JP3107796B1 - イエロートナー - Google Patents
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Abstract
も色相変化の少ないイエロートナーを提供すること。 【解決手段】結着樹脂、着色剤及び荷電制御剤を含有し
てなる樹脂微粒子の表面に外添剤が添加されてなるイエ
ロートナーであって、前記結着樹脂が式(I)で表され
る化合物を含有したアルコール成分と、ジカルボン酸化
合物と3価以上の多価カルボン酸化合物とを含有したカ
ルボン酸成分とを縮重合させて得られたポリエステルで
あり、前記着色剤が式(II)で表される化合物であり、
前記荷電制御剤が式(III)で表されるベンジル酸誘導体
の金属化合物であり、前記外添剤として平均粒子径35
〜350nmの無機微粒子が添加されてなるイエロート
ナー。
Description
記録法、静電印刷法等において形成される静電潜像の現
像に用いられるイエロートナーに関する。
イエロー17等のジクロロベンジジン系顔料を着色剤と
して含有したトナーが使用されている。しかしながら、
かかるトナーは含有する荷電制御剤の種類によっては連
続印刷による色相変化が大きくなったり、さらにドイツ
のエコマークにおけるブルー・エンジェルの規制項目の
一つにジクロロベンジジンが挙げられていることから、
このジクロロベンジジンを含有しない着色剤を用いたイ
エロートナーの開発が期待されている。
ロー185を含有したトナーが特開平6−118715
号公報に報告されているが、実用的により優れたトナー
とするためには、色再現性、定着性、色相変化特性等の
様々な特性を満足する必要がある。
び定着性に優れ、連続印刷に供しても色相変化の少ない
イエロートナーを提供することを目的とする。
色剤及び荷電制御剤を含有してなる樹脂微粒子の表面に
外添剤が添加されてなるイエロートナーであって、前記
結着樹脂が式(I):
基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16で
ある)で表される化合物を含有したアルコール成分と、
ジカルボン酸化合物と3価以上の多価カルボン酸化合物
とを含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得られた
ポリエステルであり、前記着色剤が式(II):
が式(III):
は2以上の整数、nは1以上の整数を示す)で表される
ベンジル酸誘導体の金属化合物であり、前記外添剤とし
て平均粒子径35〜350nmのシリカが添加されてな
るイエロートナーに関する。
(I):
基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16、
好ましくは1.5〜5.0である)で表される化合物を
含有したアルコール成分と、ジカルボン酸化合物と3価
以上の多価カルボン酸化合物とを含有したカルボン酸成
分とを縮重合させて得られたポリエステルである。
オキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒド
ロキシフェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.
0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)
オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げ
られる。また、他のアルコール成分としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペン
タエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加
ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらの炭素数
2〜4のアルキレンオキサイド(平均付加モル数1〜1
6)付加物等が挙げられ、これらの1種以上を含有する
ことが好ましい。
分中の含有量は、5モル%以上、好ましくは50モル%
以上、より好ましくは100モル%が望ましい。
イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸等
のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクチルコハク
酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20
のアルケニル基で置換されたコハク酸、それらの酸の無
水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜8)エステ
ル等が挙げられる。
は、トリメリット酸、ピロメリット酸、それらの酸の無
水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜8)エステ
ル等が挙げられる。
含有量は、70〜99.95モル%が好ましく、70〜
90モル%がより好ましい。また、3価以上の多価カル
ボン酸化合物のカルボン酸成分中の含有量は、0.05
〜30モル%が好ましく、10〜30モル%がより好ま
しい。
は、不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒
を用いて、180〜250℃の温度で反応させること等
により行なうことができる。
OH/g、水酸基価は15〜50mgKOH/g、軟化
点は90〜140℃、ガラス転移点は50〜70℃であ
ることが、それぞれ好ましい。
上の多価カルボン酸化合物を用いずに得られた線状ポリ
エステルが含有されていてもよいが、かかる線状ポリエ
ステルは、前記した3価以上の多価カルボン酸化合物を
用いて得られたポリエステルの含有量が、結着樹脂中、
30重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ま
しくは100重量%となるように用いることが望まし
い。
イエローD1155」(BASF社製)等の市販品を用
いることができる。
着樹脂100重量部に対して、1〜25重量部が好まし
く、2.5〜5.0重量部がさらに好ましい。
は2以上の整数、nは1以上の整数を示す)で表される
ベンジル酸誘導体の金属化合物である。なお、かかる金
属化合物は、金属塩または金属錯体のいずれであっても
よい。
としては、「LR147」(M:ホウ素、日本カーリッ
ト社製)、「LR−297」(M:アルミニウム、日本
カーリット社製)等が挙げられる。
は、結着樹脂100重量部に対して、帯電の立ち上がり
性を向上させるために、0.3重量部以上、電荷調整剤
の導電性による帯電量の低下を防止するために、3重量
部以下が好ましく、より好ましくは0.5〜2重量部で
ある。
酸誘導体の金属化合物以外に、通常使用される荷電制御
剤を併用することもできる。
イ素(シリカ)、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸
化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸
化銅、酸化錫等の無機微粒子が挙げられ、これらの中で
は、帯電性付与の観点から、シリカ及び二酸化チタンが
好ましく、シリカがより好ましい。また、無機微粒子
は、単独で、又は2種以上を混合して用いることができ
るが、本発明では、外添剤として用いる無機微粒子の少
なくとも1種は、トリメチル基等の有機基を有する有機
ケイ素化合物で疎水化処理されたものが好ましい。
nmであり、35〜100nmが好ましい。このよう
な、比較的大粒径の無機微粒子が外添されていると、転
写時のトナーの動きが抑制され、複数回の転写を行って
も鮮明な像を形成することができる。なお、本発明にお
いて、無機微粒子の粒子径は、走査型電子顕微鏡又は透
過型電子顕微鏡を用いて求められる。
子の含有量は、樹脂微粒子100重量部に対して0.1
〜5重量部が好ましく、0.3〜3重量部がより好まし
い。
m未満、好ましくは8nm以上、35nm未満、より好
ましくは10〜18nmの小粒径の無機微粒子が樹脂微
粒子の表面に外添されていてもよい。
て用いられる市販品としては、「NAX−50」(日本
アエロジル社製、疎水性シリカ、平均粒子径:35n
m)、「EC−300」〔チタン工業社製、二酸化チタ
ン、平均粒子径:320nm)等が、また小粒径の無機
微粒子として用いられる市販品としては、「R−97
2」(日本アエロジル社製、疎水性シリカ、平均粒子
径:16nm)、「R−974」(日本アエロジル社
製、疎水性シリカ、平均粒子径:12nm)等が挙げら
れる。
トナー、重合トナー、カプセルトナー等が挙げられ、例
えば、混練粉砕法、スプレイドライ法、重合法等の公知
の方法により得られた樹脂微粒子に、外添剤を添加して
製造できる。一般的な方法しては、例えば、結着樹脂、
着色剤、荷電制御剤等をボールミル等の混合機で均一に
混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押
出機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して樹脂微粒子
を得る。その後、得られた樹脂微粒子と外添剤とをスー
パーミキサー、ヘンシェルミキサー等の高速攪拌機等で
攪拌混合することにより、外添剤を樹脂微粒子の表面に
付着させて、本発明のトナーが得られる。本発明のトナ
ーの重量平均粒子径は、3〜10μmであることが好ま
しい。
性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化
防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤
が、適宜添加されていてもよい。
を含有しないときは非磁性一成分系現像剤として、又は
キャリアと混合して二成分系現像剤として使用される
が、帯電性の制御が容易である点から、非磁性一成分系
現像剤として非磁性一成分現像装置に用いられることが
好ましい。
10」(セイコー電子工業(株)製)を用いて昇温速度
10℃/分で測定する。
の方法により測定する。
ロキシフェニル)プロパン70モル、ポリオキシエチレ
ン(2.0)−2,2−(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン30モル、テレフタル酸50モル、アルケニルコ
ハク酸25モル、トリメリット酸25モル及び酸化ジブ
チル錫15gを窒素雰囲気下、230℃で攪拌しつつ、
ASTM E28−67により測定した軟化点が121
℃に達するまで反応させて、樹脂Aを得た。樹脂Aのガ
ラス転移点は61℃、酸価は32.1mgKOH/g、
水酸基価は34.0mgKOH/gであった。
ロキシフェニル)プロパン35モル、ポリオキシエチレ
ン(2.0)−2,2−(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン65モル、テレフタル酸90モル及び酸化ジブチ
ル錫15gを用いて、樹脂製造例1と同様にして樹脂B
を得た。樹脂Bのガラス転移点は66℃、酸価は3.4
4mgKOH/g、水酸基価は23.4mgKOH/g
であった。
「パリオトールイエローD1155」(BASF社製)
3.5重量部、荷電制御剤として「LR−147」(日
本カーリット社製)1.5重量部及び離型剤として「カ
ルナウバワックスC1」(加藤洋行社輸入品)1.5重
量部をヘンシェルミキサーを用いて混合した後、二軸押
出機により溶融混練し、衝突版式粉砕機「ディスパージ
ョンセパレーター」(日本ニューマチック工業(株)
製)を用いて、粉砕、分級を行い、重量平均粒子径8.
5μm、変動係数25.4%の樹脂微粒子を得た。
シリカ「NAX−50」(日本アエロジル社製、平均粒
子径:35nm)2.5重量部を添加し、10リットル
容のヘンシェルミキサーで3200r/min、180
秒間攪拌し、イエロートナーを得た。
−297」(日本カーリット社製)1.5重量部を使用
して、重量平均粒子径8.5μm、変動係数25.6%
の樹脂微粒子を得た以外は、実施例1と同様にしてイエ
ロートナーを得た。
び樹脂B46.5重量部を使用して、重量平均粒子径
8.5μm、変動係数25.5%の樹脂微粒子を得た以
外は、実施例1と同様にしてイエロートナーを得た。
代わりにジクロロベンジジン系顔料「ECY−215」
(大日精化社製)3.5重量部を使用して、重量平均粒
子径8.5μm、変動係数25.3%の樹脂微粒子を得
た以外は、実施例1と同様にしてイエロートナーを得
た。
アゾ錯体である「T−77」(保土谷化学工業社製)
1.5重量部を使用して、重量平均粒子径8.5μm、
変動係数25.5%の樹脂微粒子を得た以外は、実施例
1と同様にしてイエロートナーを得た。
量平均粒子径8.5μm、変動係数25.0%の樹脂微
粒子を得た以外は、実施例1と同様にしてイエロートナ
ーを得た。
−974」(日本アエロジル社製、平均粒子径:12n
m)0.5重量部を使用した以外は、実施例1と同様に
してイエロートナーを得た。
00」(リコー社製)にイエロートナーを実装し、普通
紙「XEROX4200」にベタ画像を印字した。得ら
れたベタ画像の色再現領域を「SPECTRODENSITOMETER 93
8 」を用いて測定し、以下の評価基準に従って色再現性
を評価した。結果を表1に示す。
イル供給装置を外した電子写真装置にイエロートナーを
実装し、未定着画像を得た後、取り出した定着器の温度
を100℃から220℃へと順次上昇させて、装置外で
未定着画像を定着させた際の定着可能温度域を測定し、
定着性を以下の評価基準に従って評価した。結果を表1
に示す。
である。 ○:定着可能温度域が40℃以上、50℃未満で、実使
用上良好である。 △:定着可能温度域が30℃以上、40℃未満で、実使
用上問題がない。 ×:定着可能温度域が30℃未満で、実使用不可であ
る。
紙「XEROX4200」を用いて、1枚当たりの印字
率が5%の印刷を連続して6000枚行い、1枚目と6
000枚印字後の色相変化の差(ΔE)を「SPECTRODEN
SITOMETER 938」(X−rite社製)を用いて測定
し、色相変化の程度を以下の評価基準に従って評価し
た。結果を表1に示す。
ある。 △:ΔEが5.0以上、10.0未満で、実使用可能で
ある。 ×:ΔEが10.0以上で、使用不可である。
は、色再現性及び定着性のいずれにも優れ、かつ連続印
刷した際にも色相変化が小さく、優れた色相を維持でき
ることが分かる。これに対し、ジクロロベンジジン系顔
料を含有した比較例1のトナー及び外添剤として小粒径
の無機微粒子のみを添加した比較例4のトナーは、連続
印刷による色相の変化が大きく、金属−アゾ錯体の荷電
制御剤を含有した比較例2のトナーは色再現性に欠ける
だけでなく、色相変化も大きく、3価以上のカルボン酸
化合物を用いずに得られた結着樹脂を含有した比較例3
のトナーも定着性に欠けるだけでなく、色相変化も大き
いことが、それぞれ分かる。
れ、連続印刷に供しても色相変化の少ないイエロートナ
ーを提供することが可能となった。
Claims (3)
- 【請求項1】 結着樹脂、着色剤及び荷電制御剤を含有
してなる樹脂微粒子の表面に外添剤が添加されてなるイ
エロートナーであって、 前記結着樹脂が式(I): 【化1】 (式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びy
は正の数を示し、xとyの和は1〜16である)で表さ
れる化合物を含有したアルコール成分と、ジカルボン酸
化合物と3価以上の多価カルボン酸化合物とを含有した
カルボン酸成分とを縮重合させて得られたポリエステル
であり、 前記着色剤が式(II): 【化2】 で表される化合物であり、 前記荷電制御剤が式(III): 【化3】 (式中、Mはホウ素又はアルミニウム、mは2以上の整
数、nは1以上の整数を示す)で表されるベンジル酸誘
導体の金属化合物であり、 前記外添剤として平均粒子径35〜350nmのシリカ
が添加されてなるイエロートナー。 - 【請求項2】 式(I)で表される化合物の含有量がア
ルコール成分中5モル%以上であり、3価以上の多価カ
ルボン酸化合物の含有量がカルボン酸成分中0.05〜
30モル%である請求項1記載のイエロートナー。 - 【請求項3】 非磁性一成分系現像装置に用いられる請
求項1又は2記載のイエロートナー。
Priority Applications (2)
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JP23886399A JP3107796B1 (ja) | 1999-08-25 | 1999-08-25 | イエロートナー |
US09/645,362 US6350551B1 (en) | 1999-08-25 | 2000-08-25 | Yellow toner |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP23886399A JP3107796B1 (ja) | 1999-08-25 | 1999-08-25 | イエロートナー |
Publications (2)
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JP3107796B1 true JP3107796B1 (ja) | 2000-11-13 |
JP2001066824A JP2001066824A (ja) | 2001-03-16 |
Family
ID=17036391
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP23886399A Expired - Lifetime JP3107796B1 (ja) | 1999-08-25 | 1999-08-25 | イエロートナー |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4628269B2 (ja) | 2005-09-05 | 2011-02-09 | 株式会社リコー | 画像形成用イエロートナー及びそれを用いた静電潜像現像用現像剤 |
-
1999
- 1999-08-25 JP JP23886399A patent/JP3107796B1/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001066824A (ja) | 2001-03-16 |
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