JP3101976B2 - ミシンの自動上糸繰り出し装置 - Google Patents

ミシンの自動上糸繰り出し装置

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JP3101976B2
JP3101976B2 JP63270789A JP27078988A JP3101976B2 JP 3101976 B2 JP3101976 B2 JP 3101976B2 JP 63270789 A JP63270789 A JP 63270789A JP 27078988 A JP27078988 A JP 27078988A JP 3101976 B2 JP3101976 B2 JP 3101976B2
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    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B45/00Applications of measuring devices for determining the length of threads used in sewing machines
    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B47/00Needle-thread tensioning devices; Applications of tensometers
    • D05B47/04Automatically-controlled tensioning devices

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はミシンの自動上糸繰り出し装置に関する。
(従来の技術) 従来の自動糸調子ミシンにおいては、縫い条件に対応
して上糸供給源と天秤との間に上糸繰り出し手段を配設
して、縫い条件に対応した上糸必要量を供給するものが
提案されている。縫い条件の布送り量や針の振幅量、布
の厚さ等を入力或は検出して理論上糸必要量を演算して
天秤による糸緊張以外の位相間に上糸供給源から前記上
糸繰り出し手段により上糸を繰り出すものであって従来
上糸の繰り出しと引き締めを行っていた天秤は縫い目の
引き締めだけを行う。
(発明が解決しようとする課題) このような従来の上糸繰り出し手段においては、その
糸繰り出し量は前述の縫い条件により決定される理論上
糸必要量である。しかしながら、実際の縫いにおいては
選択入力或は検出入力としてデータ化が困難なその他の
縫い条件がある。
例えば布と布送り装置の送り歯との間の送り効率に与
える摩擦力のデータ化、この摩擦力が小さくすべり易い
布では理論上糸必要量を求める縫い条件の送り量と実際
の布の送り量とが異なる。
又理論上糸必要量を求めるための縫い条件の入力値の
布厚は押圧する布押え圧により変化することで実際の上
糸必要量と差が生じる。
この他布や糸のすべり抵抗の差、糸の伸び等入力デー
タ化し難い縫い条件の差異により、縫い上がりの縫い目
には上糸の供給過多で上糸が引き締め不足となったり、
上糸の供給不足で引締め過多で適正な上糸供給が行えな
い。
このため本発明においては上記のデータ化し難い縫い
条件にも対応できる自動上糸繰り出し装置を提供するこ
とを目的とする。
(課題を解決するための手段) このため本発明においては、上下動する針と、該針と
協働して本縫い縫い目を形成する針糸補足手段と、前記
針の上下動に調時して上下動する天秤とを備えたミシン
において、前記天秤と上糸供給源との間に配置され前記
針の上下動に調時して間欠的に上糸に張力を付与する糸
張力付与装置と、前記糸張力付与装置と前記天秤との間
に配置されるステッピングモータに連結する駆動ローラ
と該駆動ローラに当接する従動ローラに当接する従動ロ
ーラとの間で上糸を把持して前記上糸供給源から上糸を
繰り出す上糸繰り出し装置と、縫製条件の入力値或は検
出値に基いて理論上糸必要量を演算すると共に該演算値
よりも少ない供給上糸繰り出し量を演算する演算手段
と、該演算手段の演算結果の供給上糸繰り出し量に対応
する如く前記ステッピングモータの駆動量を制御するス
テッピングモータ制御手段とで構成する。
(作用) 縫い条件のデータ化可能な要素、例えば送り量、振幅
値、振幅方向、布厚、糸の太さ等の情報を選択入力或は
検出入力して理論上糸必要量を演算し、該演算結果の理
論上糸必要量よりも一定割合少い供給上糸繰り出し量を
演算して、天秤の上糸引き締め位相以外の弛緩位相に駆
動ローラと従動ローラとで供給上糸繰り出し量の上糸を
繰り出し、不足分は天秤の上糸引き締め作用により上糸
供給源から糸張力付与装置による張力を付与された状態
で上糸を引き出す。
(実施例) 次に本発明の実施例を図面により詳細に説明する。第
3図はミシンの外観図であり、第2図とを参照して説明
する。
ミシン機枠1に固着される駆動部(図示せず)に連結
して回転を伝達される上軸2が回転可能に支承されてお
り、該上軸に連結する針棒3が左右動し且つ上下動可能
に支承されており、該針棒の先端に針17が固着されてい
る。該針の下方の前記ミシン機枠1には針板18が固着さ
れており、前記針17が挿通するための針穴と前記針棒3
の左右動と直交する前後方向駆動される送り歯19が出没
するための送り歯溝とが形成されている。20は針糸補足
手段である釜であって、前記針板18の下方で前記針17と
協働して本縫い縫い目を形成する。
前記針棒3は伝達手段を介して前記ミシン機枠1内に
固着の針棒振幅用ステッピングモータ4(図示せず)に
連結されており、前記送り歯19の前後量の調節手段は前
記ミシン機枠1内に固着の送り調節用ステッピングモー
タ5(図示せず)に連結されている。
模様縫い目の形成は前記上軸2の回転に同期して前記
針棒振幅用ステッピングモータ4を駆動して前記針棒3
の上下動とともに左右動させ、前記上軸2の回転に同期
して前記送り調節用ステッピングモータ5を駆動して前
記送り歯19の前後動の量を調節して模様縫い目が形成さ
れる。
6は前記ミシン機枠1の前面に固着された前面パネル
であって、該前面パネルには記憶された多模様の中から
所望の模様を選択するための模様選択手段として模様選
択キー7が配置されている。
8は選択模様の表示手段であって、液晶表示体で構成
されている。9は手動調節手段であって予め定めた針棒
振幅量及び送り量を所望の量に調節するものである。こ
のうち10は振幅調節キーであって選択により振幅調節が
有効となり、増加キー10aの操作により振幅量を増加
し、減少キー10bの操作により振幅量を減少させる如く
構成されており、該調節した振幅量はマニュアル振幅値
表示手段11に表示される。12は送り調節キーであって選
択により送り量調節が有効となり、増加キー12aで送り
量を増加し、減少キー12bで送り量を減少させてマニュ
アル送り量、表示手段13に調節した送り量を表示する如
く構成されている。
15は公知の天秤であって、前記針17と上糸供給源16
(第2図参照)との間に配置され、連結手段を介して前
記上軸2と連結しており、前記針17の上下動に調時して
上下動する如く構成されている。
21は公知の布押えであって、前記ミシン機枠1に上下
動可能に支承される押え棒22の下端に着脱可能に装着さ
れており、該押え棒の上方に押え棒抱き23が固着されて
いる。24は押え調節ネジであって前記ミシン機枠1に設
けたネジ穴に螺合し上下方向調節可能に装着されてい
る。該押え調節ネジの下端と前記押え棒抱き23の上端と
の間にコイルバネ25が配置されており、常には前記押え
棒抱き23を下方に押圧して、前記布押え21を前記送り歯
19に押圧してこの間に布を把持して布送りを行う公知の
押え機構を構成している。
次に布厚検出手段について第6図及び第7図を参照し
て説明する。26は係合ピンであって、前記押え棒抱き23
に固着されている。27はポテンションメータであって、
前記ミシン機枠1に固着されており、前記ポテンション
メータ27の検出軸27aに解放腕28が固着されている。該
解放腕の一端は二又部28aが形成されており、該二又部
が前記係合ピン26に嵌合している。14は押え上げであっ
て、前記ミシン機枠1に固着のピン29に回転可能に嵌装
している。
次に上糸繰り出し手段の第1の実施例を第2図を参照
して説明する。
図中16は上糸供給源の糸巻きである。30は糸張力付与
装置であって第4図に示す如く構成されており、一端に
糸調子板31を固着して前記ミシン機枠1に支持板35によ
り支持される糸調子軸32と該糸調子軸に軸方向移動可能
に嵌装し、前記糸調子板31と協働して上糸33の挟持可能
な糸押圧板34と、前記糸調子軸32の軸部に形成されるネ
ジ部に螺合し、外周に突起部36aを形成した押圧体36
と、該押圧体と前記糸押圧板34との間に配置され常には
該糸押圧板を前記糸調子板31に押圧してこの間に挟持す
る上糸33に引き出し抵抗を付与する糸調子バネ37と、前
記糸調子軸32に回転可能に嵌装して軸方向移動を制限さ
れ、前記押圧体36の突起部36aが軸方向移動可能な溝38a
を形成し、外周に目盛を形成する糸調子ダイヤル38とか
ら構成されている。
39は解放レバーであって、前記ミシン機枠1に固着の
ピン40に回転可能に嵌装しており、一端は前記糸調子板
31と前記糸押圧板34との当接位置下方に配置されてい
る。該解放レバー39の他端は爪部39aが構成され、前記
上軸2に固着される解放カム41のカム部外周にバネ手段
42の付勢により当接している。前記解放カム41のカム部
外周には、小径部41a及び大径部41bとが形成されてい
る。該大径部に前記解放レバー39の先端が当接している
時は、該解放レバーが反時計方向に回転した位置であっ
て他端は前記糸調子板31と前記糸押圧板34との当接部の
下方に位置している。前記上軸2の回転により前記解放
カム41の小径部41aに前記解放レバー39の先端が当接す
ると、該解放レバーが時計方向に回転して他端は前記糸
調子板31と前記糸押圧板34との間に下方から侵入して、
該糸押圧板を前記糸調子バネ37の付勢に抗して軸方向に
移動させて前記上糸33の挟持を解放する如く構成されて
いる。
43は上糸繰り出し装置であって第5図をも加えて説明
する。前記ミシン機枠1に固着される保持板44に支持ピ
ン45が固着されており、該支持ピンには下方に歯車46a
を一体的に形成する回転筒46が嵌装している。
47は上糸繰り出し用ステッピングモータであって前記
保持板44に固着されており、前記上糸繰り出し用ステッ
ピングモータ47の出力軸47aに歯車48を固着している。
該歯車と前記回転筒46の歯車46aとが嵌合している。
49は駆動ローラであって前記回転筒46に嵌装してお
り、該内側には玉ローラ50を係脱可能とするためのロー
ラ溝49aが形成されている。51は前記玉ローラ50を保持
する保持器である。52は係合バネであって前記ローラ溝
49aの壁と前記玉ローラ50との間に配置されて、常には
該玉ローラを前記ローラ溝49aの反時計回転方向に形成
されるスキマ小側の傾斜部に向かって押圧している。こ
のため前記回転筒46を反時計方向に回転させる時は、前
記玉ローラ50を前記駆動ローラ49のローラ溝49aの狭少
側に移動させて、前記回転筒46と前記駆動ローラ49とを
一体的に連結して回転する。
一方前記回転筒46を時計方向回転する、或いは該回転
筒を固定して前記駆動ローラ49を反時計方向に回転する
時は、前記玉ローラ50を前記係合バネ52の押圧に抗して
前記ローラ溝49aの壁側に移動して、前記駆動ローラ49
と前記回転筒46との連結を解除して夫々単独に回転する
いわゆる一方向クラッチを形成している。
53は前記駆動ローラ49の回転量検出手段であって、前
記駆動ローラ49に固着され複数のスリットを形成する回
転板54とフォトインタラプタ55とで形成されている。
56は上糸把持装置であって、前記ミシン機枠1に固着
されるレバー軸57に把持レバー58が回転可能に嵌装して
いる。該把持レバーの一端に固着のピン59に把持台60の
一端が回転可能に嵌装しており、該把持台にピン61が固
着され該ピンに従動ローラ62及び63が回転可能に嵌装し
ている。該従動ローラの中で上糸供給源側の従動ローラ
62は前記駆動ローラ49の回転による繰り出し時に上糸を
把持する上で有効な弾性材で形成され、前記天秤15側の
従動ローラ63は前記天秤15による糸の引き出し時のスベ
リ摩擦に対応するために、前記駆動ローラ49と同種の金
属材で形成されている。
64は把持バネであって、前記ミシン機枠1と前記把持
レバー58の一端との間に配置されており、該把持レバー
を反時計方向に回転する如く付勢している。該把持レバ
ーの回転により、前記把持台60が矢印A方向に移動し、
該把持台は前記従動ローラ62及び63が共に前記駆動ロー
ラ49に当接する如く前記ピン61に対して回転する。
前記押え上げレバー14の回転により、前記解放腕28の
先端は矢印B方向に移動する如く構成されている。尚前
記解放腕28は前記押え上げレバー14に連結されるもので
あっても良い。
次に本発明のミシンの制御装置をシステムブロック図
の第1図を参照して説明する。
66は中央演算装置であって、前記模様選択キー7及び
選択模様表示手段8が接続されている。
67は模様データ記憶手段であって、前記模様選択キー
7に対応する模様の表示データ及び模様縫い目形成デー
タを記憶しており前記中央演算装置66と接続している。
68は選択模様記憶手段であって前記模様選択キー7で
選択した模様を記憶するものである。
69は上軸位相検出手段であって、第8図に示す如く前
記上軸2に固着され複数のスリットを形成する回転板70
と、前記ミシン機枠1に固着されるフォトインタラプタ
71とで形成されている。
前記針棒3の振幅動作のための前記針棒振幅用ステッ
ピングモータ4及び前記送り歯19の送り量を調節するた
めの前記送り調節用ステッピングモータ5はステッピン
グモータ駆動回路72を介して前記中央演算装置66と接続
されている。
前記ミシン機枠1に固着され、前記上軸2に動力を伝
達するために連結されるミシンモータ73はミシンモータ
駆動回路74を介して前記中央演算装置66と連結されてい
る。
75はミシンの回転速度検出手段であって、前記上軸位
相検出手段69の回転板70と同じく前記上軸2に固着され
る回転速度検出板76と速度検出フォトインタラプタ77と
で構成されている。
前記上糸繰り出し用ステッピングモータ47は上糸繰り
出し用ステッピングモータ駆動回路78を介して、前記中
央演算装置66が接続されている。前記回転量検出手段53
は前記中央演算装置66に接続されている。
79は上糸繰り出し量演算プログラム記憶手段であっ
て、前記模様データ記憶手段67に記憶されている模様縫
い目形成データの針棒振幅量及び送り量データと布押え
検出手段である前記ポテンションメータ27からの布厚デ
ータとを用いて理論上糸必要量と上糸繰り出し量とを演
算するプログラムを記憶している。
80は不足上糸量記憶手段であって、前記駆動ローラ49
の回転により前記上糸供給源16から引き出された上糸量
を検出した前記回転量検出手段53の検出量と前記上糸繰
り出し用ステッピングモータ47により繰り出した上糸量
との差を記憶する記憶手段である。
次に本発明の動作を第9図を参照して説明する。前記
模様選択キー7を操作して前記選択模様記憶手段68に記
憶する。前記押え上げ14(第7図)を操作して前記押え
棒22を上昇させて、前記布押え21と前記針板18との間に
布を誘導して再び前記押え上げ14を操作して前記押え棒
22を下降させて布を把持する。
該布を前記布押え21の下に挿入する上軸位相は前記針
17が最上方位置であって、前記天秤15は天秤上死点以前
の下方位置である。
第1針目は前記模様選択キー7の操作により選択した
模様の模様縫い目形成データの第1針目のデータにより
前記針棒振幅用ステッピングモータ4を作動して第1針
目の針落位置とする。
次に始動手段(図示せず)を操作して前記ミシンモー
タ73を駆動する。該ミシンモータに連結する前記上軸2
が回転して、前記針17が上死点位置から下降する。
前記上軸2の回転とともに前記上軸位相検出手段69か
ら検出位相が入力される。該検出位相が予め定めた特定
位相、繰り出し位相において、前記上軸2に固着の前記
解放カム41の小径部41aに前記解放レバー39の爪部39aが
バネ手段42の付勢により当接しており、前記解放レバー
39は時計方向に回転した位置となり、該解放レバーの他
端は前記糸調子板31と前記糸押圧板34との間に下方から
侵入して該糸押圧板を前記糸調子バネ37の付勢に抗して
軸方向に移動して前記上糸33の挟持を解放する。
該挟持の解放により前記駆動ローラ49による上糸繰り
出しを許容する。該解放する位相は前記送り歯19が前記
針板18の上面から没した後の位相である。該位相におい
て前記ポテンションメータ27の出力値が示す布厚情報を
用い、前記上糸繰り出し量演算プログラム記憶手段79に
記憶されている上糸繰り出し量演算プログラムを用いて
理論上糸必要量と、該理論上糸必要量から特定量S少な
い供給上糸繰り出し量とを演算する。特定量Sとは入力
されない他の縫い条件の影響で変動する量で実験値によ
り予め定めた値である。該演算結果の供給上糸繰り出し
量は前記上糸繰り出し用ステッピングモータ47を駆動し
て出力軸47aに固着される前記歯車48を回転する。該歯
車に前記回転筒46の歯車46aが噛合しており、前記支持
ピン45を中心に反時計方向に回転する。該支持ピンの回
転により前記玉ローラ50が前記駆動ローラのローラ溝50
aに噛み合って該駆動ローラと前記回転筒とが一体的に
係合して反時計方向に回転して、前記把持バネ64の付勢
による前記従動ローラ62,63との間で把持する前記上糸3
3を前記上糸供給源16から繰り出す。該繰り出しのため
の作動は前記天秤15が上昇する前の上糸弛緩状態内で例
えば前記送り歯19が前記針板18上面より上方に上昇する
前までの位相間に繰り出す。
なお、前述の繰り出し位相では前述模様データ記憶手
段67から第2針目のデータを読み出し、このうちの送り
データに従って前記送り調節用ステッピングモータ5を
駆動して第2針目の縫い目形成のための送り量設定が行
われる。
前述の如く、前記送り歯19が上昇した位相では前記針
17の先端も略前記針板18の上面より上方位置となること
から、前述の第2針目のデータ中の針棒振幅データを読
み出して前記針棒振幅用ステッピングモータ4を駆動し
て第2針目の針落位置とする。
前記上糸繰り出し用ステッピングモータ47を駆動して
の上糸供給が終了した位相後に、前記解放レバー39の爪
部39aが前記解放カム41の大径部41bに当接して、前記解
放レバー39は反時計方向に回転して該解放レバーの先端
は前記糸調子板31と前記糸押圧板34の間の侵入位置から
下方へ回転移動する。
該解放レバーの移動により前記糸押圧板34は前記糸調
子バネ37の押圧により前記糸押圧板31に当接してこの間
に前記上糸33を挟持する。
前記上糸繰り出し用ステッピングモータ47を駆動して
前記駆動用ローラ49から繰り出された供給上糸繰り出し
量は、前述の如く理論上糸必要量から一定割合少い量で
あることから、前記天秤15の上死点以前の位相では縫い
目形成に供給した上糸が不足する。この不足分は前記天
秤15の上昇により前記上糸繰り出し装置43及び前記糸張
力付与装置30を経由して張力を付与されて前記上糸供給
源16から引き出されて縫い目の糸締めと共に必要量を縫
い目に供給して第1針目の縫い目が形成される。
前記上糸繰り出し装置43の前記駆動ローラ49は前記回
転筒46と一方向クラッチを形成している。
該回転筒の歯車49aと前記上糸繰り出し用ステッピン
グモータ47の出力軸47aに固着の歯車48とが噛合してお
り、前記上糸繰り出し用ステッピングモータ47が励磁さ
れている状態では前記回転筒が回転せず、前記駆動ロー
ラ49は前記従動ローラ63との間で上糸33を挟持している
ことから、前記天秤15の上昇による上糸引き出しに対し
て、前記駆動ローラ49は反時計方向回転力を受け、前記
ローラ溝49aと前記回転筒46との間の前記玉ローラ50の
係合を解除して前記駆動ローラ49は前記上糸33の引き出
しに対して抵抗を付与しない。該駆動ローラに前記従動
ローラ62が当接しており共に回転する。この不足分の引
き出し量は前記回転量検出手段53で検出して前記不足上
糸量記憶手段80に記憶する。
前記第1針目が形成された布は次に前述の特定位相ま
での間に前述の縫い目形成データの第2針目の送りデー
タに従って設定された送り量により移送され、第2針目
の振幅データに従って前記針棒振幅用ステッピングモー
タ4を駆動して前記針17を第2針目の針落位置へ移動す
る。
前記送り歯19が前記針板18上面から下方に位置する特
定位相においては、再び前記解放レバー39ば時計方向に
回転して、前記糸調子板31と前記糸押圧板34との間に挟
持する上糸33を解放する。この特定位相において前記ポ
テンションメータ27で検出した布厚情報と、前記模様デ
ータ記憶手段67から先に読み出した縫い目形成データ中
の針振幅情報と送り量情報とを用いて、前記上糸繰り出
し量演算プログラム記憶手段79に記憶されている上糸繰
り出し量演算プログラムにより理論上糸必要量を演算す
る。
次に前記不足上糸量記憶手段80に記憶されている不足
上糸量に特定割り合いを乗じた値を特定糸量として前記
理論上糸必要量から減じて供給上糸繰り出し量を演算す
る。特定割り合いを乗じるのは布、糸などの理論上糸必
要量の演算の要因に含まれない要素が1針目以降は同一
となることから定める値である。
次に前記上糸繰り出し用ステッピングモータ47を駆動
して前記駆動ローラ49と前記従動ローラ62及び63との間
で上糸33を把持して繰り出しを行う。なおこの繰り出し
位相では前記模様データ記憶手段67から第3針目の送り
データを読み出して前記送り調節用ステッピングモータ
5を駆動して第3針目の縫い目形成のための送り量設定
が行われる。繰り出しが終了した位相後に前記解放レバ
ー39の爪部39aが前記解放カム41の大径部41bに当接し
て、前記解放レバー39を反時計方向に回転して該解放レ
バーの先端は前記糸調子板31と糸押圧板34との間の侵入
位置から下方へ回転移動する。該解放レバーの移動によ
り前記糸調子板31と前記糸押圧板34との間で上糸33を挟
持する。
なおその後の天秤上死点までの位相間には前述の供給
上糸繰り出し量は実縫い目必要量より少なく設定されて
いることから、前記天秤15の上昇により前記糸張力付与
装置30に糸張力を付与され、前記上糸繰り出し装置43の
一方向クラッチで構成される前記駆動ローラ49を回転し
つつ、前記上糸供給源16から上糸33の不足分を引き出
す。この不足分の引き出し量は前記回転量検出手段53で
検出して前記不足上糸量記憶手段80に記憶する。
前記第2針目が形成された布は前述の特定位相までの
間に前述の縫い目形成データの3針目の送りデータに従
って設定された送り量により移送され、前記針17は第3
針目の振幅データに従って前記針棒振幅用ステッピング
モータ4を駆動して第3針目の針落位置とする。
前記送り歯19が下降して前記針板18上面から下方に位
置する特定位相においては、再び前記解放レバー39が時
計方向に回転して前記糸調子板31と前記糸押圧板34との
間に挟持する上糸33を解放する。
この特定位相において前記ポテンションメータ27で検
出した布厚情報と、前記模様データ記憶手段67から読み
出した縫い目形成データ中の振幅データと送りデータと
でなる演算データを前記上糸繰り出し量演算プログラム
記憶手段79に記憶されている演算プログラムに従って演
算して理論上糸必要量を演算する。
次に前記不足上糸量記憶手段80に記憶されている不足
上糸量を読み出してこれを特定マイナス糸量として前記
理論上糸必要量から減じて供給上糸繰り出し量を演算す
る。
次に前記上糸繰り出し用ステッピングモータ47を駆動
して前記駆動ローラ49と前記従動ローラ62及び63との間
で上糸33を把持して繰り出しを行う。
又前記模様データ記憶手段67から第4針目の縫い目形
成データ中の送り量データを読み出して前記送り調節用
ステッピングモータ5を駆動して、第4針目の縫い目形
成のための送り量設定が行われる。繰出しが終了した位
相後に前記解放レバー39が反時計方向に回転して、前記
糸調子板31と前記糸押圧板34との間の上糸33を挟持す
る。
なおその後の天秤上死点までの位相間では、前述の供
給上糸繰り出し量は実縫い目必要量より少なく設定され
ていることから、前記天秤15の上昇により前記糸張力付
与装置に糸張力を付与され、前記上糸繰り出し装置43の
一方向クラッチで構成される前記駆動ローラ49を回転さ
せて前記上糸供給源16から不足糸量を引き出す。この第
3針目の不足上糸量は前記不足上糸量記憶手段80に記憶
されている第2針目の不足上糸量と比較し、該第2針目
の且つ別途定める最低引き出し量より多い場合には第3
針目の不足上糸量に更新して前記不足上糸量記憶手段80
に記憶する。
以下第4針目、第5針目と継続することにより縫い目
を形成する。
なお、これら理論上糸必要量と供給上糸繰り出し量と
の関係について第10図を参照して説明する。
図中Dは理論上糸必要量、Sは想定要因用のマイナス
上糸量、Gは供給上糸繰り出し量、Rは実縫い目必要
量、Uは不足上糸量を示す。1ミリの駆動に10パルス必
要とすると第1針目において、理論上糸必要量D1は5ミ
リで50パルススタート時の想定要因用のマイナス上糸量
S1を2.0ミリで20パルスとした場合であって、供給上糸
繰り出し量G1は3.0ミリで30パルスとなって繰り出し、
縫い目形成時の不足上糸量U1が1.8ミリで18パルスある
と実縫い目必要量R1は4.8ミリとなる。そして不足上糸
量U1の1.8ミリ、18パルスが張力を付与されて引出され
る。
第2針目においては、理論上糸必要量D2が10ミリで10
0パルス、第1針目の不足上糸量U1が1.8ミリで18パルス
であるが、供給上糸繰り出し量を常に実縫い目必要量よ
り不足状態にしてしておくことが必要なことから、実験
的に0.5前後を最適であるとして別に定めた特定割合0.5
を乗じて想定要因用のマイナス上糸量S2を0.9ミリ9パ
ルスに更新する。これは本願発明の目的である、どの縫
い目にも最適の引き締めを与えるためのものであり、各
縫い目形成時の最後の引き出し時に糸供給不足量を残し
て糸に張力が付与された状態で上糸供給源から引き出そ
うとするものである。従って供給上糸繰り出しG2は9.1
ミリ91パルスとなって繰り出して、縫い目形成時の想定
要因が第1針目と同一であれば実縫い目必要量R2fR2=D
2−(D1−R1)から9.8ミリで98パルスとなり不足上糸量
U2f0.7ミリ7パルスとなって前述の第1針目の上糸不足
量U1の1.8ミリ18パルスより少なく、別に定めた最低引
出し量U0、例えばここではU0を0.2ミリ2パルスとする
よりも多いことから、前記不足上糸量記憶手段80に記憶
されている不足上糸量U1を不足上糸量U2に更新して記憶
すると共に、該不足上糸量U2と前記供給上糸繰り出し量
G2とを加えた実縫い目必要量R2を記憶する。
第3針目において理論上糸必要量D3は7ミリで70パル
スであり、想定要因用のマイナス上糸量S3は前のS2の0.
9ミリ9パルスを用いて供給上糸繰り出し量G3を7−0.9
=6.1ミリ61パルス繰り出しとなる。
縫い目形成時の想定要因が第2針目と同一であれば実
縫い目必要量R3はR3=D3−(D2−R2)で求められ6.8ミ
リ68パルスとなる。
このため不足上糸量U3は0.7ミリ7パルスとなる。該
不足上糸量U3は前述の想定要因が同じであれば同一に設
定される。
次に第4針目において理論上糸必要量D4が10ミリ10パ
ルスであり、想定要因用のマイナス上糸量S4は前のS3
0.9ミリ9パルスを用いて供給上糸繰り出し量G4を演算
する。G4=10−0.9=9.1で9.1ミリ91パルス繰り出しと
なる。縫い目形成時の想定要因が第2針、第3針と同一
であれば実縫い目必要量R4はR4=D4−(D3−R3)で求め
られ9.8ミリ98パルスとなる。このため不足上糸量U4
0.7ミリ7パルスとなる。なお、本実施例は一針毎に理
論上糸必要量を演算するものを示したが、前記模様選択
キー7を操作して所望の模様を選択した時に予め理論上
糸必要量を演算してその演算結果を前記選択模様記憶手
段68に選択模様と共に読み出し可能に記憶するものであ
っても良い。
又本実施例においては第2針目以降の想定要因用のマ
イナス上糸量Sを更新するものを示したが、第1針目は
不安定要因が多いことから第3針目以降に更新するもの
でも良い。又第1針目に設定した予め定めたマイナス上
糸量Sを第2針目以降も用いるものであっても良い。
又前記解放レバー39は前記上軸2に固着の解放カム41
に追従して前記糸張力付与装置30の上糸の挟持及び解放
するものを示したが、前記上軸位相検出手段69で検出し
た検出位相に作動する電磁式のアクチュエータで前記解
放レバー39を作動するものであっても良い。又実公昭58
−14940に示す如くの電磁式のアクチュエータで作動す
る糸把持器であっても良い。
次に本発明の第2の実施例を第11図を参照して説明す
る。
本実施例においては上糸繰り出し装置は第1の実施例
と同一であって、不足糸量の引き出しに対する抵抗付与
装置が異なるものである。
即ち第11図において上糸133を保持する上糸供給源の
糸コマ116と上糸繰り出し装置143及び回転量検出手段15
3、上糸把持装置156は第1の実施例と同一であるので説
明を省略する。
130は新たな糸張力付与装置であって、ミシン機枠101
に固着のダイヤル軸182に糸調子設定ダイヤル181が回転
可能に支持されている。該糸調子ダイヤルの外周には前
記ミシン機枠101に設けられた糸調子指示マーク(図示
せず)に合致させるための糸調子表示の「オート」,
「つよい」,「よわい」の各表示が設けられており、該
表示に対応して前記糸調子設定ダイヤル181の端面には
前記ダイヤル軸182を中心とするカム溝181aが設けられ
ている。
該カム溝は前記糸調子表示「つよい」を前記糸調子指
示マークに合致させた時に溝が最も前記ダイヤル軸182
に近づいた位置で、前記糸調子表示「よわい」を前記糸
調子指示マークに合致させた時に溝が最も前記ダイヤル
軸182から離れた位置となる如く形成されている。
183はスライド板であって板状に形成されており平面
部には前記ダイヤル軸182に嵌合して移動可能な長溝183
aが設けられている。該スライド板の長溝183aより端部
側に前記カム溝181aに嵌合可能なピン183bが固着されて
いる。前記スライド板183の更に端部側は折り曲げられ
てバネかけ穴183cが形成されている。
184は押圧レバーであって、板状に形成され一端は前
記上糸把持装置156のレバー軸157に前記把持レバー158
と同様に回転可能に嵌合して該把持レバー上に配置され
ている。
前記押圧レバー184の他端は下方に折り曲げられて案
内部184aを形成している。該押圧レバーの先端と前記ス
ライド板183の先端のバネかけ穴183cとの間には押圧バ
ネ185が配置されており、常には前記押圧レバー184を反
時計方向に回転させて、該押圧レバーの案内部184aが前
記把持レバー158に当接して、該把持レバーを反時計方
向に回転する方向に付勢しており、前記ミシン本体101
と前記把持レバー158との間に配置した前記把持バネ164
により反時計方向に回転する把持レバー158を加圧して
前記押圧バネ185の付勢によりさらに押圧する如く構成
されている。139は解放レバーであって第1の実施例と
同様に、前記上軸2に固着された解放カム(図示せず)
にバネ手段(いずれも図示せず)の付勢で従動してお
り、第11図中実線で示す引き出し位置と二点鎖線で示す
繰り出し位置との2位置に移動する如く構成されてい
る。
次に本実施例の動作について説明する。
天秤上死点からの下降時で、前記送り歯19が前記針板
18の上面から沈下した位相、即ち繰り出し位相において
は縫い条件による理論上糸必要量を演算すると共に前記
解放レバー139は第11図中の実線で示す引き出し位置か
ら二点鎖線で示す繰り出し位置へ移動する。該解放レバ
ーの移動により前記押圧レバー184の案内部184aの先端
に当接して前記押圧バネ185の付勢に抗して前記押圧レ
バー184を時計方向に回転させて、前記案内部184aを前
記把持レバー158から解放する。このため該把持レバー
は把持バネ164の付勢により従動ローラ162及び163を駆
動ローラ149に押圧する。前述の演算結果を用いて上糸
繰り出し用ステッピングモータ147を駆動して前記駆動
ローラ149と前記従動ローラ162及び163との間で上糸133
を把持して繰り出しを行う。該繰り出しは前記天秤115
が上昇する前の上糸弛緩状態の間に繰り出す。
繰り出し終了後の位相において前記解放レバー139は
解放カムのカム部により、図中実線の位置に後退して前
記押圧レバー184の案内部184aから離れる。従って前記
押圧レバー184は前記押圧バネ185の付勢により反時計方
向に回転して、前記押圧レバー184の案内部184aが前記
把持レバー158に当接して該把持レバーに前記押圧バネ1
85の付勢を加えて前記従動ローラ162及び163を前記駆動
ローラ149に押し付ける力を増加する。
前述の繰り出し量は第1の実施例と同じく理論上糸必
要量よりも少なく繰り出すことから、前記天秤115の上
昇により縫い目の引き締めと同時に不足分の上糸を引き
出す。この時前記駆動ローラ149は前述の第1の実施例
と同様一方向クラッチで構成されているので引き出しに
抵抗がかかることなく回転するが、前記従動ローラ162
と163とが前記押圧バネ185の付勢が加わって強く押しつ
けられることから上糸133の引き出しに対して抵抗が発
生し、上糸は第1の実施例と同様に張力を付与されて引
き出される。
該張力は前記糸調子設定ダイヤル181を回転させるこ
とにより調節する。即ち該糸調子設定ダイヤルの外周に
表示された「つよい」を前記糸調子指示マーク(図示せ
ず)に合致させるため反時計方向に回転すると、前記カ
ム溝181aは回転中心に近い位置に前記スライド板183に
固着のピン183bが案内され、該スライド板は長溝方向に
移動して前記バネかけ穴183cは前記ダイヤル軸182側に
移動した位置となり、前記押圧レバー184の案内部184a
先端との距離を増大して前記従動ローラ162及び163を前
記駆動ローラ149へ前記押圧バネ185の付勢力を増大す
る。
前記駆動ローラ149による繰り出し量の演算及びその
他の制御による縫い目の形成については第1の実施例と
同一であるので説明を省略する。
次に本発明の第3の実施例について第12図を参照して
説明する。
本実施例においては糸張力付与装置及びその解放装置
は前述の第1の実施例と同一であり、上糸把持装置も第
1の実施例と同一であって、上糸繰り出し装置と回転量
検出手段とが異なるものである。即ち第13図において上
糸233を保持する上糸供給源の糸コマ216と糸張力付与装
置230及び解放レバー39の構成及び上糸把持装置256は第
1の実施例と同一であるので説明を省略する。
243は新たな上糸繰り出し装置であって、ミシン機枠2
01に保持板244に上糸繰り出し用ステッピングモータ247
が固着されており、該上糸繰り出し用ステッピングモー
タの出力軸247aに繰り出し腕286が固着されている。該
繰り出し腕の先端には繰り出しピン287が下方に固着さ
れている。
288は繰り出し調節用ステッピングモータであって、
該繰り出し調節用ステッピングモータの出力軸288aに繰
り出し調節板289が固着されている。
該繰り出し調節板には前記繰り出しピン287に対向し
該繰り出しピンを挟む形で一対の調節ピン290が固着さ
れている。
291は回転ローラであって前記保持板244に固着の支持
ピン245に対し反時計方向にのみ回転を許容する一方向
クラッチを構成している。
この一方向クラッチの構成内容については前述の第1
の実施例の駆動ローラ49と同一であるので詳細な説明は
省略する。
253は新たな回転量検出手段であって前記保持板244の
立上がり部244aに固着のピン292に回転体293が回転可能
で軸方向移動不可能に嵌装している。該回転体の一端に
は複数のスリットを備える回転板254が固着されてお
り、該回転板と協働して回転量を検出するためのフォト
インタラプタ255が前記保持板244に固着されている。
294は係合腕であって、前記保持板244の一対の立上が
り部244b,244cに回転可能に嵌合している。前記係合腕2
94の一対の腕部294a,294bは前記回転体293の円筒部293a
を挟む形で配置され、図の如く前記係合腕294の腕部294
aの下方に案内された上糸233は前記回転体293の円筒部2
93a上に糸かけされ、次に前記係合腕294の腕部294bの下
方に案内されており、該係合腕はバネ手段(図示せず)
が係合して常には下方に付勢されて前記上糸233の緊張
状態においては該上糸を前記回転体293の円筒部293aに
係合させており、前記上糸233の引き出し時には前記回
転体293が回転して、前記回転板254と前記フォトインタ
ラプタ255との間で回転量、即ち引き出し上糸量を検出
する如く構成されている。
次に本実施例の動作について説明する。
天秤上死点からの下降時で、前記送り歯19が前記針板
18の上面から沈下した位相、即ち繰り出し位相において
は設定された縫い条件による理論上糸必要量を演算する
と共に前記解放レバー239は前記解放カム241の回転に追
従して移動する。該解放レバーの移動により前記糸張力
付与装置230の糸調子板31と糸押圧板34との間に侵入し
て該糸押圧板34を軸方向に移動させて前記糸調子板31と
前記糸押圧板34との間にスキマを発生させて前記上糸23
3への押圧を解放する。
前述の演算結果を用いて前記上糸繰り出し用ステッピ
ングモータ247を駆動し、前記出力軸247aに固着の前記
繰り出し腕286を反時計方向に回転させる。
該繰り出し腕の先端に固着の前記繰り出しピン287が
前記調節ピンの間に侵入し、この間に前記上糸233を引
き込む。該引き込みに対して前記上糸把持装置256の前
記回転ローラ291は一方向クラッチで時計方向に回転し
ない如く構成されており、該回転ローラに従動ローラ26
2及び263が把持バネ264の付勢で押圧して天秤側からの
上糸引き込みに抵抗を付与している。一方前記糸張力付
与装置230は前記解放レバー239により上糸233への押圧
を解放していることから前記糸コマ216から上糸を繰り
出す。
該繰り出し後前記解放レバー239を解放カムの作用に
より反時計方向に回転させて、前記糸押圧板234への押
圧を解放する。該糸押圧板は糸調子バネ(図示せず)の
押圧により前記糸調子板231との間で前記上糸233を挟持
する。
該挟持後前記上糸繰り出し用ステッピングモータ247
を駆動し、前記出力軸247aに固着された前記繰り出し腕
286を時計方向に回転させて先端に固着した前記繰り出
しピン287を前記調節ピン290の間から後退させることに
より、前記上糸233の繰り出しを完了する。
前述の演算の結果を用いて前記上糸繰り出し装置243
で繰り出される糸量は前述の第1の実施例と同じく理論
上糸必要量よりも少なく繰り出すことから前記天秤215
の上昇により縫い目の引き締めと同時に不足分の上糸を
引き出す。この時前記回転ローラ291は前述の第1の実
施例と同様、一方向クラッチで構成されているので前記
天秤215による糸の引き出しに対して抵抗がかかること
なく回転する。一方前記糸張力付与装置230は前記糸調
子板231と前記糸押圧板234との間で上糸233を挟持して
張力を付与している。このため上糸は第1の実施例と同
様に糸張力を付与されて前記糸コマ216より引き出され
る。
前記上糸繰り出し用ステッピングモータ247の駆動に
よる繰り出し量の演算及びその他の制御による縫い目の
形成については第1の実施例と同一であるので説明を省
略する。
尚本実施例においては前記調節ピン290の位置は前記
繰り出し調節用ステッピングモータ288の前記出力軸288
aに固着の前記調節板289を回転することにより移動する
如く構成されていることから、前記上糸繰り出し用ステ
ッピングモータ247の駆動による前記繰り出しピン287の
反時計方向回転に対し、前記調節板289を時計方向に回
転することにより、繰り出し量を多くすることが出来
る。即ち高速運転時の繰り出し量を多く必要とする条件
での繰り出しに対応することが出来る。
尚上記第1から第3の実施例においては引き出し量を
検出して繰り出し量を新たに設定するものを示したが第
1針目以降引き出し量に関りなく理論上糸必要量から予
め定めた一定量少ない上糸繰り出し量を繰り出すことで
も良い。
(発明の効果) 以上の如く本発明によれば縫い条件の変化に対応した
理論上糸必要量から前記縫い条件との変化を検出して加
えることが困難な縫い条件、即ち糸の伸び特性、糸と布
との摩擦抵抗の差、針の貫通穴の大きさの差などの諸条
件を見込んだ特定量を予め減じた供給上糸繰り出し量を
演算して供給し、実縫い目必要量との差即ち不足量は糸
張力を付与して上糸供給源より引き出す如く構成したこ
とにより、縫い目の必要とする上糸量の殆どを張力のか
からない繰り出しにより供給し、検出或は設定すること
が難しい糸量は縫い目を引きしめると共に引き出すので
常に糸締まりの良好な縫い目を提供することが出来る。
又糸張力を付与して引き出す糸量を極めて少ない値とし
たことにより従来の糸張力のみで加圧調節するもので発
生する引き出し時の糸のヨリの変化と該変化による上糸
ループのたおれ等をも防止して縫い条件に対応する自動
糸調子装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例に係り、第1図はミシンの制御ブ
ロック図、第2図は上糸繰り出し装置の説明図、第3図
はミシンの外観図、第4図は糸張力付与装置の説明図、
第5図は上糸繰り出し部分の説明図、第6図は布厚検出
手段の正面図、第7図は布厚検出手段の側面図、第8図
は上軸位相と回転速度の検出手段の説明図、第9図は動
作説明図、第10図は理論上糸必要量と上糸繰り出し量の
制御状態説明図、第11図は上糸繰り出し装置の第2の実
施例の説明図、第12図は上糸繰り出し装置の第3の実施
例の説明図であり、15は天秤、17は針、20は針糸捕捉手
段である釜、30は糸張力付与装置、43は上糸繰り出し装
置、47は上糸繰り出し用ステッピングモータ、49は駆動
ローラ、62と63は従動ローラ、66は中央演算装置、78は
上糸繰り出し用ステッピングモータ制御手段である駆動
回路である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西島 満 東京都中央区京橋3丁目1番1号 蛇の 目ミシン工業株式会社内 (72)発明者 笹野 章嘉 東京都中央区京橋3丁目1番1号 蛇の 目ミシン工業株式会社内 審査官 吉澤 秀明 (56)参考文献 実開 昭58−112289(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D05B 45/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上軸の回転に連動して上下動する針と、該
    針と協働して本縫い縫い目を形成する針糸捕捉手段と、
    前記針の上下動に調時して上下動する天秤とを備えたミ
    シンにおいて、前記天秤と上糸供給源との間に配置され
    前記針の上下動に調時して間欠的に上糸に張力を付与す
    る糸張力付与装置と、該糸張力付与装置と前記天秤との
    間に配置され上糸用繰り出し用ステッピングモータに連
    結する駆動ローラと該駆動ローラに当接する従動ローラ
    との間で上糸を把持して前記上糸供給源から上糸を繰り
    出す上糸繰り出し装置と、縫製条件の入力値或は検出値
    に基いて理論上糸必要量を演算すると共に該演算値より
    も少ない供給上糸繰り出し量を演算する演算手段と、該
    演算手段の演算結果の供給上糸繰り出し量に対応する如
    く前記上糸繰り出し用ステッピンデモータの駆動量を制
    御するステッピングモータ制御手段とを備えたミシンの
    自動上糸繰り出し装置。
  2. 【請求項2】前記上糸繰り出し装置の駆動ローラは前記
    上糸繰り出し用ステッピングモータの出力軸に対し、該
    出力軸の上糸繰り出し方向に回転可能な一方向クラッチ
    を介して連結されていることを特徴とする請求項(1)
    に記載のミシンの自動上糸繰り出し装置。
  3. 【請求項3】前記ミシンは前記上軸の回転位相を検出す
    る上軸位相検出手段を備え、前記ステッピングモータ制
    御手段は前記上糸繰り出し用ステッピングモータを、前
    記上軸位相検出手段が検出する前記上軸の上糸繰り出し
    位相と上糸繰り出し中止位相との間で励磁と消磁の反復
    制御を行うことを特徴とする請求項(1)のミシンの自
    動上糸繰り出し装置。
  4. 【請求項4】前記糸張力付与装置は張力調節可能に構成
    されていることを特徴とする請求項(1)のミシンの自
    動上糸繰り出し装置。
  5. 【請求項5】前記糸張力付与装置は前記従動ローラを前
    記駆動ローラへ押圧することにより張力を付与すること
    を特徴とする請求項(1)のミシンの自動上糸繰り出し
    装置。
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