JP3116496U - かばん錠 - Google Patents

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正勝 泉
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Abstract

【課題】 錠体のデザインを変更したものにする場合に、各構成部材を収納する箱体は変更しなくてもよく、さらに錠体と箱体のそれぞれを金属板のプレス加工で作成できるようにし、しかも施錠の操作性が優れたかばん錠を提供する。
【解決手段】 かばん本体Bに固定する錠体1と、蓋体Cに取り付ける掛止板2とを備え、掛止板に穿った嵌合孔3に係合する係止突体4を錠体表面に突設すると共に、この錠体とは別体とした箱体5を前記係止突体に設けた止着体6により錠体内部に固定し、係止突体の表面に外形が略同形の掛止部材9を回動可能に枢支し、その枢軸10に掛止部材を回動させる方向に作用するコイルばね11を設け、掛止板の嵌合孔を掛止部材に嵌めると、錠体表面に突出した制止片14aが掛止板によって押し込まれ、掛止部材が係止突体と一致した位置から、自動的に90度回動した位置となって停止し施錠状態になるようにした。
【選択図】 図4

Description

この考案は、主にランドセルに用いられ、施錠操作が非常に簡単に行えるかばん錠に関するものである。
従来、この種のかばん錠には、例えば図11〜13に示したように、かばん本体に固定する錠体51と、蓋体に取り付ける掛止板52とを備え、錠体51の表面に掛止板52に穿った嵌合孔53に係合する係止突部54を突設し、係止突部54の表面に外形が同形の掛止部材55を回動可能に枢着し、その枢軸56に掛止部材55を回動させる方向にコイルばね57を作用させ、掛止板52の嵌合孔53を掛止部材55に嵌めると、錠体51表面に突出した制止片58を掛止板52により押して、掛止部材55を自動的に90度回動させて施錠するようにしたものが存在する。前記制止片58は、図示したように、掛止部材55の奥側において錠体51表面の一個所に突出したものとしている(特許文献1)。
このように構成した従来のかばん錠は、掛止板52の嵌合孔53を掛止部材55に嵌めるだけの操作で、掛止部材55が自動的に回動して施錠できるので、使い勝手かよく、小児向きのランドセル用として好適であるとしている。
実公平4−28376号公報(第1、2頁、第1、2、5図)
しかしながら、上記従来のかばん錠は、錠体51が合成樹脂で一体成形されており、コイルばね57、制止片58などの各構成部材を収納する箱形部分を、その錠体51に直にかたどっているため、錠体51の形状、模様などのデザインを変更したものにする場合には、前記各構成部材を収納する箱形部分を含む錠体51の成形型全体を新しいものに変更しなけばならないので、製造コストが高くつくという問題点を有していた。
さらに、上記従来のかばん錠は、錠体51が合成樹脂で一体成形されているため、強度性を持たせるには、錠体51の肉厚を大きくしなければならず、錠体51自体の嵩が大きくなってしまうという問題点を有していた。
また、上記従来のかばん錠は、各構成部材を収納する箱形部分を、錠体51に直にかたどっているため、これを金属板のプレス加工で作成するのは困難であるので、このような金属板のプレス加工により、錠体51自体の嵩を小さくすることもできないという問題点を有していた。
そこで、この考案は、上記従来の問題点を解決することをその課題としており、前記各構成部材を収納する箱形部分を錠体とは別体の箱体として設け、錠体の形状、模様などのデザインを変更したものにする場合にも、各構成部材を収納する箱体は変更しなくてもよく、さらに錠体と箱体のそれぞれを金属板のプレス加工で作成することができるようにし、しかも施錠する場合の操作性が優れたかばん錠を提供することを目的としてなされたものである。
そのため、この考案のかばん錠は、かばん本体Bに固定する錠体1と、蓋体Cに取り付ける掛止板2とを備え、掛止板2に穿った嵌合孔3に係合する係止突体4を錠体1表面に突設すると共に、この錠体1とは別体とした箱体5を前記係止突体4に設けた止着体6により錠体1内部に固定し、係止突体4の表面に外形が略同形の掛止部材9を回動可能に枢支し、その枢軸10に掛止部材9を回動させる方向に作用するコイルばね11を設け、掛止板2の嵌合孔3を掛止部材9に嵌めると、錠体1表面に突出した制止片14aが掛止板2によって押し込まれ、掛止部材9が係止突体4と一致した位置から、自動的に90度回動した位置となって停止し施錠状態になるようにしている。
さらに、この考案のかばん錠は、かばん本体Bに固定する錠体1と、蓋体Cに取り付ける掛止板2とを備え、掛止板2に穿った嵌合孔3に係合する係止突体4の底面4aに設けた止着体6を、錠体1に設けた通孔7に挿入し、この錠体1とは別体とした箱体5の止着孔8に挿入して、止着体6の先端部をかしめたものとして、係止突体4を錠体1表面に突設すると共に、箱体5を錠体1内部に固定し、係止突体4の表面に外形が略同形の掛止部材9を回動可能に枢支し、その枢軸10に掛止部材9を回動させる方向に作用するコイルばね11を設け、掛止板2の嵌合孔3を掛止部材9に嵌めると、錠体1表面に突出した制止片14aが掛止板2によって押し込まれ、掛止部材9が係止突体4と一致した位置から、自動的に90度回動した位置となって停止し施錠状態になるようにしている。
また、この考案のかばん錠は、かばん本体Bに固定する錠体1と、蓋体Cに取り付ける掛止板2とを備え、掛止板2に穿った嵌合孔3に係合する係止突体4の底面4aに設けた止着体6を、錠体1に設けた通孔7に挿入し、この錠体1とは別体とした箱体5の止着孔8に挿入して、止着体6の先端部をかしめたものとして、係止突体4を錠体1表面に突設すると共に、箱体5を錠体1内部に固定し、係止突体4の表面に外形が略同形の掛止部材9を回動可能に枢支し、その枢軸10に掛止部材9を回動させる方向に作用するコイルばね11を設け、前記掛止部材9の枢軸10に、前記箱体5内に一端を枢支して設けた制止板14に係止する第一フランジ12a、および前記箱体5内に設けた係止体13に係止する第二フランジ12bを突出した回動制限片12を固着して、前記掛止部材9が係止突体4と一致した位置、または90度回動した位置となって停止するようにし、前記制止板14の他端にこの制止板14を押し下げる方向に作用するコイルばね24を設け、さらに前記制止板14の中間部に制止片14aを突設し、この制止片14aを掛止部材9の手前において錠体1表面の一個所に突出させ、また前記掛止板2に磁力が作用するようにした永久磁石26を錠体1と箱体5の間に装着したものとしている。
そして、この考案のかばん錠において、前記錠体1は、任意の外形状1aおよび模様1bを有したものとしている。
この考案のかばん錠は、以上に述べたように構成されているので、錠体1の形状、模様などを他のデザインに変更したものにしても、コイルばね11、制止片14aなどの各部材を収納する箱体5はそのまま用いることができるので、錠体1のデザインを変更したものにする場合には、錠体1のみの成形型を新しいものに変更すればよいので、製造コストが安くなる。さらに、この考案のかばん錠は、錠体1と箱体5のそれぞれを金属板のプレス加工で作成することができるので、錠体自体の嵩を小さくでき、小さいかばんにも体裁よく用いることができる。また、この考案のかばん錠は、制止板14の中間部に制止片14aを突設するなどの独特の構造にしているため、施錠する場合の操作性が優れたものとなる。
以下、この考案のかばん錠の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
この考案のかばん錠は、ランドセルなどのかばん本体Bに固定する錠体1と、ランドセルなどの蓋体Cに取り付ける掛止板2とを備えている。錠体1は、任意の外形状1aおよび模様1bを有しており、掛止板2に穿った嵌合孔3に係合する係止突体4を錠体1表面中央部に突設すると共に、この錠体1とは別体とした箱体5を前記係止突体4に設けた止着体6により錠体1内部に固定したものとしている。前記係止突体4を突設すると共に、箱体5を固定するには、係止突体4の底面4aに止着体6を設け、この止着体6を錠体1に設けた通孔7に挿入し、さらに箱体5の止着孔8に挿入して、止着体6の先端部をかしめたものとしている。
前記係止突体4の表面には、外形が略同形の掛止部材9を回動可能に枢支し、その枢軸10には、掛止部材9を回動させる方向に作用するコイルばね11を設けている。このコイルばね11は、巻部を枢軸10に支持させ、一端を箱体5の側面に係止させ、他端を枢軸10に固着した回動制限片12に係止させている。この回動制限片12は、前記箱体5内に一端を枢支して設けた制止板14に係止される第一フランジ12a、および箱体5内に設けた係止体13に係止される第二フランジ12bを突出したものとしている。第一フランジ12aには、制止板14に摺接する傾斜壁部15aが形成され、さらにこの傾斜壁部15aの最上端よりに、制止板14の一側部に係止される垂直壁部15bが形成されている。第二フランジ12bには、箱体5に内に設けた係止体13に係止される水平当部16が形成されている。
前記箱体5は、底面の中央に通孔17が設けられると共に、側面の上端に係止片18が設けられた本体部5aと、上面の中央に止着孔19が設けられると共に、上面と側面の境目に係止孔20が設けられた蓋部5bとからなる。そして、係止突体4に設けた通孔21、および錠体1に設けた通孔22を通過させて、本体部5aの通孔17に掛止部材9の枢軸10を挿入し、この枢軸10を蓋部5bの止着孔19に挿入して、ワッシャー23を介して枢軸10の先端をかしめ、さらに本体部5aの係止片18を蓋部5bの係止孔20に挿入して、係止片18を折り曲げることにより、本体部5aに蓋部5bを結合したものとしている。さらに、本体部5aには、前記係止体13が設けられると共に、後に述べるコイルばね24の支持体25が設けられ、さらに後に述べる永久磁石26の嵌合凹部27が設けられている。
前記掛止部材9は、回動制限片12の第一フランジ12aが制止板14に係止された状態で、係止突体4と一致した位置となって停止するようにしており、回動制限片12の第二フランジ12bが止め体13に係止された状態で、係止突体4と90度回動した位置となって停止するようにしている。
前記制止板14は、一端を箱体5内に枢支したものとし、他端にコイルばね24を設けたものとしている。このコイルばね24は、制止板14を押し下げる方向に作用するようにしている。制止板14の一端を箱体5内に枢支するには、その一端に枢支孔28を設け、この枢支孔28を箱体5内に設けた枢支体29により枢支するようにしている。制止板14の他端にこの制止板14を押し下げる方向にコイルばね24を設けるには、その他端に通孔30を設け、この通孔30に箱体5内に設けた支持体25を挿入して、この支持体25にコイルばね24を支持させ、このコイルばね24の一端を箱体5の蓋部5bに当接させると共に、コイルばね24の他端を制止板14の他端に当接させたものとしている。さらに、前記制止板14の中間部には、制止片14aを突設している。この制止片14aは、箱体5内に設けた通孔31に挿入し、前記掛止部材9の手前において錠体1に設けた突出孔32から、錠体1表面の一個所に突出させている。
前記永久磁石26は、掛止板2に磁力が作用するようにしており、錠体1と箱体5の間に装着したものとしている。錠体1と箱体5の間に永久磁石26を装着したものとするには、箱体5に設けた嵌合凹部27に永久磁石26を嵌合して、この箱体5と錠体1とで挟み込んだものとしている。なお、永久磁石26は、図示したものは円板形状としているが、四角や楕円、その他適宜の形状にしてもよいのはいうまでもない。
以上のように構成したこの考案のかばん錠は、図5〜7に示した状態から、掛止板2の嵌合孔3を掛止部材9に嵌めると、掛止板2は永久磁石26に吸着されて錠体1表面にいったん仮り止めされる。この状態から掛止板2を押さえると、錠体1表面に突出した制止片14aがこの掛止板2によって押し込まれるため、制止板14が押し上げられ、この制止板14の側部と回動制限片12の第一フランジ12aの垂直壁部15bとの係合が解除される。そして、制止板14との係合が解除された回動制限片12は、コイルばね11の作用によって90度回動して、第二フランジ12bの水平当部16が係止体13に係合して停止する。すると、この回動制限片12に固着した掛止部材9の枢軸10も90度回動し、掛止部材9が係止突体4と一致した位置から、自動的に90度回動した位置となって停止し施錠状態になり、図8〜10に示したように、錠体1に掛止板2を止めておくことができる。
前記図8〜10に示した施錠状態から、掛止部材9を指先で摘んで、逆に90度回動させると、回動制限片12の第一フランジ12aの傾斜壁部15aが制止板14に摺接して回動し、この傾斜壁部15aが制止板14を通り過ぎると、制止板14はコイルばね24により押し下げられ、この制止板14の側部と第一フランジ12aの垂直壁部15bとが再び係合して、回動制限片12は停止する。すると、前記掛止部材9が係止突体4と90度回動した位置から、係止突体4と一致した位置となって停止し解錠状態になり、図5〜7に示したように、錠体1から掛止板2を外すことができる。
この考案のかばん錠の一実施形態を示しており、ランドセルの底部に取り付けた状態を示す平面図である。 図1に示すこの考案のかばん錠の錠体を裏側から見た状態の斜視図である。 図1に示すこの考案のかばん錠の錠体を、箱体の蓋部を外して裏面から見た状態の斜視図である。 図1に示すこの考案のかばん錠の錠体の分解斜視図である。 この考案のかばん錠の解錠状態を示す平面図である。 図5に示すこの考案のかばん錠を、箱体の蓋部を外して裏側から見た状態の平面図である。 図5中のA−A線によるこの考案のかばん錠の要部断面図である。 この考案のかばん錠の施錠状態を示す平面図である。 図8に示すこの考案のかばん錠を、箱体の蓋部を外して裏側から見た状態の平面図である。 図8中のB−B線によるこの考案のかばん錠の要部断面図である。 従来のかばん錠の一例を示す平面図である。 図11に示す従来のかばん錠において、錠体の蓋板を取り外した状態の平面図である。 図12のC−C線による従来のかばん錠の断面図である。
符号の説明
1 錠体
1a 外形状
1b 模様
2 掛止板
3 嵌合孔
4 係止突体
4a 底面
5 箱体
6 止着体
7 通孔
8 止着孔
9 掛止部材
10 枢軸
11 コイルばね
12 回動制限片
12a 第一フランジ
12b 第二フランジ
13 係止体
14 制止板
14a 制止片
24 コイルばね
26 永久磁石
B 本体
C 蓋体

Claims (4)

  1. かばん本体(B)に固定する錠体(1)と、蓋体(C)に取り付ける掛止板(2)とを備え、掛止板(2)に穿った嵌合孔(3)に係合する係止突体(4)を錠体(1)表面に突設すると共に、この錠体(1)とは別体とした箱体(5)を前記係止突体(4)に設けた止着体(6)により錠体(1)内部に固定し、係止突体(4)の表面に外形が略同形の掛止部材(9)を回動可能に枢支し、その枢軸(10)に掛止部材(9)を回動させる方向に作用するコイルばね(11)を設け、掛止板(2)の嵌合孔(3)を掛止部材(9)に嵌めると、錠体(1)表面に突出した制止片(14a)が掛止板(2)によって押し込まれ、掛止部材(9)が係止突体(4)と一致した位置から、自動的に90度回動した位置となって停止し施錠状態になるようにしたことを特徴とするかばん錠。
  2. かばん本体(B)に固定する錠体(1)と、蓋体(C)に取り付ける掛止板(2)とを備え、掛止板(2)に穿った嵌合孔(3)に係合する係止突体(4)の底面(4a)に設けた止着体(6)を、錠体(1)に設けた通孔(7)に挿入し、この錠体(1)とは別体とした箱体(5)の止着孔(8)に挿入して、止着体(6)の先端部をかしめたものとして、係止突体(4)を錠体(1)表面に突設すると共に、箱体(5)を錠体(1)内部に固定し、係止突体(4)の表面に外形が略同形の掛止部材(9)を回動可能に枢支し、その枢軸(10)に掛止部材(9)を回動させる方向に作用するコイルばね(11)を設け、掛止板(2)の嵌合孔(3)を掛止部材(9)に嵌めると、錠体(1)表面に突出した制止片(14a)が掛止板(2)によって押し込まれ、掛止部材(9)が係止突体(4)と一致した位置から、自動的に90度回動した位置となって停止し施錠状態になるようにしたことを特徴とするかばん錠。
  3. かばん本体(B)に固定する錠体(1)と、蓋体(C)に取り付ける掛止板(2)とを備え、掛止板(2)に穿った嵌合孔(3)に係合する係止突体(4)の底面(4a)に設けた止着体(6)を、錠体(1)に設けた通孔(7)に挿入し、この錠体(1)とは別体とした箱体(5)の止着孔(8)に挿入して、止着体(6)の先端部をかしめたものとして、係止突体(4)を錠体(1)表面に突設すると共に、箱体(5)を錠体(1)内部に固定し、係止突体(4)の表面に外形が略同形の掛止部材(9)を回動可能に枢支し、その枢軸(10)に掛止部材(9)を回動させる方向に作用するコイルばね(11)を設け、前記掛止部材(9)の枢軸(10)に、前記箱体(5)内に一端を枢支して設けた制止板(14)に係止する第一フランジ(12a)、および前記箱体(5)内に設けた係止体(13)に係止する第二フランジ(12b)を突出した回動制限片(12)を固着して、前記掛止部材(9)が係止突体(4)と一致した位置、または90度回動した位置となって停止するようにし、前記制止板(14)の他端にこの制止板(14)を押し下げる方向に作用するコイルばね(24)を設け、さらに前記制止板(14)の中間部に制止片(14a)を突設し、この制止片(14a)を掛止部材(9)の手前において錠体(1)表面の一個所に突出させ、また前記掛止板(2)に磁力が作用するようにした永久磁石(26)を錠体(1)と箱体(5)の間に装着したことを特徴とするかばん錠。
  4. 前記錠体(1)を、任意の外形状(1a)および模様(1b)を有したものとしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のかばん錠。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6092982B1 (ja) * 2015-10-27 2017-03-08 有限会社伊藤製作所 ランドセル用錠前

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