JP3105050U - 下半身防水具 - Google Patents

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Abstract

【課題】靴を脱ぐことなく着脱が容易に行え、また脱いだ状態でコンパクトに保持できる下半身防水具を提供する。
【解決手段】下半身防水具100は、左右に分割可能に構成しており、左右の防水具は各々、分割ライン16に沿って左右の防水具を連結、分離するための左右連結部18と、中空筒状部分10の足裾部分に、中空筒状部分10を折り畳んだ状態で保持可能な保持部20とを備える。左右連結部18で左右の防水具を分離し、左右の中空筒状部分10を靴の上方で各々折り畳んだ状態となるように保持部20で保持可能に構成しており、これによって下半身防水具を着用した状態で、靴を脱ぐことなく左右連結部18で左右の防水具に分離し、なおかつ保持部20でコンパクトに纏めることができるので、実質上は下半身防水具を脱ぐのと同様の効果を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本考案は、雨カッパや雨具のズボンといった下半身を防水する防水具に関する。
雨の日は、傘だけでは防水が不十分であるため雨カッパ等の雨具を着用することがある。特に雨中の作業などにおいては雨具が利用される(例えば特許文献1参照)。雨具は、一般に着用者が衣服の上から着用する。このとき、上半身の雨具は通常のジャケットなどと同様に着用、脱衣を容易に行うことができる。しかしながら、下半身の雨具は、足をズボンに挿入する必要が亜あるため、一旦靴を脱ぐ必要がある。一般に室内で下半身雨具(雨具下)を着用する際は、未だ濡れいていない雨具下を靴を脱いで着用できるので、特に問題はない。しかしながら、一旦外に出て雨具が濡れてしまうと、雨具下を脱ぐことは容易でない。それは雨具が濡れいているために、靴を脱いで、雨具下を脱ぐ際に靴下やズボン下が濡れてしまうからである。特に、屋外においては靴を脱ぎ難いため雨具の脱衣はさらに面倒となる。かといって、濡れた雨具を着用したままでは臀部も濡れているため、椅子に座ることも憚られる。例えば車に乗ってシートに座ると、シートを濡らしてしまう。同様に雨中から食堂などに入っても、椅子に座る前に雨具下を脱がないと椅子が濡れてしまうこととなる。また、雨具下を脱ぐとしても、脱いだ雨具下の置き場や扱いに困るという問題がった。
特開平11−256409号
本考案は、このような問題点を解決するためになされたものである。本考案の主な目的は、靴を脱ぐことなく着脱が容易に行え、また脱いだ状態でコンパクトに保持できる下半身防水具を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本考案の下半身防水具は、左右の足を各々挿入するための一対の中空筒状部分10と、これらと連通される開口部12を有し、開口部12から足を挿入した際に腰部を被覆する腰被覆部14を備え、着用時に下半身を防水する下半身防水具であって、腰被覆部14で股を通過する分割ライン16に沿って左右に分割可能に構成しており、各分割された左右の防水具は、各々、防水性の素材で構成され、分割ライン16に沿って左右の防水具を連結、分離するための左右連結部18を上部の開口と交差する縦方向端縁に備え、中空筒状部分10の足裾部分に、中空筒状部分10を折り畳んだ状態で保持可能な保持部20とを備えており、左右の防水具を左右連結部18で連結することで下半身防水具を構成でき、一方左右連結部18で左右の防水具を分割ライン16に沿って分離し、左右の中空筒状部分10を靴の上方で各々折り畳んだ状態となるように保持部20で保持可能に構成している。この構成によって、下半身防水具を着用した状態で、靴を脱ぐことなく左右連結部で左右の防水具に分離し、なおかつ保持部でコンパクトに纏めることができるので、実質上は下半身防水具を脱ぐのと同様の効果を得ることができる。
また、本考案の他の下半身防水具は、保持部20が、環状の弾性体により構成されており、折り畳まれた中空筒状部分10を足首の周囲から押圧して保持するよう構成されている。これにより、折り畳まれた中空筒状部分がずり落ちないように弾性体の状部分保持部20で確実に保持できる。
さらに、本考案の他の下半身防水具は、左右連結部18がファスナ、面ファスナ、ホック、フック、ボタンの少なくともいずれかである。これにより、左右連結部で下半身防水具と靴との連結を容易に行うことができる。
さらにまた、本考案の他の下半身防水具は、中空筒状部分10の足裾部分に、靴と連結するための靴連結部22を備える。この構成によって、下半身防水具の裾の部分で靴を連結し、確実に下半身防水具を雨靴の上方で保持することができる。
さらにまた、本考案の他の下半身防水具は、さらに中空筒状部分10先端の足裾部分で固定された雨靴を備える。この構成によって、下半身防水具と雨靴が一体に固定されているので、雨靴と下半身防水具の裾とが分離せず、確実に下半身防水具を雨靴の上方で保持することができる。
以上のように本考案の下半身防水具によれば、靴を脱いだり履いたりせずとも実質的に下半身防水具を着脱できるという優れた特長を実現する。それは、本考案の下半身防水具が股下で分離可能な構成を採用すると共に、分離された中空筒状部分を折り畳んで靴の上方で保持する構成としているからである。これにより、靴を脱がずとも下半身防水具を足からほぼ外した状態とできるので、実質的に下半身防水具を脱いだのと同じ状態とでき、椅子に座ることも支障なく行える。このように、本考案によれば従来脱衣が問題であった雨具下などの下半身防水具の使い勝手を大きく改善して、より便利に使用できる利点が得られる。
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本考案の技術思想を具体化するための下半身防水具を例示するものであって、本考案は下半身防水具を以下のものに特定しない。
また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本考案の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本考案を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
図1に、本考案の一実施の形態に係る下半身防水具の斜視図を示す。この図に示す下半身防水具100は、通常の雨具下と同様の形状を有している。すなわち、左右の足を各々挿入する一対の中空状の筒状部分と、これらと連通される開口部12を有し、開口部12から足を挿入した際に着用者の腰部を被覆する腰被覆部14を備える一般的な雨具ズボンと同様の形状、寸法が採用できる。その素材は、雨具として使用できる防水性のある素材が使用され、ゴアテックス(登録商標)やミクロテックス等通気性を有する素材が採用できるが、後述するように折り畳み易く、またその際に嵩張らないよう薄手であることが好ましい。好適にはナイロン、ポリ塩化ビニルなどが使用できる。
また図1の下半身防水具100は、股下の部分を通って左右に分割する分割ライン16に沿って、下半身防水具100を左右に分割する左右連結部18を設けている。分割ライン16は、図1の例では左右の防水具をほぼ同じ形状、大きさとなるよう中央部分に設けているが、腰被覆部14の開口部12に対して斜めに交差するように設けることもできる。左右連結部18は、好ましくはオープンファスナとする。オープンファスナは、分割ライン16で連結、分離が可能なチャックやジッパーが利用できる。ただ、左右連結部18は左右の防水具が脱着可能に連結できる部材が利用でき、面ファスナやホック、フック、ボタン等としてもよい。左右連結部18も、中空筒状部分10を押し縮めた状態で嵩張らないよう、折曲が容易で薄く構成することが好ましい。
図2に、左右連結部18で分割された左防水具100Aの斜視図を示す。なお、右防水具100Bもほぼ同様の構成である。左防水具100Aは、中空筒状部分10の下方で裾の先端に保持部20を設けている。保持部20は、環状の弾性体により構成されており、折り畳まれた中空筒状部分10を足首の周囲から押圧して保持する。図2の例では、側面を傾斜させた切頭円錐状のゴム板を、中空筒状部分10の裾部分に固定して保持部20としている。
この保持部20の上方に伸びる中空筒状部分10を縮めてコンパクトにした状態を図3に示す。中空筒状部分10をコンパクトにして保持部20で保持する際には、中空筒状部分10をクシャクシャに押し縮めたり、蛇腹状あるいは提灯状に山谷で折り畳んだり、折り返すように畳むなど、どのような方法でもよい。単に着用者が中空筒状部分10を押し下げるのみで纏める方法が最も簡単である。そして図3に示すように、中空筒状部分10を縮めた状態で、図4に示すように保持部20を上方に折り返すと、保持部20の裏側で形成される収納空間内に中空筒状部分10が保持される。これによって、着用者が足Fを動かした際に縮められた中空筒状部分10がずれて地面に引きずられる事態を回避できる。このゴム板状の保持部20は、着用者の足Fの上に被さるように折り返して中空筒状部分10を保持している。ただ、着用者が長靴やブーツなど丈の長い靴を着用している場合は、この靴の上に保持部が被さるように、保持部を押し下げてもよい。保持部は弾性環状であるため、着用者の足Fに沿って容易に上下させることができる。靴の上に保持部を位置させることで、保持部が着用者の足Fを直接押圧して負荷を与えたり、接触面で汗ばんだりする事態が緩和される。
また保持部は、上記の形状に限られず、単に円筒形のゴム板、あるいは裾の近傍に配置されて開口面積を狭くする方向に付勢された環状ゴム等も利用できる。環状ゴムを使用する場合は、二重に環状ゴムを設けることでより確実に保持機能を発揮できる。あるいは、裾近傍から紐状態を突出させて、縮めた中空筒状部分を縛るようにして面ファスナやボタンで固定する構成としてもよい。
さらに、防水具と靴とを連結するための靴連結部を備えることもできる。図5に示すように、中空筒状部分10の裾部分に、靴Sと着脱可能に連結するための靴連結部22を設ける。図5の例では靴連結部22としてボタンを使用している。この例では裾部分を延長して、開口端を長靴Sを挿入できる大きさとし、さらに長靴Sに設けられたボタンと係合するボタンを固着している。これにより、下半身防水具200を着用して靴Sを履いた状態で、靴連結部22のボタンを長靴Sのボタンと係合してこれらを連結できる。なお、この場合は靴連結部22のボタンと係合するボタンを予め長靴Sに設ける必要がある。ただ、靴連結部はこの例に限られず、面ファスナやホック、フック等としてもよい。あるいは、両面テープ状の粘着テープやクリップ状、洗濯バサミ状の狭着構造などとして、汎用性を持たせることもできる。
このように、靴Sと防水具とを連結可能な機構を設けることにより、コンパクトに縮めた防水具が位置ずれする事態を確実に阻止できる。特に図4の構成では、防水具と靴Sとが固定されていないため、保持部20の弾性力が失われるにつれて下方にずれ落ちやすくなる可能性があるが、靴連結部22を設けることにより靴Sと固定状態として、このようなずれ落ちの問題を確実に回避できる。
さらにまた、靴と防水具とを一体型にした構成とすることもできる。図6〜図8に、靴一体型の防水具の一例を示す。図6は靴一体型下半身防水具300の斜視図であり、図7は図6の下半身防水具300を分離した左防水具300Aの斜視図であり、図8は図7の左防水具300Aで中空筒状部分10を幾重に折り込んでコンパクトに纏めた状態を示す斜視図である。これらの図に示す下半身防水具300は、中空筒状部分10の裾部分が長靴24と予め固定されている。これにより、靴連結部を連結することなく、確実にずれ落ちを阻止できる利点が得られる。
以上のようにして、左右に分離した防水具を左右の足首近傍に各々コンパクトに纏めることができるので、靴を脱ぎ履きすることなく下半身防水具を実質的に着脱でき、さらに脱いだ防水具を足下に纏めることで非使用時においてもこれらが邪魔にならない。靴を脱がないで雨具を脱げるので、車に乗ったり飲食店に入る際にも、雨具で椅子を濡らすことなく座ることができる。さらにまた、必要時に保持部20から中空筒状部分10を引き出して、左右連結部18で連結して腰被覆部14を構成することにより、下半身防水具として速やかに利用できる。加えて、足下に常時雨具が常備されている状態であるため、急な雨でも対応でき、しかも着用、脱衣も容易であるという優れた下半身防水具が実現できる。
本考案の下半身防水具は、雨具の下として好適に利用できる。
本考案の実施の形態に係る下半身防水具の外観を示す斜視図である。 図1に示す下半身防水具を分割した左防水具を示す斜視図である。 図2に示す左防水具の中空円筒状部分をコンパクトに纏めた状態を示す斜視図である。 図3に示す中空円筒状部分を保持部で保持する状態を示す断面図である。 本考案の他の実施の形態に係る下半身防水具の靴連結部を示す断面図である。 本考案のさらに他の実施の形態に係る下半身防水具の外観を示す斜視図である。 図6に示す下半身防水具を分割した左防水具を示す斜視図である。 図7に示す左防水具の中空円筒状部分をコンパクトに纏めた状態を示す斜視図である。
符号の説明
100、200、300…下半身防水具
100A,300A…左防水具;100B…右防水具
10…中空筒状部分
12…開口部
14…腰被覆部
16…分割ライン;18…左右連結部
20…保持部
22…靴連結部
24…長靴
F…足;S…靴

Claims (5)

  1. 左右の足を各々挿入するための一対の中空筒状部分(10)と、これらと連通される開口部(12)を有し、開口部(12)から足を挿入した際に腰部を被覆する腰被覆部(14)を備え、着用時に下半身を防水する下半身防水具であって、
    前記腰被覆部(14)で股を通過する分割ライン(16)に沿って左右に分割可能に構成しており、
    各分割された左右の防水具は、各々、
    防水性の素材で構成され、
    前記分割ライン(16)に沿って左右の防水具を連結、分離するための左右連結部(18)を上部の開口と交差する縦方向端縁に備え、
    中空筒状部分(10)の足裾部分に、中空筒状部分(10)を折り畳んだ状態で保持可能な保持部(20)と、
    を備えており、
    左右の防水具を前記左右連結部(18)で連結することで下半身防水具を構成でき、
    一方前記左右連結部(18)で左右の防水具を分割ライン(16)に沿って分離し、左右の中空筒状部分(10)を靴の上方で各々折り畳んだ状態となるように前記保持部(20)で保持可能に構成してなることを特徴とする下半身防水具。
  2. 請求項1に記載の下半身防水具であって、
    前記保持部(20)が、環状の弾性体により構成されており、折り畳まれた中空筒状部分(10)を足首の周囲から押圧して保持するよう構成されてなることを特徴とする下半身防水具。
  3. 請求項1または2に記載の下半身防水具であって、
    前記左右連結部(18)がファスナ、面ファスナ、ホック、フック、ボタンの少なくともいずれかであることを特徴とする下半身防水具。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の下半身防水具であって、さらに、
    中空筒状部分(10)の足裾部分に、靴と連結するための靴連結部(22)を備えることを特徴とする下半身防水具。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載の下半身防水具であって、さらに、
    中空筒状部分(10)先端の足裾部分で固定された雨靴を備えることを特徴とする下半身防水具。
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