JP3109958B2 - 画像形成方法及び装飾アルミ板の製造方法 - Google Patents
画像形成方法及び装飾アルミ板の製造方法Info
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Description
ニウム合金の板もしくは箔を有する被記録材、例えばネ
ームプレート、表示板、建築用壁材、車両用パネルや各
種部品、食器、アルミ缶、室内装飾用パネルなどに、文
字、図形パターン、絵等を記録するための画像形成方法
及び装飾アルミ板の製造方法に関する。
ては、紙が主流であり、紙以外では、少なくとも一方の
面に特殊処理によりインク吸収性が付与された層が設け
られたプラスチックフィルム等に限定されていた。これ
は、インクジェット記録装置が事務用として主に用いら
れているため、情報媒体としての紙に記録されることが
多かったこと、更にはインク滴を飛翔させ、これを被記
録材に付着させるというインクジェット記録方式の性質
上、被記録材にインクの吸収性と定着性が要求されるこ
とによると考えられる。
装置の高速化、高機能化に伴い、インクジェット記録の
紙やプラスチックフィルム等以外の素材からなる被記録
材への応用が注目されつつある。そのなかで、アルミニ
ウムまたはその合金等の金属素材へのインクジェット記
録は、印刷等に代わる金属素材へのより簡便な記録法を
提供できるだけではなく、金属素材からなる文字、模
様、絵などが施された記録物の用途の拡大をも促進する
ものと期待されている。
いる金属素材としてアルミニウムまたはその合金が挙げ
られる。なかでも、アルミニウムの表面に陽極酸化被
膜、いわゆるアルマイト被膜を形成し、アルミニウムの
耐食性、表面強度及び装飾性を向上させたものは、建
材、食器、電子機器のパネル等に、またこの被膜の良好
な熱放散性を利用した放熱板等に古くから利用されてい
る。特に、アルマイト被膜は染着性が良いことから、ア
ルマイト被膜を有する部材は、装飾された壁板材や戸扉
用の部材、あるいは美術的な装飾品自体としても利用さ
れている。更に、各種のパーソナルなネームプレートな
どとしての用途も広い。
色、あるいは記録方法としては、写真焼付け法が主流で
ある。この方法は、色毎に、レジストの塗布、露光、現
像、所定色の記録液(染料)への浸漬及びレジストの剥
離という一連の工程を繰り返して多色記録液によるカラ
ー画像を形成するものである。
はその合金からなる素材への記録に従来用いられている
写真焼付け法では、工程数が多く、繁雑でありまた時間
もかかるものであり、記録液の色数が増加すればする工
程数や処理時間が大きく増大する。従って、大量の素材
を処理するには限界があった。
インクジェット記録法をこれに適用すれば、処理時間を
大幅に短縮して生産性を更に向上させることが可能とな
り、また写真焼付け法に必要なレジスト、現像液、洗浄
液等が不要となり、大幅コストの低減化が図れる。さら
に、使用後の現像液や洗浄液等の廃液による環境汚染や
その処理という問題も解決できる。
適用については、例えば、特開昭62−115074号
公報や特開平3−147883号公報に開示されてい
る。これらの公報に記載の方法では、従来のインクジェ
ット記録法がアルマイト被膜を有する板材に直接適用さ
れただけのものに過ぎない。
おいては、被記録材におけるインクの吸収性及び定着性
が特に重要とされ、定着性が悪いと、先に付与されたイ
ンク滴と、後に付与されたインク滴とが混色して所望の
色再現性や鮮明性が得られなくなる。また、被記録材表
面の濡れが悪いと、表面でインクがはじかれてしまうの
で、良好な画像が得られない。
では、インクの濡れ性、インク吸収性及びインク定着性
という点において必ずしも充分なものではなく、単にイ
ンクジェット記録をアルマイト被膜に直接適用しても以
下のような問題が生じ、必ずしも実用的とはいえない。
んどは陽極酸化被膜には吸収されず、その表面でインク
滴同士が混色し、画像がぼやけてしまう。更に、アルマ
イト被膜ではインク定着性が悪く、インクジェット記録
装置内における被記録材の搬送や記録位置の制御等に係
わる各種ローラーがインクの未定着部分に接触すること
によってローラーのすれ跡が記録面に表われて、記録画
像を損なってしまう。
をインクの成分として用いてインクジェット記録を行っ
た場合でも、アルマイト被膜表面への充分な着色はでき
ず、特に濃色で充分な色彩が得られないという欠点があ
る。
ては、印字スピードを上げるため、多数のノズルを備え
た記録ヘッドにより同時に記録を行うが、未定着の状態
で記録すると、先に書いたラインのインクが後に書いた
ラインのインクに引っ張られライン毎に濃度の濃い部分
が発生するというスジムラが発生する欠点もある。
速カラー記録を、紙等の従来用いられてきた素材以外の
ものからなる、例えばアルマイト被膜等の金属などの被
記録材に直接適用することは、実用的とはいえない。
クジェット記録装置は実用化されているが、油性インク
を用いるものや、顔料系のインクを用いるものが多く、
高精細な画像を形成するために必要な小径のインク滴が
飛ばせなかったり、ノズルを高密度で配置すると、目詰
りし易く、適用できる分野が限定されており、より高精
細な画像を記録するには実用的とはいえない。また、こ
れらの用途でのインクジェット記録装置では、ノズルの
加工精度が充分でなく、数本/mm程度までしかノズル
密度を上げることができず、画像の高精度化が困難で、
装飾用への応用とした際の画像品位には問題がある。従
って、この分野でのインクジェット記録法をアルマイト
被膜の記録に適用することも実用的とは言えない。
記録法をアルミニウムまたはその合金のアルマイト被膜
に単に適用しただけでは、以下に挙げるような問題があ
る。
生し、画像がぼやける。
が発生する。
ー等に転写し、ゴースト画像及び画像潰れが発生する。
着性が悪く、印字後の水洗により画像濃度が低下して薄
いものとなってしまう。
れたもので、その目的とするところは、アルミニウム陽
極酸化被膜(アルマイト被膜)にインクジェット記録方
式を採用して、混色、走査ムラ、画像ツブレ等がなく、
充分な色濃度を有するなど優れた画像性能を備えた記録
画像を形成する技術に必要な画像形成方法及び装飾アル
ミ板の製造方法を提供することである。
発明によって達成される。
合金からなる板もしくは箔の表面に形成された陽極酸化
被膜に対し、インクジェット記録方式により、インク吐
出口を備えた記録ヘッドから少なくとも1色以上のイン
ク滴を付与して画像を形成する画像形成方法であって、
(1)第2の工程の直前に行う、前記陽極酸化被膜を脱
水及び活性化処理する第1の工程、(2)前記脱水及び
活性化処理された陽極酸化被膜の所定の位置に前記記録
ヘッドの吐出口より画像信号に応じてインク滴を飛翔さ
せ、前記記録ヘッドの複数回の走査により間引き画像を
複数回記録することにより所望の画像を形成する第2の
工程と、(3)前記記録画像を形成した陽極酸化被膜に
対し、そこに付着したインクに含まれる染料を陽極酸化
被膜中に染着させる第3の工程と、(4)記録画像の形成
された陽極酸化皮膜を水洗して、インク中の染料以外の
成分でアルマイト着色後は不要となる成分、あるいはア
ルマイト着色後に陽極酸化皮膜上に残った染料を除去す
る後工程とを有することを特徴とする画像形成方法であ
り、前記第2の工程において、間引き画像は、記録ヘッ
ドの各走査で記録されるドットが陽極酸化被膜上で連続
しないように記録され、前記第2の工程において、先に
付与されたインク滴に隣接して次のインク滴を付与する
際、先のインク滴中の蒸発成分が蒸発した後で、次のイ
ンク滴を付与し、前記第2の工程において、先に付与さ
れたインク滴に重ねて次のインク滴を付与する際、先の
インク滴中の蒸発成分が蒸発した後で、次のインク滴を
付与し、多色インクを用いて画像を形成し、前記第1の
工程及び第3の工程の少なくとも一方における陽極酸化
被膜に対する処理が、加熱処理を含み、前記第1の工程
及び第3の工程の少なくとも一方における陽極酸化被膜
に対する処理が、電磁誘導処理を含み、前記第1の工程
及び第3の工程の少なくとも一方における陽極酸化被膜
に対する処理が、乾燥気体の吹きつけ処理を含み、前記
第3の工程が水洗処理を含み、インクジェット記録方式
がバブルジェット記録方式であることを含む。
ウム合金からなる板もしくは箔の表面に形成された陽極
酸化被膜に対し、インクジェット記録方式により、イン
ク吐出口を備えた記録ヘッドから少なくとも1色以上の
インク滴を付与して画像を形成する装飾アルミ板の製造
方法であって、(1)第2の工程の直前に行う、前記陽
極酸化被膜を脱水及び活性化処理する第1の工程、
(2)前記脱水及び活性化処理された陽極酸化被膜の所
定の位置に前記記録ヘッドの吐出口より画像信号に応じ
てインク滴を飛翔させ、前記記録ヘッドの複数回の走査
により間引き画像を複数回記録することにより所望の画
像を形成する第2の工程と、(3)前記記録画像を形成
した陽極酸化被膜に対し、そこに付着したインクに含ま
れる染料を陽極酸化被膜中に染着させる第3の工程と、
(4)記録画像の形成された陽極酸化皮膜を水洗して、イ
ンク中の染料以外の成分でアルマイト着色後は不要とな
る成分、あるいはアルマイト着色後に陽極酸化皮膜上に
残った染料を除去する後工程とを有することを特徴とす
る装飾アルミ板の製造方法である。
製造方法によれば、アルミニウムまたはその合金の板も
しくは箔の表面に形成された陽極酸化被膜に対し、イン
ク滴の付与前において上記脱水及び活性化処理を行うこ
とによりインクの染着性が向上し、更にインクの付与を
間引き画像として記録ヘッドの各走査間でドットを連続
しない様に形成し、複数回記録する際先に付与したイン
ク滴に隣接してインク滴を付与する際は、先に付与した
インク滴と少なくとも重なる領域がほぼ完全に定着し、
インク中の染料を染着させてから隣接する箇所にインク
滴を付与し、先に付与したインク滴に重ねてインク滴を
付与する際は、先に形成したドットがほぼ完全に定着し
インク中の染料を染着させてから次のインク滴を重ねる
ことにより、インク滲みのない画像が形成され、最終的
に陽極酸化被膜に優れた画像性能を有する記録画像を形
成することができる。
たはその合金の板もしくは箔の表面に形成された陽極酸
化被膜を有する。なお、該被記録材はアルミニウムまた
はその合金以外の素材からなる部分、例えばクラード材
のような各種素材(基材)上にアルミニウムまたはその
合金の箔を積層した構成のものであっても良い。
金としては、陽極酸化被膜の形成性が良いものであれば
特に制限なく利用でき、例えば、JIS−1050等の
純アルミニウム系の板材または箔、Mgを含有した合金
等のアルマイト用のアルミニウム合金からなる板材や箔
等が利用できる。
ないようにしてプレス機等により所定の形状やサイズと
された素材のアルミニウムまたはその合金の板もしくは
箔の陽極酸化被膜が形成されて画像形成面となる面に
は、必要に応じて、記録の際における良好な画像形成の
ために、機械的方法あるいは化学的研磨等により、その
表面性を調節する処理を施すのは好ましい。
光沢状から白色状へとさまざまな表面状態のものを選択
でき、これらを選択することにより、金属らしさを強調
したり、より紙等の記録に近づけた画像とすることがで
きる。
ショートブラストのようにビーズ状の研磨材を表面に吹
き付ける機械的加工方法やエッチング液を用いた化学的
方法等が利用できるが、被記録材をエッチング液に浸漬
した際のガス発生、粒界の存在によって外周に陵をとも
なった凹凸部を効果的に形成できる化学的研磨法が好ま
しい。
には、更に必要に応じて、一般的に行われている脱脂処
理、酸洗浄処理が施された後、例えば硫酸浴中での電解
陽極酸化法により陽極酸化被膜が形成され、水洗処理さ
れる。陽極酸化被膜の膜厚は、例えば5〜25μmとさ
れる。
酸化被膜の構造を模式的に示す。アルミニウムまたはそ
の合金からなる基部4の表面に形成された陽極酸化被膜
1は、多数のセル3から構成されており、各セルのほぼ
中心にはポア(微細孔)2が形成されている。このポア
2底部は基部4との境界部にある酸化被膜のバリアー層
5により構成される。
性、インク受容性が高は高くなり、またポア2が深いほ
どインク受容性が高くなるので、陽極酸化処理における
電解条件としては、このような状態のポアを形成できる
条件を選択して用いるのが好ましい。
液を用いた処理によってポア2の径や深さを拡大するこ
とができるが、バリアー層5の厚みが薄くなると素材自
体の耐食性の低下を引き起こすので、これらの要件を考
慮して電解条件を設定するとよい。
30%重量比溶液を準備し、陰極としてSUS板、陽極
に前記前処理を施し、陽極酸化処理前に脱脂処理、水洗
及びスマット除去処理を施したアルミニウム板をセット
して、浴温を約25℃にコントロールし、かつ良く攪拌
される電解槽にて、電流温度を60〜300mA/m2
で、必要膜厚を得るまで所定時間陽極酸化する。その
後、電解槽から取り出し、充分水洗し、乾燥後、保管す
る。
第1段で大型のポアが形成される条件を採用し、第2段
で小型のポアが形成される条件を採用して、バリアー層
を基部側に成長させて耐食性を上げる方法も有効であ
る。この場合、第2段の処理は第1段と同一浴内で行っ
ても良いし、第1段とは別の浴で行ってもよい。バリア
ー層を成長させるには、ホウ酸系の電解液を用いること
も有効である。
の板もしくは箔からなる部分の表面に陽極酸化被膜から
なる画像形成面を形成して得た被記録材は、必要に応じ
て保存された後、本発明の画像形成方法における第1の
工程で処理される。
保存状態が画像形成走査に与える影響も大きいので初期
の目的に合うように保存状態を管理することが好まし
い。図1で説明したように、陽極酸化被膜はポアを有す
る多数のセルによって構成されており、このポアの存在
によりインクが被膜中に吸収され記録が可能となる。と
ころが、陽極酸化被膜を大気中などのような水(水蒸
気)と酸素を含む雰囲気中に放置しておくと、被膜に、
水及び酸素との反応により水酸化物が形成され、これが
ポア中にできるとポアが狭くなったり、封鎖されてしま
い、反応が進むと、被膜中のほとんどのポアが封鎖され
た状態となる。ポア容積の減少や封鎖は、インク受容性
(インク吸収性)を減少させ、ニジミや混色の発生によ
る画像品位の劣化が起き易くなるという問題を生じる。
従って、被記録材の保管にあたっては、水分や酸素を遮
断することが好ましい。被記録材の保管方法としては、
窒素ガスを流して窒素ガス雰囲気を形成できる容器内で
の保存や、シリカゲル等の防湿剤や脱酸素剤を入れて乾
燥空気の雰囲気を形成できる容器内での保存や、外気を
遮断することが好ましい。
は、窒素ガスの吹き込み用の管(N2ブロー管)33が
セットされた保存箱32で、箱内を窒素置換し、被記録
材31を保存するものである。図3のものは、樹脂製の
袋34内に被記録材とともに脱酸素剤35を封入して密
閉し、保存するものである。図4の保存方法は、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム等の酸素や水蒸気が透過
しないフィルム36−1とその表面に形成された粘着層
36−2からなる粘着テープ36で、アルミニウムまた
はその合金からなる基部31−2上に形成された陽極酸
化被膜31−1の表面を覆って密封し、大気との接触を
遮断して保存する方法である。
では、被記録材の画像形成面を構成している陽極酸化被
膜の乾燥、活性化処理が施される。
被膜は、その被膜形成時に外表部に形成されるベーマイ
ト(boehmite:AIO(OH))及びγ−AI
2 O3 に吸着された水分が脱水縮合し、活性化ポイント
が形成され。この活性化ポイントは空気中の水分と反応
し、すぐに元の状態に戻ろうとするため、記録工程の直
前で行うことが重要である。この活性化ポイントが形成
されると、インク中に含まれる染料の反応基がこのポイ
ントで結合し、染着性が高まる。また、インク中の水分
も吸収され、インクの受容量も高まるという優れた作用
効果がある。
処理または乾燥空気の吹き付け処理等が利用できる。乾
燥空気にはH2 、O3 等の活性ガスを混入されても良
い。また、コロナ放電により帯電処理する方法も利用で
きる。
燥空気を約20リットル/minで、20cm×5cm
の開口部を通してアルミニウム陽極酸化被膜に吹き付け
る。このアルミニウム陽極酸化被膜の形成されたアルミ
ニウム板は上記開口部を約30cm/minの速度で通
過させ、インクジェット記録部へ搬送される。また、外
気温やアルミニウム板が低温であると効果が充分発揮さ
れないため、前記搬送用のトレーにプレートヒート用加
熱ヒーターを設け、予備的に約60℃程度まで加熱を行
うことが好ましい。
被記録材にインクジェット記録(第2の工程)が行われ
る。第2の工程でのインクジェット記録には通常の紙な
どの被記録材に適用されている記録装置や記録方式が利
用できる。
動させる目的で、水、染料の他に揮発性溶剤や不揮発性
溶剤を含んでいる。
の染着されていない領域を減らすことが必要である。例
えば、図6(a)、(b)に示すように、360dpi
の記録条件ではインク滴の径は約100μmが適当であ
り、インク滴間距離70.5μmからすると、インク滴
21同志がアルミニウム23上に形成された陽極酸化被
膜22上で重なり合う様にドットを形成する。
示すように、360dpiでインク滴の径を70.5μ
mにすると表面に染色されない領域が残ってしまう。
と、いくら各ドットの染料濃度を上げても画像としての
濃度は不充分となってしまう。
なる様にドットを形成することになる。
滴の状態で複数のドットが形成されると、陽極酸化被膜
22には、紙や布あるいは下地に吸収性のある構造の被
記録材とは異なり、インク浸透性がないので表面に着弾
したインクはインクの持つ表面張力によってインク滴が
合体しようとする力が働く。
の状態となる。
と、染料濃度が上がった状態のインクが残されるが、こ
れも表面張力により中心部に凝集してくる(図8
(c))。これがさらに進むと、図8(d)の様に中心
部に染料が多く、外側にいくにつれ染料の少ない画像と
なり、さらに中心部には不揮発性溶剤が凝集して残る場
合がある。
品位を落とすものであり、又カラーの場合は、隣接して
形成された異なる色のインクがブリーディングを起こし
てしまうということになる。
9に示す様にインク滴の体積が増大してしまい、無染色
領域までもが図9(b)の様に染色されてしまうといっ
たインクあふれが生じてしまう。
(f)、図11(a)〜(f)に示す様に、先に着弾し
たインク滴の揮発性溶剤がほぼ揮発してから(図10
(a)〜(c))、次のインク滴を着弾させることによ
り(図10(d)〜(f))、上述の様な濃度ムラやブ
リーディングは発生しない。
回記録することで達成できる。
ズルN1、N3を同時に駆動して奇数列目を印字し、2
パス目にはノズル、N2、N4を同時に駆動して偶数列
を印字し、3パス目にはノズルN2、N4を同時に駆動
して奇数列目を印字し、4パス目にはノズルN1、N3
を同時に駆動して偶数列目を印字する。
ドット分離れるので(図中DB)、同一パス内及び各パ
ス間のドットによる滲みは防止できる。
で他の色を同様にくり返すことで達成できる。
色のレジ合わせは公知の手段である。メカ的又は電気的
手法で行なえば良い。
あれば特に制限されないが、陽極酸化被膜の染着性の良
い色材(染料)を用いたインクがより好ましい。すなわ
ち、アルミニウムまたはその合金の陽極酸化被膜では、
アルミニウムまたはその合金側を陽極として硫酸等の電
解液中で直流または交流での電解処理が行われて酸化被
膜が形成されるため、該被膜は、電解酸化反応における
脱水縮合過程でアルミニウムまたはその合金がその酸化
物に変化する際に生じる多種の中間生成物がなお含有さ
れた状態にある。この中間生成物は反応性に富んだもの
であり(例えばベーマイト)、このような中間生成物と
の反応性の高い染料を用いることで、染着性を向上させ
ることが可能となる。このような染料としては、例え
ば、アニオン性基の少なくとも一種を有する染料を挙げ
ることができ、特に、カルボキシル基及び/またはスル
ホン基を有する染料が好ましい。
にあることが好ましい。これは、被膜が陽極側で形成さ
れること及びアルカリ側で溶解され易いことなどによる
ものと考えられる。
目的が達成できるものであれば制限されないが、紙等に
用いる従来のインクジェット記録用インクに利用されて
いるグリセリンや分子量の高いグリコール類等の不揮発
性溶剤は、例えば図5に示すように揮発性溶剤が蒸発し
た後に画像形成面に残される。
量を経時的に表わす線図を示す。図5は、60℃の乾燥
条件下でシャーレに入れたインクの蒸発量を示すもの
で、縦軸が蒸発量、横軸が時間を示す。まず、60℃に
おいてインクを入れると揮発性成分が蒸発し、その蒸発
速度に従って蒸発量が増加するが、揮発成分が完全に蒸
発し不揮発成分だけが残ると、インク量は変わらず一定
となる。これが、セルに受容される量以上あると、まわ
りのインク滴が相互に混じり合いブリードしてしまい、
画像品質が劣化してしまう恐れがある。
の吸収性を有する構造の被記録材では、これらの不揮発
性溶剤が下地へ浸透するので表面層の画像を構成してい
る染料への影響はなく、あるいは無視できる程度に小さ
い。これに対して、アルミニウムまたはその合金の表面
に形成された陽極酸化被膜では、紙等を用いた場合にお
ける不揮発性溶剤の下地方向への浸透は起きないので、
これらが被膜中に残存して、混色、ニジミ、ブリード等
の原因となる場合がある。水と染料のみで調製されたイ
ンクでは、装置内での気泡発生や記録に適した粘度がイ
ンクに得られない等の理由から、これらの不揮発性溶剤
のインクへの使用は、インクジェット記録装置を効果的
に作動させるために不可欠である。そこで、上述の不揮
発性溶剤による問題を防止する上では、不揮発性溶剤の
インク中での含有量を、インク滴が画像形成面に着弾し
て広がる領域内に存在するポアの総容積より小さい容積
を不揮発性溶剤が占めるように設定するのが好ましい。
アの容積によって規定されるので、本発明におけるイン
クジェット記録の際のインク中の染料の打ち込み量は、
画像形成面を構成している陽極酸化被膜の構造、特にポ
アの容積に応じて設定されるのが好ましい。例えば、図
1に示した構造の陽極酸化被膜のセル径が約400オン
グストローム、ポアの径が約100オングストローム、
ポアの深さが約10μmであり、400dpiの条件で
の記録の場合、一画素一辺は63μm程度となるので、
この中には約240万個のセルが存在し、ポア一つ当り
の内容積が約0.0008μm3 となるので、一画素あ
たりのポアの総容量は約1900μm3となる。このポ
アの総容量を一画素の面積で割った値が受容高さであ
り、0.46μmとなる。この場合のインク中の染料濃
度は受容高さによって規定される。単位インク滴当りの
容量(吐出量)が30ngである場合には、受容高さ
0.23μmは約3%の染料濃度になる。なお、着色
度、着色部の反射O.D.という観点から鮮明な画像を
得るには、受容高さは、0.2μm以上であることが好
ましく、陽極酸化被膜の形成に当って、この受容高さを
満足する膜厚、セル密度、ポアサイズが得られるように
電解条件を設定するのが望ましい。
出量が30ng、アルミニウム陽極酸化被膜の受容量が
0.46μmであるとき、インク中に含まれる不揮発性
成分の許容量は前記被膜受容量以下であることが重要で
ある。従って、6重量%以下の配合に抑えることによっ
て、画像ブリードが抑えられることが判明した。
(アルマイト)被膜の膜厚によって決定される。つま
り、膜厚が20μmほどであれば、約倍の配合まで可能
であり、セル密度が高い場合、及び、ポアサイズが大き
い場合は、更に配合率を上げることが可能である。ただ
し、一般的アルマイトにおいて約10%が上限で、5%
以下で設定されることが望ましい。
インクジェットヘッドの目詰りや発一性が悪くなり、か
えって画像品位を劣化させる場合があり、前記範囲内で
最適な配合比とすることが重要である。
ングリコール、トリエタノールアミン、ポリエチレング
リコール、グリセリン及び尿素等で構成されるが、I/
J(インクジェット)適性に優れ、アルマイトへの印字
の悪影響がなければ、どの様な溶剤及び添加物であって
も良い。
ト記録においては、加熱によって発泡する溶剤であっ
て、水、イソプロピルアルコール、アセトンやアルコー
ル類であれば良く、I/J適性に優れ、アルマイトの印
字への悪影響がなければどの様な溶剤であっても良い。
状態、60℃のドライ環境で、1.0×10-5g/mm
2 ・sec〜1.0×10-7g/mm2 ・secの範囲
であることが望ましい。この時のアルマイト表面に打ち
込まれたインク滴が完全に蒸発する速度は数秒から数十
秒の時間となり、1スキャンから数スキャン内にインク
滴が乾くことになり、前に述べた様な間引き画像を複数
回くり返して所望の画像を形成することによりニジミや
ブリードがなく高品位画像記録できることとなる。
画像形成面に形成された画像に対して、第3の工程、す
なわち、画像が形成された陽極酸化被膜中のインクの溶
剤成分を蒸発させてインクの染料成分を定着させる工程
が行われる。
色成分は、染料であって、他の成分はインクジェット記
録時に必要な成分であって、アルマイト着色後には不要
な成分である。従って、記録後インク中の染料がセル中
におさまり、被膜との染着反応が完了したら、速やかに
不必要成分を除去することが必要である。
めに被膜自体を加熱し、反応を促進することが重要であ
る。次いで、染料をセルのポア内に沈着させるために、
インク中の揮発成分をできるだけ早く蒸発させ、染料を
セル内に留めることが高品位の画像を形成する上で重要
である。
が設計されるため、染料はできるだけ被膜の受容量最大
の値で設定されるが、ヘッドの吐出量はバラツキが多い
ため、被膜の受容量以上に打ち込まれるといった現象が
生ずる。更に、画像形成上、多色のインクを同一箇所に
打ち込むこともあり、染料自体も、不必要成分となり得
るため、被膜上に残ることがある。このように染料が被
膜に残っていると、後続のアルマイトの耐食性を向上さ
せるための封孔処理等でにじみ出し、画像品位を劣化さ
せたり、そのまま使用しても、水、結露等の耐水性の必
要な環境で同様なにじみ出しが生じ、画像品位は耐久性
のないものとなってしまう。
除く具体的方法の例を以下の述べる。
被膜が形成されたアルミニウム板を下部より1000W
のヒートシート上を通過させながら上部より赤外線ラン
プ、500W×3で加熱し、約30cm/minの移動
速度で通過させる。また、本例においては、Y、M、
C、Bkの4色の重ね打ちを行ったため、後処理とし
て、純水にて記録面を水洗し、余分な染料を除去し、乾
燥させて記録物を得る。この後、約100℃に沸騰させ
た純水にこの記録物を10分間アルマイトの封孔処理を
行って、その後、乾燥させて完成品とする。
ンク量の関係についてさらに詳細に説明する。
セルサイズ径をAμm、セル中に形成されるポアの径a
μmとし、かつアルマイト被膜の厚みをLμmとする。
ここで、アルマイトの各セルはほぼ正六角形状に配列さ
れるため、セル表面積Scは、
位面積当りのインク受容量高さRa(μm)は
(μm3 )、打ち込み面積をSd(μm2 )とすると、
打ち込まれた時の単位面積当りのインク滴の高さh(μ
m)は h=Vd/Sd となる。
める体積比率をXとすると、乾燥後の不揮発性成分高さ
t(μm)は t=XVd/Sd(μm) となる。この高さtは前述のインク受容量高さRaを超
えないことが重要で、 t≦Ra が成り立たないと、前述の説明のようにインクがあふれ
画像品位が劣化してしまう。従って、
要である。また、一般的に、インクジェットにおいて
は、Vd/Sd=10μm、アルマイト被膜のa/A=
0.25であるので、通常は、 X≦0.0076L* (L* は無次元)となる。
ち、第1の工程乃至第3の工程を行うために用い得る記
録装置の一例について説明する。
図である。図中、710は記録ヘッドで、400dp
i、128ノズルのインクジェット記録ヘッドであり、
吐出量は1ドット当り25ngである。更に、Y(イエ
ロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラッ
ク)の4色分用の4つのヘッドが設けられ、ここでは各
ヘッドのレジがメカ的に合わせ込まれており、4色の記
録タイミングがヘッドの設定位置と被記録材の送り速度
等により時間差が設けられており、4ヘッドの走査を通
過することでフルカラーの画像を記録できるようにセッ
トされている。701は、前述のアルミニウムまたはそ
の合金の板もしくは箔からなる面に陽極酸化被膜を形成
して画像形成面とした被記録材である。ストッカー71
1に複数枚被記録材701がセットされており、搬送機
712によりベルトコンベアーに送られ、印字用トレー
715に送り出される。714は、送りのための補助ロ
ーラである。
01は、ポンプ716での吸引によりトレー上にしっか
りと吸着固定される。715上の被記録材701が第1
の処理工程(脱水、活性化工程)が行われる領域に送り
込まれ、赤外線ランプ704からの赤外線の照射によっ
て加熱され、被記録材701の有する陽極酸化被膜中に
含まれる水分がとばされ、また脱水反応が行われるので
被膜が活性化される。また、ファン704を回転させて
送風することで、第1の工程における処理の効果をより
促進させることができる。
域から被記録材が搬出されると、直ちに記録ヘッド71
0によるインクジェット記録が行われる。この第2の工
程であるインクジェット記録には、ピエゾ方式や、静電
方式など種々のインクジェット記録方式が利用できる
が、高速記録を安定して行うことのできるバブルジェッ
ト方式が好適である。
間引き画像を複数回行って所望の画像を形成する方法が
採用される。ここで用いるインクとしては、種々の組成
のものが利用可能であるが、先に挙げたように染料の種
類や、不揮発性溶剤の含有量を陽極酸化被膜用に適した
ものを選択して用いるのが好ましい。画像が記録された
被記録材は、第3の工程の処理が行われる領域に直ちに
搬送される。ここでは、画像が形成された陽極酸化被膜
中に存在するインクの揮発性溶剤を蒸発、飛散させ、さ
らにインクの染料と該被膜を反応させて、染着を促進
し、定着を確実なものとするために行われる。この装置
では、ファンと赤外線ランプがセットになった加熱手段
703によりこの第3の工程が行われる。なお、第3の
工程では、インク中の染料の染着が目的であり、空気中
の水分及び酸素と陽極酸化被膜とが反応して水酸化物の
生成によって被膜中のポアが封鎖されることも染料の染
着に好ましいプロセスであるので、第1の工程と異な
り、必ずしもファンを作動させる必要はない。
録画像を有する記録物)は、ベルトコンベアー20と送
りローラ721を介してストッカー719に搬送され、
ハンドラー718によって所定位置に収納される。
板状形状のものであるが、これを搬送するトレー715
は被記録材の形状に対応できるように適宜調節される。
例えば、図14に示すようなスペーサー811等を用い
ることで円盤状の被記録材への記録にも対応可能とな
る。また、この装置は、被記録材の厚みに応じて記録ヘ
ッドと被記録材の画像形成面との距離を調整する手段を
有していることが望ましい。
熱効果を促進するためには、トレーにヒーター等の加熱
手段を補助的に設けて、例えば被記録材を各処理前に加
熱しておくことで、熱容量の大きな比較的大型の被記録
材の処理にでも加熱効率を高めて効果的な処理が可能と
なる。
って寸法に狂いが生じ、記録の幅方向及び送り方向のず
れが生じ、記録画像での白スジの発生や印字サイズのズ
レ等の問題が起る場合には、例えば図15に示すよう
に、被記録材901の画像形成面の表面温度を温度セン
サー902で検知し、増幅器(Amp)で増幅し、これ
をA/Dコンバーター(A/D)でデジタル化してから
コンパレーターで予め設定された値と比較して、クロッ
クの信号に対する最適ディレー信号で記録ヘッド910
とモータ903へ信号を送り、正しい位置に被記録材を
セットできるように調整するシステムを用いるのが好ま
しい。
の合金の陽極酸化被膜では、被膜を構成するポアの封止
率、膜厚、ポアサイズ、セル密度等によるインク受容量
に対する影響が大きい。ところが、これらの被膜の特性
は同一条件で形成された複数の被記録材間でもバラツキ
が生じ、第2の工程において同一条件で記録を行うと画
質のバラツキ、特にロット間での画質のバラツキが発生
する場合がある。このような場合には、陽極酸化被膜の
記録の行われない部分に予め印字して、印字濃度、色間
の濃淡のバランス等を前調査し、その結果をフィードバ
ックして、記録ヘッドのパルス幅、ヘッド温度、フルパ
ルス間の時間等を制御して吐出量を調整する制御手段を
更に付加することでこのような問題を解決することがで
きる。
に、被記録材の非印字領域にエッチングやプレスによっ
て目印をマーキングし、その位置を適当な読取り手段で
読取り、被記録材の位置を常に確認し、その位置によっ
て搬送手段を制御してより精度よい搬送を行うこともで
きる。また、被記録材にソリ等がある場合には、ソリ等
の補正のためにローラ等にソリを矯正する機能を付加し
ておくことも有効である。また、前記の目印が製品価値
を損なうものであれば、印字後にシャーリングプレス等
の手段によりこれを取り除けばよい。
ウムまたはその合金からなる部分を有する部材は、例え
ば屋内インテリア用であれば、そのままポア全部を封止
せずに、使用してもよく、屋外用で信頼性が要求される
ものであれば、ポアの封止処理を別途施して製品とする
のが好ましい。
合金の板もしくは箔の表面に形成された陽極酸化被膜に
対し、インク滴の付与前において、上記脱水、及び活性
化処理を行うことによりインクの染着性が向上し、更に
インクの付与を間引き画像とし複数回記録する際、先に
付与したインク滴に隣接して次のインク滴を付与する際
は先に付与したインク滴の少なくとも重なる領域がほぼ
定着し、インク中の染料を染着させてから隣接部に次の
インク滴を付与し、先に付与したインク滴に重ねて次の
インク滴を形成する際は、先に付与したインク滴がほぼ
定着し、インク中の染料を染着させてから次のインク滴
を重ねることにより、インク滲みのない画像が形成され
最終的に陽極酸化膜に優れた画像性能を有する記録画像
及びそれを備えた装飾アルミ板を形成することができ
る。本発明では、記録画像の形成された陽極酸化皮膜を
水洗する後工程を有しているため、画像品位がよく、耐
久性のある記録物を得ることができる。
造を示す模式図。
示す図。
示す図。
示す図。
態を示す図。
図。
図。
示す図。
様子を示す図。
図。
図。
略図。
レーの構成を示す図。
記録材と記録ヘッドの位置合わせの際の被記録材の画像
形成面の温度に応じた位置補正システムの一例を示す
図。
る被記録材 31−1 陽極酸化被膜 31−2 アルミニウムまたはその合金からなる基部 32 保管箱 33 N2 ブロー管 34 樹脂性袋 35 脱酸素剤 36 粘着テープ 36−1 プラスチックフィルム 36−2 粘着層 701、910 記録ヘッド 702 第1の工程が行われる領域 703 第3の工程が行われる領域 704 赤外線ランプ 705 ファン 711、719 ストッカー 712、718 ハンドラー 713、720 ベルトコンベアー 714、721 送りローラ 715 搬送トレー 716 吸引ポンプ 717、903 送りモーター 811 補助シート 902 温度センサー
Claims (10)
- 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金から
なる板もしくは箔の表面に形成された陽極酸化被膜に対
し、インクジェット記録方式により、インク吐出口を備
えた記録ヘッドから少なくとも1色以上のインク滴を付
与して画像を形成する画像形成方法であって、 (1)第2の工程の直前に行う、前記陽極酸化被膜を脱
水及び活性化処理する第1の工程、 (2)前記脱水及び活性化処理された陽極酸化被膜の所
定の位置に前記記録ヘッドの吐出口より画像信号に応じ
てインク滴を飛翔させ、前記記録ヘッドの複数回の走査
により間引き画像を複数回記録することにより所望の画
像を形成する第2の工程と、 (3)前記記録画像を形成した陽極酸化被膜に対し、そ
こに付着したインクに含まれる染料を陽極酸化被膜中に
染着させる第3の工程と、 (4)記録画像の形成された陽極酸化皮膜を水洗して、
インク中の染料以外の成分でアルマイト着色後は不要と
なる成分、あるいはアルマイト着色後に陽極酸化皮膜上
に残った染料を除去する後工程とを有することを特徴と
する画像形成方法。 - 【請求項2】 前記第2の工程において、間引き画像
は、記録ヘッドの各走査で記録されるドットが陽極酸化
被膜上で連続しないように記録される請求項1に記載の
画像形成方法。 - 【請求項3】 前記第2の工程において、先に付与され
たインク滴に隣接して次のインク滴を付与する際、先の
インク滴中の蒸発成分が蒸発した後で、次のインク滴を
付与する請求項1に記載の画像形成方法。 - 【請求項4】 前記第2の工程において、先に付与され
たインク滴に重ねて次のインク滴を付与する際、先のイ
ンク滴中の蒸発成分が蒸発した後で、次のインク滴を付
与する請求項1に記載の画像形成方法。 - 【請求項5】 多色インクを用いて画像を形成する請求
項1に記載の画像形成方法。 - 【請求項6】 前記第1の工程及び第3の工程の少なく
とも一方における陽極酸化被膜に対する処理が、加熱処
理を含む請求項1乃至5に記載の画像形成方法。 - 【請求項7】 前記第1の工程及び第3の工程の少なく
とも一方における陽極酸化被膜に対する処理が、電磁誘
導処理を含む請求項1乃至5に記載の画像形成方法。 - 【請求項8】 前記第1の工程及び第3の工程の少なく
とも一方における陽極酸化被膜に対する処理が、乾燥気
体の吹きつけ処理を含む請求項1乃至5に記載の画像形
成方法。 - 【請求項9】 インクジェット記録方式が、バブルジェ
ット記録方式である請求項1乃至8に記載の画像形成方
法。 - 【請求項10】 アルミニウム又はアルミニウム合金か
らなる板もしくは箔の表面に形成された陽極酸化被膜に
対し、インクジェット記録方式により、インク吐出口を
備えた記録ヘッドから少なくとも1色以上のインク滴を
付与して画像を形成する装飾アルミ板の製造方法であっ
て、 (1)第2の工程の直前に行う、前記陽極酸化被膜を脱
水及び活性化処理する第1の工程、 (2)前記脱水及び活性化処理された陽極酸化被膜の所
定の位置に前記記録ヘッドの吐出口より画像信号に応じ
てインク滴を飛翔させ、前記記録ヘッドの複数回の走査
により間引き画像を複数回記録することにより所望の画
像を形成する第2の工程と、 (3)前記記録画像を形成した陽極酸化被膜に対し、そ
こに付着したインクに含まれる染料を陽極酸化被膜中に
染着させる第3の工程と、 (4)記録画像の形成された陽極酸化皮膜を水洗して、
インク中の染料以外の成分でアルマイト着色後は不要と
なる成分、あるいはアルマイト着色後に陽極酸化皮膜上
に残った染料を除去する後工程とを有することを特徴と
する装飾アルミ板の製造方法。
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