JP3115247B2 - 被覆超硬合金製スローアウェイチップ - Google Patents

被覆超硬合金製スローアウェイチップ

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JP3115247B2
JP3115247B2 JP08323399A JP32339996A JP3115247B2 JP 3115247 B2 JP3115247 B2 JP 3115247B2 JP 08323399 A JP08323399 A JP 08323399A JP 32339996 A JP32339996 A JP 32339996A JP 3115247 B2 JP3115247 B2 JP 3115247B2
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広志 植田
▲広▼▲吉▼ 梶山
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Moldino Tool Engineering Ltd
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Hitachi Tool Engineering Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐摩耗性に優れた切削用
及び耐摩耗用の被覆超硬質スローアウェイチップに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、超硬合金を基体とし、その表面に
耐摩耗性に富んだTiC、TiNなどの硬質皮膜を被覆
した被覆超硬スローアウェイチップは、表面の耐摩耗性
と基体の強靭性を兼ね備えており、広く実用に供されて
いる。しかし、TiC、TiN被覆の合金はすくい面上
のクレーター摩耗が著しく、工具寿命が短くなるなどの
欠点があった。このため、上記欠点を除く手段として、
種々の皮膜を形成する方法が提案されているが、いずれ
も問題点を有し、かならずしも満足出来るものは実現さ
れていない。例えば、 TiC、TiNのかわりにA
23単層を被覆する方法−特開昭54−158780
号等、 TiC、TiNのかわりにTiB2 単層を被
覆する方法−特開昭54−74816号等、 Ti
C、TiNの表面に更にAl23を被覆し、2層構造の
皮膜とする方法(2層)−特開昭55−119165号
等、 TiB2の表面にAl23を被覆し、2層構造
皮膜を形成する方法−特開昭55−8485号等、が示
されている。
【0003】の方法では、超硬質基体とTiB2の親
和性が弱いこと、及び被削材の鉄と2硼化物とが反応
し、クレーター摩耗を生じやすいことなどの欠点を有し
ている。 の方法は、超硬質基体とAl23間の親和
性が弱く、基体と皮膜の結合力は十分でないという欠点
を有している。の方法によるTiC−Al23被覆さ
れた品物は上記及びに比較し、より好ましい特性を
もつため広く実用に供されているが、Al23とTiC
又はTiN間の親和性が弱く、その結合力は改善の余地
がある。の方法は、上記の方法と同様、密着強度が
不十分であるが、被削材との反応をAl23層によって
防止しているため、耐クレーター性は良好である。
【0004】そのため、上記単層皮膜及び2層構造皮膜
の特長を維持しながら、その欠点を解消するために、例
えばTiC、TiNの表面に中間層としてTi(C、
N)、Ti(C、O)、Ti(C、N、O)を被覆し、
その上に外層としてAl23を被覆し3層構造の皮膜を
形成する方法(特開昭55−148764号等)が提案
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この方法は上記の方
法の欠点を改善するために、内層のTiC層と中間層の
被覆方法を変えることにより形成したものであり、その
両者の特徴を最大限に生かそうとするものである。さら
に、切削加工工具に要求されるより一層の長寿命化(耐
摩耗性の向上)を計ったものである。本発明は上記実情
に鑑み成されたものであり上記従来技術の欠点を改良
し、皮膜各層間−特に内層と中間層の粒度に着目し、特
に耐摩耗性に優れる被覆超硬合金を提供することを目的
とするもので有る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は超硬合金基体の
表面に、少なくともTiCN層を設け、かつ、前記Ti
CN層が柱状晶のみからなることを被覆超硬合金製スロ
ーアウェイチップであり、特に、スローアウェイチップ
用として厚膜化を計るため、TiCN層を柱状に厚さ方
向に成長させることにより粒度を細かくしたまま厚膜と
し、それにより耐摩耗性を兼ね備えた構成としたもので
ある。
【0007】本発明における基体としての超硬質合金
は、周期率表の4a、5a、6a族の炭化物、窒化物、
炭窒化物のうちの一種以上と、Fe、Ni、Co、W、
Mo、Crのうちの一種以上とよりなる超硬質合金が適
用される。また、本発明における各被覆層を形成するこ
とは、既知の成膜法を応用することによって可能であ
り、例えば内層を構成するTiCNまたはTiN皮膜に
ついては、 TiCl4+(CH3)CN+2H2→TiCN+HCl TiCl4+2H2 →Ti+4HCl CH4 →C+2H2 Ti+C →TiC あるいは、 TiCl4+2H2 →Ti+4HCl Ti+1/2N2 →TiN のように、Tiのハロゲン化物を気化し、還元及び炭化
あるいは窒化反応によって得ることができる。
【0008】次に、内層の厚さを2.0〜10μm、中
間層の厚さを0.1〜5μm、外層の厚さを0.5〜1
0μmとすることが望ましい。その理由は以下の通りで
ある。 (1)内層のTiN、TiCNのうちのいずれか一種か
らなる内層の厚さが2.0μm未満では柱状晶の生成が
十分でなく、また10μmを超えるとTiCN等の層は
本質的に脆く欠損しやすくなるため、内層の厚さは2.
0〜10μmとするのが望ましい。
【0009】(2)中間層のTiの炭化物、窒化物、炭
窒化物の1種以上から構成される中間層の厚さが0.1
μm未満では粒度を調整するのに不十分であり、また5
μmを超えると全体の厚さが厚くなり脆く成るため、欠
損しやすくなる。このため中間層の厚さは0.1〜5μ
mとするのが望ましい。また、この層の構造はTiの炭
化物、窒化物、炭窒化物を組み合わせた方が特性を効果
的に発揮できるため、2層以上とするのが望ましい。 (3)外層のAl23層及び/又はTiN層は、0.5
μm未満では中間層の欠点である被削材との反応を防止
できず、また、5μmを越えるとAl23層は本質的に
脆いため、欠損しやすくなるため0.5〜5μmとする
のが良い。
【0010】
【実施例】次に本発明による被覆超硬質合金を実施例に
よって具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例
の範囲に限定されるものでないことは言うまでもない。
超硬質体の基体としてWC72%、8%TiC、(Ta
Nb)C11%、Co9%(重量%)なる組成に粉末を
配合し、真空中1400℃で一時間焼結し、得られた焼
結体からG級のスローアウェィチップを作成した。次い
で以下に示す各成膜条件で被覆処理することにより表1
に示す皮膜構造の試料1〜3を得た。尚、膜厚の測定は
チップを研摩しSEM(走査型電子顕微鏡)にて、組織
観察を行い測定した。
【0011】(1)試料No1の成膜は、スローアウェ
ィチップを耐熱合金製反応容器内で800℃に加熱、2
0Torrの減圧化で、TiCl4 4% N2 4%
296%の割合で混合したガスを5l/minの流量
で流し、0.3時間反応させ0.5μmのTiN層を被
覆した後、Ti(CH3)CN 4% N2 4%、H2
92%の割合で混合したガスを5l/minの流量で
送り、2時間反応させ4μmのTiCN層を被覆し内層
4.5μmとした。その後、10Torrに真空排気
し、1020℃に昇温し、TiCl4 4%CH4 4%
2 92%の割合で混合したガスを20min流
し、2μmのTiC膜を生成し、中間層とした。次い
で、AlCl3 5% CO2 5%、CO 15% H
2 75%の割合で混合したガスを供給し、温度は10
20℃、2時間保持し、1.5μmのAl23層を被覆
し、最後に、TiN膜を0.5μm、前記と同様の方法
で成膜し、表面を金色とした。このチップを、曲げ試験
において破断した後、SEM(走査型電子顕微鏡)に
て、その破面を観察をした結果を図1に示す。内層部分
は柱状晶がよく発達しているのに対し、中間層は粒状に
成膜されていることが分かり、外層/最外層も中間層の
粒度に近似し、粗粒化していないことが分かる。また、
図2に最外層の表面観察した結果も併せて示す。(写真
の倍率はいずれも5000倍)
【0012】(2)試料No2の成膜は耐熱合金製反応
容器内で800℃に加熱し、20Torrの減圧化でT
iCl4 4% N2 4% H2 96%の割合で混合
したガスを5l/minの流量で流し、0.5時間反応
させ1.0μmのTiN被覆層を得た。その後、試料N
o1と同様の方法により被覆した。
【0013】(3)試料No3の成膜は、従来例のひと
つである耐熱合金製反応容器内で1050℃に加熱し、
20Torrの減圧化でTiCl4 4% CH4 2%
2 30%、H2 64%の割合で混合したガスを5
l/minの流量で流し、2.5時間反応させ5μmの
TiCN被覆層を得た。その後、試料No1と同様の方
法によりに被覆した。
【0014】これら3種のチップを用い以下の切削条
件、すなわち 鋳物連続切削 被削材 FC25(HB230) 切削速度 180m/min 送り 0.3mm/rev 切り込み 1.5mm 水溶性切削油使用 で切削試験を行った。表1に平均逃げ面摩耗量が0.4
mm、クレーター摩耗が0.1mmのどちらかに達した
時間を寿命と判断し、その時間を示す。
【0015】
【表1】
【0016】試料No(3)のスローアウェイチップは
25分間の切削で寿命に達しているのに対し、本発明に
よる(1)、(2)は表1から明からかなように40〜
50分間切削出来ることがわかる。また本発明によるチ
ップの寿命はいずれも平均逃げ面の摩耗によるものであ
りクレーター摩耗は寿命まで切削してもブレークされず
良好な摩耗形態を示した。
【0017】更に、前記実施例で用いたものと同じ基体
からなるスローアウェイチツプにTiC、TiNまたは
TiCN層の厚さ、Al23の厚さを種々に変化させた
ものを作成した。成膜の条件は実施例1と同様に行い、
時間の調整で膜厚をコントロールした。得られたものの
膜の構成、膜厚等を表2に示す。また、これらのものを
用い、実施例1と同様な方法で切削試験を行った結果も
同表に示す。
【0018】
【表2】
【0019】表2から明らかなように、本発明による被
覆超硬合金はいずれも優れた耐クレーター摩耗性を有
し、また寿命も永いことがわかる。
【0020】
【発明の効果】上述のように、本発明被覆超硬質合金
は、内層にTiN、TiCNと外層Al23等の中間に
両者と親和性の良い粒状のTiの炭化物等を被覆するこ
とによって、層間の粒度を異ならせ、特に耐摩耗性に富
む高性能な被覆超硬スローアウェイチップ工具が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明被覆超硬スローアウェイチップ
工具の金属組織を走査型電子顕微鏡(SEM)でその断
面破面を観察した結果を示す。
【図2】図2は、図1と同一の試料の金属組織を走査型
電子顕微鏡(SEM)で最表面を観察した結果を示す。
【図3】図3は図1の要部拡大図を示す。
【図4】図4は図1の要部拡大図を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質相として周期律表の4a、5a、6
    a族の炭化物、窒化物、炭窒化物の1種以上、結合金属
    としてFe族、Cr族の1種以上よりなる超硬合金を基
    体とし、前記基体の表面に、少なくともTiCN層を設
    け、かつ前記TiCN層が柱状晶のみからなることを特
    徴とする被覆超硬合金製スローアウェイチップ。
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