JP3111962B2 - マスク修正方法 - Google Patents

マスク修正方法

Info

Publication number
JP3111962B2
JP3111962B2 JP671398A JP671398A JP3111962B2 JP 3111962 B2 JP3111962 B2 JP 3111962B2 JP 671398 A JP671398 A JP 671398A JP 671398 A JP671398 A JP 671398A JP 3111962 B2 JP3111962 B2 JP 3111962B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
pattern
auxiliary pattern
corrected
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP671398A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11202475A (ja
Inventor
直生 安里
伸二 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP671398A priority Critical patent/JP3111962B2/ja
Publication of JPH11202475A publication Critical patent/JPH11202475A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3111962B2 publication Critical patent/JP3111962B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮光領域と透明領
域が形成された透過型マスク、或いは反射領域と吸収領
域が形成された反射型マスクの黒欠陥のマスク修正方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】光リソグラフィの分野では、これまで露光
光の短波長化および投影レンズの高NA化で、半導体素
子の微細化に対応してきた。ここで、NAとは開口数の
ことであり、結像面上での光の最大入射角度θ1により
NA=sinθ1で定義されている。一方、マスク側で
見ると、マスクで回折された光のうち、投影レンズに入
る最大角度θ2と先の結像面上での最大角度θ2とは、M
xsinθ2=sinθ1の関係になっている。ここで、
Mは投影レンズの縮小率である。
【0004】したがって、NAは、マスクで回折された
光をどの角度まで集められるかに対応している。NAが
大きいほど、より大きな角度に回折した光まで集められ
ることを意味している。NAを大きくすることを高NA
化と呼んでいる。
【0005】マスクパターンが周期パターンであるとす
ると、明確な回折光が生じ、n次回折光の角度θnはs
inθn=nλ/Pとなる。ここで、λは光の波長、P
はパターンのピッチである。マスクで回折された光のう
ち、0次回折光とは入射角度と同じ方向に直進する光で
あり、これは、平均の明るさの情報を持っている。そし
て、パターンの周期の情報は±1次回折光が持ってい
る。
【0006】そのため、少なくとのこれら0次および±
1次光3を集めなければ、もとのマスクパターンと同じ
周期のパターンが結像できない。パターンが微細になる
と(Pが小さくなると)、回折光の角度が大きく、±1
次光が投影レンズに入らなくなり、パターンが解像しな
くなる。
【0007】微細パターンの±1次回折光を集めるに
は、λを小さくし回折角度を小さくする短波長化と、よ
り大きな角度の回折光まで集められるようにする高NA
化が必要である。
【0008】しかし、短波長化および高NA化とも焦点
深度(パターンが解像する焦点位置の範囲)を狭めるこ
とになり、半導体素子のさらなる微細化には、焦点深度
の確保が重要な問題となる。
【0009】そこで、以下に説明するような変形照明法
が提案された。変形照明法とは、マスクを照明する有効
光源の形状を最適化することにより、焦点深度を拡大す
る手法である。有効光源の形状により、マスクを照明す
る光の入射角度が調整でき、光の入射角の焦点深度を拡
大しようとする変形照明法が提案されている。ここで
は、マスク上のパターンは、周期パターンとして説明す
る。変形照明法の原理について説明する。
【0010】通常の露光方法では、マスクを円形の有効
光源で照明し、マスクに垂直に入射する光が存在してい
る。そして、先に述べたようにマスクの0次および±1
次光3を集め結像させていた(3光束干渉の結像)。
【0011】一方、変形照明法では、フライアイレンズ
で形成される有効光源の一部を特殊な絞りを用いて遮光
している。フライアイレンズ中央部分を遮光すると、マ
スクに垂直に入射する光はなくなり、すべて斜め入射光
となる。斜め入射光で照明すると、±1次回折光のう
ち、一方は投影レンズを通らなくなり、±1次回折光の
一方と0次回折光の2光束の干渉でパターンを結像する
ことになる(2光束干渉の結像)。ベストフォーカスで
は、2光束干渉の結像は、±1次回折光の一方を捨てて
いる分、通常の3光束干渉の結像よりコントラストが低
下している。
【0012】しかし、結像面への入射光の角度を考える
と、2光束干渉の結像は、3光束干渉の結像の1/2に
なっており、焦点位置ずれによる像のぼけが小さくな
る。したがって、2光束干渉の結像方法は、焦点位置変
化による像のコントラスト低下が小さく、焦点深度を拡
大することができる。
【0013】ただし、変形照明法は周期パターンにのみ
有効であり、明確な回折光の生じない孤立パターンには
効果がない。
【0014】そこで、特開平4−268714号公報に
開示されているような補助パターンマスクが提案され
た。補助パターンマスクとは、半導体基板上に転写する
パターン(以下、メインパターンという)の周辺に、そ
れ自体は解像しない微細なパターン(以下、補助パター
ンという)を配置したマスクである。補助パターンを配
置することにより、ある程度強い回折光を生じさせ、2
光束干渉の結像状態を実現させる。そのため、孤立パタ
ーン(メインパターン)の焦点深度を周期パターン並に
拡大することができる。
【0015】しかしながら、補助パターンマスクは、マ
スク修正の点に問題が残っており、実用化に至っていな
かった。ここで、まず、従来のマスク修正方法について
説明する。
【0016】マスク欠陥には、黒欠陥(不要な部分にク
ロムが残ったもの)と、白欠陥(必要な部分のクロムが
なくなったもの)とがあり、それぞれ修正方法は異な
る。
【0017】まず、白欠陥は、FIB(フォーカスド
イオン ビーム:マスク修正に用いるFIBソースは現
在ほとんどGaである)を用い、炭素(C)を含むガス
を流し、クロムの欠落部に炭素膜を堆積させる。FIB
の1回のスキャンによりFIB照射部に炭素数元素が数
原子単位で堆積し、FIBで複数回スキャンすることで
露光光を遮光できる膜厚に炭素膜を成膜する。一般には
200nm以上の膜厚に堆積させると、炭素膜中に含有
されるGaの吸収効果により、露光光を完全に遮光でき
るようになる。
【0018】FIB装置の条件は、ソース源:Ga、加
速電圧:30eV,イオン電流:45〜130pA程度
が一般的である。
【0019】一方、黒欠陥の場合、これまでは、主にレ
ーザービームを用いてクロムを蒸発させる方法が用いら
れてきた。また、最近では、ガスアシストFIBを用い
て、局所的にエッチングする方法も検討されている。通
常のFIBは、イオンので非エッチング材料を叩いて削
るため、クロム遮光膜だけでなく、合成石英の透明基板
まで削ってしまう。また、透明基板にイオンが打ち込ま
れ、修正部の透過率を低下させる。これは、Gaステイ
ンと呼ばれている。
【0020】しかし、特定のガスを流すことにより、G
aステインの発生を抑制し、かつクロムと透明基板のエ
ッチング選択比を向上させる技術が提案され、FIBに
よる黒欠陥修正も可能となってきている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
は、補助パターンのような微細パターンの修正は、困難
とされていた。たとえば、図2に、補助パターンの欠陥
の一例を示す。図2に示す補助パターンマスクは、マス
ク上の1μmのメインパターン1周辺に0.8μmの補
助パターン2を2μmピッチで配置している。そして、
図に示すように、1つの補助パターン2cが欠落してい
る。
【0023】現状では、このような小さなホールパター
ンを修正装置(レーザーリペアおよびFIBマスク修正
装置)により開口させたとき、修正後のホール寸法に
は、±0.2μm以上のばらつきが生じる。修正後の補
助パターン寸法が大きくなると、補助パターンも半導体
基板上に転写されてしまう(補助パターンは0.9μm
以上となると転写される)。
【0024】一方、修正後の補助パターンが小さくなる
と、メインパターンの変形および位置ずれが生じる。す
なわち、補助パターンの小さくなった側の光強度が低下
するため、ホールパターンがいびつになる。そのため、
従来は、修正後の寸法ばらつきが大きく、修正しても、
マスクが使用可能になる確率が低いため、修正は行われ
ていなかった。
【0025】本発明の目的は、マスク修正装置の修正精
度が±Δ(現状は0.15μm程度)である場合、修正
寸法が設計値+Δとなるように修正するマスク修正方法
を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るマスク修正方法は、遮光領域と透明領
域が形成された透過型マスクにおいて、基板上に転写す
るパターンの周辺に配置され、それ自体は解像しない補
助パターンの透明領域に黒欠陥を有するマスクの修正方
法であって、前記黒欠陥部を有する透明領域を、設計寸
法より修正精度の寸法だけ大きい修正寸法によって修正
し、その後に修正箇所寸法を測定し、結像面の光強度分
布において前記修正した補助パターンでのピーク強度が
他の補助パターンと同じになるように、前記修正した補
助パターンの透明領域の透過率を低下させることを特徴
とする。
【0027】また本発明に係るマスク修正方法は、反射
領域と吸収領域が形成された反射型マスクの黒欠陥のマ
スク修正方法であって、前記黒欠陥部の吸収材料を設計
寸法より修正精度だけ小さい修正寸法によって修正し、
その後に修正個所寸法を測定し、修正個所の転写像が本
来の欠陥がない場合の転写像になるように修正部近傍の
反射領域の反射率を低下させることを特徴とする。
【0028】本発明によれば、黒欠陥(遮光部が大きく
なった欠陥:凸欠陥,開口部のつぶれ等)の修正におい
て、一旦透明領域の寸法を大きくなるように修正する。
そして、その修正後の寸法より適切な透過率を計算し、
修正部の透過率を低下させることにより、半導体基板上
に転写されるマスク像の寸法を目的の値となるように修
正する。
【0029】具体的に説明すると、本発明においては、
図3に示すように、マスク修正装置の修正精度が±Δ
(現状は0.15μm程度)である場合、修正寸法が設
計値+Δとなるように修正する。
【0030】したがって、修正後の寸法は、設計値〜設
計値+2Δの範囲に含まれることになる。ここでは、
0.8μmの補助パターンが0.8+0.15=0.9
5μmとなるように修正している。そして、実際に修正
後の寸法を測長SEM等で測定し、どの程度透過率を低
下させれば良いかを求める。これは、光強度分布シミュ
レーションを行っても良いし、マスク評価装置(カール
サイツ社製MSM100(AIMS:arial im
age measurement system)等)
を用いてマスクの転写像を直接観察しても良い。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
より説明する。
【0032】(実施形態)図1は、本発明の実施形態に
係るマスク修正方法を工程順に示すフローチャートであ
る。
【0033】図において、本発明の実施形態1に係るマ
スク修正方法は、遮光領域と透明領域が形成された透過
型マスクの黒欠陥のマスク修正方法であって、その黒欠
陥部の遮光領域を設計寸法より小さくしなるように修正
し、その後、修正個所の寸法を測定し、修正個所の転写
像が本来の欠陥がない場合の転写像になるように修正部
近傍の透明領域の透過率を低下させることを特徴とする
ものである。
【0034】次に、本発明の実施形態1に係るマスク修
正方法を具体例を用いて詳細に説明する。
【0035】まず、図1に示すように、マスクの欠陥検
査(a)において発見された欠陥について、欠陥がクロ
ムが余分か、或いは開口部での遮光部分が足りないかを
判定する(b)。
【0036】そして、遮光部が余分である場合には、一
旦遮光部を大きめに除去する。すなわち、修正装置の位
置精度を±Δとすると、開口部が設計寸法から(設計寸
法+2Δ)の範囲に入るように修正する(c)。
【0037】次に、その実際の修正後の寸法を測定し、
修正部の適正透過率を決定する。ここでは、修正後寸法
測定(c)の結果に基づいて光強度シミュレーション
(d)を行い、適正透過率を求めている(d)。
【0038】また、修正後寸法測定(c)と光強度シミ
ュレーション(d)との代わりに、MSM100等のマ
スク評価装置を用いて、マスク転写像を直接観察すると
ことも可能である。それは、MSM100等のマスク評
価装置は、実際の露光装置と同等の光学系を持ち、露光
装置が半導体基板上にマスク像を縮小投影するのに対
し、CCD上に拡大投影することにより、マスクの転写
像を直接観測することができるためである。
【0039】このようにして、修正した補助パターンの
透過率をいくらにすれば、通常の微細補助パターンと同
じ効果が得られるかを求める。そして、FIBを用いて
Gaイオンを修正部に打ち込み、修正部の透過率を所定
の値に調整する(e)。なお、開口寸法の修正工程
(b)において、当初からが遮光部分が足りない場合に
は、修正後寸法測定工程(c)を省略して、光強度シュ
ミレーション工程(d)、透過率調整工程(e)とを行
うことになる。
【0040】次に、本発明の実施形態1に係るマスク修
正方法の実施例について図面を用いて説明する。
【0041】図2,図3,図4,図5は、本発明に係る
マスク修正方法の実施例を工程順に示す図である。以
下、使用する露光装置は、縮小率1/5、NA=0.
5、σ=0.8,70%輪帯照明(有効光源の中央70
%を遮光)のKrFエキシマレーザー露光装置とする。
また、半導体基板上に0.2μmのホールパターンを形
成する補助パターンマスクを修正する場合を説明する。
【0042】図2に示すように、マスクパターンは、透
明基板101の一面に遮光膜102を形成し、かつ遮光
膜102に開口を設けてホール状メインパターン1と補
助パターン2a〜2gとを形成しており、1μmのホー
ル状メインパターン1と、その周辺に0.8μmの補助
パターン2a〜2gを配置した補助パターンマスクとし
て構成してある。図2(a)に示すように、補助パター
ン2a〜2gのうち、右側の補助パターン2cは、マス
ク描画時の異物の影響により、パターンが未解像となっ
ている。
【0043】まず、図3にように、レーザーリペア法に
より補助パターン2cを大きめに修正する。ここで、大
きめとは、マスク修正装置(レーザーリペア、ガスアシ
ストFIB装置)の位置精度を考慮し、最低でも補助パ
ターンが設計寸法となるようにすることである。具体的
には、レーザーリペア装置の位置精度は、現状で±0.
15μm(マスク上)であるため、補助パターン2c
は、0.8μmから1.1μmとなるように拡大して修
正する。
【0044】次に、図4に示すように、修正後のマスク
2cの寸法を測定し、光強度シミュレーションを行う。
ここで、修正後の補助パターン2cは、マスク上で1μ
mのホールになっていたとする。
【0045】図4において、センターのピークがメイン
パターン1(横軸−100〜+100nm)であり、そ
の右側のピークは修正した補助パターン2c、左側が通
常の補助パターンのピークである。
【0046】光強度分布よりレジストパターンを予測す
る方法として、一般にエキスポージャー・スレッシュホ
ルドモデル(Exposure threshold
model)という簡便なレジスト現像モデルがある。
これは、光強分布において、一定強度(以下、この強度
をIthという)以上の部分が現像により除去され、I
th以下の部分は、現像しても溶けないと仮定するモデ
ルである。
【0047】図4では、メインパターンを0.2μmに
開口するためには、Ithを0.185と設定すること
になる。そして、通常の補助パターンのピーク強度は、
0.159となっているため、補助パターンは、レジス
ト上に転写されない。しかし、修正した補助パターン2
cの光強度分布は、Ithより高い強度を持ち、半導体
基板上に転写されてしまう。また、メインパターンの光
強度は左右非対称となり、メインパターの変形および位
置ずれが生じることがわかる。
【0048】修正補助パターンの転写を防止し、メイン
パターンの変形・位置ずれを防止するには、修正した補
助パターンの光強度を通常の補助パターンと同じにする
必要がある。通常の補助パターンのピーク強度が0.1
59であり、修正した補助パターンのピーク強度は0.
282であるため、修正した補助パターンでの透過率
を、0.159/0.282x100=56%とすれば
良いことになる。
【0049】そこで、図5に示すように、修正した補助
パターン2cの箇所をFIBで所定の回数スキャンし、
Gaイオンを打ち込むことにより、補助パターン2cで
の透過率を低下させる。このために、FIBのスキャン
回数と透過率との関係を予め求めている。
【0050】KrFエキシマレーザー光の波長(248
nm)に関し、フォトマスク アンド エックスレイ
マスク テクノロジー 3,ページ336〜345、1
996年(Photomask and X−ray
Mask Technology III,pp.33
6〜345,1996)には250nmの波長に対する
FIB照射量(ion/cm2)と透過率との関係が公
開されており、このようなデータを用いることができ
る。このデータによれば、照射量1016で透過率75
%、照射量2x1016で透過率55%程度に透過率が低
下する。
【0051】修正装置の位置精度が±Δとすると、修正
目標寸法を(設計値+Δ)とし、設計値以上の寸法に補
助パターン2cを開口する。そして、次に図4に示すよ
うに、修正後の補助パターン2cの寸法を測定し、光強
度を計算を行う。修正した補助パターン2cが転写され
る場合、図5に示すように補助パターン2cでの透過率
をFIBを用いて低下させる。
【0052】修正した補助パターン2cは微細である
が、補助パターン2自体は転写されるパターンではない
ため、多少大きさがいびつになっても問題がなく、大き
めに開口させることは可能である。そして、結像面の光
強度分布において、補助パターン2cでのピーク強度が
他の補助パターンのものと同じになるように、修正した
補助パターン2cでの透過率を低下させることにより、
修正した補助パターン2cの転写を防止している。な
お、このように、寸法が大きく透過率が低い補助パター
ン2cは、通常の微細補助パターンと同等以上の効果を
有し、メインパターン1の焦点深度が低下することはな
い。
【0053】次に、本発明に係るマスク修正方法により
修正したマスクの光強度分布を示す。まず、図6には本
マスク修正法の行程図1(b)にて補助パターン部を大
きく開口し、0.19μmおよび0.2μmとなった場
合の光強度分布を示す。図6で横軸(x)は結像面(半
導体基板上での位置であり、縦軸(y)は相対光強度で
ある。相対光強度とは、パターンのない十分に広い透明
領域の光強度を1として規格化した値である。
【0054】図6(a)は修正後寸法0.18μm(マ
スク上0.95μm)の場合、図6(b)が0.2μm
(マスク上1μm)の場合の光強度である。
【0055】図6(a)は、修正した補助パターン2c
の開口寸法が0.18μm(マスク上0.95μm)の
場合、図6(b)は、修正した補助パターン2cの開口
寸法が0.2μm(マスク上1μm)の場合の光強度を
示す図である。
【0056】図6に示すように、補助パターン2cが
0.18μm以上となると、補助パターン2cでの光強
度は、メインパターン1を0.2μmに開口する光強度
レベル(Ith=0.185)を越えてしまい、修正補
助パターン2cが転写されてしまうこととなる。
【0057】そこで、本発明の実施例に係るマスク修正
方法では、FIBにて、修正した補助パターン2cの透
過率を低下させている。図7に、透過率補正後の光強度
分布を示す。図7(a)は、修正した補助パターン2c
の開口寸法0.18μmに拡大し、かつ補助パターン
の透過率を73%に補正した結果である。そして、図7
(b)は先の実施例でも示した、修正後0.2μmとな
った補助パターンの透過率を56%に低下させた結果で
ある。いずれも、補助パターンのピークはIth(0.
185)以下となり転写が防止されるのが分かる。
【0058】さらに、本発明のマスク修正方法によりメ
インパターンの露光特性への影響は生じず、欠陥がない
場合と同等の焦点深度(レジストパターンが解像可能は
焦点位置の範囲)が確保できる。
【0059】ここで、図7に示すような光強度分布シミ
ュレーションを焦点位置を変化させて行い、コントラス
トを以下のように定義した。コントラスト=Imax/Ie
dgeここで、Imaxとは各焦点位置でのメインパターン部
の最大光強であり、またIedgeとはベストフォーカスで
のパターンエッジ位置の光強度である。このIedgeを用
いるのは、ベストフォーカスでレジストパターン寸法を
目標寸法になるように露光量を設定することに対応して
いる。
【0060】定義するコントラストがいくつ以上でレジ
ストパターンが解像するかは,レジスト特性に大きく依
存し、通常1.7〜1.3である(高解像度レジストほ
ど低いコントラストで解像する)。ここでは、コントラ
スト1.4以上でレジストパターンが解像可能とする。
【0061】図8に,各マスクパターンのコントラスト
と焦点位置の関係を示す。補助パターンを用いない通常
マスクでは、焦点深度は±0.3μmである。そして、
補助パターン(補助パターン寸法=0.16μm、ピッ
チ=0.4μm)を用いた補助パターンマスクでは焦点
深度は、±0.45μmと拡大している。しかし、補助
パターンの1つ欠落した補助パターンマスク(欠陥あ
り)では、補助パターン法の効果は大幅に低下し、通常
のマスク並の焦点深度に低下する。
【0062】本発明では、欠落した補助パターン2cを
一旦大きく開口し、その透過率を調整するため、焦点深
度は、もとの欠陥なしの補助パターンマスクと同等にな
っている。図では、これら欠陥なしと修正後の3本の線
が重なっている。
【0063】(実施形態2)次に、本発明の実施形態2
について図面を用いて説明する。本発明の実施形態2
は、反射領域と吸収領域が形成された反射型マスクの黒
欠陥のマスク修正方法であって、その黒欠陥部の吸収材
料を設計寸法より小さくしなるように修正し、その後、
修正個所寸法を測定し、修正個所の転写像が本来の欠陥
がない場合の転写像になるように修正部近傍の反射領域
の反射率を低下させることを特徴とするものである。
【0064】本発明の実施形態2について、具体的に説
明する。図9に示すように、本発明の実施形態2に係る
縮小X線露光用の反射型マスクは、シリコン基板110
上に屈折率の異なる2つの材料を交互に積層した多層コ
ーティングミラー111を成膜している。そして、X線
吸収材料(Ta、W,Au等の重金属)112により、
反射領域4と吸収領域3を形成した反射型マスクであ
る。
【0065】図9に示すように、吸収領域3のラインパ
ターンの一部に不要な突起が生じた凸欠陥5の修正につ
いて説明する。
【0066】まず、図10(a)に示すように、FIB
を用いて、一旦凸欠陥5の吸収材料112を大きめに除
去する。ここでは、FIBによる修正精度が±Δとする
と、修正後の線幅が(設計値−Δ)となるように設定し
ている。したがって、修正後の寸法は、(設計値−2Δ
〜設計値)の範囲に含まれるように細るようにしてい
る。
【0067】そして、図10(b)に示すように、この
マスクを用いて、ポジ型レジスト114の塗布された半
導体基板113上に露光を行い、修正部のライン線幅を
測定する。FIBを用いた修正では、修正の際にイオン
が打ち込まれ、多層コーティングミラー111の反射率
が低下する可能性があるため、寸法測定(測長SEM)
だけでなく、このマスクを用いた露光を行い、その転写
結果より反射率変化を確認する。
【0068】そして図11(a)に示すように、欠陥修
正部にFIBによりGaイオンを打ち込む(Gaステイ
ン6)ことにより、修正部の反射率を低下させ、線幅を
他の部分と同じになるようにする。多層コーティングミ
ラー111は、積層構造の各境界で反射するX線の位相
を揃えることにより高い反射率を実現しているため、F
IBでGa等の別材料を打ち込むことで屈折率を変化さ
せると、反射率が低下する。また、FIBのイオンで叩
くことにより、ミラー111の積層を数層削っても透過
率は低下する。また、デポジションガスを流しながら、
修正部周辺にFIBを当て、X線吸収材料(W等)を堆
積させることによっても、反射率を低下させることがで
きる。
【0069】このように、吸収材料112を一旦大きめ
に削り、その修正後の転写結果より、Gaステイン6を
発生させて反射率の補正を行うことにより、図11
(b)に示すように修正個所の線幅を適切に調整でき
る。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、黒
欠陥(遮光部が大きくなった欠陥:凸欠陥,開口部のつ
ぶれ等)の修正において、一旦透明領域の寸法を大きく
なるように修正し、その修正後の寸法より適切な透過率
を適正に低下させることにより、半導体基板上に転写さ
れるマスク像の寸法を目的の値となるように修正するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るマスク修正方法を工程
順に示すフローチャートである。
【図2】(a)は、マスクの欠陥を示す平面図、(b)
は、同断面図である。
【図3】(a)は、マスクの欠陥を修正する工程を示す
平面図、(b)は、同断面図である。
【図4】修正後のマスクの寸法を測定し、光強度シミュ
レーションを行う工程を示す図である。
【図5】(a)は、マスクの欠陥を修正する工程を示す
平面図、(b)は、同断面図である。
【図6】修正後のマスクの寸法を測定し、光強度シミュ
レーションを行う工程を示す図である。
【図7】修正後のマスクの寸法を測定し、光強度シミュ
レーションを行う工程を示す図である。
【図8】各マスクパターンのコントラストと焦点位置の
関係を示す示す図である。
【図9】(a)は、マスクの欠陥を修正する工程を示す
平面図、(b)は、同断面図である。
【図10】(a)は、マスクの欠陥を修正する工程を示
す平面図、(b)は、修正したマスクを用いて露光処理
を行う工程を示す図である。
【図11】(a)は、マスクの欠陥を修正する工程を示
す平面図、(b)は、修正したマスクを用いて露光処理
を行う工程を示す図である。
【符号の説明】
1 メインパターン 2a〜2g 補助パターン 3 吸収領域 4 反射領域 5 凸欠陥 6 Gaステイン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−139647(JP,A) 特開 平7−191450(JP,A) 特開 平2−46459(JP,A) 特開 平1−154064(JP,A) 特開 平5−55120(JP,A) 特開 平10−254125(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 1/00 - 1/16 H01L 21/027

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮光領域と透明領域が形成された透過型
    マスクにおいて、基板上に転写するパターンの周辺に配
    置され、それ自体は解像しない補助パターンの透明領域
    に黒欠陥を有するマスクの修正方法であって、 前記黒欠陥部を有する透明領域を、設計寸法より修正精
    度の寸法だけ大きい修正寸法によって修正し、 その後に修正箇所寸法を測定し、結像面の光強度分布に
    おいて前記修正した補助パターンでのピーク強度が他の
    補助パターンと同じになるように、前記修正した補助パ
    ターンの透明領域の透過率を低下させることを特徴とす
    るマスク修正方法。
  2. 【請求項2】 反射領域と吸収領域が形成された反射型
    マスクの黒欠陥のマスク修正方法であって、 前記黒欠陥部の吸収材料を設計寸法より修正精度だけ小
    さい修正寸法によって修正し、 その後に修正個所寸法を測定し、修正個所の転写像が本
    来の欠陥がない場合の転写像になるように修正部近傍の
    反射領域の反射率を低下させることを特徴とするマスク
    修正方法。
JP671398A 1998-01-16 1998-01-16 マスク修正方法 Expired - Fee Related JP3111962B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP671398A JP3111962B2 (ja) 1998-01-16 1998-01-16 マスク修正方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP671398A JP3111962B2 (ja) 1998-01-16 1998-01-16 マスク修正方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11202475A JPH11202475A (ja) 1999-07-30
JP3111962B2 true JP3111962B2 (ja) 2000-11-27

Family

ID=11645921

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP671398A Expired - Fee Related JP3111962B2 (ja) 1998-01-16 1998-01-16 マスク修正方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3111962B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100968154B1 (ko) * 2008-07-02 2010-07-06 주식회사 하이닉스반도체 포토마스크의 패턴 선폭 보정 방법

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004348118A (ja) 2003-04-30 2004-12-09 Toshiba Corp フォトマスク及びそれを用いた露光方法、データ発生方法
KR101099301B1 (ko) * 2003-07-18 2011-12-26 칼 자이스 에스엠에스 엘티디 포토마스크의 임계치 변화량 정정 방법
JP4791198B2 (ja) * 2006-02-03 2011-10-12 パナソニック株式会社 フォトマスク、そのフォトマスクを用いたパターン形成方法及びマスクデータ作成方法
JP4923923B2 (ja) * 2006-09-28 2012-04-25 凸版印刷株式会社 極端紫外線露光用マスクおよびそれを用いた半導体集積回路製造方法
JP5082902B2 (ja) 2008-02-07 2012-11-28 富士通セミコンダクター株式会社 フォトマスクの製造方法、フォトマスク製造装置及びフォトマスク
JP5155017B2 (ja) * 2008-05-29 2013-02-27 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体集積回路装置の製造方法
JP5104832B2 (ja) * 2009-09-09 2012-12-19 大日本印刷株式会社 フォトマスクの修正方法および修正されたフォトマスク
JP5104774B2 (ja) * 2009-02-16 2012-12-19 大日本印刷株式会社 フォトマスクおよびその製造方法
US8974987B2 (en) 2009-02-16 2015-03-10 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Photomask and methods for manufacturing and correcting photomask
JP2013093588A (ja) * 2012-12-06 2013-05-16 Renesas Electronics Corp 反射型マスクの製造方法および半導体集積回路装置の製造方法
DE102017203246A1 (de) * 2017-02-28 2018-08-30 Carl Zeiss Smt Gmbh Verfahren zur Korrektur eines Spiegels für den Wellenlängenbereich von 5 nm bis 20 nm
CN112824971A (zh) * 2019-11-21 2021-05-21 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 目标版图和掩膜版版图的修正方法及半导体结构

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100968154B1 (ko) * 2008-07-02 2010-07-06 주식회사 하이닉스반도체 포토마스크의 패턴 선폭 보정 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11202475A (ja) 1999-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2988417B2 (ja) フォトマスク
JP2917879B2 (ja) フォトマスク及びその製造方法
KR100955293B1 (ko) 디바이스 제조 방법과 초기 패턴의 패턴 피쳐 분배 방법 및 이러한 방법에 따라서 제조된 디바이스, 리소그래피 서브 마스크 그룹 및 이를 이용하여 제조된 디바이스
JP3111962B2 (ja) マスク修正方法
JP4495663B2 (ja) サブ分解能アシストフューチャとしてグレーバーを使用する光近接補正方法
JPH0580486A (ja) マスクデータ又はレチクルデータの生成方法
KR100215354B1 (ko) 패턴 형성 방법
JP2002532738A (ja) 欠陥補正を用いたマスクの修復方法
JPH1032156A (ja) 位相シフトマスクを用いた露光装置およびパターン形成方法
US5650854A (en) Method of checking defects in patterns formed on photo masks
JP3201027B2 (ja) 投影露光装置及び方法
US5888677A (en) Exposure mask, method of fabricating same, and method of manufacturing semiconductor device
JP3287017B2 (ja) 結像特性の測定方法
US7955761B2 (en) Exposure mask, pattern formation method, and exposure mask fabrication method
JP3164039B2 (ja) フォトマスク及びその製造方法
EP0500456B1 (en) Projection exposure method and an optical mask for use in projection exposure
JP3347670B2 (ja) マスク及びそれを用いた露光方法
US6517982B2 (en) Mask set for use in phase shift photolithography technique which is suitable to form random patterns, and method of exposure process using the same
WO2006133729A1 (en) Method and system for photolithography
JP2004054092A (ja) マスクおよびその製造方法
JP3071324B2 (ja) 位相シフトマスクの修正方法
JP3938694B2 (ja) パターン形成方法
US6610460B2 (en) Exposure method
JPH0980741A (ja) ハーフトーン位相シフトマスクの欠陥修正方法およびハーフトーン位相シフトマスク
JP3440338B2 (ja) ハーフトーン型位相シフトフオトマスク

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees