JP3106509B2 - 抗ヒトリンパ球抗体の製造方法 - Google Patents
抗ヒトリンパ球抗体の製造方法Info
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- JP3106509B2 JP3106509B2 JP02416757A JP41675790A JP3106509B2 JP 3106509 B2 JP3106509 B2 JP 3106509B2 JP 02416757 A JP02416757 A JP 02416757A JP 41675790 A JP41675790 A JP 41675790A JP 3106509 B2 JP3106509 B2 JP 3106509B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、夾雑物の混入の可能性
のある血漿蛋白質成分含有水溶液から実質的に夾雑物を
含まない血漿蛋白質成分を製造する方法に関する。
のある血漿蛋白質成分含有水溶液から実質的に夾雑物を
含まない血漿蛋白質成分を製造する方法に関する。
【0002】
【従来技術・発明が解決しようとする課題】血液は有形
成分(血球)と液体成分(血漿)から成り、血漿の中に
主として存在する蛋白質成分を血漿蛋白質といい、10
0種類以上の蛋白質が含まれている。
成分(血球)と液体成分(血漿)から成り、血漿の中に
主として存在する蛋白質成分を血漿蛋白質といい、10
0種類以上の蛋白質が含まれている。
【0003】正常人では、各々の血漿蛋白質は一定の濃
度範囲内(正常値)にあり、ホスオスタシスを保ってい
る。このバランスが崩れ、血漿蛋白質量が正常域をはず
れることは、なんらかの病態を反映していることにな
る。従って、これを詳細に検査することは、非常に多く
の病態の理解に役立つ。また、遺伝的理由等で血漿蛋白
質成分が欠損している疾患があり、治療には健康者の血
漿から、重要な生物学的活性をもった蛋白質成分を精製
または凝縮した製剤(血漿分画製剤)を補充する方法が
とられている。例えば、アルブミン製剤、γ−グロブリ
ン製剤、特異免疫グロブリン製剤、各種の血液凝固因子
濃縮液等が用いられている。
度範囲内(正常値)にあり、ホスオスタシスを保ってい
る。このバランスが崩れ、血漿蛋白質量が正常域をはず
れることは、なんらかの病態を反映していることにな
る。従って、これを詳細に検査することは、非常に多く
の病態の理解に役立つ。また、遺伝的理由等で血漿蛋白
質成分が欠損している疾患があり、治療には健康者の血
漿から、重要な生物学的活性をもった蛋白質成分を精製
または凝縮した製剤(血漿分画製剤)を補充する方法が
とられている。例えば、アルブミン製剤、γ−グロブリ
ン製剤、特異免疫グロブリン製剤、各種の血液凝固因子
濃縮液等が用いられている。
【0004】しかし、血漿蛋白質成分には夾雑物(血液
型抗体、ヘモアグルチニン、抗ヒト蛋白抗体、抗ヒト血
清抗体、抗ヒト腎糸球体基底膜抗体等)が混入するの
で、かかる製剤を多量に投与した場合には、様々な副作
用を招来することになる。例えば、赤血球と投与された
血液型抗体とが抗原抗体反応を起こし、赤血球を減少さ
せる等の問題がある。
型抗体、ヘモアグルチニン、抗ヒト蛋白抗体、抗ヒト血
清抗体、抗ヒト腎糸球体基底膜抗体等)が混入するの
で、かかる製剤を多量に投与した場合には、様々な副作
用を招来することになる。例えば、赤血球と投与された
血液型抗体とが抗原抗体反応を起こし、赤血球を減少さ
せる等の問題がある。
【0005】ところで、血漿蛋白質成分を従来の赤血球
で処理する方法、アルコール分画法、硫安分画法、イオ
ン交換処理法、ポリエチレングリコール分画法またはこ
れらの組合せから成る方法等で製造しても、血漿蛋白質
成分から夾雑物(例えば、血液型抗体、ヘモアグルチニ
ン、抗ヒト蛋白抗体、抗ヒト血清抗体、抗ヒト腎糸球体
基底膜抗体等)を十分に除去することができず、従っ
て、かかる蛋白質成分を含有する血漿分画製剤にも、シ
ョック症状(呼吸困難、血圧降下等)、過敏症(発熱、
蕁麻疹、発疹、そう痒感等)、血液障害(血小板減少、
白血球減少、血栓等)、血栓性静脈炎、消化器出血等の
副作用の問題があった。
で処理する方法、アルコール分画法、硫安分画法、イオ
ン交換処理法、ポリエチレングリコール分画法またはこ
れらの組合せから成る方法等で製造しても、血漿蛋白質
成分から夾雑物(例えば、血液型抗体、ヘモアグルチニ
ン、抗ヒト蛋白抗体、抗ヒト血清抗体、抗ヒト腎糸球体
基底膜抗体等)を十分に除去することができず、従っ
て、かかる蛋白質成分を含有する血漿分画製剤にも、シ
ョック症状(呼吸困難、血圧降下等)、過敏症(発熱、
蕁麻疹、発疹、そう痒感等)、血液障害(血小板減少、
白血球減少、血栓等)、血栓性静脈炎、消化器出血等の
副作用の問題があった。
【0006】従って、上述の如き夾雑物を実質的に含ま
ない血漿蛋白質成分の製造方法が待望されているのが実
情である。
ない血漿蛋白質成分の製造方法が待望されているのが実
情である。
【0007】本発明の目的は、上述の如き夾雑物を実質
的に含まない血漿蛋白質成分の製造方法を提供すること
である。
的に含まない血漿蛋白質成分の製造方法を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、血漿蛋白質成分含
有水溶液を固定赤血球で処理することにより夾雑物を実
質的に含まない血漿蛋白質成分を製造できることを見出
して本発明を完成した。
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、血漿蛋白質成分含
有水溶液を固定赤血球で処理することにより夾雑物を実
質的に含まない血漿蛋白質成分を製造できることを見出
して本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明は、血漿蛋白質成分含有水溶
液を固定赤血球で処理することを特徴とする血漿蛋白質
成分の製造方法である。
液を固定赤血球で処理することを特徴とする血漿蛋白質
成分の製造方法である。
【0010】本発明の血漿蛋白質成分は、血漿に由来す
るものであれば特に限定されない。具体的には、血液凝
固因子(例えば、第VIII因子、第IX因子、第IX因子複合
体、第XIII因子等)、フィブロネクチン、プラスミノゲ
ン、アンチトロンビンIII 、アルブミン、免疫グロブリ
ン、抗ヒトリンパ球抗体(AHLG)、ハプトグロビン
およびコロニー形成刺激因子等が挙げられる。
るものであれば特に限定されない。具体的には、血液凝
固因子(例えば、第VIII因子、第IX因子、第IX因子複合
体、第XIII因子等)、フィブロネクチン、プラスミノゲ
ン、アンチトロンビンIII 、アルブミン、免疫グロブリ
ン、抗ヒトリンパ球抗体(AHLG)、ハプトグロビン
およびコロニー形成刺激因子等が挙げられる。
【0011】また、本発明の固定赤血球との接触時の血
漿蛋白質成分の精製度は特に限定されるものではなく、
任意の精製度のものに適用可能であり、従って、血漿蛋
白質成分は未精製、部分精製、高度精製のいずれの段階
にあってもよい。
漿蛋白質成分の精製度は特に限定されるものではなく、
任意の精製度のものに適用可能であり、従って、血漿蛋
白質成分は未精製、部分精製、高度精製のいずれの段階
にあってもよい。
【0012】本発明の方法が適用される水溶液は、血漿
蛋白質成分を含有する水溶液であれば特に制限はない
が、就中、血液、血漿、血清、コーンの低温エタノール
分画法で得られた画分(例えば、フラクションII+III
、フラクションIV−1、フラクションV等)およびク
リオプレシピテート等が好ましい。本発明では、特に抗
ヒトリンパ球抗体が好ましい。その製法としては、特開
昭53−139720号公報等に開示されている方法等
が挙げられる。
蛋白質成分を含有する水溶液であれば特に制限はない
が、就中、血液、血漿、血清、コーンの低温エタノール
分画法で得られた画分(例えば、フラクションII+III
、フラクションIV−1、フラクションV等)およびク
リオプレシピテート等が好ましい。本発明では、特に抗
ヒトリンパ球抗体が好ましい。その製法としては、特開
昭53−139720号公報等に開示されている方法等
が挙げられる。
【0013】本発明で使用する固定赤血球は、赤血球に
人為的操作を加えてもとの形態や構造内容物をできるだ
け保持し、変化させないようにしたものであり、例え
ば、赤血球をグルタルアルデヒド、ホルマリン等で処理
することによって製造される。固定赤血球の作製法をよ
り詳細に説明すれば次の通りである。
人為的操作を加えてもとの形態や構造内容物をできるだ
け保持し、変化させないようにしたものであり、例え
ば、赤血球をグルタルアルデヒド、ホルマリン等で処理
することによって製造される。固定赤血球の作製法をよ
り詳細に説明すれば次の通りである。
【0014】ヒト、ヒツジ、ウシ、ウマ、サル、イヌ、
ネコ、ウサギ(好ましくは、ヒト、ヒツジ)等から血液
を採取し、1500回転/分×10分間遠心分離を行
い、上澄液を廃棄して赤血球を分離する。更に赤血球沈
渣の20倍量の生理食塩液を添加して赤血球を浮遊せし
めた後、再度上記条件下で遠心分離を行い上澄液を廃棄
する。
ネコ、ウサギ(好ましくは、ヒト、ヒツジ)等から血液
を採取し、1500回転/分×10分間遠心分離を行
い、上澄液を廃棄して赤血球を分離する。更に赤血球沈
渣の20倍量の生理食塩液を添加して赤血球を浮遊せし
めた後、再度上記条件下で遠心分離を行い上澄液を廃棄
する。
【0015】同様の操作を通常2回繰り返して赤血球を
沈澱せしめ、0.075Mリン酸緩衝生理食塩液、pH
7.2にて5%(V/V)赤血球浮遊液を調製する。
沈澱せしめ、0.075Mリン酸緩衝生理食塩液、pH
7.2にて5%(V/V)赤血球浮遊液を調製する。
【0016】この5%(V/V)赤血球浮遊液3容に
2.5%(V/V)グルタルアルデヒド溶液1容添加
し、30℃にて5分間反応させる。あるいは、赤血球溶
液(ヘマトクリット値5〜50%)に対して1.5〜8
%濃度のグルタルアルデヒド溶液で反応、固定させる方
法が例示される。
2.5%(V/V)グルタルアルデヒド溶液1容添加
し、30℃にて5分間反応させる。あるいは、赤血球溶
液(ヘマトクリット値5〜50%)に対して1.5〜8
%濃度のグルタルアルデヒド溶液で反応、固定させる方
法が例示される。
【0017】反応後、再び遠心分離等の操作を行い、使
用濃度の赤血球浮遊液を調整し固定赤血球を得る。
用濃度の赤血球浮遊液を調整し固定赤血球を得る。
【0018】本発明における固定赤血球による処理は、
通常前記水溶液を固定赤血球と接触させることによって
行われる。より具体的には、血漿蛋白質成分含有水溶液
1容に対して5〜10%(V/V)、好ましくは6〜8
%(V/V)の固定赤血球1〜6容を添加するのが好ま
しい。あるいは、固定赤血球を血清量の25〜75%と
なるように添加する方法が例示される。
通常前記水溶液を固定赤血球と接触させることによって
行われる。より具体的には、血漿蛋白質成分含有水溶液
1容に対して5〜10%(V/V)、好ましくは6〜8
%(V/V)の固定赤血球1〜6容を添加するのが好ま
しい。あるいは、固定赤血球を血清量の25〜75%と
なるように添加する方法が例示される。
【0019】また、処理温度および時間は、0〜10℃
において、1〜60分程度である。
において、1〜60分程度である。
【0020】なお、固定赤血球は当該処理後、遠心分離
法、濾過法等により血漿蛋白質成分含有水溶液から除去
することにより繰り返し使用することができるので経済
的である。
法、濾過法等により血漿蛋白質成分含有水溶液から除去
することにより繰り返し使用することができるので経済
的である。
【0021】
【発明の効果】本発明の製造方法によると、不純物(例
えば、血液型抗体、ヘモアグルチニン、抗ヒト蛋白抗
体、抗ヒト血清抗体、抗ヒト腎糸球体基底膜抗体等)を
実質的に含まない血漿蛋白質成分を製造することができ
る。従って、ショック症状(呼吸困難、血圧降下等)、
過敏症(発熱、蕁麻疹、発疹、そう痒感等)、血液障害
(血小板減少、白血球減少、血栓等)、血栓性静脈炎、
消化器出血等の副作用の極めて少ない高品質で安全性の
高い製剤の供給が可能となる。しかも、本発明で使用さ
れる固定赤血球は、繰り返し使用できるので、安価で簡
単かつ工業的規模で不純物を実質的に含まない血漿蛋白
質成分を製造することができる。
えば、血液型抗体、ヘモアグルチニン、抗ヒト蛋白抗
体、抗ヒト血清抗体、抗ヒト腎糸球体基底膜抗体等)を
実質的に含まない血漿蛋白質成分を製造することができ
る。従って、ショック症状(呼吸困難、血圧降下等)、
過敏症(発熱、蕁麻疹、発疹、そう痒感等)、血液障害
(血小板減少、白血球減少、血栓等)、血栓性静脈炎、
消化器出血等の副作用の極めて少ない高品質で安全性の
高い製剤の供給が可能となる。しかも、本発明で使用さ
れる固定赤血球は、繰り返し使用できるので、安価で簡
単かつ工業的規模で不純物を実質的に含まない血漿蛋白
質成分を製造することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を詳細に説明するため実施例を
挙げるが、本発明はこれら実施例によって何ら限定され
るものではない。
挙げるが、本発明はこれら実施例によって何ら限定され
るものではない。
【0023】実施例1 固定赤血球の作製 ヒトから採取した血液を1500回転/分×10分間遠
心分離を行った後、上澄液を廃棄して赤血球を分離し、
更に赤血球沈渣の20倍量の生理食塩液を添加して赤血
球を浮遊せしめた後、再度1500回転/分×10分間
の遠心分離を行い上澄液を廃棄した。同様の操作を2回
繰り返して赤血球を沈澱せしめ0.075Mリン酸緩衝
生理食塩液、pH7.2にて、5%(V/V)赤血球浮
遊液とした。
心分離を行った後、上澄液を廃棄して赤血球を分離し、
更に赤血球沈渣の20倍量の生理食塩液を添加して赤血
球を浮遊せしめた後、再度1500回転/分×10分間
の遠心分離を行い上澄液を廃棄した。同様の操作を2回
繰り返して赤血球を沈澱せしめ0.075Mリン酸緩衝
生理食塩液、pH7.2にて、5%(V/V)赤血球浮
遊液とした。
【0024】この赤血球浮遊液1容に2.5%(V/
V)グルタル溶液1/3容添加し、30℃にて5時間反
応させた。反応後1500回転/分×10分間遠心分離
を行い、上澄液を廃棄して赤血球を分離し、更に赤血球
沈渣の20倍量の生理食塩液を添加して赤血球を浮遊せ
しめ再度1500回転/分×10分間遠心分離を行った
後、上澄液を廃棄した。同様の操作を2回繰り返して赤
血球を沈澱せしめた後、生理食塩液にて使用濃度の浮遊
液を調整し固定赤血球を得た。
V)グルタル溶液1/3容添加し、30℃にて5時間反
応させた。反応後1500回転/分×10分間遠心分離
を行い、上澄液を廃棄して赤血球を分離し、更に赤血球
沈渣の20倍量の生理食塩液を添加して赤血球を浮遊せ
しめ再度1500回転/分×10分間遠心分離を行った
後、上澄液を廃棄した。同様の操作を2回繰り返して赤
血球を沈澱せしめた後、生理食塩液にて使用濃度の浮遊
液を調整し固定赤血球を得た。
【0025】 AHLGの製造方法 ウマに対して、培養リンパ球1×109 細胞数/1ショ
ットを0日、10日、20日と皮下注射し,血漿を血液
返還法によって採血した。得られたウマの血漿にクエン
酸ナトリウム(4%溶液)50mlを添加し、全血量を7
00mlとして1,000r.p.m×10分間遠心分離
し、上清を回収した。この上清に塩化カルシウム0.4
%になるように加え、加温してフィブリンを析出させ、
遠沈して脱フィブリンした後、56℃で30分間加温し
て、補体成分を非働化した。
ットを0日、10日、20日と皮下注射し,血漿を血液
返還法によって採血した。得られたウマの血漿にクエン
酸ナトリウム(4%溶液)50mlを添加し、全血量を7
00mlとして1,000r.p.m×10分間遠心分離
し、上清を回収した。この上清に塩化カルシウム0.4
%になるように加え、加温してフィブリンを析出させ、
遠沈して脱フィブリンした後、56℃で30分間加温し
て、補体成分を非働化した。
【0026】次に、予め作製しておいた固定赤血球を血
清量の25%に加えて赤血球凝集素の吸収を行った。
清量の25%に加えて赤血球凝集素の吸収を行った。
【0027】次にDEAE−セルロース処理をpH7.
2±0.1の条件下で行った後、その濾液に対してさら
に硫安42%飽和をpH6.9±0.1の条件下で行
い、その沈澱を透析してAHLGを回収した。得られた
透析液を0.22μmの口径を有するフィルターによっ
て除菌濾過を行った。この濾液を凍結乾燥して約20g
のAHLGを回収した。このAHLGについて、細胞障
害試験、ロゼット試験を行った結果充分な力価を認め
た。また、赤血球凝集試験、血小板凝集試験によりこれ
らの抗体の存在は認められなかった。更に、オクタロニ
ー法および重層沈降法で抗ヒト血清抗体を、また蛍光抗
体法により抗ヒト腎糸球体基底膜抗体を調べたが、これ
らの抗体の存在は認められなかった。
2±0.1の条件下で行った後、その濾液に対してさら
に硫安42%飽和をpH6.9±0.1の条件下で行
い、その沈澱を透析してAHLGを回収した。得られた
透析液を0.22μmの口径を有するフィルターによっ
て除菌濾過を行った。この濾液を凍結乾燥して約20g
のAHLGを回収した。このAHLGについて、細胞障
害試験、ロゼット試験を行った結果充分な力価を認め
た。また、赤血球凝集試験、血小板凝集試験によりこれ
らの抗体の存在は認められなかった。更に、オクタロニ
ー法および重層沈降法で抗ヒト血清抗体を、また蛍光抗
体法により抗ヒト腎糸球体基底膜抗体を調べたが、これ
らの抗体の存在は認められなかった。
【0028】このAHLGを用いて局所刺激試験、急性
毒性試験を行ったが、いずれも良好な結果を得た。
毒性試験を行ったが、いずれも良好な結果を得た。
【0029】実施例2 免疫グロブリンの製造方法 特開昭63−183539号公報に準じて調製した免疫
グロブリンを実施例1と同様に固定赤血球で処理し、夾
雑物の除去された良好な製剤を得た。
グロブリンを実施例1と同様に固定赤血球で処理し、夾
雑物の除去された良好な製剤を得た。
【0030】実施例3 血液凝固第VIII因子の製造方法 特開平1−305036号公報に準じて調製した血液凝
固第VIII因子を実施例1と同様に固定赤血球で処理し、
夾雑物の除去された良好な製剤を得た。
固第VIII因子を実施例1と同様に固定赤血球で処理し、
夾雑物の除去された良好な製剤を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 溝畠 誠 兵庫県神崎郡福崎町山崎214番地の1 株式会社ミドリ十字安全性研究所内 (72)発明者 平尾 豊 大阪府枚方市招提大谷2丁目1180番地の 1 株式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 武智 和男 大阪府枚方市招提大谷2丁目1180番地の 1 株式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 有村 博文 兵庫県神崎郡福崎町山崎214番地の1 株式会社ミドリ十字安全性研究所内 (56)参考文献 特開 昭55−111839(JP,A) 特開 昭54−104896(JP,A) 特開 平2−304030(JP,A) 特開 昭63−45229(JP,A) 特開 昭62−267236(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 1/00 - 19/00 A61K 35/16 A61K 38/16 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)
Claims (1)
- 【請求項1】 抗ヒトリンパ球抗体含有水溶液を固定赤
血球で処理することを特徴とする抗ヒトリンパ球抗体の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02416757A JP3106509B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 抗ヒトリンパ球抗体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02416757A JP3106509B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 抗ヒトリンパ球抗体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04230700A JPH04230700A (ja) | 1992-08-19 |
JP3106509B2 true JP3106509B2 (ja) | 2000-11-06 |
Family
ID=18524953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02416757A Expired - Fee Related JP3106509B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 抗ヒトリンパ球抗体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3106509B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3129377B2 (ja) | 1994-08-12 | 2001-01-29 | 三菱重工業株式会社 | 排気ガス浄化用触媒 |
-
1990
- 1990-12-28 JP JP02416757A patent/JP3106509B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04230700A (ja) | 1992-08-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |