JP3115231B2 - 車両シート用リクライナー - Google Patents

車両シート用リクライナー

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JP3115231B2
JP3115231B2 JP08147750A JP14775096A JP3115231B2 JP 3115231 B2 JP3115231 B2 JP 3115231B2 JP 08147750 A JP08147750 A JP 08147750A JP 14775096 A JP14775096 A JP 14775096A JP 3115231 B2 JP3115231 B2 JP 3115231B2
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邦之 杉本
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Fuji Kiko Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はシートリクライニ
ング装置に係り、特に内歯方式として知られる車両シー
ト用リクライナーに関する。
【0002】
【従来の技術】シートリクライニング装置は、運転乗員
の安全運転姿勢の確保と安楽な着座を目的としてシート
バックの傾斜角度を所定の範囲内で所望に設定できるよ
うにした座席装置である。
【0003】従来、図9に示すように、シートバックに
固定するアーム40にセンターシャフト41を中心とす
るセクター42,43を形成し、その内周面に係止歯部
44,45を設ける一方、シートクッションに固定する
ベースプレート46に案内部47,48を形成し、その
案内部47,48をそれぞれ径方向に摺動するロックプ
レート49をベースプレート46の一側面に配置し、そ
のロックプレート49にピン50を突設してそのピン5
0が係合するカム孔51を有するコントロールプレート
52を操作レバー53で回動することにより、ロックプ
レート49,49が半径方向へ移動してその係止歯部5
4,55が係止歯部44,45と噛合又は噛合解除でき
るようにし、かつ、コントロールプレート52にはロッ
クプレート49に当接する押圧片56を固定したものが
提供されている(実公昭53−15529号公報参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記内
歯方式のシートリクライナーによれば、車両の後方衝突
時においてシートバックに後傾荷重が掛かれば、図10
に示すように、ロックプレート49は押圧片56との接
点Aを支点にして力Fにより回転しようとする。
【0005】そのため、ロックプレート49を案内する
案内部47の当接面の外周側部分に後傾荷重が集中して
作用することになり、案内部47の当接面の外側部分が
荷重により圧壊し、係止歯部44,54の噛み合いがず
れることにより、強度低下につながる。これは車両の前
方衝突時においても同じであり、シートバックの自重や
後席着座者がシートバックに衝突することでシートバッ
クに前傾荷重が掛かることで生じる。
【0006】また、案内部47とロックプレート49と
の間には必ずクリアランスが設けられており、ロック時
においてもロックプレート49はクリアランスの分だけ
動けるため、シートバックにガタ感を発生するという不
具合があった。
【0007】そこで、この発明は上記事情に鑑みて、内
歯方式のシートリクライナーの強度低下とガタ感の発生
を共に防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる車両シ
ート用リクライナーは、請求項1に記載したように、ベ
ースプレートに対して回動可能に支持されたツースプレ
ートに、センターシャフトを中心とする所定半径の凹
を形成し、該凹部の内周面に歯部を形成し、該歯部に係
脱する歯部を有するツース部材を前記ベースプレートに
一対のガイド面からなるガイド部を介して径方向へ移動
可能に係合し、かつ、該ツース部材を移動させるカム部
材をベースプレートに回動可能に支持し、該カム部材を
操作レバーにて回動可能に配置してなる車両シート用リ
クライナーにおいて、前記カム部材は前記ツース部材の
カム面に係合する第1の段部と、ツース部材に設けたア
ーム部に当接可能に形成された第2の段部とを有し、ロ
ック時においてツースプレートに荷重がかかるとツース
部材のアーム部が第2の段部に当接することにより、カ
ム部材がツース部材のカム面に係合した第1の段部とと
ともにツース部材を2点で保持することを特徴とする。
【0009】したがって、操作レバーを上方へ回動操作
すれば、カム部材が回動して第1の段部がツース部材の
アーム部に移動し操作レバーの長孔でツース部材をガイ
ド部に沿って径方向に移動することにより、歯部の噛合
を解除してリクライニング調節ができ、シートバック即
ちツースプレートの所望の傾斜角度を設定した後、操作
レバーを放すと、カム部材が逆方向へ回動し、第1の段
部がアーム部に当接しながらツース部材のカム面に移動
するのでツース部材がガイド部を介して径方向へ移動す
ることにより、歯部が噛合して設定した傾斜角度をロッ
クする。
【0010】このロック時において、シートバックに荷
重が掛かり、アーム及びツースプレートが回転しようと
した場合、ツース部材はカム部材との接点を支点として
回転しようとするが、ツース部材のアーム部がカム部材
の第2の段部に当接してツース部材を2点で保持するた
め、ツース部材はガイド面に対して平行に移動すること
になり、ガイド部に入力される荷重をガイド面全体で平
均して受けることができるとともに、歯部の噛み合いず
れを減少できる。
【0011】さらに、請求項4に記載したように、ベー
スプレートに対して回動可能に支持されたツースプレー
トに、この回動中心を中心とする所定半径の凹部を形成
し、該凹部の内周面に歯部を形成し、該歯部に係脱する
歯部を有するツース部材を前記ベースプレートに一対の
ガイド面からなるガイド部を介して径方向へ移動可能に
係合し、かつ、該ツース部材を移動させるカム部材をベ
ースプレートに回動可能に支持し、該カム部材を操作レ
バーにて回動可能に配置してなる車両シート用リクライ
ナーにおいて、前記カム部材は前記ツース部材のカム面
に係合する第1の段部と、ツース部材に設けたアーム部
に当接可能に形成された第2の段部と、ツース部材に設
けた突起部に当接可能に形成された第3の段部とを有
し、ロック時においてツースプレートに後傾荷重がかか
ると前記ツース部材のアーム部が前記第2の段部に当接
し、ロック時においてツースプレートに前傾荷重がかか
るとツース部材の突起部が前記第3の段部に当接するこ
とにより、カム部材がツース部材のカム面に係合した第
1の段部とともにツース部材を2点で保持することを特
徴とする。
【0012】したがって、この発明にあっては、車両の
後方衝突時において前記請求項1記載の発明と同じ作用
効果を奏するのは勿論、車両の前方衝突時においてシー
トバックに自重や後席着座者が衝突して前傾荷重が掛か
った場合に、ツース部材の突起部がカム部材の第3の段
部と当接することにより、前傾側のガイド部を圧し潰す
不具合を防止でき、歯部の噛み合い部の損傷を防止す
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下この発明の第1の実施の形態
につき図に基づき説明する。図1〜3に示すように、車
体に図示しないシートスライド装置を介して固定するベ
ースプレート1にセンターシャフト2を介してツースプ
レート3が回動可能に軸着されている。ツースプレート
3には連結用孔4を挿通するピン8を介してアーム5が
連結され、アーム5はシートバック(図示略)の側面に
固定される。なお、アーム5を介することなく、ツース
プレート3をシートバックの側面に直接固定するように
してもよい。
【0014】ツースプレート3の内面側には、センター
シャフト2を中心として所定半径の凹部6がエンボス加
工等にて形成され、その凹部6の円弧状内周壁には歯部
7が常道にて形成されている。ツースプレート3の上端
部には押え部材9が連結用孔4に挿通されるピン8でア
ーム5と共締めされる。この押え部材9は歯部7とベー
スプレート1が剥離しないように、ベースプレート1の
上部縁部をセンターシャフト2を中心とする所定半径の
円弧部1bを形成し、その上部縁部を押え部材が挟持し
ている。なお、押え部材9を設ける代わりに、ピン8の
頭部を拡開し、この拡開したピンの頭部でベースプレー
ト1の円弧部1bの周縁部を挟持するようにしてもよ
い。
【0015】歯部7と噛合する歯部10を上端縁に形成
したツース部材11が、ベースプレート1の片面を摺動
可能にベースプレート1に形成した凹部1a内に収納さ
れるとともに、ベースプレート1とツースプレート3に
挟まれてツースプレート3の凹部6内に収納され、か
つ、このツース部材11を挟んで径方向へ摺動案内をす
るガイド面12a,13aを有する凸部又は凹部からな
るガイド部12,13がベースプレート1に形成されて
いる。ツース部材11はガイド部12,13と平行な側
部とこれに交叉する時計方向へ斜めに突設されたアーム
部14を有する。
【0016】ツース部材11は、歯部10の反対側端部
にカム面11aが形成され、このカム面11aの後傾回
転方向の側部にアーム部14が設けられている。また、
ガイド面12a,13aは円弧状の歯部7の中心から後
方側にずれて傾斜しており、ツース部材11はガイド面
12a,13aに案内されて後傾回転方向へずれながら
径方向に摺動する。これにより、ツースプレート3から
ツース部材11を介して作用する回転方向の荷重は分散
され、ツース部材11を径方向に押し下げる荷重が増加
し、ツース部材11からガイド面13aに作用する荷重
が減少する。
【0017】ツース部材11を摺動させるカム部材19
が、ベースプレート1とツースプレート3に挟まれてセ
ンターシャフト2を中心として回動可能に凹部6内及び
ベースプレート1の凹部1a内に収納されている。この
カム部材19は前記ツース部材11に形成したカム面1
1aに係合する第1の段部15と、前記アーム部14の
下面と通常は所定の間隙を有し、荷重が作用した際には
当接可能な第2の段部16が形成されている。
【0018】センターシャフト2はつば部22を有して
ベースプレート1側から挿通してつば部22の側部に設
けた異形断面部24にベースプレート1を回動不能に係
合し、ついで、操作レバー23、カム部材19及びツー
スプレート3を順に挿通した後、ワッシャー38を挿通
してその外側をかしめ固定する。また、センターシャフ
ト2のベースプレート側端部には連結パイプ25を嵌合
している。
【0019】センターシャフト2の他端部側には渦巻き
ばね27の内端部が係止され、渦巻きばね27の外端部
は前記ツースプレート3に突設して外側へ突出するピン
28に係止してある。したがって、ツースプレート3は
常に前倒れ方向へ回転付勢されている。
【0020】連結パイプ25の端部にリンク29を溶接
等にて固定し、そのリンクの端部には切欠き溝30を設
け、その切欠き溝30にはカム部材19に突設したピン
31をベースプレート1に形成した長孔32を貫通して
係合させることにより、操作レバー23と共に回動する
カム部材19を介し、リンク29がセンターシャフト2
を中心として回動することにより連結パイプ25が回動
し、他方のシートリクライニング装置が連動するとい
う、内歯式の両持ちタイプの他方のシートリクライニン
グ装置を連動させる構成になっている。
【0021】操作レバー23はセンターシャフト2の付
近で穴34を形成し、この穴34に嵌着するエンボス部
33を前記カム部材19に形成して嵌め合わせてあり、
したがって操作レバー23とカム部材19は一体で回転
可能である。なお、操作レバー23はカム部材19と小
判形等の異形断面でセンターシャフト2に係合させて、
これらが一体で回転するようにしてもよい。
【0022】操作レバー23の自由端部にはノブ35が
装着される。操作レバー23の他端部には長孔23aが
穿設され、ツース部材11にエンボス形成した突部11
bが長孔23aに挿通される。この長孔23aはカム部
材19がツース部材11のカム面11aから外れた後
に、突部11bと係合してツース部材11を強制的に径
方向へ移動させる。また、操作レバー23にはリターン
ばね36の一端部が係止され、リターンばね36の他端
部はベースプレート1に突設したピン37に係止され
る。
【0023】なお、本形態においては、操作レバー23
とカム部材19をツースプレート3と同じセンターシャ
フト2に軸支しているが、操作レバー23とカム部材1
9をセンターシャフト以外の位置に軸着してもよく、ま
た、操作レバー23とカム部材19を別々の軸に軸支す
るようにしてもよい。
【0024】さらに、本形態においては、操作レバー2
3をベースプレート1とツースプレート3の間に配置し
ているが、操作レバー23をツースプレート3の外側に
配置してもよく、この場合にはエンボス部33と突部1
1bをピン等としてツースプレート3に形成した長孔か
ら突出させて操作レバー23の穴34及び長孔23aに
挿通させることで操作レバー23の回動をカム部材19
及びツース部材11に伝達するようにしてもよい。
【0025】次に上記形態の作用を説明すると、操作レ
バー23をリターンばね36の力に抗してセンターシャ
フト2を中心として時計方向へ回動すると、図4(B)
に示すように、カム部材19が共に時計方向へ回転し、
その第2の段部16がツース部材11のアーム部14の
下部から離れるとともに、第1の段部15がツース部材
11のカム面11aから外れ、ツース部材11はその突
部11bが操作レバー23の長孔23aに係合すること
により押し下げられてガイド部12,13に案内されて
下降し、これにより歯部7,10の噛合が解除される。
【0026】したがって、ツースプレート3は渦巻きば
ね27の力で前倒れ方向へ回動する。そこで、シートバ
ックを後方側へ押してその傾斜角度を定め、操作レバー
23を放すと、リターンばね36の力で操作レバー23
が元の位置に復帰するとともに、図4(A)に示すよう
に、カム部材19が反時計方向へ回動して第1の段部1
5がツース部材11のカム面11aに摺接し、ツース部
材11をガイド部12,13で案内しながら上方へ押し
上げることにより歯部10,7が噛合するとともに、第
2の段部16はアーム部14の下部に位置してロック状
態となる。
【0027】このロック時において、シートバックに荷
重が掛かり、アーム5及びツースプレート3を介しツー
ス部材11は矢示E方向へ回転しようとした場合、ツー
ス部材11はカム部材19と係合しているカム面11a
を支点として回転しようとするが、ツース部材11のア
ーム部14がカム部材19の第2の段部16に当接して
ツース部材11の回転を阻止するので、ツース部材11
はガイド面13aに対して平行な状態で移動しようとす
る。
【0028】かくして、ツース部材11は第1の段部1
5及び第2の段部16に接触する点B,Cと噛合してい
る歯部10,7の噛み合い中心部の点Dとで形成される
略三角形の力のバランス40が形成されてツース部材1
1を保持するため、歯部7,10の噛み合いずれによる
強度低下が防止できて、後方ロック強度が向上するとと
もに、ガイド部13に入力される荷重をガイド面13a
の全体で平均して受けることができる。
【0029】次に、図5に示す第2の形態を説明する
と、この例にあっては、ツース部材11にカム部材19
と当接可能な突起部11cを一体形成する。この突起部
11cは前記アーム部14と対向する前傾回転方向の側
部に形成され、前記ガイド部12のガイド面12aより
前傾回転方向側へ突出しており、この突起部11cの下
面にはカム部材19の第1の段部15が係合するカム面
11aが設けられている。
【0030】そこで、この第2の形態において、ロック
時には、カム部材19の第1の段部15がツース部材1
1のカム面11aに係合して突起部11cを押圧するこ
とにより、ツース部材11はガイド部12の隅角部12
bに当接する突起部11cの基部を支点としてクリアラ
ンス分だけ回動し、ツース部材11の反対側の側部がガ
イド部13のガイド面13aに当接した状態でロック保
持される。
【0031】そのため、座席装置に人が着座してシート
バックに荷重が負荷された場合に、その荷重はアーム5
を介してツースプレート3に入力され、歯部7,10を
介してツース部材11を回転させようとしても、ツース
部材11はガイド部12,13のガイド面12a,13
aにそれぞれ当接した状態に保持されているため、ツー
ス部材11は回動することができない。なお、この状態
においても、ツース部材11のアーム部14とカム部材
19の第2の段部16との間には所定の隙間を有するよ
うに設定する。したがって、ツース部材11とガイド面
12a,13aの間にクリアランスを設けても、それが
着座者にガタ感として把握されることが解消されるとい
うものである。
【0032】また、図6に示す第3の形態を説明する
と、この例にあっては、ガイド部12,13のガイド面
12a,13aは、前例とは異なり、ツース部材11の
移動方向Xに対し、アーム5の前傾回転方向へ所定の角
度θで傾斜して平行に形成されている。すなわち、ツー
スプレート3の歯部7とツース部材11の歯部10の噛
合時においては、ツース部材11の両側面に対してガイ
ド面12a,13aが角度θだけ傾斜しているため、ツ
ース部材11の両側面の一部がそれぞれガイド面12
a,13aに当接して保持され、歯部10,7の噛合が
外れている時においては、ツース部材11はガイド面1
2a,13aとの間にクリアランスを有して移動し、歯
部10,7が噛合する際にはツース部材11の歯部7の
後傾回転方向側の歯から噛み合うように設定される。
【0033】角度θは1度程度の僅かなもので足りる。
したがって、ツース部材11が径方向へ移動して歯部1
0,7が噛合した状態では、ガイド面12a,13aに
それぞれ略三角形の隙間が形成される。なお、この状態
においても、ツース部材11のアーム部14と、カム部
材19の第2の段部との間には所定の隙間を有するよう
に設定する。その他の構成は前記第1の形態と同じであ
るから、同一部分には同一符号を用いて重複する説明を
省略する。
【0034】そこで、この第3の形態において、座席装
置に人が着座し、シートバックに荷重が負荷されると、
その荷重はアーム5を介してツースプレート3に入力さ
れ、歯部7,10を介してツース部材11を回転させよ
うとしても、ツース部材11の両側面はガイド面12
a,13aにそれぞれ当接しているために動くことがで
きない。したがって、ガイド面12a,13aが歯部
7,10の噛合状態におけるツース部材11の側面と平
行で形成された前記第1の形態に比べれば、座席装置に
人が着座してシートバックに荷重が負荷された場合のガ
タ感が解消されるというものである。
【0035】最後に図7,8に示す第4の形態を説明す
ると、この例にあっては、ツース部材11にカム部材1
9と当接可能な突起部11dを一体形成する。この突起
部11dは歯部10の反対側端部にカム面11aを挟ん
で前記アーム部14と対向する前傾回転方向の下部に形
成される。また、カム部材19には第1の段部15を挟
んで第2の段部16の反対側に、ツース部材11に形成
した突起部11dの下面に当接可能な第3の段部19a
を形成する。この第3の段部19aは、ロック時におい
てツース部材11の突起部11dの下方に位置し、突起
部11dの下面との間に隙間を有して常時は当接しない
ように設定されている。
【0036】その他の構成は前記第1の形態と同じであ
るから、同一部分には同一符号を用いて重複する説明を
省略する。
【0037】そこで、この第4の形態において、ロック
時には、カム部材19の第1の段部15がツース部材1
1のカム面11aに係合することでツース部材11を押
し、歯部10,7を噛合させることによりロックする。
ここで、カム部材19の第3の段部19a、第1の段部
15及び第2の段部1を階段状に形成することでロック
からロック解除へのカム部材19の作動角を小さくする
ことができる。
【0038】このロック時において、車両の後方からの
衝突によりシートバックに後傾荷重が掛かり、アーム5
及びツースプレート3を介しツース部材11が矢示E方
向へ回転しようとした場合、ツース部材11はカム部材
19の第1の段部15と係合しているカム面11aを支
点として回転しようとするが、ツース部材11のアーム
部14がカム部材19の第2の段部16に当接してツー
ス部材11の回転を阻止するので、ツース部材11はガ
イド面13aに対して平行な状態で移動しようとする。
【0039】かくして、上記第1の形態と同様に、ツー
ス部材11は第1の段部15及び第2の段部16に接触
する点B,Cと噛合している歯部10,7の噛み合い中
心部の点Dとで形成される略三角形の力のバランス40
(図4(A)参照)が形成されてツース部材11を保持
するため、歯部7,10の噛み合いずれによる強度低下
が防止できて、後方ロック強度が向上するとともに、ガ
イド部13に入力される荷重をガイド面13aの全体で
平均して受けることができる。
【0040】また、車両の前方からの衝突時においては
シートバック自体の荷重により、又は、後席着座者がシ
ートバックに衝突することにより、シートバックに前傾
荷重の負荷が掛かり、その荷重がアーム5を介してツー
スプレート3に入力されて、歯部7,10を介しツース
部材11を矢示F方向へ回転させようとした場合、ツー
ス部材11はカム部材19の第1の段部15と係合して
いるカム面11aを支点として回転しようとするが、ツ
ース部材11の突起部11dがカム部材19の第3の段
部19aに当接して回転を阻止するので、ツース部材1
1はガイド面12aに対して平行な状態で移動しようと
する。
【0041】すなわち、図7に一点鎖線で示すように、
歯部10,7の噛み合い中心Dと、第1の段部15に係
合するカム面11aの接点B、及び、第3の段部19a
に当接した突起部11dの接点Hを結ぶ三角形の力のバ
ランス41が形成されてツース部11を保持するため、
歯部10,7の噛み合いずれが生じなくなり、ガイド部
12に入力される荷重をガイド面12aの全体で平均し
て受けることができるため、前方ロック強度が向上する
というものである。
【0042】
【発明の効果】以上説明したこの発明によれば、請求項
1記載の発明により、シートバックに荷重が負荷された
場合に、カム部材は第1の段部と第2の段部の2点でツ
ース部材を保持できるため、ツース部材からガイド部に
入力される荷重をガイド面全体で平均して受けることが
できるとともに、歯部の噛み合いずれを少なくすること
ができる。したがって、内歯方式の車両シート用リクラ
イナーのロック強度が向上する。
【0043】また、請求項2,3記載の発明により、シ
ートバックのロック時には、ツース部材はガイド部内で
動くことができないために、ガタ感を発生することがな
い。
【0044】更に、請求項4記載の発明により、後方衝
突の場合だけでなく、前方衝突の場合においても、カム
部材はツース部材を2点で保持できるため、ツース部材
からガイド部に入力される荷重をガイド面全体で平均し
て受けることができるとともに、歯部の噛み合いずれを
少なくすることができ、ロック強度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の第1形態を示す正面図
【図2】図1の断面側面図
【図3】図1の要部正面図
【図4】(A),(B)は作用説明図
【図5】この発明の実施の第2形態を示す要部正面図
【図6】この発明の実施の第3形態を示す要部正面図
【図7】この発明の実施の第4形態を示す要部正面図
【図8】図7の作用説明図
【図9】従来例の正面図
【図10】従来例の作用説明図
【符号の説明】
1…ベースプレート 2…センターシャフト 3…ツースプレート 5…アーム 6…凹部 7,10…歯部 11…ツース部材 11c…突起部 11d…突起部 12,13…ガイド部 12a,13a…ガイド面 12b…隅角部 14…アーム部 15…第1の段部 16…第2の段部 19…カム部材 19a…第3の段部 23…操作レバー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−165812(JP,A) 特開 平2−128707(JP,A) 特開 昭62−192115(JP,A) 特開 昭57−9417(JP,A) 特開 平7−116037(JP,A) 実開 昭52−97732(JP,U) 実開 平5−29444(JP,U) 実公 昭51−31412(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47C 1/025

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースプレートに対して回動可能に支持
    されたツースプレートに、センターシャフトを中心とす
    る所定半径の凹部を形成し、該凹部の内周面に歯部を形
    成し、該歯部に係脱する歯部を有するツース部材を前記
    ベースプレートに一対のガイド面からなるガイド部を介
    して径方向へ移動可能に係合し、かつ、該ツース部材を
    移動させるカム部材をベースプレートに回動可能に支持
    し、該カム部材を操作レバーにて回動可能に配置してな
    る車両シート用リクライナーにおいて、 前記カム部材は前記ツース部材のカム面に係合する第1
    の段部と、ツース部材に設けたアーム部に当接可能に形
    成された第2の段部とを有し、ロック時においてツース
    プレートに荷重がかかるとツース部材のアーム部が第2
    の段部に当接することにより、カム部材がツース部材の
    カム面に係合した第1の段部ととともにツース部材を2
    点で保持することを特徴とする車両シート用リクライナ
    ー。
  2. 【請求項2】 前記ツース部材には前記アーム部と対向
    する側に突起部を形成し、該突起部は前記ガイド面より
    前傾回転方向側へ突出するとともに、下面には前記第1
    の段部と係合するカム面を有し、ロック時において第1
    の段部がカム面に係合して突起部を押圧することによ
    り、カム部材がツース部材を歯部の噛合方向へ移動させ
    るとともに、ツース部材を後傾回転方向側へ回動してツ
    ース部材の両側端部を一対のガイド面にそれぞれ当接さ
    せることを特徴とする請求項1記載の車両シート用リク
    ライナー。
  3. 【請求項3】 前記ガイド部はロック時における前記ツ
    ース部材の両側端面に対し前傾回転方向へ傾斜して平行
    に形成された一対のガイド面からなり、該ガイド面にツ
    ース部材の両側端部がそれぞれ摺動可能に挟持され、ロ
    ック時において前記カム部材がツース部材を移動して前
    記ツースプレートの歯部とツース部材の歯部を噛合させ
    るとともに、この噛合によりツース部材が傾斜してツー
    ス部材の両側端部を前記一対のガイド面にそれぞれ当接
    させることを特徴とする請求項1記載の車両シート用リ
    クライナー。
  4. 【請求項4】 ベースプレートに対して回動可能に支持
    されたツースプレートに、この回動中心を中心とする所
    定半径の凹部を形成し、該凹部の内周面に歯部を形成
    し、該歯部に係脱する歯部を有するツース部材を前記ベ
    ースプレートに一対のガイド面からなるガイド部を介し
    て径方向へ移動可能に係合し、かつ、該ツース部材を移
    動させるカム部材をベースプレートに回動可能に支持
    し、該カム部材を操作レバーにて回動可能に配置してな
    る車両シート用リクライナーにおいて、 前記カム部材は前記ツース部材のカム面に係合する第1
    の段部と、ツース部材に設けたアーム部に当接可能に形
    成された第2の段部と、ツース部材に設けた突起部に当
    接可能に形成された第3の段部とを有し、ロック時にお
    いてツースプレートに後傾荷重がかかると前記ツース部
    材のアーム部が前記第2の段部に当接し、ロック時にお
    いてツースプレートに前傾荷重がかかるとツース部材の
    突起部が前記第3の段部に当接することにより、カム部
    材がツース部材のカム面に係合した第1の段部とともに
    ツース部材を2点で保持することを特徴とする車両シー
    ト用リクライナー。
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