JP3110172U - 格納式荷受台昇降装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量化及び保守費用の低減を図った格納式荷受台昇降装置を提供する。
【解決手段】荷受台5と、荷受台5を昇降自在とするリンク機構4と、スライドレール12と、荷受台5が折り畳まれた状態でスライドレール12の格納位置までスライドすることが可能となっているスライド部材3とを備えた格納式荷受台昇降装置である。スライドレール12は、下面に設けられた移動用開口を有する移動スペースと、スライドレール12を車体枠11に取付固縛する取付固縛材70を取り付けるための取付部とを有する。スライド部材3は、前記移動スペース内をスライドするスライド部と、前記スライド部とリンク機構4とを前記移動用開口を通して接合する吊り下げ部とから成る。
【選択図】 図1
【解決手段】荷受台5と、荷受台5を昇降自在とするリンク機構4と、スライドレール12と、荷受台5が折り畳まれた状態でスライドレール12の格納位置までスライドすることが可能となっているスライド部材3とを備えた格納式荷受台昇降装置である。スライドレール12は、下面に設けられた移動用開口を有する移動スペースと、スライドレール12を車体枠11に取付固縛する取付固縛材70を取り付けるための取付部とを有する。スライド部材3は、前記移動スペース内をスライドするスライド部と、前記スライド部とリンク機構4とを前記移動用開口を通して接合する吊り下げ部とから成る。
【選択図】 図1
Description
本発明は、荷受台をリンク機構によって昇降させて、トラックなどの車両の荷台で荷物の積卸し作業を行うときに使用される荷受台昇降装置に関し、特に、車両に取り付けられるものであって、使用しないときには荷受台をスライドさせて荷台の下方に格納することができる格納式荷台昇降装置に関する。
従来、格納式荷受台昇降装置は、荷台を搭載した車両の車体枠の後端部に上下2本の上方リンクと下方リンクを有するリンク機構を介して荷受台が設けられており、リンク機構の作動により荷受台が地上と荷台の床面との間で昇降自在となるように構成されている。そして、この荷受台は、前後に折り畳み自在に構成されており、昇降作業終了時においては荷受台の先端部分が基端側に折り畳まれた状態で、荷受台全体が前方側にスライドさせられ、荷台の下方に格納されるようになっている。
このスライドは、車体枠の左右一対に設けられたスライドレールに沿ってスライド部材が摺動することによって行われる。具体的には、例えば特許文献1に開示されているスライド機構があり、このスライド機構は、スライドレールとしてH形鋼を平行する2辺が水平となる向きで用い、スライド部材がそのスライドレールの上下から挟んで摺接させたものである。
特開2003−25900号公報(図2)
ところが、特許文献1に記載のスライド機構を用いた従来の格納式荷受台昇降装置では、スライド部材はスライドレールにまたがる跨座式となっているために、スライドレールにおいてスライド部材がスライドするところには車体枠に取り付けるための取付固縛材を設けることができず、スライドレールの両端に取付固縛材を設けるしかなかった。その結果、スライドレールのたわみに対する強度を保つために、厚い鋼材が必要となり、格納式荷受台昇降装置が重くなるという問題があった。
さらに、スライドレールにおいてスライド部材が摺動する面(以下「摺動面」と略する。)が外部に露出しており、格納式荷受台昇降装置は車両のタイヤ後方に取り付けられる関係上、長期間の使用によって摺動面に汚れが付着したり、傷が入ったりすることになる。このような汚れや傷によって、スライド部材のスライドが円滑に行われなくなるので、スライドレールの洗浄や交換など保守作業及びその費用が必要であるという問題もあった。
本考案は、上記問題点を解決するもので、取付固縛材をスライドレールに設ける箇所を任意の位置にすることができ、たわみに対する強度を確保することで軽量化を図った格納式荷受台昇降装置を提供することを目的とする。
また、本考案は、長期間の使用によっても摺動面に汚れが付着しにくく、また傷も入りにくくして、保守作業及び保守費用の軽減を図った格納式荷受台昇降装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案の格納式荷受台昇降装置は、荷受台と、該荷受台を昇降自在とするリンク機構と、スライドレールと、前記荷受台が折り畳まれた状態で前記スライドレールの格納位置までスライドすることが可能となっているスライド部材とを備えた格納式荷受台昇降装置において、前記スライドレールは、下面に設けられた移動用開口を有する移動スペースと、該スライドレールを車体枠に取付固縛する取付固縛材を取り付けるための取付部とを有し、前記スライド部材は、前記移動スペース内をスライドするスライド部と、前記スライド部と前記リンク機構とを前記移動用開口を通して接合する吊り下げ部とから成ることを特徴とする。
この構成によると、スライドレールの移動スペース内をスライド部がスライドすることで、吊り下げ部がリンク機構に接合されているので荷受台がスライドする。したがって、取付固縛材をスライドレールの長手方向に対して任意の位置に取り付けても、スライド部材のスライドによる移動の妨げにはならないので、取付固縛材をスライドレールの必ずしも両端部に設ける必要がなく、中央部など長手方向の任意の位置に取り付けることができる。また、取り付ける取付固縛材の個数も2個に限らずに3個以上でもよい。また、摺動面はスライドレールの内側にあるので、長期間の使用によっても、摺動面に汚れが付着したり、傷が入ったりするのが防止される。
また、本考案の格納式荷受台昇降装置は、前記取付部は、その上部に設けられている、取付用開口を有する取付スペースであることを特徴とする。
この構成によると、取付用開口と取付スペースを利用して取付固縛材がスライドレールに取り付けられる。
また、本考案の格納式荷受台昇降装置は、前記取付スペースに入れられた部材と、前記取付固縛材と前記取付用開口とを通して固定する固定手段とが設けられていることを特徴とする。
この構成によると、ナットのような部材とボルトのような固定手段によって、スライドレールに取付固縛材が取り付けられる。
また、本考案の格納式荷受台昇降装置は、前記スライドレールの両端若しくは途中部、又はその両方に前記取付固縛材が取り付けられていることを特徴とする。
この構成によると、スライドレールの両端に限らず途中部又はその両方に取付固縛材が取り付けられるので、両端のみに取付固縛材を設ける場合よりもスライドレールのたわみに対する強度が増す。
また、本考案の格納式荷受台昇降装置は、前記スライドレールはアルミニウム材でできていることを特徴とする。
この構成によると、格納式荷受台昇降装置は鋼材を使用するよりも軽量にすることができる。
本考案の格納式荷受台昇降装置は、スライドレールの移動スペース内をスライド部が移動することで吊り下げ部にリンク機構を介して接合されている荷受台がスライドする。スライド部材のスライドによる移動の妨げにはならないので、取付固縛材をスライドレールの両端部に設ける必要がなく、中央部など長手方向の任意の位置に取り付けることができる。また、取付固縛材を取り付ける箇所も2箇所に限らず3箇所以上としてもよい。したがって、スライドレールのたわみに対する強度の確保に有効であり、軽いスライドレールを用いることも可能となる。
また、摺動面はスライドレールの内側にあるので、長期間の使用によっても、摺動面に汚れが付着したり、傷が入ったりするのが防止される。したがって、長期間の使用によっても、スライドレールの洗浄や交換などの保守作業及び費用を軽減することができる。
また、スライドレールをアルミニウム材とすることで、格納式荷受台昇降装置は軽くなる。
以下、本考案の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は本考案の一実施形態である格納式荷受台昇降装置の側面図である。図2はその格納式荷受台昇降装置のスライドレールの横断面図である。
図1において、荷台1はトラックなどの車両の車体枠11に搭載されている。荷台1の後端下方に格納式荷受台昇降装置2が設けられている。
格納式荷受台昇降装置2は、車体枠11に設けられたスライド部材3と、このスライド部材3にリンク機構4を介して設けられた荷受台5とを備えている。
スライド部材3は、車枠11の後端部に前後方向に取付固縛材70によって配設されたスライドレール12に沿って前後方向にスライド自在に設けられている。
リンク機構4は、下方リンク41と上方リンク42とで構成されている。下方リンク41は、その基端部が回動ブラケット63の途中部に枢軸41aにより枢支されている。下方リンク41の基端部寄りの下面には、回動ブラケット63の先端部に設けられた当接ボルト64が当接可能に構成されており、当接ボルト64が下方リンク41の基端部寄りの部位に下方から当接することで、リフトシリンダ62の伸縮動作を駆動アーム、駆動軸6を介して回動ブラケット63の回動動作として下方リンク41に伝達することができ、これにより下方リンク41が上下に回動する。上方リンク42は、その基端部がスライド部材3に枢軸42aにより枢支されている。
スライドレール12、スライド部材3、リンク機構4、駆動軸6などの各部材は車体枠11の両側に左右一対設けられており、左右のスライド部材3はスライドレール12を同調してスライドするように連結部材3aによって連結されている。
荷受台5は、先端側部材51と基端側部材52とで構成されている。先端側部材51と基端側部材52とは上部ヒンジ53によって接合され、先端側部材51は基端側部材52の上面に2つ折りに折り畳むことができる。
基端側部材52の基端部左右両側には、ブラケット54が設けられ、その上部に左右の上方リンク42の先端部と枢軸42bにより枢支され、その下部に左右の下方リンク41の先端部と枢軸41bにより枢支されている。
また、先端側部材51の先端は楔状に形成されており、荷受台5が地上に達した際に図1の一点鎖線で示すように傾動することで、この先端が地上に段差なく接地する。
図2に示すように、スライドレール12は、下面に前後方向に設けられた移動用開口12aを有する移動スペース12bと、上面に前後方向に設けられた取付用開口12cを有する取付スペース12dとから成る。
スライド部材3のスライド部3bが移動スペース12bの内側をスライドし、スライド部3bと結合された吊り下げ部3cが開口12aから下方に出てリンク機構4に結合している。このように、スライドレール12とスライド部材3から成るスライド機構は吊り下げ式となっている。
取付固縛材70は補強板70aを有し、車体枠11に取り付けられる。取付固縛材70の補強板70aを挟む位置となる2箇所で、ボルト71とスペース12d側に設けられたナット72でスライドレール12は固縛される。
スライド部材3がスライドレール12をスライドしても取付固縛材70とは干渉しないので、取付固縛材70をスライドレール12の両端に限らず、前後方向に任意の位置に取り付けることができる。例えば、図1に示すように、スライドレール12の両端と中央部の3箇所に取付固縛材70を設けてスライドレール12を車体枠11に取り付ける。
次に、上述した格納式荷受台昇降装置の動作について説明する。まず荷受台5が折り畳まれた状態でスライド部材3がスライドレール12の前端部に移動した格納位置Aにあるものとする。格納式荷受台昇降装置2により荷物の積卸し作業を行う場合には、スライド部材3をスライドレール12の前端部から後端部にスライドさせることで、荷受台5を折り畳んだ状態で格納式荷受台昇降装置2を展開・折り畳み位置Bに配置する。
続いて、この位置において折り畳まれた荷受台5の先端側部材51を後方に回動させて基端側部材52と先端側部材51とが水平となるように展開する。この後、スライド部材3をスライドレール12の後端部から図1に示す昇降作業位置Cまで前方にスライドさせる。これにより、荷受台5がリフトシリンダ62の伸縮動作により地上と荷台1の床面との間で昇降可能な状態になり、この昇降動作によって荷受台5を通じて地上と荷台1との間で荷物の積卸し作業が行われる。
そして、荷物の積卸し作業が終了して格納式荷受台昇降装置2を格納する場合には、前述した動作と逆の動作により格納式荷受台昇降装置2を格納位置Aに配置する。即ち、格納式荷受台昇降装置2を昇降作業位置Cから一旦、展開・折り畳み位置Bに配置し、この位置において荷受台5の先端側部材51を折り畳み、荷受台5を折り畳んだ状態でスライド部材3をスライドレール12の後端部から前端部にスライドさせて格納式荷受台昇降装置2を格納位置Aに配置する。
なお、本実施の形態では、下方リンク41にリフトシリンダ62の伸縮動作を伝達して回動させ、これにより荷受台5を昇降させるものについて説明したが、荷受台5の昇降駆動機構はこれに限るものでなく、上方リンク42で担うようにしてもよく、下方リンク41や上方リンク42を回動させる駆動源もこれに限るものではない。
ここで、前述したように格納式荷受台昇降装置2を昇降作業位置Cに配置する際には、スライド部材3をスライドさせながら、昇降作業位置Cに確実に配置する必要がある。その手段としては、例えば、スライドレール12とスライド部材3に、このスライド部材3が所定位置に配置された状態で合致するピン孔をそれぞれ設け、両ピン孔に係止ピンを挿入することで、両者を位置決めしてもよい。
以上説明したように、本実施形態の格納式荷受台昇降装置2は、スライド部材3とスライドレール12を吊り下げ式とし、スライドレール12を車体枠11に取り付ける取付固縛材70を3箇所設けたので、スライドレール12のたわみに対する強度の確保に有効である。なお、本考案は本実施形態に限定するものでなく、取付固縛材70の取付け箇所は、スライドレール12の途中部に複数あってもよく、両端部と途中部の両方でもよい。さらには、取付固縛材70がスライドレール12に4箇所以上設けられていてもよい。
このようにたわみに対する強度が確保されているので、鋼材よりも強度が劣るアルミニウム材でスライドレール12を成型してもよい。これによって格納式荷受台昇降装置2は軽量になる。この結果、格納式荷受台昇降装置2を車体枠11に取り付ける作業が楽になるとともに、格納式荷受台昇降装置2を搭載した車両の燃費の負担も軽減される。
また、スライド部材3とスライドレール12の摺動面はスライドレール12の内側の移動スペース12bにあるので、長期間の使用によっても摺動面に汚れが付着しにくく、また傷も入りにくくなっている。そのため、長期間の使用によっても、スライドレール12の清掃や交換などの保守作業及び保守費用が軽減される。
なお、本実施の形態では、固定手段としてボルト71を用いたものについて説明したが、これに限らず、取付固縛材70をスライドレール12に固定する手段であれば何でもよい。
1 荷台
2 格納式荷受台昇降装置
3 スライド部材
3b スライド部
3c 吊り下げ部
4 リンク機構
5 荷受台
6 駆動軸
11 車体枠
12 スライドレール
12a 移動用開口
12b 移動スペース
12c 取付用開口
12d 取付スペース
41 下方リンク
42 上方リンク
51 先端側部材
52 基端側部材
70 取付固縛材
71 ボルト
72 ナット
2 格納式荷受台昇降装置
3 スライド部材
3b スライド部
3c 吊り下げ部
4 リンク機構
5 荷受台
6 駆動軸
11 車体枠
12 スライドレール
12a 移動用開口
12b 移動スペース
12c 取付用開口
12d 取付スペース
41 下方リンク
42 上方リンク
51 先端側部材
52 基端側部材
70 取付固縛材
71 ボルト
72 ナット
Claims (5)
- 荷受台と、該荷受台を昇降自在とするリンク機構と、スライドレールと、前記荷受台が折り畳まれた状態で前記スライドレールの格納位置までスライドすることが可能となっているスライド部材とを備えた格納式荷受台昇降装置において、
前記スライドレールは、下面に設けられた移動用開口を有する移動スペースと、該スライドレールを車体枠に取付固縛する取付固縛材を取り付けるための取付部とを有し、前記スライド部材は、前記移動スペース内をスライドするスライド部と、前記スライド部と前記リンク機構とを前記移動用開口を通して接合する吊り下げ部とから成ることを特徴とする格納式荷受台昇降装置。 - 前記取付部は、その上部に設けられている、取付用開口を有する取付スペースであることを特徴とする請求項1に記載の格納式荷受台昇降装置。
- 前記取付スペースに入れられた部材と、前記取付固縛材と前記取付用開口とを通して固定する固定手段とが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の格納式荷受台昇降装置。
- 前記スライドレールの両端若しくは途中部、又はその両方に前記取付固縛材が取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の格納式荷受台昇降装置。
- 前記スライドレールはアルミニウム材でできていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一に記載の格納式荷受台昇降装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005000449U JP3110172U (ja) | 2005-02-02 | 2005-02-02 | 格納式荷受台昇降装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005000449U JP3110172U (ja) | 2005-02-02 | 2005-02-02 | 格納式荷受台昇降装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3110172U true JP3110172U (ja) | 2005-06-16 |
Family
ID=43272724
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2005000449U Expired - Fee Related JP3110172U (ja) | 2005-02-02 | 2005-02-02 | 格納式荷受台昇降装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3110172U (ja) |
-
2005
- 2005-02-02 JP JP2005000449U patent/JP3110172U/ja not_active Expired - Fee Related
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