JP3107505B2 - 自己燃焼型発熱体を用いた炊飯器 - Google Patents
自己燃焼型発熱体を用いた炊飯器Info
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- JP3107505B2 JP3107505B2 JP07172451A JP17245195A JP3107505B2 JP 3107505 B2 JP3107505 B2 JP 3107505B2 JP 07172451 A JP07172451 A JP 07172451A JP 17245195 A JP17245195 A JP 17245195A JP 3107505 B2 JP3107505 B2 JP 3107505B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、自己燃焼型発熱
体を用いた炊飯器に関するものである。
体を用いた炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、キャンプ、ハイキング等に出掛
けた際に、野外で調理を行う場合、従来パラフィン等を
主成分とする固形燃料を用いていたが、該固形燃料は、
火力も弱く、燃焼時間も短いため、調理物が限定され、
特に火力と燃焼時間が重要な要素となる炊飯が行えない
という問題があった。また、燃焼のために酸素を必要と
するところから、外気に開放した状態での使用しかでき
ないという問題もあった。
けた際に、野外で調理を行う場合、従来パラフィン等を
主成分とする固形燃料を用いていたが、該固形燃料は、
火力も弱く、燃焼時間も短いため、調理物が限定され、
特に火力と燃焼時間が重要な要素となる炊飯が行えない
という問題があった。また、燃焼のために酸素を必要と
するところから、外気に開放した状態での使用しかでき
ないという問題もあった。
【0003】ところで、酸素供与体を含む自己燃焼型の
発熱体が開発されている。例えば、フェロシリコンと酸
化第2鉄との混合物からなる発熱体(特公平7ー110
53号公報参照)、あるいはフェロシリコンと金属酸化
物(例えば、酸化第2鉄、該酸化第2鉄より低次の酸化
鉄)を含む発熱体(特開平4ー177056号公報参
照)が知られており、酸化第2鉄あるいはそれより低次
の酸化鉄がフェロシリコン中の珪素に対して酸素供与体
として作用することにより、外部から酸素を供給しなく
とも自己燃焼するものである。この発熱体は、極めて高
い燃焼熱を発生するとともに、燃焼後における残熱も相
当得られるところから、調理用熱源として注目されてき
つつある。
発熱体が開発されている。例えば、フェロシリコンと酸
化第2鉄との混合物からなる発熱体(特公平7ー110
53号公報参照)、あるいはフェロシリコンと金属酸化
物(例えば、酸化第2鉄、該酸化第2鉄より低次の酸化
鉄)を含む発熱体(特開平4ー177056号公報参
照)が知られており、酸化第2鉄あるいはそれより低次
の酸化鉄がフェロシリコン中の珪素に対して酸素供与体
として作用することにより、外部から酸素を供給しなく
とも自己燃焼するものである。この発熱体は、極めて高
い燃焼熱を発生するとともに、燃焼後における残熱も相
当得られるところから、調理用熱源として注目されてき
つつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような発熱体の
利用例としては、缶詰の底部に前記発熱体を装着してお
いて、発熱体の燃焼熱により缶詰を暖めるようにしたも
のが既に市販されているが、炊飯用熱源として利用した
ものはない。
利用例としては、缶詰の底部に前記発熱体を装着してお
いて、発熱体の燃焼熱により缶詰を暖めるようにしたも
のが既に市販されているが、炊飯用熱源として利用した
ものはない。
【0005】ところで、上記した発熱体においては、燃
焼反応時に発生する高温ガスにより半溶融状態の発熱体
が体積膨張するという現象が生ずる。この体積膨張は、
発熱体を炊飯用熱源として用いた場合に種々の悪影響を
及ぼすおそれがある。
焼反応時に発生する高温ガスにより半溶融状態の発熱体
が体積膨張するという現象が生ずる。この体積膨張は、
発熱体を炊飯用熱源として用いた場合に種々の悪影響を
及ぼすおそれがある。
【0006】例えば、内鍋の底部に上記発熱体を収納し
た発熱台(例えば、特殊セラミック製発熱台)を設置し
た構成とした場合、燃焼後の発熱体の体積膨張により発
熱台を侵食し、繰り返し使用回数を少なくしてしまった
り(即ち、寿命を短くしてしまったり)、内鍋の底部に
直に接触するため、局部的な過熱状態が発生するおそれ
があり、テフロンコーティング等を施している場合、テ
フロンコーティング層を熱劣化させる原因となり、また
炊飯時の焦げ付きを生じ易くなる。
た発熱台(例えば、特殊セラミック製発熱台)を設置し
た構成とした場合、燃焼後の発熱体の体積膨張により発
熱台を侵食し、繰り返し使用回数を少なくしてしまった
り(即ち、寿命を短くしてしまったり)、内鍋の底部に
直に接触するため、局部的な過熱状態が発生するおそれ
があり、テフロンコーティング等を施している場合、テ
フロンコーティング層を熱劣化させる原因となり、また
炊飯時の焦げ付きを生じ易くなる。
【0007】上記した発熱体の体積膨張の原因として
は、高温で酸素供与体である酸化第2鉄から遊離した酸
素ガスによる膨張、発熱体成形時の乾燥後に残留する少
量の水分の蒸発による膨張、フェロシリコンに含まれる
微量のカーボンの燃焼ガスによる膨張等が考えられる。
従って、上記各種の膨張要因を抑制することが炊飯用熱
源として上記発熱体を用いる上で重要となる。
は、高温で酸素供与体である酸化第2鉄から遊離した酸
素ガスによる膨張、発熱体成形時の乾燥後に残留する少
量の水分の蒸発による膨張、フェロシリコンに含まれる
微量のカーボンの燃焼ガスによる膨張等が考えられる。
従って、上記各種の膨張要因を抑制することが炊飯用熱
源として上記発熱体を用いる上で重要となる。
【0008】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、酸素供与体を含む自己燃焼型の発熱体を利用する
とともに、燃焼後における発熱体の体積膨張を可及的に
抑制することにより、美味しいご飯を効率的に炊き上げ
得るようにすることを目的とするものである。
ので、酸素供与体を含む自己燃焼型の発熱体を利用する
とともに、燃焼後における発熱体の体積膨張を可及的に
抑制することにより、美味しいご飯を効率的に炊き上げ
得るようにすることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明の第1の基本構
成では、上記課題を解決するための手段として、耐熱断
熱材からなる発熱台に収納された自己燃焼型の発熱体に
より加熱される内鍋と、該内鍋を着脱可能に収容する断
熱構造の外容器とを備えた自己燃焼型発熱体を用いた炊
飯器において、前記発熱体を、フェロシリコンおよび鉄
粉からなる金属粉末と、酸化第2鉄粉末およびこれより
低次の酸化鉄粉末からなる金属酸化物との混合物を所定
形状に成形したものとし、前記鉄粉の添加量を5〜15
重量%とするとともに、前記発熱体における着火部に、
粗面化された側周部を有する凹部を形成したことによ
り、燃焼後の発熱体の体積膨張を可及的に抑制し且つ炊
飯に十分な発熱量が得られるようにするとともに、発熱
体への着火性能を向上させ得るようにしている。なお、
鉄粉の添加量が5重量%未満となると体積膨張抑制効果
が不十分となり、鉄粉の添加量が15重量%を超えると
発熱量が少なくなり過ぎて炊飯に適さなくなる。
成では、上記課題を解決するための手段として、耐熱断
熱材からなる発熱台に収納された自己燃焼型の発熱体に
より加熱される内鍋と、該内鍋を着脱可能に収容する断
熱構造の外容器とを備えた自己燃焼型発熱体を用いた炊
飯器において、前記発熱体を、フェロシリコンおよび鉄
粉からなる金属粉末と、酸化第2鉄粉末およびこれより
低次の酸化鉄粉末からなる金属酸化物との混合物を所定
形状に成形したものとし、前記鉄粉の添加量を5〜15
重量%とするとともに、前記発熱体における着火部に、
粗面化された側周部を有する凹部を形成したことによ
り、燃焼後の発熱体の体積膨張を可及的に抑制し且つ炊
飯に十分な発熱量が得られるようにするとともに、発熱
体への着火性能を向上させ得るようにしている。なお、
鉄粉の添加量が5重量%未満となると体積膨張抑制効果
が不十分となり、鉄粉の添加量が15重量%を超えると
発熱量が少なくなり過ぎて炊飯に適さなくなる。
【0010】本願発明の基本構成において、前記発熱体
の上下両面に薄板状の金属板を配設するのが燃焼後にお
ける発熱体の体積膨張の抑制と燃焼後における発熱台か
らの分離性向上とをを図り得る点で好ましい。
の上下両面に薄板状の金属板を配設するのが燃焼後にお
ける発熱体の体積膨張の抑制と燃焼後における発熱台か
らの分離性向上とをを図り得る点で好ましい。
【0011】本願発明の第1の基本構成では、上記課題
を解決するための手段として、耐熱断熱材からなる発熱
台に収納された自己燃焼型の発熱体により加熱される内
鍋と、該内鍋を着脱可能に収容する断熱構造の外容器と
を備えた自己燃焼型発熱体を用いた炊飯器において、前
記発熱体を、フェロシリコンおよび鉄粉からなる金属粉
末と、酸化第2鉄粉末およびこれより低次の酸化鉄粉末
からなる金属酸化物との混合物を所定形状に成形したも
のとし、前記鉄粉の添加量を5〜15重量%とするとと
もに、前記発熱体の上下両面に薄板状の金属板を配設し
たことにより、燃焼後の発熱体の体積膨張を可及的に抑
制し且つ炊飯に十分な発熱量が得られるようにするとと
もに、燃焼後における発熱体の体積膨張の抑制と燃焼後
における発熱台からの分離性向上とを図り得るようにし
ている。なお、鉄粉の添加量が5重量%未満となると体
積膨張抑制効果が不十分となり、鉄粉の添加量が15重
量%を超えると発熱量が少なくなり過ぎて炊飯に適さな
くなる。
を解決するための手段として、耐熱断熱材からなる発熱
台に収納された自己燃焼型の発熱体により加熱される内
鍋と、該内鍋を着脱可能に収容する断熱構造の外容器と
を備えた自己燃焼型発熱体を用いた炊飯器において、前
記発熱体を、フェロシリコンおよび鉄粉からなる金属粉
末と、酸化第2鉄粉末およびこれより低次の酸化鉄粉末
からなる金属酸化物との混合物を所定形状に成形したも
のとし、前記鉄粉の添加量を5〜15重量%とするとと
もに、前記発熱体の上下両面に薄板状の金属板を配設し
たことにより、燃焼後の発熱体の体積膨張を可及的に抑
制し且つ炊飯に十分な発熱量が得られるようにするとと
もに、燃焼後における発熱体の体積膨張の抑制と燃焼後
における発熱台からの分離性向上とを図り得るようにし
ている。なお、鉄粉の添加量が5重量%未満となると体
積膨張抑制効果が不十分となり、鉄粉の添加量が15重
量%を超えると発熱量が少なくなり過ぎて炊飯に適さな
くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
願発明の好適な実施の形態を説明する。
願発明の好適な実施の形態を説明する。
【0013】本願発明の炊飯器は、図1に示すように、
上部に蓋体2を有する有底円筒状の外容器1と、該外容
器1内に出し入れ自在に収納される発熱台3および内鍋
4とを備えて構成されている。
上部に蓋体2を有する有底円筒状の外容器1と、該外容
器1内に出し入れ自在に収納される発熱台3および内鍋
4とを備えて構成されている。
【0014】前記外容器1は、円筒状の外ケース5と、
該外ケース5の上下に結合される肩部材6および底部材
7と、前記肩部材6の内周縁に結合される有底円筒状の
内ケース8とによって構成されている。
該外ケース5の上下に結合される肩部材6および底部材
7と、前記肩部材6の内周縁に結合される有底円筒状の
内ケース8とによって構成されている。
【0015】前記外ケース5は、例えば板金材からなっ
ており、その上下開口縁には、肩部材6および底部材7
との結合部となるカーリング部5a,5bが形成されて
いる。
ており、その上下開口縁には、肩部材6および底部材7
との結合部となるカーリング部5a,5bが形成されて
いる。
【0016】前記肩部材6は、合成樹脂(例えば、ポリ
プロピレン)からなる環状部材とされており、その下端
部には、外周側および内周側に位置する二つの環状壁6
a,6bが一体に垂設されている。なお、本実施例の場
合、外周側環状壁6aが内周側環状壁6bより長く垂設
されている。
プロピレン)からなる環状部材とされており、その下端
部には、外周側および内周側に位置する二つの環状壁6
a,6bが一体に垂設されている。なお、本実施例の場
合、外周側環状壁6aが内周側環状壁6bより長く垂設
されている。
【0017】前記外周側環状壁6aの下端部外周には、
前記外ケース5の上部カーリング部5aが嵌挿される環
状溝9が形成されており、該環状溝9への上部カーリン
グ部5aの嵌挿によって外ケース5と肩部材6との結合
が得られることとなっている。
前記外ケース5の上部カーリング部5aが嵌挿される環
状溝9が形成されており、該環状溝9への上部カーリン
グ部5aの嵌挿によって外ケース5と肩部材6との結合
が得られることとなっている。
【0018】一方、前記内周側環状壁6bの下端には、
下向きに開口する環状溝10が形成されており、該環状
溝10への内ケース8上端に形成されたカーリング部8
aの嵌挿によって内ケース8の位置決めがなされること
となっている。
下向きに開口する環状溝10が形成されており、該環状
溝10への内ケース8上端に形成されたカーリング部8
aの嵌挿によって内ケース8の位置決めがなされること
となっている。
【0019】また、前記肩部材6の外周には、外容器1
を持ち運ぶための略U字状の取っ手11が回動自在に支
持されている。
を持ち運ぶための略U字状の取っ手11が回動自在に支
持されている。
【0020】前記底部材7は、合成樹脂(例えば、ポリ
プロピレン)からなる皿状部材とされており、その周壁
7aの上端部外周には、前記外ケース5の下部カーリン
グ部5bが嵌挿される環状溝12が形成されている。そ
して、該環状溝12への下部カーリング部5bの嵌挿に
よって外ケース5と底部材7との結合が得られることと
なっている。
プロピレン)からなる皿状部材とされており、その周壁
7aの上端部外周には、前記外ケース5の下部カーリン
グ部5bが嵌挿される環状溝12が形成されている。そ
して、該環状溝12への下部カーリング部5bの嵌挿に
よって外ケース5と底部材7との結合が得られることと
なっている。
【0021】なお、前記外ケース5と内ケース8との間
に形成される空間部には、断熱材(例えば、表面に硬化
層を有するウレタンフォーム)13が介設され、これに
より外容器1が断熱構造を有するものとされている。
に形成される空間部には、断熱材(例えば、表面に硬化
層を有するウレタンフォーム)13が介設され、これに
より外容器1が断熱構造を有するものとされている。
【0022】前記蓋体2は、合成樹脂(例えば、ポリプ
ロピレン)からなっており、外容器1(具体的には、肩
部材6)の上部口縁に対してヘリコイド結合により着脱
自在とされている。符号14は蓋体2の取っ手である。
ロピレン)からなっており、外容器1(具体的には、肩
部材6)の上部口縁に対してヘリコイド結合により着脱
自在とされている。符号14は蓋体2の取っ手である。
【0023】上記のような構成の外容器1は、蓋体2を
閉止した状態において内部に断熱密閉空間15が形成さ
れることとなる。しかも、使用時においては、外容器1
の内底部には適量の水Wが収容される。該水Wの収容に
より、後述する発熱体16の燃焼時に生ずる高熱が水W
に吸収されることとなり、外容器1への熱影響が大幅に
緩和される。従って、使用時において外容器1の外壁が
高温となることはなく、ユーザが不用意に触れても火傷
をすることはない。なお、収容される水Wの量は、発熱
体16の量(内鍋4内に収納される炊飯物の量に対応し
て決定される量)に応じて決められる。
閉止した状態において内部に断熱密閉空間15が形成さ
れることとなる。しかも、使用時においては、外容器1
の内底部には適量の水Wが収容される。該水Wの収容に
より、後述する発熱体16の燃焼時に生ずる高熱が水W
に吸収されることとなり、外容器1への熱影響が大幅に
緩和される。従って、使用時において外容器1の外壁が
高温となることはなく、ユーザが不用意に触れても火傷
をすることはない。なお、収容される水Wの量は、発熱
体16の量(内鍋4内に収納される炊飯物の量に対応し
て決定される量)に応じて決められる。
【0024】前記発熱台3は、有底円筒状の金属ケース
17と、該金属ケース17内に充填された耐熱性の断熱
材(例えば、セラミック系断熱材)18とによって構成
されており、該断熱材18の上面には、発熱体16を収
納するための逆円錐台状の収納凹部19が形成されてい
る。このように収納凹部19を逆円錐台形状とすれば、
発熱体16の収納位置決めが極めて容易となる。前記金
属ケース17の上端開口縁には、内鍋4を支持するため
のフランジ状の支持部17aが一体に形成されている。
17と、該金属ケース17内に充填された耐熱性の断熱
材(例えば、セラミック系断熱材)18とによって構成
されており、該断熱材18の上面には、発熱体16を収
納するための逆円錐台状の収納凹部19が形成されてい
る。このように収納凹部19を逆円錐台形状とすれば、
発熱体16の収納位置決めが極めて容易となる。前記金
属ケース17の上端開口縁には、内鍋4を支持するため
のフランジ状の支持部17aが一体に形成されている。
【0025】前記収納凹部19に収容される発熱体16
は、図2に示すように、酸素供与体を含み且つ短時間
(例えば、2分程度)で高温(例えば、1300℃程
度)燃焼する自己燃焼型の円柱状の固形燃料とされてい
る。この発熱体16の上面中央部には、側周部20aが
粗面化された着火部となる円形の凹部20が形成されて
おり、該凹部20の底部には着火剤21が設けられてい
る。このように構成すると、着火時において着火剤21
から粗面化された側周部20aへ引火し易くなり、発熱
体16への着火が容易となる。該着火剤21としては、
鉄粉、フェロシリコン、酸化銅、過酸化バリウムの混合
粉末が採用されている。また、この発熱体16の上下面
には、ドーナッツ状の薄い金属板(例えば、鉄板)22
および円盤状の金属板(例えば、鉄板)23がそれぞれ
当接されているが、前記金属板22は燃焼時の局部加熱
を防止する作用を有するとともに、発熱体16の燃焼後
における体積膨張を抑制する作用を有している。また、
前記金属板22,23は、発熱体16の形状を保持する
作用と燃焼後における発熱台3からの分離性を良くする
作用とを有している。
は、図2に示すように、酸素供与体を含み且つ短時間
(例えば、2分程度)で高温(例えば、1300℃程
度)燃焼する自己燃焼型の円柱状の固形燃料とされてい
る。この発熱体16の上面中央部には、側周部20aが
粗面化された着火部となる円形の凹部20が形成されて
おり、該凹部20の底部には着火剤21が設けられてい
る。このように構成すると、着火時において着火剤21
から粗面化された側周部20aへ引火し易くなり、発熱
体16への着火が容易となる。該着火剤21としては、
鉄粉、フェロシリコン、酸化銅、過酸化バリウムの混合
粉末が採用されている。また、この発熱体16の上下面
には、ドーナッツ状の薄い金属板(例えば、鉄板)22
および円盤状の金属板(例えば、鉄板)23がそれぞれ
当接されているが、前記金属板22は燃焼時の局部加熱
を防止する作用を有するとともに、発熱体16の燃焼後
における体積膨張を抑制する作用を有している。また、
前記金属板22,23は、発熱体16の形状を保持する
作用と燃焼後における発熱台3からの分離性を良くする
作用とを有している。
【0026】前記発熱体16としては、フェロシリコン
および鉄粉からなる金属粉末と、酸化第2鉄粉末および
これより低次の酸化鉄粉末(以下、マグネタイトとい
う)からなる金属酸化物との混合物を円柱形状に圧縮成
形したものが用いられ、前記鉄粉の添加量は5〜15重
量%とされている。そして、使用前には、取り扱いがし
易いように、鉄板22,23とともに例えばアルミ箔2
4で包装されている。
および鉄粉からなる金属粉末と、酸化第2鉄粉末および
これより低次の酸化鉄粉末(以下、マグネタイトとい
う)からなる金属酸化物との混合物を円柱形状に圧縮成
形したものが用いられ、前記鉄粉の添加量は5〜15重
量%とされている。そして、使用前には、取り扱いがし
易いように、鉄板22,23とともに例えばアルミ箔2
4で包装されている。
【0027】この発熱体16においては、金属酸化物が
フェロシリコン中の珪素に対する酸素供与体として作用
することとなっており、外部からの酸素の補給がなくと
も自己燃焼する。そして、発熱体16の燃焼後における
体積膨張は、5〜15重量%の鉄粉を添加したことによ
り抑制されることとなっている。しかも、鉄粉の存在に
より燃焼時における温度上昇度がゆるやかになるととも
に、最高到達温度も抑えられ、1000℃以上の高温持
続時間も延びて保温性が向上する。つまり、炊飯用熱源
として極めて好適なものとなるのである。
フェロシリコン中の珪素に対する酸素供与体として作用
することとなっており、外部からの酸素の補給がなくと
も自己燃焼する。そして、発熱体16の燃焼後における
体積膨張は、5〜15重量%の鉄粉を添加したことによ
り抑制されることとなっている。しかも、鉄粉の存在に
より燃焼時における温度上昇度がゆるやかになるととも
に、最高到達温度も抑えられ、1000℃以上の高温持
続時間も延びて保温性が向上する。つまり、炊飯用熱源
として極めて好適なものとなるのである。
【0028】前記内鍋4は、有底円筒状の鍋本体25と
該鍋本体25の上部開口を閉止する蓋26とによって構
成されている。鍋本体25および蓋26の材質として
は、熱良導体であるアルミ合金が好ましいが、ステンレ
ス等の鉄系のものとすることもできる。符号27は蓋取
っ手であり、本実施例の場合、帽子状とされている。
該鍋本体25の上部開口を閉止する蓋26とによって構
成されている。鍋本体25および蓋26の材質として
は、熱良導体であるアルミ合金が好ましいが、ステンレ
ス等の鉄系のものとすることもできる。符号27は蓋取
っ手であり、本実施例の場合、帽子状とされている。
【0029】そして、本実施例においては、前記発熱台
3における金属ケース17の底面の互いに反対側となる
位置には、発熱台3と内鍋4とを一体的に連結する連結
具28がブラケット29を介して揺動自在に枢支されて
いる。
3における金属ケース17の底面の互いに反対側となる
位置には、発熱台3と内鍋4とを一体的に連結する連結
具28がブラケット29を介して揺動自在に枢支されて
いる。
【0030】前記連結具28は、1本の鋼線を略U字状
に屈曲させてなっており、その両端を相対向する方向に
屈曲して形成された枢支部28aと、該枢支部28aか
ら略直角方向に延びるアーム部28bと、該アーム部2
8bから直角に屈曲形成された蓋押さえ部28cと、該
蓋押さえ部28cから直角に屈曲形成された把持部28
dによって構成されている。符号30は前記把持部28
dに被覆形成された断熱被覆層であり、把持部28dが
熱くなるのを防止している。
に屈曲させてなっており、その両端を相対向する方向に
屈曲して形成された枢支部28aと、該枢支部28aか
ら略直角方向に延びるアーム部28bと、該アーム部2
8bから直角に屈曲形成された蓋押さえ部28cと、該
蓋押さえ部28cから直角に屈曲形成された把持部28
dによって構成されている。符号30は前記把持部28
dに被覆形成された断熱被覆層であり、把持部28dが
熱くなるのを防止している。
【0031】そして、前記発熱台3上に内鍋4を載置し
た状態で、連結具28を上方に揺動させ、その蓋押さえ
部28cによって蓋26を押圧固定することにより、発
熱台3と内鍋4とが一体的に連結されることとなってい
る。つまり、本実施例の場合、連結具28は、発熱台3
と内鍋4とを一体的に結合する手段と、内鍋4と蓋26
とを結合する手段と、発熱台3と内鍋4とを一体的に結
合した状態で外容器1への出し入れを行う際の把持手段
とを兼用することとなっているのである。
た状態で、連結具28を上方に揺動させ、その蓋押さえ
部28cによって蓋26を押圧固定することにより、発
熱台3と内鍋4とが一体的に連結されることとなってい
る。つまり、本実施例の場合、連結具28は、発熱台3
と内鍋4とを一体的に結合する手段と、内鍋4と蓋26
とを結合する手段と、発熱台3と内鍋4とを一体的に結
合した状態で外容器1への出し入れを行う際の把持手段
とを兼用することとなっているのである。
【0032】上記のようにして一体的に連結された状態
で発熱台3および内鍋4は外容器1内の密閉空間15内
に収納されるが、本実施例の場合、発熱台3は外容器1
の内底部に載置され、連結具28の把持部28dと蓋体
2との間には、収納された内鍋4がぐらつかない程度の
隙間が形成されることとなっている。符号31は発熱台
3の底面に形成された支持脚で、外容器1内底部への発
熱台3の載置時において発熱台3底面と外容器1内底部
との間に隙間Sを形成するものである。
で発熱台3および内鍋4は外容器1内の密閉空間15内
に収納されるが、本実施例の場合、発熱台3は外容器1
の内底部に載置され、連結具28の把持部28dと蓋体
2との間には、収納された内鍋4がぐらつかない程度の
隙間が形成されることとなっている。符号31は発熱台
3の底面に形成された支持脚で、外容器1内底部への発
熱台3の載置時において発熱台3底面と外容器1内底部
との間に隙間Sを形成するものである。
【0033】次に、上記のように構成された炊飯器を用
いて炊飯を行う場合について説明する。
いて炊飯を行う場合について説明する。
【0034】外容器1から発熱台3および内鍋4を取り
出した後、連結具28,28を下向きに揺動させて発熱
台3と内鍋4とを分離し、発熱台3の収納凹部19内に
炊飯量に見合った重量(本実施例の場合、240g)の
発熱体16を入れる。
出した後、連結具28,28を下向きに揺動させて発熱
台3と内鍋4とを分離し、発熱台3の収納凹部19内に
炊飯量に見合った重量(本実施例の場合、240g)の
発熱体16を入れる。
【0035】そして、内鍋4内に水洗いした3合の米と
同量の水とを入れ、蓋26をした後、着火剤21に点火
し、直ちに連結具28,28を上向き揺動させ、その蓋
押さえ部28c,28cによって蓋26を押圧固定して
発熱台3と内鍋4とを一体的に連結する。この状態の発
熱台3および内鍋4を、把持部28d,28dを把持し
て外容器1内の密閉空間15に収納し、蓋体2を閉止す
る。
同量の水とを入れ、蓋26をした後、着火剤21に点火
し、直ちに連結具28,28を上向き揺動させ、その蓋
押さえ部28c,28cによって蓋26を押圧固定して
発熱台3と内鍋4とを一体的に連結する。この状態の発
熱台3および内鍋4を、把持部28d,28dを把持し
て外容器1内の密閉空間15に収納し、蓋体2を閉止す
る。
【0036】すると、発熱体16は、密閉空間15内に
あっても酸素供与体である金属酸化物(即ち、酸化第2
鉄およびマグネタイト)からの酸素供与を受けて自己燃
焼し、発熱体16は、図3に実線Xで示すように、着火
後10秒程度の間に最高温度1300℃程度に達し、2
分間程度燃焼した後、残熱を保有した状態で徐々に冷え
るが、炊飯に要する時間である40分経過しても90℃
以上の温度を保持する。
あっても酸素供与体である金属酸化物(即ち、酸化第2
鉄およびマグネタイト)からの酸素供与を受けて自己燃
焼し、発熱体16は、図3に実線Xで示すように、着火
後10秒程度の間に最高温度1300℃程度に達し、2
分間程度燃焼した後、残熱を保有した状態で徐々に冷え
るが、炊飯に要する時間である40分経過しても90℃
以上の温度を保持する。
【0037】しかも、内鍋4が収納されている断熱密閉
空間15内の空気も発熱体16の熱により高温(即ち、
100℃程度)とされる。
空間15内の空気も発熱体16の熱により高温(即ち、
100℃程度)とされる。
【0038】一方、内鍋4は、発熱体16からの燃焼熱
および断熱密閉空間15の空気が保有する熱によって加
熱され、図3に実線X′で示すように、炊飯開始後約1
0分経過すると約100℃の沸騰温度に達し、その後沸
騰温度を30分間保持した後、徐々に温度降下する。つ
まり、短時間(即ち、10分間)で炊上げ温度(即ち、
100℃)まで温度上昇された後、炊上げに要する時間
(即ち、30分間)炊上げ温度が保持され、その後の温
度降下過程において蒸らしが行なわれることとなり、美
味しいご飯が炊上げられるのである。
および断熱密閉空間15の空気が保有する熱によって加
熱され、図3に実線X′で示すように、炊飯開始後約1
0分経過すると約100℃の沸騰温度に達し、その後沸
騰温度を30分間保持した後、徐々に温度降下する。つ
まり、短時間(即ち、10分間)で炊上げ温度(即ち、
100℃)まで温度上昇された後、炊上げに要する時間
(即ち、30分間)炊上げ温度が保持され、その後の温
度降下過程において蒸らしが行なわれることとなり、美
味しいご飯が炊上げられるのである。
【0039】上記したように、発熱体16の燃焼熱およ
び燃焼後の残熱を利用して断熱密閉空間15内で炊飯す
る本実施例の場合、発熱体16の火力と断熱密閉空間1
5の保温力とが相まって内鍋4内の温度変化を炊飯に最
も適したものとすることが可能となるところから、美味
しいご飯が炊上げられるのである。
び燃焼後の残熱を利用して断熱密閉空間15内で炊飯す
る本実施例の場合、発熱体16の火力と断熱密閉空間1
5の保温力とが相まって内鍋4内の温度変化を炊飯に最
も適したものとすることが可能となるところから、美味
しいご飯が炊上げられるのである。
【0040】本実施例の場合、発熱台3と調理用容器4
とを内鍋4の蓋26を押圧固定する一対の連結具28,
28を介して一体的に連結するようにしているので、外
容器1からの内鍋4および発熱台3の出し入れが一度に
行えるとともに、内鍋4の蓋押さえおよび内鍋4と発熱
台3との結合と内鍋4の出し入れの際の把持手段とが一
つの部材で兼用できることとなり、部品構成が簡略化さ
れる。
とを内鍋4の蓋26を押圧固定する一対の連結具28,
28を介して一体的に連結するようにしているので、外
容器1からの内鍋4および発熱台3の出し入れが一度に
行えるとともに、内鍋4の蓋押さえおよび内鍋4と発熱
台3との結合と内鍋4の出し入れの際の把持手段とが一
つの部材で兼用できることとなり、部品構成が簡略化さ
れる。
【0041】また、本実施例の外容器1は、発熱台3お
よび内鍋4を取り出した状態においては、保温用あるい
は保冷用の断熱容器としても使用可能であり、取り出さ
れた発熱台3および内鍋4は湯沸かし用として用いるこ
とができる。
よび内鍋4を取り出した状態においては、保温用あるい
は保冷用の断熱容器としても使用可能であり、取り出さ
れた発熱台3および内鍋4は湯沸かし用として用いるこ
とができる。
【0042】
【実施例】ついで、本願発明の自己燃焼型発熱体を用い
た炊飯器について、具体的な実施例および比較例に基づ
いて炊飯性能を比較する。
た炊飯器について、具体的な実施例および比較例に基づ
いて炊飯性能を比較する。
【0043】(1)使用原料 酸化第2鉄粉末:平均粒子径1.5μm 低次酸化鉄粉末:マグネタイト(Fe3O4)で平均粒子
径1.5μm フェロシリコン粉末:ケイ素含有量68重量%、平均粒
子径:9μm 鉄粉:200メッシュパスの当社製品(NC−200) (2)原料配合 基本となる組成:酸化第2鉄粉末・・・・60重量% 低次酸化鉄粉末・・・・10重量% フェロシリコン粉末・・30重量% 基本となる組成100重量部に対して鉄粉を0,5,1
0,15,20重量部添加して、表1に示す実施例およ
び比較例を得た。
径1.5μm フェロシリコン粉末:ケイ素含有量68重量%、平均粒
子径:9μm 鉄粉:200メッシュパスの当社製品(NC−200) (2)原料配合 基本となる組成:酸化第2鉄粉末・・・・60重量% 低次酸化鉄粉末・・・・10重量% フェロシリコン粉末・・30重量% 基本となる組成100重量部に対して鉄粉を0,5,1
0,15,20重量部添加して、表1に示す実施例およ
び比較例を得た。
【0044】
【表1】
【0045】(3)発熱体の成形 各組成の混合品300gに、バインダーとしてスノーテ
ックスを希釈して1%添加して造粒し、73φの円柱状
金型に充填し、500kg/cm2の圧力で成形した。
成形体を電気炉にて300℃で1時間乾燥して、
各組成の発熱体を5個ずつ作成した。
ックスを希釈して1%添加して造粒し、73φの円柱状
金型に充填し、500kg/cm2の圧力で成形した。
成形体を電気炉にて300℃で1時間乾燥して、
各組成の発熱体を5個ずつ作成した。
【0046】(4)燃焼試験 発熱体の中央部に鉄分、フェロシリコン、酸化銅、過酸
化銅等の混合粉末からなる着火剤2gをのせて点火し
た。燃焼後の発熱体の直径と厚さとを測定し、2回の実
験の平均値を求めたところ、表2の結果が得られた。
化銅等の混合粉末からなる着火剤2gをのせて点火し
た。燃焼後の発熱体の直径と厚さとを測定し、2回の実
験の平均値を求めたところ、表2の結果が得られた。
【0047】
【表2】
【0048】上記結果によれば、鉄粉の添加量が増大す
る程燃焼後の体積膨張が少なくなることが分かる。な
お、鉄粉の添加量が5重量%以下の場合、燃焼後の体積
膨張が極めて大きくなり不適となる。
る程燃焼後の体積膨張が少なくなることが分かる。な
お、鉄粉の添加量が5重量%以下の場合、燃焼後の体積
膨張が極めて大きくなり不適となる。
【0049】(5)炊飯試験 精白した米4合(600g)を洗米し、ざるにあけた
後、水温20℃の水を用い、図1に示す炊飯器により室
温25℃で炊飯した。水量は従来の実験で最適と思われ
る750ccを中心に、それより30ccずつ増減して
炊飯し、炊き上がり具合を評価したところ、表3の結果
が得られた。
後、水温20℃の水を用い、図1に示す炊飯器により室
温25℃で炊飯した。水量は従来の実験で最適と思われ
る750ccを中心に、それより30ccずつ増減して
炊飯し、炊き上がり具合を評価したところ、表3の結果
が得られた。
【0050】
【表3】
【0051】上記結果によれば、鉄粉の添加量が15重
量%を超えると、熱量不足となって良好な炊飯ができな
くなることが分かる。
量%を超えると、熱量不足となって良好な炊飯ができな
くなることが分かる。
【0052】上記試験結果を総合すると、鉄粉の添加量
を5〜15重量%とするのが、発熱体を炊飯用熱源とし
て用いる場合においては望ましいことは明らかであろ
う。
を5〜15重量%とするのが、発熱体を炊飯用熱源とし
て用いる場合においては望ましいことは明らかであろ
う。
【0053】図3には、実施例1および比較例1の発熱
体を用い、標準の炊飯条件で4合の精白米を炊飯した場
合の発熱体の温度(実線Xおよび点線Yで示す)と内鍋
の温度(実線X′および点線Y′で示す)との経時変化
が示されている。これによれば、実施例1の場合、鉄粉
の添加によって、発熱体のピーク温度が抑えられるとと
もに、燃焼後の熱の放散もゆるやかになり、しかも炊飯
後の米飯の保温性も良くなっていることがわかる。
体を用い、標準の炊飯条件で4合の精白米を炊飯した場
合の発熱体の温度(実線Xおよび点線Yで示す)と内鍋
の温度(実線X′および点線Y′で示す)との経時変化
が示されている。これによれば、実施例1の場合、鉄粉
の添加によって、発熱体のピーク温度が抑えられるとと
もに、燃焼後の熱の放散もゆるやかになり、しかも炊飯
後の米飯の保温性も良くなっていることがわかる。
【0054】
【発明の効果】本願発明の第1の基本構成によれば、炊
飯用の熱源として用いられる発熱体を、フェロシリコン
および鉄粉からなる金属粉末と、酸化第2鉄粉末および
これより低次の酸化鉄粉末からなる金属酸化物との混合
物を所定形状に成形したものとし、前記鉄粉の添加量を
5〜15重量%とすることにより、燃焼後の体積膨張を
可及的に抑制するとともに、発熱体のピーク温度が抑え
られ且つ燃焼後の熱の放散もゆるやかになるようにした
ので、極めて良好な炊飯性能が得られ且つ炊飯後の米飯
の保温性も良くなるという優れた効果がある。また、前
記発熱体における着火部に、粗面化された側周部を有す
る凹部を形成しているので、発熱体への着火性能を向上
させることができるという効果もある。
飯用の熱源として用いられる発熱体を、フェロシリコン
および鉄粉からなる金属粉末と、酸化第2鉄粉末および
これより低次の酸化鉄粉末からなる金属酸化物との混合
物を所定形状に成形したものとし、前記鉄粉の添加量を
5〜15重量%とすることにより、燃焼後の体積膨張を
可及的に抑制するとともに、発熱体のピーク温度が抑え
られ且つ燃焼後の熱の放散もゆるやかになるようにした
ので、極めて良好な炊飯性能が得られ且つ炊飯後の米飯
の保温性も良くなるという優れた効果がある。また、前
記発熱体における着火部に、粗面化された側周部を有す
る凹部を形成しているので、発熱体への着火性能を向上
させることができるという効果もある。
【0055】本願発明の第2の基本構成によれば、炊飯
用の熱源として用いられる発熱体を、フェロシリコンお
よび鉄粉からなる金属粉末と、酸化第2鉄粉末およびこ
れより低次の酸化鉄粉末からなる金属酸化物との混合物
を所定形状に成形したものとし、前記鉄粉の添加量を5
〜15重量%とすることにより、燃焼後の体積膨張を可
及的に抑制するとともに、発熱体のピーク温度が抑えら
れ且つ燃焼後の熱の放散もゆるやかになるようにしたの
で、極めて良好な炊飯性能が得られ且つ炊飯後の米飯の
保温性も良くなるという優れた効果がある。また、発熱
体の上下両面に薄板状の金属板を配設しているので、燃
焼後における発熱体の体積膨張の抑制と燃焼後における
発熱台からの分離性向上とを図ることができるという効
果もある。
用の熱源として用いられる発熱体を、フェロシリコンお
よび鉄粉からなる金属粉末と、酸化第2鉄粉末およびこ
れより低次の酸化鉄粉末からなる金属酸化物との混合物
を所定形状に成形したものとし、前記鉄粉の添加量を5
〜15重量%とすることにより、燃焼後の体積膨張を可
及的に抑制するとともに、発熱体のピーク温度が抑えら
れ且つ燃焼後の熱の放散もゆるやかになるようにしたの
で、極めて良好な炊飯性能が得られ且つ炊飯後の米飯の
保温性も良くなるという優れた効果がある。また、発熱
体の上下両面に薄板状の金属板を配設しているので、燃
焼後における発熱体の体積膨張の抑制と燃焼後における
発熱台からの分離性向上とを図ることができるという効
果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態である炊飯器の縦断面図
である。
である。
【図2】本願発明の実施の形態である炊飯器に用いられ
る発熱体の一部切除した斜視図である。
る発熱体の一部切除した斜視図である。
【図3】本願発明の実施例1および比較例1の発熱体を
用い、標準の炊飯条件で4合の精白米を炊飯した場合の
発熱体の温度(実線Xおよび点線Yで示す)と内鍋の温
度(実線X′および点線Y′で示す)との経時変化を示
すタイムチャートである。
用い、標準の炊飯条件で4合の精白米を炊飯した場合の
発熱体の温度(実線Xおよび点線Yで示す)と内鍋の温
度(実線X′および点線Y′で示す)との経時変化を示
すタイムチャートである。
1は外容器、2は蓋体、3は発熱台、4は内鍋、16は
発熱体、20は着火部(凹部)、20aは側周部、2
2,23は金属板。
発熱体、20は着火部(凹部)、20aは側周部、2
2,23は金属板。
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 嘉信 大阪府門真市速見町1033 タイガー魔法 瓶株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−177056(JP,A) 実開 平6−36522(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/00 102 A47J 36/28
Claims (3)
- 【請求項1】 耐熱断熱材からなる発熱台に収納された
自己燃焼型の発熱体により加熱される内鍋と、該内鍋を
着脱可能に収容する断熱構造の外容器とを備えた自己燃
焼型発熱体を用いた炊飯器であって、前記発熱体は、フ
ェロシリコンおよび鉄粉からなる金属粉末と、酸化第2
鉄粉末およびこれより低次の酸化鉄粉末からなる金属酸
化物との混合物を所定形状に成形してなり、前記鉄粉の
添加量は5〜15重量%とされており、前記発熱体にお
ける着火部には、粗面化された側周部を有する凹部が形
成されていることを特徴とする自己燃焼型発熱体を用い
た炊飯器。 - 【請求項2】 前記発熱体の上下両面には薄板状の金属
板を配設したことを特徴とする前記請求項1記載の自己
燃焼型発熱体を用いた炊飯器。 - 【請求項3】 耐熱断熱材からなる発熱台に収納された
自己燃焼型の発熱体により加熱される内鍋と、該内鍋を
着脱可能に収容する断熱構造の外容器とを備えた自己燃
焼型発熱体を用いた炊飯器であって、前記発熱体は、フ
ェロシリコンおよび鉄粉からなる金属粉末と、酸化第2
鉄粉末およびこれより低次の酸化鉄粉末からなる金属酸
化物との混合物を所定形状に成形してなり、前記鉄粉の
添加量は5〜15重量%とされており、前記発熱体の上
下両面には薄板状の金属板を配設したことを特徴とする
自己燃焼型発熱体を用いた炊飯器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07172451A JP3107505B2 (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 自己燃焼型発熱体を用いた炊飯器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07172451A JP3107505B2 (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 自己燃焼型発熱体を用いた炊飯器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0919361A JPH0919361A (ja) | 1997-01-21 |
JP3107505B2 true JP3107505B2 (ja) | 2000-11-13 |
Family
ID=15942236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07172451A Expired - Fee Related JP3107505B2 (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 自己燃焼型発熱体を用いた炊飯器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3107505B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100953114B1 (ko) * | 2009-05-07 | 2010-04-19 | 동양철관 주식회사 | 파이프 배관용 정형이음장치 |
JP7312690B2 (ja) * | 2019-12-23 | 2023-07-21 | 株式会社トクヤマ | 金属窒化物の製造方法、及び着火剤成形体 |
JP7379142B2 (ja) * | 2019-12-23 | 2023-11-14 | 株式会社トクヤマ | 金属窒化物の製造方法、着火剤及び着火剤成形体 |
-
1995
- 1995-07-07 JP JP07172451A patent/JP3107505B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0919361A (ja) | 1997-01-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |