JP3102671B2 - 電磁調理器用鍋およびその鍋を使用した電磁調理炊飯器 - Google Patents

電磁調理器用鍋およびその鍋を使用した電磁調理炊飯器

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JP3102671B2 JP06192999A JP19299994A JP3102671B2 JP 3102671 B2 JP3102671 B2 JP 3102671B2 JP 06192999 A JP06192999 A JP 06192999A JP 19299994 A JP19299994 A JP 19299994A JP 3102671 B2 JP3102671 B2 JP 3102671B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱伝導体の鍋基体に誘
導加熱部を設けてなる電磁調理器用鍋およびその鍋を使
用した電磁調理炊飯器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電磁調理器用に用いられる鍋は、
例えば、実開昭58−185914号公報に示されるよ
うに、熱伝導体であるアルミニウムにステンレスを平板
の状態でロール圧接したクラッド材料を、絞り加工する
ことにより外周側にステンレスからなる誘導発熱部が一
面に設けられた状態に形成されたものがある。
【0003】これにより、鍋の底面部に配設した誘導加
熱コイルにより高周波通電すると、鍋のステンレスに渦
電流が発生してその抵抗損失により発熱し、その熱が熱
伝導体であるアルミニウム中を伝導させることで鍋を均
一に加熱するようにしているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようにして形成されている鍋は、アルミニウムとステン
レスが一体に形成されたクラッド材料を用いているため
に、これを廃棄する際には、アルミニウムあるいはステ
ンレスをそれぞれリサイクル資源として利用することが
できず、産業廃棄物として廃棄処分にせざるを得ない状
況であった。
【0005】そして、このように不要となった鍋を産業
廃棄物として次々と廃棄することは、環境破壊を引き起
こすことになり、社会問題につながる虞があり、また、
これを防止するために、不要となった鍋を再利用するこ
とを想定した場合には、アルミニウムとステンレスとを
分離するための処理施設の整備等が必要となり、そのコ
ストなどの問題を考慮すると、現実的にはかなりのコス
トアップとなる不具合がある。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、不要となったものを廃棄する際に、そ
の材料を低コストで極力再利用できるようにして、環境
破壊に荷担することを防止できるようにした電磁調理器
用鍋を提供すると共にその鍋を利用した電磁調理炊飯器
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電磁調理器用鍋
は、一種類の材質を基材とする熱伝導体の鍋基体と、こ
の鍋基体と異なる材料からなりその鍋基体の外底面から
外周面の一部に渡る部分に一体に形成された誘導発熱部
とを備え、前記鍋基体を、前記誘導発熱部の外周面端
他の部分よりも前記熱伝導体の厚さ寸法を厚くするこ
とにより前記誘導発熱部の外周面端部よりも前記熱伝導
体部分が突出し且つ前記誘導発熱部の外周面端部を埋設
するように形成された段部を有する構成としたところに
特徴を有する。
【0008】上記構成において、鍋基体をアルミニウム
を主成分とした材料とし、誘導発熱部をステンレスから
なる構成とすると良い。
【0009】また、上記構成において、鍋基体にリサイ
クルマークを付した構成とすることが好ましい。
【0010】また、本発明の電磁調理炊飯器は、一種類
の材質を基材とする熱伝導体の鍋基体と、この鍋基体と
異なる材料からなりその鍋基体の外底面から外周面の一
部に渡る部分に一体に形成された誘導発熱部と、前記鍋
基体の前記誘導発熱部の外周面端部に他の部分よりも前
記熱伝導体の厚さ寸法を厚くすることにより前記誘導発
熱部の外周面端部よりも前記熱伝導体部分が突出し且つ
前記誘導発熱部の外周面端部を埋設するように形成され
た段部とを有する鍋と、この鍋が収容可能な鍋収容部
と、前記鍋の誘導発熱部と対向する位置に設けられた誘
導加熱コイルとを設け、前記鍋の段部と前記鍋収容部の
側壁との間の間隔寸法を、前記誘導発熱部と前記鍋収容
部の側壁との間の間隔寸法よりも小さくなるように構成
したところに特徴を有する。
【0011】また、上記構成において、鍋の段部から上
端部にかけての部分と鍋収容部とが対向する部分の間隔
寸法を、誘導発熱部と前記鍋収容部とが対向する部分の
間隔寸法よりも小さく設定することが好ましい。
【0012】
【作用】請求項1記載の電磁調理器用鍋によれば、鍋基
体の外周面に形成された誘導発熱部は、鍋基体の底面部
から外周面の一部にかけて形成されていると共に、それ
らの境界部分に段部を形成しているので、段部の線を目
安として鍋基体を上下に切断分離することにより、その
鍋基体のうちの誘導発熱部が形成されていない上方部分
を一種類の熱伝導体材料のみが使用された部分として分
離でき、簡単かつ安価に再利用することができるように
なる。
【0013】請求項2記載の電磁調理器用鍋によれば、
鍋基体をアルミニウムを主成分とする材料から形成する
構成としているので、あらかじめ形成している誘導発熱
部を用い鍋基体をアルミニウムにより溶湯鍛造にて製作
することができるので、再利用するアルミニウム材料を
容易且つ安価に使用することができる。
【0014】請求項3記載の電磁調理器用鍋によれば、
鍋基体にリサイクルマークが付されているので、不要と
なった鍋は、リサイクルマークを確認することにより再
利用可能なものであることを明確に認識することができ
るようになる。
【0015】請求項4記載の電磁調理炊飯器によれば、
鍋が前述のように構成されているので、鍋を鍋収容部に
収容した状態では、加熱コイルにより鍋の誘導発熱部に
渦電流を発生させて加熱動作を行う場合には、鍋の外周
面に設けている段部と鍋収容部の側壁との間の隙間が狭
くなり、これによって、誘導発熱部から発生する熱が鍋
収容部の側壁との間の間隙の空気中を介して上方に伝わ
る熱量を低減させることができるようになる。この場
合、鍋の上部側壁部は、本来加熱する必要がないので無
駄な加熱を低減させることができ、また、これによっ
て、鍋に収容した水を上部側壁部側から加熱する割合が
少なくなるので、水の対流を効率良く発生させて炊飯調
理を行うことができるようになる。
【0016】請求項5記載の電磁調理炊飯器によれば、
鍋の段部から上端部にかけての部分と鍋収容部との対向
する部分の間隔を段部の下の部分の間隔寸法よりも狭く
設定しているので、鍋と鍋収容部との間の隙間の空気中
を上方に伝わる熱の成分をさらに少なくすることができ
るようになる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を炊飯器に適用した場合の第1
の実施例について図1ないし図5を参照して説明する。
全体構成を示す図2において、樹脂製の炊飯器本体1は
上部に蓋部2がヒンジ3により上方に開閉可能に配設さ
れている。炊飯器本体1の内部側には鍋4が収容可能な
鍋収容部としての外槽部5が形成されており、この外槽
部5の底面直下には外周部に対応して誘導加熱コイル6
が配設され、その下部には磁気回路を形成するためのフ
ェライト7が配設されている。鍋4の上面開口部は蓋部
2を閉じたときにその内側に設けられた内蓋2aにより
閉塞されるようになっており、また、蓋部2内部には内
蓋2aを介して鍋4内部を加熱するための蓋ヒータ8が
配設されている。
【0018】また、外槽部5の底面中央部には鍋4の底
面部と接触するように温度センサ9が配設されており、
鍋4の温度を検知するようになっている。また、炊飯器
本体1の内底部には高周波電流を発生させるためのイン
バータ回路部10が配設されると共に冷却ファン11が
配設されている。炊飯器本体1内の前部側には制御回路
部12および操作部13が配設されている。操作部13
には、炊飯器本体1の前面外部に露出するように操作ス
イッチや表示器が配設されている。また、炊飯器本体1
の内部には外槽部5の側壁を介して鍋4を加熱保温する
ための胴ヒータ14が配設されている。
【0019】次に、図1に基づいて鍋4の構成について
詳述する。鍋4は、後述する溶湯鍛造と呼ばれる技術を
用いて形成されるもので、鍋基体15および誘導発熱部
16から構成されている。誘導発熱部16はステンレス
からなるもので、鍋4の下面部および側壁部の所定高さ
まで設けられている。このとき、誘導発熱部16の高さ
寸法は、対向している誘導加熱コイル6の上端部よりも
所定寸法だけ高く位置するように設定されている。
【0020】ここで、鍋4の誘導発熱部16の高さ寸法
を上述のように設定しているのは、それよりも上部側に
磁性材料を設けても誘導発熱に寄与することがなく、全
体の重量を軽量化すると共に後述のように使用済のもの
を再利用する際に利用率を高めることにも貢献する構成
とするためであり、このことは、従来のようなクラッド
材を用いるものでは実現し得ないものである。
【0021】また、アルミニウムを主成分とする合金を
基材とした熱伝導体からなる鍋基体15は、溶湯鍛造技
術を用いて形成される。すなわち、図4に示すように、
上述のようにして形成された誘導発熱部16の内側の面
に、例えば、亜鉛やアルミニウムなどの低融点材料をメ
ッキ等によりあらかじめ密着させておき、これを鍋4の
外形形状に対応した雌型Kにセットする。そして、この
雌型K内に溶融されたアルミニウムを主成分とする熱伝
導体を注ぎ、これに鍋4の内部形状に対応した雄型Mを
嵌合させて高圧で成形する。
【0022】これにより、誘導発熱部16の内側部分に
アルミニウム合金層による鍋基体15が形成され、誘導
発熱部16と鍋基体15との間にはステンレスとアルミ
ニウムにより形成された低融点合金層が介在されるよう
になる。これによって鍋基体15と誘導発熱部16との
間を密着した状態に接合することができるので、両者の
間の熱抵抗を小さくすることができ、単に両者を鋳くる
む場合に発生するような異種金属間での隙間の発生をな
くし、熱伝導性に優れたものとすることができる。
【0023】なお、鍋4は、外周面の鍋基体15と誘導
発熱部16との境界部分において、鍋基体15を盛上げ
るようにした形状の段部17を有するように形成してお
り、全周に渡る境界線として認識することができるよう
になっている。また、鍋4の外周側面の上部の表面に
は、図5に示すように、「リサイクル可能なアルミニウ
ム製品である」旨を表示するマークで、正三角形状に矢
印aを配すると共に「アルミ」の文字列bを配したリサ
イクルマーク18が耐熱インクにより印刷されている。
これにより、使用済の鍋4を見たときに、再利用可能な
ものであることを明確に認識することができるようにな
っている。
【0024】図3は電気的構成を示すもので、制御回路
部12に設けられる制御回路19は、マイクロコンピュ
ータなどの制御回路を含んで構成されるもので、あらか
じめ炊飯のための制御プログラムが記憶されている。こ
の制御回路19は、操作部13から操作信号を受けるよ
うに接続され、制御プログラムを実行すると、操作部1
3からの操作信号に応じてインバータ回路部10に制御
信号を出力するようになっている。インバータ回路部1
0は与えられた制御信号に応じて所定周波数の高周波電
流を誘導加熱コイル6に供給して鍋4に発熱動作を行な
わせる。
【0025】温度センサ9の出力端子は操作部13を介
して制御回路19に接続されており、鍋4の温度検出信
号を制御回路19に与える。また、冷却ファン11,蓋
ヒータ8および胴ヒータ14はそれぞれ制御回路19か
ら与えられる駆動制御信号により通電制御されるように
なっている。
【0026】次に、本実施例の作用について説明する。
鍋4内に所定量の米と水が収容され、操作部13により
炊飯の実行を指令する操作が行われると、制御回路19
は炊飯プログラムを実行して炊飯動作を開始するように
なる。インバータ回路部10は、制御回路19から制御
信号が出力されると、所定の周波数の高周波電流を誘導
加熱コイル6に供給するようになる。
【0027】これにより、誘導加熱コイル6の周囲に発
生した磁束は、鍋4との間の空隙部,誘導発熱部16内
部,鍋4との間の空隙部を通り、フェライト7内を通る
ようになる。このとき、誘導発熱部16の上端部の位置
が誘導加熱コイル6の上端部の位置から所定寸法だけ高
くなるように設定しているので、磁束をほとんど誘導発
熱部16内を通すことができる。つまり、磁束が鍋基体
15側に通って誘導加熱コイル6のインピーダンスが低
下するのを防止して誘導発熱部16における発熱動作を
効率良く実施できるのである。
【0028】そして、誘導発熱部16の表層部では磁束
の変化に伴う誘導電流が発生してその抵抗損失による発
熱が起こるようになる。誘導発熱部16を構成している
ステンレスは熱伝導率が小さいので、このとき発生した
熱は、主として鍋基体15に伝達され、熱伝導率が大き
いアルミニウムからなる鍋基体15内で底面部や側壁部
側に伝達されると共に鍋4内部側の被加熱物に伝達され
るようになる。
【0029】この場合、熱容量が大きい誘導発熱部16
は、主として誘導加熱コイル6と対向する部分に設けら
れているので、鍋4の底面周縁部で発熱されると共に、
その熱は熱伝導が良好な鍋基体15内を介して鍋4の底
面中央部側および側壁部側にも伝達されることになる。
したがって、鍋4の底面周縁部を最高温度として他の被
加熱物と接触している鍋4の底面中央部や側壁部分にも
十分に熱が伝達されるようになる。
【0030】これにより、図1中に鍋4内部側に破線L
で示すように、被加熱物としての水と米を底面周縁部側
から加熱して中央部に至る大きな対流を起こして全体を
温度むらなく均一な温度に加熱しながら炊飯,蒸らしお
よび保温等の加熱調理を行うことができ、米を全体に十
分にアルファ化して均一な炊飯を行うと共に、蒸らし工
程においてもコゲつき等が発生することもなくなる。
【0031】また、鍋4の段部17よりも上の周壁の部
分は、外槽部5との間の間隔が段部17より下の部分の
間隔よりも狭く設定されているので、炊飯動作を実施し
ている状態において、誘導発熱部16で発生する熱によ
り近傍の空気が加熱されても、その加熱された空気が外
槽部5との隙間部分を介して上部側に伝わりにくくな
る。これにより、本来加熱する必要がない鍋4の周壁の
上部に無駄な熱が伝わりにくくなる。この場合、鍋4の
周壁上部に余分な熱が伝達されることは、むしろ、内部
に収容している水に対流を生成させるための加熱に支障
を来すものであり、その成分を減少させることで、熱効
率が向上すると共に、炊飯運転を良好に行うことができ
るようになる。
【0032】さらに、誘導発熱部16で発生した熱を鍋
基体15を介して鍋14全体に良好に伝達することがで
きるので、鍋4全体としては同じ発熱量でも、従来のも
のに比べて誘導発熱部16の発熱部分の温度を低い状態
とすることができ、外部との温度差を少なくして外部へ
流れる無駄な熱量を低減することができる。したがっ
て、外槽部5や誘導加熱コイル6などの鍋4の外部に設
ける部材に必要な耐熱特性を低くしてグレードを下げる
構成とすることもできる。
【0033】さて、鍋4は上述したように構成されてい
るので、長期間使用するなどして不要となったときに、
鍋基体15の部分を再利用することができる。すなわ
ち、鍋基体15と誘導発熱部16とが密着した部分は分
離が困難であるため、この部分と鍋基体15の段部17
から上の周壁部分とを段部17のラインを目安として切
断することにより、鍋基体15の上部を分離することが
できる。そして、この鍋基体15の段部17から上の部
分は、アルミニウムを主成分とした熱伝導体のみから形
成された部分であるから、再び溶融して前述した溶湯鍛
造技術により新たな鍋4を製作することに簡単に利用す
ることができるのである。
【0034】また、このように再利用する際に、鍋基体
15の上部側にリサイクルマーク18が印刷により付さ
れているので、再利用が可能であることを業者などが容
易に認識することができるので、取扱いの際に検査等の
面倒な手続きを経ることなく簡単に再利用品として処理
することができるようになる。
【0035】図6は本発明の第2の実施例を示すもの
で、第1の実施例と異なるところは、鍋4に代えて、鍋
基体15の形状を段部17の上部が底部と略同じ肉厚と
した鍋基体20を設けた鍋21としたところである。し
たがって、図6に示すように、鍋21の断面形状は、段
部22の部分のみが外周側に突出した形状となる鍋基体
20とされている。そして、このような形状とした鍋2
1によっても、第1の実施例と略同様の作用効果を得る
ことができるものである。
【0036】本発明は、上記実施例にのみ限定されるも
のではなく、以下のように変形あるいは拡張できる。鍋
基体は、アルミニウムのみで形成しても良いし、他の熱
伝導体を使用することもできる。誘導発熱部は、ステン
レス以外の誘導発熱が可能な材質を用いても良い。鍋4
の側壁部分と鍋収容部である外槽部5との間の間隔寸法
を設定するために、鍋4およびその段部17の形状を変
えるのではなく、外槽部5の周壁の形状を鍋4の外形形
状に合わせるように形成することもできる。リサイクル
マークは、再利用できることを認識できるようにしたマ
ークであれば良い。リサイクルマークは、鍋の内側に付
すようにしても良い。鍋は、溶湯鍛造技術による製作の
都合上で誘導発熱部16を鍋4の底面部まで設ける構成
とされているが、誘導加熱コイル6と対向していない底
面部においては本来発熱に寄与していないので、ステン
レスを設けないようにした誘導発熱部を構成することも
できる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電磁調理
器用鍋およびその鍋を使用した電磁調理炊飯器によれば
次のような効果を得ることができる。すなわち、請求項
1記載の電磁調理器用鍋によれば、鍋基体を、誘導発熱
部の外周面端部に他の部分よりも前記熱伝導体の厚さ寸
法を厚くすることにより前記誘導発熱部の外周面端部よ
りも前記熱伝導体部分が突出し且つ前記誘導発熱部の外
周面端部を埋設するように形成された段部を有する構成
としたので、段部の線を目安として鍋基体を上下に切断
分離することにより、その鍋基体のうちの誘導発熱部が
形成されていない上方部分を一種類の熱伝導体材料のみ
使用された部分として分離でき、簡単かつ安価に再利用
することができるという優れた効果を奏する。
【0038】請求項2記載の電磁調理器用鍋によれば、
鍋基体をアルミニウムを主成分とする材料から形成する
構成としているので、あらかじめ形成している誘導発熱
部を用い鍋基体をアルミニウムにより溶湯鍛造にて製作
することができるので、再利用するアルミニウム材料を
容易且つ安価に使用することができるという優れた効果
を奏する。
【0039】請求項3記載の電磁調理器用鍋によれば、
鍋基体にリサイクルマークが付されているので、不要と
なった鍋は、リサイクルマークを確認することにより、
再利用可能なものであることを明確に認識することがで
きるという優れた効果を奏する。
【0040】請求項4記載の電磁調理炊飯器によれば、
前述した段部を有する構成の鍋を用いると共に、この鍋
が収容可能な鍋収容部に対して、鍋の段部と鍋収容部の
側壁との間の間隔寸法を、誘導発熱部と鍋収容部の側壁
との間の間隔寸法よりも小さくなるように構成したの
で、誘導発熱部から発生する熱が鍋収容部の側壁との間
の間隙の空気中を介して上方に伝わる熱量を低減させる
ことができるようになり、これによって、鍋の上部側壁
部の本来加熱する必要がない部分への無駄な加熱を低減
させることができ、また、鍋に収容した水を上部側壁部
側から加熱する割合が少なくなるので、水の対流を効率
良く発生させて炊飯調理を行うことができるという優れ
た効果を奏する。
【0041】請求項5記載の電磁調理炊飯器によれば、
鍋の段部から上端部にかけての部分と鍋収容部との対向
する部分の間隔を段部の下の部分の間隔寸法よりも狭く
設定しているので、鍋と鍋収容部との間の隙間の空気中
を上方に伝わる熱の成分をさらに少なくすることができ
るという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す鍋の部分断面図
【図2】全体構成の縦断側面図
【図3】電気的構成図
【図4】溶湯鍛造の製造過程を示す縦断側面図
【図5】リサイクルマークを示す図
【図6】本発明の第2の実施例を示す要部の縦断側面図
【符号の説明】
1は炊飯器本体、4は鍋、5は外槽部(鍋収容部)、6
は誘導加熱コイル(加熱コイル)、7はフェライト、1
0はインバータ回路、12は制御回路部、13は操作
部、15は鍋基体、16は誘導発熱部、17は段部、1
8はリサイクルマーク、19は制御回路である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一種類の材質を基材とする熱伝導体の鍋
    基体と、 この鍋基体と異なる材質からなりその鍋基体の外底面か
    ら外周面の一部に渡る部分に一体に形成された誘導発熱
    部とを備え、 前記鍋基体は、前記誘導発熱部の外周面端部に他の部分
    よりも前記熱伝導体の厚さ寸法を厚くすることにより前
    記誘導発熱部の外周面端部よりも前記熱伝導体部分が突
    し且つ前記誘導発熱部の外周面端部を埋設するように
    形成された段部を有することを特徴とする電磁調理器用
    鍋。
  2. 【請求項2】 鍋基体はアルミニウムを主成分とした材
    料からなり、誘導発熱部はステンレスからなることを特
    徴とする請求項1記載の電磁調理用鍋。
  3. 【請求項3】 鍋基体にリサイクルマークを付したこと
    を特徴とする請求項1または2記載の電磁調理用鍋。
  4. 【請求項4】 一種類の材質を基材とする熱伝導体の鍋
    基体と、この鍋基体と異なる材質からなりその鍋基体の
    外底面から外周面の一部に渡る部分に一体に形成された
    誘導発熱部と、前記鍋基体前記誘導発熱部の外周面端
    部に他の部分よりも前記熱伝導体の厚さ寸法を厚くする
    ことにより前記誘導発熱部の外周面端部よりも前記熱伝
    導体部分が突出し且つ前記誘導発熱部の外周面端部を埋
    設するように形成された段部とを有する鍋と、 この鍋が収容可能な鍋収容部と、 前記鍋の誘導発熱部と対向する位置に設けられた誘導加
    熱コイルとを備え、 前記鍋の段部と前記鍋収容部の側壁との間の間隔寸法
    は、前記誘導発熱部と前記鍋収容部の側壁との間の間隔
    寸法よりも小さくなるように構成されていることを特徴
    とする電磁調理炊飯器。
  5. 【請求項5】 鍋の段部から上端部にかけての部分と鍋
    収容部とが対向する部分の間隔寸法は、誘導発熱部と前
    記鍋収容部とが対向する部分の間隔寸法よりも小さく設
    定されていることを特徴とする請求項4記載の電磁調理
    用鍋。
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