JP3113018U - 土留め壁 - Google Patents

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Abstract

【課題】土の掘削量が少なく、作業性の高い土留め壁を得るとともに背面土圧に対する壁強度を充分に保持することができ、特に傾斜地に採用して好適な土留め壁を得る。
【解決手段】鋼管杭1の基部1aが土中に打込み貫入されて基礎固定され、この鋼管杭1が側方に複数立設される。複数の鋼管杭1の一側面1c、他側面1bに臨んでコンクリートを充填することにより側方に延びるコンクリート壁Wが形成され、このコンクリート壁Wは複数の鋼管杭と一体形成されて土留め壁を形成しうる。
【選択図】図4

Description

本考案は、傾斜地及び高低差のある場所において、土砂の流出を防止する為に行なわれる擁壁工事で採用される土留め壁に関する。
従来、傾斜地において採用される土留め壁の一例が図9、図10、図11に示される。
従来の土留め壁30は、図11に示される如くL字状をなすもので、垂直方向にのびる垂直壁30aと垂直壁30aの下端から右方向にのびる水平壁30bとがコンクリートによって一体に形成される。(尚、前記水平壁は土留め壁30のベース部分となることから基礎ベースと呼んでもよい)
かかるL字状をなす土留め壁30は、傾斜地Aの現場において型枠にコンクリートを充填することによって形成されるもので、第1には傾斜地Aにおいて、図9に示される如く、水平壁30bの上部投影に相当する穴31が傾斜地Aの上部Aaから下部Abに向かって掘削される。
第2には前記穴に対し、垂直壁30a、水平壁30bを形成する為の型枠32a、32b32c、32dが図10に示される如く組立てられ、この型枠内にコンクリート33が充填され、次いでコンクリート33が固化した状態において前記型枠が取り外される。
而して、L字状の土留め壁30が穴31内にコンクリートによって形成されるもので、第3に前記土留め壁30の水平壁30bの上面30ba及び垂直壁30aの山側面30aaに臨む穴31内に前記掘削した土を再び埋め戻す。この土の埋め戻し部分は図11において交差線で示される。
以上によると、水平壁30bに、盛土した下方向の土圧Bが作用することによって、土留め壁30の垂直壁30aを、設置された垂直状態に保持できる。
又、従来の土留め壁の第2例が特開2001−31169号公報に示される。
尚、説明を容易にする為に同公報中で使用される名称、符号をそのまま使用する。
これによると、地盤8に鋼管杭9が立設される。
又、最下位の擁壁用ブロック1及びその上方に配置される擁壁用ブロック7は垂直パネル状をなし、パネルの裏面に支持孔4が上下方向に貫通して設けられた厚肉部2を備える。
そして、最下位の擁壁用ブロック1の支持孔4が鋼管杭9に向けて挿入され、この最下位の擁壁用ブロック1が地盤8に接地されて、もっとも下方に配置される。次いでこの最下位の擁壁用ブロック1上に他の擁壁用ブロック7が順次積み重ねられるとともに、これら他の擁壁用ブロック7の各支持孔4が鋼管杭9に向けて挿入される。
そして、各擁壁用ブロック1,7の支持孔4と鋼管杭9との間に形成される空隙部にコンクリートが充填され、これによって土留め壁が形成される。
特開2001−31169号公報
前記、従来の土留め壁の第一例によると、盛土及び切土した傾斜地において、土留め壁の水平壁に相当する土を上部から下部に向けて全て除去して穴を掘削する必要があり、これによると掘削土量が多く、多量の土の置き場を確保することが困難である。又、狭小地での作業が困難である。特に、図9,図10,図11では堀削のり面を垂直にて簡略図示したが、堀削のり面の崩壊を防止するための斜面(のり面)をつけて堀削する事が多く、堀削土量がより大となる。
又、土を他の場所へ移動する際、移送費用がかかり工事費が上昇して好ましいものでない。(尚、一度他へ移送した土は、土等の壁をコンクリートによって形成した後に水平壁上に埋め戻す為に再び元の穴に移送する必要があり、更に土の移送費用が上昇する。)
更に又、水平壁上に戻した土は軟弱化する恐れがあり、これを固める為の充分な固め作業を必要とする。
尚、掘削土量を少なくする為に、水平壁の側方への突出長さを小さくすることが考えられるが、これによると水平壁に加えられる下方向の土圧が減少し、転倒に対する安定性の点に於いて好ましいものではない。
又、従来の土留め壁の他の例によると、擁壁ブロックがプレキャストコンクリートによって形成されるので、以下の課題を有する。
擁壁ブロックを数多く設置現場に搬入する必要があり、搬入作業が煩雑となる。
又、搬入の進入路を確保する必要がある。更に搬入の為の近隣への配慮が必要となる。
又、単一の擁壁ブロックを一個、一個積み重ねるとともにそれらを正確に配置する必要があり、効率的な作業を実施できない。
又、鋼管杭の側方への打込み間隔は、予め形成された擁壁ブロックの支持孔によって一義的に決定されるものであり、特に高さの高い土留め壁の保持強度を上げる際において、鋼管杭の打込み間隔をツメルことができない。
更に、単一の擁壁ブロックが予め形成されていることにより、その形状が限定されるもので、出隅、入隅、等様々な地形に柔軟かつ安全な対応ができない。又施主の幅広いブロック壁面の形状変更要求に対応することができない。
更に又、張出片を備える最下部用の擁壁ブロックとその上部に積み重ねられる擁壁ブロックと二種類の擁壁ブロックを用意する必要があり、施工時における擁壁ブロックの数出し、及び擁壁ブロックの現場での管理が複雑となる。
本考案になる土留め壁は、前記課題に鑑み成されたもので、土留め壁の施工に際して土の掘削が少なく、極めて作業性の高い土留め壁を得るとともに土留め壁の土圧に対する壁強度を充分に保持しうる。特に傾斜地において採用して効果的な土留め壁を提供することを目的とする。
本考案になる土留め壁は、前記課題を達成するために、基部が土中に投込み貫入されて基礎固定される鋼管杭が側方に複数配置されるとともに複数の鋼管杭の一側面、他側面に臨んでコンクリートを充填することにより側方に延びるコンクリート壁を鋼管杭と一体形成したことを第1の特徴とする。
又、本考案は、前記第1の特徴に加え、前記コンクリート壁の基部を土中に埋め込み配置したことを第2の特徴とする。
又、本考案は前記第1の特徴に加え、前記鋼管杭を中空部を有する中空管材として形成し、鋼管杭の一側面、他側面に臨んでコンクリートを充填することによりコンクリート壁を形成する際、鋼管杭の中空部内に同時にコンクリートを充填したことを第3の特徴とする。
更に本考案は前記第1の特徴に加え、前記鋼管杭が傾斜地に投込み貫入配置されるとともに鋼管杭の一側面に形成されるコンクリート壁の谷側面を、型枠によって形成し、鋼管杭の他側面に形成されるコンクリート壁の山側面を、傾斜地の切土面によって形成したことを第4の特徴とする。
更に又、本考案は、前記第1の特徴に加え、前記鋼管杭が傾斜地に投込み貫入配置されるとともに山側地に投込み貫入される支持杭と鋼管杭とをアンカ部材にて機械的に接続したことを第5の特徴とする。
更に又、本考案は前記第3の特徴に加え、前記鋼管杭の中空部内に充填されるコンクリート内に鉄筋を配置するとともに鋼管杭の一側面と他側面に臨んでコンクリートが充填されて形成されるコンクリート壁内に補強鉄筋を配筋したことを第6の特徴とする。
本考案の前記第1の特徴によると、鋼管杭の基部が土中に打込み貫入されて固定立設され、かかる鋼管杭が側方に複数配置される。そして鋼管杭の一側面と他側面に臨んでコンクリートが充填され、側方に延びるコンクリート壁が鋼管杭を含んで一体形成される。
而して、傾斜地における土の掘削は、コンクリート壁を形成する型枠分に相当して掘削すればよいので、土の掘削量を従来に比して大きく減少することができ、これによって掘削した土の移動及び埋め戻しを少量にすることができる。
従って、掘削した土の保管場所の確保、狭小地での作業を容易に行なうことができる。又土の移送費用を大きく低減できる。
又、土留め壁を形成した後に掘削した穴に対して土を再び埋め戻すが、この埋め戻しの土が少量であるので埋め戻し部分の固め作業が極めて容易で且つこの部分の軟弱化を抑止できる。
又、プレキャストコンクリート(擁壁ブロック)を使用しないので、それらの搬入、現場での吊り込み作業が不要となり、敷地条件の制約を受けることなく、容易に施行できる。
更に、鋼管杭の側方の立設間隔(杭の本数)は、土留め壁の高さ、背面土圧の鑑点より最適の間隔をもって設定できるので、過剰品質におちいることなく安全性の高い土留め壁を提供できる。
更に、土留め壁の形状は、地形にあった最良の形状設計を簡単に行なうことができるので、出隅、入隅、等様々な地形に柔軟かつ安全に対応することができるとともに土留め壁の壁面形状を施主の要求に容易に合致させることができて景観的バリエーションの幅をひろげることができ、その商品性を大きく向上できる。更に又、土留め壁は、コンクリート壁の内部に鋼管杭が配置され、鉛直方向において大なる耐力を有するもので、かかる土留め壁を直接建物等の構造物の基礎として使用することができる。特に壁に加わる土圧を地中に埋設した銅管杭の剛性と銅管杭に対する地盤反力によって支えるものである。且つ銅管杭は鉛直荷重も同時に支える。
又、本考案の第2の特徴によると、コンクリート壁の基部が土中に埋め込み配置されるので、コンクリート壁の背面土圧を土圧に打込み貫入された鋼管杭の基部と土中に埋め込まれたコンクリート壁の基部によって受けるので背面土圧を分散でき、土留め壁が前方へ傾斜することなく、土留め壁を確実に安定保持できる。
又、本考案の第3の特徴によると、鋼管杭が中空部を有する中空管材として形成され、コンクリートを充填してコンクリート壁を形成する際、同時に鋼管杭の中空部内にコンクリートを充填したので鋼管杭自体の剛性を大きく向上でき、これによって土留め壁を確実に安定保持できる。
又、本考案の第4の特徴によると、コンクリート壁を形成する際、コンクリート壁の谷側面が型枠によって形成され、コンクリート壁の山側面が傾斜地を掘削して形成された切土面によって形成され、型枠と切土面によって形成された枠内にコンクリートが充填されて鋼管杭を含むコンクリート壁が形成される。
以上によると、コンクリート壁の山側面に相当する型枠が不要となったので、型枠の設置、取外しが簡便となり、これによって土留め壁の施工コストを大きく低減できる。
これは、傾斜地における土留め壁の形成時において特に有効なものである。
又、切土面を型枠として使用したことにより、土の埋め戻しが不要となったものである。
更に、本考案の第5の特徴によると、鋼管杭が山側地に打込み貫入された支持杭とアンカ部材によって機械的に接続されたので、背面土圧に対する鋼管杭の自立性を高めることができ、土留め壁をより一層強固に安定保持できる。
更に本考案の第6の特徴によると、鋼管杭の中空部内に充填されるコンクリート内に鉄筋が配置され、コンクリートが充填されて形成されるコンクリート壁内に補強鉄筋が配筋される。
以上によると、鋼管杭自体の剛性を高めることができるとともにコンクリート壁自体の剛性を高めることができ、両者の相乗的作用によってより一層強固な土留め壁を形成できる。而も、充填コンクリートの量,鉄筋の配列,分布等を選択して杭の剛性を要求に応じて自在に設計できる。
以下、本考案になる土留め壁の一実施例について図により説明する。
1は鋼管杭であり、杭軸部と掘削刃よりなるストレート型、杭軸部と先端翼よりなる拡底型、杭軸部と先端翼、中間翼よりなる多翼型があり、前記杭軸部は、一般構造用炭素鋼管、建築構造用炭素鋼管等によって形成される。
2は後述する土留め壁が設置される地盤であり、傾斜地2aの後方(図1において右方)に山側地2bがあり、傾斜地2aの前方(図1において左方)に谷側地2cがある。
そして前記鋼管杭1が、図1に示される如く傾斜地2aに向けて打込み貫入されるもので、鋼管杭1の上端に例えば押圧力、回転トルクを与えることにより、基部1aを地盤2に貫入させ、これによって鋼管杭1の基部1aを地盤2に基礎固定し、鋼管杭1を地盤2上に固定状態で立設したものである。
尚、鋼管杭1の基部1aの地盤2内への貫入深さhは、地盤2の土質状態、傾斜地2aにおける背面土圧、鋼管杭の直径、土留め壁の高さ(背面土圧を受ける受圧面積)等を鑑案して適宜決定される。例えば地盤2が軟弱な場合、背面土圧が大きい場合、にあっては貫入深さhを深く設定することになる。
又、前記鋼管杭1は後述する土留め壁の側方壁長さに応じて、図2に示す如く側方に間隔Lをもって複数立設配置されるもので、隣設する鋼管杭1と1との前記間隔Lは鋼管杭1の貫入深さhと同様に、地盤2の土質状態、傾斜地2aにおける背面土圧、等を鑑案して適宜決定される。
尚、前記間隔Lにあっては、全ての間隔Lを等間隔としてもよく、あるいはそれぞれの間隔Lに差をもたせてもよい。
次いで、鋼管杭1の周囲に、土留め壁の形成に用いられる型枠を設置する為の型枠用穴4が掘削される。かかる型枠用穴4は、鋼管杭1の他側面1b(鋼管杭1の山側地2bに臨む図3における右側面)に臨む傾斜面2aに沿って掘削されるとともに鋼管杭1の一側面1c(鋼管杭1の谷側地2cに臨む図3における左側面)に臨む谷側地2cに掘削される。
そして前記型枠用穴4は、谷側地2cのグランドラインGLより下方に掘削される。すなわち型枠用穴4の底部4aはグランドラインGLより下方に形成される。
又、前記型枠用穴4はね土留め壁の側方壁長さに応じて立設する全ての鋼管杭1の他側面1b、一側面1cに沿って側方に掘削される。
次いで、前記型枠用穴41内に土留め壁を形成する為の型枠5が図3に示されるごとく設置される。
かかる型枠5は鋼管杭1の一側面1cに間隙aをもって立設配置される第1型枠5aと、鋼管杭1の他側面1bに間隙bをもって立設配置される第2型枠5bとによって形成される。
そして、前記第1型枠は、土留め壁の側方壁長さに応じて立設する全ての鋼管杭1、1…の一側面1cに沿って側方に立設配置され、第2型枠5bは、同様に全ての鋼管杭1、1…の他側面1bに沿って側方に立設配置される。
次いで、前記第1型枠と第2型枠5bとにより全ての鋼管杭1を囲繞して形成される充填空間S内にコンクリートが流入されて充填される。
そして充填空間S内に充填されたコンクリートが固化した状態において、第1型枠5aと第2型枠5bとが取外し除去され、これによって内部に複数の鋼管杭1、1、1…を備えるコンクリート壁Wが傾斜地2aに沿って側方に立設形成される。
次いで、グランドラインGLより下方に掘削形成された型枠用穴4及びコンクリート壁Wの山側面Wbに臨んで掘削形成された型枠用穴4に土が埋め戻され、これにより傾斜地2aに沿って側方にコンクリート壁Wよりなる土留め壁が完成される。この土留め壁の完成状態は図4に示される。
以上述べた本考案の土留め壁によると、傾斜地2aにおける土の掘削は、型枠5を設置できる大きさの型枠用穴4を掘削すればよいので、これによると、土の掘削量を従来に比して大きく減少でき、土の掘削費用、掘削した土の移送費を大きく低減できる。
又、土の保管場所の確保を容易に行なうことができるとともに狭小地における土留め壁の設置作業を用に行なうことができる。
又、前記の如く、土の掘削量を減少できたことにより、土留め壁を形成した後における型枠用穴への土の埋め戻し量を少なくすることができ、これによって土の軟弱化を抑止できるとともに埋め戻し部分における土の固め作業工数を大きく低減できる。
又、鋼管杭1の貫入深さh及び隣設する鋼管杭1,1の側方の立設間隔Lは、コンクリート壁Wの壁高さ、傾斜地の背面土圧等を鑑案して適宜決定されるもので、これによると充分なる壁強度を有する最適なコンクリート壁Wを容易に形成できる。
又、コンクリート壁Wの壁形状、及びコンクリート壁Wの谷側面Waの壁面形状は、地形及び景観性の点より、型枠5によって自在に対応可能なもので、コンクリート壁Wの設計的自由度を向上できるとともに商品性を高めるのに有効である。
又、コンクリート壁Wは、傾斜地Aの現場において、型枠内にコンクリートを充填することにより形成されるので、プレキャストコンクリートによって形成されるブロック等を多数、現場に搬入する必要がなく、且つ複数のブロック等の積み重ね作業が不要となったので、作業効率を大きく向上でき、大幅な施工工事費の削減が可能となったものである。
又、本考案によると、コンクリート壁Wの基部WcがグランドラインGLより下方の土中に埋め込み配置されるもので、これによると、コンクリート壁Wの山側面Wbに加えられる背面土圧を、鋼管杭1の基部1aとコンクリート壁Wの基部Wcとによって分散することができ、コンクリートWが谷側地2c側に傾斜することがなく、コンクリート壁Wの自立性をより一層安全に確保できる。そして、特に壁に加わる土圧を地中に埋設した銅管杭の剛性と銅管杭に対する地盤反力によって支えるものである。且つ銅管杭は鉛直荷重も同時に支える。
尚、本考案の土留め壁は、傾斜地における使用に限定されるものでなく、平地においても実施可能なものである。
図5には、本考案の第2の実施例が示されるもので、これによると鋼管1は内部を中空部1eが上下方向に貫通して穿設された中空管材が用いられ、型枠(図示されていない)内にコンクリートを充填する際、同時に鋼管1の中空部1e内にコンクリートが充填される。
以上によると、鋼管1自体の剛性を高めることができ、これによってコンクリート壁W自体の壁強度を大きく向上できて土留め壁を確実に安全保持できる。而も、充填コンクリートの量,鉄筋の配列,分布等を選択して杭の剛性を要求に応じて自在に設計できる。
図6には本考案の第3の実施例が示される。
これによると、鋼管杭1は、内部に上下方向に渡って中空部1eが貫通して穿設された中空管材が用いられ、中空部1e内に棒材よりなる鉄筋10が挿入配置されるとともに鋼管杭1の一側面1c、他側面1bに形成されるコンクリート壁W内に網目状に組み込まれた補強鉄筋11がコンクリート壁Wの長手方向に沿って配置される。
以上によると、コンクリートが充填される鋼管杭1の中空部1e内に鉄筋10が配筋されたこと及び鋼管杭1の両側面1c、1bに形成される土留め壁W内に補強鉄筋11が配筋されたこと、によると鋼管杭1自体の剛性を高めることができるとともにコンクリート壁自体の剛性を高めることができ、両者の相乗的作用により、一層強固な土留め壁を形成することができる。
又、図7には、本考案の第4の実施例が示される。
本実施例によると、コンクリート壁Wの谷側面Waは型枠12によって形成され、コンクリート壁Wの山側面Wbは、傾斜地2aを掘削して形成される切土面13によって形成される。
すなわち、鋼管杭1の外周に配置される型枠12と切土面13とによって充填空間Saが形成され、この充填空間Sa内にコンクリートが充填され、これによって土留め壁が形成される。
以上によると、充填空間Saにコンクリートを充填してコンクリート壁Wを形成する際、一方の型枠として傾斜地を掘削することによって形成される切土面13を利用したので、型枠の設置、取外しが簡便となるとともにコンクリート壁Wの完成後において、傾斜地2a側における土の埋め戻し作業が不要となり、土留め壁の施工コストを大きく低減できる。又、鋼管杭1は切土面13と平行に配置する(斜めに貫入配置)とコンクリート壁Wの壁厚を均一に形成することができるとともにコンクリート壁Wを傾斜させて形成でき、これによってコンクリート壁Wの背面土圧に対する安定性をより一層向上できる。
更に図8には本考案の第5の実施例が示される。
尚、コンクリート壁W自体は、図1から図4に示される方法によって施工形成されるもので、これに対して以下が付加される。
すなわち、山側地2bに支持杭15が打込み貫入配置される。
かかる支持杭15の長手軸心線は、鋼管杭1と平行に貫入配置されることが好ましい。
そして、前記支持杭15と鋼管杭1とが鉄筋等によって形成されるアンカ部材16によって、ボルトあるいは溶接等によって機械的に接続される。
以上によると、背面土圧による鋼管杭1の自主性をより高めることができ、これによって倒れのないより一層強固な土留め壁を形成できる。
尚、アンカ部材16の使用本数、アンカ部材の径等は背面土圧、土留め壁Wの壁高さ等を鑑案して適宜決定される。
又、アンカ部材16による支持杭15と鋼管杭1との接続は、コンクリート壁Wの形成時に行なわれることが望ましい。
本考案になる土留め壁を形成する為の第1工程を示す要部縦断面図。 図1における左側面図。 本考案になる土留め壁を形成する為の第2工程を示す要部縦断面図。 本考案になる土留め壁の完成状態を示す要部縦断面図。 本考案になる土留め壁の第2実施例を示す要部縦断面図。 本考案になる土留め壁の第3実施例を示す要部縦断面図。 本考案になる土留め壁の第4実施例を示す要部縦断面図。 本考案になる土留め壁の第5実施例を示す要部縦断面図。 従来の土留め壁を形成する為の第1工程を示す縦断面図。 従来の土留め壁を形成する為の第2工程を示す縦断面図。 従来の土留め壁の完成状態を示す縦断面図。
符号の説明
1 鋼管杭
1a 基部
1b 鋼管杭の他側面
1c 鋼管杭の一側面
1e 中空部
W コンクリート壁
Wa コンクリート壁の谷側面
Wb コンクリート壁の山側面
12 型枠
15 支持杭
16 アンカ部材

Claims (6)

  1. 基部1aが土中に投込み貫入されて基礎固定される鋼管杭1,1,1,…が側方に複数配置されるとともに複数の鋼管杭1,1,1…の一側面1c、他側面1bに臨んでコンクリートを充填することにより側方に延びるコンクリート壁Wを鋼管杭1,1,1…と一体形成したことを特徴とする土留め壁。
  2. 前記コンクリート壁の基部Wcを土中に埋め込み配置したことを特徴とする請求項1記載の土留め壁。
  3. 前記鋼管杭1を中空部1eを有する中空管材として形成し、鋼管杭1,1,1…の一側面1c、他側面1bに臨んでコンクリートを充填することによりコンクリート壁Wを形成する際、鋼管杭1の中空部1e内に同時にコンクリートを充填したことを特徴とする請求項1記載の土留め壁。
  4. 前記鋼管杭が傾斜地2aに投込み貫入配置されるとともに鋼管杭1の一側面1cに形成されるコンクリート壁Wの谷側面Waを、型枠12によって形成し、鋼管杭1の他側面1bに形成されるコンクリート壁Wの山側面Wbを、傾斜地2aの切土面13によって形成したことを特徴とする請求項1記載の土留め壁。
  5. 前記鋼管杭が傾斜地に投込み貫入配置されるとともに山側地2bに投込み貫入される支持杭15と鋼管杭1とをアンカ部材16にて機械的に接続したことを特徴とする請求項1記載の土留め壁。
  6. 前記鋼管杭の中空部1e内に充填されるコンクリート内に鉄筋10を配置するとともに鋼管杭1,1,1…の一側面1aと他側面1bに臨んでコンクリートが充填されて形成されるコンクリート壁W内に補強鉄筋11を配筋したことを特徴とする請求項3記載の土留め壁。
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