できる。
また、図3(a)に示される建築用パネル取付具11によると、例えばボルト20の締め付けが緩み、ボルト孔21の上端内縁がボルト20に当接する位置にこのパネル取付具11が下方にずれた状態となり、更にこのボルト20を中心にして回動することがあっても、結合部18のいずれか一方の突出部22が下地材13、14の下縁13a又は上縁14aに当接して、パネル取付具11が図3(a)に示す元の取付位置から所定の角度以上に回動しないように、ボルト孔21及び結合部(突出部22、22を含む)18等が形成されている。そして、パネル取付具11が当該所定角度だけ回動した状態においても、挟持部16が下地材13、14を挟持して、建築用パネル12が下地材13、14から外れないようになっている。
更に、図1に示すように、挟持部16は、下地材13、14に対して面接触すると共に、基端部17は建築用パネル12と面接触するように、それぞれの挟持面16a及び圧接面17aが形成されているので、基端部17(建築用パネル取付具11)を建築用パネル12に強固に固定することができるし、挟持部16と建築用パネル12との間に下地材13又は14をしっかりと挟持することができる。
そして、図1に示すように、この建築用パネルの取付構造15によると、下地材13と建築用パネル12との間にパッキン19を挟み込んでいるので、例えば下地材13の厚みにばらつきがあっても、パッキン19の弾性変形によって、挟持部16と建築用パネル12との間に下地材13を適切な力で挟み込むことができる。よって、建築用パネル12を確実に下地材13に取り付けることができる。
また、下地材13の縁部13aを、パネル取付具11の基端部17と建築用パネル12との接触面からパッキン19の厚み分だけ引き離すことができるので、下地材13の縁部13aが下方に移動したとしても、当該接触面に入り込み難くすることができる。よって、建物が揺れた場合でも、建築用パネル12が下地材13から外れることを確実に防止できる。なお、パッキン19を省略して、挟持部16と建築用パネル12との間に下地材13を直接に挟み込むようにしてもよい。
ただし、上記実施形態の建築用パネル取付具11では、図3(a)、(b)、(c)に示すように、結合部18の内側面18aが基端部17の圧接面17aに対して直角又は略直角を成すように形成したが、これに代えて、内側面18aが圧接面17aに対して上記角度以外の80°〜100°の角度を成すように形成してもよい。角度を80°以上90°未満とすることによって、下地材13、14の縁部13a、14aに対して、基端部17と建築用パネル12の表面との接触面から離れる方向に力が働くようにして、その接触面に入り込まないようにすることができる。そして、90°を超えて100°以下とすることによって、例えばこのパネル取付具11のプレスによる加工をし易くすることができる。勿論、90°を超えて100°以下の角度としても、内側面18aが下地材13、14の縁部13a、14aを上記接触面に向かうように案内する力が小さく、縁部13a、14aが接触面に入り込むことはない。
そして、上記実施形態では、図2(a)に示すように、結合部18の両端を突出部22として形成したが、これに代えて、図2(b)に示すように、この両側の各突出部22を省略してもよいし、いずれか一方の突出部22を省略してもよい。
また、上記実施形態では、図4に示すように、略水平に互いに間隔を隔てて平行して設けられている上下の各下地材13、14に対して、建築用パネル12を複数の建築用パネル取付具11を使用して取り付ける例を示したが、これ以外にも、例えば略鉛直方向に互いに間隔を隔てて平行して設けられている左右の各下地材に対して、建築用パネル12を複数の建築用パネル取付具11を使用して取り付けることができる。
以上のように、本考案に係る建築用パネル取付具及び建築用パネルの取付構造は、回り止め部材が不要であって、形状が簡単で加工し易く、しかも施工がし易いという優れた効果を有し、このような建築用パネル取付具及び建築用パネルの取付構造等に適用するのに適している。
この考案の一実施形態に係る建築用パネル取付具及び建築用パネルの取付構造を示す部分縦断面図である。 (a)は同実施形態に係る建築用パネル取付具を示す斜視図、(b)は同考案の他の実施形態に係る建築用パネル取付具を示す斜視図である。 同実施形態に係る建築用パネル取付具を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は底面図である。 同実施形態の複数の建築用パネル取付具を使用して建築用パネルを上下の下地材に取り付けた状態を示す斜視図である。 (a)は従来の建築用パネル取付具を使用して建築用パネルの上部を上側下地材に取り付けた状態を示す斜視図、(b)は同従来の建築用パネル取付具を使用して建築用パネルの下部を下側下地材に取り付けた状態を示す斜視図である。 同従来の建築用パネル取付具及び建築用パネルの取付構造を示す部分縦断面図である。 同従来の建築用パネル取付具が回動して挟持位置がずれた状態を示す斜視図である。 同従来の建築用パネル取付具が回動して挟持位置がずれた状態を示す部分縦断面図である。
符号の説明
11 建築用パネル取付具
12 建築用パネル
12a 中空部
13 上側下地材
13a 上側下地材の下縁
14 下側下地材
14a 下側下地材の上縁
15 建築用パネルの取付構造
16 挟持部
16a 挟持面
17 基端部
17a 圧接面
18 結合部
18a 内側面
19 パッキン
20 ボルト
21 ボルト孔
22 突出部
23 ナット

Claims (5)

  1. 建築用パネルを建物の下地材に取り付ける建築用パネル取付具において、
    前記建築用パネルとの間に前記下地材を挟み込む挟持部と、ボルト孔を有しこのボルト孔に挿通されるボルトで前記建築用パネルに固定される基端部と、前記挟持部と前記基端部とを互いに結合する結合部とを備え、前記結合部の内側面が、前記下地材の縁部と対向して配置されるように形成され、かつ、前記建築用パネルに圧接される前記基端部の圧接面に対して直角又はそれに近い角度を成すことを特徴とする建築用パネル取付具。
  2. 前記結合部は、前記建築用パネル取付具を使用して前記建築用パネルを前記下地材に取り付けた状態で、前記挟持部の両側のそれぞれの縁部と対応する両側の各端部から、又はいずれか一方の端部から前記下地材の縁部に沿う方向に突出する突出部を有することを特徴とする請求項1記載の建築用パネル取付具。
  3. 前記建築用パネル取付具を使用して前記建築用パネルを前記下地材に取り付けた状態で、前記挟持部が前記下地材と面接触すると共に、前記基端部が前記建築用パネルと面接触するようにそれぞれの表面を平坦面として形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の建築用パネル取付具。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の建築用パネル取付具を使用して前記建築用パネルを建物の下地材に取り付ける建築用パネルの取付構造において、
    前記挟持部と前記建築用パネルとの間に前記下地材を挟み込み、前記ボルト孔に挿通する前記ボルトで前記基端部が前記建築用パネルに固定され、前記結合部の前記内側面と、前記下地材の縁部とが互いに平行して当接することを特徴とする建築用パネルの取付構造。
  5. 請求項1乃至3のいずれかに記載の建築用パネル取付具を使用して前記建築用パネルを建物の下地材に取り付ける建築用パネルの取付構造において、
    前記挟持部と前記建築用パネルとの間に前記下地材を挟み込むと共に、前記下地材と前記建築用パネルとの間にパッキンを挟み込み、前記ボルト孔に挿通する前記ボルトで前記基端部が前記建築用パネルに固定され、前記結合部の前記内側面と、前記下地材の縁部とが互いに対向して配置されていることを特徴とする建築用パネルの取付構造。
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