JP3110864B2 - 防振カメラ - Google Patents

防振カメラ

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JP3110864B2
JP3110864B2 JP13704992A JP13704992A JP3110864B2 JP 3110864 B2 JP3110864 B2 JP 3110864B2 JP 13704992 A JP13704992 A JP 13704992A JP 13704992 A JP13704992 A JP 13704992A JP 3110864 B2 JP3110864 B2 JP 3110864B2
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)
  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、防振カメラ、詳しく
は撮影時の偶発的揺動により生じるブレを検知するブレ
検出手段を有し、フィルムをブレを補正するために、垂
直,水平方向の2軸方向に案内する手段を有する防振カ
メラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】撮影時の偶発的揺動により生じるブレを
検知し、その検知結果に基づいてブレを補正する防振カ
メラは、従来種々のものが提案されている。例えば、特
開昭64−78241号公報に開示されているように、
ブレ検出手段からの検出信号に基づいてフィルムのパー
フォレーションを利用してフィルムを固定し、固定部材
可動装置によって、この固定されたフィルムを撮影光学
系の光軸と直交する方向に変位させてブレの補正を行う
といったものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開昭
64ー78241号公報に開示されている手段は、フィ
ルムのパーフォレーションを利用しているために、フィ
ルムの固定が十分でなく、ブレ補正位置にフィルムを確
実に移動させることができなかった。また、固定部材の
移動時に無理な力がパーフォレーションにかかり、フィ
ルムが切れたり、フィルムに傷がついたりしてしまうと
いう欠点がある。
【0004】本発明の目的は、上記欠点を除去し、ブレ
補正時にフィルムに傷などを付けずにフィルムを固定し
て確実にブレ補正位置に移動させることができる2軸方
向案内機構を有する防振カメラを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、撮影時の偶発
的揺動により生じるブレを検知するブレ検出手段を有す
る防振カメラにおいて、カメラ本体の撮影開口の周辺に
穿設されていて、ガイド部材を垂直または水平方向の何
れか一方に案内する第1のガイド溝と、上記撮影開口に
対向する開口を有し、上記第1のガイド溝に対向する面
に上記第1のガイド溝と同方向の第2のガイド溝が設け
られると共に、該第2のガイド溝が設けられた面とは反
対側の面に上記第1のガイド溝と直交する方向の第3の
ガイド溝を有するガイド部材と、このガイド部材に対向
して配設されていて、上記第3のガイド溝に対向した第
4のガイド溝を有すると共に、上記開口に対向する開口
とフィルム受け部とを設けられたフイルム受け部材と、
上記対応する各ガイド溝間に介在し、上記カメラ本体と
上記ガイド部材および同ガイド部材とフィルム受け部材
とをそれぞれ結合する2軸方向案内手段と、ブレ補正時
に、上記フィルム受け部上にフィルムを暫定的に固定す
るフィルム固定手段と、上記ブレ検出手段の出力に基づ
いて、上記フイルム固定手段によって上記フィルム受け
部材に固定されたフィルムを上記ガイド部材および上記
2軸方向案内手段を介してブレを補正する位置に移動さ
せる移動手段とを具備したことを特徴とする。
【0006】
【作用】ブレ検出手段の出力に基づいて駆動された移動
手段によって、フィルム固定手段により暫定的に固定さ
れたフィルムを、2軸方向案内機構で滑らかにブレ補正
位置に変位させる。
【0007】
【実施例】以下、図示の一実施例によって本発明を説明
する。図1,図2は、本発明の実施例を示す防振カメラ
の概略断面図である。なお、この実施例は、本発明を一
眼レフレックスカメラに適用したものである。図1,図
2において、レンズ鏡筒2内に保持された撮影光学系で
ある撮影レンズ1を透過した被写体からの光束は、通常
の観察時には、同撮影レンズ1の後方のカメラ本体3内
に、撮影光学系の光軸0上に斜設された可動反射ミラー
(クイックリターンミラー)4で上方のフォーカシング
スクリーン10に向けて反射されるようになっている。
そして、上記フォーカシングスクリーン10上に結像さ
れた被写体像を、同スクリーン10の上方に配設された
ペンタプリズム11と接眼レンズ12からなるファイン
ダ光学系によって観察するようになっている。上記可動
反射ミラー4は、その上端部を支軸によって回動自在に
軸支されており、通常は撮影光軸0上に45度の角度で
もって斜設されているが、撮影時にはレリーズ釦(図示
されず)の押下に連動して支軸の周りに上方に向けて回
動し撮影光路外に退避して、撮影光路を解放するように
なっている。
【0008】一方、上記可動反射ミラー4の後方の、カ
メラ本体に穿設された撮影画枠3aの前面側には、制御
手段14により駆動制御されるフォーカルプレーンシャ
ッタ5が配設されており、上記撮影画枠3aの後面側に
は、後述するフィルム固定手段8を光軸0に対して直角
な面内で直交する2方向のみに案内し、光軸に対しての
回転を規制するガイド部材6が配設されている。
【0009】上記フィルム固定手段8は、図3および図
4によって後に詳しく説明するように、上記ガイド部材
6の後面側に配設されるフィルム受け部材24と、この
フィルム受け部材24の後面側に配設された圧板25
と、この圧板25の後面側に配設されたフィルム押圧部
材28とで構成されていて、アクチェータ9によって駆
動されるようになっている。そして、上記フィルム受け
部材24と上記圧板25間には撮影用のフィルム7が展
張されている。
【0010】上記フィルム7は、図2に示すようにフィ
ルム供給室内に装填されたフィルムパトローネ20から
引き出され、パトローネ20のフィルム引き出し部付近
とフィルム巻取用スプール21のフィルム収納部付近に
それぞれ配設された一対の第2のフィルムガイドローラ
18,19と、このガイドローラ18,19の内側の前
方寄りの位置にあって、後述するフィルム受け部材24
の後面にあるフィルムレールの両側に位置する第1のフ
ィルムガイドローラ16,17とによって撮影開口24
aに展張されている。即ち、フィルムパトローネ20か
ら引き出されたフィルムは、一方の第2のフィルムガイ
ドローラ18により前方内側の一方の第1のフィルムガ
イドローラ16に向けてガイドされたのち、上記フィル
ム受け部材24(図3参照)の後面のフィルムレールに
沿って光軸0上に位置する撮影開口24aに展張され、
次いで、他方の第1のフィルムガイドローラ17により
後方外側の他方の第2のフィルムガイドローラ19に向
けてガイドされたのち、フィルム巻取用スプール21に
巻き取られるようになっている。
【0011】上記第1のフィルムガイドローラ16,1
7は、図4に示すように、上記フィルム押圧部材28の
後面側に接着されて一体となって動くローラ支持部材3
0に回転自在に軸支されており、上記第2のフィルムガ
イドローラ18,19は、図3に示すように、前記撮影
画枠3aの穿設されたカメラ本体に回転自在に軸支され
ている。
【0012】また、図1に示すように、カメラの外装部
材15内の後部の上方には、加速度センサ,角速度セン
サなどのカメラのブレ状態を検出するセンサからなるブ
レ検出手段13が配設されており、カメラの外装部材1
5内の後部の下方には、前記フォーカルプレーンシャッ
タ5の駆動制御手段14が配設されている。
【0013】次に、図3および図4によってフィルムの
2軸方向案内手段を含むブレ補正機構の主要部の構造を
説明する。上記カメラ本体に穿設された撮影画枠3aは
横長の長方形状に形成されており、同撮影画枠3aの四
隅の外側近傍にはそれぞれ垂直方向にV溝からなる4つ
の第1のガイド溝3bが穿設されている。また、この第
1のガイド溝3bと上記撮影画枠3aの設けられている
カメラ本体部3は、その厚さがより薄く、カメラを後方
から見た状態で横長の長方形の凹部3cに形成されてい
て、この凹部3c内に前記ガイド部材6および前記フィ
ルム固定手段8がそれぞれ縦方向および横方向に移動で
きるように配置されている。
【0014】そして、上記カメラ本体部の上記凹部3c
の両側の肉厚部の後面には、左右に上記第2のフィルム
ガイドローラ18,19をそれぞれ回転自在に軸支する
2つの第2のローラ保持部材35が固定されている。こ
の2つのローラ保持部材35は、短冊状の縦長の薄板の
上端部と下端部を後方に向けて直角に折り曲げて形成さ
れており、その中程を支軸34によりカメラ本体部に取
り付けられていて、上下の折曲片に上記フィルムガイド
ローラ18、19が2つのそれぞれの支持軸36によっ
て回転自在に軸支されている。また、上記支軸34は図
示されない駆動機構によってガイドローラ18,19を
ハの字型あるいは逆ハの字型に傾動させる役目をする。
【0015】上記カメラ本体部の上記凹部3c内に配置
される上記ガイド部材6は、横長の長方形の板部材で形
成されており、その中央部には横長の長方形の撮影開口
6aが設けられている。そして、上記凹部3cに対向す
る前面側には上記第1のガイド溝3bにそれぞれ対向す
る垂直方向のV溝からなる4つの第2のガイド溝6bが
それぞれ穿設されており、また、後面側には上記撮影開
口6aの上下縁部の近傍で同上下縁部に沿って左右両側
に水平方向のV溝からなる4つの第3のガイド溝6cが
それぞれ穿設されている。
【0016】このように形成されている上記ガイド部材
6は、図5に示すように、その各ガイド溝6bと上記各
ガイド溝3bとの間に2軸方向案内手段であるボール2
2をそれぞれ嵌合して、カメラ本体部3の上記凹部3c
に押圧されている。このように押圧されると、ガイド部
材6は凹部3cに対して垂直V溝方向には滑らかに移動
できるがこのV溝と直角の水平方向には移動できない。
【0017】再び、図3に戻って、上記ガイド部材6の
後面側には上記フィルム受け部材24がガイド部材6に
対して水平方向に移動できるように配設される。このフ
ィルム受け部材24は上記ガイド部材6とほぼ同じ形と
大きさを有した長方形の板部材で形成されており、その
中央部には横長の長方形の撮影開口24aが設けられて
いて、前面側には4つの上記ガイド溝6cにそれぞれ対
向する水平方向のV溝からなる4つの第4のガイド溝2
4bが穿設されている。また、後面側には上記撮影開口
24aの上下の縁部にそれぞれ水平方向に突出している
上下一対のフィルムガイドレール24cが設けられてお
り、この一対のフィルムガイドレール24cの外側のフ
ィルム受け部材24の上下の縁部にはそれぞれ水平方向
の突出した上下一対の圧板圧接用レール24dが設けら
れている。この一対の圧板圧接用レール24dは、その
長さが上記一対のフィルムガイドレール24cより短
く、撮影開口24aの横の長さにほぼ匹敵するように撮
影開口24aの上下に対向して設けられている。
【0018】このように形成されているフィルム受け部
材24は、上記凹部3cに対するガイド部材6と同様
に、その第3のガイド溝6cと上記第4のガイド溝24
bとの間にそれぞれ2軸方向案内手段であるボール23
を嵌合してガイド部材6に押圧されている。このように
押圧されると、フィルム受け部材24はガイド部材6に
対して水平V溝方向には滑らかに移動できるが、このV
溝と直角の垂直方向には移動できない。このようにカメ
ラ本体部3の上記凹部3cと上記ガイド部材6と上記フ
ィルム受け部材24との間には、フィルムをX方向とY
方向の2軸方向に移動させる2軸方向案内機構が形成さ
れている。
【0019】また、このように形成された上記フィルム
受け部材24の後面側には、上記圧板が配設される。こ
の圧板25は上記フィルム受け部材24とほぼ同じ大き
さで、その四隅がほぼ直角に切り取られた欠損部25a
を有する板部材で形成されており、後面には圧板押圧用
バネ26が一体となって取り付けられている。この圧板
押圧用バネ26は、薄い縦長の弾性力のある板の上部と
下部を後方に向けて傾斜させ、その縦断面形状が横八の
字型になるように折り曲げたものであり、中程の2ヶ所
をハトメ27により圧板25の中央部に固定されてい
る。
【0020】この圧板25の後面側には、上記圧板押圧
用バネ26を介して上記フィルム押圧部材28が配設さ
れる。このフィルム押圧部材28は、図4に示すよう
に、弾性力を有するプラスチック等の材料でできており
全体の形状が後方から見て、“工”の字型をしており、
その上下の左右に延び出した腕部は前方に向けて若干傾
斜して、更に各腕部の先端部は前方に向けて折り曲げら
れてフィルム押圧用脚部28aを形成している。この4
個のフィルム押圧用脚部28aは、上記圧板25の各欠
損部25aをそれぞれ介して上記フィルム受け部材24
上にフィルム7(図6参照)を押圧する役目をする。
【0021】即ち、この4個のフィルム押圧用脚部28
aは図6に示すように、上記フィルム受け部材24の撮
影開口24aに乳剤面を対向させて上下のフィルムガイ
ドレール24c上に張設されたフィルム7の、撮影開口
24aより外側の四隅、つまり上記上下一対の圧板圧接
用レール24dの外側の斜線で示す位置にあるフィルム
をフィルム受け部材24上に押圧する。この押圧状態で
フィルム押圧部材28,フィルム,フィルム受け部材2
4は一体となって移動される。
【0022】再び、図4に戻って、上記フィルム押圧部
材28の中央部の中程に円形の穴28bが穿設されてお
り、同穴にはアクチェータ受け部材29の円板状頭部2
9bが嵌合している。
【0023】このアクチェータ受け部材29は、摩耗し
にくい焼入鋼などの高硬度な材料で作られており、その
中心軸部から後方に延び出した駆動用軸部29aは、次
に述べるローラ支持部材30の中央の嵌合孔30bに嵌
入されている。そして、この駆動用軸部29aの先端面
は平面に形成されていて、前記アクチェータ9の出力を
受けるようになっている。
【0024】また、上記フィルム押圧部材28の中央部
の上記穴28bの上下には、2つのガイド軸28cが後
方に向かって突き出しており、この2つのガイド軸はロ
ーラ支持部材30の上記嵌合孔30bの上下に穿設され
た2つの位置決め孔30cにそれぞれ嵌入されている。
【0025】上記ローラ支持部材30は、上記フィルム
押圧部材28の後面に接着され、フィルム押圧部材28
と一体に動くように配設された横長の長方形の板部材で
形成されており、その中央には上記嵌合孔30bが、ま
た同嵌合孔30bの上下には2つの上記位置決め孔30
cがそれぞれ穿設されている。そして、同支持部材30
の左右両側縁部の中程には、それぞれ後方外側に向かっ
て直角に折れ曲がった横断面がL字型の支持片が一体に
形成されており、この両支持片30aによって前記一対
の第1のフィルムガイドローラ16,17がそれぞれ支
持されている。即ち、上記両支持片30aには、上記第
1のフィルムガイドローラ16,17をそれぞれ回転自
在に支持する左右2つの第1のローラ保持部材32が取
り付けられている。この2つのローラ保持部材32は、
短冊状の縦長の薄板の上下の端部を前方に向かって直角
に折り曲げて形成されており、その中程を上記支持片3
0aを貫通する支軸31に一体に取り付けられていて、
それぞれの上下の折曲片に上記フィルムガイドローラ1
6,17の支持軸33がそれぞれ回転自在に軸支されて
いる。上記支軸31は図示されない駆動機構によってガ
イドローラ16,17を、ハの字型あるいは逆ハの字型
に傾動させる役目をする。
【0026】そして、このように構成された上記ローラ
支持部材30の後面側には、上記アクチェータ受け部材
29を駆動する上記アクチェータ9が配設されている。
このアクチェータ受け部材29は、その一例が図7
(A),(B)に示されるような超音波振動子で構成さ
れている。即ち、図7(A),(B)に示されるよう
に、ほぼ立方体の形状に形成された下台40と、平面形
状が同下台40と同形状である程度の厚さのある上台4
1との間に、この上台41よりも厚さの薄い圧電積層部
材43を所定の枚数だけ積み重ねて一体化し、上記下台
40の周囲の4つの側面にそれぞれ平板状の圧電セラミ
ックス44a,44b,45a,45bを貼り付けられ
ており、また、上記上台41の上面の中央部には半球状
の駆動用突起部42が設けられている。
【0027】このように構成された上記アクチェータ9
は、上記駆動用突起部42が上記アクチェータ受け部材
29の駆動用軸部29aを押圧するときに、カメラの固
定部50に穿設されたガイド孔50a(図8,9参照)
に光軸0方向に自在に動けるように嵌入されている。
【0028】上記アクチェータ9の駆動用突起部42を
上記アクチェータ受け部材29の駆動用軸部29aに押
圧した状態で、前記制御手段14により上記圧電積層部
材43,上記圧電セラミックス44a,44b,45
a,45bに所定の周波数の交流電圧を印加することに
より同アクチェータ9が駆動され、上記アクチェータ2
9を2次元平面内の任意の方向に移動させることができ
る。なお、このアクチェータを構成する超音波振動子の
基本的な動作原理の詳細は、本出願人の提案した特開平
2ー7875号に開示されているので、その説明は省略
する。
【0029】図8、図9は、前記可動反射ミラー4の駆
動機構と前記フィルム固定手段によるフィルムの固定状
態との関連を示したもので、図8はファインダの観察状
態であって、フィルムの巻上げ、巻戻しが可能な状態、
図9はフィルム移動によるブレ補正が可能なミラーアッ
プ状態をそれぞれ示している。
【0030】前記可動反射ミラー4は、図8に示すよう
に、そのミラー枠の上端縁部を支軸4aに回転自在に支
持され、平生はファインダの観察位置、即ち撮影光学系
の光軸0上に45度の角度位置に斜設されるように、図
示されないバネによって付勢されて配置されていて、そ
のミラー枠の上端部寄りの一側面には、駆動ピン4bが
設けられている。そして、この駆動ピン4bが位置する
垂直面内には、カメラの不動部材(図示されず)に支点
を支軸55aによって揺動自在に支持された“く”の字
状のミラー駆動レバー55が配設されており、同レバー
55の上方斜め後方に延び出した一腕の端部前面55c
側が上記駆動ピン4bに圧接し、同レバー55の下方に
延び出した他腕の端部の前面寄りには駆動ピン55bが
固植されている。
【0031】この駆動ピン55bは、ミラー駆動カム5
4aによって駆動されるカムフォロワを構成している。
上記ミラー駆動カム54aは前記制御手段14(図1参
照)により駆動されるモータ51によって回転駆動され
るミラー駆動ギヤー54の上面に一体に形成された板カ
ムで構成されている。
【0032】上記モータ51は、カメラ本体3の下部に
配設されていて、その出力軸51aにはピニオンギヤー
からなる出力ギヤー52が固定されており、この出力ギ
ヤー52に、アイドルギヤー53を介して上記ミラー駆
動ギヤー54が噛み合っている。また、上記出力ギヤー
52には別のアイドルギヤー56を介してフィルム押圧
ギヤー57が噛み合っている。
【0033】このフィルム押圧ギヤー57は、前記カメ
ラの固定壁50に並行して垂直に配設された支持軸58
の下部に固定されている。この支持軸58の上端部は前
記アクチェータ9の後方に向けて延び出しており、その
上端部には前記アクチェータ9の後端面を押動する板カ
ムからなるフィルム押圧用カム59が固定されている。
上記アクチェータ9は、カメラの上記固定壁50に穿設
されたガイド孔50a内に同アクチェータ9が光軸方向
に移動し得るように配設される。そして、上記カメラの
固定壁50と前記可動反射ミラー4の後方の前記カメラ
本体3の後壁との間に、前記ガイド部材6およびフィル
ム受け部材24,圧板25,フィルム押圧部材28から
なる前記フィルム固定手段8と支持部材30,アクチェ
ータ受け部材29,アクチェータ9等が配設される。
【0034】図8は、撮影レンズ1(図1参照)を通過
した被写体光束が可動反射ミラー4で上方に反射され
て、フォーカシングスクリーン10に導かれているファ
インダの観察状態であって、駆動ピン55bは上記ミラ
ー駆動カム54aの下死点に押圧されている。また、ア
クチェータ9はフィルム押圧用カム59の下死点に圧板
押圧用バネ26の弾力で押圧されており、フィルム押圧
部材28の4個のフィルム押圧用脚部28aはフィルム
7の押圧を解除していて、フィルムの巻上げ、巻戻しが
可能な状態となっている。
【0035】図9に示す撮影状態では、モータ51の回
転により駆動ピン55bが上記ミラー駆動カム54aの
上死点にまで押圧され、可動反射ミラー4が撮影光路内
から退避し、撮影レンズ1を透過した被写体光束はフィ
ルム7に導かれている。そして、シャッタ5(図1参
照)の作動によってフィルム7に露光される。また、ア
クチェータ9はフィルム押圧用カム59の上死点まで押
圧され、4個のフィルム押圧用脚部28aがフィルム7
をフィルム受け部材24に押圧した状態となり、アクチ
ェータ9を動作させることで、上記カメラ本体部3に対
して上記ガイド部材6の垂直方向への移動と上記フィル
ム受け部材24の水平方向への移動とにより形成されて
いる2軸方向案内機構によって、フィルム7を2次元平
面内の任意の位置に移動させることが可能となる。
【0036】図10は、フィルム移動によるブレ補正時
のフィルムと各フィルムガイドローラの挙動を示したも
のである。カメラが左右方向にブレた時に、2軸方向案
内機構により、そのブレを相殺する方向にフィルム7を
動かし、フィルム7に対する結像状態を安定させる場合
の動作を示している。即ち、アクチェータ9の動作によ
ってフィルム7および1対のフィルムガイドローラ1
6,17を、例えば左方向に移動させると、フィルム7
は1対の第2のフィルムガイドローラ18,19を支点
として図示のような平行リンク状の動きを行い、ブレを
補正する。
【0037】ここで、フィルム7は固有の曲げ弾性率を
有しているため、初期状態ではフィルムガイドローラ1
6と18間およびフィルムガイドローラ17と19間に
所定のたるみを生じている。そのため、フィルム7を矢
印方向に動かしても、上記たるみを減らすことで、常に
フィルム7をフィルム受け部材24に押圧し続けること
ができる。
【0038】次に、上述のように構成された防振カメラ
の動作を説明すると、まず図示されないレリーズ釦が押
下される。すると、モータ51が回転し、ミラー駆動カ
ム54aによってミラー駆動レバー55が支軸55aの
周りに反時計方向(図9において)に回動し、可動反射
ミラー4が支軸4aの周りに時計方向(図9において)
に回動し、ファインダ観察位置の撮影光路内から退避す
る。これと共にフィルム押圧用カム59によってアクチ
ェータ9がフィルム方向へ移動し、フィルム7はフィル
ム押圧部材28の4個のフィルム押圧用脚部28aによ
りフィルム受け部材24に押圧される。
【0039】次いで、フォーカルプレーンシャッタ5が
動作し、フィルム7に露光を開始する。また、これとほ
ぼ同時にブレ検出手段13の出力に基づく2軸方向案内
機構により、カメラのブレを相殺するようにアクチェー
タ9がフィルム固定手段8を動作させ、フィルム7上の
結像状態を安定させる。そして、フォーカルプレーンシ
ャッタ5が露光動作を完了すると、アクチェータ9もそ
の動作を停止する。次に、モータ51の回転により可動
反射ミラー4がファインダ観察位置へ復帰すると共に、
アクチェータ9がカメラの後方側の初期位置に向けて移
動し、これによってフィルム7はフィルム押圧部材28
による押圧状態を解除され、フィルムの巻上げが可能な
状態になる。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、ブレ
検出手段に基づくブレ補正時に、フィルム保持手段によ
って撮影光学系の光軸と垂直な面に確実に固定されたフ
ィルムを、2軸方向案内機構で垂直,水平方向へ滑らか
に移動させることにより、フィルムに傷等を付けずに確
実にブレを補正する位置まで変位させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す防振カメラの概略縦断
面図。
【図2】上記実施例の防振カメラの概略横断面図。
【図3】上記実施例の防振カメラにおけるフィルム固定
手段を含むブレ補正機構の分解斜視図。
【図4】上記実施例の防振カメラにおけるフィルム固定
手段を含むブレ補正機構の分解斜視図。
【図5】2軸方向ガイド機構の要部拡大断面図。
【図6】フィルム受け部材に対するフィルム押圧部材に
よるフィルム押圧位置を示す背面図。
【図7】アクチェータの斜視図と平面図。
【図8】可動反射ミラーとフィルム固定手段の駆動機構
を示す要部断面図。
【図9】可動反射ミラーとフィルム固定手段の作動状態
を示す要部断面図。
【図10】ブレ補正時のフィルムと各フィルムガイドロ
ーラの挙動を示す平面図。
【符号の説明】
3b‥‥‥‥第1のガイド溝 4 ‥‥‥‥ミラー 6 ‥‥‥‥ガイド部材 6b‥‥‥‥第2のガイド溝 6c‥‥‥‥第3のガイド溝 7 ‥‥‥‥フィルム 8 ‥‥‥‥フィルム固定手段 9 ‥‥‥‥アクチェータ(移動手段) 13‥‥‥‥ブレ検出手段 24‥‥‥‥フィルム受け部材 24b‥‥‥第4のガイド溝
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 5/00 G03B 17/28 G03B 17/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影時の偶発的揺動により生じるブレを
    検知するブレ検出手段を有する防振カメラにおいて、 カメラ本体の撮影開口の周辺に穿設されていて、ガイド
    部材を垂直または水平方向の何れか一方に案内する第1
    のガイド溝と、 上記撮影開口に対向する開口を有し、上記第1のガイド
    溝に対向する面に上記第1のガイド溝と同方向の第2の
    ガイド溝が設けられると共に、該第2のガイド溝が設け
    られた面とは反対側の面に、上記第1のガイド溝と直交
    する方向の第3のガイド溝を有するガイド部材と、この
    ガイド部材に対向して配設されていて、上記第3のガイ
    ド溝に対向した第4のガイド溝を有すると共に、上記開
    口に対向する開口とフィルム受け部とを設けられたフイ
    ルム受け部材と、 上記対応する各ガイド溝間に介在し、上記カメラ本体と
    上記ガイド部材および同ガイド部材とフィルム受け部材
    とをそれぞれ結合する2軸方向案内手段と、 ブレ補正時に、上記フィルム受け部上にフィルムを暫定
    的に固定するフィルム固定手段と、 上記ブレ検出手段の出力に基づいて、上記フイルム固定
    手段によって上記フィルム受け部材に固定されたフィル
    ムを上記ガイド部材および上記2軸方向案内手段を介し
    てブレを補正する位置に移動させる移動手段と、 を具備したことを特徴とする防振カメラ。
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