JP3102857B2 - ポリエステルスルホンタイプの親水性ゲル化剤を含有する局所用組成物 - Google Patents

ポリエステルスルホンタイプの親水性ゲル化剤を含有する局所用組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特殊なゲル化材料
を含有する新規な局所用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】種々
の一般的なゲル化剤または増粘剤は、局所用組成物の調
製用として知られており、特に、藻の抽出物、たとえば
寒天、カラギーナン、アルギナート;セルロース誘導
体、微生物浸出物または植物浸出物、種からの抽出され
たゴム;フルーツ抽出物、たとえばペクチン;動物由来
のゲル化剤、たとえばゼラチン、カセイナート、または
水溶性ゲル化合成ポリマー、たとえば架橋ポリアクリル
酸が知られている。これらのゲル化剤は、適用モードお
よび所望の効果に合わせて局所用組成物の粘度を適合さ
せることが可能である。しかしながら、これらのゲル化
剤は欠点を有しており;特に、組成物中のゲル化剤の濃
度が増すと、早急に、形作ることが困難である非常に粘
性の高い製品となってしまい、組成物の展性も減少し、
皮膚、粘膜、または皮膚骨格(exoskelton)への適用容
易性が減少し、特に、化粧品適用特性が減少するもので
ある。
【0003】本出願人は、特別なゲル化材料を使用する
ことによって、良好な局所適用容易性を保持すると同時
に、種々の液状、ペースト状、または固体形状で局所用
組成物を得ることが可能であることを見い出した。
【0004】本出願人はまた、特別なゲル化材料を使用
することによって、ゲル化剤を含むゲル化した組成物を
適用して乾燥させると、該組成物が接触するサポート
(たとえば繊維、グラス、カップなど)に移らないフィ
ルムを形成可能であることを見い出した。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】
したがって、本発明の主題は、ポリエステルスルホンタ
イプの特殊な親水性ゲル化剤を含有する水相を含んで成
る局所用組成物である。本発明において有用な特別なゲ
ル化剤は、式(I):
【0006】
【化2】[−CO−A−CO−O−(CH 2 −CH 2 −O) n −]
【0007】(式中、− Aは、1,4−フェニレン、
スルホ−1,3−フェニレン、および任意に1,3−フ
ェニレン基を示し、− nは、1から4の範囲である)
で表わされる繰り返しジカルボキシラート単位を含有し
てなる、水溶性または水分散性テレフタルコポリエステ
ルオリゴマーであり、前記式(I)の単位の少なくとも
35モル%が、Aが1,4−フェニレン基であり、nが1
である式(I)の単位であり、前記式(I)の単位の少な
くとも7モル%が、Aがスルホ−1,3−フェニレン基
である式(I)の単位であり、前記コポリエステルオリ
ゴマーの重量平均分子量が、5000以上で20000
よりも少ない、好ましくは15000よりも少ないもの
である。
【0008】好ましくは、式(I)の単位の少なくとも
40モル%が、より好ましくは、40から80モル%
が、Aが1,4−フェニレン基であり、nが1である式
(I)の単位である。好ましくは、式(I)の単位の少な
くとも10モル%が、より好ましくは、10から25モ
ル%が、Aがスルホ−1,3−フェニレン基である式
(I)の単位である。
【0009】前記コポリエステルオリゴマーの鎖の末端
は、同一でも異なっていてもよく、本質的には、下記の
式(I’)の基で表わすことが可能である。
【0010】
【化3】
【0011】(式中、Aおよびnは上記と同様に定義され
る。) 前記オリゴマーはまた、より少量の、下記の式で表わさ
れる基を鎖の末端に有してもよい。
【0012】
【化4】
【0013】(式中、Aは上記と同様に定義され、Rは炭
素数1から4のアルキル基を示す。)
【0014】Aがスルホ−1,3−フェニレン基を示す
場合には、特に、アルカリ金属スルホナート、特にスル
ホン酸ナトリウムまたはカリウム、またはアンモニウム
または低級モノ−、ジ−、トリ−またはテトラアルキル
アンモニウムスルホナートである。本発明によれば、低
級アルキルアンモニウムとは、好ましくは、アルキル基
が低級アルキル、好ましくは炭素数1から6のアルキル
である、アンモニウムを称する。好ましくは、スルホン
酸ナトリウムである。
【0015】コポリエステルオリゴマーは任意に、20
モル%まで、好ましくは5モル%までの、Aが1,3−
フェニレン基を示す式(I)の単位を含有可能である。
【0016】本発明の好ましい実施態様によれば、前記
コポリエステルオリゴマーは、5000から14000
までの間、好ましくは8000から10000までの間
の重量平均分子量を有する。重量平均分子量は、100
℃で0.01NのLiBrを含有するジメチルアセトアミド
中で、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによっ
て測定される。結果は、ポリスチレン当量として表わさ
れる。
【0017】前記コポリエステルオリゴマーは、ポリエ
ステルを調製するための通常の溶融ルート、溶媒ルー
ト、またはインターフェースルート方法によって得ら
れ、これらの方法は、 ・二酸及びジオールのエステル化反応と重縮合、 ・ジエステルとジオールのトランスエステル化反応と重
縮合、 ・ヒドロキシ酸の自己縮合、 ・ジオールおよび酸クロリドを用いるSchotten−Bauman
n反応および重縮合、 ・ラクトンの重合反応 を含むものであり、副反応の制御に基づいて、および、
種々のモノマーの最初の化学量論的比率に基づいて、同
様である、Aが1,4−フェニレン基であり、nが1であ
る式(I)の単位を最少量にコントロールしながら行わ
れる。
【0018】調製の優位なモードは、溶融ルートのトラ
ンスエステル化/重縮合および/またはエステル化/ト
ランスエステル化および/またはエステル化触媒を用い
た重縮合によるモードである。
【0019】構造の制御は、種々の二酸および/または
ジエステルおよびジオールモノマーの最初の化学量論的
比率に基づいて、および、エーテル化制限剤の使用に基
づいて、同様である、Aが1,4−フェニレン基であ
り、nが1である式(I)の単位を最少量にコントロール
することによって行われる。上記制限剤は、塩基性化合
物、たとえば、脂肪族または芳香族アミン、またはアル
カリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物または酢酸
塩であることが可能である。
【0020】分子量の制御は、圧力、温度および時間の
適当な条件下、当業者にはそれ自体公知の方法で行われ
る。
【0021】本発明の主題を成す新規なテレフタルコポ
リエステルオリゴマーは、エステル化および/またはト
ランスエステル化触媒およびエーテル化制限剤の存在
下、 −テレフタル(Tp)酸、無水物またはジエステル、 −スルホイソフタル(SIp)酸、無水物またはジエステ
ル、 −任意に、イソフタル(Ip)酸、無水物またはジエステ
ル、および −エチレングリコール(EG) に基づいて、 *(SIp)/[(Tp)+(SIp)+(Ip)]モル比:少な
くとも7/100、好ましくは少なくとも10/10
0、より好ましくは少なくとも10/100から25/
100、 *(Ip)/[(Tp)+(SIp)+(Ip)]モル比:20
/100以下、好ましくは5/100以下、 *(EG)/[(Tp)+(SIp)+(Ip)]モル比:2/
1から3/1まで、の比率で、モノマー組成物の、エス
テル化および/またはトランスエステル化/重縮合によ
って、調製可能である。
【0022】テレフタル(Tp)モノマーは好ましくは、
低級ジエステル(ジ(C1−C4)アルキルジエステル)、
好ましくはジメチルジエステルの形態で使用される。
【0023】スルホイソフタル(SIp)モノマーは好ま
しくは、低級(C1−C4)アルキルの、好ましくはメチル
の、アルカリ金属のスルホナート(特にスルホン酸ナト
リウム)ジエステルの形態で使用される。5−オキシス
ルホニルイソフタル酸ジメチルナトリウムが特に好まし
い。任意のイソフタル(Ip)モノマーは、好ましくは、
イソフタル酸の形態で使用される。
【0024】全ての”二酸”モノマーがジエステルの形
態で使用される場合には、これらの”二酸”モノマーと
エチレングリコールとのトランスエステル化(変換)操
作は、130℃以上、好ましくは約140から220℃
までの温度で、さらに好ましくは、約180から220
℃の温度で行われる。該温度において、(ジメチルジエ
ステルの好ましいケースでは)形成されたメタノール
は、好ましくは蒸留によって、反応媒体から除去され
る。
【0025】該変換操作は、金属トランスエステル化触
媒およびエーテル化制限剤の存在下、行われる。該触媒
は好ましくは、金属カルボキシラート、たとえば、酢酸
マグネシウム、酢酸亜鉛、酢酸コバルト、または酢酸カ
ルシウム、または有機または無機タイタナート、たとえ
ば、ブチル=タイタナート、ニトリロ−2,2’,2”
−トリエチル=タイタナート(またはエーテル化制限剤
としても作用するチタンアミノトリエタノラート)また
はカルシウムタイタナートである。好ましい触媒は、有
機タイタナートであり、これらは、反応剤に対して、チ
タンあたり、少なくとも約0.001重量%、好ましく
は約0.002重量%から0.02重量%の量で使用さ
れる。
【0026】エーテル化制限剤は、塩基性化合物、たと
えば、脂肪族または芳香族アミン(トリエタノールアミ
ン、グアニジン=カーボナート、ジメチルアニリン、ナ
フチルアミン等)または、アルカリ金属またはアルカ土
類金属のヒドロキシドまたはアセタート(酢酸ナトリウ
ムまたはカリウム、安息香酸ナトリウムなど)であり、
一般的には、反応剤に対して、約0.001から0.0
5重量%までの量で使用される。変換操作の持続性は、
1から4時間であり、一般的には約2から3時間であ
る。メタノールの理論量が90%より多く蒸留された場
合には、過剰なポリオールは、反応媒体を230℃まで
にすることによって、除去される。
【0027】重縮合操作は好ましくは、約230から2
80℃の、さらに好ましくは約240から260℃の温
度で、次第に10Pa程度の圧力までさげ、予め該温度ま
で上げたもう1つの反応器中、約40分間、約10ミリ
バールまで減圧して行われる。
【0028】重縮合操作はポリオール分子の除去で起こ
り、7.5リットルの反応容器中、攪拌軸のモータート
ルクが、80回転/分の攪拌スピードのアンカー形状の
スピンドルで、反応質量の、250℃の温度で約0.5
から5ニュートン.メートルに等しい値を示す場合に、
該操作は終了する。窒素を導入することによって、真空
ではなくなり、ポリマーが型に注がれ、冷却後、該ポリ
マーは砕かれる。
【0029】”二酸”モノマーの1つが、二酸または無
水物の形態で存在し、他のものがジエステルの形態であ
る場合に、該コポリエステルオリゴマーは、まず、ジエ
ステルモノマーをエチレングリコールを用いて、上記条
件下でトランスエステル化を行い、次いで、エチレング
リコールで二酸または無水物モノマーの媒体中でエステ
ル化操作を行って、次いで、上記条件下、重縮合を行う
ことにより、得られる。エチレングリコールの全量は、
2つの操作(トランスエステル化およびエステル化)で
分けられる。
【0030】必要ならば、エステル化操作は、変換の終
了温度に相当する温度で、トランスエステル化操作の結
果の反応媒体に、二酸または無水物形態のモノマーおよ
び予め懸濁させたエチレングリコールを添加することに
よって行われる。なお、該導入時間には約1時間であ
る。
【0031】該エステル化反応は、約230から280
℃の、好ましくは約250から260℃の温度で、トラ
ンスエステル化触媒と同タイプの触媒およびエーテル化
制限剤の存在下、行われる。該操作は、トランスエステ
ル化操作に使用したものと同タイプの触媒とエーテル化
制限剤の存在下、同比率で行われる。
【0032】該反応は、水の除去によって行われ、該除
去は、過剰のポリオールと同時に反応器から除去され
る。このタイプの調製方法は、特に、特許出願:WO95
/32997(Rhone−Poulenc Chimie 社)に記載さ
れている。
【0033】好ましくは、本発明による組成物は、組成
物の全重量に対して、0.001から40重量%のテレ
フタルコポリエステルオリゴマーを含有する。所望の液
状、ペースト状、または固体状形態に応じて、特別なゲ
ル化剤を種々の量で使用するものである。固体組成物の
場合には、好ましくは10から40重量%の、より好ま
しくは20から30重量%の特別なゲル化剤が使用され
る。ペースト組成物の場合には、好ましくは0.5から
10重量%の、より好ましくは2から5重量%の特別な
ゲル化剤が使用される。液状組成物の場合には、より少
ない量が使用されるものである。
【0034】本発明による組成物は好ましくは、皮膚、
粘膜、または皮膚骨格に適用されるべき化粧品または薬
剤組成物である。
【0035】組成物は、種々の一般的な皮膚化粧用途
に、特に、ボディ衛生組成物、たとえば、デオドラント
スティックの形態の組成物として;ヘアー組成物、たと
えばスタイリングゲルとして;メークアップ組成物、特
にいわゆる”色移りしない(transfer−free)”メーク
アップ組成物、特にリップスティックとして;ケアー組
成物、たとえばモイスチャライジングローションとし
て、または口内または歯用組成物、たとえば歯磨ゲルま
たは歯磨粉、またはマウスウオッシュとして使用可能で
ある。
【0036】本発明による組成物はしたがって、予想さ
れる用途に応じて、化粧品に一般的な他の成分を含有可
能である。本発明による組成物はまた、脂肪相も含有可
能であり、該脂肪相は、化粧品において一般的である、
動物、植物、鉱物、または合成由来のオイルまたはワッ
クスを、単独で、または混合物として含有してもよい。
【0037】本発明による組成物は、皮膚化粧品におい
て一般的である添加剤及び/又は活性剤を含有可能であ
る。当業者には、本発明による特別なゲル化剤の特性に
悪影響を与えないように、本発明による組成物に添加可
能な、これら添加剤および活性剤の量を定めることがで
きる。
【0038】一般的な化粧品添加剤は、特に、香料、染
料、臭吸収剤、組成物を安定化するための添加剤、たと
えば防腐剤、UV−Aおよび/またはUV−Bサンスクリーン
剤、親水性および/または親油性酸化防止剤、キレート
剤等である。これら種々の添加剤の量は、当該分野で通
常使用されている量であり、たとえば、組成物の全重量
に対して、0.0001から5重量%である。添加剤の
性質に応じて、これらの添加剤は水相、または、脂肪相
を組成物が含有する場合には脂肪相中に導入可能であ
る。
【0039】本発明による組成物はまた、化粧品に一般
的である、親水性および/または親油性活性剤、特に、
抗フリーラジカル剤、α−またはβ−ヒドロキシ酸、UV
−Aおよび/またはUV−Bサンスクリーン剤、セラミド、
抗ふけ剤、たとえばオクトピロックスまたはジンクピリ
チオン、抗アクネ剤、たとえばレチノイン酸またはベン
ゾイルペルオキシド、髪抜け防止剤、たとえばミノキシ
ジル、抗菌剤または腐敗防止剤、口内またはデンタルケ
ア剤等を含有可能である。
【0040】ボディ衛生用組成物としての用途の場合に
は、本発明による組成物は、不快なわきの下の臭いを一
般的に除去または減少させるための、抗汗タイプおよび
/または殺菌タイプの活性剤を含有するデオドラント製
品および/または臭い吸収剤を含有可能である。
【0041】ヘアー組成物としての用途の場合には、ゲ
ルの特別な流動特性のために、本発明による組成物は、
良好なスタイリング効果およびヘアースタイルの乱れを
抑制するものである。定着効果を得るために、または、
スタイリングおよびもつれのほどきやすさの効果を改善
するために、定着材料またはコンディショニング材料
を、本発明による組成物に添加可能である。これらの定
着材料またはコンディショニング材料は、組成物の全重
量に対して、0.01から15重量%までの間、好まし
くは0.1から8重量%までの間で使用可能である。
【0042】本発明による組成物はまた、ヘアケア活性
剤および/または艶強化剤および/またはヘアーダイを
含有可能である。これらの活性剤は、組成物の全重量に
対して、0.01から20重量%までの間で使用可能で
ある。メークアップ組成物の用途の場合には、本発明に
よる組成物は、メークアップ組成物に一般的な材料、特
に充填剤および/または染料を含有可能である。
【0043】組成物がケア組成物である場合には、活性
剤、たとえばアスコルビン酸、コウジ酸、クエン酸、カ
フェー酸、サリチル酸およびその誘導体(たとえば5−
n−オクタノイルサリチル酸または5−デカノイルサリ
チル酸)、α−ヒドロキシ酸、レチノイン酸およびその
誘導体、たとえばレチノールおよびレチノールエステ
ル、ベンゼン−1,4−ジ(3−メチリデン−10−カ
ンファースルホン酸)を含有する。これらの酸を含有す
る種々の天然または合成化合物、たとえば植物抽出物、
特にフルーツ抽出物も使用可能である。キサンチン誘導
体(カフェイン、セオフィリン)、β−グリチルリチン
酸またはアジアン酸(asiatic acid)も溶解可能であ
る。
【0044】本発明による組成物の物理化学特性および
/または化粧品特性に応じて、および、予想される用途
に応じて、柔らかさまたは硬さの特性を変性するため
に、さらなるゲル化剤を含有可能であり、さらに、組成
物の水に対する残存性を増加させ、艶を付与する、ラテ
ックスまたは偽ラテックス、または、柔軟性とスリップ
性を最終組成物に付与する1以上のシリコーンゴムをさ
らに含有可能である。
【0045】当業者には、成分の機能に応じて、本発明
による組成物の調製方法を如何に定めるかは理解される
ものであろう。本発明はまた、上記組成物を、皮膚、粘
膜、または皮膚骨格に適用することを特徴とする皮膚、
粘膜、皮膚骨格の美容トリートメント方法にも関する。
【0046】以下、本発明を例解する実施例を記載する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。また、”%”は、組成物の全重量に対するもので表
わされ、組成物中のエチレングリコールイソフタラート
/テレフタラート/スルホイソフタラートコポリマーの
パーセントは、活性材料のパーセントである。
【0047】
【実施例】実施例1:本発明によるテレフタルコポリエ
ステルオリゴマーの調製 以下の反応剤を、電気バルブによって制御された蒸留カ
ラム、熱交換液をサーキュレートさせるジャケット、”
Kyowa”トーションメータに連結した、80回転/分で
回転するアンカー形状のスターラーを装備する7.5リ
ットルのステンレススチール反応容器に入れる。 −11.47モルのジメチル=テレフタラート −2.53モルの5−オキシスルホニルイソフタル酸ジ
メチルナトリウム −39.16モルのエチレングリコール −触媒およびエーテル化制限剤としてのチタンアミノト
リエタノラートの形態の、54ppmのチタン。
【0048】該混合物を180℃に予め加熱し、次い
で、90%より多いメタノールの理論量を蒸留するため
に、約130分かけて220℃にする。反応混合物を次
いで、30分かけて230℃まで上げる。反応混合物が
該温度に達すると、以下の組成を有する懸濁液を、23
0℃で、60分かけて導入する。 −0.5モルのイソフタル酸 −2.36モルのテレフタル酸 −8モルのエチレングリコール。
【0049】反応混合物を60分かけて250℃の温度
にする。混合物の導入期間中、および250℃までの昇
温中、水およびエチレングリコールの混合物は、逆行す
ることなく蒸留される。
【0050】反応混合物を次いで、250℃に予め加熱
したオートクレーブに移し、22分かけて、100ミリ
バールの減圧にする。該温度および圧力条件下で2分
後、反応混合物を取りだし、冷却する。得られたコポリ
エステルは表1に記載の構造特徴を有する。
【0051】実施例2(比較):本発明によらないテレ
フタルコポリエステルオリゴマーの調製 以下の反応剤を、実施例1に記載のものと同様の反応容
器に入れる。 −15.16モルのジメチル=テレフタラート −1.99モルの5−オキシスルホニルイソフタル酸ジ
メチルナトリウム −48モルのエチレングリコール −触媒およびエーテル化制限剤としてのブチル=オルト
チタナートの形態の、54ppmのチタン。
【0052】該混合物を180℃に予め加熱し、次い
で、90%より多いメタノールの理論量を蒸留するため
に、約130分かけて220℃にする。反応混合物を次
いで、90分かけて250℃まで上げる。反応混合物が
該温度に達すると、反応混合物を次いで、250℃に予
め加熱したオートクレーブに移し、60分かけて、1ミ
リバールの減圧にする。該温度および圧力条件下で90
分後、反応混合物を取りだし、冷却する。得られたコポ
リエステルは表1に記載の構造特徴を有する。
【0053】
【表1】
【0054】表1における説明: * ”二酸単位のモル%”は、使用した二酸またはジエ
ステルの全量に対する使用した各二酸またはジエステル
の量を%で示したものである。”Tp”は、テレフタル単
位を意味する。”Ip”は、イソフタル単位を意味す
る。”SIp”は、スルホイソフタル単位を意味する。 * コポリエステルの”グリコール”部の特徴は、16
時間、190℃で生成物をメタノール化し、次いで、ガ
スクロマトグラフ法による分析および内部検定(intern
al calibration)によって得られる。 * ”ジオール単位のモル%”は、ジオールの全量に対
する、オキシエチレン単位”G”、ジ(オキシエチレ
ン)単位”2G”、トリ(オキシエチレン)単位”3
G”、およびテトラ(オキシエチレン)単位”4G”を%
で示したものである。 * ”%GT/Σ単位”は、式(I):
【0055】
【化5】
【0056】(式中、Aは、1,4−フェニレン、スル
ホ−1,3−フェニレン、および任意に1,3−フェニ
レン基を示し、nは、1から4の範囲である)の単位の
全量に対する、式(I)(式中、Aは、1,4−フェニレ
ンを示し、n=1)の単位のモル%に相当する。”%GT
/Σ単位”は、以下の計算式から計算される。 %GT/Σ単位=(Tp単位のモル%)X(G単位のモル%)
/100
【0057】* ポリエステルの分子量(Mw)は、10
0%DMAc/LiBrにおけるゲルパーミエーションクロマト
グラフィー(GPC)によって定められ、結果はポリスチ
レン当量で表わされる。
【0058】実施例3:20%オリゴマーを含有するゲ
ル 水性ゲルは、冷却条件下、実施例1のオリゴマーを20
%と、脱イオン水を合計100%となるように混合する
ことによって調製される。得られた流動ゲルを型に注
ぎ、24時間放置する。固体になった後、初期粘度が9
0000Pa.sに相当するスタイリングスティックが得
られる。1500Paのせん断ひずみ(shear strain)
をかけると、粘度は30Pa.sになる。
【0059】このような流動特性によって、本発明によ
る固体局所用組成物を用いると、髪等の柔軟で動く表面
上にフィルムを形成可能である。これに対して、50,
000の重量平均分子量を有する本発明によるオリゴマ
ーとは本質的に異なる、実施例2(比較)のポリマーを
用いると、20重量%の水性組成物は、24時間よりも
長く放置しても、液状のままである。
【0060】実施例4:8%オリゴマーを含有するゲル 水性ゲルは、冷却条件下、実施例1のオリゴマーを8%
と、脱イオン水を合計100%となるように混合するこ
とによって調製される。得られた流動ゲルを型に注ぎ、
24時間放置する。固体になった後、得られたゲルの初
期粘度は30000Pa.sであり、105Paのせん断ひ
ずみをかけると、粘度は30Pa.sになる。
【0061】 実施例5:コンディショニングゲル 実施例3の方法を、以下の成分を用いて行う。 − 実施例1のオリゴマー 5%活性材料 − ポリアミノシロキサン(ダウコーニング社から”DC939”の商品名で販 売されている) 2%活性材料 − 水 合計 100%
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 47/30 A61K 47/30 // A61K 7/027 7/027 7/16 7/16 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50 A61K 9/00 - 9/72 A61K 47/00 - 47/48

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性ゲル化剤を含有する水相を含んで
    成る局所用組成物において、ポリエステルスルホンタイ
    プの親水性ゲル化剤が、式(I): 【化1】 [−CO−A−CO−O−(CH2−CH2−O)n−] (式中、 − Aは、1,4−フェニレン、スルホ−1,3−フェ
    ニレン、および任意に1,3−フェニレン基を示し、 − nは、1から4の範囲である)で表わされる繰り返
    しジカルボキシラート単位を含有してなる、水溶性また
    は水分散性テレフタルコポリエステルオリゴマーであ
    り、 前記式(I)の単位の少なくとも35モル%が、Aが1,
    4−フェニレン基であり、nが1である式(I)の単位で
    あり、 前記式(I)の単位の少なくとも7モル%が、Aがスルホ
    −1,3−フェニレン基である式(I)の単位であり、 コポリエステルオリゴマーが、任意に、Aが1,3−フ
    ェニレン基である式(I)の単位を20モル%まで含有
    可能であり、 前記コポリエステルオリゴマーの重量平均分子量が、5
    000以上で20000よりも少ないこと、および、組
    成物の全重量に対して、0.001から40重量%まで
    の間のテレフタルコポリエステルオリゴマーを含有する
    ことを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 前記式(I)の単位の少なくとも40モ
    ル%が、Aが1,4−フェニレン基であり、nが1である
    式(I)の単位であり、 前記式(I)の単位の少なくとも10モル%が、Aがスル
    ホ−1,3−フェニレン基である式(I)の単位であ
    り、 コポリエステルオリゴマーが、任意に、Aが1,3−フ
    ェニレン基である式(I)の単位を5モル%まで含有可
    能であり、 前記コポリエステルオリゴマーの重量平均分子量が、5
    000以上で15000よりも少ないことを特徴とす
    る、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記式(I)の単位の40モル%から9
    0モル%までが、Aが1,4−フェニレン基であり、nが
    1である式(I)の単位であり、 前記式(I)の単位の10モル%から25モル%まで
    が、Aがスルホ−1,3−フェニレン基である式(I)の
    単位であることを特徴とする、請求項2に記載の組成
    物。
  4. 【請求項4】 前記コポリエステルオリゴマーが、50
    00から14000までの間の重量平均分子量を有する
    ことを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に
    記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記コポリエステルオリゴマーが、80
    00から10000までの間の重量平均分子量を有する
    ことを特徴とする、請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 組成物の全重量に対して、10から40
    重量%までの間のテレフタルコポリエステルオリゴマー
    を含有することを特徴とする、請求項1ないし5のいず
    れか1項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 組成物の全重量に対して、20から30
    重量%までの間のテレフタルコポリエステルオリゴマー
    を含有することを特徴とする、請求項6に記載の組成
    物。
  8. 【請求項8】 組成物の全重量に対して、0.5から1
    0重量%までの間のテレフタルコポリエステルオリゴマ
    ーを含有することを特徴とする、請求項1ないし5のい
    ずれか1項に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 組成物の全重量に対して、2から5重量
    %までの間のテレフタルコポリエステルオリゴマーを含
    有することを特徴とする、請求項8に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 化粧品組成物であることを特徴とす
    る、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 外用薬用基剤であることを特徴とす
    る、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の組成物
  12. 【請求項12】 ボディ衛生組成物、ヘアー組成物、メ
    ークアップ組成物、またはケア組成物であることを特徴
    とする、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の組
    成物。
  13. 【請求項13】 香料;防腐剤;安定化剤;UV−Aおよ
    び/またはUV−Bサンスクリーン剤;親水性および/ま
    たは親油性酸化防止剤;キレート剤;親水性および/ま
    たは親油性活性剤;α−またはβ−ヒドロキシ酸;セラ
    ミド;抗フケ剤;抗アクネ剤;髪抜け防止剤;抗菌剤;
    腐敗防止剤;口内またはデンタルケア剤;臭吸収剤およ
    び/または殺菌タイプおよび/または抗汗タイプの活性
    物質;ヘアー固定材料またはコンディショニング材料;
    ヘアケア活性剤および/または光沢強化剤および/また
    はヘアーダイ;充填剤および/または染料;ゲル化材
    料;シリコーンゴムからなる群から選択される皮膚化粧
    品において一般的である添加剤および/または活性剤を
    含有することを特徴とする、請求項1ないし12のいず
    れか1項に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 少なくとも1つのラテックスまたは偽
    ラテックスをさらに含有することを特徴とする、請求項
    1ないし13のいずれか1項に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 色移りしないメークアップ組成物中に
    含有されることを特徴とする、請求項12ないし14の
    いずれか1項に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 リップスティックであることを特徴と
    する、請求項12ないし15のいずれか1項に記載の組
    成物。
  17. 【請求項17】 口内またはデンタルケア組成物である
    ことを特徴とする、請求項12ないし14のいずれか1
    項に記載の組成物。
  18. 【請求項18】 歯磨ゲル、または歯磨ペースト、また
    はマウスウオッシュであることを特徴とする、請求項1
    7に記載の組成物。
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