JP3116351U - 車椅子移動支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車椅子を目的地まで安全に牽引する車椅子移動支援装置を提供する。
【解決手段】 予め設定されたガイド手段12に沿って移動し、後部には連結部14を備えた牽引台車13と、牽引台車13の後方に配置された車椅子11を牽引台車13の連結部14に繋ぐ連結手段15と、牽引台車13の行き先を決める行き先設定部16とを有する車椅子移動支援装置10であって、行き先設定部16は、行き先を示すディスプレイ30と、ディスプレイ30を見ながら操作するスイッチ31を備え、連結手段15は、2本のアーム40と、2本のアーム40の先部を連結部14に首振り可能に連結する自在継手機構41と、2本のアーム40の後部を車椅子11のフレーム50に対して上下移動及び左右旋回可能に連結する連結継手51とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 予め設定されたガイド手段12に沿って移動し、後部には連結部14を備えた牽引台車13と、牽引台車13の後方に配置された車椅子11を牽引台車13の連結部14に繋ぐ連結手段15と、牽引台車13の行き先を決める行き先設定部16とを有する車椅子移動支援装置10であって、行き先設定部16は、行き先を示すディスプレイ30と、ディスプレイ30を見ながら操作するスイッチ31を備え、連結手段15は、2本のアーム40と、2本のアーム40の先部を連結部14に首振り可能に連結する自在継手機構41と、2本のアーム40の後部を車椅子11のフレーム50に対して上下移動及び左右旋回可能に連結する連結継手51とを有する。
【選択図】 図1
Description
本考案は、車椅子を目的地まで牽引する車椅子移動支援装置に関する。
従来、車椅子を実用的な速度で駆動できない障害者(利用者)は、他人に車椅子を押してもらうか、電動車椅子を自分で操作して目的地まで移動している(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、利用者が車椅子を使用する場合、特に、人工呼吸器等の各種医療機器を同時に搬送する際においては、危険を防止するため、車椅子を押す人及び各種医療機器を搬送する人の複数の介助者が必要であるという問題があった。また、利用者が電動車椅子を使用する場合、通常の電動車椅子は、個々の利用者に合わせて、車椅子の各寸法及びコントローラの種類や位置等の各種装置の調整が行われており、汎用性に乏しく、他の利用者が使用し難いという問題があった。特に、病院や医療施設内で使用する場合には、1人が1台を占有してしまい、電動車椅子の数が増えるという問題もあった。また、電動車椅子の操作は、利用者の能力に委ねられており、特に導入初期において、走行安定性や安全性等に問題があった。更に、重度の障害者は、電動車椅子の操作ができないという問題もあった。
本考案はかかる事情に鑑みてなされたもので、車椅子を目的地まで安全に牽引する車椅子移動支援装置を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本考案に係る車椅子移動支援装置は、予め設定されたガイド手段に沿って移動し、後部には連結部を備えた牽引台車と、該牽引台車の後方に配置された車椅子を前記牽引台車の連結部に繋ぐ連結手段と、前記牽引台車の行き先を決める行き先設定部とを有する車椅子移動支援装置であって、
前記行き先設定部は、行き先を示すディスプレイと、該ディスプレイを見ながら操作するスイッチを備え、
前記連結手段は、2本のアームと、該2本のアームの先部を前記連結部に首振り可能に連結する自在継手機構と、前記2本のアームの後部を前記車椅子のフレームに対して上下移動及び左右旋回可能に連結する連結継手とを有する。
前記行き先設定部は、行き先を示すディスプレイと、該ディスプレイを見ながら操作するスイッチを備え、
前記連結手段は、2本のアームと、該2本のアームの先部を前記連結部に首振り可能に連結する自在継手機構と、前記2本のアームの後部を前記車椅子のフレームに対して上下移動及び左右旋回可能に連結する連結継手とを有する。
ガイド手段としては、例えば、床面に貼り付けられた磁気テープ等があり、牽引台車としては、例えば、この磁気テープを検知する磁気テープ誘導型の無人搬送車(automatic guided vehicle、AGV)がある。この無人搬送車には、磁気テープのルートからのズレを検知するガイドセンサー、磁気テープの分岐点等に記録された磁気データを読み取る番地センサー、及び停止位置を読み取る停止センサー等が設けられている。更に、無人搬送車には、他の無人搬送車と、各無人搬送車の現在地を含む位置データを無線で送受信し、交差点や合流点において無人搬送車同士が交通整理を行うエリアセンサーを備えることもできる。また、ガイド手段はレールでもよく、牽引台車の車輪をレールに沿って移動させてもよい。
行き先設定部のディスプレイは、液晶、有機エレクトロルミネセンス、又はブラウン管等で形成され、行き先等を表示する画面を備えている。また、タッチパネルを有するディスプレイを使用して、画面に直接触れて操作できるようにしてもよい。
行き先設定部のスイッチとしては、ボタンを押し込むと接点が接続される(オンになる)押しボタンスイッチ、チューブの先端に取付けた風船を握って風船の中の空気を押し出し、その空気によりボタンを押すスイッチ、紐等を引いて操作するスイッチ、タッチパネルを触るときの誘電率の変化を感知するスイッチ、頭等に装着し、頭を振るときの振動をジャイロスコープにより感知するスイッチ、まばたきを感知するスイッチ、及び呼気や吸気を感知するスイッチ等のいずれか1又は2以上を使用できる。
行き先設定部のスイッチとしては、ボタンを押し込むと接点が接続される(オンになる)押しボタンスイッチ、チューブの先端に取付けた風船を握って風船の中の空気を押し出し、その空気によりボタンを押すスイッチ、紐等を引いて操作するスイッチ、タッチパネルを触るときの誘電率の変化を感知するスイッチ、頭等に装着し、頭を振るときの振動をジャイロスコープにより感知するスイッチ、まばたきを感知するスイッチ、及び呼気や吸気を感知するスイッチ等のいずれか1又は2以上を使用できる。
連結手段は、牽引台車と車椅子とを連結するものであって、曲がり角や斜面においても、牽引台車に車椅子が追従可能となるように形成されている。また、連結手段の2本のアームは、種類や大きさの異なる車椅子のフレームに取付けられるように、各アームの間隔や床面からの高さが変えられるようになっている。
本考案に係る車椅子移動支援装置において、前記連結継手は、前記アームの後部に水平ピンを介して首振り可能に取付けられている受け金と、該受け金に一部が固定され、前記車椅子のフレームを取り囲むようにして取付けられる面ファスナーとを有してもよい。
面ファスナーとしては、衣服などに用いる着脱自在の布製のテープであり、例えば、フック面とループ面を噛み合せるマジックテープ(登録商標)が使用できる。
本考案に係る車椅子移動支援装置において、前記スイッチは有線又は無線により車椅子側から前記牽引台車の運転することもできる。
スイッチに、例えば延長コードを設けて有線で牽引台車の運転を行うこともでき、スイッチに送受信機を取付けて無線により運転を行ってもよい。また、スイッチは車椅子に脱着可能に取付けてもよい。
面ファスナーとしては、衣服などに用いる着脱自在の布製のテープであり、例えば、フック面とループ面を噛み合せるマジックテープ(登録商標)が使用できる。
本考案に係る車椅子移動支援装置において、前記スイッチは有線又は無線により車椅子側から前記牽引台車の運転することもできる。
スイッチに、例えば延長コードを設けて有線で牽引台車の運転を行うこともでき、スイッチに送受信機を取付けて無線により運転を行ってもよい。また、スイッチは車椅子に脱着可能に取付けてもよい。
請求項1〜3に記載の車椅子移動支援装置においては、行き先設定部で決めた行き先までガイド手段に沿って移動する牽引台車に、連結手段を介して車椅子を接続するので、車椅子を実用的な速度で駆動できない利用者を目的地まで安全に移動することができると共に、車椅子を押す介助者を必要としない。また、行き先設定部は、行き先を示すディスプレイと、ディスプレイを見ながら操作するスイッチを備えているので、スイッチの操作のみで簡単に行き先を決定することができ、複雑な操作を必要としない。更に、連結手段は、2本のアームの前部を連結部に首振り可能に連結する自在継手機構と、2本のアームの後部を車椅子のフレームに対して上下移動及び左右旋回可能に連結する連結継手とを設けているので、異なる種類や大きさの車椅子でも取付けることができると共に、牽引台車の動きに合わせて車椅子を追従させることができる。
特に、請求項2記載の車椅子移動支援装置においては、連結継手が、アームの後部に水平ピンを介して首振り可能に取付けられている受け金を有するので、例えば、車椅子が石等に乗り上げた場合でも、連結継手が上下移動し、スムーズに走行できると共に、連結継手の車椅子への取付け位置を調整することができる。また、連結継手が、車椅子のフレームを取り囲むようにして取付けられる面ファスナーを有するので、車椅子のフレームの形状によらず連結することができると共に、脱着し易い。
請求項3記載の車椅子移動支援装置においては、スイッチが有線又は無線により車椅子側から牽引台車の運転ができるので、利用者が姿勢を変えることなしに簡単に操作できる。
請求項3記載の車椅子移動支援装置においては、スイッチが有線又は無線により車椅子側から牽引台車の運転ができるので、利用者が姿勢を変えることなしに簡単に操作できる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した実施の形態につき説明し、本考案の理解に供する。
ここで、図1は本考案の一実施の形態に係る車椅子移動支援装置の使用状態を示す説明図、図2は同車椅子移動支援装置の行き先設定部の説明図、図3は同車椅子移動支援装置の連結手段の自在継手機構を構成する部品を示す説明図、図4(A)、(B)はそれぞれ同車椅子移動支援装置の連結手段の連結継手の平面図、側面図、図5は同車椅子移動支援装置の使用方法及びその動作を示すフローチャートである。
ここで、図1は本考案の一実施の形態に係る車椅子移動支援装置の使用状態を示す説明図、図2は同車椅子移動支援装置の行き先設定部の説明図、図3は同車椅子移動支援装置の連結手段の自在継手機構を構成する部品を示す説明図、図4(A)、(B)はそれぞれ同車椅子移動支援装置の連結手段の連結継手の平面図、側面図、図5は同車椅子移動支援装置の使用方法及びその動作を示すフローチャートである。
図1〜図4を参照して、本考案の一実施の形態に係る車椅子移動支援装置10について説明する。
図1に示すように、車椅子移動支援装置10は、例えば、車椅子を実用的な速度で駆動できない障害者である利用者Aが乗っている車椅子11を牽引し、目的地(行き先)まで搬送する装置である。車椅子移動支援装置10は、予め床面に貼り付けられた磁気テープ(ガイド手段の一例)12に沿って移動する牽引台車(例えば、磁気テープ誘導型の無人搬送車)13と、牽引台車13の後部に突出して設けられた連結部14及び牽引台車13の後方に配置された車椅子11を連結する連結手段15と、牽引台車13の行き先を決める行き先設定部16とを備えている。以下、車椅子移動支援装置10の各構成要素について詳しく説明する。
図1に示すように、車椅子移動支援装置10は、例えば、車椅子を実用的な速度で駆動できない障害者である利用者Aが乗っている車椅子11を牽引し、目的地(行き先)まで搬送する装置である。車椅子移動支援装置10は、予め床面に貼り付けられた磁気テープ(ガイド手段の一例)12に沿って移動する牽引台車(例えば、磁気テープ誘導型の無人搬送車)13と、牽引台車13の後部に突出して設けられた連結部14及び牽引台車13の後方に配置された車椅子11を連結する連結手段15と、牽引台車13の行き先を決める行き先設定部16とを備えている。以下、車椅子移動支援装置10の各構成要素について詳しく説明する。
牽引台車13は、図示しない充電池を内蔵し、床面を走行するための複数、例えば4つの車輪20を備えている。また、牽引台車13は、磁気テープ12のルートからのズレを検知するガイドセンサー(図示せず)、磁気テープ12の分岐点等に記録された磁気データを読み取る番地センサー(図示せず)、及び停止位置を読み取る停止センサー(図示せず)等が設けられている。また、牽引台車13は、その状態、例えば、牽引中、異常発生中、及び停止中等を青色、赤色、オレンジ色でそれぞれ表す表示灯21が設けられている。更に、牽引台車13の連結部14には、連結手段15が連結される貫通孔22が設けられている。
図1、図2に示すように、行き先設定部16は、行き先を示すディスプレイ30と、ディスプレイ30を見ながら操作するスイッチの一例である押しボタンスイッチ31を備えている。押しボタンスイッチ31は延長コード32が設けられ、車椅子11に取付けられて車椅子11側から牽引台車13の運転ができるようになっている。行き先設定部16のディスプレイ30は、液晶で形成された画面33を備えている。なお、タッチパネルを備えたディスプレイを使用して、画面に直接触れて操作できるようにしてもよい。
また、ディスプレイ30のケース内(又は別置きされた図示しないケース内)に収納される行き先設定部16の制御部には、図示しないコンピュータ(プログラマブルコントローラを含む)が搭載され、この制御部(以下、単に「コンピュータ」と称する場合もある)には、押しボタンスイッチ31の操作によって選択された行き先まで、車椅子11を牽引する車椅子移動支援プログラムが組み込まれている。また、コンピュータは、押しボタンスイッチ31によって入力された信号を受け、車椅子移動支援プログラムに従って、ディスプレイ30の画面33の表示を変えると共に、牽引台車13に組み込まれた制御装置を備えた駆動機構(図示せず)を制御して、牽引台車13を目的地まで移動させる。なお、牽引台車13の制御装置については、周知のものを使用するので詳しい説明は省略する。
車椅子移動支援装置10で車椅子11の牽引を開始する場合、図2に示すように、画面33には、行き先、例えば、リハビリテーション科、中庭、及びナースステーション等が表示された目的地選択画面となっている。ここで、図2中では、選択されている行き先(「リハビリテーション科」)が反転強調されて表示されている。利用者A(介助者でもよい)は、押しボタンスイッチ31を押して、反転強調する行き先を順次移動させ、反転強調された行き先を目的地として選択して、目的地とする行き先を決定する。車椅子移動支援プログラムに従って、決定した行き先までコンピュータが牽引台車13の駆動機構を制御して、車椅子11を牽引する。なお、画面33は押しボタンスイッチ31や牽引台車13の制御装置からの入力により、決定した行き先が目的地であるか確認する目的地確認画面や、目的地に到着したことを示す目的地到着画面等に切り替わる。
図1に示すように、連結手段15は、2本のアーム40と、2本のアーム40の先部を連結部14に首振り可能に連結する自在継手機構41と、2本のアーム40の後部を車椅子11のフレーム50に対して上下移動及び左右旋回可能に連結する連結継手51とを有している。
図3に示すように、自在継手機構41は、牽引台車13の連結部14の貫通孔22に挿通され、図示しない滑り軸受を介して首振り(回動)可能に配置される垂直管42と、垂直管42の中央部に取付けられ、垂直管42の貫通孔22への挿入位置(深さ)を決めるリング状のストッパー42aと、垂直管42の上部に取付けられ水平方向に配置される水平管43とで形成されるT字状体44を備えている。これによって、牽引台車13がカーブ等で曲がる際に垂直管42が回動するので、車椅子11もスムーズに曲がることができる。
図3に示すように、自在継手機構41は、牽引台車13の連結部14の貫通孔22に挿通され、図示しない滑り軸受を介して首振り(回動)可能に配置される垂直管42と、垂直管42の中央部に取付けられ、垂直管42の貫通孔22への挿入位置(深さ)を決めるリング状のストッパー42aと、垂直管42の上部に取付けられ水平方向に配置される水平管43とで形成されるT字状体44を備えている。これによって、牽引台車13がカーブ等で曲がる際に垂直管42が回動するので、車椅子11もスムーズに曲がることができる。
また、自在継手機構41は、水平管43に挿通され、図示しない滑り軸受を介して回動可能に配置される棒状部45と、棒状部45の両端部に設けられ、垂直ピン46を介して、アーム40を水平方向に首振り可能に連結する前側アーム取付部47とを備えた連結体48を有している。連結体48の棒状部材45が、水平管43に回動可能に配置されているので、アーム40が上下移動可能となり、車椅子11へのアーム40の取付け位置を変えることができると共に、傾斜等がある場合でも車椅子11を追従させることができる。また、前側アーム取付部47に、取付けられる垂直ピン46を中心として、アーム40が水平方向に回動可能であるので、車椅子の大きさによって、2本のアーム40の後端部の幅を変えることができる。
更に、図4に示すように、連結継手51は、アーム40の後部に水平ピン52を介して上下方向に首振り可能に取付けられている受け金53を有している。受け金53は、平面視してフレーム50側が凹んだ曲面となって、フレーム50を回転可能に固定し易くなっている。また、受け金53が、水平ピン52を介して上下方向に首振り可能となっているので、例えば、車椅子11が石等に乗り上げて傾いた場合でも、受け金53を車椅子11に追従させることができる。
また、連結継手51は、受け金53に一部が固定され、車椅子11のフレーム50を取り囲むようにして、フレーム50に巻き付けて取付けられる面ファスナー54を有している。面ファスナー54によって車椅子11のフレーム50と連結するので、フレームの形状によらず連結することができると共に、脱着し易くなっている。また、連結継手51は、面ファスナー54を車椅子11のフレーム50に巻き付けて連結するので、車椅子11のフレーム50に対して左右旋回可能となる。
次に、図5を参照して、車椅子移動支援装置10による車椅子11の牽引方法について説明する。
利用者Aが乗っている車椅子11を車椅子移動支援装置10に取付ける。ディスプレイ30の画面33は、図2に示す目的地選択画面となっている(ステップ1)。
利用者Aが目的地を選択するために押しボタンスイッチ31を押すと、押しボタンスイッチ31からの入力信号が検知される(ステップ2)。
利用者Aが乗っている車椅子11を車椅子移動支援装置10に取付ける。ディスプレイ30の画面33は、図2に示す目的地選択画面となっている(ステップ1)。
利用者Aが目的地を選択するために押しボタンスイッチ31を押すと、押しボタンスイッチ31からの入力信号が検知される(ステップ2)。
ここで、利用者Aは、画面33に反転強調されて表示されている行き先(ここでは、リハビリテーション科)に行きたい場合、押しボタンスイッチ31を長時間、例えば、1秒間以上押して(以下、「長押し」ともいう)目的地を選択し、反転強調されている行き先が目的地とする場所でない場合には、押しボタンスイッチ31を短時間(1秒間未満)押す(以下、「短押し」ともいう)。押しボタンスイッチ31を押すと、図示しないタイマーによって押しボタンスイッチ31の押圧時間を計測し、押しボタンスイッチ31が長押しされたか判定される(ステップ3)。なお、長押し及び短押しの基準となる時間は、コンピュータのプログラムの設定によって変更可能となっている。
ステップ3で押しボタンスイッチ31の押圧時間が1秒間未満、すなわち、利用者Aが短押しした場合、目的地選択画面の反転強調される行き先が1つスクロールされる(ステップ4)。利用者Aは、目的地とする行き先が反転強調されるまで短押しを繰り返すことになる。ステップ3で押しボタンスイッチ31の押圧時間が1秒間以上、すなわち、利用者Aが長押しした場合、目的地(例えば、リハビリテーション科)を選択したと判断され、画面33は「リハビリテーション科へ行きますか?」と表示する目的地確認画面に切り替わる(ステップ5)。
利用者Aは、選択した目的地が正しい場合に押しボタンスイッチ31を長押しし、目的地が違う場合又は目的地を変更する場合に押しボタンスイッチ31を短押しすることになる。ここで、押しボタンスイッチ31が押圧されたことを検知し(ステップ6)、タイマーによって計測された押圧時間により、押しボタンスイッチ31が長押しされたかが判断される(ステップ7)。
ステップ7で長押しした場合、画面33は「リハビリテーション科へ行きます」と表示され、目的地決定画面に切り替わる(ステップ8)。また、ステップ7で短押しした場合、ステップ1に戻り画面33は目的地選択画面に切り替わる。この際、利用者Aは再度目的地を選択することもできる。
目的地を決定した後、牽引台車13は車椅子11を牽引して、磁気テープ12に沿って目的地(リハビリテーション科)まで移動する(ステップ9)。
目的地を決定した後、牽引台車13は車椅子11を牽引して、磁気テープ12に沿って目的地(リハビリテーション科)まで移動する(ステップ9)。
目的地までの移動途中に、利用者Aが押しボタンスイッチ31を押すと(ステップ10)、牽引台車13は一時停止する(ステップ11)。
一時停止中に、利用者Aが押しボタンスイッチ31を押した場合(ステップ12)、タイマーによって計測された押圧時間により、押しボタンスイッチ31が長押しされたか判断される(ステップ13)。ここで、押しボタンスイッチ31を短押しした場合、牽引台車13は移動を再開する。また、押しボタンスイッチ31を長押しした場合、画面33は目的地選択画面に切り替わり、利用者Aは目的地を変更することができる。
なお、移動途中で目的地を牽引台車13の進行方向とは逆の方向に変更する場合、現在位置と行き先との間に貼着された図示しないUターン用の磁気テープに沿って、牽引台車13を旋回させてUターンできるようになっている。
一時停止中に、利用者Aが押しボタンスイッチ31を押した場合(ステップ12)、タイマーによって計測された押圧時間により、押しボタンスイッチ31が長押しされたか判断される(ステップ13)。ここで、押しボタンスイッチ31を短押しした場合、牽引台車13は移動を再開する。また、押しボタンスイッチ31を長押しした場合、画面33は目的地選択画面に切り替わり、利用者Aは目的地を変更することができる。
なお、移動途中で目的地を牽引台車13の進行方向とは逆の方向に変更する場合、現在位置と行き先との間に貼着された図示しないUターン用の磁気テープに沿って、牽引台車13を旋回させてUターンできるようになっている。
牽引台車13が目的地に到着した場合(ステップ14)、画面33は「リハビリテーション科に到着しました」と表示された目的地到着画面に切り替わり(ステップ15)、車椅子移動支援装置10での車椅子11の牽引を終了する。
なお、目的地に到着後、画面33を車椅子移動支援装置10を「その場に待機させる」か「基地に戻る」かの選択画面に切り替えるようにしてもよい。また、充電池の残量が低下した場合、画面33に「バッテリー残量が少なくなりました」と表示すると共に、目的地に到着後、「基地に戻って充電する」か否かの選択画面を表示させるようにしてもよい。
本考案は、前記した実施の形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、例えば、前記した実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本考案の車椅子移動支援装置を構成する場合も本考案の権利範囲に含まれる。
例えば、前記実施の形態の車椅子移動支援装置において、ガイド手段として磁気テープを使用し、牽引台車を磁気テープ誘導型の無人搬送車としたが、ガイド手段をレールとし、牽引台車をレールに沿って移動させてもよい。また、連結手段は、曲がり角や斜面において、牽引台車に車椅子が追従可能な機構に形成されていればよい。
例えば、前記実施の形態の車椅子移動支援装置において、ガイド手段として磁気テープを使用し、牽引台車を磁気テープ誘導型の無人搬送車としたが、ガイド手段をレールとし、牽引台車をレールに沿って移動させてもよい。また、連結手段は、曲がり角や斜面において、牽引台車に車椅子が追従可能な機構に形成されていればよい。
更に、前記実施の形態の車椅子移動支援装置において、行き先設定部のスイッチとして、押しボタンスイッチを使用したが、チューブの先端に取付けた風船を握って風船の中の空気を押し出し、その空気によりボタンを押すスイッチ、紐等を引いて操作するスイッチ、タッチパネルを触るときの誘電率の変化を感知するスイッチ、頭等に装着し、頭を振るときの振動をジャイロスコープにより感知するスイッチ、まばたきを感知するスイッチ、及び呼気や吸気を感知するスイッチ等も使用できる。また、スイッチには、延長コードを設けて有線によって信号を授受しているが、スイッチに送受信機を取付けると共にディスプイ側にもこれに応答する送受信機を設け、無線(電波、超音波、光信号)によって車椅子側から牽引台車の運転を行ってもよい。特に、光信号とする場合には、単に一つの押しボタンスイッチによって光信号を発し、その長短によって行き先設定部と連携するディスプレイを制御するようにしてもよい。
10:車椅子移動支援装置、11:車椅子、12:磁気テープ、13:牽引台車、14:連結部、15:連結手段、16:行き先設定部、20:車輪、21:表示灯、22:貫通孔、30:ディスプレイ、31:押しボタンスイッチ、32:延長コード、33:画面、40:アーム、41:自在継手機構、42:垂直管、42a:ストッパー、43:水平管、44:T字状体、45:棒状部、46:垂直ピン、47:前側アーム取付部、48:連結体、50:フレーム、51:連結継手、52:水平ピン、53:受け金、54:面ファスナー
Claims (3)
- 予め設定されたガイド手段に沿って移動し、後部には連結部を備えた牽引台車と、該牽引台車の後方に配置された車椅子を前記牽引台車の連結部に繋ぐ連結手段と、前記牽引台車の行き先を決める行き先設定部とを有する車椅子移動支援装置であって、
前記行き先設定部は、行き先を示すディスプレイと、該ディスプレイを見ながら操作するスイッチを備え、
前記連結手段は、2本のアームと、該2本のアームの先部を前記連結部に首振り可能に連結する自在継手機構と、前記2本のアームの後部を前記車椅子のフレームに対して上下移動及び左右旋回可能に連結する連結継手とを有することを特徴とする車椅子移動支援装置。 - 請求項1記載の車椅子移動支援装置において、前記連結継手は、前記アームの後部に水平ピンを介して首振り可能に取付けられている受け金と、該受け金に一部が固定され、前記車椅子のフレームを取り囲むようにして取付けられる面ファスナーとを有することを特徴とする車椅子移動支援装置。
- 請求項1及び2のいずれか1項に記載の車椅子移動支援装置において、前記スイッチは有線又は無線により車椅子側から前記牽引台車の運転ができることを特徴とする車椅子移動支援装置。
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