JP3105482B2 - 育苗装置 - Google Patents

育苗装置

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JP3105482B2 JP09296436A JP29643697A JP3105482B2 JP 3105482 B2 JP3105482 B2 JP 3105482B2 JP 09296436 A JP09296436 A JP 09296436A JP 29643697 A JP29643697 A JP 29643697A JP 3105482 B2 JP3105482 B2 JP 3105482B2
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    • Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25—Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物育成環境を人
為的に制御して植物の栽培を行なう工場システムの育苗
装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】植物の栽培を行なう工場システムの育苗
装置は、食料を早く、大量に安定して供給可能なことか
ら、注目され、そのためのいくつかの提案がなされてい
る。特開昭６４−１３９１９号公報は、植物のための鉢
を支える育成床と、育成床内に配された吹出しダクト
と、鉢と向い合う照明装置とを有し、照明装置により人
工育成に必要な照度を確保し、かつ吹出しダクトにより
照明装置による発生熱を外部へ放熱させることを開示す
る。これは、照明装置と空気吸入口、吹出口とダクトと
を一体化でき、かつ廃熱の再利用可能という利点を有
す。
【０００３】特開平７−１６３２５３号公報は、支柱ま
わりに円形又は扇形の栽培棚を上下方向に多段に離間し
て配し、外周側から栽培棚内の植物に接近可能とさせる
ことを開示する。従って、前者の育成床を後者の栽培棚
に構成し、前者の照明装置を後者の栽培棚のフレームに
固定させることで、多段式棚での植物の人工的生育が理
論的には可能となろう。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】工場システムによる植
物栽培は、鉢への種子、植物片や苗の植え付けや成育し
た植物の検査のための作業室、作業室から送られた鉢の
内の植物のための育苗室、育苗室や作業室から送られた
植物の貯蔵室を必要とし、効率よい植物栽培のために
は、これらの室間の移動が容易でなくてはならない。
【０００５】加えて、均一に成育した植物を大量に安く
提供するためには、高品質な苗を提供することが不可欠
であり、苗の生育環境の全体的均一制御の実現、工場内
の空間利用率の向上が必要であるが、例示した各公報に
開示の技術、およびその組合せ技術では、各室間の移動
が容易でなく、揃った生育具合の植物の提供や空間利用
率に問題がある。
【０００６】それ故に、本発明は、前述した従来技術の
不具合を解消し、食料問題及び地球環境問題、資源枯渇
問題に寄与することを解決すべき課題とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述した課題
を解決するために、ラック式の多段の棚をレールに沿っ
て移動自在とさせ、高密度、高品質の苗の生育を経済的
にかつ省力化で可能にし、かつ空間利用率を高め、棚に
セルトレイを空気の流れを可能にするよう配し、熱だま
りを防ぎ苗の生育を一定とさせ、又、照明による発熱を
空気や水により除去させ均一環境を作ることを可能にさ
せる。
【０００８】本発明は、具体的には、床に沿って移動自
在にしてかつその内部にセルトレイを有するラック式の
棚と、上下方向に積層したセルトレイ間に空気の流れを
可能にする空間を設けかつ任意のセルトレイが棚内にく
り返し出し入れ自在であり、棚に固定されかつセルトレ
イに投光する光源と光源からの熱を吸収する手段と棚の
各セルトレイ間の空間に気流方向が変更可能な空気流を
作る手段と気流方向が変更可能な空気流を作る手段が棚
のフレームに固定されかつセルトレイ間の空間に向けら
れた給排気ダクトからなり、少くとも一つの空間からの
温度、湿度及びＣＯ2に基づく少くとも一つの信号によ
り各空間の雰囲気流を制御する手段とを備える育苗装置
を提供する。尚、本発明でいう育苗とは背丈の低い植物
の成育を含めて広い意味を有す。
【０００９】
【発明の実施の形態】図１に示される如く、本発明の一
例の育苗装置は移動式ラックからなる棚１を有す。この
棚１は、Ａ方向へレールや溝に沿って往復動自在とさせ
る。勿論、キャスターを用いて棚１を任意の方向に移動
自在とさせてもよい。棚１をレールや溝を使ってＡ方向
へ移動させる例において、Ｂ方向へのセルトレイ２の取
り出しについては、例えば、天井走行型の搬送装置を用
いることにより可能となる。棚１は、金属等の部材を方
形に枠組し、縦枠に間隔をとってセルトレイ２を出入れ
自在とさせる受片３を固定させる。図２に示すように、
セルトレイ２は苗のための鉢４を一定間隔で複数個配置
させたもので、図示例では、プレートに孔をあけ鉢４を
この孔を介してプレートに吊させたものであるが、鉢４
をプレート上に配置させるものでもよく、又、プレート
にプレス成形をなし、苗のための鉢状のくぼみをプレー
トと一体に成形してもよい。
【００１０】セルトレイ２の上方に間隔をとって透明な
仕切板５を棚１の枠に固定させる。仕切板５とは間隔を
とって水槽６を棚１の枠に固定させる。水槽６の底板に
蛍光灯７をセルトレイ面で照度分布が均一になるように
複数個配す。この結果、蛍光灯７からの光は、透明仕切
板５を介して鉢４内の苗に照射される。蛍光灯７に笠８
をつけて、ひかりが上方や側方等の不必要な方向へ逃げ
ないようにするとよい。
【００１１】水槽６と透明仕切板５との間の空間に空気
流を作る給気ダクト９と、給気ダクト９からの空気を受
けるよう反対側に配した排気ダクト１０を、棚１の枠に
固定させる。さらに、工場の天井に設けた第１の給排気
ダクト１１と協働し、セルトレイ２と透明仕切板５との
間の空間を流れる空気流を作る第２の給排気ダクト１２
を棚１の枠に固定させる。第１と第２の給排気ダクト１
１、１２は一方が給気のとき他方が排気となるようダク
ト内のダンパ切替操作等により、実線で示す空気の流れ
又は太線で示した空気流を作る。こうすることにより、
照明からの発熱は、苗への影響を与えることなく除去さ
れるだけでなく、高度な制御をしている給排気ダクト１
１、１２の熱負荷も大幅に低減できるため、空調費用及
び建設時の設備費用も大幅に低減される。又、空気の流
れ方向を変えることにより、各セルトレイ２間の空間内
のムラを無くすことが可能となり、均一な環境を得られ
る。
【００１２】前述したセルトレイ２、透明仕切板５、水
槽６、蛍光灯７、ダクト９、１０及び第２の給排気ダク
ト１２を一つのモジュールとし、このモジュールを上下
及び奥行き方向にいくつかを組合せて一つの棚１のユニ
ットを作り、奥行き方向（Ｂ方向）のモジュールの各ダ
クトは連通される。これらのユニットを横方向（Ａ方
向）に並置させ、それぞれ移動自在とさせるとよい。
【００１３】育苗室に棚１を図１に示すように配置し、
第１の給排気ダクト１１から新鮮な適温の空気を送り、
第２の給排気ダクト１２を排気ダクトとして働かせ、実
線で示す空気流を作る。又、給気ダクト９からの空気流
が蛍光灯７の熱をとり、排気ダクト１０に吸込まれる。
かようにして、好適な環境の下で育苗を行なう。棚１の
ユニットを育苗室内に相当数収容でき空間利用率を高め
得る。
【００１４】図３に別の実施例を示す。図３の例は、図
２の例から透明仕切板５、蛍光灯７の笠８を外し、水槽
６に改良を加えたものであるので、図２の同一構成には
同一符号を付し、説明を省略する。図３の例の水槽６は
その内部に多数のフィン１３を有し、蛍光灯７の熱をこ
れらフィン１３を介して水槽６内の水に吸熱させるもの
である。水槽６の底板は蛍光灯７の笠の機能を有してお
り、上方や側方等の不必要な方向へ光が逃げないよう反
射させる。又、蛍光灯の発熱により熱せられた空気は上
昇し、底板の凹み部分に滞留するため、水槽６内の水へ
より効果的に熱を伝える。こうすることにより、照明か
らの発熱は、苗への影響を与えることなく除去されるだ
けでなく、高度な制御をしている給排気ダクト１１、１
２の熱負荷も大幅に低減できるため、空調費用及び建設
時の設備費用も大幅に低減される。又、空気の流れ方向
を変えることにより、各セルトレイ２間の空間内のムラ
を無くすことが可能となり、均一な環境を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】育苗室内に配された育苗装置を示す斜視図であ
る。
【図２】セルトレイまわりの一つのモジュールを示す側
断面図である。
【図３】セルトレイまわりの別の例を示す側断面図であ
る。
【符号の説明】
１ 棚 ２ セルトレイ ３ 受片 ４ 鉢 ５ 透明仕切板 ６ 水槽 ７ 蛍光灯 ８ 笠 ９、１０、１１、１２ ダクト １３ フィン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 喜田 敬 東京都新宿区四谷２丁目４番地 新菱冷 熱工業株式会社内 (72)発明者 古在 豊樹 千葉県松戸市松戸648番地 千葉大学園 芸学部内 (56)参考文献 特開 平５−7429（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−185317（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−40829（ＪＰ，Ａ) 実開 平１−140246（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A01G 9/24 A01G 31/00 612

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 床に沿って移動自在にしてかつその内部
    にセルトレイを有するラック式の棚と、上下方向に積層
    したセルトレイ間に空気の流れを可能にする空間を設け
    かつ任意のセルトレイが棚内にくり返し出し入れ自在で
    あり； 棚に固定されかつセルトレイに投光する光源と； 光源からの熱を吸収する手段と； 棚の各セルトレイ間の空間に気流方向が変更可能な空気
    流を作る手段と気流方向が変更可能な空気流を作る手段
    が棚のフレームに固定されかつセルトレイ間の空間に向
    けられた給排気ダクトからなり； 少くとも一つの空間からの温度、湿度及びＣＯ2に基づ
    く少くとも一つの信号により各空間の雰囲気流を制御す
    る手段とを備える育苗装置。
  2. 【請求項２】 熱を吸収する手段がセルトレイ間の仕切
    板とセルトレイ間の空気流からなる請求項１記載の育苗
    装置。
  3. 【請求項３】 熱を吸収する手段が光源に近接して配し
    た水槽からなる請求項１記載の育苗装置。
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