JP3071324B2 - 位相シフトマスクの修正方法 - Google Patents
位相シフトマスクの修正方法Info
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Description
いられるホトリゾグラフィ技術、特に位相シフトマスク
の修正方法に関するものである。
夫を加えて解像力を上げる新しい概念を導入するように
なった。この技術は、投影露光によるホトリゾグラフィ
技術の分野においても利用され、半導体装置の高集積化
に対応する微細なレジストパターンを形成する技術とし
て注目されている。その中の1つに位相シフト法があ
る。
上げるため、ホトマスク上に露光光の位相をずらすシフ
タをマスク基板であるガラス基板上に部分的に設けてあ
る。このような方法で投影露光の解像力を向上させる技
術が位相シフトによるマスク修正方法である。
スクの修正技術がある。この方法に関して以下に述べる
2つの方法が、文献Iおよび文献IIに開示されている
(文献I:「位相シフトマスク修正におけるGa−FI
B注入層の除去方法の検討」、細野他、第52回応用物
理学学術講演会、12p−ZF−5 ; 文献II:「P
hase Shift Reticles」、S.Ok
azaki、et.al.、Technical Di
gest of IEDM、1991、p55)。
合のマスク修正方法である。この方法としては、Ga−
FIB(Focused Ion Beam)によるミ
リングを用いてマスクを修正する。
てシフタ欠落領域の基板を約360nmの深さにミリン
グする。このときFIBでミリングした部分にGaステ
インが残存している。
めQスイッチパルスNe−YAGレーザ(532nm)
をGaステイン残存領域に照射し、Gaステインを蒸発
させる。このような方法でGaステインを除去し、反射
光を減少させることによってホトマスクのコントラスト
を高めることができると報告されている。
き、メインシフタ層およびサブシフタ層を下地マスク上
に設けた2層位相シフト構造を例に挙げて説明されてい
る。
陥および周辺部分をFIBでミリングし、又はリソグラ
フィによってエッチングを行ない、その後、欠陥部を有
するメインシフタ層およびサブシフタ層を除去する方法
である。この方法によれば、同一透過領域内を透過した
光の位相が揃うように欠陥の修正を行なう。
によるミリング方法は、文献Iにも開示されているよう
にGaステインが加工面に残存し、光の透過率を低下さ
せる。このため転写されるレジストパターンは、Gaス
テインの影響を受けて所定の形状を形成できないという
問題があった。
揃うように修正する方法は、コスト高になり、また、メ
インシフタ層とサブシフタ層間の密着性が悪化してしま
い、欠陥が発生し易くなるという問題があった。
たものであり、従って、この発明の目的は、位相シフト
マスクの欠陥部を修正しても、この修正がレジストパタ
ーンの形に影響を実質的に与えないようにこの位相シフ
トマスクの構造を考える、位相シフトマスクの修正方法
を提供することにある。またこの発明の他の目的は、透
過領域を開口部としたとき、FIBによって生じたGa
ステインがあっても、又は透過領域を位相シフタとした
とき、孔欠陥部があっても欠陥部の影響を受けずに所定
のレジストパターンが形成できる位相シフトマスクの修
正方法を提供することにある。
め、この発明の位相シフトマスクの修正方法によれば、
マスク基板上に遮光パターンと位相シフタとを具え、遮
光パターンが設けられていないマスク基板上の領域にて
光の透過領域を形成する位相シフトマスクの欠陥部の修
正方法において、(a)透過領域に存在する欠陥部を修
正する修正工程と、(b)欠陥部に近接する遮光パター
ンの一部分を除去する除去工程とを含むことを特徴とす
る。
正方法において、前記(a)工程および(b)工程を同
時に実施しても良いし、或いは、好ましくは、前記
(a)工程の後、前記(b)工程を実施しても良い。
前記欠陥部をシフタ残留欠陥部としたとき、前記(a)
工程の修正をFIBを用いて前記シフタ残留欠陥部を除
去するのが好適である。
フタとし、および前記欠陥部をシフタ孔欠陥部としたと
き、前記(a)工程の修正は、前記シフタ孔欠陥部を遮
光材料で埋めて行うのが良い。
とし、および前記欠陥部をシフタ残留欠陥部としたと
き、前記(a)工程の修正は、前記シフタ残留欠陥部を
被覆する遮光膜を設けて行うのが良い。
料を埋めた後、前記(b)工程の修正は、シフタ孔欠陥
部に近接する遮光パターンの一部分の除去した補助開口
部と反対側の遮光パターンに第2の補助開口部を設けて
るのが良い。
をリソグラフィを用いて欠陥部に近接する遮光パターン
の一部分を除去して行うのが良い。
埋める遮光材料に炭素化合物系のヘキサンを用いて行う
のが良い。
前記シフタ欠陥に近接する遮光パターンの一部分の除去
面積をシフタ孔欠陥に埋めた遮光膜の面積と等しくする
のが良い。
形成方法によれば、大別すると透過領域に存在する欠陥
部を修正する工程とこの欠陥部に近接する遮光パターン
の一部分を除去して補助開口部を形成する工程とを含ん
でいる。欠陥部を修正すると、この修正された領域の光
の透過率は低下しているので、この領域を通過した透過
光の光強度が低下する。このため縮小投影露光装置で位
相シフトマスクのマスクパターンをウエハに投影する
と、投影光学系の結像位置での光強度分布は、修正され
た領域に対応する位置での光強度が欠陥部を有している
ために修正されなかった領域に対応する光強度(正常時
の光強度)よりも小さくなっている。
された領域に近接する遮光パターンに補助開口部を形成
するので、この補助開口部を通過した透過光が上述し
た、修正された領域の透過光の光量低下を補うため、対
応する結像位置での光強度は正方常時の光強度へと高め
られ、従って、設計通りの所定のレジストパターンを形
成することが可能となる。
部をシフタ残留欠陥部としたときの修正方法は、FIB
を用いて欠陥部を除去する。このときFIBのミリング
によるGaステインが除去部に残存するため光の透過率
は低下する。これを改善するためシフタ残留欠陥部に近
接する遮光パターンの一部分をFIBによって除去す
る。このとき遮光パターンの下部にある位相シフタを同
時に除去しても、又は、別々に除去しても良い。この方
法によって、Gaステイン領域で透過率の低下分を補助
開口部を設けて透過光を補うことができる。また、同じ
開口部にあるシフタ残留欠陥部を被覆する遮光膜を設け
ても良い。このとき、開口部の透過率は、欠陥部の影響
を受けて低下する。このため透過率を補うためシフタ残
留欠陥部に近接する遮光パターンの一部分を除去する。
この欠陥部を遮光膜で被覆する方法では、FIBによる
Gaステインの残存物は存在しない。従って、リソグラ
フィを用いて遮光パターンの一部分を除去することもで
きる。
際に、マスク基板を凹部が生じる程度に過剰にミリング
し、その後ミリングされたマスク基板を被覆する遮光膜
を設けることもできる。
をシフタ孔欠陥部とした場合は、シフタ孔欠陥部を遮光
材料で埋めた後、孔欠陥部に近接する遮光パターンの一
部分をFIB又は、リソグラフィを用いて除去する。こ
のとき遮光材料で埋めた遮光膜の面積と除去する遮光パ
ターンの一部分の面積とを等しくするのが良い。このよ
うな修正によって、透過領域の位相シフト部の透過率の
減少分を補うことができる。上述したように、欠陥部の
透過率の減少分を遮光パターンの一部を除去し、補助開
口部を設けることによって所定の透過率が確保できる。
尚、欠陥部を埋める遮光材料としては、炭素化合物系の
ヘキサンを用い分解させて炭素(C)を形成する。これ
は、基板との密着性が良いためである。
つき説明する。尚、各図は、これらの発明が理解できる
程度に、各構成成分の寸法、形状および配置関係を概略
的に示してあるにすぎない。また、以下の説明では、特
定の材料および条件をもちいて説明するがこれらの材料
および条件は、単なる好適例にすぎず、従って、何らこ
れに限定されるものではない。
め、シミュレーション用のマスクパターンを形成する。
このとき用いた位相マスクパターンの構造体につき代表
的な例を図1の平面図を用いて説明する。尚、図1にお
いて、ハッチング等は、断面部を表わすのではなく、平
面的に見たときの特定の領域を強調したものである。
ーン14とを具えている。これら遮光パターン14およ
び位相シフタ12が設けられていない開口部10と位相
シフタ12とは、光の透過領域をそれぞれ形成してい
る。図1の(A)は、この内開口部10上にシフタ残留
欠陥部が残存した場合である。
FIB法を用いて残存欠陥に近接する遮光パターンの一
部分を除去する。このとき、FIBでミリングした部分
にGaステインの残存領域18が形成される。続いて、
残存欠陥に近接する遮光パターン14の一部分をFIB
法によってエッチングして除去する。この除去した部分
を補助開口部19と呼ぶ。
る位相シフタ12も同時に除去する。この遮光パターン
14の下部にある位相シフタを除去する方法としては、
FIBによって欠陥部を除去すると同時に行っても良
く、又は、欠陥部を除去した後、行っても良い。
相シフタにシフタ孔欠陥部20を有する場合につき図1
の(C)および(D)を用いて説明する。
ーン14および開口部10が形成されている。この位相
シフタ12の中央にピンホールとか孔とかの欠陥部(シ
フタ孔欠陥部20と称する。)がある(図1の
(C))。
欠陥部を遮光材料を埋めた後、この欠陥部に近接する遮
光パターン14の一部分をFIBとかリソグラフィ等の
方法を用いて除去する。尚、この遮光パターン除去部を
補助開口部22で示す(図1の(D))。
た位相シフトマスクの修正方法につき図2〜図4を用い
て詳細に説明する。
マスク修正の方法がある。そのうちの1つ目は、残存欠
陥を除去した後、この欠陥に近接する遮光パターンの一
部分を除去する方法であり、2つ目は、残留欠陥を残し
たまま欠陥部に遮光膜を被覆させた後、この欠陥に近接
する遮光パターンの一部分を除去する方法である。そし
て、3つ目は、残留欠陥を除去した後、さらに欠陥部下
の基板をけずり、けずられた欠陥部に遮光膜を被覆させ
た後、この欠陥に近接する遮光パターンの一部分を除去
する方法である。
るための形成工程を示す平面図である。ここでハッチン
グ等は、断面を表わすのではなく、平面的に見たときの
特定の領域を強調したものである。
る。このガラス基板31上に位相シフタ34を、任意適
当な方法を用いて形成する。更に、この位相シフタ34
上に遮光パターン、例えばクロム(Cr)等を蒸着法を
用いて成膜させる。また、基板31上には透過領域の一
部を形成する開口部30を設けてある。この開口部30
の基板表面に0.2μm□のシフタ残留欠陥部36が生
じるようにパターン設計してある(図2の(A)および
図3の(A))。
残留欠陥部36をミリングする。このときのFIBミリ
ング条件は、加速電圧20kV、イオン電流120p
A、Gaイオンによってミリング除去する。この除去部
分には、Gaステイン残存領域38が形成される(図2
の(B)および図3の(B))。
する遮光パターン40の一部分をFIBを用いて除去す
る。このとき除去した部分を補助開口部40という。
尚、このとき遮光パターン40の下部に露出する位相シ
フタも同時に除去する。このとき補助開口部の除去寸法
は、0.09μm×0.8μmとする(図2の(C)お
よび図3の(C))。
ーション用マスクにつきそれぞれの光強度分布を測定し
た結果を図4に示す。このシミュレーションは、縮小投
影露光装置にマスクを取りつけた場合を想定して行っ
た。
線、NA(開口度)0.42、およびσ(コヒーレンス
ファクタ)を0.5とする。
軸に位置をとり、縦軸に光強度の等高線をとって表わし
ている。また、(B)、(D)および(F)は、横軸に
位置をとり縦軸に相対光強度をとって表わしている。ま
た、図4の(A)の中心線(I−I断面)の光強度等高
線に対応して、図4の(B)の光強度波形曲線が描いて
ある。
&スペース)に形成するためのマスクパターン(ここで
は遮光パターン幅、開口部幅および位相シフト領域の線
パターン幅をいう。)をすべて0.4μmとして計算し
てある。
成用薄膜が残留欠陥として残った場合について光強度分
布を測定した結果を図4の(A)および(B)に示す。
は、中央部のシフタ残留欠陥部の影響を受けて低下して
いる。
イン残存領域がある場合の光強度分布を図4の(C)お
よび(D)に示す。このときGaステインの残存により
透過率が56%に低下したと仮定してシミュレーション
を行なった値である。尚、透過率の低下した領域を0.
4μm×0.8μmとし、この領域にGaステインが残
存している。
たGaステイン領域は、透過率の低下を生じている(図
4の(D))。
光パターンの一部分をFIBにより除去した場合の光強
度分布を図4の(E)および(F)に示す。このとき遮
光パターンの除去部分の面積を0.09μm×0.8μ
mとする。このとき遮光パターンの一部分を除去し補助
開口部40を設ける。また、Gaステイン残存領域を残
した状態で補助開口部の透過率が100%となるように
条件設定する。しかし、実際は、Gaステインが残存す
るため透過率は低下すると考えられる。このため補助開
口部の幅を少し広くすることによってその低下分を補う
ことができる。例えば、透過率を56%にすれば補助開
口部の幅を0.15μm程度に広げれば良い。尚、この
補助開口部の長さは、0.8μmとする。このように透
過率を上げたいときは、補助開口部の幅を広げれば良
い。図4の(E)および(F)から明らかなように遮光
パターンの開口部を設けた場合、欠陥が無いときと同様
の光強度分布が得られる。
ため作為的にシフタ残留欠陥部を有するマスクを作製
し、マスク修正を行なう。このとき用いたマスクは、図
2および図3に示すようなシフタ下置き型と呼ばれるマ
スクを形成する。
でウエハ上では0.4μmに相当する)のライン&スペ
ースパターンをレチクル上に作製する。これはシミュレ
ーションに用いたパターンと同一なシフタ残留欠陥をレ
チクル上に作製した場合に相当する。尚、シフタ残留欠
陥部の寸法を2μm□とする。
マスク修正装置を用いてシフタ残留欠陥を除去する。こ
のときのFIB条件は、加速電圧20KV、イオン電流
120pAとする。
□であるため透過率の低下する部分も2μm□になる。
をFIBによって除去する。このときミリングされる補
助開口部の寸法は、幅1μm、長さ4μmとする。遮光
パターンの下部にある位相シフタも同時に除去する。
線レジスト(ip−1800、東京応化製)にパターニ
ングする。
ばSEM測長器を用いて観察する。この結果、修正した
補助開口部は、欠陥のない部分と比べ何ら変化が見られ
なかった。また、露光量、フォーカス位置を変化させて
露光しても何ら変化は見られない。
欠陥をFIBでミリングしたままのものは、適正露光量
160mj/cm2 としたときレジストパターンに転写
されるライン部がGaステインの影響をうけて太くな
る。しかし、ラインどうしのブリッジまでには至らなか
った。次に、露光量140mj/cm2 以下では、ライ
ン間にブリッジが発生する。また、シフタ残留欠陥を残
したままのパターンでは露光量160mj/cm2 でブ
リッジが発生することが確認されている。
マスクの修正については、次に説明するシフタ孔欠陥部
のある場合の修正方法と同一の手法をとるため後述す
る。
有する場合についてのマスクの修正方法である本発明の
第2の実施例を図5および図6を用いて説明する。
る。この基板41上に位相シフタ42、この位相シフタ
42上に遮光パターン44を形成する。このときそれぞ
れの薄膜を成膜する方法は、シフタ残留欠陥のときの方
法と同一であるから説明を省略する。その後、任意適当
な方法でそれぞれの膜をパターニングして開口部46を
形成する。位相シフト42の領域の中央にシフタ孔欠陥
部48を設ける。この孔欠陥の寸法は、0.2μm□と
する(図5の(A)および図6の(A))。
めて遮光膜50を形成する。この遮光材料を、例えば炭
素化合物系のヘキサン(CH3 (CH2 )4 CH3 )な
どを用い分解して炭素を形成する。また、この遮光膜5
0の厚さは、約300nm程度とする。このとき膜厚の
厚さに関係なく成膜すれば良い(図5の(B)および図
6の(B))。
ターンの一部分をFIB法、又は、リソグラフィ法を用
いて除去する。この除去した部分を補助開口部47とい
う。この場合、遮光パターンの下部にある位相シフタ4
2は残しておく(図5の(C)および図6の(C))。
を用いて光強度分布を測定する。尚、このときのシミュ
レーション条件は、残留欠陥部のときと全く同一な条件
で行なう。この結果を図7の(A)、(B)、(C)、
(D)、(E)および(F)に示す。
度の等高線104に乱れが発生し、光強度波形106も
低下する(図7の(A)および(B))。
(C)および(D)に示す。この結果、孔欠陥部のある
場合に比べ多少の光強度は改善される。これは、位相シ
フタによる位相が揃う方向で改善されるためと思われ
る。
パターンに補助開口部47を設けた場合を示している。
このときの補助開口部の寸法は基板上で0.1μm×
0.3μmとし、遮光パターンの両側を開口させる。こ
のような修正によって、光強度分布は、欠陥のない状態
まで回復する。
42内のシフタ孔欠陥部48が遮光パターンに隣接する
程大きい場合についてのマスクの修正方法である本発明
の第3の実施例を図8および図9を用いて説明する。
上に位相シフタ42、遮光パターン44を形成する。ま
た、所定の領域に開口部46が形成されている。また位
相シフタ42領域にシフタ孔欠陥部48が生じている
(図8の(A))。
を埋めて遮光膜50を形成する。更に、孔欠陥部の隣接
する一部分をFIB法又は、リソグラフィ法等を用いて
遮光膜パターンの一部分を除去する。このとき下部にあ
る位相シフタは残存させて置く。尚、遮光膜パターンの
一部分を除去した部分を補助開口部47と呼ぶ(図8の
(B))。
の反対側に第2の補助開口部52を設ける。このときの
除去方法は、FIBによるミリングとかリソグラフィ法
などを用いて行う(図8の(C))。
ついて光強度分布を測定した結果を図9に示す。図中、
(A)および(B)は、孔欠陥部に補助開口部47を設
けた場合の光強度分布を表している。これを見ると等高
線の中心部から見て右側の点線部にゆがみ部108が観
測され、透光部を少し広げている(図9の(A))。
パターンに第2の補助開口部を設けた場合である。これ
によると、ゆがみ部108は修正される。この修正され
たゆがみ部が110になる。この結果、欠陥のない場合
と同等の光強度分布が得られる。
るため作為的にシフタ孔欠陥部をもうけたマスクを作製
し、マスク修正を行なう。このマスク修正の手法は、残
留欠陥部のときと同様な方法を用いて行う。従って、こ
こでは修正方法の説明を省略する。
したものは、レジストパターンを調べると欠陥のないも
のと比べ何ら差異は生じていない。
は、露光量160mj/cm2 のときレジストパターン
のライン部が太くなる。しかし、ブリッジには至らなか
った。また、遮光パターンの一部分を除去し、補助開口
部をもうけた場合、露光量160mj/cm2 のときレ
ジストパターンのライン部が太くなる。しかし、ブリッ
ジには至らなかった。
0mj/cm2 のときライン間にブリッジが発生する。
露光量を230mj/cm2 に上げたときライン間のブ
リッジはなくなるが、他のパターンの領域の露光量オー
バーになるためライン部分が細くなり倒れるものも現れ
る。
留欠陥部に遮光膜を形成した後、遮光パターンに補助開
口部を設けた修正方法である本発明の第4の実施例を説
明する。
シフタ34、遮光パターン32および開口部30を形成
する方法は、図2および図3の場合と同様である。従っ
て、図中、(B)から形成方法を説明する。シフタ残留
欠陥部36に遮光材料を埋める。好ましくは、炭素化合
物系のヘキサンを用いて遮光膜38を形成するのが良い
(図10の(B))。
部分を除去し、補助開口部40を形成する。この除去方
法には、例えばFIB法とかリソグラフィ法等を用い
る。このようにして形成したマスクを用いて、レジスト
パターンを形成した結果を図10の(B)および(D)
に示す。
6がある場合でこのマスクを用いて形成したレジストパ
ターンは、杵状のパターンが形成されている。しかし、
補助開口部を設けるとき欠陥がないときと全く同じレジ
ストパターンが形成される(図11の(C)および
(D))。
ンが位相シフタの下方にある場合の修正方法である本発
明の第5の実施例について図12を用いて説明する。
い、この基板60上に遮光パターン62を成膜した後、
位相シフタ64を設ける。それぞれの膜の形成方法は図
2と同じであるから説明を省略する。
って除去する。このときGaステインが残存する。この
領域をGaステイン残存領域70とする。
分を除去する。この除去部分を補助開口部72とする
(図12の(C))。このようにして形成したマスクを
用いても無欠陥のときと同様なレジストパターンが得ら
れる。
マスク基板を凹部が生じる程度に過剰にミリングするマ
スク修正法である本発明の第6の実施例について図13
および図14を用いて説明する。この修正法は、シフタ
残留欠陥部をミリングする際に下層のガラス基板に微小
な凹凸が発生してしまうという問題点について解決した
ものである。尚、図中、図2および図3と同一のものに
は同一符号を付与している。
する平面図であり、図14はその断面図である。
ス基板31上に位相シフタ34およびクロム(Cr)等
からなる遮光パターン32を用けたものである。この遮
光パターン32は、幅3μm、ピッチ6μmの繰り返し
パターンであり、10:1ステッパを用いた場合、ウエ
ハ上で0.3μmのライン&スペースを有するパターン
である。そして、この遮光パターン32間に存在するス
ペースが透過領域の一部を形成する開口部30である。
のように修正する。
μm□の領域よりも広い2.4μm□の領域に位置する
シフタ残留欠陥部36およびガラス基板31をFIBマ
スク修正装置を用いて連続的にミリングする。このとき
シフタ残留欠陥部36が完全に除去されると同時に、ガ
ラス基板31の表面が約50nm削られミリングによっ
て発生するガラス基板31表面の荒れが除去される。
(図13(B),図14(B)および(C))このとき
のFIB条件は、加速電圧120kV,イオン電流12
0pAとする。
よりも広い2.6μm□の領域に、FIBマスク修正装
置を用いてC6 H10ガスとGaイオン照射により図5、
図6で説明したような遮光膜50を形成する。(図13
(D)および図14(D))次に、FIBマスク修正装
置を用いて、遮光膜50に近接する遮光膜パターン32
およびその下に位置する位相シフタ34をミリングし、
補助開口部40を形成する。このとき削られる遮光パタ
ーン32の寸法は幅1.6μm、長さ3.0μm程度で
ある。(図13(E)および図14(E))以上で、欠
陥のあるマスクの修正が完了した。
し、i線レジストにパターニングを行った。
ングされたパターンをSEM測長器を用いて評価した。
ない部分と比べ何ら変化が見られなかった。
6のみを除去し、下層のガラス基板31を削らなかった
ものは、適正露光量160mj/cm2 としたときレジ
ストパターンが欠陥部周辺で太くなっていた。
にブリッジが発生した。
0mj/cm2 でも、ライン間にブリッジが発生した。
5μm□〜3.0μm□まで変化させて上記と同様な評
価を行った。尚、遮光膜50の形成領域は、3.0μm
□に固定し、削りとる遮光パターン32の寸法は、幅
1.6μm、長さ3.0μmに固定した。
のない良好なものであった。
留欠陥を除去する際に発生する表面荒れを吸収するよう
に、ガラス基板までも削りこむので、遮光膜のはがれを
防止することができる。
た修正方法よりもさらに精度の高いレジストパターンを
形成することが可能である。
の発明の位相シフトマスクの修正方法によれば欠陥部を
修正すると、この修正された領域の光の透過率は低下し
ているので、この領域を通過した透過光の光強度が低下
する。このため縮小投影露光装置で位相シフトマスクの
マスクパターンをウエハに投影すると、投影光学系の結
像位置での光強度分布は、修正された領域に対応する位
置での光強度が欠陥部を有しているために修正されなか
った領域に対応する光強度(正常時の光強度)よりも小
さくなっている。
正された領域に近接する遮光パターンに補助開口部を形
成するので、この補助開口部を通過した透過光が上述し
た、修正された領域の透過光の光量低下を補うため、対
応する結像位置での光強度は正方常時の光強度へと高め
られ、従って、設計通りの所定のレジストパターンを形
成することが可能となる。
残留欠陥部をFIBを用いて除去した後、この欠陥部に
近接する遮光パターンの一部分を除去する。このような
マスク修正によってGaステイン残存領域が開口部の透
過領域に残存する。従って、この領域の透過率は低下す
る。これを改善するためシフタ残留欠陥部に近接する遮
光パターンの一部分をFIBを用いて除去する。このと
き遮光パターンの下部にある位相シフタを除去する。こ
のような修正方法によってGaステイン残存領域で透過
率の低下した分を補助開口部で補うことができるため無
欠陥マスクと同等のパターニングが可能である。
のみで行えるため低コスト、高スループットの修正が可
能である。また、シフタ残留欠陥部を遮光材料を被覆し
て、この欠陥部に近接する遮光パターンの一部分を除去
しても前述した結果と同様な効果が得られる。
をシフタ孔欠陥部とした場合はシフタ孔欠陥部を遮光材
料で埋めた後、孔欠陥部に近接する遮光パターンの一部
分をFIB又はリソグラフィを用いて除去する。このと
き遮光パターンの下部にある位相シフタは、残存させた
ままにしておく。また、遮光材料で埋めた遮光膜の面積
と遮光パターンの一部分の除去面積を等しくするのが良
い。このようなマスク修正によって欠陥部の透過率の低
下分を補うことができるため、無欠陥マスクと同等なパ
ターニングが得られる。また、従来のように2層のシフ
タ層を必要としないため低コスト化が図られ、かつ、メ
インシフト層とサブシフタ層間の密着性の問題も解消で
きる。また、この修正に用いる修正装置は、既存のもの
が利用できるという利点もある。
ロセスを説明するための平面図である。
説明するための形成工程を示す平面図である。
説明するための形成工程を示す断面図である。
工程をシミュレーションした光強度分布曲線図である。
説明するための形成工程を示す平面図である。
説明するための形成工程を示す断面図である。
工程をシミュレーションした光強度分布曲線図である。
説明するための形成工程を示す平面図である。
工程(B)および(C)をシミュレーションした光強度
分布曲線図である。
を説明するための形成工程を示す平面図である。
の工程(B)および(C)のマスクをレジストパターン
化した図である。
を説明するための形成工程を示す断面図である。
を説明するための形成工程を示す平面図である。
を説明するための形成工程を示す断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 マスク基板上に遮光パターンと位相シフ
タとを具え、該遮光パターンが設けられていない該マス
ク基板上の領域にて光の透過領域を形成する位相シフト
マスクの欠陥部の修正方法において、 前記透過領域に存在する欠陥部を修正する修正工程と、 前記欠陥部に近接する遮光パターンの一部分を除去する
除去工程と、 を含むことを特徴とする位相シフトマスクの修正方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の位相シフトマスクの修正
方法において、前記欠陥部がシフタ残留欠陥の時には、
前記修正工程にてFIBにより該シフタ残留欠陥を除去
することを特徴とする位相シフトマスクの修正方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の位相シフトマスクの修正
方法において、前記欠陥部がシフタ孔欠陥の時には、前
記修正工程にて該シフタ孔欠陥を遮光材料で埋めること
を特徴とする位相シフトマスクの修正方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の位相シフトマスクの修正
方法において、前記欠陥部がシフタ残留欠陥の時には、
前記修正工程にて該シフタ残留欠陥を被覆する遮光膜を
設けることを特徴とする位相シフトマスクの修正方法。 - 【請求項5】 請求項3記載の位相シフトマスクの修正
方法において、前記シフタ孔欠陥に前記遮光材料を埋め
た後、前記除去工程にて除去した前記一部分とは前記欠
陥部を挟んで対向し前記欠陥部に最も近い前記遮光パタ
ーンの側面の一部分を除去することを特徴とする位相シ
フトマスクの修正方法。 - 【請求項6】 請求項3記載の位相シフトマスクの修正
方法において、前記遮光材料は炭素化合物系のヘキサン
であることを特徴とする位相シフトマスクの修正方法。 - 【請求項7】 請求項4記載の位相シフトマスクの修正
方法において、前記除去工程による除去面積を前記遮光
膜にて被覆した面積と略等しいことを特徴とする位相シ
フトマスクの修正方法。
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JP23939392 | 1992-09-08 | ||
JP30242992A JP3071324B2 (ja) | 1992-09-08 | 1992-11-12 | 位相シフトマスクの修正方法 |
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-
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