JP3115880U - 打ち掛け - Google Patents

打ち掛け Download PDF

Info

Publication number
JP3115880U
JP3115880U JP2005006771U JP2005006771U JP3115880U JP 3115880 U JP3115880 U JP 3115880U JP 2005006771 U JP2005006771 U JP 2005006771U JP 2005006771 U JP2005006771 U JP 2005006771U JP 3115880 U JP3115880 U JP 3115880U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hem
heel
line
kimono
cut
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005006771U
Other languages
English (en)
Inventor
茂 田中
Original Assignee
株式会社二条丸八
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社二条丸八 filed Critical 株式会社二条丸八
Priority to JP2005006771U priority Critical patent/JP3115880U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3115880U publication Critical patent/JP3115880U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Outerwear In General, And Traditional Japanese Garments (AREA)

Abstract

【課題】
打ち掛けは着物自体も重く、着丈も長いため、着用者は片手で裾を持ち、もう一方の手を介添え人の手に預けて歩行等している。そこで、本考案では、褄をからげた状態での着用ではなく、常に裾を下ろした状態でドレス感覚で一人でも気軽に着用できる打ち掛けを提供することを目的とする。
【解決手段】
着物地を直線的に裁断、縫製するのではなく、丸みのある人体へフィットさせるため、立体的に裁断後、立体的に縫製するのである。具体的には前身頃の脇線、後ろ身頃の脇線及び背中心線、衽を曲線で裁断して立体的に縫製すると共に、衽の中ほどから前裾にかけて芯材を内装し、さらにふきを着脱自在に取り付けるのである。
【選択図】 図7

Description

本考案は婚礼衣裳として着用する打ち掛けに関する。
登録実用新案公報第3028888号
打ち掛けは結婚披露宴の花嫁衣裳として着用されるが、移動の際は花嫁が片手で褄を持ち裾をからげた状態とし、もう一方の手を介添え人の手に預けて歩いている。これは、着物自体がずっしりと重いうえ、身長よりも長い身丈を有する打ち掛けの裾が足にまとわりつき、一人での歩行が容易でないからである。又、花嫁の控え室から披露宴会場等へ移動する際に裾が汚れたり、損傷したりするのを防止するためでもある。ところが、このような打ち掛けの着用状態は着用者が望むものではなく、又着物の図柄の大半が隠れて見えなくなり、打ち掛け本来の美しさを損なうものである。
このような状況を考慮して、実用新案登録第3028888号の考案では、打ち掛け1の裾部3の汚れや損傷を防止するため裏地2に別布4を着脱自在に取り付け、当該布4を洗濯或は取り替え可能とし、褄をからげた状態ではなく、裾を下ろした状態での打ち掛けの着用を可能としている。
確かに、打ち掛けの裾の汚れや損傷防止のために褄をからげて歩行しているが、これは打ち掛け等、着物が平面的な構成を有することにも起因する。
即ち、打ち掛け等、着物は一定の幅を有する反物を直線的に裁断し、さらに直線的に縫い合わせて完成させるものであり、出来上がりも平面的である。
図1は従来の打ち掛け1の正面図、図2が同、背面図である。従来の打ち掛け1の衽5、前身頃6及び後身頃7は略長方形に直線で裁断されているため、脇がだぶつき、裾も直線的である。従って、立体的な人体に着用すると、身巾が余るため身体に添わずフィット感がなく、裾さばきが悪くなる。そこで、褄をからげて裾や身巾の余った布地を身体にたぐり寄せなければならなくなる。
又、写真撮影時には前方からの姿をすっきりと見せるため、打ち掛けの裾を下ろして形よく広げ、余った布地を脇から後へたぐり寄せており、それを行う介添え人又はスタッフが必要となる。これは、洋服と異なり着物が同一巾を有する反物から直線的に裁断、縫合され、平面的に仕立てられるため、立体的な人の体に添わないことが原因である。
そこで、本考案では、打ち掛けを洋服のように曲線で裁断、立体的に縫合して人の体に添うように形成し、常に裾を下ろした状態でドレス感覚で気軽に着用できるようにすることを目的とする。
打ち掛けを構成する前身頃、後ろ身頃及び衽を曲線で裁断後、立体的に縫合し、両前裾内側に芯材を内装すると共にふきを着脱自在に取り付けるのである。
洋服のように曲線で裁断、縫合して人の体に添うように立体的に形成したため、軽量化を図れると共に、身体にフィットし、常に裾を下ろした状態でも介添え人の手を煩わせることなく、一人で容易に打ち掛けを着こなすことができる。
上前及び下前の曲線部分に芯材を内装したので前裾のラインが皺にならずに美しい曲線を描く。
裾を整えたり、余分な布地を脇へ挟み込む必要がなく、常に美しい着用状態を保ち、写真撮影等にも気軽に応じることができる。
身体の線に添うため着用感が良好で、すっきりとスマ−トな印象を与え、ドレス感覚で着用できるため婚礼衣裳としてだけではなく、パ−ティ等様々な場面で打ち掛けを楽しむことができる。
打ち掛けの裾部分の裏地にふきの着脱が可能であるため、フィット感を保ちながら打ち掛け独特の重厚で華麗な雰囲気を演出することができる。
次に本考案の最良の実施形態について図面を参照しながら説明する。説明において示される寸法は着物業界で通常使用されている鯨尺によるものである。
図3が本考案の打ち掛け8の正面、右半面図である。
仮想線9、10、11が本来の着物の前身頃及び衽を示す線である。
縫い代を取りながら、前身頃の脇、衽の裾を曲線で裁断すると共に従来の水平なラインである裾線10をカ−ブさせるのである。
以下、詳細に説明する。尚、縫い代は全て5分である。
前身頃13の脇線13aを肩12から所要寸法下がった袖付箇所16から衽方向に向けて緩やかな円弧を描いて曲線的に裁断していく。着丈17の中心よりやや下あたりで前幅の最狭箇所18とし、それ以降は脇線9方向へ逆にカ−ブを描くように裁断する。従来の脇線9と交差する点19より更に脇線13aを伸ばすのである。
一尺巾の反物を使用する場合は反物からはみ出す部分15(斜線部分)については布地を継ぎ足して裾の広がりを形成することができる。
一方、衽14は前身頃と縫い合わせる一辺14aを衽下がり20から始めるが、他辺14bの下方17から衽裾線14cをカ−ブを描くように裁断し、前身頃の裾部と衽14の裾部の縫い合わせ箇所21へと繋げる。
前身頃裾線13bと衽裾線14cとを自然に繋げるようにカ−ブさせて裁断し、脇線13aの先端22へと繋げるように裁断し、縫い合わせるのである。
図4の模様を付した部分42へは、衽14の中ほどから前身頃脇線13aに掛けて前裾線に添った三日月状の芯材42を表地と裏地を縫着する際に同時に縫い止めて内装する。芯材42は図4に示すような三日月型を呈しており、薄手のニ−ドル芯、接着芯、ニ−ドル芯の順に三層に重ねた芯材からなる。上前の裾及び下前の裾の曲線部分に芯材を内装することで、皺にならずに美しい曲線を描く前裾のラインを保つことができるのである。
図5は打ち掛け8の背面図である。
後身頃23を従来の打ち掛けの後身頃24のように直線的ではなく、前述の前身頃13や衽14のように円弧を描くように曲線で裁断するのである。
後身頃23は仮想線で示すように従来は直線であった背中心25及び脇26を分銅形に緩やかな円弧を描くように裁断するのである。
以下、詳細に説明する。縫い代5分を取りながら次のように曲線で裁断するのである。
後身頃23の背中心線23aは背山24から緩やかにカ−ブを描き始め、一方、脇線23bは身八ツ口止まり27あたりから同様に中央方向へ向けてカ−ブを描き始め、身丈の真ん中あたりで後幅28が最狭となるように裁断する。
後幅の最狭箇所28を境に、次は背中心25及び脇線26方向へ戻るように背中心線23a及び脇線23bを円弧を描くように逆方向へとカ−ブさせるのである。
背中心線23aの円弧は29の地点で終わるが、脇線23bのカ−ブはそのまま続けて裾線30へと繋げる。裾巾31は従来の後幅よりもやや持ち出した点32までの寸法となる。
後身頃23の裾30は身丈の最長点33を中心に円弧を描くように裁断する。 一尺巾の反物を使用する場合は、反物からはみ出した部分34(斜線部分)については着物を継ぎ足して形成するのである。しかし、本考案に係る打ち掛けでは従来の一尺巾よりも幅広の反物を独自に織りあげて継ぎ足し不要としている。 図6は上述のように縫い上げた打ち掛けの裾部分41の裏地に着脱自在に取り付けるふき35の平面図であり、裾部41の片翼と同様の形状を示している。
ふき35には内辺37から外辺38へ向けて徐々に量を多くしながら綿を内装していく。
36は輪であり、背中心線23aに対応している。内辺37及び外辺38は円弧状にカ−ブさせ、先細りの翼状に形成する。
次に、打ち掛けの裾部41の裏地に着脱自在に取り付けられるように、端部から1寸の箇所に数箇所面状ファスナ−39を取り付ける。これを打ち掛けの裾部41の裏地に取り付けた面状ファスナ−(図示せず)に取り付け、裾部の端縁41aから、綿が最も多く内装されたふきの膨らみ部分38を露出させるのである。
図7から図10は実際に本考案に係る打ち掛け40を着用した状態を示す説明図である。
図7が正面図であるが、前身頃、後身頃とも脇が曲線で裁断され、縫合されているため、脇に着物地が余ることなくすっきりとしている。更に衽の裾から前身頃裾線へと自然なカ−ブでつながっているため、足元がすっきりとし、足運びが容易となった。
また上前及び下前の両前裾の曲線部分には三層構造の芯材が内装されているため、美しい曲線を描く裾線を皺にならずに保持できるのである。
図8が背面図である。従来の打ち掛けの水平な裾線と異なり、この打ち掛け40の裾は曲線で形成されているため、裾部41が通常の状態で美しく弧を描き自然な広がりを見せている。更に、ふき35(綿を内装した打ち掛けの裾の構成部分)を裾部41の裏地に着脱自在に取り付け、綿が最も多く内装されたふきの膨らみ部分38を裾部端縁41aから露出させることができる。打ち掛け40にふき35を取り付けることで、良好な着用感を保持しながら、打ち掛け本来の重厚で華麗な雰囲気を演出することができる。
図9は斜め前方向から見たところである。褄をとって裾をかいどって着用していた従来の着用状態では着物の柄の大半が隠れて見栄えを著しく損なっていたが、本考案に係る打ち掛けでは一連のデザインを構成する着物の柄の全てが美しく見てとれ、絢爛豪華な打ち掛けの良さを充分発揮するものである。
図10が斜め後から見た図であるが、本来直線的に裁断縫合されていたため着物地がタブついていた脇がすっきりと美麗な仕上がりとなっている。
本考案は婚礼衣裳としての打ち掛けに関するものであるが、和服の直線的且つ平面的な裁断縫合方法から洋服の曲線的な裁断且つ立体的な縫合へと着物の形成方法を大胆に変化させて完成させた着物であり、婚礼衣裳としての打ち掛けだけにとどまらず、ドレス感覚でパ−ティ等でも着用可能な礼装用着物を提供するものである。又、打ち掛けのみならず、通常の着物の裁断縫合方法に応用し立体的で気軽に着こなせる和服を完成させることができる。
従来の打ち掛けの正面図。 同、背面図。 本考案に係る打ち掛けの右正面図。 打ち掛けの前裾に内装する芯材を表す説明図。 本考案に係る打ち掛けの背面図。 打ち掛けの裾部裏地に取り付けるふきの平面図。 打ち掛けの着用状態を示す正面図。 同、背面図。 前から見た斜視図。 後から見た斜視図。
符号の説明
8、40、打ち掛け 13、前身頃 13a、前身頃脇線 13b、前身頃裾線 14、衽 14c衽裾線 23、後身頃 23a、背中心線 23b、脇線 30、後身頃裾線 35、ふき 39、面状ファスナ− 41、裾部 42、芯材

Claims (1)

  1. 前身頃の脇線、後身頃の脇線及び背中心線、衽を曲線で裁断して立体的に縫製すると共に、衽中ほどから前裾に掛けて芯材を内装し、ふきを着脱自在に取り付けた礼装用着物。
JP2005006771U 2005-08-19 2005-08-19 打ち掛け Expired - Fee Related JP3115880U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005006771U JP3115880U (ja) 2005-08-19 2005-08-19 打ち掛け

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005006771U JP3115880U (ja) 2005-08-19 2005-08-19 打ち掛け

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3115880U true JP3115880U (ja) 2005-11-17

Family

ID=43278117

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005006771U Expired - Fee Related JP3115880U (ja) 2005-08-19 2005-08-19 打ち掛け

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3115880U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4769956B2 (ja) ズボン
US3144660A (en) Combination garment
KR20170081256A (ko) 젖은 운동복 탈의용 보조 도구
JP3115880U (ja) 打ち掛け
JP2011168939A (ja) リバーシブル構造の一部式立体縫製きもの及びきものセット
JP5383165B2 (ja) アクセサリーの着脱自在な被服
JP3219831U (ja) 長襦袢と打掛の和装
JP3911623B2 (ja) 着物の作製方法
US20090265833A1 (en) Necktie
JP4609956B1 (ja) 和服用肌着
KR20180054409A (ko) 긴 한복저고리 제작방법과 그 방법에 의한 한복 긴저고리
CN209862363U (zh) 一种衣领可拆卸式大衣
JP3223705U (ja) きもの
WO2024053463A1 (ja) スマートvズボン
CN200962855Y (zh) 摆缝为拉链的收放式羽绒服
JP3078140U (ja) 防寒作業着
JPH0121943Y2 (ja)
JP3902615B2 (ja) 簡易長着
JP6606857B2 (ja) ネクタイ
JP3028888U (ja) 礼装用着物
JP3113315U (ja) ドライバーズドライビングジャケット(運転時に利便性のある上衣)
JP3046370U (ja) 襦 袢
JP3880784B2 (ja) 上衣
JP3093122U (ja) ワンタッチ美装掛下
JP3181919U (ja) 裏地交換可能な襟付き道中着

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091005

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101005

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111005

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111005

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121005

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121005

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131005

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees