JP3113476B2 - ピーク値検出保持回路 - Google Patents

ピーク値検出保持回路

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JP3113476B2
JP3113476B2 JP05322057A JP32205793A JP3113476B2 JP 3113476 B2 JP3113476 B2 JP 3113476B2 JP 05322057 A JP05322057 A JP 05322057A JP 32205793 A JP32205793 A JP 32205793A JP 3113476 B2 JP3113476 B2 JP 3113476B2
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誠二 竹内
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旭化成マイクロシステム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ライン走査により得ら
れたアナログ信号のピーク値を検出して保持するピーク
値検出保持回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来から知られているピーク値
検出保持回路の一例を示す。本図に示す回路は、CCD
などの撮像素子によって読み取られた画像信号のピーク
値を検出保持し、1ライン走査毎のピーク値をデジタル
信号として出力するものである。
【0003】図4において、2はアナログ入力信号Ai
nをデジタル信号に変換するA/Dコンバータ、4はA
/Dコンバータ2に参照電圧Vrefを供給するピーク
値検出/保持用参照電圧発生器、6はアナログ入力信号
Ainと参照電圧Vref(=Pout)の大小関係を
比較するコンパレータ、8はコンパレータ6の特定出力
に応答してカウントアップを行い、かつ、ライン走査信
号に同期したDOWN制御信号に応答してカウントダウ
ンを行うUP/DOWNカウンタである。
【0004】図5は、図4に示した回路の動作を示す波
形図である。本図において、横軸は時間(t)を、縦軸
は出力電圧(V)を示す。ここで、縦軸の電圧(V)の
うち高い方の電圧は白側(背景もしくは下地に対応した
濃度を表わす)を、より低い方の電圧は黒側(文字・図
形などの画像に対応した濃度を表わす)を示している。
【0005】次に、図5を参照して、図4の動作を説明
する。ピーク値検出/保持用参照電圧発生器4からは出
力電圧PoutがA/Dコンバータ2の参照電圧Vre
fとして供給され(Vref=Pout)、これと同時
に、このPoutはコンパレータ6にてアナログ入力電
圧Ainと比較される。そして、Ain>Poutなら
ば、UP/DOWNカウンタ8をカウントアップさせる
ための出力信号がコンパレータ6から送出される。この
ことにより、Poutは既定のUP定数だけ上昇する
(すなわち、白側に追従する)。他方、Ain>Pou
tでなければ、Poutは不変となる。この場合、白側
への追従速度を表わす上記のUP定数は、ピーク値検出
保持回路の回路規模と検出精度の関係から、1画素で1
LSBだけ変化するのが望ましい。
【0006】そして、1ラインの走査が終了すると、ラ
イン走査信号に同期したDOWN制御信号がUP/DO
WNカウンタ8に供給され、そのカウント値が一定のD
OWN定数に相当する値だけ下がる。このことにより、
Poutは一定のDOWN定数ぶんだけ黒側に追従す
る。
【0007】このようにして得られたPoutがA/D
コンバータ2の参照電圧として用いられるので、光源や
CCDの特性に変動が生じた場合、あるいは、原稿の下
地の色が変化した場合などにおいても、A/D変換の精
度が劣化するのを防止している。
【0008】また、その他の従来技術は、特開昭63−
39141号公報、特開昭63−39142号公報、特
開昭63−6411号公報に記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4お
よび図5に示した従来のピーク値検出保持回路では、黒
側への追従速度を表わすDOWN定数を設定するにあた
り、CCDセンサの特性・光源・原稿などの種別に応じ
て、個別に選択しなければならないという欠点がみられ
る。
【0010】例えば図6の(A)に示すように、DOW
N定数を小さく選定した場合には、入力アナログ信号A
inが減少しているにも拘らず、なかなか黒側への追従
が完了せず(図中、×印で示した)、適切なA/D変換
が不可能になるという問題が生じる。
【0011】他方、これとは逆に、図6の(B)に示す
ように、DOWN定数を大きく選定した場合には、各ラ
イン毎においてなかなか白側追従が完了せず(図中、×
印で示した)、A/D変換の精度が損われるという問題
が生じる。
【0012】よって本発明の目的は上述の点に鑑み、ア
ナログ信号のピーク値への追従性を最適にすることがで
きるピーク値検出保持回路を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、ライン走査により得られたアナログ信
号のピーク値を検出して保持するピーク値検出保持回路
において、ライン走査毎に生じるピーク値を表すカウン
ト値を出力し、かつライン走査に同期して該カウント値
をリセットするピーク値検出回路と、前記カウント値を
記憶するメモリと、前記メモリに記憶されたカウント値
に所定の演算処理を施す演算回路と、前記演算された値
を格納するレジスタと、前記レジスタに格納された値に
基づいて、前記アナログ信号をデジタル信号化するA/
Dコンバータの参照電圧として出力する参照電圧発生回
路と、を具備したものである。
【0014】
【0015】
【作用】本発明の上記構成によれば、入力されるアナロ
グ信号のピーク値をカウント値、すなわちデジタル値に
変換し、このデジタル値に基づいてA/Dコンバータの
参照電圧を発生させることとしているので、このアナロ
グ値−デジタル値への変換時のスピードあるいは分解能
を最適化にすることにより、アナログ信号のピーク値へ
の追従性を最適にすることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0017】実施例の前提的説明 CCD読み取り装置に本発明を適用した一実施例を説明
するのに先立って、図1を参照して、前提的な説明を行
う。図1に示したA/Dコンバータ2と、ピーク値検出
用参照電圧発生器4′と、コンパレータ6は、図4に示
したA/Dコンバータ2、ピーク値検出/保持用参照電
圧発生器4およびコンパレータ6とそれぞれ同一構成を
有し、その動作も先に説明したとおりである。ただし、
図1に示した回路では、コンパレータ6の出力をUPカ
ウンタ10に入力しており、このUPカウンタ10はラ
イン走査に同期してリセットされる。従って、ピーク値
検出用参照電圧発生器4′から出力されるPoutは1
ライン走査毎に初期値にリセットされる。
【0018】また、UPカウンタ10のカウント値はレ
ジスタ12にも併せて供給され、UPカウンタ10に印
加されるリセット信号よりわずか前に発生されるロード
制御信号に応答して、レジスタ12内にそのカウント値
が格納される。
【0019】上述のレジスタ12に格納されたピーク値
は、先の述べたピーク値検出用参照電圧発生器4′と同
等の構成を有するピーク値保持用参照電圧発生器14に
入力される。そして、このピーク値保持用参照電圧発生
器14から出力された電圧PHoutは、A/Dコンバ
ータ2の参照電圧Vrefとして使用される(Vref
=PHout)。
【0020】以上の構成から明らかなように、アナログ
入力信号のピーク値検出に関しては、ピーク値検出回路
20において従来(図4参照)と同様の白側追従が段階
的に行われる。ただし、ライン毎に検出されたピーク値
は、各ラインの終わりでピーク値保持回路30のレジス
タ12に移され、保持されたピーク値として、ピーク値
保持用参照電圧発生器14からPHoutがA/Dコン
バータ2に供給される。このことにより、次のラインに
おけるA/D変換用参照電圧Vrefとして、上記PH
outが使用されることになる。
【0021】図2は、図1に示した回路の動作例を示す
波形図である。
【0022】図2の(A)は、大きなアナログ入力信号
Ainに引き続いて低レベルの信号が連続した場合の動
作を示す。本図に示すように、ピーク値(Pout)を
表わすカウント値はレジスタ12に格納された後、直ち
にリセットされる(すなわち、大きく黒側追従する)の
で、次ラインからは新たなピーク値検出が行われ、良好
なピーク値追従特性を呈する。ただし、図中の×印で示
したラインについては黒側への追従が不十分となるが、
図6の(A)に示した従来例と比べてみれば、その追従
特性がきわめて良好なものとなっていることが明らかで
ある。
【0023】また、図2(B)と、従来例として説明し
た図6(B)とを比較すれば明らかなように、図1の回
路ではDOWN定数を選定する必要がないので、白側へ
の追従が不十分になるという問題も生じない。
【0024】実施例の説明 図3は、本発明の一実施例を示す。本実施例は、図1の
回路構成に加えて、演算回路30およびメモリ32を備
えている。
【0025】本実施例では、UPカウンタ10のカウン
ト値をそのままレジスタ12に格納するのではなく、過
去の数ラインぶんのカウント値をメモリ32に記憶さ
せ、その平均値を演算回路30で算出してからレジスタ
12に格納することにより、用途に応じた黒側追従速度
を得ることが可能となる。
【0026】また、過去数ラインぶんの平均値を求める
のではなく、UPカウンタ10のカウント値に所定の一
定値を乗じて、その演算結果をレジスタ12に格納させ
ることも可能である。
【0027】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、入力
されるアナログ信号のピーク値をカウント値、すなわち
デジタル値に変換し、このデジタル値に基づいてA/D
コンバータの参照電圧を発生させる構成としてあるの
で、このアナログ値−デジタル値への変換時のスピード
あるいは分解能を最適化にすることにより、アナログ信
号のピーク値への追従性を最適にすることができる。こ
の追従性を最適にコントロールできるという点は、ビデ
オ信号処理においては非常に重要なファクタであり、追
従性が速すぎても遅すぎてもノイズとなってしまう、と
いう問題を回避することが可能となる。また、レジスタ
ヘ格納された値(デジタル値)を参照電圧発生回路で参
照電圧に変換する際にも、レンジや絶対値を変えること
が可能となる。さらに、ライン走査毎に生じるピーク値
を表すカウント値は、デジタル値であることから、乗算
や平均などの演算が容易であり、その結果として、本ピ
ーク値検出保持回路の性能を変更することも容易に可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明するための前提となる
回路を示したブロック図である。
【図2】図1の動作を示す波形図である。
【図3】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図4】従来技術を示すブロック図である。
【図5】図4の動作を示す波形図である。
【図6】図4の動作を示す波形図である。
【符号の説明】
2 A/Dコンバータ 4 ピーク値検出/保持用参照電圧発生器 4′ ピーク値検出用参照電圧発生器 6 コンパレータ 8 UP/DOWNカウンタ 10 UPカウンタ 12 レジスタ 14 ピーク値保持用参照電圧発生器 20 ピーク値検出回路 30 ピーク値保持回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライン走査により得られたアナログ信号
    のピーク値を検出して保持するピーク値検出保持回路に
    おいて、 ライン走査毎に生じるピーク値を表すカウント値を出力
    し、かつライン走査に同期して該カウント値をリセット
    するピーク値検出回路と、 前記カウント値を記憶するメモリと、 前記メモリに記憶されたカウント値に所定の演算処理を
    施す演算回路と、 前記演算された値を格納するレジスタと、 前記レジスタに格納された値に基づいて、前記アナログ
    信号をデジタル信号化するA/Dコンバータの参照電圧
    として出力する参照電圧発生回路と、 を具備したことを特徴とするピーク値検出保持回路。
JP05322057A 1993-12-21 1993-12-21 ピーク値検出保持回路 Expired - Lifetime JP3113476B2 (ja)

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