JP3104814B2 - 荷電粒子線描画装置 - Google Patents

荷電粒子線描画装置

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JP3104814B2 JP04134139A JP13413992A JP3104814B2 JP 3104814 B2 JP3104814 B2 JP 3104814B2 JP 04134139 A JP04134139 A JP 04134139A JP 13413992 A JP13413992 A JP 13413992A JP 3104814 B2 JP3104814 B2 JP 3104814B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体メモリ素
子等のように所定のパターンの繰り返しが多い微細パタ
ーンを高速に描画する電子線の如き荷電粒子線を用いた
描画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体メモリ素子等の微細パター
ンを高速に描画するために電子線描画装置が使用されて
いる。微細パターンを高速に描画するためには、断面形
状が変化できる可変成形ビームを用いて、例えば幅が広
いパターンは断面形状の大きな電子ビームで描画し、逆
に幅が狭いパターンは断面形状の小さな電子ビームで描
画すればよい。可変成形ビームを生成するには、例えば
上段の矩形の成形アパーチャと共役に下段の矩形の成形
アパーチャを配置し、上段の成形アパーチャと下段の成
形アパーチャとの間を通過する電子線を静電偏向器等で
偏向させればよい。
【0003】また、半導体メモリ素子のように特定のメ
モリセルを繰り返すことにより構成されるパターンの場
合には、ステンシルマスク(電子線透過マスク)にその
繰り返しの基本となるパターンの拡大パターンを形成し
ておき、感光基板に所定間隔でそのパターンを縮小転写
していくことにより、全体の回路パターンを高速に高い
スループットで描画することができる。そこで、従来の
この種の電子線描画装置では、可変寸法の矩形のパター
ン及びメモリセルのパターン等のように繰り返しの基本
となる予め用意された複数個のパターンの中から任意に
選んだパターンを縮小転写により描画できるようになっ
ている。このような描画方式はセルプロジェクション方
式とも呼ばれている。
【0004】また、可変成形ビーム方式の電子線描画装
置では、上段に正方形の開口パターン及びこのパターン
に対して45°傾斜した正方形の開口パターンが形成さ
れた開口板が配置され、下段に2個の正方形の開口パタ
ーンが形成された開口板が配置された装置も知られてい
る。この装置では、上段の45°傾斜した正方形の開口
パターンを通過した電子線を横ずれさせながら下段の正
方形の開口パターンで制限することにより、可変寸法の
直角三角形のパターンをも描画することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
セルプロジェクション方式の電子線描画装置では、繰り
返しの基本となるパターンで描画可能な領域は高速に描
画できるが、それ以外の領域では描画速度が遅い不都合
があった。特に、非繰り返し部に斜線を含むパターン、
直角三角形のパターン又は台形のパターン等があると、
描画速度が極端に低下すると共に、斜線部を小さな矩形
に分解して描画するために斜線や直角三角形の辺の部分
のエッジの平坦度(エッジラフネス)が悪い不都合があ
った。
【0006】また、後者の従来の可変寸法の直角三角形
のパターンを描画できる装置では、繰り返し部は高速に
描画できないため、例えば半導体メモリ素子等のパター
ンを描く際には極端に描画速度が遅くなる不都合があっ
た。また、45°傾斜した正方形の開口と通常の正方形
の開口との組合せで或る可変の直角三角形のパターンを
描画する場合には、図6(a)に示すように、上段の4
5°傾斜した正方形の開口パターンを通過した電子線に
よる像31Iと下段の正方形の開口パターン32(この
正方形の2辺をX軸及びY軸とする)とが重なった部分
の直角三角形のパターン33が縮小転写される。
【0007】しかしながら、その直角三角形のパターン
33を180°回転した形のパターン34を描画するに
は、図6(b)に示すように、電子線による像31Iを
X軸に対して時計方向に45°で交差する方向に大きく
振る必要がある。同様に、直角三角形のパターン33を
90°又は270°回転した形のパターンを描画するに
も、電子線による像31IをX軸に反時計方向に45°
で交差する方向に大きく振る必要がある。即ち、従来の
装置では4種類の可変直角三角形のパターンを切り換え
るときに、偏向電圧を大きく変化させる必要があり、電
子線による像31Iの位置が安定するまでの時間である
整定時間が長くなり、描画速度が遅くなる不都合があっ
た。また、偏向電圧を大きく変化させるため、所定の精
度の寸法の可変の直角三角形を得るためには偏向電圧の
電源の安定度に対する要求が厳しくなるという不都合も
あった。
【0008】本発明は斯かる点に鑑み、同一のパターン
が繰り返される繰り返し部で高速な描画ができると共
に、斜線を含む可変パターン又は直角三角形の可変パタ
ーンを良好なエッジラフネスで且つ高速に描画できる荷
電粒子線描画装置を提供することを目的とする。更に、
本発明は、異なる種類(回転状態)の可変寸法の直角三
角形のパターンを切り換えて描く際に、電子線の如き荷
電粒子線をあまり大きく偏向させる必要がない荷電粒子
線描画装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の荷電
粒子線描画装置は、例えば図1〜図3に示すように、縮
小転写による描画と可変成形ビームによる描画とを切り
換えて描画する荷電粒子線描画装置において、第1の矩
形の開口パターン(18D)が形成された第1のビーム
成形部(7)と、その第1の矩形の開口パターンの投影
パターンと同じ方向の第2の矩形の開口パターン(20
C)とその第1の矩形の開口パターンの投影パターンの
拡大相似パターンの角部である4個の直角三角形の開口
パターンよりなる開口パターン(20D)とを含む2個
以上の可変成形用の開口パターン及び1個以上の縮小転
写用のパターン(19−1)が形成された第2のビーム
成形部(9)と、その第1のビーム成形部(7)を透過
した荷電粒子線をその第2のビーム成形部上で偏向させ
る偏向手段(8)と、その第2のビーム成形部(9)を
透過した荷電粒子線をターゲット(16)上で位置決め
する位置決め手段(13,14)とを有し、その偏向手
段を特定の動作条件とした状態において、その第1の矩
形の開口パターンの像は、その4個の直角三角形の開口
パターンにほぼ内接する形でその第2のビーム成形部上
に結像されるものである。
【0010】また、本発明による第2の荷電粒子線描画
装置は、例えば図1〜図3に示すように、縮小転写によ
る描画と可変成形ビームによる描画とを切り換えて描画
する荷電粒子線描画装置において、第1の矩形の開口パ
ターン(18C)とこの第1の矩形の開口パターンに対
して45°傾斜した第2の矩形の開口パターン(18
B)とを含む2個以上の可変成形用の開口パターンが形
成された第1のビーム成形部(7)と、その第1の矩形
の開口パターンの投影パターンと同じ方向の第3の矩形
の開口パターン(20C)とその第2の矩形の開口パタ
ーンの投影パターンと同じ方向の第4の矩形の開口パタ
ーン(20B)とを含む2個以上の可変成形用の開口パ
ターン及び1個以上の縮小転写用のパターン(19−
1)が形成された第2のビーム成形部(9)と、その第
1のビーム成形部(7)を透過した荷電粒子線をその第
2のビーム成形部(9)上で偏向させる偏向手段(8)
と、その第2のビーム成形部(9)を透過した荷電粒子
線をターゲット(16)上で位置決めする位置決め手段
(13,14)とを有し、その第1の矩形の開口パター
ンを通過した荷電粒子線は、その第3の矩形の開口パタ
ーン上に照射され、その第2の矩形の開口パターンを通
過した荷電粒子線は、その第4の矩形の開口パターン上
に照射されることによりその第3の矩形の開口パターン
に対して45゜傾斜した可変成形ビームを形成するもの
である。
【0011】また、本発明による第3の荷電粒子線描画
装置は、例えば図1〜図3に示すように、縮小転写によ
る描画と可変成形ビームによる描画とを切り換えて描画
する荷電粒子線描画装置において、第1の矩形の開口パ
ターンとこの第1の矩形の開口パターンに対して45゜
回転した第2の矩形の開口パターンとを含む2個以上の
可変成形用の開口パターンが形成された第1のビーム成
形部()と、その第1の矩形の開口パターンの投影パ
ターンと同じ方向の第3の矩形の開口パターン(20
C)とその第の矩形の開口パターンの投影パターンの
拡大相似パターンの辺部である4個の矩形の開口パター
よりなる開口パターン(20A)とを含む2個以上の
可変成形用の開口パターン及び1個以上の縮小転写用の
パターンが形成された第のビーム成形部(9)と、そ
の第1のビーム成形部(7)を透過した荷電粒子線をそ
の第2のビーム成形部(9)上で偏向させる偏向手段
(8)と、その第のビーム成形部(9)を透過した荷
電粒子線をターゲット(16)上で位置決めする位置決
め手段(13,14)とを有し、その偏向手段を特定の
動作条件とした状態において、その第2の矩形の開口パ
ターンの像は、その4個の矩形の開口パターンにほぼ内
接する形でその第2のビーム成形部上に結像させること
により斜辺がその第3の矩形の開口パターンの長手方向
又は短手方向に平行な直角三角形を形成するものであ
る。
【0012】
【作用】斯かる本発明の第1の荷電粒子線描画装置によ
れば、第2のビーム成形部(9)の縮小転写用のパター
ン(19−1)を選択することにより、所定のパターン
が繰り返される繰り返し部のパターンを高速に描画でき
る。また、第1のビーム成形部(7)の第1の矩形の開
口パターン(18D)と第2のビーム成形部(9)の角
部よりなる開口パターン(20D)とを選択すると、例
えば図4に示すように、その開口パターン(18D)を
通過した荷電粒子線の像(18DI)はその開口パター
ン(20D(22A〜22D))にほぼ内接するような
状態にすることができる。そして、偏向手段(8)を動
作させてその荷電粒子線の像(18DI)を前後に少し
振ると、異なる回転状態の可変の直角三角形のパターン
を描画することができる。この場合、荷電粒子線の像
(18DI)をわずかに異なる方向に偏向させるだけで
異なる回転状態の可変の直角三角形のパターンを描画す
ることができ、且つ偏向された荷電粒子線の像(18D
I)の位置が安定するまでの時間(整定時間)は短い。
【0013】また、第2の荷電粒子線描画装置によれ
ば、第1のビーム成形部(7)の第2の矩形の開口パタ
ーン(18B)と第2のビーム成形部(9)の第4の矩
形の開口パターン(20B)とを選択すると、第1の矩
形の開口パターン(18C)の投影パターンに対して4
5°傾斜した可変の矩形のパターン、即ち斜線を含む可
変パターンを描画することができる。この場合、その斜
線部のエッジラフネスは良好であり、描画速度は高速で
ある。
【0014】また、第3の荷電粒子線描画装置によれ
ば、第のビーム成形部(7)の第2の矩形の開口パタ
ーン(18A)と第のビーム成形部(9)の部より
なる開口パターン(20A)とを選択すると、例えば図
5に示すように、その開口パターン(18A)を通過し
た荷電粒子線の像(18AI)はその開口パターン(2
0A(21A〜21D))にほぼ内接するような状態に
することができる。そして、偏向手段(8)を動作させ
てその荷電粒子線の像(18AI)を前後に少し振る
と、異なる回転状態の可変の直角三角形のパターンを描
画することができる。この場合、荷電粒子線の像(18
AI)をわずかに異なる方向に偏向させるだけで異なる
回転状態の可変の直角三角形のパターンを描画すること
ができ、且つ偏向された荷電粒子線の像(18AI)の
位置が安定するまでの時間(整定時間)は短い。
【0015】
【実施例】以下、本発明による荷電粒子線描画装置の一
実施例につき図1〜図5を参照して説明する。本例では
荷電粒子線として電子線を使用する。図1は本例の電子
線描画装置の構成を示し、この図1において、1は電子
銃である。この電子銃1から順にブランキング用の偏向
器2、コンデンサーレンズ3第1成形開口板4、電磁方
式の偏向器5、第1成形レンズ6及び第2成形開口板7
を配置する。その下に、静電方式の偏向器8、第2成形
レンズ10及びステンシルマスク9を配置する。第2成
形レンズ10により第2成形開口板7の開口パターンの
電子線による像をステンシルマスク9上に結像する。即
ち、第2成形開口板7の配置面とステンシルマスク9の
配置面とは共役である。
【0016】このステンシルマスク9の下側に順に、電
子線の振り戻し用の電磁方式の偏向器11、縮小レンズ
12、副偏向器13、主偏向器14、対物レンズ15及
びターゲット16を配置する。上述の第1成形開口板4
の光軸AXを含む中央部には正方形の1個の開口パター
ンを形成する。
【0017】図2は第2成形開口板7のパターンを示
し、この図2に示すように、第2成形開口板7のパター
ン領域を6行×6列の小領域に分割する。そして、光軸
AXの直下の4個の小領域を除く32個の小領域にはそ
れぞれ比較的大きな矩形又は正方形の開口パターン17
−1,17−2〜17−32を形成する。また、第2成
形開口板7の各小領域を区切る横軸及び縦軸に平行にそ
れぞれX軸及びY軸をとり、その光軸AXの直下の4個
の小領域には左端から順にX軸に対して45°傾斜した
第1の正方形の開口パターン18A、同じくX軸に対し
て45°傾斜した第2の正方形の開口パターン18B、
X軸に対して一辺が平行な第3の正方形の開口パターン
18C及び同じくX軸に対して一辺が平行な第4の正方
形の開口パターン18Dを形成する。これらの開口パタ
ーン18A〜18Dは可変成形ビーム用の開口パターン
である。
【0018】図3はステンシルマスク9のパターンを示
し、この図3に示すように、ステンシルマスク9のパタ
ーン領域もそれぞれX軸及びY軸に平行に6行×6列の
小領域に分割する。これらステンシルマスク9上の36
個の小領域にはそれぞれ図2の第2成形開口板7の36
個の小領域を通過した電子線が1対1で結像される。そ
して、図3のステンシルマスク9において、光軸AXの
上の4個の小領域を除く32個の小領域にはそれぞれメ
モリセル等の繰り返しの基本となるパターンの拡大パタ
ーン19−1,19−2〜19−32を形成する。
【0019】また、その光軸AXの上の4個の小領域に
は、右端から第2成形開口板7の第1の正方形の開口パ
ターン18Aの像に内接するような4個の矩形の開口パ
ターン21A〜21Dよりなる第1の開口パターン20
A、第2成形開口板7の第2の正方形の開口パターン1
8Bの像と等しい大きさの正方形の第2の開口パターン
20B及び第2成形開口板7の第3の正方形の開口パタ
ーン18Cの像と等しい大きさの正方形の第3の開口パ
ターン20Cを形成する。また、4個の小領域の左端に
は第2成形開口板7の第4の正方形の開口パターン18
Aの像に内接するような4個の直角三角形の開口パター
ン22A〜22Dよりなる第4の開口パターン20Dを
形成する。これら4個の開口パターン20A〜20Dは
可変成形ビーム用の開口パターンである。
【0020】図1の装置の基本的な動作につき説明する
に、電子銃1から放出された電子線はコンデンサーレン
ズ3により適度に集束されて第1成形開口板4の中央部
の開口パターンの上に照射される。その第1成形開口板
4の開口パターンの電子線による像が第1成形レンズ6
により第2成形開口板7上に結像される。偏向器5の偏
向作用により、第1成形開口板4の開口パターンの像は
第2成形開口板7の36個の小領域の内の任意の1つの
小領域の上に結像される。そして、偏向器8が動作して
いない状態では、第2成形開口板7の1つの小領域の開
口パターンの像が第2成形レンズ10によりステンシル
マスク9の対応する1つの小領域の上に結像される。一
方、偏向器8を動作させるとその偏向作用により、第2
成形開口板7の1つの小領域の開口パターンの像は対応
するステンシルマスク9の1つの小領域上でX方向及び
Y方向に所定量だけ偏向させることができる。
【0021】ステンシルマスク9のその1つの小領域の
開口パターンを通過した電子線は、縮小レンズ12及び
対物レンズ15によりターゲット16上に集束され、そ
の第2成形開口板7の選択された1つの小領域の開口パ
ターンの像とステンシルマスク9の対応する1つの小領
域の開口パターンとが重なって得られるパターンがター
ゲット16上に所定の縮小率で縮小されて転写される。
この際に、偏向器11により電子線の軸が光軸AXの方
向に振り戻され、副偏向器13及び主偏向器14により
ターゲット16上での縮小像の位置決めが行われる。
【0022】この場合、第2成形開口板7側で開口パタ
ーン17−1〜17−32の内の何れかの開口パターン
を選択すると、この選択された開口パターンを通過した
電子線はステンシルマスク9側ではそれに対応してそれ
ぞれ拡大パターン19−1〜19−32を通過して、タ
ーゲット16上の所定の位置に選択された拡大パターン
が縮小転写される。また、第2成形開口板7で第3の正
方形の開口パターン18Cを通過した電子線は、ステン
シルマスク9側では第3の開口パターン20C上に照射
される。そこで、偏向器8により電子線をX方向及びY
方向に偏向させることにより、ターゲット16上に2辺
がX軸及びY軸に平行で且つ大きさが可変の矩形のパタ
ーンを描画することができる。
【0023】また、第2成形開口板7で傾斜した第2の
正方形の開口パターン18Bを通過した電子線は、ステ
ンシルマスク9側では傾斜した第2の開口パターン20
B上に照射される。そこで、偏向器8により電子線をX
方向及びY方向に偏向させることにより、ターゲット1
6上にX軸に対して45°傾斜した状態の可変の矩形の
パターンを描画することができる。この場合、縮小転写
方式であるため、描画される矩形のパターンの各辺、即
ちX軸を基準にした場合の斜線のエッジラフネスは良好
である。
【0024】次に、偏向器8を動作させない状態で第2
成形開口板7の第4の正方形の開口パターン18Dを選
択すると、図4(a)に示すように、ステンシルマスク
9の第4の開口パターン20Dを構成する4個の直角三
角形の開口パターン22A〜22Dに内接する形で開口
パターン18Dの像18DIが結像される。この状態で
はターゲット16上にはパターンは描画されない。その
後、図4(b)に示すように、偏向器8を動作させて開
口パターンの像18DIの位置をX軸に対して時計方向
に45°で交差する方向に少し偏向させると、その像1
8DIと直角三角形の開口パターン22Bとが重なった
部分の大きさが可変の直角三角形のパターン23がター
ゲット16上に縮小転写される。
【0025】また、その直角三角形のパターン23をそ
れぞれ90°、180°又は270°回転した状態の可
変の直角三角形のパターン24〜26をターゲット16
上に縮小転写するには、開口パターンの像18DIを対
応する方向に少し偏向させるだけでよい。このように、
本例によれば、偏向器8により開口パターンの像18D
Iを少し所定の方向に移動するだけで、直交する2辺が
X軸及びY軸に平行な4種類の可変の直角三角形を高速
に描画することができる。これら4種類の直角三角形の
パターンの斜辺部のエッジラフネスは良好である。
【0026】同様に、偏向器8を動作させない状態で第
2成形開口板7の第1の正方形の開口パターン18Aを
選択すると、図5(a)に示すように、ステンシルマス
ク9の第1の開口パターン20Aを構成する4個の矩形
の開口パターン21A〜21Dに内接する形で開口パタ
ーン18Aの像18AIが結像される。この状態ではタ
ーゲット16上にはパターンは描画されない。その後、
図5(b)に示すように、偏向器8を動作させて開口パ
ターンの像18AIの位置をY軸に平行な方向に少し偏
向させると、その像18AIと矩形の開口パターン21
Aとが重なった部分の大きさが可変の直角三角形のパタ
ーン27がターゲット16上に縮小転写される。
【0027】また、その直角三角形のパターン27をそ
れぞれ90°、180°又は270°回転した状態の可
変の直角三角形のパターン28〜30をターゲット16
上に縮小転写するには、開口パターンの像18AIを対
応する方向に少し偏向させるだけでよい。このように、
本例によれば、偏向器8により開口パターンの像18A
Iを少し所定の方向に移動するだけで、斜辺がX軸又は
Y軸に平行でエッジラフネスが良好な4種類の可変の直
角三角形を高速に描画することができる。
【0028】上述のように本例によれば、8種類の大き
さが可変の直角三角形を縮小転写により描画することが
できる。これら8種類の直角三角形を組み合わせること
により、台形のパターン等も縮小転写により高速に描画
することができる。また、それら8種類の直角三角形の
パターンを切り換えて縮小転写する際の、偏向器8にお
ける偏向電圧は従来方式に比べて大幅に小さい電圧でよ
い。従って、偏向器8の偏向電圧を制御するための制御
信号のビット数は少なくて済むと共に、偏向器8用の電
源の安定度が従来例に比べて低い場合でも従来例と同程
度の形状精度を得ることができる。
【0029】なお、図1の実施例では、第2成形開口板
7の36個の小領域とステンシルマスク9の36個の小
領域とはそれぞれ1対1で対応しているが、必ずしも1
対1で対応させる必要はない。また、例えば図1の第1
成形開口板4は省略してもよい。このように、本発明は
上述実施例に限定されず本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々の構成を取り得る。
【0030】
【発明の効果】本発明の第1の荷電粒子線描画装置によ
れば、同一のパターンの繰り返し部では縮小転写用のパ
ターンの転写により高速な描画ができる。また、第1の
ビーム成形部の可変成形用の開口パターンと第2のビー
ム成形部の2個以上の可変成形用の開口パターンとを組
み合わせて、偏向手段を動作させることにより、矩形の
可変パターン及び直角三角形の可変パターンを良好なエ
ッジラフネスで且つ高速に描画できる利点がある。ま
た、可変寸法の直角三角形のパターンを切り換えて描く
際に、荷電粒子線をあまり大きく偏向させる必要がなく
偏向手段の制御部が簡略化できる利点がある。
【0031】また、第2の荷電粒子線描画装置によれ
ば、同一のパターンの繰り返し部では縮小転写用のパタ
ーンの転写により高速な描画ができると共に、第1のビ
ーム成形部の2個以上の可変成形用の開口パターンと第
2のビーム成形部の2個以上の可変成形用の開口パター
ンとを組み合わせて、偏向手段を動作させることによ
り、矩形の可変パターン及び45°傾斜した矩形の可変
パターンを良好なエッジラフネスで且つ高速に描画でき
る利点がある。
【0032】また、第3の荷電粒子線描画装置によれ
ば、同一のパターンの繰り返し部では縮小転写用のパタ
ーンの転写により高速な描画ができると共に、第のビ
ーム成形部の2個以上の可変成形用の開口パターンと第
のビーム成形部の2個以上の可変成形用の開口パター
ンとを組み合わせて、偏向手段を動作させることによ
り、矩形の可変パターン及び直角三角形の可変パターン
を良好なエッジラフネスで且つ高速に描画できる利点が
ある。また、可変寸法の直角三角形のパターンを切り換
えて描く際に、荷電粒子線をあまり大きく偏向させる必
要がなく偏向手段の制御部が簡略化できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による荷電粒子線描画装置の一実施例の
全体の構成を示す縦断面に沿う端面図である。
【図2】図1の第2成形開口板7のパターンを示す平面
図である。
【図3】図1のステンシルマスク9のパターンを示す平
面図である。
【図4】直交する2辺がX軸及びY軸に平行な可変の直
角三角形のパターンを描画する場合の動作の説明に供す
る線図である。
【図5】斜辺がX軸又はY軸に平行な可変の直角三角形
のパターンを描画する場合の動作の説明に供する線図で
ある。
【図6】従来の電子線描画装置で直交する2辺がX軸及
びY軸に平行な可変の直角三角形のパターンを描画する
場合の動作の説明に供する線図である。
【符号の説明】
1 電子銃 3 コンデンサーレンズ 4 第1成形開口板 5 電磁方式の偏向器 6 第1成形レンズ 7 第2成形開口板 8 静電方式の偏向器 9 ステンシルマスク 10 第2成形レンズ 12 縮小レンズ 13 副偏向器 14 主偏向器 15 対物レンズ 16 ターゲット 17−1〜17−32 正方形の開口パターン 19−1〜19−32 拡大パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秦 一成 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株 式会社ニコン 大井製作所内 (56)参考文献 特開 平3−270215(JP,A) 特開 平1−125825(JP,A) 特開 昭59−169131(JP,A) 特開 平4−43629(JP,A) 特開 平4−128844(JP,A) 特開 平4−302413(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縮小転写による描画と可変成形ビームに
    よる描画とを切り換えて描画する荷電粒子線描画装置に
    おいて、 第1の矩形の開口パターンが形成された第1のビーム成
    形部と、 前記第1の矩形の開口パターンの投影パターンと同じ方
    向の第2の矩形の開口パターンと前記第1の矩形の開口
    パターンの投影パターンの拡大相似パターンの角部であ
    る4個の直角三角形の開口パターンよりなる開口パター
    ンとを含む2個以上の可変成形用の開口パターン及び1
    個以上の縮小転写用のパターンが形成された第2のビー
    ム成形部と、 前記第1のビーム成形部を透過した荷電粒子線を前記第
    2のビーム成形部上で偏向させる偏向手段と、 前記第2のビーム成形部を透過した荷電粒子線をターゲ
    ット上で位置決めする位置決め手段とを有し、 前記偏向手段を特定の動作条件とした状態において、前
    記第1の矩形の開口パターンの像は、前記4個の直角三
    角形の開口パターンにほぼ内接する形で前記第2のビー
    ム成形部上に結像されること を特徴とする荷電粒子線描
    画装置。
  2. 【請求項2】 縮小転写による描画と可変成形ビームに
    よる描画とを切り換えて描画する荷電粒子線描画装置に
    おいて、 第1の矩形の開口パターンと該第1の矩形の開口パター
    ンに対して45°傾斜した第2の矩形の開口パターンと
    を含む2個以上の可変成形用の開口パターンが形成され
    た第1のビーム成形部と、 前記第1の矩形の開口パターンの投影パターンと同じ方
    向の第3の矩形の開口パターンと前記第2の矩形の開口
    パターンの投影パターンと同じ方向の第4の矩形の開口
    パターンとを含む2個以上の可変成形用の開口パターン
    及び1個以上の縮小転写用のパターンが形成された第2
    のビーム成形部と、 前記第1のビーム成形部を透過した荷電粒子線を前記第
    2のビーム成形部上で偏向させる偏向手段と、 前記第2のビーム成形部を透過した荷電粒子線をターゲ
    ット上で位置決めする位置決め手段とを有し、 前記第1の矩形の開口パターンを通過した荷電粒子線
    は、前記第3の矩形の開口パターン上に照射され、前記
    第2の矩形の開口パターンを通過した荷電粒子線は、前
    記第4の矩形の開口パターン上に照射されることにより
    前記第3の矩形の開口パターンに対して45゜傾斜した
    可変成形ビームを形成する ことを特徴とする荷電粒子線
    描画装置。
  3. 【請求項3】 縮小転写による描画と可変成形ビームに
    よる描画とを切り換えて描画する荷電粒子線描画装置に
    おいて、 第1の矩形の開口パターンと該第1の矩形の開口パター
    ンに対して45゜回転した第2の矩形の開口パターンと
    を含む2個以上の可変成形用の開口パターンが形成され
    た第1のビーム成形部と、 前記第1の矩形の開口パターンの投影パターンと同じ方
    向の第3の矩形の開口パターンと前記第の矩形の開口
    パターンの投影パターンの拡大相似パターンの辺部であ
    る4個の矩形の開口パターンよりなる開口パターンとを
    含む2個以上の可変成形用の開口パターン及び1個以上
    の縮小転写用のパターンが形成された第のビーム成形
    部と、 前記第1のビーム成形部を透過した荷電粒子線を前記第
    2のビーム成形部上で偏向させる偏向手段と、 前記第のビーム成形部を透過した荷電粒子線をターゲ
    ット上で位置決めする位置決め手段とを有し、 前記偏向手段を特定の動作条件とした状態において、前
    記第2の矩形の開口パターンの像は、前記4個の矩形の
    開口パターンにほぼ内接する形で前記第2のビーム成形
    部上に結像させることにより斜辺が前記第3の矩形の開
    口パターンの長手方向又は短手方向に平行な直角三角形
    を形成すること を特徴とする荷電粒子線描画装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか一項記載の荷電粒
    子線描画装置であって、 前記第1のビーム成形部の電子銃側に1個の矩形の開口
    パターンが形成された第3のビーム成形部を有すること
    を特徴とする荷電粒子線描画装置。
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