JP3105474B2 - アルキレンオキサイドの重合方法 - Google Patents
アルキレンオキサイドの重合方法Info
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- JP3105474B2 JP3105474B2 JP09170129A JP17012997A JP3105474B2 JP 3105474 B2 JP3105474 B2 JP 3105474B2 JP 09170129 A JP09170129 A JP 09170129A JP 17012997 A JP17012997 A JP 17012997A JP 3105474 B2 JP3105474 B2 JP 3105474B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルキレンオキサイ
ドの重合方法に関する。詳しくは、特定の金属化合物と
有機アルミニウム化合物を組み合わせてアルキレンオキ
サイドを重合する方法に関する。
ドの重合方法に関する。詳しくは、特定の金属化合物と
有機アルミニウム化合物を組み合わせてアルキレンオキ
サイドを重合する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルキレンオキサイドを重合してポリア
ルキレンオキサイドを得る方法については既に多くの触
媒系が知られている。またリビング重合する系について
も知られており分子量分布の狭い重合体が得られている
(例えば、H.Sugimotoら、Macromolecules 1994, 27, 2
013)。また、ランタナイド系の化合物と有機アルミニウ
ムの水和物を用いることでアイソタクティック構造のポ
リプロピレンオキサイドを製造する方法も知られている
(J. Wu ら J. Polym. Sci. Poly. Chem., 28, 1995 (1
990))。
ルキレンオキサイドを得る方法については既に多くの触
媒系が知られている。またリビング重合する系について
も知られており分子量分布の狭い重合体が得られている
(例えば、H.Sugimotoら、Macromolecules 1994, 27, 2
013)。また、ランタナイド系の化合物と有機アルミニウ
ムの水和物を用いることでアイソタクティック構造のポ
リプロピレンオキサイドを製造する方法も知られている
(J. Wu ら J. Polym. Sci. Poly. Chem., 28, 1995 (1
990))。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】公知の触媒系で中でも
ランタナイド系の化合物と有機アルミニウム水和物を組
み合わせる方法はプロピレンオキサイドを立体規則性重
合することが可能であるなど優れた方法である。しかし
ながら触媒系の活性、得られるポリマーの立体規則性が
充分とは言えない。
ランタナイド系の化合物と有機アルミニウム水和物を組
み合わせる方法はプロピレンオキサイドを立体規則性重
合することが可能であるなど優れた方法である。しかし
ながら触媒系の活性、得られるポリマーの立体規則性が
充分とは言えない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決して高活性でアルキレンオキサイドを重合し、しか
も得られるポリマーが立体規則性に優れたものである重
合方法について鋭意検討し本発明を完成した。
解決して高活性でアルキレンオキサイドを重合し、しか
も得られるポリマーが立体規則性に優れたものである重
合方法について鋭意検討し本発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、アルキレンオキサイド
と一般式(1)(式中、1は2または3、m,nは0〜
2の整数、Lnはランタナイド)で表されるランタナイ
ド系錯体と有機アルミニウム化合物を接触することを特
徴とするアルキレンオキサイドの重合方法である。
と一般式(1)(式中、1は2または3、m,nは0〜
2の整数、Lnはランタナイド)で表されるランタナイ
ド系錯体と有機アルミニウム化合物を接触することを特
徴とするアルキレンオキサイドの重合方法である。
【0006】 (CHm F3-m COCH2 COCHn F3-n )1 Ln (1)
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においてアルキレンオキサ
イドとしては炭素数2〜10の1,2−エポキシアルカ
ン、特に炭素数3〜8の1,2−エポキシアルカンが例
示でき、具体的には1,2−エポキシプロパン、1,2
−エポキシブタン、1,2−エポキシペンタン、1,2
−エポキシヘキサン、1,2−エポキシヘプタン、1,
2−エポキシオクタンなどが例示される。
イドとしては炭素数2〜10の1,2−エポキシアルカ
ン、特に炭素数3〜8の1,2−エポキシアルカンが例
示でき、具体的には1,2−エポキシプロパン、1,2
−エポキシブタン、1,2−エポキシペンタン、1,2
−エポキシヘキサン、1,2−エポキシヘプタン、1,
2−エポキシオクタンなどが例示される。
【0008】本発明のランタナイド系錯体は、前記一般
式(1)で表されるランタナイド系錯体であり、ランタ
ナイドのフッ素化アセチルアセトナート錯体である。こ
こでnおよびmは少なくとも一方が0である化合物が好
ましい。
式(1)で表されるランタナイド系錯体であり、ランタ
ナイドのフッ素化アセチルアセトナート錯体である。こ
こでnおよびmは少なくとも一方が0である化合物が好
ましい。
【0009】中心金属としては1が2または3、すなわ
ち、2価または3価のイットリウム(Y)、サマリウム
(Sm)、ネオジム(Nd)、ランタン(La)が例示
され、特に3価のそれが好ましく利用できる。
ち、2価または3価のイットリウム(Y)、サマリウム
(Sm)、ネオジム(Nd)、ランタン(La)が例示
され、特に3価のそれが好ましく利用できる。
【0010】有機アルミニウム化合物としては、炭素数
1〜10のアルキルアルミニウムの他にそれらの水和物
が例示される。アルキルアルミニウムとしてはトリアル
キルアルミニウムの他にアルキル基の1つまたは全部が
塩素、フッ素、臭素、沃素などのハロゲン原子に置換さ
れたものが例示される。
1〜10のアルキルアルミニウムの他にそれらの水和物
が例示される。アルキルアルミニウムとしてはトリアル
キルアルミニウムの他にアルキル基の1つまたは全部が
塩素、フッ素、臭素、沃素などのハロゲン原子に置換さ
れたものが例示される。
【0011】水との水和物は、アルキルアルミニウムと
水あるいは結晶水をもつ無機塩と反応させることで作ら
れる。アルキルアルミニウムと水のモル比としては1:
0.1〜1:2、好ましくは0.7〜1.1程度であ
る。
水あるいは結晶水をもつ無機塩と反応させることで作ら
れる。アルキルアルミニウムと水のモル比としては1:
0.1〜1:2、好ましくは0.7〜1.1程度であ
る。
【0012】重合条件としては、通常の重合条件が採用
でき、−100〜200℃、常圧〜100kg/cm2
とするのが一般的であり、アルキレンオキサイド以外に
触媒系に悪影響を与えない溶媒を用いる溶媒重合法、ア
ルキレンオキサイド自身を溶媒とする塊状重合法、ある
いは気相重合法が採用可能である。溶媒としては炭化水
素化合物、ハロゲン化炭化水素化合物、エーテル、エス
テルなどが例示できるが、好ましくは、炭化水素化合
物、ハロゲン化炭化水素化合物である。
でき、−100〜200℃、常圧〜100kg/cm2
とするのが一般的であり、アルキレンオキサイド以外に
触媒系に悪影響を与えない溶媒を用いる溶媒重合法、ア
ルキレンオキサイド自身を溶媒とする塊状重合法、ある
いは気相重合法が採用可能である。溶媒としては炭化水
素化合物、ハロゲン化炭化水素化合物、エーテル、エス
テルなどが例示できるが、好ましくは、炭化水素化合
物、ハロゲン化炭化水素化合物である。
【0013】
【実施例】以下に実施例を示し本発明をさらに説明す
る。
る。
【0014】実施例1 プロピレンオキサイド10gにトリエチルアルミニウム
と水の1:0.75反応物を3モル%、サマリウムトリ
フルオロアセチルアセトナート(III)1モル%加え60
℃で2日間反応した。反応後、塩酸水で反応液を繰り返
し洗浄し次いで水洗した後、未反応のプロピレンオキサ
イドを蒸発除去して重合物2.2g得た。GPCで測定
した数平均分子量は8000、重量平均分子量と数平均
分子量の比(Mw/Mn)は1.88であった。また13
C−NMRで測定したメソダイアッドは0.74であっ
た。
と水の1:0.75反応物を3モル%、サマリウムトリ
フルオロアセチルアセトナート(III)1モル%加え60
℃で2日間反応した。反応後、塩酸水で反応液を繰り返
し洗浄し次いで水洗した後、未反応のプロピレンオキサ
イドを蒸発除去して重合物2.2g得た。GPCで測定
した数平均分子量は8000、重量平均分子量と数平均
分子量の比(Mw/Mn)は1.88であった。また13
C−NMRで測定したメソダイアッドは0.74であっ
た。
【0015】実施例2 トリエチルアルミニウムと水の反応物に変え東ソアクゾ
(株)製メチルアルミノキサンを用い、サマリウムトリ
フルオロアセチルアセトナート(III) に変えてネオジウ
ムトリフロオロアセチルアセトナートを用いた他は実施
例1と同様の反応を行ったところポリマー3.72gを
得た。GPCで測定した数平均分子量は177000、
重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は
1.66であった。また13C−NMRで測定したメソダ
イアッドは0.27であった。
(株)製メチルアルミノキサンを用い、サマリウムトリ
フルオロアセチルアセトナート(III) に変えてネオジウ
ムトリフロオロアセチルアセトナートを用いた他は実施
例1と同様の反応を行ったところポリマー3.72gを
得た。GPCで測定した数平均分子量は177000、
重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は
1.66であった。また13C−NMRで測定したメソダ
イアッドは0.27であった。
【0016】実施例3 トリエチルアルミニウムと水の反応物を変えてトリエチ
ルアルミニウムを用いた他は実施例1と同様の反応を行
ったところポリマーを5.63gを得た。GPCで測定
した数平均分子量は121000、重量平均分子量と数
平均分子量の比(Mw/Mn)は3.45であった。ま
た13C−NMRで測定したメソダイアッドは0.53で
あった。
ルアルミニウムを用いた他は実施例1と同様の反応を行
ったところポリマーを5.63gを得た。GPCで測定
した数平均分子量は121000、重量平均分子量と数
平均分子量の比(Mw/Mn)は3.45であった。ま
た13C−NMRで測定したメソダイアッドは0.53で
あった。
【0017】比較例1 ネオジウムトリフルオロアセチルアセトナートに変えて
ネオジウムアセチルアセトナート(III)を用いた他は実
施例1と同様にしたところポリマーを0.85g得た。
GPCで測定した数平均分子量は181000、重量平
均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は6.55
であった。また13C−NMRで測定したメソダイアッド
は0.42であった。
ネオジウムアセチルアセトナート(III)を用いた他は実
施例1と同様にしたところポリマーを0.85g得た。
GPCで測定した数平均分子量は181000、重量平
均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は6.55
であった。また13C−NMRで測定したメソダイアッド
は0.42であった。
【0018】
【発明の効果】本発明の方法を実施することにより効率
よく立体規則性のポリアルキレンオキサイドを製造する
ことが可能であり、本発明の方法は工業的に極めて価値
がある。
よく立体規則性のポリアルキレンオキサイドを製造する
ことが可能であり、本発明の方法は工業的に極めて価値
がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭42−1198(JP,B1) 特表 平8−506851(JP,A) 国際公開96/19519(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 65/00 - 65/48 WPI/L
Claims (3)
- 【請求項1】 アルキレンオキサイドと一般式(1)
(式中、1は2または3、m,nは0〜2の整数、Ln
はランタナイド)で表されるランタナイド系錯体と有機
アルミニウム化合物を接触することを特徴とするアルキ
レンオキサイドの重合方法。 (CHm F3-m COCH2 COCHn F3-n )1 Ln (1) - 【請求項2】 有機アルミニウム化合物がトリアルキル
アルミニウムまたはその水和物である請求項1に記載の
重合方法。 - 【請求項3】 アルキレンオキサイドがプロピレンオキ
サイドである請求項1に記載の重合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09170129A JP3105474B2 (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | アルキレンオキサイドの重合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09170129A JP3105474B2 (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | アルキレンオキサイドの重合方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1112353A JPH1112353A (ja) | 1999-01-19 |
JP3105474B2 true JP3105474B2 (ja) | 2000-10-30 |
Family
ID=15899196
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09170129A Expired - Fee Related JP3105474B2 (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | アルキレンオキサイドの重合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3105474B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006131678A (ja) * | 2004-11-02 | 2006-05-25 | Lintec Corp | 開環重合用固体酸触媒及び開環重合方法 |
WO2008136343A1 (ja) | 2007-04-26 | 2008-11-13 | Sanyo Chemical Industries, Ltd. | 結晶性ポリオキシアルキレンポリオールの製造方法およびこれを原料とした樹脂 |
JP2011122134A (ja) | 2009-11-10 | 2011-06-23 | Kanazawa Univ | アルキレンオキシド重合触媒の製造方法およびポリ(アルキレンオキシド)の製造方法 |
EP2626745B1 (en) | 2010-10-06 | 2018-06-27 | Sanyo Chemical Industries, Ltd. | Toner binder and toner composition |
JP2013080200A (ja) | 2011-05-02 | 2013-05-02 | Ricoh Co Ltd | 電子写真用トナー、現像剤、及び画像形成装置 |
JP6323015B2 (ja) | 2013-03-15 | 2018-05-16 | 株式会社リコー | 静電荷像現像用トナー |
-
1997
- 1997-06-26 JP JP09170129A patent/JP3105474B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1112353A (ja) | 1999-01-19 |
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Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |