JP3104945B2 - シワ改善剤及び抗老化化粧料 - Google Patents

シワ改善剤及び抗老化化粧料

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JP3104945B2 JP05186502A JP18650293A JP3104945B2 JP 3104945 B2 JP3104945 B2 JP 3104945B2 JP 05186502 A JP05186502 A JP 05186502A JP 18650293 A JP18650293 A JP 18650293A JP 3104945 B2 JP3104945 B2 JP 3104945B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシワ改善剤及び抗老化作
用を有する化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】美肌は古来より全人類の願望であった。
青少年時代においては水々しい肌であっても、年を経る
ごとに色素沈着を起こしたり、コラーゲン生成の減少や
質的変化により弾性を消失するなど、シワが形成されそ
の美しさは失われてしまう。
【0003】これに抗すべく種々の化粧料や化粧料や化
粧料用素材が開発されてきた。例えば、ハイドロキノン
配糖体類は優れた美白効果を有し、色素沈着を改善する
ことが判ってきた。また、ヒアルロン酸に代表される多
糖類は、優れた保水作用を有しており、老化などにより
保水能力の低下した肌の保水能力を補助し、肌に水々し
さを与えることが知られている。
【0004】しかしながら、肌の加齢変化のうち、シワ
については根本的な対応策が欠如しており、被膜形成剤
などにより皮膚をのばして目立たなくさせるぐらいしか
対応策が無かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたものであり、シワを改善することのできるシ
ワ改善剤及びこれを含む抗老化作用を有する化粧料を提
供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究を重ね、海産物由来の物質を集
めシワ改善を指標にスクリーニングした結果、化2で表
されるパリテン(Palythene)が、シワを著し
く改善することを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
【化2】
【0008】すなわち本発明は、化2で表されるパリテ
ン及び/又はその塩からなるシワ改善剤、及びこのシワ
改善剤を全量に対して0.1〜10重量%含有する抗老
化化粧料である。
【0009】尚、本発明において、抗老化化粧料とは、
肌にしっとり感やなめらかさを与え、かさつきを減少さ
せるなど皮膚の老化を抑制する作用を有する化粧料をい
う。以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】<1>本発明のシワ改善剤 本発明のシワ改善剤は、パリテン及び/又はその塩から
なる。パリテンは、上記化2式で表される共鳴構造をと
る既知の化合物であり、イワスナギンチャク等ラウレン
シア(Laurencia)、ボストリシア(Bostrychia)、ロ
ディメニア(Rhodymenia)などに属する軟体動物より抽
出、精製、単離同定がなされている(Colloques Intern
ationaux du centre National de la Recherche Scient
ifique, 103, 121-134, 1961, Tetrahedron Lett 49, 4
909-4912, 1978)。パリテンの塩としては、塩酸塩、硝
酸塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等が挙げら
れ、本発明においては、パリテン及びその塩から選ばれ
る1種又は2種以上の混合物として使用できる。
【0011】パリテンは、紫外線A(UV−A)を吸収
する紫外線吸収剤としての用途が示唆されているが、そ
の他の薬理作用は知られていなかった。パリテンは、文
献(Tetrahedron Lett, 49, 4909-4912, 1978)記載の
方法にのっとり容易に抽出、精製ができ、融点145℃
の淡黄色の水に溶けやすい結晶として得られる。例え
ば、イワスナギンチャク(Palythoa tuberculsa)にメ
タノールを加え、ホモジナイズした後、遠心分離して上
清を採取することにより、抽出物が得られる。この抽出
物を、分取用ゲル濾過カラム((株)トーソー製TSKgel
G-3000等)を用いた分取クロマトグラフィー等により
精製すると、容易にパリテンを単離できる。溶出溶媒と
しては、10%エタノール水溶液が挙げられる。また、
分取する際のパリテンの検知は、例えば360nmの紫
外線吸収を測定することにより行うことができる。
【0012】<2>抗老化化粧料 本発明の抗老化化粧料は、上記シワ改善剤を全量に対し
て0.1〜10重量%含有する。パリテンは水溶性が高
い上に、後記作用の項に示す如く、安全性も高く、シワ
改善作用も有するため、化粧料用の素材として大変有益
である。
【0013】本発明の化粧料は、パリテンを配合する以
外は、公知の方法により製造することができ、ローショ
ン等の可溶化系、クリーム、乳液等の分散系等剤型を問
わず適用することができる。
【0014】また、本発明の化粧料においては、1,3
−ブチレングリコール、ピロリドンカルボン酸塩等の他
の保湿剤、流動パラフィン、ワセリン、オリーブ油、ス
クワラン、ラノリン、合成エステル油等の皮膚柔軟剤、
ビタミンE等のビタミン類、ミツロウ、プロピレングリ
コールモノステアレート、ステアリン酸等の界面活性
剤、ステアリルアルコール等の乳化安定助剤、ポリオキ
シエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油等の可溶化剤、メチルパラベン等の防腐剤、顔
料、抗酸化剤、色素、香料、その他の各種化粧品原料、
例えば防腐剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、ビタミンなど
の薬理活性物質、基剤、界面活性剤などを含有させるこ
とができる。
【0015】さらに、グリセリン、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸に代表され
る多糖類等保水作用を有するものを併用してもよい。
【0016】
【作用】以下、本発明に用いるパリテンの作用を説明す
る。尚、以下の試験及び実施例に用いたパリテンは、以
下のようにして得た。
【0017】イワスナギンチャク(Palythoa tuberculs
a)2.3kgにメタノール3lを加え、ホモジナイズ
した後、遠心分離して上清を採取し、減圧濃縮した。こ
れを、分取用ゲル濾過カラム((株)トーソー製TSKgel
G-3000)を用いた分取クロマトグラフィーにより精製
してパリテン1.1gを得た。尚、溶出溶媒には10%
エタノール水溶液を用い、パリテンの検知は、360n
mの紫外線吸収を測定することにより行った。
【0018】<1>保水性試験 直径1cmの円形濾紙を用いてパリテンの保水性試験を
行った。即ち、各種塩の飽和水溶液又は乾燥剤を入れた
デシケータ中での、平衡状態での含水量を測定した。具
体的には、1%パリテン水溶液もしくは純水に浸漬した
濾紙を、上記デシケータ中に48時間放置した後、カー
ルフィッシャー水分滴定により濾紙の含水量を滴定し
た。結果を表1に示す。
【0019】
【表1】 この結果から、パリテン水溶液に浸漬した濾紙は、周囲
の湿度の影響を受けずに水分を保持していることが判
る。
【0020】<2>急性毒性試験 5週齢の雄性ICRマウスを用い、パリテンの急性毒性
を調べた。即ち、パリテンの5%生理食塩水溶液を経ロ
ゾンデを用いてマウスに経口投与し、投与14日後に生
死の判定を行った。最高投与量は1000mg/kgと
した。結果は最高投与量でも死亡例がなく、LD50/
14値は1000mg/kg以上であった。これより、
本発明に用いるパリテンの安全性が高いことが判る。
【0021】<3>局所毒性試験 白色ハートレイ系モルモット(雌性)を用いて、パリテ
ンの経皮毒性を調べた。即ち、モルモットの背部を剃毛
して2cm×2cmの部位を6箇所設け、ここに表1に
示す各試料を0.05ml、1日1回、連続3日間投与
し、最終投与24時間後に皮膚反応を観察した。観察
は、下記に示す本邦パッチテスト基準に基づいて行っ
た。
【0022】−:無反応 ±:疑似紅斑が認められる +:紅斑反応が認められる ●:浮腫反応が認められる
【0023】結果を表2に示す。
【0024】
【表2】 この結果から、パリテンが皮膚に対して安全であること
が明らかである。
【0025】
【実施例】以下、本発明について実施例を挙げて更に具
体的に説明する。尚、以下の配合量は、重量部である。
【0026】
【実施例1〜3】 水中油クリーム 表3A,Bの各成分を80℃で加熱溶解させた後、Aの
成分にBの成分を加え、反転乳化した。これを撹拌しな
がら冷却し、水中油クリームを得た。
【0027】
【表3】
【0028】
【実施例4】 乳液 表4中のA、B、Cの成分を80℃で加熱溶解したの
ち、Aの成分にBの成分を加え、しかる後にCの成分を
加えて粗乳化し、ホモミキサーで均一に乳化したのち、
撹拌しながら冷却し乳液を得た。
【0029】
【表4】
【0030】
【実施例5】 化粧水 表5の成分を80℃で加熱溶解し、撹拌しながら冷却し
化粧水を得た。
【0031】
【表5】
【0032】<本発明の化粧料の評価> (1)使用テスト 上記実施例5の化粧料と実施例5の化粧水の成分のう
ち、パリテンを水に換えたもの(比較例)を用いて使用
テストを行った。35才から60才の女性19名のパネ
ラーに、実施例5の化粧水と比較例の化粧水を1週間ず
つ使用してもらった後、表6に示すアンケートの設問に
答えてもらった。各選択枝に回答した人数を表6に示
す。
【0033】
【表6】 この結果から、本発明の化粧水が肌の状態を改善してい
るのは明らかである。また使用期間中、ヒリヒリ感、ブ
ツブツなどの肌への悪影響を示唆する現象は見られなか
った。
【0034】(2)シワ改善テスト 20名の女子パネラー(35才から60才)を用いてシ
ワ改善テストを行った。即ち、実施例5の化粧料と前記
比較例の化粧水を1日2回塗布し、1ヶ月後、本人が試
験開始前及び終了後の皮膚に対する状況について表7
示した3項目を評価した。尚、小ジワ改善効果及びハリ
弾力の改善効果はアンケートにより、シワ改善効果は以
下の様にして評価した。
【0035】皮膚より採取したシリコンレプリカをガラ
ス板に固定し、レプリカに対して斜め方向(20°)か
ら平行光線を照射した。それを真上からTVカメラで撮
影すると、レプリカの凹凸に応じた陰影により凸部は明
るく、凹部は暗く撮影される。この明るさを輝度に変換
し、シワ長さ(最大径)とシワ深さ(平均径幅×tan
20°)の変化を求めた。また、レプリカ写真の肉眼判
定を同時に行い、上記基準と併せてシワ改善効果を評価
した。
【0036】尚、前記のシワ長さとシワ深さの変化によ
る評価は次のようにして行った。シワ長さ×シワ深さの
数値が、使用前に比し、使用後に20%以上減少したも
のを「有効」、10%以上20%未満減少したものを
「やや有効」、減少が10%未満のものあるいは増加し
たものを「無効」とした。結果を表7に示す。
【0037】
【表7】 この結果から、本発明の化粧水は有意的にシワを改善し
得ることが明らかである。
【0038】
【発明の効果】本発明のシワ改善剤及びそれを含有した
化粧料は、保湿性に優れる上、優れたシワ改善作用を有
するので老化防止用の化粧料として有用である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化1で表されるパリテン及び/又はその
    塩からなるシワ改善剤。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシワ改善剤を全量に対し
    て0.1〜10重量%含有する抗老化化粧料。
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